JPH09157707A - 可塑性を備えた制振性部材およびその製造方法 - Google Patents

可塑性を備えた制振性部材およびその製造方法

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JPH09157707A
JPH09157707A JP31614895A JP31614895A JPH09157707A JP H09157707 A JPH09157707 A JP H09157707A JP 31614895 A JP31614895 A JP 31614895A JP 31614895 A JP31614895 A JP 31614895A JP H09157707 A JPH09157707 A JP H09157707A
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metal
alloy
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porous sintered
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Koji Hoshino
孝二 星野
Toru Kono
通 河野
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】可塑性を備えた制振性部材およびその製造方法
を提供する。 【解決手段】金属粉末ないし金属と合金を形成し得る単
一または複数の金属粉末ないし、または合金粉末からな
る、空孔部分と骨格部分を有する三次元網目状多孔質焼
結体構造を有し、かつ骨格部分が、空孔よりも相対的に
微細な微細細孔を有する多孔質の焼結体からなり、多孔
質焼結体に、低融点金属または合金を充填して可塑性を
備えた制振性部材であり、金属粉末ないし、または合金
粉末と、非水溶性炭化水素系有機溶剤と、界面活性剤
と、水溶性樹脂結合剤と水とを含む水系スラリーを成形
した後、有機溶剤を蒸発させて三次元網目状構造を有す
る成形体を得た後、これを焼結して三次元網目状構造を
有する多孔質焼結体とし、充填し、これを圧縮成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、一般の制振合金と
同様に、例えば、機械装置等の振動発生や騒音発生を抑
制する機械部品に適用する可塑性を有する制振性の焼結
部材およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、特公平6−9973
0公報に記載されている様に、金属粉末を主原料とし
て、一般的な粉末治金技術による粉末圧縮焼結法によ
り、成形、焼結して形成された空孔を有する焼結体の該
空孔内に、水または有機溶剤に微粉末を混合した混合溶
剤を浸透させ、加熱または減圧状態にして上記微粉末を
上記空孔内に残存させることを特徴とする焼結防振合金
の製造方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、制振性部材に対
しても、より一層の制振性の向上と、また、他の性能を
も併せ持ち、多機能化した部材が要請される様になって
来ている。上述せる従来の焼結防振金属は、焼結体母材
と、この焼結体に形成された空孔内に保持された材質の
異なる微粉末との振動伝達特性の差によつて、制振効果
を得るものである。そのため焼結体の空孔の内壁面と、
この空孔内壁に保持される物質との接触面積が大きいほ
ど制振効果が大きくなる。したがつて、焼結体の強度が
許される限り、空孔率が大きく、かつ空孔の平均孔径が
小さいほど好ましい。しかし、 上述の従来技術では、
空孔の平均孔径があまり小さくなると、空孔内に微粉末
等の物質を注入、保持させるのが困難となり、防振効果
の向上にも限度があった。また、上述の従来技術では、
得られる焼結体は、一般的な粉末冶金法で得られるもの
で、特に多機能性は有していないので、上述の要請に充
