JPH09164191A - カテーテル用バルーンおよびバルーンカテーテルならびに血管拡張用カテーテル - Google Patents

カテーテル用バルーンおよびバルーンカテーテルならびに血管拡張用カテーテル

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JPH09164191A
JPH09164191A JP28754696A JP28754696A JPH09164191A JP H09164191 A JPH09164191 A JP H09164191A JP 28754696 A JP28754696 A JP 28754696A JP 28754696 A JP28754696 A JP 28754696A JP H09164191 A JPH09164191 A JP H09164191A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な強度(耐圧性)を持ち、かつ、トラッ
カビリティーに優れかつ柔軟なカテーテル用バルーンお
よびバルーンカテーテルを提供するものである。 【解決手段】 カテーテル用バルーン1は、高強度ポリ
マーからなる基材層2と、基材層2の少なくとも一面に
形成された高強度ポリマーと破壊点伸びが近くかつ柔軟
な柔軟性ポリマーからなる被覆層3を有する。また、カ
テーテル30は、上記のバルーン1を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カテーテル用バル
ーンおよびバルーンカテーテルに関する。特に、血管な
どの管状器官の狭窄部を拡張するためのバルーンおよび
バルーンカテーテルもしくは血管拡張用カテーテルに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年心筋梗塞、あるいは狭心症の治療と
してバルーンの付いたカテーテル(血管拡張用バルーン
カテーテル)により、冠動脈の病変部(狭窄部)を押し
広げる方法が一般的に行われる様になってきている。血
管拡張用バルーンカテーテルの一般的な構造は、本体シ
ャフトと、この本体シャフト先端近傍に取り付けられた
拡張用バルーン、及び本体シャフト基部に取り付けられ
たハブよりなる。
【0003】拡張用バルーンの材質としては、ポリオレ
フィン、PET、ポリアミド等が使用され、それぞれに
異なった性質をもっている。ポリオレフィンとしては低
密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン
(HDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDP
E)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等が使
用され、一般的にシャフトに熱融着ができ柔軟性はある
が耐圧性が比較的弱く、又バルーンを拡張する圧力の変
化に対し、バルーン径の変化が大きいという性質(コン
プライアンスが大きい)を持っている。
【0004】ポリエチレンテレフタレート(以下、PE
T)は、一般的に高強度で耐圧が高く、コンプライアン
スが小さい。このため、バルーン自体が硬くトラッカビ
リティー(蛇行した血管に対し、バルーンが追随して進
む事ができる性質)が低い傾向にある。これを避ける為
バルーンの肉厚を薄くすると、柔軟性は向上するもの
の、耐圧は低くなり、更にピンホールが生じ易くなって
しまう。ナイロン又はポリアミドのバルーンは、ポリオ
レフィンとPETのほぼ中間的な性質を持っているが、
肉厚を薄くすれば耐圧、ピンホールの面で不利になり、
厚くすればバルーンが硬くなりトラッカビリティーの面
で満足なものではない。
【0005】これらバルーン素材の欠点、特にPETを
素材とした場合の欠点を補う為、PETをベースポリマ
ーとし、ポリエチレン等で多層化したバルーンが特開平
3−205064号公報あるいは特表平6−50710
1号公報に示されている。これらは、PETをバルーン
素材として使用した場合のシャフトへの熱融着性の改
善、あるいは耐ピンホール性の改善を目的としており、
柔軟性に対する改善は全く考慮していない。
【0006】上記公報に開示のバルーンでは、強度的
(耐圧的)に高いバルーンを得ようとした場合、バルー
ン自体が硬くなりトラッカビリティーが劣る物となり、
また柔軟なバルーンを得ようとし肉薄とすると、強度的
に不十分な物となり、耐ピンホール性の点にも問題があ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、十分
な強度(耐圧性)を持ち、かつ、トラッカビリティーに
優れかつ柔軟なカテーテル用バルーンおよびバルーンカ
テーテルを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するもの
は、筒状部と、該筒状部の両端に設けられたカテーテル
接合部とを備えるカテーテル用バルーンであって、該バ
ルーンは、高強度ポリマーからなる基材層と、該基材層
の少なくとも一面に形成された前記高強度ポリマーと破
壊点伸びが近くかつ柔軟な柔軟性ポリマーからなる被覆
層を有し、前記筒状部の肉厚が25μm以下であるカテ
ーテル用バルーンである。
【0009】また、上記課題を解決するものは、筒状部
と、該筒状部の両端に設けられたカテーテル接合部とを
備えるカテーテル用バルーンであって、該バルーンは、
高強度ポリマーからなる基材層と、該基材層の少なくと
も一面に形成された前記高強度ポリマーより柔軟な柔軟
性ポリマーからなる被覆層を有する多層構造バルーンで
あり、かつ、バルーン内に最大内圧をかけた状態におけ
る内圧による応力の10%以上が前記被覆層にかかるも
のであり、前記筒状部の肉厚が25μm以下であるカテ
ーテル用バルーンである。また、上記課題を解決するも
のは、筒状部と、該筒状部の両端に設けられたカテーテ
ル接合部とを備えるカテーテル用バルーンであって、該
バルーンは、高強度ポリマーからなる基材層と、該基材
層の外面に形成された前記高強度ポリマーと破壊点伸び
が近くかつ柔軟な柔軟性ポリマーからなる第1の被覆層
と、該第1の被覆層の外面に形成され、該第1の被覆層
を形成する柔軟性ポリマーより柔軟な高柔軟性ポリマー
により形成された第2の被覆層とを有するカテーテル用
バルーンである。そして、前記筒状部の肉厚が25μm
以下であることが好ましい。
【0010】そして、バルーン内に最大内圧をかけた状
態における内圧による応力の10%以上、特に20%以
上、さらには30%以上が前記被覆層にかかるものであ
ることが好ましい。また、前記バルーンは、二軸延伸さ
れていることが好ましい。前記柔軟性ポリマーは、前記
高強度ポリマーと同系列のポリマーであることが好まし
い。例えば、前記高強度ポリマーが、ポリエチレンテレ
フタレートであり、前記柔軟性ポリマーが、例えば、ポ
リエステルエラストマーである。また、例えば、前記高
強度ポリマーが、ポリアミドであり、前記柔軟性ポリマ
ーが、ポリアミドエラストマーである。
【0011】そして、前記基材層が内層であり前記被覆
層が外層であってもよい。このようにすれば、バルーン
の外面への抗血栓性材料もしくは親水性樹脂のコーティ
ングが容易である。また、前記基材層が外層であり、前
記被覆層が内層であってもよい。このようにすれば、柔
軟性ポリマーは高強度ポリマーより通常融点が低いた
め、バルーンをカテーテルシャフトに熱融着することが
容易となる。また、前記基材層の両面に、前記被覆層が
形成されていてもよい。このようにすれば、バルーンの
外面への抗血栓性材料もしくは親水性樹脂のコーティン
グが容易であり、かつ、バルーンをカテーテルシャフト
に熱融着することも容易となる。そして、前記高強度ポ
リマーと前記柔軟性ポリマーは、両者が熱融着可能であ
ることが好ましい。さらに、バルーンの外面には、親水
性ポリマーコーティングされていてもよい。さらに、前
記バルーンは、前記筒状部の先端側と先端側カテーテル
接合部の間に形成された先端側テーパー部と、前記筒状
部の基端側と基端側カテーテル接合部との間に形成され
た基端側テーパー部を備えていることが好ましい。ま
た、高強度ポリマーと柔軟性ポリマーとの引張破断強度
の相違が、30%以下であることが好ましい。さらに、
高強度ポリマーと柔軟性ポリマーとの引っ張り破断強度
(言い換えれば、破壊点伸び)の相違が、30%以下で
あることが好ましい。
【0012】また、上記課題を解決するものは、上記の
バルーンを備えるバルーンカテーテルである。また、上
