JPH0915689A - 閃光装置 - Google Patents

閃光装置

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JPH0915689A
JPH0915689A JP7188624A JP18862495A JPH0915689A JP H0915689 A JPH0915689 A JP H0915689A JP 7188624 A JP7188624 A JP 7188624A JP 18862495 A JP18862495 A JP 18862495A JP H0915689 A JPH0915689 A JP H0915689A
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JP
Japan
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reflection mirror
flash
diffusion plate
flash device
light
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Application number
JP7188624A
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English (en)
Inventor
Shingi Hagyuda
進義 萩生田
Hideki Matsui
秀樹 松井
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、写真撮影において光源として使用
される閃光装置に関し、バウンス撮影および近接撮影を
容易,確実に行うことができる安価な閃光装置を提供す
ることを目的とする。 【構成】 カメラに取り付けられる取付部と、前記取付
部に、前記カメラの撮影レンズの光軸に平行な回動軸を
中心に回動自在に配置される閃光器本体と、前記閃光器
本体の発光部の前方に配置される反射ミラーと、前記反
射ミラーの先端に反射ミラーに対し回動可能に連結され
る拡散板とを備えて構成する。また、前記反射ミラーお
よび拡散板を、前記閃光器本体に形成される収納室内に
収納可能に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真撮影において光源
として使用される閃光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、写真撮影において、閃光装置の
光を天井などで反射させ被写体を間接照明(バウンス照
明)する撮影方法では、閃光装置で正面から直射照明す
るのとは異なり、被写体が上方から照明されるため、自
然な影ができ、結果的にソフトな写真を得ることができ
る。
【0003】図29は、このようなバウンス照明を可能
とした従来の閃光装置を示すもので、この閃光装置で
は、カメラに固定される支持ケース1に、台座2が、回
転軸Aを中心にして水平方向に回動自在に保持されてい
る。台座2には、発光部ケース3が保持され、発光部ケ
ース3は回転軸Bを中心に垂直方向に回動可能とされて
いる。
【0004】そして、発光部ケース3には、発光窓4が
配置されている。このような閃光装置では、発光窓4が
水平方向に回動自在になるため、カメラを縦位置にして
撮影する際にも、天井を使ってのバウンス撮影が可能に
なる。しかしながら、このような閃光装置では、バウン
ス撮影をする際に、閃光装置の全光束が間接的な照明に
なるため、光量不足になったり、あるいは人物撮影など
では、被写体の人物の目から光点(アイキャッチ)がな
くなり、生き生きした表情が得られないという欠点があ
った。
【0005】従来、このような欠点を補うため、実開昭
54−620号公報には、2つの発光部を有する閃光装
置を使用して、一方をバウンス照明にし、他方で被写体
を直接照明する方法が開示されている。また、実開平6
−2345号公報および実開平1−125429号公報
には、図30,31,32に示すように、バウンス撮影
のために、上方に向けた発光窓4の後ろに、反射板5を
取り付け、閃光装置の光の一部を被写体に直接照明する
方法が開示されている。
【0006】一方、従来、閃光装置を使用して近接撮影
を行う場合に、閃光装置をカメラに取り付けたまま撮影
をすると、撮影レンズと閃光装置の発光窓との間にパラ
ラックスがあるため、被写体に充分に光が当たらず、照
明ムラのある写真になるという問題があった。従来、こ
のような問題を解決するため、特開昭57−12242
3号公報あるいは特開平2−207230号公報には、
撮影距離に連動して、閃光装置の発光窓を被写体に向け
て相対させ、パララックスを補正する方法が開示されて
いる。
【0007】また、実開平2−1738号公報あるいは
特開平7−92527号公報には、閃光装置に別のアダ
プターを取り付ける方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開昭
54−620号公報に開示される方法では、発光部が2
つ必要になるため、製造コストが増大するという問題が
ある。
【0009】また、直接照明する発光部の面積が小さい
ため、閃光撮影特有の見苦しいシャープな影ができ、閃
光装置を使用した独特な不自然な照明になるという問題
がある。そして、実開平6−2345号公報および実開
平1−125429号公報に開示される方法では、図3
0のように使用する場合には、反射板5は被写体に向け
て反射光を照射するが、図31のように、垂直の壁24
を利用するバウンス撮影、あるいは、図32のように、
