JPH09161853A - 二次電池の温度制御装置 - Google Patents
二次電池の温度制御装置Info
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- JPH09161853A JPH09161853A JP32067195A JP32067195A JPH09161853A JP H09161853 A JPH09161853 A JP H09161853A JP 32067195 A JP32067195 A JP 32067195A JP 32067195 A JP32067195 A JP 32067195A JP H09161853 A JPH09161853 A JP H09161853A
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Abstract
としての容量を有効に取り出す。 【解決手段】走行前に定電流パルス放電を行い、各セル
の端子電圧をサンプリングする(ステップ1)。また、
走行後にも各セルの端子電圧をサンプリングし(ステッ
プ6)、電圧変化量を算出する(ステップ7)。そし
て、電圧変化量に応じてヒータを加熱制御する(ステッ
プ8)。
Description
御装置に関し、特に組電池内の各セルの温度を均一化
し、電池容量を有効に取り出す技術に関する。
は、特開平4−352207号に記載されているようなものが
ある。これは、電池の周囲温度を検出して、加熱・冷却
手段により電池温度を充・放電効率が最大になる温度に
保ち、充電電流と充電時間とが多くならず、放電電流と
放電終止電圧までの持続時間が少なくならないようにす
るものである。
うな従来の二次電池の温度制御装置にあっては、セル数
の多い組電池において各セルの加熱が均一に行なわれな
い場合、最も温度の低いセルによって放電終了が決定さ
れてしまい、組電池としての容量を有効に取り出せない
ことがある。
度センサ及び加熱用ヒータを多数設置しなければなら
ず、このようにすると、コスト的・スペース的に不利と
なる。本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされた
もので、組電池内の各セルの温度差を小さくし、組電池
としての容量を有効に取り出すことが可能な二次電池の
温度制御装置を提供することを目的とする。
明にかかる装置では、図1の実線で示すように、複数の
電池のセルが直列に接続された組電池からなる二次電池
において、前記組電池の充放電電流値を検出する電流検
出手段と、充放電初期の各セルの端子電圧、及び充放電
が開始されてから所定時間経過後の各セルの端子電圧を
検出する電圧検出手段と、充放電初期の各セルの端子電
圧の分布と充放電が開始されてから所定時間経過したと
きの各セルの端子電圧の分布とを比較する比較手段と、
両分布の比較結果及び両端子電圧の検出時の充放電電流
値に基づいて各セルの内部抵抗の変化量を検出する内部
抵抗変化検出手段と、各セルの内部抵抗が均一となるよ
うに、各セルの内部抵抗の変化量に応じて各セルを加熱
する加熱制御手段と、を備えるようにした。
り、充放電初期の各セルの端子電圧、及び充放電が開始
されてから所定時間経過後の各セルの端子電圧が検出さ
れ、電流検出手段により、そのときの充放電電流値が検
出される。また、この各セルの端子電圧は、端子電圧の
分布として比較手段により比較される。このように各セ
ルの端子電圧を、その分布として比較するのは、各セル
の端子電圧を相対的に比較するためである。また、端子
電圧の分布の時間的変化及び充放電電流値を検出するこ
とにより各セルの内部抵抗の相対的な変化も検出でき
る。
ように変化しているときは、各セルの発熱量は同じであ
り、各セルの温度も同じであると推定されるが、例え
ば、放電時に、あるセルの内部抵抗が他のセルと比較し
て大きく増加したときは、そのセルの温度は低いと推定
される。一方、セルの内部抵抗が大きいと、充放電電流
値はそのセルによって決まってしまうから、組電池とし
ての容量を有効に取り出せなくなるが、この内部抵抗
は、セルの温度を上げることにより小さくなる。したが
って、もし、あるセルの内部抵抗が他のセルと比較して
相対的に大きくなったときは、加熱制御手段がそのセル
を加熱することにより、そのセルの内部抵抗は小さくな