記課題を解決するものは、先端が開口している第1のル
ーメンを有する内管と、該内管に同軸的に設けられ、該
内管の先端より所定長後退した位置に先端を有し、該内
管の外面との間に第2のルーメンを形成する外管と、先
端部が前記内管に固定され、基端部が前記外管に固定さ
れ、内部が前記第2のルーメンと連通する折り畳み可能
なバルーンとを備える血管拡張用カテーテルであって、
前記バルーンが、上述のカテーテル用バルーンである血
管拡張用カテーテルである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のカテーテル用バルーンお
よびバルーンカテーテルを図面に示した実施例を用いて
説明する。図1は、本発明のカテーテル用バルーンの一
実施例の断面図である。図4は、バルーン成型用金型の
説明図であり、図5は、バルーン成型用延伸装置の説明
図である。図2および図3は、他の実施例のカテーテル
用バルーンの断面図である。
【0014】図1を用いて、本発明のカテーテル用バル
ーンを具体的に説明する。カテーテル用バルーン1は、
筒状部5と、該筒状部の両端に設けられたカテーテル接
合部とを備える。さらに、バルーン1は、高強度ポリマ
ーからなる基材層2と、基材層2の少なくとも一面に形
成された高強度ポリマーと破壊点伸び(引張り破断伸
び)が近くかつ柔軟な柔軟性ポリマーからなる被覆層3
を有し、筒状部の肉厚が25μm以下となっている。ま
た、このバルーン1は、高強度ポリマーからなる基材層
2と、基材層2の少なくとも一面に形成された高強度ポ
リマーより柔軟な柔軟性ポリマーからなる被覆層3を有
する多層構造バルーンであり、かつ、バルーン内に最大
内圧をかけた状態における内圧による応力の10%以上
が前記被覆層にかかるものでもある。
【0015】バルーン1は、折り畳み可能なものであ
り、拡張させない状態では、カテーテルの本体チューブ
の外周に折り畳まれた状態となることができるものであ
る。そして、バルーン1は、血管、尿管、胆管などの体
内管腔の狭窄部を拡張するためのほぼ均一外径を有する
筒状部5を有している。筒状部5は、完全な円筒でなく
てもよく、多角柱状のものであってもよい。さらに、バ
ルーン1は、筒状部5の両端にそれぞれ連続するテーパ
ー部6a,6bおよびこのテーパー部6a,6bのそれ
ぞれと連続するカテーテル接合部7a,7bを有してい
る。言い換えれば、バルーンは、筒状部の先端側と先端
側カテーテル接合部の間に形成された先端側テーパー部
と、筒状部の基端側と基端側カテーテル接合部との間に
形成された基端側テーパー部を備えている。
【0016】筒状部5は、バルーンの最大径部が続く部
分であり、テーパー部6a,6bは、上記の筒状部5と
連続し直径が連続的に端部に向かって縮小するように変
化している部分である。カテーテル接合部7a,7b
は、上記テーパー部6a,6bとそれぞれ連続し、内径
がほぼ同一な小径部となっている部分であり、カテーテ
ルへのバルーンの取り付け部分となる部分である。そし
て、テーパー部6a,6bおよびカテーテル接合部7
a,7bは、バルーンの筒状部5の両側にそれぞれあ
り、それぞれのテーパー部およびそれぞれの接合部の形
状は異なっていてもよい。
【0017】バルーン1の大きさとしては、拡張したと
きの筒状部5の外径が、1.0〜35.0mm、好まし
くは、1.5〜30.0mmであり、長さが3.0〜8
0.0mm、好ましくは、10.0〜75.0mmであ
り、バルーン1の全体の長さが、5.0〜120.0m
m、好ましくは、15.0〜100.0mmである。
【0018】さらに、バルーンは、少なくとも筒状部5
部分の肉厚が、25μm以下となっている。このよう
に、肉厚を薄くすることにより、血管を拡張する部分が
柔軟となる。特に、バルーンの肉厚は、10〜20μm
が好ましい。本発明のような材料および2層構造であっ
て、10μm以上の肉厚を有すれば、血管狭窄部の拡張
を確実に行うことができる。なお、バルーンのカテーテ
ル接合部7a,7b部分の肉厚は、カテーテル(具体的
には、後述する内管および外管)への接合作業および固
着状態を安定させるために、筒状部5部分の肉厚より厚
い(25μm以上)ものとしてもよい。逆に、バルーン
の折り畳みを容易にするために、筒状部5部分の肉厚よ
りさらに薄くしてもよい。なお、バルーンの折り畳みが
特に重要であるのは、血管への挿入側である、バルーン
の先端側テーパー部6aであるので、バルーンの先端側
テーパー部6a部分の一部を筒状部5部分の肉厚より薄
くしてもよい。なお、テーパー部を薄くする場合には、
1〜5μm程度、筒状部5部分より薄くすればよい。
【0019】そして、バルーン1は、二軸延伸されてい
ることが好ましい。二軸延伸とは、バルーン1の長手方
向の軸と長手方向に直行する軸のそれぞれの延長方向に
延伸されていることである。二軸延伸されることによ
り、バルーン1を肉薄にできるとともに、バルーン1の
強度を高くすることができる。さらに、テーパー部6
a,6bは、再延伸されていることが好ましい。再延伸
されることにより、テーパー部の肉厚をより薄いものと
することができる。
【0020】バルーン1は、高強度ポリマーからなる基
材層2と、基材層2の少なくとも一面に形成された高強
度ポリマーより柔軟な柔軟性ポリマーからなる被覆層3
を有する多層構造となっている。図1の実施例では、内
層が基材層であり、外層が被覆層となっている。
【0021】基材層2は、高強度ポリマーにより形成さ
れている。基材層の形成に用いられる高強度ポリマーと
しては、延伸可能な樹脂であることが好ましく、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフ
タレートの主要酸成分あるいは主要グリコール成分を変
えたポリエステル(ポリエチレンテレフタレート共重合
体)、また、上記ポリマーの混合物、ポリアミド(ナイ
ロン12、ナイロン11、MXD6ナイロン)、PPS
(ポリフェニレンスルフィド)等のポリアリーレンスル
フィド等が使用できる。
【0022】そしてポリエステルとしては、主要酸成分
として、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
ジオン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、スルホイ
ソフタル酸、またそれらの塩を用い、主要グリコール成
分としては、プロピレングリコール、ブタンジオール、
ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノー
ルAのエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトールなどを用いたものが考えら
れる。
【0023】被覆層3は、基材層に使用する高強度ポリ
マーと同系列の柔軟性ポリマーであることが好ましく、
さらに、熱可塑性かつ延伸可能であることが好ましい。
同系列のポリマーを用いることにより、両層間の熱接着
性あるいは密着性が高いものとなる。しかし、柔軟性ポ
リマーを変性する事により、熱接着性あるいは密着性を
高めたものでもよく、また、同系列でなくても、両者が
熱接着性あるいは密着性を有するものでもよい。さら
に、基材層と被覆層に接着層を設けてもよく、この場合
には、同系列でなくてもよい。
【0024】被覆層の形成に使用される柔軟性ポリマー
(高分子エラストマー)としては、ポリエステルエラス
トマー(例えば、ハードセグメントが芳香族ポリエステ
ルでソフトセグメントが脂肪族ポリエーテルのポリエス
テルエラストマー、ハードセグメントが芳香族ポリエス
テルでソフトセグメントが脂肪族ポリエステルのポリエ
ステルエラストマー)、ポリアミドエラストマー[例え
ば、ハードセグメントがポリアミド(例えば、ナイロン
12)でソフトセグメントが可塑剤、ポリエーテルもし
くはポリエステルのポリアミドエラストマー]が使用で
きる。
【0025】破壊点伸びが近いとは、バルーンに成形し
てこのバルーンを破裂するまで加圧したとき、加圧に伴
い観察される基材層の伸びと被覆層の伸びが同程度、言
い換えれば、両層間の剥離(一方が伸びすぎると他方が
追従できず両者間において剥離が生じる)がほとんど観
察されないことを示すものである。このように破壊点伸
びを近くするためには、基材層および被覆層を形成する
材料を選択する必要がある。その一要素として、引張破
断伸びに着目する事ができる。そして、高強度ポリマー
の引張破断伸びと柔軟性ポリマーの引張破断伸びとの比
が、1:0.7〜1:1.3程度であることが好まし
