JP2916678B2 - ヒドラゾン化合物及び該化合物を有効成分とする殺虫剤 - Google Patents

ヒドラゾン化合物及び該化合物を有効成分とする殺虫剤

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JP2916678B2
JP2916678B2 JP26295596A JP26295596A JP2916678B2 JP 2916678 B2 JP2916678 B2 JP 2916678B2 JP 26295596 A JP26295596 A JP 26295596A JP 26295596 A JP26295596 A JP 26295596A JP 2916678 B2 JP2916678 B2 JP 2916678B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヒドラゾン化合物及
び該化合物を有効成分として含有する殺虫剤に関する。
【0002】
【従来の技術】今日までに本発明のヒドラゾン化合物の
中に類縁する化合物がいくつか知られている。例えば、
特開昭56−45452号公報には、ヒドラゾン末端窒
素原子上にスルフォニル基を有する化合物が記載されて
いる。しかし、該公報では、ヒドラゾン末端窒素原子上
にスルホニル基と同時にカルボニル基を有する化合物に
ついては一切合成されていない。また上記公報に記載の
ヒドラゾン末端窒素原子上にスルホニル基を有する化合
物は、殺虫活性が乏しく、一段と強い殺虫活性を有する
化合物の開発が望まれている。
【0003】米国特許第4344893号明細書には、
一般式
【0004】
【化2】
【0005】[式中、mは0でありnが0であるか、或
いはmは1でありnが0又は1であり;pは0、2又は
3であり;xは0又は1であり;R4、R5及びR7はハ
ロゲン、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシである
か、或いはR4と隣接するR5基とがこれらが結合してい
るベンゼン環と一緒になってナフチル基を形成してお
り;R7及びR8は同一又は異なっていてもよく、水素、
アルキル、アシル、エステル又はチオエステル基、場合
により置換されているカルバモイル又は場合により置換
されているチオカルバモイルを表すか、或いはR7とR8
とがこれらが結合している窒素原子と一緒になって場合
により1個又はそれ以上のヘテロ原子を含有し得る5乃
至7員環を形成しており、R9は場合により置換されて
いるアルキル、アルケニル、N,N−ジアルキルアミノ
又は場合によりアルキル又はハロゲンで置換されている
フェニルである。]で表されるヒドラゾン化合物が殺虫
活性を有することが開示されている。しかしながら、米
国特許第4344893号明細書に開示されている化合
物は、哺乳動物に対する毒性が高く、安全面で問題を有
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】殺虫剤の長年にわたる
使用により、近年、害虫が抵抗性を獲得し、従来の殺虫
剤による防除が困難になっている。また殺虫剤の一部は
毒性が高く、あるものは残留性により環境に対し悪影響
を及ぼすに至っている。また総合的有害生物管理の観点
から益虫には無毒で害虫のみを効率的に防除する殺虫剤
が望まれている。そのため、低毒性、低残留性且つ高選
択性を有する新規殺虫剤の開発が期待されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の事
情を考慮し、所望の性質を備えた優れた殺虫剤を見い出
すべく鋭意努力した結果、ヒドラゾン末端窒素原子上に
スルホニル基と共にカルボニル基を導入してなる下記一
般式(1)で表されるヒドラゾン化合物が農業上問題と
なる各種害虫に対して極めて強力な殺虫活性を有するこ
とに加え、哺乳動物に対する急性毒性が相当程度軽減さ
れることをも見い出し、ここに本発明を完成するに至っ
た。
【0008】即ち、本発明によれば、一般式
【0009】
【化3】
【0010】[式中、R1はC1-4アルキル基、C1-4
ロアルキル基、フェニル基又はハロゲン原子、アルキル
基、ハロアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、ア
ルキニル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選択
される1〜5個の置換基で置換されたフェニル基を示
す。R2は水素原子、C1-4アルキル基、C1-4ハロアル
キル基、(C1-4アルコキシ)C1-4アルキル基、フェニ
ル基又はハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、
アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、ニトロ基
及びシアノ基からなる群から選択される1〜5個の置換
基で置換されたフェニル基を示す。R3はC1-4アルキル
基又はC1-4ハロアルキル基を示す。Xはハロゲン原子
を示す。]で表されるヒドラゾン化合物が提供される。
【0011】上記一般式(1)で表されるヒドラゾン化
合物は、多くの農業害虫に対して優れた殺虫活性を有
し、且つ魚類及び益虫に対しては殆ど悪影響を及ぼさ
ず、哺乳動物に対する急性毒性も比較的弱い。
【0012】従って、本発明は、上記一般式(1)で表
されるヒドラゾン誘導体を有効成分とする殺虫剤をも提
