JPH09153681A - 低温焼成基板製造用内蔵抵抗ペースト - Google Patents
低温焼成基板製造用内蔵抵抗ペーストInfo
- Publication number
- JPH09153681A JPH09153681A JP7332555A JP33255595A JPH09153681A JP H09153681 A JPH09153681 A JP H09153681A JP 7332555 A JP7332555 A JP 7332555A JP 33255595 A JP33255595 A JP 33255595A JP H09153681 A JPH09153681 A JP H09153681A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- built
- resistor
- glass
- firing
- glass powder
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 再焼成を繰り返しても内蔵抵抗体の抵抗値変
化の小さな低温焼成基板を製造するのに好適な内蔵抵抗
体用の抵抗ペーストを提供する。 【解決手段】 ガラス粉末を用いたグリーンシートと導
電性粉末を含む内部回路とを同時焼成して低温焼成基板
を製造するために用いられ、該導電性粉末とガラス粉末
とをビヒクルに分散させてなる内蔵抵抗ペーストにおい
て、該内蔵抵抗ペーストに用いるガラス粉末の軟化温度
をTr℃ 、該グリーンシートに用いるガラス粉末の軟化
温度をTi℃としたとき、TrとTiとが、Ti≧Tr≧Ti
−50なる関係を満足することを特徴とする。
化の小さな低温焼成基板を製造するのに好適な内蔵抵抗
体用の抵抗ペーストを提供する。 【解決手段】 ガラス粉末を用いたグリーンシートと導
電性粉末を含む内部回路とを同時焼成して低温焼成基板
を製造するために用いられ、該導電性粉末とガラス粉末
とをビヒクルに分散させてなる内蔵抵抗ペーストにおい
て、該内蔵抵抗ペーストに用いるガラス粉末の軟化温度
をTr℃ 、該グリーンシートに用いるガラス粉末の軟化
温度をTi℃としたとき、TrとTiとが、Ti≧Tr≧Ti
−50なる関係を満足することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子回路部品に用
いられ、抵抗体を内蔵した低温焼成基板を製造する際に
用いて好適な内蔵抵抗ペーストに関する。
いられ、抵抗体を内蔵した低温焼成基板を製造する際に
用いて好適な内蔵抵抗ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】最近の電子機器の小型化に伴い、電子回
路を高密度に集積化する要求が高まってきており、電子
機器用のセラミックス基板に対しても、多層化、回路の
ファインピッチ化、チップのベア実装等の要求が強くな
ってきている。これらの要求を満たすには、導体抵抗が
低くファインパターン化の可能なAu、Ag、Cu等の
導体と同時焼成のできる温度、すなわち1000℃以下
で焼成が可能なセラミックス基板材料が必要となる。従
来、電子機器用のセラミックス基板としては、アルミナ
基板やガラスエポキシ基板が用いられている。しかし、
ガラスエポキシ基板は、(1)熱膨張率が50×10-6
/℃程度と大きい、(2)熱伝導率がアルミナと比較す
ると悪い等、上記セラミックス基板に対する要求を満た
すには不向きである。また、アルミナ基板においても、
焼成に1600℃を要するため、多層化する場合の内部
導体として導体抵抗の比較的高いWやMo等しか用いる
ことができず、回路のファインパターン化に限界があっ
た。この様な問題に対応するため、導体抵抗の低いA
u、Ag、Cu等、特にコスト的に有利なAuおよびA
g系の金属を内部導体として使用でき、熱伝導率もガラ
スエポキシ基板より優れた低温焼成基板の開発が進めら
れている。
路を高密度に集積化する要求が高まってきており、電子
機器用のセラミックス基板に対しても、多層化、回路の
ファインピッチ化、チップのベア実装等の要求が強くな
ってきている。これらの要求を満たすには、導体抵抗が
低くファインパターン化の可能なAu、Ag、Cu等の