カメラを縦姿勢で構えた天井バウンス撮影では、反射板
5は全く機能しないという問題がある。
【0010】また、この公報に開示される閃光装置は、
図29の閃光装置と反射板5の部分を除いて略同様に構
成されているため、支持ケース1、台座2、発光部ケー
ス3を別々に作り、それぞれを回動機構を介して組み立
てなければならないため、部品点数が増大し、高価にな
るという問題がある。さらに、回動部に電気配線が通る
ことによる配線切れ、回動部の隙間から埃や雨滴が侵入
することに起因する故障等が発生する虞があるという問
題がある。
【0011】一方、特開昭57−122423号公報あ
るいは特開平2−207230号公報に開示される方法
では、ある程度の近距離までは効果があるが、さらに近
距離になると、撮影レンズの先端が影になってしまい、
被写体を照明することができなくなるという問題が生ず
る。また、実開平2−1738号公報あるいは特開平7
−92527号公報に開示される方法では、アダプター
を取り付ける機構が必要になるという問題がある。
【0012】そして、実開平2−1738号公報では、
撮影レンズの先端にアダプターを取り付ける形状が要求
される。また、特開平7−92527号公報では、アダ
プターの取り付けのために閃光装置のアクセサリーシュ
ーが占有されるため、閃光装置が使用できなくなる虞が
あるという問題がある。
【0013】本発明は、かかる従来の問題を解決するた
めになされたもので、バウンス撮影および近接撮影を容
易,確実に行うことができる安価な閃光装置を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の閃光装置は、
カメラに取り付けられる取付部と、前記取付部に、前記
カメラの撮影レンズの光軸に平行な回動軸を中心に回動
自在に配置される閃光器本体と、前記閃光器本体の発光
部の前方に配置される反射ミラーと、前記反射ミラーの
先端に反射ミラーに対し回動可能に連結される拡散板と
を備えたことを特徴とする。
【0015】請求項2の閃光装置は、請求項1におい
て、前記反射ミラーおよび拡散板は、前記閃光器本体に
形成される収納室内に収納可能とされていることを特徴
とする。
【0016】
【作用】請求項1の閃光装置では、カメラに取付部を取
り付け、閃光器本体を所定位置に回動し、閃光器本体の
発光部の前方に反射ミラーを位置させることにより、反
射ミラーだけを使用したバウンス照明が行われる。
【0017】また、反射ミラーの先端に拡散板を所定の
角度で位置させることにより、反射ミラーと拡散板を使
用した一部直接照明を加えたバウンス照明あるいは近接
照明が行われる。請求項2の閃光装置では、反射ミラー
および拡散板が閃光器本体に形成される収納室内に収納
可能とされる。
【0018】
【実施例】以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の閃光装置の一実施例を示す斜視図であ
る。
【0019】この図は、反射ミラー11と拡散板12を
使用した一部直接照明を加えたバウンス照明時の反射ミ
ラー11と拡散板12のセッティング状態を示してい
る。閃光器本体13の発光窓10の前面に、反射ミラー
11と拡散板12が固定されている。閃光器本体13の
横には、調光センサー14が配置されている。
【0020】閃光器本体13は、脚部15の上部に回動
自在に連結されている。脚部15の下部には、シューケ
ース16が連結されており、シューケース16は、シュ
ー締め付けナット17により、撮影レンズ30が装着さ
れるカメラ31に固定されている。図2は、図1の照明
セッティングでの撮影状態を示している。
【0021】閃光器本体13の内部には、図示しない発
光管が配置されており、光は透明な発光窓10を通して
外部に放射される。放射された光束の多くは、反射ミラ
ー11で上方の天井23に向けて反射される。反射され
た光は、さらに天井23で反射され、被写体19を間接
的に照明する。そして、同時に、半透明な拡散板12を
通って拡散された光もまた被写体19を照明する。
【0022】この時、半透明な拡散板12を通って拡散
された光の一部は、被写体19である人物の目19aを
照明し光点(アイッキャッチ)を作る。図3は、閃光器
本体13の下面に形成される収納室20から反射ミラー
11と拡散板12を折り畳んだ状態で引き出し、発光窓
10の前面に所定の角度でセットした状態を示してい
る。
【0023】詳細は後述するが、この状態では、発光窓
10の光束は、撮影画角を直接照明することはない。ほ
とんどの光束は、反射ミラー11で反射され上方に向か
うバウンス光となる。
【0024】図4は、図3の状態に折り畳まれた拡散板
12を開く操作を示す図である。図3の状態では、反射
ミラー11と拡散板12は、ヒンジ18aを中心に折り
畳まれており、ヒンジ18aを中心にして拡散板12を
回動することにより、図5の状態に開かれる。図5の状
態は、反射ミラー11と拡散板12の両方を発光窓10
の前方に所定の傾斜角度でセットした状態である。
【0025】発光窓10から発射されたほとんどの光束
は、反射ミラー11で反射され上方に向かう。そして、
通常撮影時には、撮影画面内には照射されない一部の周
辺光束は、拡散板12で捉えられ拡散されて、拡散板1
2が2次光源となり被写体を直接照明する。
【0026】図6は、上述した反射ミラー11と拡散板
12を開いた状態を示している。この実施例では、拡散
板12は、拡散部12A,反射ミラー張り付け部12B
および取付部12Cを有している。拡散部12A,反射
ミラー張り付け部12Bおよび取付部12Cは、ポリプ
ロピレン,ナイロンあるいはポリエチレン等の折り曲げ