り、組電池としての容量を有効に取り出せるようにな
る。
圧検出手段は、充放電初期の各セルの端子電圧、及び充
放電が開始されてから所定時間経過後の各セルの端子電
圧を、電流検出手段により一定の充放電電流値が検出さ
れたときに検出するように構成されている。かかる構成
によれば、一定の充放電電流値が検出されたときに、各
セルの端子電圧が検出されるので、内部抵抗を検出しな
くても端子電圧を検出するだけで内部抵抗の変化量を検
出することが可能となる。
破線で示すように、前記電圧検出手段が各セルの端子電
圧を検出するとき、一定の充放電電流値となるように強
制的に充放電を行う充放電手段を備えている。かかる構
成によれば、各セルの端子電圧を検出すべきときに、確
実に当該検出処理を行うことが可能となる。
一点鎖線で示すように、前記電圧検出手段により端子電
圧を検出するときの充放電のうち、放電が開始されてか
ら所定時間経過したときの各セルの端子電圧に基づい
て、当該端子電圧の平均値を算出する平均値算出手段
と、算出された当該平均値に基づいて組電池の放電末期
か否かを判定する放電末期判定手段と、を備える一方、
前記加熱制御手段は、放電末期判定手段により組電池が
放電末期と判定されたときは、加熱制御を停止するよう
に構成されている。
たときは、加熱制御が行われないので、不必要なエネル
ギー消費が防止される。請求項5の発明にかかる装置で
は、前記加熱制御手段は、充放電が開始されてから所定
時間経過したときの各セルの端子電圧の分布が、比較手
段による比較から予想される分布と異なっているとき
は、加熱制御を停止するように構成されている。
から所定時間経過したときの各セルの端子電圧の分布
が、予想される分布と異なっているときは、その電圧分
布が温度差に起因するものではないと判断されるので、
不必要に加熱制御を行うことが防止される。請求項6の
発明にかかる装置では、前記二次電池は、加熱制御手段
に電力を供給するとともに、車両に搭載された走行用電
動機に電力を供給するものであって、前記加熱制御手段
は、電動機に要求される出力が所定値を越えていると
き、加熱を制限するように構成されている。
池の出力を確保することが可能となる。
〜図17に基づいて説明する。まず、第1の実施の形態に
ついて説明する。本実施の形態を示す図2において、モ
ータ7は、例えば、自動車走行用に用いられる動力用モ
ータである。モータコントローラ6は、組電池1とモー
タ7との間に介装され、自動車に取り付けられたアクセ
ルの開度の信号はモータコントローラ6に入力される。
組電池1からモータへの電力供給量は、このアクセル開
度によって決定される。
−5を直列に接続することにより構成された充放電可能
な二次電池であり、セル1−1〜1−5は、図3に示す
ように配列されている。電圧センサ2−1〜2−5は、
夫々、各セル1−1〜1−5の端子電圧を検出し、電流
センサ3は組電池1の出力電流を検出する。
1−5の近傍には、夫々、ヒータ4−1,4−2が配置
されている。尚、5個のヒータを、夫々、各セル1−1
〜1−5の近傍に配置してもよいが、中央部のセルの温
度が低くくても、組電池1の端のセル1−1又は1−5
を加熱することにより、その熱が内側のセルに伝達され
るので、セル1−1、1−5近傍にのみヒータ4−1,
4−2を配置するだけでも効果がある。
の一例を図4〜図6に示す。ここでは、2個×2列の合
計4個の組電池1を電池搭載用のフレーム11に搭載して
いる。組電池1には、電池固定用のステー12が被せら
れ、組電池1は、これによりフレーム11に固定される。
このステー12の材料としては、組電池1とステー1との
接触面において熱の授受を行って各セル1−1〜1−5
の温度の均一化を図ることができるように、熱伝導率の
高いものが使用される。
サイドに取り付けられる。ヒータ4−1,4−2の出力
制御用のコード及び電源供給用のコードは、各ステー12
に取り付けられる数個のヒータを単位としてステー12の
上部にまとめられ、ヒータ制御部5まで配線される。こ
のようなヒータ4の取り付け方法により、ステー12とヒ
ータ4−1,4−2とが一体化され、ヒータ4−1,4
−2の取り付け・取り外しが容易となる。
等を備えて構成され、前記電圧センサ2−1〜2−5、
電流センサ3からのセンサ信号を入力し、これらのセン
