JPH09165375A - ピラゾール誘導体および該誘導体を有効成分として含有する殺虫剤組成物 - Google Patents

ピラゾール誘導体および該誘導体を有効成分として含有する殺虫剤組成物

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JPH09165375A
JPH09165375A JP27727096A JP27727096A JPH09165375A JP H09165375 A JPH09165375 A JP H09165375A JP 27727096 A JP27727096 A JP 27727096A JP 27727096 A JP27727096 A JP 27727096A JP H09165375 A JPH09165375 A JP H09165375A
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dichloro
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JP27727096A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Endo
慶典 遠藤
Hiroshi Fujishima
浩 藤島
Keizaburo Murai
啓三郎 村井
Tetsuji Miyata
哲至 宮田
Seiichi Wakisaka
成一 和氣坂
Yasuhiro Sasama
康弘 笹間
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低毒性かつ低残留性で、且つ極めて高い殺虫
効力を有する新規な化合物及び該化合物を有効成分とす
る殺虫剤組成物を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表わされるピラゾール誘
導体及び該誘導体を有効成分とする殺虫剤組成物。 【化1】 〔式中AはCH、N、C−ハロゲン原子を表わす。R1
は水素原子、低級アルキル基、低級ハロアルキル基、ベ
ンジル基又はフェニル基を表わし、R2は低級アルキル
基、低級ハロアルキル基、低級アルケニル基、低級アル
キニル基、ベンジル基又はフェニル基を表わし、R3
水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級ハロア
ルキルチオ基、フェニル基、シアノ基、ニトロ基又はア
ミノ基を表わし、R4はハロゲン原子、R5は低級ハロア
ルキル基、R6は水素原子、低級アルキル基、低級ハロ
アルキル基、ベンジル基を示す。ただしR1とR6とは同
時に水素原子ではない。lは0又は1、mは0又は1、
nは0〜2の数を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はピラゾール誘導体お
よび該誘導体を有効成分として含有する殺虫剤組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】殺虫剤の長年にわたる使用により、近
年、害虫が抵抗性を獲得し、従来の殺虫剤による防除が
困難になっている。また殺虫剤のあるものは毒性が高
く、あるものは残留性により生態系を乱しつつある。そ
こで低毒性かつ低残留性の新規な殺虫剤の開発が期待さ
れている。これまでにある種のピラゾール誘導体が除草
活性を有することは知られており、例えば特開平3−1
63063号公報には3−フェニル−5−アルキルスル
フェニルピラゾール類が開示されている。また5−フェ
ニル−3−アルキルスルフェニルピラゾールが特表平5
−509103号公報に記載されている。しかしなが
ら、該化合物及び周辺化合物群の殺虫活性についてはこ
れまで全く検討されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は低毒性かつ低
残留性で、且つきわめて高い殺虫効力を有する新規な殺
虫剤の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式(1)で
表わされるピラゾール誘導体及び該誘導体を有効成分と
する殺虫剤組成物に係る。
【0005】
【化4】 〔式中AはCH、N、C−ハロゲン原子を表わす。R1
は水素原子、低級アルキル基、低級ハロアルキル基、ベ
ンジル基又はフェニル基を表わし、R2は低級アルキル
基、低級ハロアルキル基、低級アルケニル基、低級アル
キニル基、ベンジル基又はフェニル基を表わし、R3
水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級ハロア
ルキルチオ基、フェニル基、シアノ基、ニトロ基又はア
ミノ基を表わし、R4はハロゲン原子、R5は低級ハロア
ルキル基、R6は水素原子、低級アルキル基、低級ハロ
アルキル基、ベンジル基を示す。ただしR1とR6とは同
時に水素原子ではない。lは0又は1、mは0又は1、
nは0〜2の数を示す。〕
【0006】本発明者等は、ピラゾール誘導体の殺虫活
性について詳細に検討を続けてきた。その結果、上記一
般式(1)で表わされるピラゾール誘導体が極めて強い
殺虫活性を示すとともに哺乳類、魚類、甲殻類および蜜
蜂等の益虫に対しては殆ど悪影響がない極めて有益な化
合物であることを見い出し本発明を完成させた。本発明
化合物は、低薬量・低濃度で直翅目、半翅目、鱗翅目、
鞘翅目、膜翅目、双翅目、シロアリ目及びダニ・シラミ
類の害虫を有効に防除できる。本発明化合物で防除可能
な各種の有害生物の具体例としては、例えばツマグロヨ
コバイ、トビイロウンカ、モモアカアブラムシ、ニジュ
ウヤホシテントウ、ハスモンヨトウ、コブノメイガ、コ
ナガ等の農業害虫、ナミハダニ、ミカンハダニ、カンザ
ワハダニ等のハダニ類、アカイエカ、イエバエ、チャバ
ネゴキブリ、アリ、ノミ、シラミ等の衛生害虫類、コク
ゾウムシ、コクヌストモドキ、スジマダラメイガ等の貯
蔵害虫、シロアリ等の家屋害虫、ダニ、ノミ、シラミ等
の家畜害虫、コナダニ、ヒョウヒダニ、ツメダニ等の家
屋塵性ダニ、ナメクジ、カタツムリ等の軟体動物などを
挙げることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の化合物(1)は下記化合
物(1A)及び(1B)を包含する。
【0008】
【化5】 〔式中A、R1〜R5は上記と同じ。〕
【0009】
【化6】 〔式中A、R2〜R6は上記と同じ。〕
【0010】前記一般式(1)において、A、R1〜R6
で示される各基は具体的には以下の通りである。ハロゲ
ン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げら
れる。低級アルキル基としては炭素数1〜6の直鎖状或
いは分枝状のアルキル基が好ましく、例えばメチル、エ
チル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキ
シル基等を例示できる。低級ハロアルキル基としては上
記低級アルキル基に上記ハロゲン原子が置換した炭素数
1〜6の直鎖状或いは分枝状のハロアルキル基が好まし
い。低級アルケニル基としては炭素数2〜6の直鎖状或
いは分枝状のアルケニル基が好ましく、例えばビニル、
プロペニル、ブテニル、ヘキセニル基等を例示できる。
低級アルキニル基としては炭素数2〜6の直鎖状或いは
分枝状のアルキニル基が好ましく、例えばアセチレニ
ル、プロパルギル基等を例示できる。低級ハロアルキル
チオ基としては炭素数1〜6の直鎖状或いは分枝状のハ
ロアルキルチオ基が好ましく、例えばメチルチオ、エチ
ルチオ、n−プロピルチオ、n−ブチルチオ、ヘキシル
チオ基等に上記ハロゲン原子が置換した基が好ましい。
【0011】上記一般式(1)の本発明化合物の中でも
特に以下の化合物が好ましい。AがC−Cl、n=0で
1、R2が共に低級アルキル基であり、R3が水素であ
り、R5がトリフルオロメチル基である一般式(1)の
化合物。AがC−Cl、n=0でR1、R2が共に低級ア
ルキル基であり、R3が塩素であり、R5がトリフルオロ
メチル基である一般式(1)の化合物。AがC−Cl、
n=1でR1、R2が共に低級アルキル基であり、R3
水素であり、R5がトリフルオロメチル基である一般式
(1)の化合物。AがC−Cl、n=2でR1、R2が共
に低級アルキル基であり、R3が水素であり、R5がトリ
フルオロメチル基である一般式(1)の化合物。AがC
−Cl、n=0でR1、R2が共に低級アルキル基であ
り、R3がシアノ基であり、R5がトリフルオロメチル基
である一般式(1)の化合物。AがC−Cl、n=2で
1、R2が共に低級アルキル基であり、R3がニトロ基
であり、R5がトリフルオロメチル基である一般式
(1)の化合物。AがC−Cl、n=2でR1、R2が共
に低級アルキル基であり、R3がアミノ基であり、R5
トリフルオロメチル基である一般式(1)の化合物。A
がC−Cl、n=2でR1、R2が共に低級アルキル基で
あり、R3が低級ハロアルキルチオ基であり、R5がトリ
フルオロメチル基である一般式(1)の化合物。n=0
でR2がプロパルギル基であり、R5がトリフルオロメチ
ル基である一般式(1)の化合物。n=0でR2がトリ
フルオロメチル基であり、R5がトリフルオロメチル基
である一般式(1)の化合物。本発明の式(1A)の化
合物は各種の方法で製造することができる。以下にその
合成方法を例示する。
【0012】
【化7】 (式中R1、R2、R4、R5、Aは前記に同じ。R3-1
水素原子、低級アルキル基、フェニル基を表わす。Xは
ハロゲン原子を表わす。)
【0013】上記反応により一般式(2)で表わされる
ピラゾール類とハロゲン化アルキル類及び/又は硫酸ジ
アルキル類を塩基存在下、不活性溶媒中で反応させるこ
とにより一般式(1−1)で表わされる本発明化合物を
製造できる。A法に用いられるハロゲン化アルキル類の
具体例としては、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化
プロピル、ヨウ化トリフルオロメチル、臭化メチル、臭
化エチル、塩化メチル等のハロゲン化アルキル、臭化ア
リル、塩化メタリル等のハロゲン化アルケニル、臭化プ
ロパルギル等のハロゲン化アルキニル、臭化ベンジル、
塩化ベンジル等のハロゲン化ベンジルを挙げることがで
きる。また硫酸ジアルキル類の具体例としては、ジメチ
ル硫酸、ジエチル硫酸等のアルキル硫酸塩が挙げられ
る。A法において用いることのできる塩基としては、ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、t−ブト
キシカリウム等のアルカリ金属アルコキシド類、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭
酸塩、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基及び水
素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物を挙げること
ができる。用いる塩基の量としては、一般式(2)で表
わされるピラゾール類1当量に対して1〜10当量とす
るのがよい。反応は、一般式(2)で表わされるメルカ
プトピラゾール類1当量に対してハロゲン化アルキル類
及び/又は硫酸ジアルキル類1〜10当量を反応させる
のがよい。
【0014】A法に好ましく用いることのできる溶媒と
しては、四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、アセト
ン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチル
ホスホリックトリアミド(HMPA)等のアミド類、ジ
メチルスルホキシド又はこれらの混合溶媒等を挙げられ
る。必要に応じてこれらの溶媒に水を混合して用いても
よく、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド等の
4級アンモニウム塩を触媒として添加してもよい。反応
温度としては、特に制限されるものではないが、通常、
−30℃以上、使用する溶媒の沸点までの範囲とするの
がよい。A法において原料化合物として用いる一般式
(2)で表わされるピラゾール類は、例えば以下の反応
により製造できる。
【0015】
【化8】 (式中R1、R2、R3-1、R4、R5、Aは前記に同じ。
7、R8は同一又は異なって低級アルキル基を表わ
す。)
【0016】即ち、一般式(3)で表わされる化合物を
炭酸ジアルキル類と反応させて一般式(4)で表わされ
る化合物を製造し、次いで一般式R3-1CH2CO28
表わされるエステル類と反応させ一般式(5)で表わさ
れるβ−ケトエステル類とし、該β−ケトエステル類を
ヒドラジン類と反応させて一般式(6)で表わされるピ
ラゾール誘導体とした後、ローソン試薬〔2,4−ビス
(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジ
ホスフェタン−2,4−ジサルファイド〕と反応させる
ことにより、一般式(2)で表わされるピラゾール類を
得ることができる。尚、一般式(5)で表わされるβ−
ケトエステル類は以下の反応式によっても製造できる。
【0017】
【化9】 (式中A、R3-1、R4、R5、R8は前記に同じ。)
【0018】即ち、一般式(5)で表わされるβ−ケト
エステル類は、一般式(3)で表わされる化合物をホル
ムアミド類と反応させて一般式(7)で表わされる化合
物とした後、Reformatskii反応によって一般式(8)
で表わされる化合物とし、更に二酸化マンガン、クロム
酸塩等の酸化剤と反応させるか、あるいは一般式(3)
で表わされる化合物とアルデヒド類を反応させて一般式
(9)で表わされるアルコール類とし、次いでピリジニ
ウムクロロクロメート(PCC)と反応させて一般式
(10)で表わされる化合物とした後、一般式(R8O)2
COで表わされる炭酸ジアルキル類と反応させることに
より得ることができる。また、一般式(5)で表わされ
るβ−ケトエステル類においてR3-1が水素である化合
物(5−1)は以下の反応によっても製造できる。
【0019】
【化10】 (式中A、R4、R5、R8は前記に同じ。)
【0020】即ち、一般式(3)で表わされる化合物に
二酸化炭素を作用させて一般式(11)で表わされる化
合物とした後、塩化チオニル等のハロゲン化剤と反応さ
せて一般式(12)で表わされる酸ハロゲン化物とし、
このものとマロン酸モノエチルカリウム塩等のエステル
化剤を反応させて引き続いて脱炭酸することにより一般
式(5−1)で表わされる化合物を製造できる。
【0021】
【化11】 (式中R1、R2、R4、R5、Aは前記に同じ。R3-2
ハロゲンを示す。)
【0022】上記反応により、一般式(1−2)で表わ
される本発明化合物とハロゲン化剤を適当な不活性溶媒
中で反応させることにより一般式(1−3)で表わされ
る本発明化合物を製造できる。B法に用いられるハロゲ
ン化剤の具体例としては、例えば塩素、臭素、N−ブロ
モスクシイミド、N−クロルスクシイミド、塩化スルフ
リル、臭化スルフリル等を挙げることができる。ハロゲ
ン化剤の使用量としては、一般式(1−2)で表わされ
る化合物1当量に対して1〜10当量とするのがよい。
B法に用いられる不活性溶媒の具体例としては、四塩化
炭素、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミ
ド等のアミド類、二硫化炭素、ニトロベンゼン、酢酸又
はこれらの混合溶媒等を挙げられる。反応温度として
は、特に制限されるものではないが、通常、−30℃以
上、使用する溶媒の沸点までの範囲とするのがよい。
【0023】
【化12】 (式中R1、R2、R4、R5、R7、A、Xは前記に同
じ。R3-3は低級アルキルチオ基又は低級ハロアルキル
チオ基を示す。)
【0024】上記反応により、一般式(13)で表わさ
れるアミノピラゾール類を工程1において適当な不活性
溶媒下でニトロ化することにより一般式(14)で表わ
されるニトロピラゾール類を製造し、さらに工程2にお
いて一般式(14)で表わされるニトロピラゾール類を
ジアルキルジスルフィド類存在下、亜硝酸アルキル類と
反応させることにより、一般式(1−4)で表わされる
本発明化合物が製造できる。更に工程3では化合物(1
−4)のニトロ基を還元することにより一般式(1−
5)で表わされる本発明化合物を製造することができ
る。また、一般式(13)で表わされるアミノピラゾー
ル類を工程4において適当な不活性溶媒中でスルフェニ
ルハライド類と反応させることにより一般式(15)で
表わされるスルフェニルピラゾール類を製造し、さらに
工程5においてこのものをジアルキルジスルフィド類存
在下、亜硝酸アルキル類と反応させることにより、一般
式(1−6)で表わされる本発明化合物が製造できる。
C法の工程1において好ましく用いることのできる溶媒
としては、混酸成分である濃硫酸を溶媒として用いる以
外に、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類、無水酢酸等の酸無水物を挙げること
ができる。また、ニトロ化剤としては、硝酸、発煙硝酸
あるいは硝酸カリウム等のアルカリ金属硝酸塩等及び混
酸を挙げることができる。反応に供するニトロ化剤の量
は、一般式(13)で表わされるピラゾール1当量に対
して1〜10当量とするのが好ましい。反応温度として
は、特に制限されるものではないが、通常、0℃以上、
使用する溶媒の沸点までの範囲とするのがよい。反応は
通常1〜24時間程度で終了する。
【0025】C法の工程2乃至工程5に用いることので
きる溶媒としては、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メ
チレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水
素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリル等のニト
リル類が挙げられる。工程2乃至工程5において用いる
ことのできるジアルキルジスルフィド類としては、ジメ
チルジスルフィド、ジエチルジスルフィド等の低級ジア
ルキルジスルフィド類、ジトリフルオロメチルジスルフ
ィド等の低級ジハロアルキルジスルフィド類、ジベンジ
ルジスルフィド、ジフェニルジスルフィド等のジスルフ
ィド類を挙げることができる。亜硝酸アルキル類として
は、亜硝酸メチル、亜硝酸イソアミル、亜硝酸t−ブチ
ル等の低級アルキル亜硝酸塩類が挙げられる。亜硝酸ア
ルキル類の使用量としては、一般式(14)又は一般式
(15)で表わされるピラゾール類1当量に対して1〜
5当量とするのがよく、ジアルキルジスルフィド類の使
用量としては一般式(14)又は一般式(15)で表わ
されるピラゾール類1当量に対して1〜10当量とする
のがよい。反応温度としては、特に制限されるものでは
ないが、通常、−30℃以上、使用する溶媒の沸点まで
の範囲とするのがよい。反応は通常1〜24時間程度で
終了する。
【0026】C法の工程3で用いられる溶媒としては、
メタノール、エタノール等のアルコール類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル類、ジイソプロピルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類、水あるいはこれらの混合物
を挙げることができる。還元剤としては、水素が挙げら
れ、接触還元触媒としては、パラジウム炭素、白金炭
素、塩化パラジウム、酸化白金等が挙げられる。反応に
供する還元剤の量としては、一般式(1−4)で表わさ
れるピラゾール類1当量に対して3〜4当量とするのが
好ましく、接触還元触媒を用いる場合は一般式(1−
4)で表わされるピラゾール類に対して0.1〜100
重量%の範囲で使用するのが一般的であるが、好ましく
は0.5〜10重量%の範囲で使用するのがよい。反応
圧力としては特に制限はなく、通常1〜10気圧程度の
範囲で好ましく反応を進行させることができる。反応温
度としては、特に制限されるものではないが、通常、−
30℃以上、使用する溶媒の沸点までの範囲とするのが
よい。反応は通常0.1〜24時間程度で終了する。
尚、該工程の還元反応は、鉄あるいはスズの存在下、塩
酸等の鉱酸類あるいは酢酸中でニトロ基をアミノ基に還
元する方法、水素化リチウムアルミニウム等の金属水素
化物を用いる方法等、広く公知の方法で行ってもよい。
C法において原料化合物として用いる一般式(13)で
表わされるピラゾール類は、例えば以下の反応により製
造できる。
【0027】
【化13】 (式中R1、R4、R5、R7、Aは前記に同じ)
【0028】即ち、一般式(4)で表わされる化合物を
塩基存在下にアセトニトリルと反応させて一般式(1
6)で表わされるβ−ケトニトリルを得、さらにヒドラ
ジン類と反応させて一般式(13)と一般式(18)で
表わされるピラゾール類を製造することができる。また
化合物(13)と化合物(18)の生成割合は適宜調節
可能である。化合物(13)及び化合物(18)は容易
に単離できる。
【0029】
【化14】 (式中R1、R2、R4、R5、Aは前記に同じ。R3-4
水素原子、シアノ基、低級アルキル基又はフェニル基を
示す。)
