JPH09157500A - ポリエステルエラストマ組成物 - Google Patents

ポリエステルエラストマ組成物

Info

Publication number
JPH09157500A
JPH09157500A JP33783795A JP33783795A JPH09157500A JP H09157500 A JPH09157500 A JP H09157500A JP 33783795 A JP33783795 A JP 33783795A JP 33783795 A JP33783795 A JP 33783795A JP H09157500 A JPH09157500 A JP H09157500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
elastomer composition
polyester elastomer
weight
polymer segment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33783795A
Other languages
English (en)
Inventor
Taiji Kawaguchi
泰治 川口
Kazuteru Akiba
和輝 秋葉
Yoko Furuta
洋子 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Du Pont Toray Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Toray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Du Pont Toray Co Ltd filed Critical Du Pont Toray Co Ltd
Priority to JP33783795A priority Critical patent/JPH09157500A/ja
Publication of JPH09157500A publication Critical patent/JPH09157500A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】摺動性が良好で、また微小時間での摩擦係数の
変動および摩擦係数の経時変化が低減され、さらに機械
的性質に優れた成形品を得るポリエステルエラストマ組
成物を提供する。 【解決手段】ポリエステルエラストマにフッ素ゴムを、
また所望によっては、粉末状無機充填剤および/又はポ
リオレフィン樹脂を配合することを特徴とするポリエス
テルエラストマ組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は摺動性が長時間持続
し、表面外観が良好で、しかも機械的物性に優れた成形
品を提供するポリエステルエラストマ組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】耐衝撃性、弾性回復性、柔軟性などの機
械的性質や高温特性が優れるポリエステルエラストマ
は、自動車部品および電気・電子部品、繊維、フィルム
などに用途を拡大している。
【0003】しかし、これらの用途において、例えば自
動車用途では、特にオートマティックトランスミッショ
ン用スライドカバー部品やブーツ部品において、摺動性
が重要となり、すなわち摺動時のスティックスリップに
よる成形品摺動時の作業感触不良、動作不良、きしみ
音、さらに顕著な場合は成形品の変形が発生することが
あった。
【0004】かかる摺動時の不良を低減するために、成
形部品の形状を変形したり、成形品の摺動面に微細な凹
凸を生じせしめる様な表面処理をしたり、潤滑剤を塗布
したりする等の処置が必要であった。しかし、これらの
技術では成形品の形状が制限されたり、特殊な加工や手
間が必要であったりするうえ、必ずしも十分効果を得ら
れないことがあり、その結果、一部エラストマの使用が
制限されることがあった。また、ポリエステルエラスト
マ自体に摺動性を付与する方法としては、摺動性改良剤
を添付する方法が知られている。特に特開平3−139
557号公報にはポリ(アルキレンオキシド)モノアル
キルエーテルを、また、特開平3−229753号公報
にはシリコーン樹脂を、また、特開昭58−12904
6号公報には無機微粉末を摺動性改良剤として添加する
ことがそれぞれ提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの摺動性改良剤
を添加することによって、摩擦係数や摩擦係数の微小時
間での変動すなわちスティックスリップの発生を成形後
一定の時間低減することはできる。しかし、長時間使用
した場合には、徐々にこれらの摺動性が低下し、十分な
効果を持続させることができず、満足のいくものではな
い。
【0006】そこで、特開平3−139557号公報や
特開平3−229753号公報において摺動性改良剤を
添加する場合には、かかる摺動性を十分得るために、ポ
リ(アルキレンオキシド)モノアルキレンエーテル又は
シリコーン樹脂を大量に添加する必要がある。しかし、
ポリエステルエラストマに対するポリ(アルキレンオキ
シド)モノアルキルエーテルまたはシリコーン樹脂の相
溶性が悪いため、成形品表面の層状剥離やウェルドライ
ン発生、さらにはこれらのブルーミングによる表面光沢
不良を起こす。また、これらの摺動性改良剤では、摩擦
係数の微小時間での変動を低減する効果は顕著でない。
また、特開昭58−129046号公報に開示される硬
質微粉末を添加する方法では、耐衝撃性に代表されるポ
リエステルエラストマの機械的性質を損なうため満足し
得るものではなかった。
【0007】本発明者らは、ポリエステルエラストマ成
形品に対し、長期間使用時においても安定した摺動性を
付与するべく検討した結果、ポリエステルエラストマ成
形品の摩擦係数を下げるだけでなく、微小時間での摩擦
係数変動を低減し、その経時変化を小さくし摺動性を長
時間持続させ得る摺動性改良剤を見い出し本発明に到達
した。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、主と
して結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶
性重合体セグメント(a)と、主として脂肪族ポリエー
テル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からな
る低融点重合体セグメント(b)とを主たる構成成分と
するポリエステルブロック共重合体(A)100重量部
に、フッ素ゴム(B)0.01〜30重量部を配合して
なるポリエステルエラストマ組成物であり、また、所望
によっては、さらに粉末状無機質充填剤(C)1種以上
および/またはポリオレフィン樹脂(D)を0.001
〜15重量部配合してなるポリエステルエラストマ組成
物である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0010】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)の高融点結晶性重合体セグメント(a)
は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体と脂肪族ジオールから形成されるポリエステルであ
り、好ましくはテレフタル酸および/またはジメチルテ
レフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導される
ポリブチレンテレフタレートであるが、この他に、イソ
フタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−
4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボ
ン酸、5−スルホイソフタル酸、あるいはこれらのエス
テル形成性誘導体などのジカルボン酸成分と、分子量3
00以下のジオール、例えば、エチレングリコール、ト
リメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デ
カメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチ
ロールなどの脂環式ジオール、キシリレングリコール、
ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−
(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘ
キサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−タ−フェニル、
4,4’−ジヒドロキシ−p−クオ−タ−フェニルなど
の芳香族ジオールなどから誘導されるポリエステル、あ
るいはこれらのジカルボン酸成分およびジオール成分を
2種以上併用した共重合ポリエステルであっても良い。
また、3官能以上の多官能カルボン酸成分、多官能オキ
シ酸成分および多官能ヒドロキシ成分などを5モル%以
下の範囲で共重合することも可能である。
【0011】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)の低融点重合体セグメント(b)は、脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルで
ある。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオ
キシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリ
コール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、
ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレン
オキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロ
ピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重
合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合
体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとして
は、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクト
ン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、
ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルの
なかで得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特
性からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポ
リ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシ
ド付加物、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレン
アジペート、ポリエチレンアジペートなどが好ましい。
また、これらの低融点重合体セグメントの数平均分子量
としては共重合された状態において300〜6000程
度であることが好ましい。
【0012】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)における低融点重合体セグメント(b)
の共重合量は、好ましくは10〜80重量%、更に好ま
しくは15〜75重量%である。
【0013】本発明に用いられるポリエステルブロック
共重合体(A)は公知の方法で製造することができる。
例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過
剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体セグメ
ント成分を触媒の存在下エステル交換反応せしめ、得ら
れる反応生成物を重縮合する方法、あるいはジカルボン
酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セグメント
成分を触媒の存在下エステル化反応せしめ、得られる反
応生成物を重縮合する方法、また、あらかじめ高融点結