供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】上記一般式(1)で示される各基
は、具体的には以下のものを例示できる。
【0014】C1-4アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ
る。
【0015】C1-4ハロアルキル基としては、例えば2
−クロロエチル基、2−フルオロエチル基、1−クロロ
−2−メチルプロピル基、トリフルオロメチル基等が挙
げられる。
【0016】(C1-4アルコキシ)C1-4アルキル基とし
ては、例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、プ
ロピルオキシメチル基、1−エトキシエチル基、2−エ
トキシエチル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキ
シプロピル基、4−メトキシブチル基、2−メチル−2
−メトキシプロピル基、2−メチル−3−メトキシプロ
ピル基、1−メチル−1−メトキシエチル基、3−メト
キシブチル基、2−メトキシブチル基等が挙げられる。
【0017】ハロゲン原子としては、例えば弗素原子、
塩素原子、臭素原子、沃素原子等が挙げられる。
【0018】フェニル基は、無置換であってもよいし、
1〜5個の置換基で置換されていてもよい。ここで置換
基としては、例えばハロゲン原子、アルキル基、ハロア
ルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル
基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
【0019】アルコキシ基としては、例えばメトキシ、
エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブト
キシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ基等が
挙げられる。
【0020】アルケニル基としては、例えばアリル基、
メタリル基、2−メチルプロペニル基等が挙げられる。
【0021】アルキニル基としては、例えばプロパルギ
ル基、2−ブチニル基等が挙げられる。
【0022】上記一般式(1)で表される本発明化合物
の中でも、R1及びR2がC1-4アルキル基、R3がトリフ
ルオロメチル基、Xがハロゲン原子を示す化合物が特に
好ましい。
【0023】上記一般式(1)で表される本発明化合物
は、種々の方法により製造することができる。その代表
的な方法を以下に示す。
【0024】
【化4】
【0025】[式中、R1、R2、R3及びXは前記に同
じ。X1及びX2は塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子
を示す。] 反応式−1によれば、一般式(1)で表される本発明化
合物は、一般式(2)で表されるヒドラゾンと一般式
(3)で表されるスルホニルハライドとを反応させ、次
いで得られる一般式(4)で表されるヒドラゾンと一般
式(7)で表されるカルボニルハライドとを反応させる
ことにより製造される。また一般式(4)で表されるヒ
ドラゾンは、一般式(5)で表されるベンゾフェノンと
一般式(6)で表されるスルホニルヒドラジドとを反応
させることによっても製造される。
【0026】一般式(2)で表されるヒドラゾンと一般
式(3)で表されるスルホニルハライドとの反応は、塩
基の存在下、適当な溶媒中又は無溶媒下にて行われる。
ここで塩基としては、従来公知のものを広く使用でき、
例えばトリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメ
チルアミノピリジン、N,N−ジエチルアニリン等の有
機塩基、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、炭酸カ
リウム等の無機塩基、ブチルリチウム、リチウムジイソ
プロピルアミド等の有機金属塩基等が例示できる。ま
た、溶媒としては、使用される塩基の種類によっても異
なるが、一般には不活性溶媒が好ましく、例えば、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ピリ
ジン、ピコリン等のピリジン類、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリ
クロロエタン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチ
レン、クロルベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素類、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂
肪族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素
類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、
ジエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルイ
ソブチルケトン等のケトン類又はこれらの混合溶媒等が
挙げられる。用いられる反応試剤の量としては、一般式
(2)で表される化合物1モルに対して塩基は通常1〜
100倍モル程度、好ましくは1〜5倍モル程度、一般
式(3)で表される化合物は通常1〜100倍モル程