【0030】上記反応により一般式(17)で表わされ
るアセトフェノン又はピリジルメチルケトン類のケテン
ジチオアセタール誘導体を適当な不活性溶媒中でヒドラ
ジン類と反応させることにより一般式(1−7)で表わ
される本発明の化合物が製造できる。D法において好ま
しく用いることのできる溶媒としては、四塩化炭素、ク
ロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオ
キサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、HMP
A等のアミド類、ジメチルスルホキシド又はこれらの混
合溶媒等を挙げられる。ヒドラジン類としては、メチル
ヒドラジン、エチルヒドラジン等のアルキルヒドラジン
類、モノフルオロメチルヒドラジン等のハロアルキルヒ
ドラジン類、ベンジルヒドラジン、フェニルヒドラジン
等が挙げられる。一般式(17)で表わされる化合物と
ヒドラジン類の反応量としては、前者1当量に対して後
者を1〜5当量とするのが好ましい。反応温度として
は、特に制限されるものではないが、通常、−30℃以
上、使用する溶媒の沸点までの範囲とするのがよい。反
応は通常0.1〜24時間程度で終了する。
【0031】D法において原料化合物として用いる一般
式(17)で表わされる化合物は例えば以下の反応によ
り製造できる。
【0032】
【化15】 (式中R2、R4、R5、R3-4、A、Xは前記に同じ。)
【0033】即ち、一般式(10−1)で表わされるケ
トン類と二硫化炭素及びハロゲン化アルキル類とを反応
させることにより一般式(17)で表わされる化合物を
得ることができる。
【0034】
【化16】 (式中R1、R2、R3、R4、R5及びAは前記に同
じ。)
【0035】上記反応により、一般式(1−8)で表わ
される本発明化合物を不活性溶媒中でm−クロロ過安息
香酸あるいは過酸化水素等の酸化剤と反応させることに
より一般式(1−9)で表わされる本発明化合物を得る
ことができ、更にこのものを前記酸化剤と反応させるこ
とにより一般式(1−10)で表わされる本発明化合物
を得ることができる。一般式(1−8)で表わされる本
発明化合物から一般式(1−10)で表わされる本発明
化合物を製造する際には、一旦一般式(1−9)で表わ
される本発明化合物を単離してもよく、また連続して反
応させて製造してもよい。E法において用いることので
きる溶媒はA法において用いる溶媒に準じる。酸化剤と
しては、前記の酸化剤に加えて過酢酸等の有機過酸化物
及び各種の無機過酸化物を用いることができる。酸化剤
の使用量としては、一般式(1−8)で表わされる化合
物又は一般式(1−9)で表わされる化合物1モルに対
して等モル量もしくは等モル量に近い比率で使用するの
が好ましい。反応温度としては、特に制限されるもので
はないが、通常、−30℃以上、使用する溶媒の沸点ま
での範囲とするのがよい。反応は通常0.1〜24時間
程度で終了する。
【0036】
【化17】 (式中R1、R2、R4、R5、R3-4、A、Xは前記に同
じ。)
【0037】上記反応により、工程1において一般式
(17)で表わされるケテンジチオアセタール誘導体を
適当な不活性溶媒中で無水ヒドラジン又はヒドラジン水
和物と反応させることにより一般式(1−11)で表わ
される本発明化合物を得、更に工程2において不活性溶
媒中で塩基存在下にハロゲン化アルキル類と反応させる
ことにより一般式(1−7)で表わされる本発明化合物
を得ることができる。工程1において用いることのでき
る溶媒、ヒドラジン類の使用量、反応温度及び反応時間
はD法に準じる。また工程2に用いることのできる溶
媒、ハロゲン化アルキル類の使用量、反応温度及び反応
時間はA法に準じる。
【0038】次に本発明の式(1B)の化合物も各種の
方法で製造することができる。以下に化合物(1B)の
合成方法を例示する。
【0039】
【化18】 (式中、R2、R4、R5、R6、Aは前記と同じ意味を示
し、R3aは水素原子又はハロゲン原子を示す。Rは低級
アルキル基を示す。)
【0040】上記反応により、一般式(18−1)で表
わされるピラゾール類を亜硝酸アルキル類の存在下、ジ
アルキルジスルフィド類と反応させることにより一般式
(1−12)で表される本発明化合物を得ることができ
る。一般式(18−1)で表わされるピラゾール類は、
例えば、以下の反応により得ることができる。
【0041】
【化19】 (式中、R4、R5、R6、Aは前記に同じ。)
【0042】即ち、一般式(19)で表されるベンズア
ルデヒド類を、一般式NCCH2CO2Hで表されるシア
ノ酢酸類若くはジエチルシアノメチルホスホネート等の
リン酸エステル類と反応させ一般式(20)で表される
α,β−不飽和ニトリル類とし、該α,β−不飽和ニトリ
ル類を臭素と反応させ一般式(21)で表されるジブロ
モニトリル体とし、次いでヒドラジン類と反応させるこ
とにより一般式(18)で表わされる化合物を得ること
ができる。G法において用いられる溶媒、ジアルキルジ
スルフィド類、亜硝酸アルキル類、使用量、反応温度、
反応時間はC法の工程2乃至工程5に準ずる。
【0043】
【化20】 (式中R2、R4〜R6、Aは前記と同じ意味を示し、R
3-5は水素原子又は低級アルキル基を示す。)
【0044】上記反応により、一般式(17−1)で表
されるケテンジチオアセタール誘導体を適当な不活性溶
媒中でヒドラジン類と反応させることにより一般式(1
−13)で表される本発明化合物を製造できる。
【0045】
【化21】 (式中、R2〜R6、Aは前記に同じ。R3-6は水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基を示す。)
【0046】上記反応によれば、一般式(1−14)で
表わされる本発明化合物を適当な溶媒中で酸化剤と反応
させることにより、一般式(1−15)で表される本発
明化合物が製造でき、更にこのものを前記酸化剤と反応
させることにより、一般式(1−16)で表される本発
明化合物を得ることができる。一般式(1−14)で表
わされる本発明化合物から一般式(1−16)で表わさ
れる本発明化合物を製造する際には、一旦一般式(1−
15)で表わされる本発明化合物を単離してもよく、ま
た連続して反応させて製造してもよい。I法において用
いることのできる溶媒、酸化剤及びその使用量、反応温
度、反応時間はE法に準ずる。
【0047】本発明化合物は、そのまま殺虫剤として使
用することもできるが、通常は固体担体、液体担体、ガ
ス状担体、餌等と混合し、必要に応じて界面活性剤、そ
の他の製剤用補助剤を添加して油剤、乳剤、水和剤、フ
ロアブル剤、粒剤、粉剤、エアゾール、煙霧剤、毒餌等
に製剤して使用することができる。これらの製剤には、
通常、有効成分として本発明化合物を0.01〜95重
量%含有させて用いることができる。
【0048】本発明殺虫剤組成物の製剤に用いることの
できる固体担体としては、例えばカオリンクレー、珪藻
土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレ
ー、酸性白土等の粘土類、タルク類、セラミックス、セ
ライト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シ
リカ等の無機鉱物類、硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等
の化学肥料類の微粉末状物あるいは粒状物が挙げられ
る。また液体担体としては、例えば、水、メタノール、
エタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素
類、ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油等の脂肪族
炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、
アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル類、
ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセト
アミド等の酸アミド類、ジクロロメタン、トリクロロエ
タン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ジメチル
スルホキシド、大豆油、綿実油等の植物油等が挙げられ
る。ガス状担体、即ち噴射剤としては、例えばブタンガ
ス、LPG(液化天然ガス)、ジメチルエーテル、炭酸
ガス等を挙げられる。
【0049】界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸
エステル類、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリール
スルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類及びそのポ
リオキシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテ
ル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体
類等が挙げられる。固着剤や分散剤等の製剤用補助剤と
しては、例えばカゼイン、ゼラチン、でんぷん粉、アラ
ビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等の多糖類、
リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等の
合成水溶性高分子等が挙げられる。安定剤としては、例
えばPAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2,
6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BH
A(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノ−ルと3−
tert−ブチル−4−メトキシフェノールの混合物)、植
物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪酸またはそのエステル
等が挙げられる。毒餌の基材としては、例えば穀物粉、
植物精油、糖、結晶セルロース等の餌成分、ジブチルヒ
ドロキシトルエン、ノルジヒドログアイアレチン酸等の
酸化防止剤、デヒドロ酢酸等の保存料、トウガラシ末等
の誤食防止剤、チーズ香料、タマネギ香料等の誘引性香
料等が挙げられる。
【0050】このようにして得られた製剤は、そのまま