サ信号に基づいてヒータ4−1,4−2への通電を制御
する。次に、制御部5が行う処理を図7のフローチャー
トに基づいて説明する。ステップ(図中では「S」と記
してあり、以下同様とする)1では、所定放電電流値を
設定し、走行前に定電流パルス放電を行う。そして、こ
のときの各セル1−1〜1−5の端子電圧を初期電圧と
してサンプリングする。
ば、自動車のメインスイッチを入れた時等の走行直前で
ある。また、定電流パルス放電は、例えば、1サイクル
で5秒間の割合で行われる。このように、走行前に各セ
ル1−1〜1−5の電圧の初期値を測定するのは、走行
前には各セル1−1〜1−5間に温度差が生じていない
と推定されるからである。
布はメモリに記憶される。ステップ2では、アクセルが
踏み込まれ、走行が開始されたとき、アクセル開度に応
じた電力を組電池1からモータ7に供給する。ステップ
3では、走行中の放電電流値をサンプリングし、その中
で走行前に低電流パルス放電を行ったときの所定放電電
流値と等しい電流値が検出されたときは、ステップ6に
進む。
ないときは、ステップ3→4に進み、予め設定された所
定サンプリング時間が経過するまで待つ。所定サンプリ
ング時間が経過するまでに所定放電電流値と等しい電流
値が検出されなかったときは、ステップ5に進み、前記
所定放電電流値となるように強制的に定電流パルス放電
を行う。
うのは、走行中に定電流放電部が存在しない等の理由で
サンプリングができず、本来のサンプリング間隔を超え
た場合、サンプリング間隔が長くなりすぎるのを防ぐた
めであり、なるべく早い時期、例えば、車両停止中、も
しくは、アクセル開度がゼロの時に強制的にパルス放電
を行ってサンプリングを行うようにしたものである。
きの各セル1−1〜1−5の端子電圧を測定する。ステ
ップ7では、各セル1−1〜1−5毎に、ステップ6に
おいて測定された値と走行前の初期値とを比較し、電圧
変化量を算出する。このように、各セル1−1〜1−5
の端子電圧の絶対値を検出するのではなく、全てのセル
1−1〜1−5の電圧降下量を比較するのは、電圧分布
の時間的変化を検出することにより各セル1−1〜1−
5の温度分布を推定するためである。
布が図8に示すようになっているとき、その分布が略等
しいので、すべてのセル1−1〜1−5の電圧変化量が
略等しいことがわかる。各セル1−1〜1−5の端子電
圧が同じように高くなるのは、走行前の放電電流値と所
定時間経過後の放電電流値とが同じ値であるから、次式
(1)より、各セル1−1〜1−5の内部抵抗が同じよ
うに増加したためであると推定される。
あり、したがって、内部抵抗が高ければ、電圧変化量が
大きくなり、放電時の温度も低くなる。一方、図9の例
では、所定時間経過後の各セル1−1〜1−5の端子電
圧の分布が、走行前の分布とは相違し、所定時間経過後
のセル1−4の端子電圧が、他のセルと比較して大きく
なっている。これは、セル1−4の内部抵抗が他のセル
と比較して増加したものと推定される。
応じて各ヒータ4−1,4−2への通電量を制御する。
所定時間経過後の各セル1−1〜1−5の端子電圧が、
例えば、図9に示すように分布しているとき、セル1−
4の内部抵抗が他のセルと比較して増加していることが
推定されるため、ヒータ4−2に通電し、セル1−5側
からセル1−4を加熱する。この加熱により、セル1−
4の温度が上昇し、内部抵抗が低下する。したがって、
組電池1内の各セル1−1〜1−5の温度が均一化さ
れ、セル1−4により制限されていた放電電流値も増加
する。
ップ3が電流検出手段、ステップ4が充放電手段、ステ
ップ7が比較手段及び内部抵抗変化検出手段、ステップ
8が加熱制御手段に相当する。かかる構成によれば、組
電池内の各セルの電圧分布の時間的変化を検出し、その
時間的変化から組電池内の温度分布を推定することがで
き、組電池の一部に温度の低いセルが存在するときは、
そのセルをヒータで加熱して組電池内の温度差を小さく
することにより、放電不能による組電池の容量低下を防
止することができる。
御を行うことにより、組電池内の全てのセルに温度セン
サを取付けることなく、全てのセルの温度を推定するこ
とができる。また、一定の放電電流値が検出されたとき
に、各セルの端子電圧を検出するので、内部抵抗を算出
しなくても端子電圧を検出するだけで内部抵抗の変化量