を繰り返しても容易に破壊しない性質を持ったプラスチ
ックで一体成形されている。
【0027】拡散板12は、光がそれを透過する際に、
光を拡散させる性質を有している。そして、拡散板12
は、拡散板12が光を拡散させながら透過させる際に、
青の波長成分が赤の波長成分に比較して減衰され、カラ
ーバランスが崩れるのを防止するために、プラスチック
材料に青の色素を小量混合させて、結果的に青味がかっ
た乳白色のプラスチック材料で作られている。
【0028】これにより、撮影された写真は自然な色調
となる。拡散板12の拡散部12Aの両側には、指掛け
12a,押さえ逃げ12lが形成され、中央には、固定
爪12dが形成されている。なお、指掛け12aは、反
射ミラー11と拡散板12を収納室20から引き出す際
の操作つまみである。
【0029】拡散板12の反射ミラー張り付け部12B
の一面には、凹部12m(図7に示す)が形成され、こ
の凹部12mに反射ミラー11が固定されている。他面
には、凹部12n(図7に示す)が形成され、この凹部
12nに板バネ21が配置されている。凹部12nの両
側には、押さえ12jが一体形成されている。
【0030】拡散部12の取付部12Cには、ストッパ
ー12e,拡散板保持部12f,当て面12g,バネ掛
け穴12h,突起12iが一体形成されている。なお、
2つのストッパー12eおよび2つの突起12iは、後
述するように、反射ミラー11と拡散板12を収納室2
0から引き出す際、閃光器本体13と収納室20の相手
部品に当たり、それ以上引き出されないようにするため
の制限部材である。
【0031】拡散板12の拡散部12Aと反射ミラー張
り付け部12Bとは、一体形成されるヒンジ18aを介
して連結されている。取付部12Cには、ヒンジ18
b,18cが一体形成されている。ヒンジ18a,18
b,18cは薄いフィルムを形成し、折り曲げ自在にな
っている。
【0032】反射ミラー11は、凹部12mに両面テー
プあるいは接着剤等により固定されている。反射ミラー
11は、厚さ約0.01〜0.2ミリメートルの薄いア
ルミニウム板,同じく薄いステンレス板、あるいはニッ
ケルメッキ,クロムメッキ等を施した金属板で作られ
る。
【0033】なお、反射ミラー11は、拡散板12の反
射ミラー張り付け部12Bに、アルミニウム等の金属を
直接真空蒸着して形成しても良い。また、反射ミラー1
1は、20〜100ミクロンメートルのテトロンフィル
ム表面に同様な真空蒸着を施した通常貼りシール銘版な
どに使用される既製品でもよい。
【0034】図7は、図6の拡散板12を収納室20に
収納する状態に折り曲げた状態を示しており、図6のC
−C線に沿った断面である。この状態では、拡散板12
のヒンジ18aおよび18cが、180゜折曲されてい
る。また、取付部12Cの2つのストッパー12eに
は、それぞれコイルバネ22により常にヒンジ18cを
中心に開く方向の力が作用している。
【0035】なお、ヒンジ18bは、後述するように、
拡散板12を閃光器本体13にセットする際に折曲され
る。図8は、反射ミラー張り付け部12Bに形成される
凹部12nへの板バネ21の装着方法を示すもので、図
6のE−E線に沿った断面図である。板バネ21は、自
然状態ではそのバネ力により図の上方に示すように折曲
されており、バネ力に抗して拡散板12の2つの押さえ
12jに挿入されている。
【0036】具体的には、左側の押さえ12jに板バネ
21の一端を挿入し、次に板バネ21を右方向にいっぱ
いまでスライドさせると、板バネ21の突起21aが、
拡散板12の同形状の凹部12o(図6に示す)に落ち
込んで、板バネ21が固定される。この結果、図8に破
線で示すように、拡散板12は板バネ21の自然状態の
反り方向に変形を受ける。
【0037】従って、図6に示したように反射ミラー1
1と拡散板12とが真っ直ぐ一直線になった状態では、
反射ミラー11と拡散板12は、板バネ21の曲がり方
向に反ることになり、反射ミラー11と拡散板12とが
一直線になった形状を維持することができる。この状態
では、図2に示した撮影が可能になる。
【0038】また、板バネ21の反り力は、図3に示し
たようなセッティング状態でも、反射ミラー11と拡散
板12とを重なった形状に保持する作用をも有する。な
お、図8では、反射ミラー11は、凸状に反った形状で
あるが、この形状の場合には、反射ミラー11で反射し
た反射光は、光線が広い角度に発散するため、バウンス
光で広い範囲を照明することができる。
【0039】一方、反射ミラー11側に、反対方向に反
った板バネを同様に固定することも可能であるが、この
場合には、反射ミラーは逆方向に凹状に反ることにな
る。この形状の場合には、反射ミラー11で反射した反
射光は、光線が狭い角度に放射されるため、近くの主要
被写体に天井などで反射した照明が強く当たり、バウン
ス照明の光量損失を少なくできる。
【0040】また、この実施例では、反射ミラー11と
板バネ21とを別部材により構成したが、反射ミラーを
バネ性を有する鏡面仕上げを施したステンレス板あるい
はニッケルメッキやクロムメッキを施した薄い金属板な
どで構成し、板バネ21と同様に自然状態で反らした反
射ミラーを、実施例の板バネ21と同様に固定すること
により、板バネを不要にすることができる。
【0041】図9は、拡散板12の拡散部12Aに形成
される固定爪12dの働きを示しており、図6のD−D
線に沿う断面図である。拡散板12は、図7の状態か
ら、ヒンジ18aを中心にして、拡散部12Aを180
゜回転させてFの位置に位置させると図6に示した形状
になる。そして、更に回転させた状態がGであり、図7
