JPH09165875A - 異形棒鋼の接合金具 - Google Patents

異形棒鋼の接合金具

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JPH09165875A
JPH09165875A JP34723995A JP34723995A JPH09165875A JP H09165875 A JPH09165875 A JP H09165875A JP 34723995 A JP34723995 A JP 34723995A JP 34723995 A JP34723995 A JP 34723995A JP H09165875 A JPH09165875 A JP H09165875A
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stopper
steel bar
deformed steel
deformed
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JP34723995A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Ozawa
恭宏 小澤
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OZAWA TOKUSHU GIKEN KK
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OZAWA TOKUSHU GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた曲げ強度を有するとともに、密な配筋
が必要とされる箇所にも適用可能で且つ鉄筋間へのコン
クリートの回り込み性が良く、しかも作業スペースが十
分に確保できない場所でも使用可能であること 【解決手段】 異形棒鋼との接触面側が弧状に構成され
た少なくとも2以上の分割部体からなり、長手方向両側
の棒鋼挟持部の内面に異形棒鋼の突起が嵌まり込む溝が
形成された連結部材と、この連結部材よりも長尺の外筒
体と、この外筒体の両端に取り付け固定される1対のス
トッパリングとからなり、接合すべき1対の異形棒鋼を
連結部材の各棒鋼挟持部に挟持した状態で外筒体を連結
部材に外嵌または外挿し、この外筒体の各端部にストッ
パリングを取付け固定してストッパリングのストッパ部
を外筒体内の連結部材と当接または対峙させ、外筒体と
連結部材とをストッパリングを介して一体化させる構造
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、異形棒鋼を接合
するための接合金具に関する。
【0002】
【従来の技術】配筋材として広く用いられている異形棒
鋼は、一般に高張力鋼からなるため通常の溶接接合がで
きず、このため異形棒鋼どうしの接合は、両棒鋼の端部
をガス加熱等により十分加熱し、油圧ジャッキ等で両端
部を圧接することにより行っている。しかし、この圧接
接合作業は熟練を要し、しかも作業環境も厳しいため、
最近ではこの作業に必要な人員を確保することが困難と
なりつつある。また、この種の作業は天候に左右され易
い(雨天や強風下での屋外では行うことができない)と
いう難点があり、上記の作業者不足とともに、建設工期
の長期化や建設コストの上昇の一因となっているのが実
状である。
【0003】また、圧接接合法では圧接により棒鋼の端
部がそれぞれ10mm程度縮むため、拘束された状態に
ある棒鋼どうしの接合には適用できないという難点があ
る。したがって、建物の改修時等に梁内部の異形鉄筋を
誤って切断したような場合、圧接接合法で切断された鉄
筋を再接合することはできず、他に適用できる接合法も
ないことから、結局そのまま放置せざるを得ないのが実
状であった。また、上記のように圧接接合法では棒鋼の
端部がそれぞれ10mm程度縮むため、配筋の際に異形
棒鋼の主筋を圧接接合してからでないと所謂肋筋を配筋