分に答えることが出来ないのが現状で問題であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述の観点から、焼結体において、制振性に一層優れ、
かつ、他の性能おも具備した焼結体を開発すべく研究を
進めた結果、金属ないし、または合金の粉末と、非水溶
性炭化水素系有機溶剤と界面活性剤を添加した水とを混
合してスラリ−(発泡スラリ−)にすると、界面活性剤
によって非水溶性有機溶剤と粉末とが内包された微細に
して、整寸のミセルと呼ばれるコロイド状の混合液滴が
形成され、この混合物スラリ−から、例えば公知のドク
タ−ブレ−ド法やスリップキャスト法などの方法で所定
形状の成形体を成形し、この成形体を5℃以上の温度に
保持すると、前記非水溶性炭化水素系有機溶剤は、水よ
り大きい蒸気圧を有するので、これが気化して、ガスと
なって成形体から蒸発することから、成形体内には、微
細にして整寸の気泡が多数発生して、多孔質成形体が形
成されるようになり、この様な多孔質成形体を焼結する
と、空孔部分と骨格部分を有し、かつ前記骨格部分に、
前記空孔よりも相対的に微細な微細細孔を有する、高い
気孔率を有する多孔質の焼結体が得られ、更に前記多孔
質焼結体に、低融点金属または合金を充填することによ
り、これら焼結体は可塑性を有し、これを適切な条件で
圧縮成形すると、本発明の制振部材として必要な強度
と、優れた制振効果を持つ高品質の制振性部材が得られ
るとの知見を得たのである。
【0005】本発明は、上記の知見に基づいてなされた
ものであって、(1)金属粉末ないし該金属と合金を形
成し得る単一または複数の金属粉末ないし、または合金
粉末からなる、空孔部分と骨格部分を有する三次元網目
状多孔質焼結体構造を有し、かつ前記骨格部分が、前記
空孔よりも相対的に微細な微細細孔を有する多孔質の焼
結体からなり、前記多孔質焼結体に、低融点金属または
合金を充填してなる可塑性を備えた制振性部材、(2)
前記空孔部分の平均孔径が50〜250μmであり、か
つ前記骨格部分の微細細孔の平均孔径が30μm以下で
ある(1)記載の可塑性を備えた制振性部材、(3)金
属粉末ないし該金属と合金を形成し得る単一または複数
の金属粉末ないし、または合金粉末と、非水溶性炭化水
素系有機溶剤と、界面活性剤と、水溶性樹脂結合剤と水
とを含む水系スラリーを成形した後、前記有機溶剤を蒸
発させて三次元網目状構造を有する成形体を得た後、こ
れを焼結して三次元網目状構造を有する多孔質焼結体と
し、さらに該多孔質焼結体を加圧した(1)または
(2)記載の可塑性を備えた制振性部材の製造方法、
(4)(3)記載の三次元網目状構造を有する金属焼結
体に低融点金属または合金を充填し、これを圧縮成形し
た可塑性を備えた制振性部材の製造方法、に特徴を有す
るものである。
【0006】本発明においては、多孔質焼結体が、空孔
部分と骨格部分を有する三次元網目状構造を有し、かつ
前記骨格部分に、前記空孔よりも相対的に微細な微細細
孔を有するので、前記三次元網目状構造による振動エネ
ルギ−吸収効果によって高い制振性が得られるばかりで
なく、前記骨格部分に微細細孔が存在するために金属粉
末間の振動の伝達が阻害されるために、極めて優れた制
振性が得られ、さらに、前記多孔質焼結体を比重の異な
る金属粉末ないし該金属と合金を形成し得る金属粒子な
いし、または合金粒子から構成し、異種金属間の接合界
面で生じるエネルギ−損失に基づく制振性効果を具備さ
せることによって、また同じ様に、前記多孔質焼結体
に、低融点金属または合金を充填することにより、低融
点金属または合金と前記骨格部分との異種金属間のエネ
ルギ−損失に基づく制振性効果の向上が得られ総合的に
極めて優れた制振性を得ることが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の発明の実施の形態
について、具体的に説明する。一般に水に界面活性剤と
非水溶性有機溶剤を添加して混合すると、界面活性剤に
よって非水溶性有機溶剤が内包された微細にして整寸の
ミセルと呼ばれるコロイド状の液滴が形成され、これが
水中に均一に分散分布するようになるが、前記界面活性
剤と非水溶性水素系有機溶剤に加えて、さらに金属粉ま