い。つまり、両ポリマーの引張破断伸びの相違が、30
%以下であれば、両者の破壊点伸びが近く、層間剥離が
生じ難い。より好ましくは、両ポリマーの引張破断伸び
相違が、20%以下である。また、柔軟性ポリマーとし
ては、引張り破断伸びが、300〜700%、(AST
MD638)であることが好ましい。この範囲内であれ
ば、十分な弾性を示す。より好ましくは、350〜60
0%(ASTM D638)である。また、高強度ポリ
マーとしては、引張り破断伸びが、300〜700%、
(ASTM D638)であることが好ましい。より好
ましくは、400〜600%(ASTM D638)で
ある。
【0026】また、破壊点伸びについての他の要素とし
ては、引張破断強度もある。そして、高強度ポリマーの
引張破断強度と柔軟性ポリマーの引張破断強度との比
が、1:0.7〜1:1.3程度であることが好まし
い。つまり、両ポリマーの引張破断強度の相違が、30
%以下であることが好ましい。また、柔軟性ポリマーと
しては、曲げ弾性率が、1000〜15000kg/c
2(ASTM D790)であることが好ましい。こ
の範囲内であれば、十分な弾性を示す。より好ましく
は、2000〜13000kg/cm2(ASTM D
790)である。また、引張破断強度が、300〜40
0kg/cm2(ASTM D638)であることが好
ましい。これら範囲内であれば、十分な強度を有する。
【0027】基材層形成樹脂と被覆層形成樹脂の好まし
い組み合わせは、基材層形成樹脂(高強度ポリマー)
が、ポリエチレンテレフタレートで、被覆層形成樹脂
(柔軟性ポリマー)がポリエステルエラストマーである
もの、また、基材層形成樹脂がポリアミドで、被覆層形
成樹脂が、ポリアミドエラストマーであるものとなる。
【0028】基材層の厚さとしては、3μm〜15μm
であり、特に、4μm〜12μmが好ましく、被覆層の
厚さとしては、1μm〜15μmであり、特に、2μm
〜12μmである。また、基材層の肉厚:被覆層の肉厚
は、1:0.3〜1:2が好ましく、特に、1:0.5
〜1:1.5が好ましい。そして、これら層の肉厚は、
使用する樹脂を考慮して決定されるが、バルーン内に最
大内圧をかけた状態における内圧による応力の10%以
上を担保するもの、特に、20%以上、より好ましく
は、30%以上が被覆層にかかるものであることが好ま
しい。バルーン内に最大内圧をかけた状態における内圧
による応力の10%以上を担保するとは、基材層と被覆
層を備えたバルーンの破裂強度がXkg/cm2であ
り、このバルーンの基材層のみのバルーンの破裂強度が
Ykg/cm2であったとき、Y/X≦0.9であるこ
とを示している。
【0029】バルーンは、二軸延伸されていることが好
ましく、特に、基材層と被覆層ともに二軸延伸されてい
ることが好ましい。
【0030】バルーンとしては、上記の実施例に限られ
ず、図2に示すバルーン11のように、外層が基材層2
であり、内層が被覆層3であるものでもよい。また、図
3に示すバルーン21のように、中間層が基材層2であ
り、この両面を被覆する外層および内層が被覆層3とな
っているものでもよい。なお、この実施例の被覆層3
は、内層および外層の両者を合わせたものが、バルーン
内に最大内圧をかけた状態における内圧による応力の1
0%以上を担保するものであればよい。
【0031】バルーンとしては、上記の実施例に限られ
ず、図9に示すバルーン70のように高強度ポリマーか
らなる基材層2と、基材層2の外面に形成された高強度
ポリマーと破壊点伸びが近くかつ柔軟な柔軟性ポリマー
からなる第1の被覆層3と、第1の被覆層3の外面に形
成され、第1の被覆層3を形成する柔軟性ポリマーより
柔軟な高柔軟性ポリマーにより形成された第2の被覆層
4とを有し、肉厚が25μm以下ものでもよい。
【0032】このように、第1の被覆層の外側に、さら
に柔軟な第2の被覆層を設けることにより、バルーンの
柔軟性、すなわち、トラッカビリテイはより向上する。
高強度ポリマーおよび柔軟性ポリマーについては、上述
した通りである。また、バルーンの大きさ、肉厚につい
ても、上述したものと同じである。第2の被覆層4を形
成する高柔軟性ポリマーとしては、上述した柔軟性ポリ
マーより、さらに、柔軟なものが使用される。高柔軟性
ポリマー(高分子エラストマー)としては、ポリエステ
ルエラストマー(例えば、ハードセグメントが芳香族ポ
リエステルでソフトセグメントが脂肪族ポリエーテルの
ポリエステルエラストマー、ハードセグメントが芳香族
ポリエステルでソフトセグメントが脂肪族ポリエステル
のポリエステルエラストマー)、ポリアミドエラストマ
ー[例えば、ハードセグメントがポリアミド(例えば、
ナイロン12)でソフトセグメントが可塑剤、ポリエー
テルもしくはポリエステルのポリアミドエラストマー]
が使用できる。
【0033】柔軟性ポリマーの引張破断強度と高柔軟性
ポリマーの引張破断強度との比は、1:0.8〜1:
1.2程度であることが好ましい。また、高柔軟性ポリ
マーとしては、曲げ弾性率が、800〜4000kg/
cm2(ASTM D790)であることが好ましい。
この範囲内であれば、十分な高弾性を示す。より好まし
くは、1000〜2000kg/cm2(ASTM D
790)である。また、引張破断強度が、200〜40
0kg/cm2(ASTM D638)であることが好
ましい。また、柔軟性ポリマーの引張破断強度と高柔軟
性ポリマーの引張破断伸びとの比は、1:0.8〜1:
1.2程度であることが好ましい。また、高柔軟性ポリ
マーとしては、引張り破断伸びが、300〜700%、
(ASTMD638)であることが好ましい。この範囲
内であれば、十分な高弾性を示す。より好ましくは、3
50〜600%(ASTM D638)である。
【0034】また、このバルーンにおいても、バルーン
内に最大内圧をかけた状態における内圧による応力の1
0%以上、好ましくは20%以上が第1の被覆層にかか
るものであることが好ましい。なお、この実施例のバル
ーンでは、第1の被覆層および第2の被覆層の両者を合
わせたものが、バルーン内に最大内圧をかけた状態にお
ける内圧による応力の10%以上、好ましくは20%以
上を担保するものであってもよい。
【0035】さらに、バルーン1の外面には、生体適合
性、特に抗血栓性を有する樹脂をコーティングしてもよ
い。抗血栓性材料としては、例えば、ポリヒドロキシエ
チルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレ
ートとスチレンの共重合体(例えば、HEMA−St−
HEMAブロック共重合体)などが好適である。また、
バルーン1を血管内さらにはガイドカテーテル内への挿
入を容易にするために、バルーン1の外面に血液等と接
触した時に、潤滑性を呈するようにするための処理を施
すことが好ましい。このような処理としては、例えば、
ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリヒ
ドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルセル
ロース、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合
体、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルピロリドン、ジメチルアクリルアミド−グリシ
ジルメタアクリレートのランダムもしくはブロック共重
合体等の親水性樹脂をコーティング、または固定する方
法などが挙げられる。
【0036】次に、本発明のカテーテル用バルーンの製
造方法について説明する。本発明のバルーンの製造方法
は、延伸可能かつ高強度のポリマーとこの柔軟性を有す
るポリマーからなる二色(二層)もしくは三色(三層)
の高分子重合体チューブ(パリソン)を形成する。次い
で、このチューブ(パリソン)を両ポリマーの二次転移
温度から一次転移温度までの範囲の温度下にて軸方向に
延伸し、さらに延伸されたパリソンを半径方向に膨張さ
せて二軸延伸する。そして、膨張されたパリソンを両ポ
リマーの二次転移温度以下に冷却し、さらに冷却された
パリソンを収縮させて、内径がほぼ均一な筒状部と該筒
状部の前後にそれぞれ設けられたテーパー部とテーパー
部の前後に設けられたカテーテル接続部とを有する二軸
延伸されたバルーンを形成する。そして、必要により、
二軸延伸されたバルーンのテーパー部を再延伸してテー
パー部の肉厚を薄肉化し、再延伸されたバルーンを膨張
させ、膨張状態を維持しながら、バルーンを高分子重合
体の二次転移温度以上に加熱した後、バルーンを高分子