することができず、作業性が悪いという難点があった。
【0004】このような異形棒鋼の接合上の問題を解決
するため、実公平6−36329号公報では図14に示
されるような異形棒鋼の接合金具が提案されている。こ
の接合金具は、内面に異形棒鋼の突起9,9′が嵌まり
込む溝24,24′が形成された2以上の縦割り状の分
割部体22a,22bからなる連結筒体20と、この連
結筒体20の両端に外嵌される押え筒体21A,21B
とから構成される金具であり、接合すべき両異形棒鋼X
の端部を連結筒体20を構成する分割部体22a,22
bの両端側に挾み込んだ後、押え筒体21A,21B
を、その内フランジ部23が連結筒体20の端面に当接
するようにして連結筒体20の両端部に外嵌させること
により連結筒体20の外側を拘束し、これにより異形棒
鋼Xの端部どうしの接合を行うものである。このような
接合金具によれば、従来のような圧接接合によることな
く、異形棒鋼の接合作業を簡単に行うことができ、また
既に施工された状態にある異形棒鋼どうしの接合も簡単
に行うことができる利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者が検
討したところによれば、この接合金具には以下のような
問題点があることが判明した。 曲げに対する強度を連結筒体20だけで得る構造で
あり、しかもこの連結筒体20は2以上の縦割り状の分
割部体21を単に重ね合わせただけのものであるため、
曲げに対する強度が十分でなく、特に連結筒体20の分
割面に対して直角方向に作用する曲げに対して十分な強
度が得られないという問題がある。
【0006】 2以上の縦割り状の分割部体からなる
連結筒体20を、その両端部に外嵌される押え筒体21
A,21Bで拘束し一体化する構造であるため、この拘
束力を十分に確保するために押え筒体21A,21Bを
厚肉で剛性の高いものとせざるを得ない。このため上記
接合金具を用いた異形棒鋼の接合部は、押え筒体21
A,21Bによって両端部が極端に膨出した形状とな
る。ところが、建物等の建造において施工される鉄筋
は、所によっては非常に密な配筋が必要とされる箇所
(例えば、建物の基礎部分)があり、このような箇所で
鉄筋どうしの接合に上記の接合金具を適用しようとして
も、押え筒体21A,21Bにより膨出する部分のため
のスペースが十分に確保できず、事実上使用できない場
合がある。
【0007】 押え筒体21A,21Bにより膨出し
た両端部のために隣接する接合金具どうしの間隔が狭く
なり、このため鉄筋間へのコンクリートの回り込み性が
劣るという問題がある。特に上記で述べたような密な
配筋が必要とされる箇所では、仮に押え筒体21A,2
1Bにより膨出する部分のスペースが確保でき、接合金
具を使用できたとしても、隣接する接合金具どうし間隔
が極端に狭くなるため、鉄筋間へのコンクリートの回り
込みが不十分となり、構造上の欠陥を生じる可能性があ
る。
【0008】 押え筒体21A,21Bはそれぞれ内
フランジ部23を有しており、この押え筒体21A,2
1Bを、その内フランジ部23を連結筒体20の端面に
当接させるようにして連結筒体20の両端部に外嵌さ
せ、連結筒体20の外側を拘束する構造であるため、異
形棒鋼の接合を行なう場合には、接合すべき異形棒鋼の
それぞれに押え筒体21Aと押え筒体21Bを予め外挿
しておき、両異形棒鋼間に連結筒体20を装着後、両方
の異形棒鋼に外挿された押え筒体21Aと押え筒体21
Bをそれぞれ連結筒体20方向に移動させ、連結筒体2
0の各端部に外嵌させる必要がある。ところが、既に拘
束(施工)された状態にある異形棒鋼を接合するような
場合、実際の施工場所によっては厚肉大径の部材である
押え筒体のためのスペースが十分に確保できず、このた
めに一方の異形棒鋼側にしか押え筒体21A(または2
1B)を外挿しておけない場合があり、このようなケー
スでは接合金具の使用が事実上不可能となる。
【0009】したがって本発明の目的は、このような従