であるいは水等で希釈して用いることができる。また、
他の殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植
物成長調整剤、共力剤、土壌改良剤、動物用飼料等と混
合して、または混合せずに同時に用いることもできる。
本発明化合物を農業用殺虫剤として用いる場合、その施
用量は、通常、10アールあたり0.1〜100gとする
のが好ましく、乳剤、水和剤、フロアブル剤等を水で希
釈して用いる場合は、その施用濃度は通常10〜500
ppm程度とするのが好ましく、粒剤、粉剤等は希釈せず
に製剤のまま施用することができる。また、防疫用殺虫
剤として用いる場合には、乳剤、水和剤、フロアブル剤
等は通常0.1〜500ppm程度に希釈して使用するのが
好ましく、油剤、エアゾール、煙霧剤、毒餌等について
はそのまま使用することができる。これらの施用量、施
用濃度は、製剤の種類、施用時期、施用場所、施用方
法、害虫の種類、被害の程度等により適宜調整すること
ができ、前記の例示量に拘わらず加減することができ
る。
【0051】
【実施例】以下に製造例、製剤例、試験例を挙げ、本発
明を更に詳しく説明する。 製造例1 〔化合物(3)の合成〕 4−ブロモ−3,5−ジクロロベンゾトリフルオライド
の合成 室温撹拌下、濃硫酸 309gに亜硝酸ナトリウム 21.
6gを30分かけて加えた後、室温で1時間撹拌した。
この混合液を10℃に冷却し、酢酸 120mlを加えて
均一にした後、2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメ
チルアニリン 69.0gの酢酸溶液 60mlを10〜15
℃に保ちながら加え、室温下でさらに1時間撹拌して
2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルアニリンの
ジアゾニウム塩溶液を得た。次に硫酸銅5水和物 99.
8gと臭化ナトリウム 61.7gの水溶液 329mlに亜
硫酸ナトリウム 25.2gの水溶液 120mlを室温で加
え、15分撹拌した後、デカンテーションによって上澄
み液を除去し、残留する臭化銅の白色結晶を水で洗浄し
た後、48%臭化水素酸水溶液 156mlを加えた。こ
の溶液に氷水冷却下、先に調製した2,6−ジクロロ−
4−トリフルオロメチルアニリンのジアゾニウム塩溶液
を1時間かけて加え、50℃で30分間撹拌した。反応
混合物を氷水に注いだ後、酢酸エチル抽出し、有機層を
合わせて5%炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水
で洗浄した。このものを無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮したのち、残留物を減圧蒸留して標記化合
物の無色透明な液体 71.0gを得た(収率80.5
%)。bp65−67℃/0.2mmHg1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):7.62
(s,2H)
【0052】製造例2 〔化合物(7)の合成〕 2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルベンズアル
デヒドの合成 1.61Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液 65.2m
lと無水エーテル溶液100mlの混合液に4−ブロモ−
3,5−ジクロロベンゾトリフルオライド(3)29.3
gの無水エーテル溶液 20mlを−78℃で15分かけて
滴下し、さらに20分間撹拌した。次いでN,N−ジメ
チルホルムアミド 21.8mlの無水エ−テル溶液 10
0mlを同温度下で滴下し、−78℃で30分間、0℃で
30分間撹拌した後、反応混合物に1Nリン酸水溶液
400mlを加え、更に30分間撹拌した。反応混合物を
エーテル抽出した後、エーテル層を合わせて飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮し
た。得られた残留物を減圧蒸留し、標記化合物の無色油
状物 26.7gを得た(収率78.3%)。 bp114−115℃/19mmHg1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):7.65
(s,2H),10.47(s,1H)
【0053】製造例3 〔化合物(11)の合成〕 2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル安息香酸の
合成 1.61Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液 65.2m
lと無水エーテル溶液100mlの混合液に4−ブロモ−
3,5−ジクロロベンゾトリフルオライド(3)29.3
gの無水エーテル溶液 30mlを−78℃で滴下し、さら
に20分間撹拌した。次いで細かく砕いたドライアイス
10gを少量ずつ反応液に加え、室温で1.5時間撹拌
した。反応液を氷水に注いだ後、エーテルで抽出し、抽
出液を合わせて10%炭酸ナトリウム水溶液で逆抽出し
た。水層を6N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出、飽
和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒
を減圧下で留去して標記化合物の白色結晶 20.4gを
得た(粗収率79.1%)。 mp117−118℃1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):6.21
(br,s,1H),7.64(s,2H)
【0054】製造例4 〔化合物(4)の合成〕 エチル 2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルベ
ンゾエートの合成 1.61Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液 65.2m
lと無水エーテル溶液100mlの混合液に4−ブロモ−
3,5−ジクロロベンゾトリフルオライド(3)29.3
gの無水エーテル溶液 30mlを−78℃で滴下し、さら
に20分間撹拌した。次いで炭酸ジエチル 13.3mlの
無水エーテル溶液 50mlを滴下し、−78℃で30分
間、0℃で更に30分間撹拌した。反応混合物を氷水に
注いだ後エーテル抽出し、エーテル層を合わせて飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮
した。得られた残留物を減圧蒸留し、標記化合物の無色
油状物 18.3gを得た(収率63.8%)。 bp62−67℃/0.3mmHg1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):1.42
(t,3H),4.49(q,2H),7.61(s,2
H)
【0055】製造例5 〔化合物(9)の合成〕 3,5−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシエチル)ベン
ゾトリフルオライドの合成 1.61Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液 65.2m
lと無水エーテル溶液100mlの混合液に4−ブロモ−
3,5−ジクロロベンゾトリフルオライド(3)29.3
gの無水エーテル溶液 50mlを−78℃で滴下し、20
分間撹拌した。次いでアセトアルデヒド 6.2mlの無水
エーテル溶液 50mlを同温度で滴下し、0℃で1時間
撹拌した。反応混合物を氷水に注いだ後エーテル抽出
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮して標記化
合物の無色油状物 23.5gを得た(粗収率90.7
%)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):1.42
(d,2H),2.62(s,3H),5.25(q,1
H),7.61(s,2H)
【0056】製造例6 〔化合物(10)の合成〕 4−アセチル−3,5−ジクロロベンゾトリフルオライ
ドの合成 3,5−ジクロロ−4−(1−ヒドロキシエチル)ベン
ゾトリフルオライド(9)23.5gの無水塩化メチレン
溶液 50mlを室温下、ピリジニウムクロロクロメート
30.0g、セライト 20gの無水塩化メチレン懸濁液
100mlに一度に加え、一夜撹拌した。反応混合物にエ
ーテル 100mlを加えて希釈した後、シリカゲル 10
0gを充填したカラムに注いだ。エーテルで溶離した
後、溶離液を減圧濃縮して標記化合物の黄色油状物 1
8.7gを得た(粗収率72.8%)。 1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):1.17
(t,3H),2.77(q,2H),2.58(s,3
H),7.60(s,2H)
【0057】製造例7 〔化合物(8)の合成〕 エチル 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメ
チルフェニル)−3−ヒドロキシプロピオネートの合成 2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルベンズアル
デヒド(7)30.0g、トリメトキシボラン 50ml、
亜鉛末 8.5gの無水テトラヒドロフラン懸濁液50ml
にブロモ酢酸エチル 13.7mlを室温下で激しく撹拌し
ながら加え、そのまま一夜撹拌した。反応液を10%塩
酸 100mlと酢酸 10mlの混合液に注いだ後、セライ
トろ過した。ろ液の水層を5%炭酸水素ナトリウム水溶
液で中和し、酢酸エチル抽出、無水硫酸マグネシウム乾
燥、減圧濃縮して標記化合物の淡緑色油状物 40.7g
を得た(粗収率定量的)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):1.26
(t,3H),2.75(dd,1H),3.25(d
d,2H),4.25(q,2H),5.95(m,1
H),7.57(s,2H)
【0058】製造例8 〔化合物(5)の合成〕 エチル 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメ
チルフェニル)−3−オキソプロピオネートの合成 エチル 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメ
チルフェニル)−3−ヒドロキシプロピオネート(8)