重合体の二次転移温度以下の温度にまで冷却させる。
【0037】そこで、各工程について説明する。まず、
最初に、延伸可能な高分子重合体によりチューブ状パリ
ソンを形成する。具体的には、バルーン1を形成するた
めの二種の高分子重合体からなるチューブ17を形成す
る。これは、二色(二層)押し出しによる電線被覆法に
より行うことが好ましい。また、あらかじめ、基材層も
しくは被覆層を形成するポリマーによりチューブを形成
し、このチューブの上に他方の層を形成するポリマーを
被覆する方法によって行ってもよい。ポリマーとして
は、上述のものが使用できる。
【0038】そして、このチューブ17を図4に示す金
型10内に挿入し、チューブ17の一端を閉塞する。閉
塞方法としては、加熱溶融、高周波によるシール、鉗子
などを用いて閉塞することにより行う。図4は、バルー
ン成形金型10の断面図であり、この金型10は、加温
手段であるヒーター12と冷却手段である冷却管13と
を有している。そして、分離型15,16は、組み合わ
せた状態にて内面形状が、形成するバルーンの基本外面
形状となっている。
【0039】そして、図4に示すように、ヒーター12
を作動させ、バルーン1を形成する部分のチューブ17
を高分子重合体の二次転移温度から一次転移温度までの
範囲の温度、具体的には、二次転移温度を少し越える温
度まで加熱する。チューブ17を加熱された状態に維持
し、チューブ17を矢印X,Y方向に延伸し、さらに、
矢印Z方向よりチューブ17内に気体を加圧しながら送
り、金型10内で加熱されている部分のチューブ17を
分離型15,16の内壁面に密着させる。そして、冷却
管13内に冷却液を循環し、チューブ17を二次転移温
度以下に冷却する。また、この冷却は、冷却液量を循環
することなく、単に放置して自然冷却してもよい。その
後チューブ17の内部を常圧にし、金型10内より、チ
ューブ17を抜去する。そして、チューブ17の先端部
および後端部にてチューブ17を切断することにより、
図4に示すようなバルーンの基本形状が形成される。ま
た、上記延伸処理を2回以上行うことによって、目的と
する肉厚のバルーンを形成してもよい。
【0040】そして、二軸延伸されたバルーンのテーパ
ー部6a,6bを再延伸してテーパー部の肉厚を薄肉化
してもよい。図5は、テーパー部6a,6bあるいはテ
ーパー部6a,6bとカテーテル接合部7a,7bを再
延伸するための再延伸用治具の断面図であり、この治具
20は、2つのバルーン固定用チャック25a,25b
を有しており、固定用チャック25bは、支持台28に
移動可能に取り付けられており、この固定用チャック2
5bは、ハンドル22を回転させることにより、前後に
移動するように構成されている。
【0041】次に、本発明の血管拡張用のバルーンカテ
ーテルを図面に示す実施例を用いて説明する。図6は、
血管拡張用のバルーンカテーテルの外観図であり、図7
は、カテーテルの先端部の断面図であり、図8は、カテ
ーテルの基端部の断面図である。本発明のバルーンカテ
ーテル30は、図6に示すように、カテーテル本体とバ
ルーン1とカテーテル本体の基端に取り付けられたハブ
31からなる。具体的には、バルーンカテーテル30
は、図7および図8に示すように、先端が開口している
第1のルーメン34を有する内管24と、内管24に同
軸的に設けられ、内管24の先端より所定長後退した位
置に設けられ、内管24の外面との間に第2のルーメン
36を形成する外管35と、カテーテル接合部(バルー
ン先端部)7a,カテーテル接合部(バルーン基端部)
7bを有し、接合部7bが外管35に取り付けられ、接
合部7aが内管24に取り付けられ、基端部付近にて第
2のルーメン36と連通する折り畳み可能なバルーン1
とを具備している。
【0042】このバルーンカテーテル30は、血管拡張
用カテーテルに応用した実施例である。このカテーテル
30は、内管24と外管35と分岐ハブ31とを有する
カテーテル本体とバルーン1とにより形成されている。
内管24は、先端が開口した第1のルーメン34を有し
ている。第1のルーメン34は、ガイドワイヤーを挿通
するためのルーメンであり、後述する分岐ハブ31に設
けられたガイドワイヤーポートを形成する第1の開口部
39と連通している。
【0043】内管24としては、外径が0.30〜2.
50mm、好ましくは0.40〜2.00mmであり、
内径が0.20〜2.35mm、好ましくは0.25〜
1.70mmである。内管24の形成材料としては、あ
る程度の可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレンープロピレン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフ
ィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポ
リアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー等の
熱可塑性樹脂が使用できる。
【0044】外管35は、内部に内管24を挿通し、先
端が内管の先端よりやや後退した位置に設けられてお
り、この外管35の内面と内管24の外面により第2の
ルーメン36が形成されている。よって、十分な容積を
有するルーメンとすることができる。そして、第2のル
ーメン36は、その先端において後述するバルーン1内
とその後端部において連通し、第2のルーメン36の後
端は、バルーンを膨張させるための流体(例えば、血管
造影剤)を注入するためのインジェクションポートを形
成する分岐ハブ31の第2の開口部41と連通してい
る。外管35としては、外径が0.50〜4.30m
m、好ましくは0.60〜4.00mmであり、内径が
0.40〜3.80mm、好ましくは0.50〜3.0
0mmである。
【0045】外管35の形成材料としては、ある程度の
可撓性を有するものが好ましく、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポ
リ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミド
エラストマー、ポリエステルエラストマー等の熱可塑性
樹脂が使用できる。
【0046】バルーン1は、折り畳み可能なものであ
り、拡張させない状態では、内管24の外周に折り畳ま
れた状態となることができるものである。そして、バル
ーン1は、血管の狭窄部を容易に拡張できるように少な
くとも一部が円筒状となっているほぼ同径の筒状部5を
有する折り畳み可能なものである。上記の筒状部は、完
全な円筒でなくてもよく、多角柱状のものであってもよ
い。そして、バルーン1は、その接合部7bが外管35
の先端部に接着剤または熱融着などにより液密に固着さ
れている。接合部7aも、内管24の先端部に同様に液
密に固着されている。
【0047】バルーン1は、図7に示すように、バルー
ン1の内面と内管24の外面との間に拡張空間45を形
成する。この拡張空間45は、後端部ではその全周にお
いて第2のルーメン36と連通している。このように、
バルーン1の後端に比較的大きい容積を有する第2のル
ーメンを連通させたので、第2のルーメンよりバルーン
1内への膨張用流体を注入するのが容易である。バルー
ン1としては、上述したものが使用される。
【0048】また、バルーン1の筒状部5の位置をX線
造影により確認できるようにするために、内管24の外
面に、マーカー44を一つ以上設けることが好ましい。
マーカー44は、図7に示すように、バルーン1の内管
24との固着部より後端側近傍の位置およびバルーン1
と外管35との固着部より先端側近傍の位置、つまり、
バルーン1の筒状部5の両端に位置する部分に両端部を
有し、バルーン1の筒状部5の長さと同等の長さを有す
るものとすることが好ましい。マーカー44は、X線不
透過材料(例えば、金、白金、タングステンあるいはそ
れらの合金、あるいは銀−パラジウム合金等)により形
成されることが好ましい。さらに、マーカー44の形態
は、図7に示すように、コイルスプリングからなること
が好ましく、マーカー44の両端からそれぞれ1〜4m
m、好ましくは2〜3mmが密に巻かれていることがよ
り好ましい。これは、X線透視下でバルーン1の位置を
容易に確認可能とするためであり、さらに、スプリング
状とすることにより、バルーン内に位置する内管の屈曲
部位における折れ曲がり、つぶれを防止する補強体を形
成し好ましい。
【0049】特に、マーカー44を、1本のスプリング