の位置から270゜まで回転させた状態がHである。
【0042】Gの位置では、拡散板12は固定爪12d
に当たり、固定爪12dは点線で示すように押し上げら
れ、さらに拡散板12が回動すると、固定爪12dを乗
り越えてHの位置に拡散板12が固定される。この状態
は、後述する近接撮影時のセッティングとなる。なお、
Hの位置から拡散板12を元に戻すには、逆方向(Gの
方向)に固定爪12dの保持力に逆らって回動させれば
よい。
【0043】また、この実施例では、拡散板12を固定
爪12dに固定する位置を270゜の位置としたが、後
述する近接撮影照明の都合に合わせて角度を設定するこ
とができる。図10は、反射ミラー11と拡散板12と
を収納室20に収納した状態を示している。
【0044】収納室20は、閃光器本体13の発光窓1
0の面と直交する側面に沿って形成されている。反射ミ
ラー11と拡散板12とは、ヒンジ18aで折曲げら
れ、図7の状態で収納されている。この状態では、拡散
板保持部12fが、リーフスイッチ110bを押し込ん
でいるためスイッチは開成した状態である。
【0045】リーフスイッチ110aと110bとで構
成したスイッチ110は、反射ミラー11と反射板12
が収納室20に収納された状態では開成し、引き出され
た状態では閉成する。リーフスイッチ110は、反射ミ
ラー11と拡散板12が収納室20に収納されている
か、引き出されているかを電気的に検出し、その出力を
制御回路120に伝達する。
【0046】制御回路120により反射笠101を駆動
する駆動モーター131の駆動回路130が制御され
る。脚部旋回を検知して閃光器本体13の向きを検知す
る脚旋回検知回路150は、スイッチS1、S2を有し
ており、閃光器本体13の設定された姿勢に対応する出
力を制御回路120に出力する。
【0047】カメラ31側からは、撮影レンズ30の絞
り値や焦点距離値,フィルム感度などが、インターフェ
イス回路190を介して、制御回路120に入力され
る。制御回路120は、以上の入力情報から撮影可能範
囲を演算し、バウンス照明、サイドバウンス照明、近接
撮影照明に適した表示をする。また、カメラ31からの
情報を表示するために、液晶パネルあるいはLED表示
板等の表示手段140を駆動する。
【0048】なお、詳細は後述する。図11および図1
2は、反射ミラー11と拡散板12とを収納室20から
引き出した状態を示している。反射ミラー11と拡散板
12とが収納室20から引き出される時には、取付部1
2Cに形成される2つの突起12iが、収納室20の上
面に形成される2つの摺動溝20aに沿って移動され
る。
【0049】この摺動溝20aは、先端において発光窓
10側に折曲されている。そして、収納された位置で
は、発光窓10の振り分け中心線と、反射ミラー11と
拡散板12の振り分け中心線とが横方向にシフトした位
置に位置される。一方、引き出しが終了した位置では、
発光窓10の振り分け中心線と、反射ミラー11と拡散
板12との振り分け中心線とがほぼ同一直線上に位置さ
れる。
【0050】すなわち、この実施例では、後述するよう
に、脚部15の軸Iを回動軸として回動させたとき、発
光窓10は、上方および左右に大きく位置を変える必要
から閃光器本体13の端に位置する。また、反射ミラー
11および拡散板12は、発光窓10より十分大きな面
積を必要とするために、収納時の位置から使用時の位置
に引き出す時に、反射ミラー11と拡散板12とをこの
ように横方向にシフトさせる必要が発生する。
【0051】また、引き出しが終了した位置では、取付
部12Cの2つのストッパー12eがバネ22の力で開
き、ストッパー12eは、閃光器本体13に掘り込まれ
た抜け止め溝13cに落ち込む。従って、さらに引き出
そうとしても、ストッパー12eが溝13cの先端の壁
13dに当たり、これ以上引き出されることはない。
【0052】また、2つの突起12iも収納室20の摺
動溝20aの先端に当たり、引き出し操作の制限とな
る。拡散板12の取付部12Cのバネ掛け穴12hに
は、反射ミラー11と拡散板12とに引き戻し力を与え
るバネ160の一端が連結され、このバネ160の他端
は、収納室20の柱に連結されている。
【0053】そして、このバネ160は、図10の収納
状態ではバネ力は発生させないが、図11の引き出され
た状態では、引き戻す方向の力を発生させる。発光窓1
0は、凸レンズ特性を有するフレネルレンズからなる。
反射笠101は、駆動モーター131の駆動力で前後に
移動可能であり、発光窓10と反射笠101の位置関係
を変えることにより周知の照射角度可変の閃光器を構成
している。
【0054】そして、反射ミラー11と拡散板20が引
き出されて、リーフスイッチ110aと110bで構成
されるスイッチ110が閉成されると、反射笠101は
発光窓10の近くに移動する。図13は、発光窓10の
前面に所定の角度(θ)で反射ミラー11をセットした
状態を示している。
【0055】ここで、バウンス撮影を行う場合の光線の
バウンス角度(α)は、一般的にα=45゜〜90゜〜
120゜であることを考えると、α=180゜−2θの
関係から、θ=30゜〜45゜〜67.5゜となる。図
13では、約45゜に設定されており、発光窓10から
の光は垂直上方向に反射される。
【0056】図12の状態から反射ミラー11と拡散板
20とをヒンジ18bのところで発光窓10に近づける
ように曲げて、押さえている指を開放すると、バネ16
0の付勢力で戻され、当て面12gが収納室20の斜面
20bと閃光器本体13の角13bに当たり、図13の
ように所定の角度θに設定される。そして、上述した閃
光装置は、図14および図15に示すように、カメラ3