を検出することができる。
ときは、強制的に、その放電電流値となるように充放電
が行われるので、サンプリング間隔が長くなりすぎるの
を防止することができ、各セルの端子電圧を検出すべき
ときに、確実に端子電圧の検出を行うことができる。次
に、第2の実施の形態について説明する。
されるときは、各セル間の電圧にばらつきが生じていて
も、その原因は、各セル間の温度差ではなく、各セル間
の容量差によるものと考えられるので、電圧変化量に応
じたヒータの出力制御は行なわないようにしたものであ
る。第2の実施の形態の処理を図10のフローチャートに
基づいて説明する。尚、図7と同一処理を行うステップ
については同一符号を付して説明は省略する。
て、走行を開始してから所定時間経過後、所定電流が放
電されたときの各セル1−1〜1−5の端子電圧を測定
したあと、ステップ11に進み、各セル1−1〜1−5の
端子電圧の平均値を算出する。この平均電圧に対し、放
電末期であるか否かを判定するための値を予め設定して
おき、平均電圧をこの判定値と比較する。
ップ12→7→8に進み、第1の実施の形態と同様の処理
が行われるが、設定値未満であるときは、電池が放電末
期であると判断されるので、各セル1−1〜1−5間に
電圧のばらつきが生じていても、それは、各セル1−1
〜1−5間の温度差によるものではなく、各セル1−1
〜1−5間の容量差によるものと考えられる。従って、
かかる場合、組電池1としての容量を有効に取り出すこ
とができないので、ステップ12→3に戻り、電圧降下量
に応じたヒータ4−1,4−2の制御は行なわないよう
にする。
プ12が放電末期判定手段に相当する。かかる構成によれ
ば、放電末期と判断されるときは加熱が行われなくなる
のでヒータ4−1,4−2による不必要な電力の消費を
防止することができる。次に、第3の実施の形態につい
て説明する。
取り込み、アクセル開度が設定値以上のときは、加熱を
制限するようにしたものである。第3の実施の形態の処
理を図11のフローチャートに基づいて説明する。尚、図
7と同一処理を行うステップについては同一符号を付し
て説明は省略する。第3の実施の形態では、ステップ7
において、各セル1−1〜1−5の端子電圧の電圧変化
量を算出したあと、ステップ21に進み、ヒータコントロ
ーラ6に入力されているアクセル開度の信号を制御部5
にも同時に取り込み、予め設定されたアクセル開度の比
較値と比較する。
るときは、たとえ、各セル1−1〜1−5間の温度差が
大きく、ヒータ4−1,4−2による温度制御が必要で
あると判断される場合であっても、ヒータ4−1,4−
2へ電力を供給することにより、走行に必要な組電池1
の出力が低下するのを防ぐため、ヒータ4−1,4−2
への電力供給を制限する。
が要求されているときは、ヒータ4−1,4−2への電
力供給が制限されるので、走行に必要なバッテリの出力
の低下を防止することができる。尚、温度調整をこのと
きに行わなくても走行に必要な電流が小さくなった時に
行えばよい。
る。このものは、端子電圧の分布が別の要因によって生
じたときは、電圧降下量に応じたヒータの出力制御を行
わないようにしたものである。この第4の実施の形態で
は、ヒータ制御部4に内蔵されたメモリに各セル1−1
〜1−5の搭載位置に応じた電圧分布を予め入力してお
く。
1,1−5の温度は低いため、当該セルの端子電圧は低
く、中央部に位置するセル1−3の温度は高いため、当
該セルの端子電圧は高くなることが予想される。充電時
は、その反対であり、外側のセル1−1,1−5の端子
電圧は高く、内側のセル1−1〜1−4の端子電圧は低
いことが予想される。
電圧分布が、この予想した電圧分布と大きく異なる時
は、その電圧分布は温度差に起因するものではないと判
断し、電圧降下量に応じたヒーターの出力制御を行なわ
ないようにする。かかる構成によれば、その電圧分布が
温度差に起因するものではないと判断されたときは、加
熱を行わないため、ヒータによる不必要な電力の消費を
防止することができる。
このものは、内部抵抗の変化量に応じて組電池内の温度
分布を推定し、それによって各ヒータの通電量を制御す
るものである。第5の実施の形態の処理を図13のフロー
チャートに基づいて説明する。尚、図7と同一処理を行
うステップについては同一符号を付して説明は省略す