コイルで形成し、これを内管24の外周に密着巻きにて
巻装すれば、外力に対する耐力は、より強固なものとな
る。また、このコイル状の線状体の断面形状を円、方形
もしくは楕円のいずれかの形状をなすようにすれば、外
力に対する耐力は、より強固なものとなる。
【0050】分岐ハブ31は、第1のルーメン34と連
通しガイドワイヤーポートを形成する第1の開口部39
を有し、内管24に固着された内管ハブ52と、第2の
ルーメンと連通しインジェクションポートを形成する第
2の開口部41を有し、外管35に固着された外管ハブ
53とからなっている。そして、外管ハブ53と内管ハ
ブ52とは、固着されている。この分岐ハブの形成材料
としては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホ
ン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチ
レン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
【0051】そして、図8に示す実施例では、外管35
の末端部には、折曲がり防止用チューブ50を有してい
る。折曲がり防止用チューブ50は、熱収縮性を有する
ものにて、熱収縮後の内径が外管35の外径より若干小
さくなるように形成し、熱収縮性を有するチューブ50
を外管35の末端部に被嵌し、加熱(例えば、熱風をあ
てる)させて収縮させることにより容易に取り付けるこ
とができる。そして、折曲がり防止用チューブ50は、
外管ハブ53に止めピン61により固定されている。こ
の固定方法は、外管35の後端に後端部分以外の部分の
外径が外管35の内径とほぼ等しく、拡径した後端部分
を有する止めピン61を差し込み、外管35をその先端
から外管ハブ53に挿入し、外管ハブ53の内面に設け
られた突起54を止めピン61の後端部分が越えるまで
押し込むことにより行われている。さらに、外管ハブ5
3と折曲がり防止用チューブ50との接触面に接着剤を
塗布して固着してもよい。外管ハブの形成材料として
は、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポ
リアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共
重合体等の熱可塑性樹脂が好適に使用できる。
【0052】また、内管24の末端部には、折曲がり防
止用チューブ60を有している。このチューブ60は、
熱収縮性を有するものにて、熱収縮後の内径が内管24
の外径より若干小さくなるように形成し、熱収縮性を有
するチューブ60を内管24の末端部に被嵌し、加熱
(例えば、熱風をあてる)させて収縮させることにより
容易に取り付けることができる。そして、折曲がり防止
用チューブ60を取り付けた内管24は、内管ハブ52
に固定されている。この固定方法は、内管24の後端に
後端部分以外の部分の外径が内管24の内径とほぼ等し
く、拡径した後端部分を有する止めピン62を差し込
み、内管24をその先端から内管ハブ52に挿入し、内
管ハブ52の内面に設けられた突起64を止めピン62
の後端部分が越えるまで押し込むことにより行われてい
る。さらに、内管ハブ52と折曲がり防止用チューブ6
0との接触面に接着剤を塗布して固着してもよい。内管
ハブの形成材料としては、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリサルホン、ポリアリレート、メタクリレート−
ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂が好適に
使用できる。そして、図8に示すように、内管ハブ52
と外管ハブ53とは固定されている。この固定は、外管
35の基端部に取り付けられた外管ハブ53の後端から
内管24をその先端から挿入し接合することにより行わ
れている。またこの時、内管ハブ52と外管ハブ53と
の接合部に接着剤を塗布して行うことにより確実に両者
を固着することができる。
【0053】また、分岐ハブを設けず、第1のルーメ
ン、第2のルーメンそれぞれに、例えば後端に開口部を
形成するポート部材を有するチューブを液密に取り付け
るようにしてもよい。また、カテーテルの構造は、上述
したようなオーバーザワイヤータイプのものに限定され
るものではなく、オンザワイヤータイプのものでもよ
い。
【0054】
【実施例】以下、本発明のカテーテル用バルーンの具体
的実施例を説明する。 (実施例1)基材層形成ポリマー(内層形成ポリマー、
高強度ポリマー)として、固有粘度数約1.1の高分子
量ポリエチレンテレフタレートPET[日本ユニペット
株式会社製,商品名ユニペットRT580CA、引張破
断強度600kg/cm2(ASTMD638)、曲げ
弾性率24000kg/cm2(ASTMD790)、
引張破壊伸び500%(ASTMD638)]を用い
た。被覆層形成ポリマー(外層形成ポリマー,柔軟性ポ
リマー)として、ポリエステルエラストマー[東洋紡績
株式会社製、商品名ペルプレンP−150B,ハードセ
グメントが芳香族ポリエステルでソフトセグメントが脂
肪族ポリエーテルのポリエステルエラストマー、引張破
断強度390kg/cm2(ASTMD638)、曲げ
弾性率2,950kg/cm2(ASTMD790)、
引張破壊伸び550%(ASTMD638)]を用い
た。
【0055】これらを用いて、常法の電線被覆法による
共押出を行い、内層がPETで外層がポリエステルエラ
ストマーの二層チューブを作製した。チューブの内径
は、0.45mm(内層の肉厚は、0.11mm)であ
り、外径は0.85mm(外層の肉厚は、0.09m
m)であり、内外層の断面積比(バルーンの肉厚比にな
る)は内層/外層=1/1であった。このチューブを、
図4に示す金型内に入れ、150℃に加熱し、軸方向に
約2倍延伸するとともに、チューブ(パリソン)内に空
気を送り、金型内に密着させてバルーンの基本形状を作
製した。なお、筒状部の径方向の延伸率は内径が約6
倍、外径が約3倍であった。このバルーンは、37℃の
水中において、バルーン内部を窒素により1kg/cm
2で加圧した時の外径が2.85mmであり、バルーン
の最大外径部(筒状部分)での肉厚は10μmであっ
た。また、バルーン最外径部でのPET層の肉厚は5μ
mであった。
【0056】(実施例2)被覆層形成ポリマー(外層形
成ポリマー、柔軟性ポリマー)として、ポリエステルエ
ラストマー[東洋紡績株式会社製、商品名ペルプレンP
−450B,ハードセグメントが芳香族ポリエステルで
ソフトセグメントが脂肪族ポリエーテルのポリエステル
エラストマー、引張破断強度354kg/cm2(AS
TMD638)、曲げ弾性率12,930kg/cm2
(ASTMD790)、引張破壊伸び440%(AST
MD638)]を用いた以外は、実施例1と同様に行
い、同寸法の二層のチューブを成形した。このチューブ
を用いて、実施例1と同様に行いバルーンを作成した。
このバルーンは、37℃の水中において、バルーン内部
を窒素により1kg/cm2で加圧した時の外径が2.
85mmであり、バルーンの最大外径部(筒状部分)で
の肉厚は10μmであった。
【0057】(実施例3)実施例1と同じ材料を用い
て、チューブの内径0.45mm(内層の肉厚は、0.
11mm)であり、外径は0.91mm(外層の肉厚
は、0.12mm)であり、内外層の断面積比は内層/
外層=1/1.5のものを作成し、実施例1と同様の方
法にバルーンを作成した。バルーン最外径部でのポリエ
チレンテレフタレート層の肉厚5μm、ポリエステルエ
ラストマー層の肉厚7.5μm、1kg/cm2加圧時
の外径が2.85mmであった。
【0058】(実施例4)基材層形成ポリマーおよび被
覆層形成ポリマーとしては、実施例1と同じものを用い
た。これらを用いて、基材層が外層で被覆層が内層とな
るように、常法の電線被覆法による共押出を行い、外層
がポリエチレンテレフタレートで内層がポリエステルエ
ラストマーの二層チューブを作製した。チューブの内径
は、0.45mm(内層の肉厚は、0.11mm)であ
り、外径は0.85mm(外層の肉厚は、0.09m
m)であり、内外層の断面積比は内層/外層=1/1で
あった。このチューブを用いて、実施例1と同様の方法
にて、バルーンを作製した。このバルーンは、37℃の
水中において、バルーン内部を窒素により1kg/cm
2で加圧した時の外径が2.85mmであり、バルーン
の最大外径部(筒状部分)での肉厚は10μmであっ
た。
【0059】(実施例5)基材層形成ポリマーおよび被