1のホットシューに脚部15がマウントされ、撮影レン
ズ30の光軸と平行な回動軸Iを軸として閃光器本体1
3が、脚部15に対して回動自在とされている。
【0057】なお、この実施例では、脚部15に固定さ
れる軸部15aを中心にして、閃光器本体13が回動さ
れる。また、この閃光装置の発光窓10は、回動軸Iか
ら離れた位置にあるので、撮影時に閃光照明できる被写
体の影のできる方向を容易にコントロールすることがで
き、人物撮影等には非常に便利である。
【0058】すなわち、図14において、閃光器本体1
3の発光窓10を水平方向に右(位置L)と左(位置
J)にセットした場合、閃光器本体13による影は左右
に変更することができ、また、閃光器本体13を垂直
(位置K)にすれば、影を下方に逃がすことができる。
図16は、上述した閃光装置を使用してカメラ31を縦
位置に構えて撮影する際のセッティングを示している。
【0059】この図から明らかなように、上述した閃光
装置では、縦位置撮影の際にも、反射ミラー11を使っ
て、バウンス照明だけでなく、破線で示すように、拡散
板12を使うことにより、アイキャッチ効果を生み出す
直接的照明光を加えた撮影も可能になる。
【0060】図17は、カメラ31を水平に構えて、閃
光器本体13を垂直にして、反射ミラー11をセットし
て、サイドの垂直な壁24等の反射を利用した間接照明
(サイドバウンス)に、破線で示す拡散板12の直接的
照明を加えた例である。図18および図19は、上述し
た閃光装置を使用して、撮影距離約0.2〜1メートル
での近接撮影を行う様子を示している。
【0061】この近接撮影では、図19で示す方向に閃
光器本体13が回動され、拡散板12は、図9で説明し
たHの位置に固定された状態にセットされる。そして、
発光窓10から発射された光束のほとんどは、反射ミラ
ー11で下方に反射される。ここにおいて、発光窓10
が、回転軸Iから離れた位置にあるので、拡散板12が
撮影レンズ31の前面を覆うような不都合は起こらな
い。
【0062】反射ミラー11で反射された光は、拡散板
12を透過し、拡散,減衰し、花からなる被写体19を
照明する。すなわち、図14の通常撮影設定では、カメ
ラ31の撮影レンズ31と閃光器本体13の位置ズレに
よるパララックスから、近接した被写体19には閃光器
本体13の光が十分に当たらず、ムラな照明になってし
まう。
【0063】しかしながら、図18,19の照明設定で
は、近接撮影時にも均一な十分な光を被写体19に照射
できることは、図から明らかである。ところで、上述し
た拡散板12は、光量を約1/8に減衰させるように設
定されている。従って、閃光装置の通常照明でのガイド
ナンバーが32m(ISO100)である場合、図1
8,19のライティングではガイドナンバーは減少し、
約11m(ISO100)となる。
【0064】すなわち、図18,19のライティングで
は、照明が近接撮影に便利なように近距離主体となる。
なお、この実施例の閃光装置は、閃光装置で照明された
被写体19が適正露出になると、カメラ31側からの発
光停止信号を受信して、発光を停止する周知のTTL自
動調光制御型閃光装置である。
【0065】そして、後述するように、計算パネルには
近接撮影で照明可能な使用距離範囲が表示される。とこ
ろで、近接撮影においては、照明方法の他に露出につい
ても考慮すべき点がある。図20は、閃光装置の発光波
形を示しており、閃光装置は、図20で示されるよう
に、閃光装置の全光量出力(図の1/1)から発光を途
中で停止させる(図の1/2光量や1/4,1/8,1
/16など)ことで自動調光撮影(自動露出撮影)を可
能としている。
【0066】しかし、図示しない自動調光回路は無限に
光量を少光量に制御できるわけではない。通常、発光量
の制御は、1/1から1/64の範囲程度までであり
(ガイドナンバーで1/8まで)、それより少光量の制
御を行なおうとしても、回路系の遅れで、露出がオーバ
ーになってしまうのは周知である。
【0067】閃光装置を使った撮影での適正露出は下式
で表される。 GN(ガイドナンバー)=F(撮影レンズの絞り値)×
D(撮影距離) 従って、近接撮影で撮影距離が短くなれば必要なガイド
ナンバーも小さくなるが、閃光装置の自動調光回路は無
限に光量を少なく制御することはできない。一方、図2
1は使用している絞り値(F値)で自動調光回路を使っ
て適正露光が得られる範囲を示したグラフである。
【0068】開放F値(Fmini)では、遠距離の被写体
(Dmax)から比較的近距離の被写体(Dmini)のグラ
フの平坦部の撮影距離の被写体に対して自動調光回路を
使って適正露出が得られる。例えば、最大ガイドナンバ
ーGN=32mの閃光装置を使用した場合には、絞り値
F/4の場合、Dmax=8m、Dmini=1mとなり、Dm
iniより近接した被写体に対しては露出オーバーになっ
てしまう。
【0069】ところが、近接撮影では、撮影距離がDmi
niより短くなる場合がほとんどである。従って、近接撮
影で適正露光を得るために、従来、撮影者は撮影絞り値
を絞り込んで、中間の絞り値(Fmiddle)や最大絞り値
(Fmax)側で撮影する必要があった。
【0070】最大絞り値(Fmax)側に設定を変更し忘
れると露出オーバーとなってしまうのはいうまでもな
い。また、カメラが周囲の明るさからシャッターと絞り
値を自動的に設定するプログラム自動露出機構を使った
撮影などでは、閃光装置による照明が必要なほどの周囲
光の明るさでは、絞り値が当然開放値(Fmini)側であ
るので、適正露出が得られず露出オーバーの写真ができ
てしまう。
【0071】しかしながら、上述した拡散板12では、