度、好ましくは1〜5倍モル程度とするのがよい。該反
応は、通常−20〜200℃、好ましくは0℃〜室温付
近の温度範囲で行うのがよく、通常1〜24時間で終了
する。
【0027】一般式(4)で表されるヒドラゾンと一般
式(7)で表されるカルボニルハライドとの反応は、上
記一般式(2)で表されるヒドラゾンと一般式(3)で
表されるスルホニルハライドとの反応と同様の反応条件
下にて行われる。
【0028】一般式(5)で表されるベンゾフェノンと
一般式(6)で表されるスルホニルヒドラジドとの反応
は、適当な溶媒中にて行われる。ここで溶媒としては、
不活性溶媒が好ましく、例えば、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類、ピリジン、ピコリン等
のピリジン類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2
−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、テ
トラクロロエチレン、トリクロロエチレン、クロルベン
ゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
類、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素
類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロ
トン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテ
ル類、エタノール等のアルコール類又はこれらの混合溶
媒等が挙げられる。用いられる反応試剤の量としては、
一般式(5)で表される化合物1モルに対して、一般式
(6)で表される化合物は通常1.5〜2倍モル程度と
するのがよい。この反応の反応系内には、酢酸等の酸を
存在させてもよい。該反応は、通常室温〜110℃付近
の温度範囲で行うのがよく、通常1.0〜15時間で終
了する。
【0029】
【化5】
【0030】[式中、R1、R2、R3、X、X1及びX2
は前記に同じ。] 反応式−2によれば、一般式(1)で表される本発明化
合物は、一般式(2)で表されるヒドラゾンと一般式
(7)で表されるカルボニルハライドとを反応させ、次
いで得られる一般式(8)で表されるヒドラゾンと一般
式(3)で表されるスルホニルハライドとを反応させる
ことにより製造される。
【0031】一般式(2)で表されるヒドラゾンと一般
式(7)で表されるカルボニルハライドとの反応及び一
般式(8)で表されるヒドラゾンと一般式(3)で表さ
れるスルホニルハライドとの反応は、いずれも上記一般
式(2)で表されるヒドラゾンと一般式(3)で表され
るスルホニルハライドとの反応と同様の反応条件下にて
行われる。
【0032】上記各反応式で得られる各化合物は、通常
の分離手段、例えば、有機溶媒抽出法、クロマトグラフ
ィー法、再結晶法等の慣用の単離精製手段により、反応
混合物から容易に単離、精製される。
【0033】本発明化合物は、広く農業上及び衛生上問
題となる各種害虫に有効に作用するが、特に有効な防除
効力を与える害虫としては、例えば、ヒメトビウンカ(L
aodelphax striatellus)、モモアカアブラムシ等のア
ブラムシ類、コナジラミ類、カイガラムシ類等の半翅目
害虫、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、コナガ(P
lutella xylostella)、ナシヒメシンクイ(Grapholita
molesta)等の鱗翅目害虫、アカイエカ(Culex pipiens
pallens)、イエバエ(Musca domestica)等の双翅目害
虫、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpu
nctata)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophil
us)等の鞘翅目害虫、チャバネゴキブリ(Blattella ger
manica)等の直翅目網翅類害虫、ミナミキイロアザミウ
マ(Thrips palmi)等のアザミウマ目害虫や膜翅目害
虫、直翅目害虫、隠翅目害虫、シラミ目害虫、等翅目害
虫等が挙げられる。本発明化合物の防除効果はここに挙
げた害虫のみに制限されるものではない。更に本発明化
合物は、既存の殺虫剤に対し抵抗性の発達した害虫にも
有効である。
【0034】本発明化合物を殺虫剤として使用する場
合、乳剤、水和剤、水溶剤、粒剤、微粒剤、顆粒剤、粉
剤、塗布剤、スプレー用製剤、エアゾール製剤、マイク
ロカプセル製剤、薫蒸用製剤等の従来公知の各種形態で
用いることができる。これら製剤を調製するに当たって
は乳化、分散、懸濁、発泡させるために各種界面活性剤
を用いることができる。界面活性剤の具体例としては、
例えば、非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエ
ステル、ポリエチレンソルビタンアルキルエステル等
を、陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンス
ルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルサ
ルフェート、ポリオキシエチレンアルキルサルフェー
ト、アリルスルフォネート、リグニン亜硫酸塩等が挙げ