覆層形成ポリマーとしては、実施例1と同じものを用い
た。これらを用いて、基材層が中間層で被覆層が基材層
の両面を被覆するように、常法の電線被覆法による3色
押出を行い、中間層がポリエチレンテレフタレートで内
層および外層がポリエステルエラストマーの3層チュー
ブを作製した。チューブの内径は、0.45mm(内層
の肉厚は、0.05mm)であり、外径は0.85mm
(中間層の肉厚は、0.10mm,外層の肉厚は0.0
5mm)であり、内外層の断面積比は中間層/(内層+
外層)=1/1であった。このチューブを、図4に示す
金型内に入れ、150℃に加熱し、軸方向に2倍延伸す
るとともに、チューブ(パリソン)内に空気を送り、金
型内に密着させてバルーンを作製した。なお、筒状部の
径方向の延伸率は内径が約6倍、外径が約3倍であっ
た。このバルーンは、37℃の水中において、バルーン
内部を窒素により1kg/cm2で加圧した時の外径が
2.85mmであり、バルーンの最大外径部(筒状部
分)での肉厚は10μmであった。
【0060】(比較例1)実施例1に用いたポリエチレ
ンテレフタレートを用いて、電線被覆法にて内径0.4
5mm、外径0.67mm(肉厚0.11mm)の単層
のチューブを成形した。このチューブを用いて、実施例
1と同様にバルーンを作成した。このバルーンは、37
℃の水中において、バルーン内部を窒素により1kg/
cm2で加圧した時の外径が2.85mmであり、バル
ーンの最大外径部(筒状部分)での肉厚は5μmであっ
た。
【0061】(比較例2)被覆層形成ポリマー(外層素
材)として直鎖低密度ポリエチレン(三菱化学株式会社
製、商品名三菱ポリエチC6,SF520、引張破壊伸
び800%(ASTMD638)を用いた以外は、実施
例1と同様に行い、同寸法の二層のチューブを成形し
た。このチューブを用いて、ヒートセット温度を105
℃とした以外は、実施例1と同様に行いバルーンを作成
した。このバルーンは、37℃の水中において、バルー
ン内部を窒素により1kg/cm2で加圧した時の外径
が2.85mmであり、バルーンの最大外径部(筒状部
分)での肉厚は10μmであった。
【0062】[実験1]実施例1〜実施例5、比較例1
および比較例2のバルーンを37℃の水中において、内
部に窒素を1kg/cm2刻みで吹き込んで行った時の
破裂強度を測定した。その結果は、表1に示す通りであ
った。
【0063】
【表1】
【0064】実施例1、比較例1および比較例2におい
て、ポリエチレンテレフタレート層(基材層)の厚さが
それぞれ5μmである為、実施例1におけるポリエステ
ルエラストマー(被覆層)にかかる応力はそれぞれ5k
g/cm2であり、比較例2における直鎖低密度ポリエ
チレン(被覆層)にかかる応力は1kg/cm2であ
る。全応力に対する被覆層が担保する応力を比率にする
とそれぞれ約28%と7%であった。同様に、他の実施
例および比較例についても応力負担率を算出した。
【0065】これより下記に示す公知の膜方程式(特公
平2−28341号公報、特開昭63−183070号
公報参照)にてバルーンの各層の壁面の強度を算出する
と、ポリエステルエラストマーの強度は、1425kg
/cm2であり、直鎖低密度ポリエチレンの強度は、2
85kg/cm2であった。 S=1000PD/2t (膜方程式) S:壁強度(kg/cm2)、P:破裂時の内圧(kg
/cm2) D:1kg/cm2加圧時バルーン外径(mm) t:バルーン最外径部肉厚(μm)
【0066】ポリエステルエラストマーは十分な強度を
示したが、直鎖低密度ポリエチレンはカタログ上の破壊
点強度(390kg/cm2)にはるかに及ばず、降伏
点強度(140kg/cm2)と破壊点強度の中間程度
の強度しか示さなかった。これは、ポリエチレンテレフ
タレートと直鎖低密度ポリエチレンの最大伸び(破壊点
伸び)がポリエチレンテレフタレートの方が小さい為、
バルーンに応力をかけていった時(加圧した時)、直鎖
低密度ポリエチレン層の最大伸び(破壊点伸び)に達す
る以前にポリエチレンテレフタレート層が最大伸びに達
してしまい、破壊してしまう為と考える。この為直鎖低
密度ポリエチレンの強度としては降伏点強度と破壊点強
度の中間程度の値しか示さなかったものと考える。
【0067】一方、ポリエステルエラストマーは最大伸
び(破壊点伸び)が、ポリエチレンテレフタレートに近
く、又更にバルーンに成形する時の温度がポリエステル
エラストマーの融点より低い為、バルーンの状態で二軸
延伸された状態で固定されていると考えられ、この為計
算強度がカタログ上の破壊点強度よりはるかに大きくな
っているものと推定される。
【0068】(実施例6)基材層形成ポリマー(内層形
成ポリマー)として、ポリアミド[ナイロン12、商品
名グリルアミド L25、EMS−CHEMIE AG
社製、引張破断強度500kg/cm2(ASTMD6
38)、曲弾性率12000kg/cm2(ASTMD
790)、引張破壊伸び270%(ASTMD63
8)]を用い、被覆層形成ポリマー(外層形成ポリマ
ー)として、ポリアミドエラストマー(アトケム株式会
社製、商品名ペバックス 6333SA01,ハードセ
グメントがポリアミドでソフトセグメントが脂肪族ポリ
エーテルのポリアミドエラストマー、引張破断強度52
0kg/cm2(ASTMD638)、曲げ弾性率3,
500kg/cm2(ASTMD790)、引張破壊伸
び300%(ASTMD638)]を用いた。
【0069】これらを用いて、常法の電線被覆法による
共押出を行い、内層がポリアミドで外層がポリアミドエ
ラストマーの二層チューブを作製した。チューブの内径
は、0.45mm(内層の肉厚は、0.18mm)であ
り、外径は0.90mm(外層の肉厚は、0.045m
m)であり、内外層の断面積比は内層/外層=3/1で
あった。このチューブを、図4に示す金型内に入れ、1
40℃に加熱し、軸方向に1.8倍延伸するとともに、
チューブ(パリソン)内に空気を送り、金型内に密着さ
せてバルーンの基本形状を作製した。なお、筒状部の延
伸率は内径が約5.5倍、外径が約2.8倍であった。
このバルーンは、37℃の水中において、バルーン内部
を窒素により1kg/cm2で加圧した時の外径が2.
52mmであり、バルーンの最大外径部(筒状部分)で
の肉厚は20μmであった。
【0070】(実施例7)実施例6と同じ材料を用い
て、チューブの内径0.45mm(内層の肉厚は、0.
24mm)であり、外径は0.98mm(外層の肉厚
は、0.085mm)であり、内外層の断面積比は内層
/外層=3/2のものを作成し、実施例6と同様の方法
にバルーンを作成した。バルーン最外径部でのポリアミ
ド層の肉厚15μm、ポリアミドエラストマー層の肉厚
10μm、1kg/cm2加圧時の外径が2.52mm
であった。
【0071】(実施例8)基材層形成ポリマーおよび被
覆層形成ポリマーとしては、実施例6と同じものを用い
た。これらを用いて、基材層が外層で被覆層が内層とな
るように、常法の電線被覆法による共押出を行い、外層
がポリアミドで内層がポリアミドエラストマーの二層チ
ューブを作製した。チューブの内径は、0.45mm
(内層の肉厚は、0.075mm)であり、外径は0.
90mm(外層の肉厚は、0.15mm)であり、内外
層の断面積比は内層/外層=1/3であった。このチュ
ーブを用いて、実施例6と同様方法にて、バルーンを作
製した。このバルーンは、37℃の水中において、バル
ーン内部を窒素により1kg/cm2で加圧した時の外
径が2.52mmであり、バルーンの最大外径部(筒状
部分)での肉厚は20μmであった。
【0072】(実施例9)基材層形成ポリマーおよび被
覆層形成ポリマーは、実施例6と同じものを用いた。こ
れらを用いて、基材層が中間層で被覆層が基材層の両面
を被覆するように、常法の電線被覆法による三色押出を
行い、中間層がポリアミドで内層および外層がポリアミ
ドエラストマーの三層チューブを作製した。チューブの
内径は、0.45mm(内層の肉厚は、0.025m
m)であり、外径は0.90mm(中間層の肉厚は、
0.17mm,外層の肉厚は0.03mm)であり、内
外層の断面積比は中間層/(内層+外層)=3/1であ
った。このチューブを用いて、実施例6と同様の方法に
てバルーンを作成した。このバルーンは、37℃の水中
において、バルーン内部を窒素により1kg/cm2
加圧した時の外径が2.52mmであり、バルーンの最
大外径部(筒状部分)での肉厚は20μmであった。
【0073】(比較例3)実施例6に用いたポリアミド
を用いて、電線被覆法にて内径0.45mm、外径0.