たは合金粉を混合しても前記ミセルを形成し、これが金
属粉または合金粉と共に均一に分散分布した混合物とな
り、この混合物を、例えば、公知のドクタブレード法や
スリップキャスト法などの方法で、所定形成の成形体を
成形し、この成形体を5℃以上の温度に保持すると、前
記非水溶性炭化水素系有機溶剤は、 水よりも大きい蒸
気圧を有するので、これが気化して、ガスとなって成形
体蒸発することから、成形体内には、均一にして、整寸
の気泡空孔が多数発生して、多孔質成形体が形成さるよ
うになりさらに前記混合物に結合剤として水溶性重視を
加えると前記多孔質成形体がハンドリング可能な強度を
もつようになり、この多孔質成形体を焼結すると、均一
に分散分布した、整寸の空孔を有する三次元網目状金属
焼結体が得られこの焼結体は、高い空孔率をも確保可能
であり、かつ空孔率の値の割合に対し、比較的高い強度
を有するものとなるのである。
【0008】上述の焼結体を、低融点金属からなるスラ
リー中に浸漬し、取り出し乾燥焼結することにより、低
融点金属が焼結体の内部に均一に分散含有された部材が
形成され、異種金属からなり、それ自体が、制振性を有
する三次元網目状金属焼結体の内部に、更に低融点金属
が含有され、空孔壁を介しての振動伝達特性の差によ
り、更に制振効果が向上され、かつ、高い空孔率も得ら
れ、均一分散した整寸の空孔内に低融点金属が含有され
るため、空孔内壁面の含有金属との接触面積は大きく、
また均一であるため、高品度の制振部材を形成し得るの
もである。
【0009】使用せる金属または合金の平均粒径は、多
孔質焼結体の空孔部分および骨格部分の空孔率および平
均空孔径を調節する作用があるが、その値が0.5μm
未満だと空孔の平均孔径がバラツク様になること、一方
その値が50μmを越えると、高い空孔率が得難くなる
ことから、その値は、0.5〜50μmが良く、望まし
くは5〜30μmが良い。
【0010】また、前記空孔部分は、振動エネルギ−を
吸収して、前記多孔質焼結体の制振効果を調節する作用
があるが、その値が、250μmを越えると制振材とし
ての全体の強度が不足するようになり、一方、50μm
未満では振動エネルギ−の吸収が不十分となって十分な
制振効果が得られなくなることから、その値は、50〜
250μm、望ましくは70〜150μmが良い。
【0011】上述の三次元網目状金属焼結体は、金属な
いし、または合金が構成されているため、その利用され
る金属成分種の組成に応じた耐熱性を有しており、有機
物質等と比較して、より耐熱性が要求される環境下での
使用に耐えるのもである。
【0012】なお、使用される発泡性スラリーの構成と
しては、重量%で炭素数5〜8の有機溶剤:0.05〜
10%,界面活性剤:0.05〜50%,水溶性樹脂結合
剤:0.5〜20%金属ないしまたは合金粉末:5〜8
0%、水:残であることが望ましい。
【0013】また上記スラリーに必要に応じて可塑性:
0.1〜15%を更に加えても良い。
【0014】また、上記有機溶剤の炭素数を5〜8とし
たのは、その値が4以下で液体のものは常温常圧下では
存在せず(すべて気体)、一方その値が9以上になる
と、蒸気圧が小さくなり、気泡形成がきわめて困難にな
るという理由にもとづくものである。この有機溶剤に
は、界面活性剤の作用でミセルを形成し、成形後5℃以
上の温度に保持することで気化して、微細にして整寸の
気泡を成形体中に形成する作用があるが、その割合が
0.05%未満では気泡の発生が不十分で、所望の高い
空孔率をもった多孔質金属焼結体を製造することができ
ず、一方その割合が10%を越えると、ミセルが大径化
し、これに伴い成形体中に形成される気泡も大径化して
しまい、成形体および金属焼結体の強度が急激に低下す
るようになることから、その割合は、0.05〜10%
が良く、望ましくは0.5〜5%が良い。さらに、上記
有機溶剤としては、ネオペンタン、ヘキサン、イソヘキ
サン、ヘプタン、イソヘプタン、ベンゼン、オフタンお
よびトルエンの使用が望ましい。
【0015】界面活性剤には、上記の通り有機溶剤を内
包したミセルを形成する作用があるが、その割合が0.