20.0gの無水塩化メチレン溶液をピリジニウムクロロ
クロメート 19.6g、セライト 15gの塩化メチレン
懸濁液 100mlに室温で加え、一夜撹拌した。反応液
にエーテル 200mlを加えて希釈した後、シリカゲル
100gを充填したカラムに注いだ。エーテルで溶離
し、溶離液を減圧濃縮して標記化合物の薄茶色油状物
8.3gを得た(粗収率41.9%)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):1.38
(t,3H),3.95(s,1H),4.20(q,2
H),7.70(s,2H),12.10(s,1H)
【0059】製造例9 〔化合物(8)の合成〕 エチル 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメ
チルフェニル)−3−ヒドロキシ−2−メチルプロピオ
ネートの合成 無水ジイソプロピルアミン 3.8mlの無水テトラヒドロ
フラン溶液 50mlに0℃で1.61mol/lのn−ブチル
リチウムヘキサン溶液 14.7mlを加え、0℃で30分
間撹拌した後、プロピオン酸エチル 2.4mlの無水テト
ラヒドロフラン溶液 10mlを加えた。−78℃で1時
間撹拌した後、2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメ
チルベンズアルデヒド(7)5.0gの無水テトラヒドロ
フラン溶液 10mlを加え、−78℃で30分間、室温
で1時間撹拌した。反応液を氷水に注いで酢酸エチル抽
出し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、更に減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキ
サン=1/6)によって精製し、標記化合物の黄色油状
物 7.2gを得た(収率91.1%)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):0.95〜
1.40(m,3H),1.42(d,3H),3.50
(m,1H),3.81〜4.40(m,2H),5.8
0(dd,1H),7.60(s,2H)
【0060】製造例10 〔化合物(12)の合成〕 塩化2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルベンゾ
イルの合成 2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル安息香酸
(11)20.4g,塩化チオニル 18.8g及び少量の
無水N,N−ジメチルホルムアミドの混合物を90℃で
一夜撹拌した。塩化チオニルを留去して得た残留物を減
圧蒸留して標記化合物の無色液体 21.7gを得た(収
率 定量的)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):7.66
(s,2H)
【0061】製造例11 〔化合物(6)の合成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−5−ヒドロキシ−1−メチルピラゾールの合成 エチル 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメ
チルフェニル)−3−オキソプロピオネート(5)6.
0gのエタノール溶液 50mlに室温下でメチルヒドラジ
ン 1.0gのエタノール溶液 15mlを滴下した後、室温
で1時間撹拌し、更に一夜還流した。反応液を減圧濃縮
して得た残留物をヘキサンで洗浄して標記化合物の白色
結晶 2.8gを得た(粗収率 50.0%)。1 H−NMR(CD3OD,δppm):3.28(s,3
H),6.18(s,1H),7.60(s,1H)
【0062】製造例12 〔化合物(2)の合成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−5−メルカプト−1−メチルピラゾールの合成 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−5−ヒドロキシ−1−メチルピラゾール(6)
1.0g、ローソン試薬 0.7gのトルエン懸濁液 10ml
を撹拌しながら3時間還流した。溶媒を減圧留去して得
られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=1/9)によって精
製し、標記化合物の無色結晶 0.3gを得た(収率27.
3%)。 1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):3.90
(s,3H),6.51(s,1H),7.62(s,2
H)
【0063】製造例13 〔化合物(1−1)の合
成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−5−メチルスルフェニルピラゾー
ル(化合物1)の合成 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−5−メルカプト−1−メチルピラゾール(2)
0.5g、ヨウ化メチル 2.3g、無水炭酸カリウム 0.
4gのアセトニトリル懸濁液 10mlを撹拌しながら一夜
還流した。室温に冷却した反応液をセライトろ過し、ろ
液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィーによって精製し、標記化合物の白色結晶 0.51g
を得た。
【0064】製造例14 〔化合物(1−1)の合
成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−5−(トリフルオロメチルスルフ
ェニル)ピラゾール(化合物5)の合成 60%油性水素化ナトリウム 0.13gの無水テトラヒ
ドロフラン懸濁液 10mlに3−(2,6−ジクロロ−4
−トリフルオロメチルフェニル)−1−メチル−5−メ
ルカプトピラゾール(2)0.7gの無水テトラヒドロフ
ラン溶液 2.0mlを0℃で滴下し、室温で1時間撹拌し
た。次いで過剰量のヨウ化トリフルオロメチルを導入
し、密栓下で4時間撹拌した。反応液を氷水に注いだ
後、酢酸エチル抽出し、抽出液を合わせて飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウム乾燥した。溶媒を減圧留
去して得た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)によって
精製し、標記化合物の無色油状物 0.6gを得た(収率
48.6%)。
【0065】製造例15 〔化合物(1−9)の合
成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−5−メチルスルフィニルピラゾー
ル(化合物6)の合成 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−5−メチルスルフェニルピラゾー
ル(化合物1)0.3gの無水クロロホルム溶液20mlに
70%m−クロロ過安息香酸 0.3gを室温撹拌下で徐
々に加え、3時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液に注いだ後、有機層を分取、5%水酸化ナ
トリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マ
グネシウム乾燥した後、溶媒を減圧留去して標記化合物
の白色結晶 0.3gを得た(粗収率 定量的)。
【0066】製造例16 〔化合物(1−10)の合
成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−5−メチルスルホニルピラゾール
(化合物7)の合成 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−5−メチルスルフィニルピラゾー
ル(化合物6)0.2gの無水クロロホルム溶液20mlに
70%m−クロロ過安息香酸 0.3gを室温撹拌下で徐
々に加え、更に一夜撹拌した。反応液を10%亜硫酸ナ
トリウム水溶液に注いだ後、有機層を分取し、5%水酸
化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。無水硫
酸マグネシウム乾燥した後、溶媒を減圧留去して標記化
合物の白色結晶 0.3gを得た(粗収率 定量的)。
【0067】製造例17 〔化合物(1−3)の合
成〕 4−クロロ−3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−1−メチル−5−メチルスルフェ
ニルピラゾール(化合物8)の合成 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−5−メチルスルフェニルピラゾー
ル(化合物1)1.2gの無水四塩化炭素溶液5mlに室温
で塩化スルフリル 0.3mlを加え、さらに室温で2時間
撹拌した。反応液を冷水に注いだ後、塩化メチレンで抽
出、10%炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で
洗浄した。無水硫酸マグネシウム乾燥した後、溶媒を減
圧留去して得た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶離液:エーテル/ヘキサン=1/5)で精製
し標記化合物の白色結晶 1.0gを得た(収率83.3
%)。
【0068】製造例18 〔化合物(16)の合成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−3−オキソプロピオニトリルの合成 1.67Mのn−ブチルヘキサン溶液 49.1mlと無水
テトラヒドロフラン 100mlの混合液に−78℃でア
セトニトリル 4.1mlの無水テトラヒドロフラン溶液
50mlを滴下し、更に1時間撹拌した。これにエチル
2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルベンゾエー
ト 22.5gの無水テトラヒドロフラン溶液20mlを1
0分間で滴下し、更に10分間撹拌した後、水を加え
た。酢酸エチル抽出し、抽出液を合わせて飽和食塩水で
洗浄、無水硫酸マグネシウム乾燥した。溶媒を減圧下で
留去して得た残留物を再結晶によって精製し、標記化合
物の褐色結晶 18.7gを得た(収率84.6%)。mp1
19−121℃1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):3.95
(s,2H),7.70(s,2H).