81mm(肉厚0.18mm)の単層のチューブを成形
した。このチューブを用いて、実施例6と同様にバルー
ンを作成した。このバルーンは、37℃の水中におい
て、バルーン内部を窒素により1kg/cm2で加圧し
た時の外径が2.52mmであり、バルーンの最大外径
部(筒状部分)での肉厚は15μmであった。
【0074】[実験2]実施例6〜実施例9および比較
例3のバルーンを37℃の水中において、内部に窒素を
1kg/cm2刻みで吹き込んで行った時の破裂強度を
測定した。また、この結果より、応力負担率を算出し
た。その結果は、表2に示す通りであった。
【0075】
【表2】
【0076】(実施例10)基材層形成ポリマー(内層
形成ポリマー、高強度ポリマー)として、固有粘度数約
1.1の高分子量ポリエチレンテレフタレートPET
[日本ユニペット株式会社製,商品名ユニペットRT5
80CA、引張破断強度600kg/cm2(ASTM
D638)、曲げ弾性率24000kg/cm2(AS
TMD790)、引張破壊伸び500%(ASTMD6
38)]を用いた。
【0077】第1の被覆層形成ポリマー(中間層形成ポ
リマー,柔軟性ポリマー)として、ポリエステルエラス
トマー[東洋紡績株式会社製、商品名ペルプレンP−1
50B,ハードセグメントが芳香族ポリエステルでソフ
トセグメントが脂肪族ポリエーテルのポリエステルエラ
ストマー、引張破断強度390kg/cm2(ASTM
D638)、曲げ弾性率2,950kg/cm2(AS
TMD790)、引張破壊伸び550%(ASTMD6
38)]を用いた。
【0078】第2の被覆層形成ポリマー(外層形成ポリ
マー,高柔軟性ポリマー)として、ポリエステルエラス
トマー[東洋紡績株式会社製、商品名ペルプレンP−1
50M,ハードセグメントが芳香族ポリエステルでソフ
トセグメントが脂肪族ポリエーテルのポリエステルエラ
ストマー、引張破断強度380kg/cm2(ASTM
D638)、曲げ弾性率1,200kg/cm2(AS
TMD790)、引張破壊伸び420%(ASTMD6
38)]を用いた。
【0079】これらを用いて、基材層が内層で第1の被
覆層が中間層で、第2の被覆層が外層となるように、常
法の電線被覆法による3色押出を行い、内層がポリエチ
レンテレフタレートで、中間層および外層がポリエステ
ルエラストマーの3層チューブを作製した。チューブの
内径は、0.30mm、外径は0.66mm、基材層の
肉厚は、0.1mm、中間層(第1の被覆層)の肉厚
は、0.03mm,外層(第2の被覆層)の肉厚は、
0.05mmであった。このチューブを、図4に示す金
型内に入れ、150℃に加熱し、軸方向に2倍延伸する
とともに、チューブ(パリソン)内に空気を送り、金型
内に密着させてバルーンを作製した。なお、筒状部の径
方向の延伸率は内径が約6倍、外径が約3倍であった。
このバルーンは、37℃の水中において、バルーン内部
を窒素により1kg/cm2で加圧した時の外径が2.
0mmであり、バルーンの最大外径部(筒状部分)での
肉厚は12μmであり、 基材層の肉厚は、5μm、中
間層(第1の被覆層)の肉厚は、2μm,外層(第2の
被覆層)の肉厚は5μmであった。
【0080】(実施例11)実施例10と同じ材料を用
いて、常法の電線被覆法による3色押出を行い、内層が
ポリエチレンテレフタレートで、中間層および外層がポ
リエステルエラストマーの3層チューブを作製した。チ
ューブの内径は、0.42mm、外径は、0.8mm、
基材層の肉厚は、0.095mm、中間層(第1の被覆
層)の肉厚は、0.025mm,外層(第2の被覆層)
の肉厚は、0.07mmであった。このチューブを、図
4に示す金型内に入れ、150℃に加熱し、軸方向に2
倍延伸するとともに、チューブ(パリソン)内に空気を
送り、金型内に密着させてバルーンを作製した。なお、
筒状部の径方向の延伸率は内径が約6倍、外径が約3倍
であった。このバルーンは、37℃の水中において、バ
ルーン内部を窒素により1kg/cm2で加圧した時の
外径が2.5mmであり、バルーンの最大外径部(筒状
部分)での肉厚は13.5μmであり、 基材層の肉厚
は、6.0μm、中間層(第1の被覆層)の肉厚は、2
μm,外層(第2の被覆層)の肉厚は5.5μmであっ
た。
【0081】(実施例12)実施例10と同じ材料を用
いて、常法の電線被覆法による3色押出を行い、内層が
ポリエチレンテレフタレートで、中間層および外層がポ
リエステルエラストマーの3層チューブを作製した。チ
ューブの内径は、0.45mm、外径は、0.9mm、
基材層の肉厚は、0.11mm、中間層(第1の被覆
層)の肉厚は、0.035mm,外層(第2の被覆層)
の肉厚は、0.08mmであった。このチューブを、図
4に示す金型内に入れ、150℃に加熱し、軸方向に2
倍延伸するとともに、チューブ(パリソン)内に空気を
送り、金型内に密着させてバルーンを作製した。なお、
筒状部の径方向の延伸率は内径が約6倍、外径が約3倍
であった。このバルーンは、37℃の水中において、バ
ルーン内部を窒素により1kg/cm2で加圧した時の
外径が2.75mmであり、バルーンの最大外径部(筒
状部分)での肉厚は16.0μmであり、 基材層の肉
厚は、6.5μm、中間層(第1の被覆層)の肉厚は、
2.5μm,外層(第2の被覆層)の肉厚は7μmであ
った。
【0082】(実施例13)実施例10と同じ材料を用
いて、常法の電線被覆法による3色押出を行い、内層が
ポリエチレンテレフタレートで、中間層および外層がポ
リエステルエラストマーの3層チューブを作製した。チ
ューブの内径は、0.5mm、外径は、1.0mm、基
材層の肉厚は、0.115mm、中間層(第1の被覆
層)の肉厚は、0.035mm,外層(第2の被覆層)
の肉厚は、0.1mmであった。このチューブを、図4
に示す金型内に入れ、150℃に加熱し、軸方向に2倍
延伸するとともに、チューブ(パリソン)内に空気を送
り、金型内に密着させてバルーンを作製した。なお、筒
状部の径方向の延伸率は内径が約6倍、外径が約3倍で
あった。このバルーンは、37℃の水中において、バル
ーン内部を窒素により1kg/cm2で加圧した時の外
径が3.0mmであり、バルーンの最大外径部(筒状部
分)での肉厚は17.0μmであり、 基材層の肉厚
は、6.5μm、中間層(第1の被覆層)の肉厚は、
2.5μm,外層(第2の被覆層)の肉厚は8μmであ
った。
【0083】(実施例14)実施例10と同じ材料を用
いて、常法の電線被覆法による3色押出を行い、内層が
ポリエチレンテレフタレートで、中間層および外層がポ
リエステルエラストマーの3層チューブを作製した。チ
ューブの内径は、0.53mm、外径は、1.05m
m、基材層の肉厚は、0.12mm、中間層(第1の被
覆層)の肉厚は、0.04mm,外層(第2の被覆層)
の肉厚は、0.1mmであった。このチューブを、図4
に示す金型内に入れ、150℃に加熱し、軸方向に2倍
延伸するとともに、チューブ(パリソン)内に空気を送
り、金型内に密着させてバルーンを作製した。なお、筒
状部の径方向の延伸率は内径が約6倍、外径が約3倍で
あった。このバルーンは、37℃の水中において、バル
ーン内部を窒素により1kg/cm2で加圧した時の外
径が3.25mmであり、バルーンの最大外径部(筒状
部分)での肉厚は19.0μmであり、 基材層の肉厚
は、7.0μm、中間層(第1の被覆層)の肉厚は、
3.0μm,外層(第2の被覆層)の肉厚は9μmであ
った。
【0084】(実施例15)実施例10と同じ材料を用
いて、常法の電線被覆法による3色押出を行い、内層が
ポリエチレンテレフタレートで、中間層および外層がポ
リエステルエラストマーの3層チューブを作製した。チ
ューブの内径は、0.55mm、外径は、1.10m
m、基材層の肉厚は、0.125mm、中間層(第1の
被覆層)の肉厚は、0.05mm,外層(第2の被覆
層)の肉厚は、0.1mmであった。このチューブを、
図4に示す金型内に入れ、150℃に加熱し、軸方向に
2倍延伸するとともに、チューブ(パリソン)内に空気
を送り、金型内に密着させてバルーンを作製した。な
お、筒状部の径方向の延伸率は内径が約8倍、外径が約
3.5倍であった。このバルーンは、37℃の水中にお
いて、バルーン内部を窒素により1kg/cm2で加圧
した時の外径が3.5mmであり、バルーンの最大外径
部(筒状部分)での肉厚は20.0μmであり、 基材
層の肉厚は、7.5μm、中間層(第1の被覆層)の肉
厚は、3.5μm,外層(第2の被覆層)の肉厚は9μ
mであった。