05%未満では、前記ミセルの形成が不安定となり、こ
れが原因で、整寸のミセルを形成することができず、一
方その割合が5%を越えても、前記作用により一層の向
上効果現われないことから、その割合は0.05〜5%
が良く、望ましくは0.5〜3%が良い。また界面活性
剤としては、一般に洗剤の使用でよく、市販の台所用中
性合成洗剤(例えばアルキルグリコシドとポリオキシエ
チレンチルキルエーテルの28%混合水溶液)で十分で
ある。
【0016】水溶性樹脂結合剤には、多孔質成形体の強
度を向上させて、これのハンドリングを可能ならしめる
作用があるが、その割合が0.5%未満では、所望の強
度向上効果が得られず、一方その割合が20%を越える
と所定形状への成形が困難になることから、その割合は
0.5〜20%が良く、望ましくは2〜10%が良い。
また上記水溶性樹脂結合剤としては、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
アンモニウム、エチルセルロースおよびポリビニールア
ルコールの使用が望ましい。
【0017】金属粉ないし、または合金粉の割合は5〜
80%とするのがよく、これはその割合が5%未満では
焼結体の強度が急激に低下するようになり、一方その割
合が80%を越えると高空孔率化が困難になるという理
由にもとづくものであり、この場合50〜70%の割合
が望ましい。
【0018】可塑剤として添加される多価アルコール、
油脂、エーテル、およびエステルには、成形体に可塑性
を付与する作用があるので、必要に応じて添加される
が、その割合が0.1%未満では前記作用に所望の効果
が得られず、一方その割合が15%を越えると多孔質成
形体の強度が急激に低下するようになることから、その
割合は0.1〜15%が良く、望ましくは2〜10%が
良い。また、上記多価アルコールとしては、エチレング
リコール、ポリエチレングリーコールおよびグリセリ
ン、油脂としては、イワシ油、菜種油およびオリーブ
油、エーテルとしては、石油エーテル、さらにエステル
としては、フタル酸ジエチル、フタル酸ジNブチル、フ
タル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジNオクチル、ソル
ビタンモノオレート、ソルビタントリオレエート、ソル
ビタンパルミテートおよびソルビタン、ソルビタンステ
カレート、の使用がそれぞれ望ましい。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について、具体的に説
明する。まづ、表1、2に示した平均粒径および組成を
有する各種の金属粉末および合金粉末、有機溶剤して、
ネオペンタン(以下、A−1という)、ヘキサン(同じ
くA−2という、以下同じ)、イソヘキサン(A−
3)、ヘプタン(A−4)、イソヘプタン(A−5)、
ベンゼン(A−6)、オクタン(A−7)、およびトル
エン(A−8)、界面活性剤として上記の市販の台所用
中性合成洗剤、水溶性樹脂結合剤として、メチルセルロ
ース(以下、B−1という)、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース(同じくB−2という以下同じ)ヒドロキ
シエチルメチルセルロース(B3)、カルボキシメチル
セルロースアンモニウム(B−4)、エチルセルロース
(B−5)およびポリビニルアルコール(B−6)、可
塑剤として、ポリエチレングリコール(以下C−1とい
う)、オリーブ油(同じくC−2という、以下同じ)、
石油エーテル(C−3)、フタル酸ジNブチル(C−
4)、およびソルビタンモノオレート(C−5)をそれ
ぞれ用意し、これらを表1、2に示される配合組成で水
に配合し、通常の条件で混合し、本発明用金属スラリー
1〜14をそれぞれ調製した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】ついで、これらの各種スラリーを、それぞ
れキャビティ面に複数の微小貫通孔が設けられた石膏型
に注入して成形体とし、この成形体にそれぞれ表3に示
した気泡形成条件、脱脂条件、焼結条件で処理し、巾:
10mmΧ長さ:100mmΧ厚さ:5mmの寸法をも
った本発明多孔質焼結体1〜14をそれぞれ製造した。
【0023】
【表3】
【0024】比較のために、表4に示す平均粒径および
組成を有する金属または合金粉末を用意し、これを通常
の粉末冶金法により、表4に示す条件で焼結し、巾:1
0mmΧ長さ:100mmΧ厚さ:5mmの寸法をもっ
た焼結体を形成し、従来多孔質焼結体1〜4を作製し
た。
【0025】
【表4】
【0026】次いで、本発明多孔質焼結体1〜14およ