【0069】製造例19 〔化合物(17)及び化合
物(1−7)の合成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−4−シアノ−1−メチル−5−メチルスルフェ
ニルピラゾール(化合物12)の合成 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−3−オキソプロピオニトリル(16)4.8g、
二硫化炭素 1.3gの無水N,N−ジメチルホルムアミド
溶液 50mlに0℃で60%油性水素化ナトリウム 1.
93gを少しずつ加え、そのまま1時間撹拌した。次に
ヨウ化メチル 2.2mlを10分間かけて滴下し、そのま
ま1時間撹拌した。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧下で留去して褐色の残留物 5.3gを得
た。この粗精製物のエタノール溶液 100mlに室温で
メチルヒドラジン 0.94gのエタノール溶液 10mlを
滴下し、そのまま1時間撹拌した後、更に2時間還流し
た。反応液を減圧濃縮して得た残留物を酢酸エチルに溶
かし、1N塩酸及び飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得た残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:エーテル
/ヘキサン=1/7)によって精製し、標記化合物の無
色結晶 0.3gを得た(収率 5.0%)。
【0070】製造例20 〔化合物(13)の合成〕 5−アミノ−3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−1−メチルピラゾールの合成 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−3−オキソプロピオニトリル(16)1.4gの
エタノール溶液30mlに室温でメチルヒドラジン 0.3
gのエタノール溶液 5mlを滴下し、そのまま30分撹拌
した後、一夜還流した。反応液を氷水に注いだ後、酢酸
エチルで抽出し、抽出液を合わせて10%塩酸で逆抽出
した。10%塩酸層に飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え
て弱アルカリ性にした後、酢酸エチルで抽出、飽和食塩
水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減
圧下で留去して得られた残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=2/
3)によって精製し、標記化合物の淡黄色結晶 1.0g
を得た(収率59.8%)。 mp161〜163℃1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):3.40
(br,s,2H),3.75(s,3H),5.65
(s,1H),7.60(s,2H)
【0071】製造例21 〔化合物(14)の合成〕 5−アミノ−3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−1−メチル−4−ニトロピラゾー
ルの合成 濃硝酸 2.8gに室温で濃硫酸 3.7gを滴下して10分
間撹拌した混酸溶液に5−アミノ−3−(2,6−ジク
ロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−1−メチル
ピラゾール(13)0.5gを60℃で少しずつ加え、同
温度で1時間撹拌した。反応液を水に注いだ後、エーテ
ルで抽出し、水層に飽和炭酸ナトリウム水溶液を加えて
弱アルカリ性にした後、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水
で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧
下で留去して標記化合物のオレンジ色結晶 0.2gを得
た(収率35.1%)。mp107〜108℃1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):3.0(b
r.s,2H),4.05(s,3H),7.71(s,
2H)
【0072】製造例22 〔化合物(1−4)の合
成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−5−メチルスルフェニル−4−ニ
トロピラゾール(化合物13)の合成 5−アミノ−3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−1−メチル−4−ニトロピラゾー
ル(14)1.1gの無水塩化メチレン溶液 25mlに0
℃でジメチルジスルフィド 1.4gと亜硝酸t−ブチル
0.96gを順次加え、室温下で一夜撹拌した。反応混合
物を減圧濃縮して得た残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=3/
1)によって精製し、標記化合物の黄色粘稠液状物 0.
6gを得た(収率60.1%)。
【0073】製造例23 〔化合物(1−5)の合
成〕 4−アミノ−3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−1−メチル−5−(メチルスルフ
ェニル)ピラゾール(化合物14)の合成 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−5−メチルスルフェニル−4−ニ
トロピラゾール(化合物13)0.15gと10%パラジ
ウム炭素 0.1gのエタノール懸濁液に室温、常圧下で
水素ガスを導入しながら1時間撹拌した。反応液をセラ
イトろ過した後、ろ液を減圧濃縮して得た残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:エーテル/
ヘキサン=1/4)によって標記化合物の粘稠液状物
0.6gを得た(収率67.3%)。
【0074】製造例24 〔化合物(1−7)の合
成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−5−メチルスルフェニル−1−フェニルピラゾ
ール(化合物17)の合成 3,3−ビス[メチルチオ]−1−(2,6−ジクロロ−
4−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペン−1
−オン 0.8gのエタノール溶液 10mlにフェニルヒド
ラジン 0.11mlを室温で加え、1時間環流した。溶媒
を減圧下で留去して得た残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶離液:エーテル/ヘキサン=1/
6)によって精製し、標記化合物の淡褐色油状物 0.1
7gを得た(収率43.6%)。
【0075】製造例25 〔化合物(15)の合成〕 5−アミノ−3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−1−メチル−4−(トリフルオロ
メチルスルフェニル)ピラゾールの合成 5−アミノ−3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−1−メチルピラゾール(13)
0.3gの無水塩化メチレン溶液 40mlに塩化トリフル
オロメチルスルフェニル 2mlの無水塩化メチレン溶液
5mlを−78℃で加え、室温で一夜撹拌した。反応液を
減圧下で濃縮して得た残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=1/
1)によって精製し標記化合物の淡黄色結晶 0.3gを
得た(収率75.0%)。 mp177〜179℃1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):3.79
( s,3H),4.17(br.s,2H),7.65
(s,2H)
【0076】製造例26 〔化合物(1−11)の合
成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−5−メチルスルフェニルピラゾール(化合物1
6)の合成 3,3−ビス[メチルチオ]−1−(2,6−ジクロロ−
4−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペン−1
−オン(17)3.6gのエタノール溶液 40mlにヒド
ラジン・一水和物 0.51mlを室温で滴下し、そのまま
45分間撹拌した後、4時間還流した。反応液を減圧濃
縮して得た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液:エーテル/ヘキサン=2/5)によって精
製し、標記化合物の白色結晶 3.3gを得た。
【0077】製造例27 〔化合物(1−7)の合
成〕 1−ブチル−3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−5−(メチルスルフェニル)ピラ
ゾール(化合物21)の合成 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−5−(メチルスルフェニル)ピラゾール(化合
物16)0.8g、無水炭酸カリウム 0.7gおよび臭化
n−ブチル 0.4gのアセトン溶液 25mlを4時間還流
した。反応液をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し
て得た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶離液:エーテル/ヘキサン=1/20)によって精
製し標記化合物の薄茶色油状物 0.3gを得た(収率6
9.6%)。
【0078】製造例28 〔化合物(1−7)の合
成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−5−メチルスルフェニル−1−(トリフルオロ
メチル)ピラゾール(化合物24)の合成 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−5−(メチルスルフェニル)ピラゾール(化合
物16)0.5gの無水N,N−ジメチルホルムアミド懸
濁液 5mlに0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。こ
れに過剰量のヨウ化トリフルオロメチルを導入し、密栓
して3時間撹拌した。反応液を水に注いだ後、エーテル
で抽出、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒を減圧下で留去して得た残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/
ヘキサン=1/20)によって精製し、標記化合物の薄
茶色油状物 0.2gを得た(収率33.3%)。
【0079】上記製造例に準じて製造した化合物を表1
〜2に示す。表においてn−Prはn−C37、n−B
uはn−C49である。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】尚、化合物1〜31の1H−NMR(CD
Cl3,TMS,δppm)の分析データを以下に示す。 (化合物1) 2.48(s,3H),3.96(s,3
H),6.34(s,9H),7.64(s,2H) (化合物2) 1.03(t,3H),1.60(q,2