晶性セグメントを作っておき、これに低融点セグメント
成分を添加してエステル交換反応によりランダム化せし
める方法、および高融点結晶性セグメントと低融点重合
体セグメントを鎖連結剤でつなぐ方法などが挙げられ
る。さらにポリ(ε−カプロラクトン)を低融点重合体
セグメントに用いる場合は、高融点結晶性セグメントに
ε−カプロラクトンモノマを付加反応させる方法も使用
出来る。
【0014】本発明の樹脂組成物に用いられる成分の一
つであるフッ素ゴム(B)とは、例えば、4−フッ化エ
チレンとプロピレンの共重合ゴム、フッ化ビニリデンと
6−フッ化プロピレンの共重合ゴム、フッ化ビニリデン
と4−フッ化エチレンの共重合ゴム、フッ化ビニリデン
と4−フッ化エチレンと6−フッ化プロピレンの共重合
ゴム等をいう。これらの中でもフッ化ビニリデンと6−
フッ化プロピレンの共重合ゴムが好ましい。
【0015】本発明のポリエステルエラストマ組成物に
おいては、ポリエステルブロック共重合体(A)100
重量部と、これらのフッ素ゴム(B)0.01〜30重
量部、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好まし
くは0.1〜10重量部とを配合する。フッ素ゴムの配
合量が0.01重量部未満では微小時間での摩擦係数の
低減が十分でなく、30重量部を越えるとポリエステル
エラストマの機械的性質が損なわれるため好ましくな
い。
【0016】ポリエステルブロック共重合体(A)10
0重量部に、フッ素ゴム(B)0.01〜30重量部を
配合した本発明のポリエステルエラストマ組成物は、摺
動性に優れ、摩擦係数が低いだけでなく、微小時間での
摩擦係数変動が低減され、その経時変化が小さく摺動性
が長時間持続するが、さらに粉末状無機質充填剤(C)
1種以上および/またはポリオレフィン樹脂(D)を
0.001〜15重量部配合することによって、摺動性
をさらに向上させることができる。ここで用いる粉末状
無機質充填剤(C)とは、炭酸カルシウム、タルク、カ
オリンクレー、マイカ、合成ケイ酸、ケイ藻土、硫酸バ
リウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸
マグネシウム、スレート粉、軽石粉、石英粉などであっ
て、中でもタルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウムが好
ましく用いられる。また、ここで用いるポリオレフィン
樹脂(D)とは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レンプロピレン共重合体、エチレンプロピレンジエン共
重合体などであるが、ポリエチレンが好ましく用いられ
る。粉末状無機質充填剤および/あるいはポリオレフィ
ン樹脂の配合量が0.001重量部未満では摺動性の改
善効果が不十分であり、15重量部を越えるとポリエス
テルエラストマの機械的性質が損なわれるため好ましく
ない。
【0017】本発明のポリエステルエラストマ組成物の
製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、ポ
リエステルブロック共重合体、フッ素ゴム、必要に応じ
て粉末状無機質充填剤および/またはポリオレフィン樹
脂をはじめとする他の添加物を一緒に配合した原料をス
クリュー型押出機に供給し溶融混練する方法が挙げられ
る。またフッ素ゴムに事前に粉末状無機質充填剤および
/またはポリオレフィン樹脂を配合したものと、ポリエ
ステルブロック共重合体を、他の添加物とともにスクリ
ュー型押出機に供給し溶融混練する方法も挙げられる。
どちらかといえば後者の方が好ましい態様である。
【0018】また本発明のポリエステルエラストマ組成
物には、本発明の目的を損なわない範囲で、公知のヒン
ダードフェノール系、ホスファイト系、チオエーテル
系、芳香族アミン系などの酸化防止剤、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系などの
耐光剤、エポキシ化合物やイソシアネート化合物などの
増粘剤、ガラス繊維などの補強剤、難燃剤などを任意に
含有せしめることができる。
【0019】本発明のポリエステルエラストマ組成物は
射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形などにより
成形品とされるが、これらの成形品は摩擦係数が小さ
く、また微小時間での摩擦係数の変動すなわちスティッ
クスリップが小さく、かつ摩擦係数の経時変化が小さ
い。さらに、成形品の表面外観に優れているほか、機械
的性質が良好である。
【0020】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが本発明はこれらに限定されるものではないの
は勿論である。なお、実施例中の%および部とは、こと
わりのない場合すべて重量基準である。また、参考例中
に示される物性は次のように測定した。 ・融点:差動走査熱量計(Du Pont 社製DSC-910 型)を
使用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の昇温速度で
加熱した時の融解ピークの頂上温度を測定した。 ・溶融粘度指数(MFR値):ASTM D−1238
に従って、温度240℃ 、 荷重2160gで測定
した。 ・硬度(ショアDスケ−ル):ASTM K−7215
に従って測定した。 [参考例] ポリエステルブロック共重合体(A−1)の製造 テレフタル酸362部、1,4−ブタンジオール392
部および数平均分子量約1000のポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール134部を、チタンテトラブト
キシド0.15部と共にヘリカルリボン型撹拌翼を備え
た反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱し
て反応水を系外に留出しながらエステル化反応を行なっ
た。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバガ
イギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.7
5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分か