る。
電を行い、そのときの放電電流値と各セル1−1〜1−
5の電圧降下量とに基づいて、式(1)より各セル1−
1〜1−5の内部抵抗を算出する。そして、これらの内
部抵抗の値をメモリに記憶する。走行を開始した後、定
電流放電が一定時間以上、続いているときは、ステップ
32→33に進み、所定サンプリング時間間隔以内に、定電
流放電が一定時間以上、続かないときは、ステップ4→
5に進み、定電流パルス放電を行ってからステップ33に
進む。尚、このときの定電流放電の電流値はステップ31
の電流値と同一でなくてもよい。
セル1−1〜1−5の内部抵抗を算出する。ステップ34
では、ステップ31においてメモリに記憶した各セル1−
1〜1−5の内部抵抗の初期値とステップ33において算
出された内部抵抗の値とを比較し、その内部抵抗の変化
量を算出する。
て、各ヒータ4−1,4−2への出力を制御する。セル
の内部抵抗の増加率が大きいときは、当該セルは、他の
セルと比較して温度が低いと推定され、該当するセルの
近傍にあるヒータの出力を他より高くして各セルの温度
が均一になるようにする。
が一定時間続いていれば、内部抵抗を算出することがで
き、走行前の放電電流値と所定時間経過後の放電電流値
とが異なっていても、その値を合わせるように制御する
必要がないので、温度分布の推定を、より容易に行なう
ことができる。次に第6の実施の形態について説明す
る。
電池の温度分布に応じて変化させるようにしたものであ
る。各セル1−1〜1−5からの発熱のみのとき、組電
池1内の温度は、図14(1)に示すように、両端のセル1
−1,1−5に比べ、中央のセル1−3の温度が高くな
るように分布する。このような温度分布を解消するた
め、ヒータ4−1,4−2の内部抵抗を減少させ、同じ
熱量を発生させるために必要なヒータ4−1,4−2へ
の通電量を大きくする。これにより、組電池1自身の発
熱を減少させ、ヒータ4−1,4−2からの熱を主とし
てセル1−1〜1−5の加熱に用い、温度分布を効果的
に均一化することができる。
電池1内の温度分布は、図14(2) に示すように中央部の
セル1−3に比べ、両端のセル1−1,1−5の温度が
高いような分布となる。このような温度分布を解消する
ために、ヒータ4−1,4−2の内部抵抗を増加させ、
同じ熱量を発生させるために必要なヒータ4−1,4−
2への通電量を小さくする。これにより、組電池1自身
の発熱を増加させ、その熱によって組電池1の温度を上
昇させることにより、効果的に温度のばらつきをなくす
ことができる。
る。このものは、組電池の充電制御と温度制御とを同時
に行うようにしたものである。従来より、組電池内の各
セルの電圧のばらつきをなくすために、充電時に各セル
の電圧を均一にするようにした充電制御方法がある。
て、充電末期に電圧が設定値を越えたセルへの充電電流
の一部を他の回路へバイパスさせることにより、各セル
への充電量を調整し、組電池内の各セルの電圧(容量)
バラツキを小さくするというものである。しかし、低温
度域のように、温度によって内部抵抗が大きく変わる領
域では、充電中の発熱により、組電池内に温度差が生じ
るため、このような制御のみでは、組電池が温度差のな
い状態に戻った時に各セルの容量がばらつく可能性があ
る。
池内の温度差により各セルの電圧にばらつきが生じたと
き、温度差を小さくするようにヒータを制御することに
より、充電末期、組電池内に大きな温度差を生じること
を妨げるようにする。この第7の実施の形態の処理を図
15のフローチャートに基づいて説明する。ステップ41で
は、所定放電電流値を設定して定電流パルス放電を行
い、このときの各セル1−1〜1−5の端子電圧を初期
電圧としてサンプリングする。
プ43では、各セル1−1〜1−5の端子電圧を測定す
る。ステップ44では、ステップ43において測定した各セ
ル1−1〜1−5の端子電圧を、ステップ41において測
定した初期電圧と比較し、各セル1−1〜1−5の端子
電圧の変化量を算出する。
よる電圧変化量のばらつきが設定値未満のときは、ステ
ップ46以降の制御を行わないで、ステップ43に戻るが、
図17に示すように、この電圧変化量のばらつきが設定値
以上となったときは、ステップ45→46に進み、各ヒータ
4−1,4−2への出力を電圧変化量に応じて制御す
る。