来の接合金具の問題点をすべて解消できる接合金具を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明の接合金具は以下のような構成を有す
る。 [1] 異形棒鋼との接触面側である内面側が弧状に構成さ
れた少なくとも2以上の分割部体からなり、長手方向両
側が、接合すべき1対の異形棒鋼を挟持すべき棒鋼挟持
部を構成した連結部材と、該連結部材よりも長尺に構成
されるとともに、その両端にストッパリングの取付固定
部を有し、前記棒鋼挟持部で異形棒鋼を挟持した連結部
材に外嵌または外挿される外筒体と、該外筒体の端部に
挿入されることで前記連結部材と当接または対峙するス
トッパ部を有し、前記外筒体の各端部の取付固定部に取
り付け固定される1対のストッパリングとからなり、前
記連結部材の各棒鋼挟持部の内面に、異形棒鋼の突起が
嵌まり込む溝が形成された異形棒鋼の接合金具。
【0011】[2] 上記[1]の接合金具において、外筒体
の取付固定部がネジ部であり、各ストッパリングは前記
ネジ部に螺合すべきネジ部を有している異形棒鋼の接合
金具。 [3] 上記[2]の接合金具において、外筒体の端部の内面
にネジ部が形成され、ストッパリングはその外面に前記
ネジ部に螺合すべきネジ部を有するとともに、その先端
部がストッパ部を構成している異形棒鋼の接合金具。 [4] 上記[2]の接合金具において、外筒体の端部の外面
にネジ部が形成され、ストッパリングがリング状の本体
とその内側に設けられるインナーリング部とからなり、
該インナーリング部の先端部がストッパ部を構成し、前
記本体の内面に前記ネジ部に螺合すべきネジ部を有する
異形棒鋼の接合金具。
【0012】[5] 上記[1]〜[4]のいずれかの接合金具に
おいて、連結部材外面側の少なくとも両端部寄りの位置
に連結部材軸方向での断面形状が弧状ないしは山形状の
膨出部が形成され、ストッパリングのストッパ部が前記
膨出部に当接または対峙するよう構成された異形棒鋼の
接合金具。 [6] 上記[1]〜[4]のいずれかの接合金具において、スト
ッパリングのストッパ部が連結部材の端面に当接するよ
う構成された請求項1、2、3または4に記載の異形棒
鋼の接合金具。
【0013】
【発明の実施の形態】図1ないし図5は本発明の実施形
態の一例を示すもので、図1は棒鋼を接合した状態での
正面図、図2は図1中II−II線に沿う断面図、図3
は棒鋼を接合した状態での縦断面図、図4は外筒体を一
部切欠いた状態で示す分解斜視図、図5は連結部材を構
成する一方の分割部体の斜視図である。本発明の接合金
具は、1対の分割部体2a,2bからなる連結部材1
と、この連結部材1に外嵌または外挿される外筒体3
と、この外筒体3の各端部に取り付け固定される1対の
ストッパリング5A,5Bとから構成されている。
【0014】前記連結部材1を構成する各分割部体2
a,2bは異形棒鋼Xとの接触面側である内面側が弧状
に構成され、筒体を縦割り状に分割したような形状を有
している。これらの分割部体2a,2bは、異形棒鋼X
に外装された際に棒鋼周方向の一部を拘束し、異形棒鋼
Xを挟持できるようにしてある。分割部体2a,2bは
異形棒鋼Xに外装された状態で筒状となるような構成、
つまり両分割部体により棒鋼全周を拘束するような構造
としてもよいが、これら分割部体による棒鋼の拘束力の
観点からは、本実施形態のように棒鋼周方向を部分的に
拘束すれば十分である。
【0015】前記分割部体2a,2bにより構成される
連結部材1は、その長手方向両側が、接合すべき1対の
異形棒鋼Xを挟持すべき棒鋼挟持部10を構成してい
る。この棒鋼挟持部10は連結部材1の少なくとも各端
部側に形成されるが、本実施形態では連結部材1の長手
方向両側の相当部分が棒鋼挾持部10を構成している。
この棒鋼挟持部10の内面周方向には、異形棒鋼Xの周
方向の突起9が嵌まり込む溝4が形成されている。前記
溝4の各形成位置に相当する分割部体2a,2bの外面
側には、連結部材軸方向での断面形状が弧状ないしは山
形状の膨出部14が形成されている。この膨出部4は板
材を各分割部体にプレス加工したことにより溝4の反対