発光強度が約1/8になっているので、Dmini=0.3
5mとなり、絞り値F/4のまま十分に適正露出が得ら
れる。一方、適正露出が得られる最大絞り値(Fmax)
側で撮影することが使用者の撮影目的に合わない場合も
ある。最大絞り値(Fmax)側で撮影すると視写界深度
が広くなり、本来ボケてほしい希望しない被写体に対し
てもピンとが合った写真ができるためである。
【0072】上述した反射ミラー11と拡散板12とを
使った近接撮影のためのライティングでは、閃光装置の
光を拡散させ、発光強度を弱めて、近接被写体に向けて
照射するので、開放F値で撮影しても適正露出を得るこ
とができる。
【0073】また、プログラム撮影においても閃光照明
を使用しない通常撮影と同じ絞り値で撮影が可能である
ことは言うまでもない。このように、上述した反射ミラ
ー11と拡散板12は、簡単な機構ではあるが、閃光器
本体13を脚部15に対して回転自在にする機能と組み
合わせることにより、天井23を利用した通常のバウン
ス撮影や、垂直な壁24を利用したサイドバウンス撮
影、さらにカメラ31にマウントしたままで近接撮影を
可能としている。
【0074】以下、上述した閃光装置の制御を発光窓1
0の姿勢に対応して説明する。上述した図14のJ、
K、Lで示される発光窓10の姿勢は、図10に示した
脚旋回検知回路150のスイッチS1、S2の開閉状態
によって認識され、スイッチ110による反射ミラー1
1と拡散板12の在否の認識と合わせて、照明状態を次
表の通り識別する。
【表1】 なお、スイッチ110が開成している場合は、反射ミラ
ー11と拡散板12が収納室20内に収納されており、
閃光装置を使用した通常の直接照明による使い方にな
る。この場合、カメラ31側から入力される撮影レンズ
30の焦点距離や絞り値,フィルム感度値に基づき閃光
装置は必要な情報を表示している。
【0075】先ず、閃光器本体13の向きが図14のL
位置の場合について説明する。脚旋回検知回路150に
より閃光器本体13の向きが図14のL位置と認識さ
れ、また反射ミラー11と拡散板12とが収納室20か
ら引き出されリーフスイッチ110が閉成している場合
には、制御回路120は、リーフスイッチ110の情報
とともに、脚旋回検知回路150からスイッチS1、S
2の情報に基づいて、この場合の反射ミラー11と拡散
板12との設定は、近接撮影照明と判断し、表示手段1
40に近接撮影の表示を行わせる。
【0076】なお、この時同時に、駆動回路130によ
り反射笠101が所定位置まで移動される。ところで、
近接撮影の場合には、直接被写体を照明する場合に比べ
て拡散板12が二次光源となりガイドナンバーが低下す
るため、従来行われていた様に近接撮影時においても撮
影レンズ30の絞り値を絞り込む必要がない。
【0077】従って、この場合には、閃光装置のガイド
ナンバーが減少するので、減少したガイドナンバーと撮
影レンズ30の絞り値から、制御回路120は、撮影可
能距離範囲を演算し、表示手段140に表示する。な
お、この実施例では、図23の近接撮影時の距離表示
は、遠距離側の限界距離を1メートルとした。
【0078】これは、照射方向を下方に向けているた
め、遠距離の被写体に対して不十分な照明となるためで
ある。次ぎに、閃光器本体13の向きが図14のK位置
(縦位置)の場合について説明する。制御回路120
は、閃光器本体13の位置が縦姿勢であると脚旋回検知
回路150が認識し、反射ミラー11と拡散板12が収
納室20にない場合には、サイドバウンス撮影あるいは
カメラを縦位置にしたバウンス撮影と認識する。
【0079】この場合、反射ミラー11によって反射さ
れた光が壁などに反射して、被写体まで到達するが、壁
などの反射率、壁までの距離などが不明確であるので、
撮影可能距離範囲の表示は行わない。次ぎに、閃光器本
体13の向きが図14のJ位置の場合について説明す
る。制御回路120は、閃光器本体13の向きが図14
のJ位置であると脚旋回検知回路150が認識し、反射
ミラー11と拡散板12とが収納室20から引き出され
ている場合には、上方バウンス撮影と認識する。
【0080】この場合にも、反射ミラー11によって反
射された光が壁などに反射して、被写体まで到達する
が、壁などの反射率、壁までの距離などが不明確である
ので、撮影可能距離範囲の表示は行わない。以下、上述
した閃光装置の閃光器本体13に設けられた表示パネル
の表示機能について説明する。
【0081】表示させるルーチン等については後述する
が、ここでは各モード毎の表示について述べる。図22
は、TTL調光モードに設定された場合の表示であり、
発光窓10の位置は図14で示す位置Lの場合を示して
いる。図22において、表示部301には、TTL調光
モードを示すマーク301aが表示され、さらに、画面
内を多分割してTTL調光を行う意味を示すマーク30
1bが表示されている。
【0082】また、表示部302には、撮影レンズ30
の焦点距離が35mm位置にあることが表示され、表示
部303には、撮影レンズ30の絞り値がF5.6 に設
定されていることが表示されている。以上の情報は、カ
メラ31と閃光器本体13が電気的接続接点を介して、
すなわち、図10のインターフェイス回路190を介し
てカメラ31側から伝えられた情報である。
【0083】さらに、表示部304には、設定された絞
り値5.6 から閃光器本体13が演算した調光可能距離
範囲の概略が表示されている。この例では、約0.7〜
5.7mが調光可能距離範囲であることがバーグラフで
表示されている。図23は、発光窓10の位置が図14
で示した位置Lの状態にある時の表示であり、図22で