H),2.80(t,2H),3.99(s,3H),
6.42(s,1H),7.64(s,2H) (化合物3) 3.55(s,3H),3.91(s,2
H),6.37(s,1H),7.25(m,5H),
7.64(s,2H) (化合物4) 2.28(t,1H),3.52(d,2
H),4.06(s,3H),6.60(s,1H),
7.65(s,2H) (化合物5) 4.01(s,3H),6.50(s,2
H),7.61(s,2H) (化合物6) 3.05(s,3H),4.20(s,3
H),6.75(s,1H),7.65(s,2H) (化合物7) 3.27(s,3H),4.29(s,3
H),7.00(s,1H),7.70(s,2H) (化合物8) 2.43(s,3H),4.04(s,3
H),7.67(s,2H) (化合物9) 3.35(s,3H),4.30(s,3
H),7.78(s,2H) (化合物10) 2.43(s,3H),4.09(s,
3H),7.66(s,2H)
【0083】(化合物11) 1.89(s,3H),
2.23(s,3H),3.94(s,3H),7.57
(s,2H) (化合物12) 1.99(s,3H),3.34(s,
3H),7.69(s,2H) (化合物13) 2.63(s,3H),4.10(s,
3H),7.68(s,2H) (化合物14) 2.29(s,3H),3.91(s,
3H),7.66(s,2H) (化合物15) 2.22(s,3H),4.11(s,
3H),7.26(s,5H),7.56(s,2H) (化合物16) 2.53(s,3H),6.41(s,
1H),7.65(s,2H),10.5(br,s,1
H) (化合物17) 2.44(s,3H),6.45(s,
1H),7.4〜7.9(m,7H) (化合物18) 2.48(s,3H),4.13(s,
3H),7.67(s,2H) (化合物19) 4.01(s,3H),7.60(s,
2H) (化合物20) 1.48(t,3H),2.54(s,
3H),4.30(q,2H),6.33(s,1H),
7.64(s,2H)
【0084】(化合物21) 0.95〜2.05(m,
7H),2.50(s,3H),4.25(t,2H),
6.32(s,1H),7.64(s,2H) (化合物22) 2.30(s,3H),5.50(s,
2H),6.42(s,1H),7.29(m,5H),
7.65(s,2H) (化合物23) 2.52(s,3H),5.90(s,
1H),6.50(s,2H),7.65(s,2H) (化合物24) 2.48(s,3H),6.38(s,
1H),7.61(s,2H) (化合物25) 1.55(t,3H),3.00(s,
3H),4.50(q,2H),6.99(s,1H),
7.62(s,2H) (化合物26) 1.08(t,3H),1.85(q,
2H),3.23(m,2H),4.29(s,3H),
6.94(s,1H),7.67(s,2H) (化合物27) 2.20(s,3H),2.40(s,
3H),3.95(s,3H),7.65(s,2H) (化合物28) 2.43(s,3H),4.00(s,
3H),7.66(s,2H) (化合物29) 2.43(s,3H),3.41(d
d,2H),5.06(m,1H),5.5〜6.25
(m,2H),4.05(s,3H),6.62(s,1
H),7.65(s,2H) (化合物30) 2.46(s,3H),3.96(s,
3H),6.88(s,1H),7.54(d,1H),
7.69(s,1H),7.96(d,1H) (化合物31) 2.47(s,3H),4.02(s,
3H),7.07(s,1H),8.01(d,1H),
8.43(m,1H)
【0085】製造例29 〔化合物(20)の合成〕 2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル桂皮ニトリ
ルの合成 2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルベンズアル
デヒド(19)24.3gのピリジン溶液 70mlにピペ
リジン 0.99ml、シアノ酢酸 9.2gを滴下し、室温
で1時間撹拌した後、更に14時間還流した。溶媒を減
圧下溜去し得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、有機層
を1N−塩酸、水、ブラインで順次洗浄した。無水硫酸
マグネシウムで乾燥、減圧濃縮して得られた残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標記化合
物の白色固体 17.3gを得た(収率65.0%)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):6.17
(d,1H),7.42(s,2H),7.48(d,1
H)
【0086】製造例30 〔化合物(21)の合成〕 3−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル)フ
ェニル−1,2−ジブロモプロピオニトリルの合成 2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル桂皮ニトリ
ル(20)17.3gの酢酸溶液70mlに臭素 3.4mlを
滴下し60度で3時間撹拌した。室温に冷却し減圧下、
溶媒を溜去し得られた残渣を塩化メチレンに溶解し、有
機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、10%炭酸水
素ナトリウムブラインで洗浄した。これを無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥、減圧濃縮して標記化合物の褐色油状物
24.6gを得た(粗収率89.1%)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):6.76
(d,1H),7.62(s,2H),8.15(d,1
H)
【0087】製造例31 〔化合物(18−1)の合
成〕 3−アミノ−5−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−1−メチルピラゾールの合成 エタノール 80mlと水 80mlの混合溶液に氷冷下メチ
ルヒドラジン 15.1gを加え、その混合溶液に3−
(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル)フェニ
ル−1,2−ジブロモプロピオニトリル(21) 34.
0gのエタノール溶液50mlをゆっくり滴下した。0℃
で1時間撹拌しさらに70〜80℃で5時間撹拌した。
溶媒を減圧下溜去し、得られた残渣にブラインを加え、
エタノール10%を含むクロロホルム溶液で4回抽出し
た。有機層をブラインで洗浄、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下で濃縮して得た残留物に乾燥エーテルを
加えて標記化合物の淡茶色固体物18.6gを得た(収率
75.0%)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):3.42
(s,3H),5.60(s,1H),7.61(s,2
H)
【0088】製造例32 〔化合物(1−13)の合
成〕 5−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−3−メチルチオピラゾール(化合
物33)の合成 3,3−ビス[メチルチオ]−1−(2,6−ジクロロ−
4−トリフルオロメチルフェニル)−2−プロペン−1
−オン(22)5.0gのエタノール溶液 50mlにメチ
ルヒドラジン 1.9gを室温で滴下し、3時間還流し
た。溶媒を減圧下溜去して得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製して標記化合物の茶褐色
油状物 1.6gを得た(収率28.5%)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):2.63
(s,3H),3.69(s,3H),6.24(s,1
H),7.70(s,2H)
【0089】製造例33 5(3)−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチ
ルフェニル)−3(5)−メチルスルフェニル−4−メ
チルピラゾール(化合物36)の合成 3,3−ビス[メチルチオ]−1−(2,6−ジクロロ−
4−トリフルオロメチルフェニル)−2−メチルプロペ
ン−1−オン(22)3.6gのエタノール溶液40mlに
ヒドラジン−水和物 0.51mlを室温で滴下し、そのま
ま45分間撹拌した後、4時間還流した。反応液を減圧
濃縮して得た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーによって精製し、標記化合物の白色固体 3.3gを
得た(収率 定量的)。mp=92〜95℃1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):1.94
(s,3H),2.45(s,3H),6.41(s,1
H),7.65(s,2H),10.61(br,1H)
【0090】製造例34 〔化合物(47)の合成〕 5−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−エチル−3−メチルスルフェニルピラゾー
ルの合成 60%油性水素化ナトリウム 0.30gの無水テトラヒ
ドロフラン懸濁液 10mlに5(3)−(2,6−ジクロ
ロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−3(5)−メ
チルスルフェニルピラゾール 2.0の無水テトラヒドロ
フラン懸濁液3mlを滴下し室温で30分撹拌した。ヨー
ドエタン 1.5gを含んだテトラヒドロフラン溶液 2ml
を室温で加え更に1時間撹拌した。反応液を氷水に注い
だ後、酢酸エチル抽出、抽出液を合わせて飽和食塩水で
洗浄、無水硫酸マグネシウム乾燥した。溶媒を減圧留去
して得た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
によって精製し、標記化合物の無色油状物 0.56gを
得た(収率26.0%)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):1.26
(t,3H),2.47(s,3H),3.80(q,2
H),6.11(s,1H),7.61(s,2H)
【0091】製造例35 3−アミノ−4−ブロモ−5−(2,6−ジクロロ−4
−トリフルオロメチルフェニル)−1−メチルピラゾー
ル(中間体)の合成 3−アミノ−5−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−1−メチル−ピラゾール 0.3g
の無水四塩化炭素溶液5mlに室温で臭素0.12gを加
え、室温で10分撹拌した。溶媒を減圧下で留去して得
た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離
液:エーテル/ヘキサン=1/5)で精製し標記化合物
の白色結晶 0.4gを得た(収率 定量的)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):3.52
(s,3H),3.78(br,2H),7.71(s,
2H).