側である外面側に形成されたもので、本実施形態では最
も端部寄りに形成された各膨出部14が下記するストッ
パリングのストッパ部と当接または対峙する。
【0016】また、分割部体2a,2bの弧状内面の曲
率Rは、接合すべき異形棒鋼Xの外面の曲率Rと略同じ
か若しくは若干大き目に構成されている。なお、異形棒
鋼の突起は寸法精度がそれほど高くなく、加えて異形棒
鋼の周方向の突起9は、図13に示すように軸方向の突
起9´を境に長手方向でズレを生じていることが多いこ
とから、上記の溝4は、その幅を異形棒鋼Xの突起9の
幅よりも広めにすることが好ましい。また、連結部材1
は異形棒鋼Xと同程度か若しくはそれ以上の引張り強度
を有する鋼により構成することが好ましい。また、連結
部材1は、3つ以上の分割部体により構成してもよい。
【0017】前記外筒体3は、前記連結部材1よりも長
尺に構成されるとともに、その両端の内面に下記するス
トッパリングの取付固定部たるネジ部6A,6Bを有し
ている。また、この外筒体3は内面が略ストレート状に
構成され、従来の接合金具のような内フランジ部は有し
ていない。この外筒体3は、前記棒鋼挟持部10で異形
棒鋼Xを挟持した連結部材1に外嵌または外挿される。
前記ストッパリング5A,5Bは、その外周に外筒体3
のネジ部6A,6Bに螺合すべきネジ部7を有するとと
もに、その先端部がストッパ部50を構成している。ま
た、各ストッパリング5A,5Bの後端には外筒体3の
端部に当接すべきフランジ部8が形成されている。前記
ストッパ部50は、該外筒体3の端部に挿入されること
で連結部材1(分割部体2a,2b)の前記膨出部14
と当接または対峙し、外筒体3のストッパとして、さら
には外筒体3と連結部材1とを一体化する手段として機
能する。なお、連結部材1の外面側の断面形状や外筒体
3の断面形状は、弧状若しくは円筒状に限らず適宜な形
状とすることができる。
【0018】図6は本発明の他の実施形態を棒鋼を接合
した状態で示す縦断面図であり、図1ないし図5ではス
トッパリング5A,5Bのストッパ部50を連結部材1
(分割部体2a,2b)の外面に形成された膨出部14
と当接または対峙させているのに対し、ストッパ部50
を連結部材1(分割部体2a,2b)の端面と当接また
は対峙させたものである。なお、その他の構成について
は、図1ないし図5に示すものと同様であるので、同一
の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0019】図7ないし図9は本発明の他の実施形態を
示すもので、図7は棒鋼を接合した状態での正面図、図
8は棒鋼を接合した状態での縦断面図、図9は外筒体を
一部切欠いた状態で示す分解斜視図である。この実施形
態では、外筒体3の端部の外面側にネジ部6A,6Bを
有している。一方、ストッパリング5A,5Bはリング
状の本体11とその内側に設けられるインナーリング部
12とからなり、このインナーリング部12の先端部が
ストッパ部50を構成している。前記本体11は、その
内面に外筒体3のネジ部6A,6Bに螺合すべきネジ部
7を有している。また、図1ないし図5の構造と同様
に、本実施形態でもストッパ部50は連結部材1の端部
外面に形成された膨出部14と当接または対峙してい
る。なお、その他の構成は上述した図1ないし図5に示
すものと同様であるので、同一の符号を付して詳細な説
明は省略する。
【0020】図10は本発明の他の実施形態を棒鋼を接
合した状態で示す縦断面図であり、図7ないし図9では
ストッパリング5A,5Bのストッパ部50を連結部材
1(分割部体2a,2b)の外面に形成された膨出部1
4と当接または対峙させているのに対し、ストッパ部5
0を連結部材1(分割部体2a,2b)の端面と当接ま
たは対峙させたものである。なお、その他の構成につい
ては、図7ないし図9に示すものと同様であるので、同
一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0021】なお、上述した各実施形態の分割部体2