示した他に、表示部305に、近接撮影を示すマークが
表示されている。
【0084】これは、反射ミラー11と拡散板12とが
引き出され、図18に示した様なセッティングが行われ
ていることを示している。また、拡散板12によって発
光窓10から放射される光は減光され、近接撮影時の調
光可能距離範囲は約0.2 〜1mとなり、表示部304
にバーグラフによって表示される。
【0085】図24は、発光窓10の位置が図14で示
した位置Jの状態で、反射ミラー11と拡散板12とが
引き出され、図2に示した様なセッティングがされてい
る状態の表示を示している。表示部306には、上方バ
ウンス撮影を示すマークが表示されている。なお、上方
バウンス撮影時には、天井の反射率、距離等が不明確な
ため距離表示は行われない。
【0086】図25は、発光窓10の位置が図14に示
した位置Kの状態で、反射ミラー11と拡散板12とが
引き出され、図17に示した様なセッティングがされて
いる時の表示を示している。表示部307には、サイド
バウンスを示すマークが表示されている。なお、ここで
ズーム表示が50mmになっているが、これは発光窓1
0が長方形であり、縦・横で照射角度が異なるためであ
る。
【0087】また、サイドバウンス撮影時にも上方バウ
ンス同様に、壁面の反射率,距離等が不明確なため距離
表示は行われない。図26は、外部調光モードに設定さ
れた場合の表示である。表示部308には、外部調光モ
ードを示すマークが表示され、その他は図22と同様で
ある。
【0088】外部調光は、図1の調光センサー14によ
って閃光装置の照明による反射光をとらえ、閃光器本体
13に内蔵された図示しない測光回路によって光量積分
を行い、所定の露光量になった時に、閃光装置の発光を
停止させるものである。そして、調光センサー14は、
被写体からの反射光のみを捉える必要から、反射ミラー
11および拡散板12からの直接反射を受けないよう
に、収納室20あるいは発光窓10の面とは別の面に配
置されている。
【0089】図27は、マニュアル調光モードに設定さ
れた場合の表示である。表示部309には、マニュアル
調光モードを示すマークが表示され、表示部310に
は、その場合の発光量が表示されている。図27は、フ
ル発光のガイドナンバーに対して1/16光量で発光す
ることを表している。
【0090】また、マニュアル調光の場合には、発光量
が予め決まっているので被写体が適正光量となる地点は
一点であり、この場合は、約1.4 mを示す位置に、バ
ーグラフが表示されている。図28は、先に説明した近
接撮影,上方バウンス撮影,サイドバウンス撮影の表示
を行う場合の各スイッチの状態を示したフローチャート
である。
【0091】先ず、図10に示したリーフスイッチ11
0の状態が判別される(F1)。そして、開成していれ
ばF2へ分岐する。ここでは、反射ミラー11と拡散板
12が収納室20に収納されているので、図22に示し
た様な表示(バウンスも近接撮影もなし)になる。一
方、閉成していればスイッチS1の状態を判別する(F
3)。
【0092】そして、スイッチS1が閉成していれば、
さらにスイッチS2の状態を判別(F4)し、開成して
いれば図25に示した様なサイドバウンス表示を行う
(F5)。一方、開成していれば、スイッチS2の状態
を判別し(F6)、閉成していれば、図24に示した様
な上方バウンス表示を行う(F7)。そして、開成して
いれば、図23に示した様な近接撮影表示を行う(F
8)。
【0093】このようにして、制御回路120は、反射
ミラー11と拡散板12とが収納室20に収納されてい
るかどうかをスイッチ110で、また閃光器本体13の
姿勢を脚旋回検知回路150のスイッチS1、S2の開
閉状態で確認し、使用者に必要な情報に変換し表示手段
140を使って表示する。
【0094】以上のように構成された閃光装置では、カ
メラ31に脚部15を取り付け、閃光器本体13を所定
位置に回動し、閃光器本体13の発光窓10の前方に反
射ミラー11を位置させることにより、反射ミラー11
だけを使用したバウンス照明が可能になる。また、反射
ミラー11の先端に拡散板12を所定の角度で位置させ
ることにより、反射ミラー11と拡散板12を使用した
一部直接照明を加えたバウンス照明あるいは近接照明が
可能になる。
【0095】従って、バウンス撮影および近接撮影を容
易,確実に行うことができる。また、回動部が閃光器本
体13の脚部15への連結部だけになるため、閃光装置
が安価なものになる。そして、上述した閃光装置では、
反射ミラー11および拡散板12が、発光窓10と直交
した閃光器本体13の側面に形成される収納室20内に
収納可能とされるため、反射ミラー11および拡散板1
2の取り出し、および収納が非常に容易になる。
【0096】また、反射ミラー11と拡散板12が収納
される収納室20は、閃光器本体13とは壁を隔てて隔
離されているので、ゴミや雨滴が容易に侵入することが
なく故障の危険が少ないものになる。さらに、上述した
閃光装置では、図29に示した従来の閃光装置のよう
に、発光部ケース3を台座2に対して回動させる機構を
設ける必要がなくなるため、発光部ケース3と台座2と
の隙間からゴミや雨滴が侵入し故障するようなことがな
くなる。
【0097】また、上述した閃光装置では、一体成形で
作られた簡単な反射ミラー11と拡散板12により、バ
ウンス照明およびバウンス撮影の際の補助的な直接照明
を実現できるので、閃光装置を非常に安価なものにする
ことができる。
【0098】なお、上述した実施例では、拡散板12に
形成される反射ミラー張り付け部12Bに反射ミラー1
1を貼着した例について説明したが、本発明はかかる実