けて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件下
で2時間30分重合を行わせた。得られたポリマを水中
にストランド状で吐出し、カッティングを行なってペレ
ットとした。これを攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、
系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、190℃で72
時間加熱して固相重合を行った。 ポリエステルブロック共重合体(A−2)の製造 ジメチルテレフタレ−ト245部、1,4−ブタンジオ
ール171部およびポリ(テトラメチレンオキシド)グ
リコ−ル(数平均分子量約1400)239部を、チタ
ンテトラブトキシド0.15部と共にヘリカルリボン型
撹拌翼を備えた反応容器に仕込み、210℃で2時間加
熱して、理論メタノ−ル量の95%のメタノ−ルを系外
に留出させた。反応混合物に”イルガノックス”101
0 0.75部を添加した後、245℃に昇温し、次い
で50分かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、
その条件下で2時間20分重合を行わせた。得られたポ
リマを水中にストランド状で吐出し、カッティングを行
なってペレットとした。これを攪拌翼を備えた反応容器
に仕込み、系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、18
0℃で72時間加熱して固相重合を行った。表1にA−
1、A−2の組成と物性を示す。
【0021】
【表1】 [実施例1〜7]ポリエステルブロック共重合体(A−
1)100重量部に、フッ化ビニリデンと6−フッ化プ
ロピレンとの共重合フッ素ゴム(昭和電工・デュポン社
製”バイトン”A)(B)、タルク(C−1)、低密度
ポリエチレン(D−1)を表2に示す割合でV−ブレン
ダーで混合し、45mmφのスクリューを有する二軸押
出機を用いて250℃で溶融混練しペレット化した。こ
のペレットを100℃で5時間真空乾燥後、250℃の
成形温度、60℃の金型温度で、スラスト摩耗試験用の
縦30mm、横30mm、厚さ3mmの角板試験片と、
外径25.6mm、内径20mm、長さ30mmの中空
円筒試験片、さらにアイゾット衝撃試験片を射出成形し
た。これらの射出成形片を用いて下記の評価を次に示す
方法で実施した。結果を表2に示す。 ・スラスト摩耗試験:JIS K 7218−Aに基づ
き相手材に自材を選択して、角板試験片と中空円筒試験
片を用い、雰囲気温度23℃、面圧力1.9kg/cm
2 、摺動線速度0.2m/minの条件で実施した。 ・微小時間での摩擦係数の変動(スティックスリップ)
の評価:走行距離区間1.00m〜1.05m、1.2
0m〜1.25m、1.40m〜1.45m、1.60
m〜1.65m、1.80m〜1.85mの各5区間に
おける摩擦係数の最大値と最小値の差を平均した値をス
ティックスリップの大きさとして評価した。 ・摩擦係数の経時変化の評価:走行距離間1.00m〜
5.00mの区間における摩擦係数最大値とその最小値
の差を摩擦係数の経時変化の大きさとして評価した。 ・アイゾット衝撃試験 ASTM D256にしたがってアイゾット衝撃試験
(Vノッチあり)を実施した。 ・成形品表面における層状剥離:成形品表面における層
状剥離の有無を目視で判定した。 [比較例1〜4]ポリエステルブロック共重合体(A−
1)100重量部に、フッ化ビニリデンと6−フッ化プ
ロピレンとの共重合フッ素ゴム(昭和電工・デュポン社
製”バイトン”A)(B)、タルク(C−1)、数平均
分子量100,000の低密度ポリエチレン(D−1)
を表2に示す割合でV−ブレンダーで混合し、実施例1
〜7と同様に溶融混練と射出成形を行い、同様の評価を
実施した。ポリエステルエラストマのみを成形して評価
した結果と合わせて表2に示す。
【0022】
【表2】 [実施例8〜14]フッ化ビニリデンと6−フッ化プロ
ピレンとの共重合フッ素ゴム(昭和電工・デュポン社
製”バイトン”A)(B)に、炭酸カルシウム(C−
2)、硫酸バリウム(C−3)、あるいは高密度ポリエ
チレン(D−2)を事前に配合したパウダー状フッ素ゴ
ム組成物を、ポリエステルブロック共重合体(A−2)
100重量部に、表3に示す割合になるように混合し、
実施例1〜7と同様に溶融混練と射出成形を行い、同様
の評価を実施した。結果を表3に示す。なお、成形品の
層状剥離は、いずれの実施例でも無かった。 [比較例5]ポリエステルエラストマのみを成形して評
価した。結果を表3に示す。
【0023】
【表3】 表2および表3から明らかなように、ポリエステルブロ
ック共重合体にフッ素ゴムを配合した本発明のポリエス
テルエラストマ組成物、さらに粉末状無機質充填剤およ
び/あるいはポリオレフィン樹脂を配合した本発明のポ
リエステルエラストマ組成物は、微小時間での摩擦係数
変動が低減されていて、またその経時変化も小さく、摺
動性を長時間持続させ得る。さらに耐衝撃性に代表され
る機械的な強度も良好である。
【0024】
【発明の効果】本発明よれば、ポリエステルエラストマ
に特定な化合物を溶融混合することで良好な摺動性を得
ることができる。本発明よれば、特に微小時間の摩擦係
数の変動すなわちスティックスリップ、摩擦係数の経時
変化を著しく低減でき、さらに良好な機械的性質を有す
るポリエステルエラストマ組成物を得ることができる。
【0025】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として結晶性芳香族ポリエステル単位
    からなる高融点結晶性重合体セグメント(a)と、主と
    して脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリ
    エステル単位からなる低融点重合体セグメント(b)と
    を主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体
    (A)100重量部に、フッ素ゴム(B)0.01〜3
    0重量部を配合してなるポリエステルエラストマ組成
    物。
  2. 【請求項2】 ポリエステルブロック共重合体(A)1
    00重量部に、さらに、粉末状無機質充填剤(C)1種