a,2bは、内面側の溝4の各形成位置に相当する外面
側に膨出部14を形成しているが、分割部体2a,2b
の外面側はストレート状とすることに何ら問題はない。
図11及び図12は、分割部体2a,2bを異形棒鋼X
に外装された状態で筒状となるように構成し、且つ外面
をストレート状にした実施形態を示している。この実施
形態では、分割部体2a,2bは異形棒鋼Xに外装され
た状態で棒鋼の全周を拘束する。また、各分割部体2
a,2b内側の長手方向に沿った縁部には、異形棒鋼X
の両側長手方向に沿った突起9´を嵌め込むための切欠
き13が形成されている。この切欠き13は分割部体2
a,2bを筒状に重ね合わせた状態で、図12に示すよ
うな溝4´を構成する。なお、その他の構成は上述した
各実施形態と同様であるので、同一の符号を付して詳細
な説明は省略する。
【0022】なお、上記の各実施形態において、ストッ
パ部50は連結部材1の膨出部14や端面と必ずしも当
接している必要はなく、接合金具に軸方向での引張が作
用した際に、連結部材1の膨出部14や端面に当接でき
るようにしておけばよい。また、本発明の接合金具にお
いて、ストッパリング5A,5Bを外筒体3の端部に取
付固定するための構造は、上述したようなネジ構造に限
定されるものではなく、従来知られたメカニカルジョイ
ント式等の種々の構造を採用することができる。但し、
上述したネジ構造が最も簡便で且つ強固な取付固定が可
能であるため好ましい。
【0023】以上述べたような本発明の接合金具によれ
ば、接合すべき異形棒鋼Xの端部どうしを適当な間隔を
おいて対向させ、この両端部を連結部材1を構成する1
対の分割部体2a、2bの棒鋼挟持部10で挾み込む。
この際、棒鋼挟持部10の溝4(図11及び図12の実
施形態の場合には溝4,4´)に異形棒鋼の突起9(図
11及び図12の実施形態の場合には突起9,9´)が
嵌まり込むようにする。このようにして棒鋼の端部を挾
み込んだ状態で、いずれか一方の異形棒鋼Xに予め外挿
してあった外筒体3を移動させて連結部材1に外嵌また
は外挿させ、次いで、それぞれの異形棒鋼Xに予め外挿
してあったストッパリング5A,5Bを移動させて外筒
体3の端部のネジ部6A,6Bに螺合させて取付け固定
し、接合を完了する。
【0024】この状態で、図1ないし図5、図7ないし
図9の実施形態の場合には、ストッパリング5A,5B
のストッパ部50が外筒体3の端部内方において連結部
材1(分割部体2a,2b)の膨出部14に当接するか
若しくは近接して対峙し、また図6,図10の実施形態
の場合には、ストッパ部50が外筒体3の端部内方にお
いて連結部材1(分割部体2a,2b)の各端面に当接
するか若しくは近接して対峙し、それぞれ外筒体3を拘
束するストッパとして、さらには外筒体3と連結部材1
を一体化する手段として機能する。
【0025】ここで、図1ないし図5、図7ないし図9
の構造においては、膨出部14の断面形状が連結部材軸
方向で弧状若しくは山状に構成されているため、ストッ
パ部50がこの膨出部14と当接した場合、ストッパ部
50が膨出部14を介して分割部体2a,2bに棒鋼側
への押付け力を付与するため、分割部体2a,2bによ
る棒鋼の締め付けをよりタイトにすることができ、この
ため棒鋼軸方向での引張に対する強度をより高めること
ができる。なお、本発明の接合金具では、異形棒鋼Xの
突起9、9´が棒鋼挾持部の溝4(または溝4,4´)
に嵌まり込み、且つ外筒体3が連結部材1に外嵌または
外挿し、さらにストッパリング5A,5Bが適切に取付
け固定されていれば、例えば分割部体2aと分割部体2
bが、棒鋼の突起9のひと山分ズレた状態で棒鋼を拘束
しても何ら問題はない。
【0026】このような接合金具による接合部では、異
形棒鋼Xに引張力がかかった場合でも、外筒体3が連結
部材1の外周を全長にわたって拘束し、またストッパリ
ング5A,5Bが連結部材1の各端部を拘束できるた
め、分割部体2a、2bの棒鋼径方向や軸方向への動き
が抑えられ、棒鋼挟持部10の溝4に嵌まり込んだ棒鋼