られる。また、溶解剤、希釈剤、担体としては、各種有
機溶媒、各種エアゾール噴射剤、各種天然鉱物並びに各
種合成化合物等を用いることができる。有機溶媒として
は、例えば、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン、ク
ロルベンゼン、アルキルナフタリン、クロルエチレン、
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、アルコール類、セロソルブ類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、
鉱油留分及び水等を好ましく用いることができる。エア
ゾール噴射剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ハ
ロゲン化炭化水素、窒素、二酸化炭素等を例示できる。
これら製剤は、有機及び無機染料を用いて着色してもよ
い。
【0035】本発明において、上記各種製剤を製造する
に当たり、本発明化合物を約0.1〜95重量%、好ま
しくは約0.5〜90重量%を含有するように製剤する
ことができる。
【0036】上記で調製された製剤はそのまま又は担体
もしくは水で希釈して用いられるが、目的に応じて約
0.0001〜100重量%の範囲で自由に希釈するこ
とができ、好ましくは0.001〜10重量%の活性成
分を含有するように希釈して使用するのがよい。
【0037】
【実施例】以下に、本発明化合物の製造原料の製造例を
参考例として掲げ、次に本発明化合物の製造例を実施例
として掲げ、更に製剤例及び試験例を掲げて本発明をよ
り一層明らかにするが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。尚、以下において、単に「部」とあるのは
「重量部」を意味する。
【0038】参考例1 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノン−N−メチルスルホニル ヒドラ
ゾンの合成 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノンヒドラゾン5.0g及びピリジン
1.25gの乾燥塩化メチレン(50ml)溶液に、氷
冷撹拌しながら、メチルスルホニルクロリド1.80g
を含む乾燥塩化メチレン(30ml)溶液を滴下した。
室温で16時間撹拌した後、精製する塩をセライト濾過
し、濾液を1N塩酸水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液
で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮
して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し、目的とする4−クロロ−4’−(トリフル
オロメチルスルホニルオキシ)ベンゾフェノン−N−メ
チルスルホニル ヒドラゾンを得た。
【0039】mp:133〜135℃1 H−NMR(CDCl3、TMS、δppm):3.2
0(s,3H)、7.22〜7.65(m,9H)。
【0040】参考例2 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノン−N−(4−メチルベンゼン)ス
ルホニルヒドラゾンの合成 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノン3.0g、酢酸0.49g及び4
−メチルフェニルスルホニルヒドラジド2.3gのエチ
レングリコールモノメチルエーテル(30ml)溶液を
室温で1時間撹拌した後90℃で12時間撹拌した。反
応溶液を室温まで冷却した後、溶媒を減圧下留去し、得
られた残渣を酢酸エチルに溶解した。有機層を10%炭
酸ナトリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、
目的とする4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルス
ルホニルオキシ)ベンゾフェノン−N−(4−メチルベ
ンゼン)スルホニル ヒドラゾンを得た。
【0041】1H−NMR(CDCl3、TMS、δpp
m):2.45(s,3H)、7.09〜7.87
(m,13H)。
【0042】参考例3 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノン−N−アセチルヒドラゾンの合成 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノンヒドラゾン5.0g及びピリジン
1.1gのエーテル(50ml)溶液を0℃に冷却し、
塩化アセチル1.0gのエーテル(10ml)溶液を滴
下し、30分撹拌後温度を室温まで上昇させ更に3時間
撹拌した。反応溶液をセライト濾過し、濾液を濃縮して
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製し、目的とする4−クロロ−4’−(トリフルオロ
メチルスルホニルオキシ)ベンゾフェノン−N−アセチ
ルヒドラゾンを得た。
【0043】mp:138〜141℃1 H−NMR(CDCl3、TMS、δppm):2.4
3(s,3H)、7.15〜7.60(m,8H)、
8.25〜8.49(s,1H)。
【0044】実施例1 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノン−N−メチルスルホニル−N−ホ