【0092】製造例36 〔化合物(1−12)の合
成〕 4−クロロ−5−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−3−メチルチオ−1−メチルピラ
ゾール(化合物42)の合成 3−アミノ−4−クロロ−5−(2,6−ジクロロ−4
−トリフルオロメチルフェニル)−1−メチルピラゾー
ル(18)0.2gの乾燥塩化メチレン溶液(5ml)に氷
冷下ジメチルジスルフィド 0.14ml、亜硝酸tert−ブ
チル 0.2mlを滴下した。0℃で30分撹拌した後水に
注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機層をブラインで洗
浄、硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒を減圧下で留去して
得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製して標記化合物の淡褐色油状物0.2gを得た(収
率 定量的)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):2.56
(s,3H),3.66(s,3H),7.73(s,2
H)
【0093】製造例37 〔化合物(1−15)の合
成〕 5−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−3−メチルスルフィニルピラゾー
ル(化合物40)の合成 5−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−3−メチルスルフェニルピラゾー
ル(化合物33)0.3gの無水クロロホルム溶液 20m
lに70%m−クロロ過安息香酸 0.3gを−10℃で撹
拌しながら徐々に加え、3時間撹拌した。反応液を飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液に注いだ後、有機層を分離
し、5%水酸化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄
した。無水硫酸マグネシウム乾燥した後、溶媒を減圧留
去して標記化合物の白色結晶 0.3gを得た(粗収率
定量的)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):2.97
(s,3H),3.74(s,3H),6.79(s,1
H),7.71(s,2H)
【0094】製造例38 〔化合物(1−16)の合
成〕 5−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−3−メチルスルホニルピラゾール
(化合物41)の合成 5−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェ
ニル)−1−メチル−3−メチルスルフェニルピラゾー
ル(化合物40)0.2gの無水クロロホルム溶液 20m
lに70%m−クロロ過安息香酸 0.3gを室温下で徐々
に加えた後、さらに一夜撹拌した。反応液を10%亜硫
酸ナトリウム水溶液に注いだ後、有機層を分取し、5%
水酸化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。無
水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して
標記化合物の白色結晶 0.3gを得た(粗収率 定量
的)。1 H−NMR(CDCl3,TMS,δppm):3.18
(3H),3.94(s,3H),6.91(s,1
H),7.71(s,2H) 上記製造例に準じて製造した本発明化合物の例を表3〜
4に示す。
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】次に製剤例を示す。尚、部は重量部を表わ
す。 製剤例1 乳剤 本発明化合物 10部 キシレン 35部 N,N−ジメチルホルムアミド 35部 ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル 14部 ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 6部 上記各成分を撹拌混合して、10%乳剤を得た。
【0098】製剤例2 水和剤 本発明化合物 20部 ラウリル硫酸ナトリウム 4部 リグニンスルホン酸カルシウム 2部 合成含水酸化珪素微粉末 20部 珪藻土 54部 上記各成分をジュ−スミキサ−で撹拌混合して20%水
和剤を得た。
【0099】製剤例3 粒剤 本発明化合物 5部 合成含水酸化珪素微粉末 5部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5部 ベントナイト 30部 クレー 55部 上記を混合して十分撹拌した後、適量の水を加えて更に
撹拌し、造粒機で製粒し、通風乾燥して5%粒剤を得
た。
【0100】製剤例4 粉剤 本発明化合物 1部 合成含水酸化珪素微粉末 5部 PAP 0.3
部 クレー 93.7
部 本発明化合物を適当量のアセトンに溶解したものを他の
成分に加えジュースミキサーで撹拌混合した後アセトン
を蒸発除去して1%粉剤を得た。
【0101】製剤例5 フロアブル剤 本発明化合物20部とソルビタントリオレート 1.5部
とを、ポリビニルアルコール 2部を含む水溶液 28.
5部と混合し、サンドグラインダーで粒径 3μm以下に
微粉砕した後、この中に、キサンタンガム 0.05部及
びアルミニウムマグネシウムシリケート 0.1部を含む
水溶液 40部を加え、更にプロピレングリコール10
部を加えて撹拌混合して、20%水中懸濁液を得た。
【0102】試験例1 ヒメトビウンカに対する殺虫試験 表5に示す本発明化合物の10%乳剤を展着剤(10%
Tween80入り水溶液)の入った水で希釈して400pp
mの薬液10mlを調製した。これを2.5葉期の水稲幼苗
が植えられたビニールポット(直径7.5cm)に灌注し
た後、アクリル製ゲージを被せ、1ポットあたり10頭
のヒメトビウンカ雌成虫を放虫した。処理後は25℃、
湿度40%の恒温恒湿室内に収容し、2日間経過後の死
虫率を調査した。尚、試験は3連制で行った。結果を表
5に示す。
【0103】試験例2 コナガに対する殺虫試験 表6に示す本発明化合物の20%水和剤を水で希釈し
て、400ppmの薬液を調製した。キャベツ葉1枚を薬
液に浸漬し、風乾した後、ろ紙を敷いたプラスチックカ
ップ(直径8cm、深さ4cm)内でコナガ4齢幼虫(10
頭)に与え、25℃、湿度40%の恒温恒湿室内に収容
し、2日間経過後の死虫率を調査した。尚、試験は3連
制で行った。結果を表6に示す。
【0104】
【表5】
【0105】
【表6】
【0106】試験例3 イエバエ(Musca domestica)
に対する殺虫試験 表3〜4に記載の本発明化合物のアセトン溶液を、所定
の施用量となるよう調製した。これをイエバエ雌成虫の
胸部背面にマイクロアプリケーターを用いて0.5μl塗
布し、しょ糖液を含ませた脱脂綿を入れたプラスチック
製容器(径10cm)に、容器当たり10頭収容した。処
理後は25℃、湿度40%の恒温恒湿室内に静置し、放
飼2日経過後の死亡率を調査した。なお、試験は3連制
でおこなった。その結果、本発明化合物No.34,3
5,41,48,49が100%の死虫率を示した。
【0107】
【発明の効果】本発明化合物は多くの農業害虫に対して
優れた殺虫活性を有し、かつ哺乳類、魚類及び益虫に対
してはほとんど悪影響を及ぼさない。したがって、本発
明化合物は、有用な有害生物防除剤を提供することがで
きる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 213:61 231:18) (72)発明者 宮田 哲至 徳島県鳴門市里浦町里浦字花面649−2 大塚化学株式会社鳴門研究所内 (72)発明者 和氣坂 成一 徳島県鳴門市里浦町里浦字花面649−2 大塚化学株式会社鳴門研究所内 (72)発明者 笹間 康弘 徳島県鳴門市里浦町里浦字花面649−2 大塚化学株式会社鳴門研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表わされるピラゾール誘
    導体。 【化1】 〔式中AはCH、N、C−ハロゲン原子を表わす。R1
    は水素原子、低級アルキル基、低級ハロアルキル基、ベ
    ンジル基又はフェニル基を表わし、R2は低級アルキル
    基、低級ハロアルキル基、低級アルケニル基、低級アル
    キニル基、ベンジル基又はフェニル基を表わし、R3
    水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級ハロア
    ルキルチオ基、フェニル基、シアノ基、ニトロ基又はア
    ミノ基を表わし、R4はハロゲン原子、R5は低級ハロア
    ルキル基、R6は水素原子、低級アルキル基、低級ハロ
    アルキル基、ベンジル基を示す。ただしR1とR6とは同
    時に水素原子ではない。lは0又は1、mは0又は1、
    nは0〜2の数を示す。〕
  2. 【請求項2】 一般式(1A)で表わされる請求項1の
    ピラゾール誘導体。 【化2】 〔式中A、R1〜R5は上記と同じ。〕
  3. 【請求項3】 一般式(1B)で表わされる請求項1の
    ピラゾール誘導体。 【化3】 〔式中A、R2〜R6は上記と同じ。〕
  4. 【請求項4】 AがC−Clである請求項1の化合物。
  5. 【請求項5】 AがC−Clである請求項2の化合物。
  6. 【請求項6】 AがC−Clである請求項3の化合物。
  7. 【請求項7】 R5がトリフルオロメチル基である請求
    項1の化合物。
  8. 【請求項8】 R5がトリフルオロメチル基である請求
    項2の化合物。
  9. 【請求項9】 R5がトリフルオロメチル基である請求
    項3の化合物。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のピラゾール誘導体の1
    種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴と
    する殺虫剤組成物。
  11. 【請求項11】 請求項2記載のピラゾール誘導体の1
    種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴と
    する殺虫剤組成物。
  12. 【請求項12】 請求項3記載のピラゾール誘導体の1
    種又は2種以上を有効成分として含有することを特徴と
    する殺虫剤組成物。
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JP2011184821A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Toyama Univ 衣服
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