の突起9が溝から外れるようなことはなく、したがって
異形棒鋼Xが連結部材1から抜けるようなこともない。
換言すれば、異形棒鋼Xと連結部材1、外筒体3及びス
トッパリング5A,5Bが強固に一体化し、接合部に作
用する引張力に適切に対抗できる。このため、配筋材や
その他の接合用途に適用した場合に引張に対して高い強
度が得られる。また、曲げに対する強度は外筒体3とこ
れに拘束され且つストッパリング5A,5Bを介して一
体化された連結部材1とにより得られ、したがって、外
筒体1の肉厚を過度に大きくすることなく、曲げに対す
る十分な強度が得られる。
【0027】さらに、外筒体3の肉厚を過度に大きくす
る必要がなく、また従来の接合金具のような両端部が極
端に膨出した形状ではないため、密な配筋が必要とされ
る箇所に対しても適用可能であり、また、適用箇所にお
ける鉄筋間へのコンクリートの回り込み性も良好であ
る。なお、図7ないし図9や図10の実施形態ではスト
ッパリング5A,5Bによって接合金具の両端部がある
程度膨出するが、このストッパリング5A,5Bは従来
の接合金具のように分割部体の拘束を目的としたもので
はないため(本発明の接合金具では、分割部体の棒鋼径
方向での拘束は外筒体3が受け持つ)、それほどの厚さ
を必要とせず、したがってこれによる膨出部の厚さも従
来の接合金具に較べて十分に小さい。
【0028】また、外筒体3が従来の接合金具のような
内フランジ部を有さず、内面が略ストレート状であるた
め、接合すべき2本の異形棒鋼Xのいずれの側にも外筒
体3を外挿しておくことができる。なお、本発明の接合
金具は配筋材たる異形鉄筋の接合用として好適なもので
あるが、これ以外にダム工事や港湾工事等において、異
形棒鋼をタイロッドとして使用する際の接合具等、異形
棒鋼のあらゆる接合用途に使用することができる。
【0029】
【発明の効果】以上述べた本発明の接合金具によれば、
次のような効果が得られる。 外筒体が連結部材の外周を全長にわたって拘束し、
またストッパリングが連結部材の各端部を拘束できるた
め、異形棒鋼と連結部材、外筒体及びストッパリングが
強固に一体化し、接合部に作用する引張力に適切に対抗
できる。このため、配筋材やその他の接合用途に適用し
た場合に引張に対して高い強度が得られる。 外筒体が連結部材の全体に外嵌または外挿されてこ
れを拘束する構造であり、しかもストッパリングが外筒
体と連結部材を一体化させるため、連結部材の分割面に
対して直角方向に作用する曲げに対しても十分な強度が
得られる。
【0030】 外筒体の肉厚を過度に大きくする必要
がなく、また従来の接合金具のような両端部が大きく膨
出した形状ではないため、密な配筋が必要とされる箇所
に対しても十分に適用可能である。 また同様の理由により、配筋が密な箇所に適用した
場合でも鉄筋間へのコンクリートの回り込み性が良く、
コンクリートの回り込み不良により構造上の欠陥を生じ
るおそれがない。
【0031】 外筒体が単一の部材で、しかも従来の
接合金具のような内フランジ部を有しないため、施工前
の状態で外筒体をいずれの異形棒鋼側にも外挿しておく
ことができ、したがって、スペースが十分に確保できな
いために一方の異形棒鋼側にしか外筒体を外挿しておけ
ないような施工場所、或いはいずれか一方の異形棒鋼側
での作業スペースが十分に確保できないような施工場所
でも、接合金具の使用が可能である。 また、特に請求項5に記載の接合金具の場合には、
ストッパ部が連結部材の膨出部と当接した際に、この膨
出部を介して各分割部体に棒鋼側への押付け力を付与す
るため、分割部体による棒鋼の締め付けをよりタイトに
することができ、このため棒鋼軸方向での引張に対する
強度をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示すもので、棒鋼を
接合した状態の正面図
【図2】図1中II−II線に沿う断面図
【図3】図1に示す接合金具の縦断面図
【図4】図1に示す接合金具を外筒体を一部切欠いた状
態で示す分解斜視図
【図5】図1に示す接合金具を構成する一方の分割部体