び従来多孔質焼結体1〜4について、金属顕微鏡での画
像処理により、気孔率を測定すると共に、中心線を含む
縦断面における任意10ヶ所を金属顕微鏡で200倍で
観察して、それぞれの観察個所における空孔部分の孔径
と骨格部分の孔径を測定し、その平均値を求めた。これ
らの測定結果を表5に示した。
【0027】
【表5】
【0028】次いで、上記多孔質焼結体を、それぞれ表
6に示す低融点金属もしくは還元熱処理によって金属に
還元する酸化物粉のスラリ−(以下、低融点金属スラリ
−という)中に、それぞれ浸漬し、乾燥後同じく表6に
示す熱処理に条件で処理し、必要に応じて圧縮成型する
ことにより、本発明制振性部材1〜14および従来制振
性部材1〜4を製造した。
【0029】
【表6】
【0030】上記の如く得られた本発明制振性部材1〜
14および従来制振性部材1〜4を、それぞれ曲げ試験
し、部材の可塑性の有無を試べた。その結果を表7に示
した。
【0031】
【表7】
【0032】次いで、本発明制振性部材1〜14および
従来制振性部材1〜4について、インパルス加振による
自由振動減衰法により試験を行い、各部材の対数減衰率
(δ)を測定した。これらの結果を同じく表7に示し
た。
【0033】
【発明の効果】表7から明らかな様に、本発明制振性部
材1〜14は、従来制振性部材1〜4に較べ制振性によ
り優れ、かつ可塑性をも有した多機能部材である。これ
は、発泡スラリーを用いて、空孔部分と骨格部分を有す
る三次元網目状多孔質金属焼結体が作製可能であり、こ
の多孔質焼結体内に低融点金属を含有せしめることによ
る振動エネルギ−の吸収効果、また上記三次元網目状多
孔質金属焼結体が異種金属から構成されるための同様な
効果、さらに上記骨格部分は、上記空孔よりも相対的に
微細な微細細孔を有する多孔質の焼結体からなるため、
細孔壁の比表面積が大きく、この構造によるエネルギ−
損失に基づく制振性等により、総合的な制振効果がより
高まり、さらに一層優れた制振性を有する様になること
による。この優れた制振性と可塑性を有する部材の利用
により、関連技術分野で広く貢献するものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属粉末ないし該金属と合金を形成し得る
    単一または複数の金属粉末ないし、または合金粉末から
    なる、空孔部分と骨格部分を有する三次元網目状多孔質
    焼結体構造を有し、かつ前記骨格部分が、前記空孔より
    も相対的に微細な微細細孔を有する多孔質の焼結体から
    なり、前記多孔質焼結体に、低融点金属または合金を充
    填してなることを特徴とする可塑性を備えた制振性部
    材。
  2. 【請求項2】前記空孔部分の平均孔径が50〜250μ
    mであり、かつ前記骨格部分の微細細孔の平均孔径が3
    0μm以下であることをを特徴とする請求項1記載の可
    塑性を備えた制振性部材。
  3. 【請求項3】金属粉末ないし該金属と合金を形成し得る
    単一または複数の金属粉末ないし、または合金粉末と、
    非水溶性炭化水素系有機溶剤と、界面活性剤と、水溶性
    樹脂結合剤と水とを含む水系スラリーを成形した後、前
    記有機溶剤を蒸発させて三次元網目状構造を有する成形
    体を得た後、これを焼結して三次元網目状構造を有する
    多孔質焼結体とし、さらに該多孔質焼結体を加圧するこ
    とを特徴とする請求項1および2記載の可塑性を備えた
    制振性部材の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の三次元網目状構造を有する
    金属焼結体に低融点金属または合金を充填し、これを圧
    縮成形することを特徴とする可塑性を備えた制振性部材
    の製造方法。
JP31614895A 1995-12-05 1995-12-05 可塑性を備えた制振性部材およびその製造方法 Withdrawn JPH09157707A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105268977A (zh) * 2015-11-05 2016-01-27 北京科技大学 一种钛合金人造生物关节的快速制造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105268977A (zh) * 2015-11-05 2016-01-27 北京科技大学 一种钛合金人造生物关节的快速制造方法

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