    以上および/またはポリオレフィン樹脂(D)0.00
    1〜15重量部を配合してなる請求項1記載のポリエス
    テルエラストマ組成物。
  3. 【請求項3】 高融点結晶性重合体セグメント(a)が
    ポリブチレンテレフタレート単位で構成される請求項1
    および請求項2記載のポリエステルエラストマ組成物。
  4. 【請求項4】 低融点重合体セグメント(b)がポリ
    (テトラメチレンオキシド)グリコール単位で構成され
    る請求項1および請求項2記載のポリエステルエラスト
    マ組成物。
  5. 【請求項5】 ポリエステルブロック共重合体(A)に
    おける低融点重合体セグメント(b)の共重合量が10
    〜80重量%である請求項1および請求項2記載のポリ
    エステルエラストマ組成物。
  6. 【請求項6】 フッ素ゴム(B)がフッ化ビニリデンと
    6−フッ化プロピレンとの共重合体である請求項1およ
    び請求項2記載のポリエステルエラストマ組成物。
  7. 【請求項7】 粉末状無機質充填剤(C)がタルク、炭
    酸カルシウム、硫酸バリウムから選ばれた1種以上であ
    る請求項2記載のポリエステルエラストマ組成物。
  8. 【請求項8】 ポリオレフィン樹脂(D)がポリエチレ
    ンである請求項2記載のポリエステルエラストマ組成
    物。
JP33783795A 1995-12-01 1995-12-01 ポリエステルエラストマ組成物 Pending JPH09157500A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33783795A JPH09157500A (ja) 1995-12-01 1995-12-01 ポリエステルエラストマ組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33783795A JPH09157500A (ja) 1995-12-01 1995-12-01 ポリエステルエラストマ組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09157500A true JPH09157500A (ja) 1997-06-17

Family

ID=18312446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33783795A Pending JPH09157500A (ja) 1995-12-01 1995-12-01 ポリエステルエラストマ組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09157500A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013112772A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Toyobo Co Ltd 電気電子部品封止用樹脂組成物、電気電子部品封止体の製造方法および電気電子部品封止体
US20220363886A1 (en) * 2019-06-27 2022-11-17 Arkema France Combination of a thermoplastic elastomer and a fluoropolymer

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013112772A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Toyobo Co Ltd 電気電子部品封止用樹脂組成物、電気電子部品封止体の製造方法および電気電子部品封止体
US20220363886A1 (en) * 2019-06-27 2022-11-17 Arkema France Combination of a thermoplastic elastomer and a fluoropolymer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0015146A1 (en) Polyester compositions and processes for moulding them
JP3423062B2 (ja) カレンダー加工用ポリエステルエラストマ組成物
JP2001002768A (ja) ポリエステルエラストマ樹脂および樹脂組成物
JP2010018697A (ja) 熱可塑性エラストマ樹脂組成物およびその成形体
JP4114116B2 (ja) ポリエステルエラストマ樹脂組成物
JPH09157500A (ja) ポリエステルエラストマ組成物
JP2000191894A (ja) ポリエステルエラストマ樹脂組成物
JP4380808B2 (ja) ポリエステルエラストマ樹脂組成物
JP2010024439A (ja) 熱可塑性エラストマ樹脂組成物および成形体
JP3229433B2 (ja) ポリエステルエラストマ組成物
JP2881620B2 (ja) ポリエステルエラストマ組成物
JP2001002902A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその用途
JP2014133810A (ja) 複合成形体用ポリエステルブロック共重合体樹脂組成物および複合成形体
JP4106721B2 (ja) ポリエステルブロック共重合体組成物
JP3931311B2 (ja) ポリエステルエラストマ製管状体
JP4403320B2 (ja) 樹脂製フレキシブルブーツ
JPH03229752A (ja) ポリエステルエラストマ組成物
JP2002194189A (ja) ポリエステルブロック共重合体組成物
JP2002294023A (ja) ポリアセタール樹脂組成物
JP2001207043A (ja) エラストマー状組成物
JPH0959492A (ja) 導電性樹脂組成物
JP2002194191A (ja) ポリエステルブロック共重合体組成物
JP5567299B2 (ja) 熱可塑性エラストマ樹脂組成物
JP2005187732A (ja) ポリエステルエラストマ樹脂組成物
JPH10279674A (ja) ポリエステル樹脂およびその成形品