の斜視図
【図6】本発明の実施形態の他の例を示すもので、棒鋼
を接合した状態の縦断面図
【図7】本発明の実施形態の他の例を示すもので、棒鋼
を接合した状態の正面図
【図8】図7に示す接合金具の縦断面図
【図9】図7に示す接合金具を外筒体を一部切欠いた状
態で示す分解斜視図
【図10】本発明の実施形態の他の例を示すもので、棒
鋼を接合した状態の縦断面図
【図11】本発明の実施形態の他の例を示すもので、分
割部体のみ示す分解斜視図
【図12】図11に示す接合金具の棒鋼を接合した状態
での横断面図
【図13】異形棒鋼の一例を示す正面図
【図14】従来の接合金具の構造を示す縦断面図
【符号の説明】
1…連結部材、2a,2b…分割部体、3…外筒体、
4,4´…溝、5A,5B…ストッパリング、6A,6
B…ネジ部、7…ネジ部、8…フランジ部、9,9´…
突起、10…棒鋼挟持部、11…本体、12…インナー
リング部、13…切欠き、14…膨出部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異形棒鋼との接触面側である内面側が弧
    状に構成された少なくとも2以上の分割部体からなり、
    長手方向両側が、接合すべき1対の異形棒鋼を挟持すべ
    き棒鋼挟持部を構成した連結部材と、該連結部材よりも
    長尺に構成されるとともに、その両端にストッパリング
    の取付固定部を有し、前記棒鋼挟持部で異形棒鋼を挟持
    した連結部材に外嵌または外挿される外筒体と、該外筒
    体の端部に挿入されることで前記連結部材と当接または
    対峙するストッパ部を有し、前記外筒体の各端部の取付
    固定部に取り付け固定される1対のストッパリングとか
    らなり、前記連結部材の各棒鋼挟持部の内面に、異形棒
    鋼の突起が嵌まり込む溝が形成された異形棒鋼の接合金
    具。
  2. 【請求項2】 外筒体の取付固定部がネジ部であり、各
    ストッパリングは前記ネジ部に螺合すべきネジ部を有し
    ている請求項1に記載の異形棒鋼の接合金具。
  3. 【請求項3】 外筒体の端部の内面にネジ部が形成さ
    れ、ストッパリングはその外面に前記ネジ部に螺合すべ
    きネジ部を有するとともに、その先端部がストッパ部を
    構成している請求項2に記載の異形棒鋼の接合金具。
  4. 【請求項4】 外筒体の端部の外面にネジ部が形成さ
    れ、ストッパリングがリング状の本体とその内側に設け
    られるインナーリング部とからなり、該インナーリング
    部の先端部がストッパ部を構成し、前記本体の内面に前
    記ネジ部に螺合すべきネジ部を有する請求項2に記載の
    異形棒鋼の接合金具。
  5. 【請求項5】 連結部材外面側の少なくとも両端部寄り
    の位置に連結部材軸方向での断面形状が弧状ないしは山
    形状の膨出部が形成され、ストッパリングのストッパ部
    が前記膨出部に当接または対峙するよう構成された請求
    項1、2、3または4に記載の異形棒鋼の接合金具。
  6. 【請求項6】 ストッパリングのストッパ部が連結部材
    の端面に当接するよう構成された請求項1、2、3また
    は4に記載の異形棒鋼の接合金具。
JP34723995A 1995-12-14 1995-12-14 異形棒鋼の接合金具 Pending JPH09165875A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004063487A1 (en) * 2003-01-08 2004-07-29 Yong Keun Kim Reinforcing bar coupler
JP2015017670A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 アロン化成株式会社 軸保持構造およびポータブルトイレ

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