ルミルヒドラゾンの合成 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノン−N−ホルミル ヒドラゾン50
0mgの乾燥テトラヒドロフラン(5ml)溶液を撹拌
しながら、これに水素化ナトリウム60%(W/W)を
含む水素化ナトリウムのオイル混合物60mgを一度に
加え、1時間撹拌した。この反応溶液にメタンスルホニ
ルクロリド170mgを含む乾燥テトラヒドロフラン
(1ml)溶液を滴下し、室温で30分間攪拌した。反
応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ
て、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。濃縮して得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的とする
4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノン−N−メチルスルホニル−N−ホ
ルミル ヒドラゾンを無色樹脂状物として70mg得
た。
【0045】1H−NMR(CDCl3、TMS、δpp
m):3.41(s,3H)、7.10〜7.75
(m,8H)、8.45〜8.49(d,1H)。
【0046】実施例2 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノン−N−メチルスルホニル−N−ア
セチルヒドラゾンの合成 4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノン−N−メチルスルホニル ヒドラ
ゾン1.5gの乾燥ジメチルホルムアミド(7ml)溶
液を撹拌しながら、これに水素化ナトリウム60%(W
/W)を含む水素化ナトリウムのオイル混合物150m
gを一度に加え、室温下1時間撹拌した。この反応溶液
を0℃に冷却しアセチルクロリド250mgを滴下し3
0分撹拌した後、更に室温で1時間撹拌した。反応溶液
を氷水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ
て、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。濃縮して得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的とする
4−クロロ−4’−(トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ)ベンゾフェノン−N−メチルスルホニル−N−ア
セチルヒドラゾンを淡黄色固体として950mg得た。
【0047】mp:52〜56℃1 H−NMR(CDCl3、TMS、δppm):2.2
6(s,3H)、3.21(s,3H)、7.15〜
7.75(m,8H)。
【0048】前記実施例1又は実施例2と同様にして、
各種の化合物を製造した。これらの化合物をまとめて表
1に示す。また表2には、表1に示す各化合物のNMR
スペクトルデータを示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】次に製剤例を示す。
【0052】 製剤例1(乳剤) 本発明化合物 10部 キシレン 35部 N,N−ジメチルホルムアミド 35部 ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル 14部 ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 6部 上記各成分を撹拌混合して、10%乳剤を得た。
【0053】 製剤例2(乳剤) 本発明化合物 10部 ソルベッソ150 65部 N−メチルピロリドン 15部 ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル 7部 ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3部 上記各成分を撹拌混合して、10%乳剤を得た。
【0054】 製造例3(水和剤) 本発明化合物 20部 ラウリル硫酸ナトリウム 4部 リグニンスルホン酸カルシウム 2部 合成含水酸化珪素微粉末 20部 珪藻土 54部 上記各成分をジュースミキサーで撹拌混合して20%水
和剤を得た。
【0055】 製造例4(水和剤) 本発明化合物 20部 ラウリル硫酸ナトリウム 2部 リグニンスルホン酸ナトリウム 3部 合成含水酸化珪素微粉末 15部 クレー 59部 上記各成分をジュースミキサーで撹拌混合して20%水
和剤を得た。
【0056】 製造例5(水和剤) 本発明化合物 20部 ラウリル硫酸ナトリウム 2部 リグニンスルホン酸ナトリウム 3部 合成含水酸化珪素微粉末 5部 クレー 64部 上記各成分をジュースミキサーで撹拌混合して20%水
和剤を得た。
【0057】 製造例6(粒剤) 本発明化合物 5部 合成含水酸化珪素微粉末 5部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5部 ベントナイト 30部 クレー 55部 上記成分を混合して十分撹拌した後、適量の水を加えて
更に撹拌し、造粒機で造粒し、通風乾燥して5%粒剤を
得た。