は、ステップ47→48に進み、該当セルの充電電流をバイ
パスさせる。かかる構成によれば、温度ばらつきの影響
を除いた本来の容量差によって、各セルへの充電量を制
御することができるため、より正確に各セルの容量を合
わせることができる。
かかる装置によれば、各セルの内部抵抗を均一化するこ
とができ、組電池としての容量を有効に取り出すことが
できる。請求項2の発明にかかる装置によれば、一定の
充放電電流値が検出されたときに、各セルの端子電圧を
検出するので、内部抵抗を算出しなくても端子電圧を検
出するだけで内部抵抗の変化量を検出することができ
る。
セルの端子電圧を検出するとき、一定の充放電電流値と
なるように強制的に充放電が行われるので、各セルの端
子電圧を検出すべきときに、確実に当該検出処理を行う
ことができる。請求項4の発明にかかる装置によれば、
放電末期と判定されたときは、加熱制御が行われないの
で、不必要なエネルギー消費を防止することができる。
セルの端子電圧の分布が予想された分布と相違するとき
は、加熱制御が停止されるので、不必要に加熱制御を行
うことを防止することができる。請求項6の発明にかか
る装置によれば、走行用電動機に要求される出力が所定
値を越えているときは、加熱が制限されるので、走行に
必要な二次電池の出力を確保することができる。
ト。
ト。
ト。
ト。
ト。
Claims (6)
- 【請求項1】複数の電池のセルが直列に接続された組電
池からなる二次電池において、 前記組電池の充放電電流値を検出する電流検出手段と、 充放電初期の各セルの端子電圧、及び充放電が開始され
てから所定時間経過後の各セルの端子電圧を検出する電
圧検出手段と、 充放電初期の各セルの端子電圧の分布と充放電が開始さ
れてから所定時間経過したときの各セルの端子電圧の分
布とを比較する比較手段と、 両分布の比較結果及び両端子電圧の検出時の充放電電流
値に基づいて各セルの内部抵抗の変化量を検出する内部
抵抗変化検出手段と、 各セルの内部抵抗が均一となるように、各セルの内部抵
抗の変化量に応じて各セルを加熱する加熱制御手段と、
を備えた二次電池の温度制御装置。 - 【請求項2】前記電圧検出手段は、充放電初期の各セル
の端子電圧、及び充放電が開始されてから所定時間経過
後の各セルの端子電圧を、電流検出手段により一定の充
放電電流値が検出されたときに検出するように構成され
たことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の温度制
御装置。 - 【請求項3】前記電圧検出手段が各セルの端子電圧を検
出するとき、一定の充放電電流値となるように強制的に
充放電を行う充放電手段を備えたことを特徴とする請求
項2に記載の二次電池の温度制御装置。 - 【請求項4】前記電圧検出手段により端子電圧を検出す
るときの充放電のうち、放電が開始されてから所定時間
経過したときの各セルの端子電圧に基づいて、当該端子
電圧の平均値を算出する平均値算出手段と、 算出された当該平均値に基づいて組電池の放電末期か否
かを判定する放電末期判定手段と、を備える一方、 前記加熱制御手段は、放電末期判定手段により組電池が
放電末期と判定されたときは、加熱制御を停止するよう
に構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のい
ずれか1つに記載の二次電池の温度制御装置。 - 【請求項5】前記加熱制御手段は、充放電が開始されて
から所定時間経過したときの各セルの端子電圧の分布
が、比較手段による比較から予想される分布と異なって
いるときは、加熱制御を停止するように構成されたこと
を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載
の二次電池の温度制御装置。 - 【請求項6】前記二次電池は、加熱制御手段とともに、
車両に搭載された走行用電動機に電力を供給するもので
あって、 前記加熱制御手段は、電動機に要求される出力が所定値
を越えているとき、加熱を制限するように構成されたこ
とを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記
載の二次電池の温度制御装置。
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