【0085】[実験3]実施例10〜実施例15のバル
ーンを37℃の水中において、内部に窒素を1kg/c
2刻みで吹き込んで行った時の破裂強度を測定した。
その結果は、表3に示す通りであった。
【0086】
【表3】
【0087】(なお、被覆層の破裂時の応力負担率は、
第1の被覆層と第2の被覆層の応力負担率の和であ
る。)
【0088】
【発明の効果】本発明のカテーテル用バルーンは、筒状
部と、カテーテル接合部とを備えるカテーテル用バルー
ンであって、該バルーンは、高強度ポリマーからなる基
材層と、該基材層の少なくとも一面に形成された前記高
強度ポリマーと破壊点伸びが近くかつ柔軟な柔軟性ポリ
マーからなる被覆層を有し、前記筒状部の肉厚が25μ
m以下となっている。このように、高強度ポリマーと高
強度ポリマーと破壊点伸びが近くかつ柔軟な柔軟性ポリ
マーの多層バルーンとすることにより、柔軟性ポリマー
がバルーン全体の強度向上に十分機能し、柔軟で高強度
のバルーンが得られる。さらに、高強度ポリマー単層の
バルーンに対し比較的肉厚にできる為、ピンホールの発
生も少ない。
【0089】また、本発明のカテーテル用バルーンは、
筒状部と、カテーテル接合部とを備えるカテーテル用バ
ルーンであって、該バルーンは、高強度ポリマーからな
る基材層と、該基材層の少なくとも一面に形成された前
記高強度ポリマーより柔軟な柔軟性ポリマーからなる被
覆層を有する多層構造バルーンであり、かつ、バルーン
内に最大内圧をかけた状態における内圧による応力の1
0%以上が前記被覆層にかかるものでありさらに、前記
筒状部の肉厚が25μm以下となっている。このよう
に、高強度ポリマーと柔軟性ポリマーの多層バルーンと
するとともに、被覆層が上述のように最大内圧をかけた
状態における内圧による応力の10%以上を担保するの
で、柔軟性ポリマーがバルーン全体の強度向上に十分機
能し、柔軟で高強度のバルーンが得られる。さらに、高
強度ポリマー単層のバルーンに対し比較的肉厚にできる
為、ピンホールの発生も少ない。本発明のバルーンカテ
ーテルは、上述したバルーンを備えるので、バルーンに
十分に柔軟であるため血管など体腔内へのカテーテルの
挿入が容易であり、かつ、バルーンは十分な強度を備え
るので、血管などの狭窄部を確実に拡張できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のカテーテル用バルーンの一実
施例の断面図である。
【図2】図2は、他の実施例のカテーテル用バルーンの
断面図である。
【図3】図3は、他の実施例のカテーテル用バルーンの
断面図である。
【図4】図4は、バルーン成型用金型の説明図である。
【図5】図5は、バルーン成型用延伸装置の説明図であ
る。
【図6】図6は、血管拡張用のバルーンカテーテルの外
観図である。
【図7】図7は、カテーテルの先端部の断面図である。
【図8】図8は、カテーテルの基端部の断面図である。
【図9】図9は、他の実施例のカテーテル用バルーンの
断面図である。
【符号の説明】
1 カテーテル用バルーン 2 基材層(高強度ポリマー) 3 被覆層(柔軟性ポリマー) 4 第2の被覆層(高柔軟性ポリマー) 30 バルーンカテーテル

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状部と、カテーテル接合部とを備える
    カテーテル用バルーンであって、該バルーンは、高強度
    ポリマーからなる基材層と、該基材層の少なくとも一面
    に形成された前記高強度ポリマーと破壊点伸びが近くか
    つ柔軟な柔軟性ポリマーからなる被覆層を有し、前記筒
    状部の肉厚が25μm以下であることを特徴とするカテ
    ーテル用バルーン。
  2. 【請求項2】 筒状部と、カテーテル接合部とを備える
    カテーテル用バルーンであって、該バルーンは、高強度
    ポリマーからなる基材層と、該基材層の少なくとも一面
    に形成された前記高強度ポリマーより柔軟な柔軟性ポリ
    マーからなる被覆層を有する多層構造バルーンであり、
    かつ、バルーン内に最大内圧をかけた状態における内圧
    による応力の10%以上が前記被覆層にかかるものであ
    り、前記筒状部の肉厚が25μm以下であることを特徴
    とするカテーテル用バルーン。
  3. 【請求項3】 前記バルーン内に最大内圧をかけた状態
    における内圧による応力の20%以上が前記被覆層にか
    かるものである請求項2に記載のカテーテル用バルー
    ン。
  4. 【請求項4】 前記基材層の両面に、前記被覆層が形成
    されている請求項1または2に記載のカテーテル用バル
    ーン。
  5. 【請求項5】 筒状部と、カテーテル接合部とを備える
    カテーテル用バルーンであって、該バルーンは、高強度
    ポリマーからなる基材層と、該基材層の外面に形成され
    た前記高強度ポリマーと破壊点伸びが近くかつ柔軟な柔
    軟性ポリマーからなる第1の被覆層と、該第1の被覆層
    の外面に形成され、該第1の被覆層を形成する柔軟性ポ
    リマーより柔軟な高柔軟性ポリマーにより形成された第
    2の被覆層とを有することを特徴とするカテーテル用バ
    ルーン。
  6. 【請求項6】 前記筒状部の肉厚は、25μm以下であ
    る請求項5に記載のカテーテル用バルーン。
  7. 【請求項7】 前記バルーン内に最大内圧をかけた状態
    における内圧による応力の10%以上が前記第1の被覆
    層にかかるものである請求項5または6に記載のカテー
    テル用バルーン。
  8. 【請求項8】 前記バルーン内に最大内圧をかけた状態
    における内圧による応力の20%以上が前記第1の被覆
    層にかかるものである請求項5または6に記載のカテー
    テル用バルーン。
  9. 【請求項9】 前記バルーンは、二軸延伸されている請
    求項1ないし8のいずれかに記載のカテーテル用バルー
    ン。
  10. 【請求項10】 前記柔軟性ポリマーもしくは高柔軟性
    ポリマーは、前記高強度ポリマーと同系列のポリマーで
    ある請求項1ないし9のいずれかに記載のカテーテル用
    バルーン。
  11. 【請求項11】 前記高強度ポリマーがポリエチレンテ
    レフタレートであり、前記柔軟性ポリマーがポリエステ
    ルエラストマーである請求項10に記載のカテーテル用
    バルーン。
  12. 【請求項12】 前記高強度ポリマーがポリアミドであ
    り、前記柔軟性ポリマーがポリアミドエラストマーであ
    る請求項10に記載のカテーテル用バルーン。
  13. 【請求項13】 高強度ポリマーと柔軟性ポリマーとの
    引張破断強度の相違が、30%以下である請求項1ない
    し12のいずれかに記載のカテーテル用バルーン。
  14. 【請求項14】 高強度ポリマーと柔軟性ポリマーとの
    破壊点伸びの相違が、30%以下である請求項1ないし
    12のいずれかに記載のカテーテル用バルーン。
  15. 【請求項15】 前記基材層が内層であり、前記被覆層
    が外層である請求項1ないし14のいずれかに記載のカ
    テーテル用バルーン。
  16. 【請求項16】 前記バルーンは、前記筒状部の先端側
    と先端側カテーテル接合部の間に形成された先端側テー
    パー部と、前記筒状部の基端側と基端側カテーテル接合
    部との間に形成された基端側テーパー部を備えている請
    求項1ないし15のいずれかに記載のカテーテル用バル
    ーン。
  17. 【請求項17】 前記請求項1ないし16のいずれかに
    記載のカテーテル用バルーンを備えるバルーンカテーテ
    ル。
  18. 【請求項18】 先端が開口している第1のルーメンを
    有する内管と、該内管に同軸的に設けられ、該内管の先
    端より所定長後退した位置に先端を有し、該内管の外面
    との間に第2のルーメンを形成する外管と、先端部が前
    記内管に固定され、基端部が前記外管に固定され、内部
    が前記第2のルーメンと連通する折り畳み可能なバルー
    ンとを備える血管拡張用カテーテルであって、前記バル
    ーンが、前記請求項1ないし16のいずれかに記載のカ
    テーテル用バルーンであることを特徴とする血管拡張用
    カテーテル。
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