【0058】 製造例7(粒剤) 本発明化合物 5部 合成含水酸化珪素微粉末 5部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 2部 ベントナイト 10部 クレー 78部 上記成分を混合して十分撹拌した後、適量の水を加えて
更に撹拌し、造粒機で造粒し、通風乾燥して5%粒剤を
得た。
【0059】 製造例8(粉剤) 本発明化合物 1部 合成含水酸化珪素微粉末 5部 酸性リン酸イソプロピル 0.3部 クレー 93.7部 本発明化合物を適当量のアセトンに溶解したものを他の
成分に加えジュースミキサーで撹拌混合した後アセトン
を除去して1%粉剤を得た。
【0060】製剤例9(フロアブル剤) 本発明化合物20部とソルビタントリオレート1.5部
とを、ポリビニルアルコール2部を含む水溶液28.5
部と混合し、サンドグラインダーで粒径3mm以下に微
粉砕した後、この中に、キタンサンガム0.05部及び
アルミニウムマグネシウムシリケート0.1部を含む水
溶液40部を加え、更にプロピレングリコール10部を
加えて撹拌混合して、20%水中懸濁液を得た。
【0061】製剤例10(フロアブル剤) 本発明化合物50部とポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンアルキルエーテル1部と、ポリオキシエチレン
トリスチリルエーテルリン酸アミン塩4部を含む水溶液
30部と混合し、サンドグラインダーで粒径3mm以下
に微粉砕した後、これに2%キサンタンガム7部と水6
部を加え、更にプロピレングリコール7部を加えて撹拌
混合して、50%水中懸濁液を得た。
【0062】次に本発明化合物が殺虫剤の有効成分とし
て有用であることを試験例を掲げて示す。尚、本発明化
合物は表1に記載の化合物番号で示した。比較対象に用
いた化合物は、以下の化合物である。
【0063】
【化6】
【0064】試験例1 コナガ(Plutella xylostell
a)に対する殺虫試験 製剤例1で調製した10%乳剤を展着剤の入った水で希
釈して、10ppmの薬液を調製した。キャベツ葉1枚
を薬液に浸漬し、風乾した後、濾紙を敷いたプラスチッ
クカップ(直径8cm、深さ4cm)内でコナガ4齢幼
虫(10頭)に与え、25℃、湿度40%の恒温恒湿室
内に収容し、2日間経過後の死虫率を調査した。尚、試
験は3連制で行った。
【0065】結果を下記表3に示す。
【0066】試験例2 ハスモンヨトウ(Spodoputera
litura)に対する試験 本発明化合物2重量部をアセトン98重量部に溶解し
た。これを0.1%ツィーン80入り水溶液を用いて1
0ppmの濃度に希釈して溶液を調製した。7cm×7
cmのキャベツ葉片を調製した溶液に10秒間浸漬し、
プラスチック製容器(径10cm)に10頭のコナガ3
齢幼虫と共に入れ、25℃,湿度40%の恒温恒湿室内
に静置した。放飼2日後の死虫率を測定し、その結果を
下記表3に併せて示す。1処理区2連制で実施した。
【0067】試験例3 モモアカアブラムシ試験 本発明化合物2部をアセトン98部に溶解し、これを
0.04%展着剤(日本農薬新リノー)入り水溶液を用
いて100ppmの濃度に希釈して溶液を調製した。7
cm×7cmのキャベツ葉片を上記で調製された溶液に
10秒間浸漬した。直径9cmのプラスチック製カップ
に上記で処理された葉片と共にモモアカアブラムシ無翅
胎生雌を入れ、25±1℃の恒温室内に静置した。2日
後の死虫率を測定し、その結果を表3に併せて示す。
【0068】
【表3】
【0069】試験例4 マウス経口急性毒性 本発明化合物をコ−ンオイルで所定濃度に希釈し、IC
R系6週令雄マウス(体重25.7〜27.1g)を約
18時間絶食後、一頭につき、体重10g当たり希釈液
0.1mlずつを強制的に胃内に投与した。投与4時間
後から餌及び水を与え、ケージ内で飼育した。投与7日
後にその生死を調査し死亡率を求めた(一群5頭)。結
果を表4に示す。
【0070】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 [式中、R1はC1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル
    、フェニル基又はハロゲン原子、アルキル基、ハロア
    ルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル
    基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選択される1
    〜5個の置換基で置換されたフェニル基を示す。R2
    水素原子、C1-4アルキル基、C1-4ハロアルキル基、
    (C1-4アルコキシ)C1-4アルキル基、フェニル基又は
    ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキ
    シ基、アルケニル基、アルキニル基、ニトロ基及びシア
    ノ基からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換
    されたフェニル基を示す。R3はC1-4アルキル基又はC
    1-4ハロアルキル基を示す。Xはハロゲン原子を示
    す。]で表されるヒドラゾン化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のヒドラゾン化合物を有
    効成分として含有することを特徴とする農園芸用殺虫
    剤。
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