施例に限定されるものではなく、例えば、反射ミラーの
剛性を高くし、反射ミラーの先端に拡散板を連結するよ
うにしても良い。
【0099】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の閃光装置
では、カメラに取付部を取り付け、閃光器本体を所定位
置に回動し、閃光器本体の発光部の前方に反射ミラーを
位置させることにより、反射ミラーだけを使用したバウ
ンス照明が行われ、また、反射ミラーの先端に拡散板を
所定の角度で位置させることにより、反射ミラーと拡散
板を使用した一部直接照明を加えたバウンス照明あるい
は近接照明が行われるため、バウンス撮影および近接撮
影を容易,確実に行うことができる。
【0100】また、回動部が閃光器本体の取付部への連
結部だけになるため、閃光装置が安価なものになる。請
求項2の閃光装置では、反射ミラーおよび拡散板が閃光
器本体に形成される収納室内に収納可能とされるため、
反射ミラーおよび拡散板の取り出し、および収納が非常
に容易になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の閃光装置の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の閃光装置のバウンス撮影状態を示す側面
図である。
【図3】図1の閃光装置の反射ミラーと拡散板を折り畳
んだ状態で引き出した状態を示す側面図である。
【図4】図3の状態から拡散板を開く状態を示す側面図
である。
【図5】図1の状態の反射ミラーと拡散板の光路を示す
側面図である。
【図6】図1の閃光装置の反射ミラーと拡散板を示す展
開斜視図である。
【図7】図6の反射ミラーと拡散板を収納室に収納する
状態を示す側面図である。
【図8】図6の板バネを装着する状態を示す断面図であ
る。
【図9】図6の拡散部を固定する状態を示す断面図であ
る。
【図10】図6の反射ミラーと拡散板を収納室に収納し
た状態を示す断面図である。
【図11】図10の反射ミラーと拡散板を収納室から引
き出した状態を示す断面図である。
【図12】図11の上面図である。
【図13】図11の反射ミラーを所定の角度で固定した
状態を示す断面図である。
【図14】図1の閃光装置の脚部回転機能を示す正面図
である。
【図15】図14の閃光装置を示す側面図である。
【図16】図1の閃光装置による縦位置バウンス撮影を
示す正面図である。
【図17】図1の閃光装置によるサイドバウンス撮影を
示す正面図である。
【図18】図1の閃光装置による近接撮影を示す側面図
である。
【図19】図18の正面図である。
【図20】図1の閃光装置の発光波形を示す説明図であ
る。
【図21】図1の閃光装置の調光距離特性を示す説明図
である。
【図22】図1の閃光装置のTTL調光モードにおける
表示を示す説明図である。
【図23】図1の閃光装置の近接撮影における表示を示
す説明図である。
【図24】図1の閃光装置の上方バウンス撮影における
表示を示す説明図である。
【図25】図1の閃光装置のサイドバウンス撮影におけ
る表示を示す説明図である。
【図26】図1の閃光装置の外部調光モードにおける表
示を示す説明図である。
【図27】図1の閃光装置のマニュアル調光モードにお
ける表示を示す説明図である。
【図28】図1の閃光装置の表示状態を決めるための流
れ図である。
【図29】従来の閃光装置を示す斜視図である。
【図30】従来の閃光装置の他の例を示す正面図であ
る。
【図31】図30の閃光装置のサイドバウンス照明を示
す正面図である。
【図32】図30の閃光装置の天井バウンス照明を示す
正面図である。
【符号の説明】
10 発光窓 11 反射ミラー 12 拡散板 13 閃光器本体 14 調光センサー 15 脚部 19 被写体(人物、花) 20 収納室 21 板バネ 23 天井 24 壁 30 撮影レンズ 31 カメラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラに取り付けられる取付部と、 前記取付部に、前記カメラの撮影レンズの光軸に平行な
    回動軸を中心に回動自在に配置される閃光器本体と、 前記閃光器本体の発光部の前方に配置される反射ミラー
    と、 前記反射ミラーの先端に反射ミラーに対し回動可能に連
    結される拡散板とを備えたことを特徴とする閃光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の閃光装置において、 前記反射ミラーおよび拡散板は、前記閃光器本体に形成
    される収納室内に収納可能とされていることを特徴とす
    る閃光装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6614999B2 (en) 2000-09-11 2003-09-02 Nikon Corporation Detachable flash device for camera
US7715705B2 (en) * 2006-10-03 2010-05-11 Sony Corporation Flash device
WO2013164657A1 (en) * 2012-05-04 2013-11-07 Eternal Fortune (Hk) Limited A rotatable flash trigger
CN104583862A (zh) * 2012-08-20 2015-04-29 松下知识产权经营株式会社 闪光灯装置以及具备闪光灯装置的摄像装置

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