導体と同時焼成のできる温度、すなわち1000℃以下
で焼成が可能なセラミックス基板材料が必要となる。従
来、電子機器用のセラミックス基板としては、アルミナ
基板やガラスエポキシ基板が用いられている。しかし、
ガラスエポキシ基板は、(1)熱膨張率が50×10-6
/℃程度と大きい、(2)熱伝導率がアルミナと比較す
ると悪い等、上記セラミックス基板に対する要求を満た
すには不向きである。また、アルミナ基板においても、
焼成に1600℃を要するため、多層化する場合の内部
導体として導体抵抗の比較的高いWやMo等しか用いる
ことができず、回路のファインパターン化に限界があっ
た。この様な問題に対応するため、導体抵抗の低いA
u、Ag、Cu等、特にコスト的に有利なAuおよびA
g系の金属を内部導体として使用でき、熱伝導率もガラ
スエポキシ基板より優れた低温焼成基板の開発が進めら
れている。
【0003】低温焼成基板を製造する一般的な手順は、
まず、ガラス、無機フィラーおよび樹脂等よりなるグリ
ーンシートをドクターブレード法等を用いて作製し、内
蔵する導体用、抵抗体用等のペーストを印刷して形成す
る。得られたグリーンシートを積層し、1000℃以下
で同時焼成して、内部回路が形成されたセラミックス基
板を得る。次に、表面用の導体を印刷し、焼成する。回
路毎の抵抗体を表面に形成するにはさらにその抵抗体
(これを以下、表面抵抗体という)用の抵抗ペースト
(「表面抵抗体用の抵抗ペースト」を、以下「表面抵抗
ペースト」という)を印刷し、焼成する。故に、表面に
形成する回路によって、同時焼成後の焼成(「同時焼成
後の焼成」を、以下「再焼成」という)の回数が異な
る。
まず、ガラス、無機フィラーおよび樹脂等よりなるグリ
ーンシートをドクターブレード法等を用いて作製し、内
蔵する導体用、抵抗体用等のペーストを印刷して形成す
る。得られたグリーンシートを積層し、1000℃以下
で同時焼成して、内部回路が形成されたセラミックス基
板を得る。次に、表面用の導体を印刷し、焼成する。回
路毎の抵抗体を表面に形成するにはさらにその抵抗体
(これを以下、表面抵抗体という)用の抵抗ペースト
(「表面抵抗体用の抵抗ペースト」を、以下「表面抵抗
ペースト」という)を印刷し、焼成する。故に、表面に
形成する回路によって、同時焼成後の焼成(「同時焼成
後の焼成」を、以下「再焼成」という)の回数が異な
る。
【0004】上記のように、低温焼成基板は、1000
℃以下で焼成が可能なことから、内部に酸化ルテニウム
系などの抵抗体などの機能部品を同時焼成によって内蔵
できる(この内蔵した抵抗体を、以下「内蔵抵抗体」と
いう)という利点を持つ。しかしながら、上記の手順で
は、再焼成の回数が異なると、内蔵抵抗体の抵抗値が変
化する問題があった。たとえば、ペーストによって導体
のみを表面に形成する場合と抵抗体まで形成する場合と
では、後者の方が再焼成の回数が多くなる。そのため、
内蔵抵抗体の抵抗値が変化する。
℃以下で焼成が可能なことから、内部に酸化ルテニウム
系などの抵抗体などの機能部品を同時焼成によって内蔵
できる(この内蔵した抵抗体を、以下「内蔵抵抗体」と
いう)という利点を持つ。しかしながら、上記の手順で
は、再焼成の回数が異なると、内蔵抵抗体の抵抗値が変
化する問題があった。たとえば、ペーストによって導体
のみを表面に形成する場合と抵抗体まで形成する場合と
では、後者の方が再焼成の回数が多くなる。そのため、
内蔵抵抗体の抵抗値が変化する。
【0005】抵抗体を内蔵する低温焼成基板の製造にお
いて、同時焼成後の内蔵抵抗体の抵抗値を修正して、設
計通りの抵抗値にあわせ込むのは非常に困難である。設
計通りの抵抗値を有する内蔵抵抗体を得るには、再焼成
による抵抗値変化を把握した上で内蔵抵抗体用の抵抗ペ
ースト(「内蔵抵抗体用の抵抗ペースト」を、以下「内
蔵抵抗ペースト」という)の組成を設計する必要があ
る。また、表面抵抗ペーストの設計も、表面抵抗体の再
焼成による抵抗値変化が大きければ、必要となり、コス
トの上昇、設計自由度の低下等が起こる。
いて、同時焼成後の内蔵抵抗体の抵抗値を修正して、設
計通りの抵抗値にあわせ込むのは非常に困難である。設
計通りの抵抗値を有する内蔵抵抗体を得るには、再焼成
による抵抗値変化を把握した上で内蔵抵抗体用の抵抗ペ
ースト(「内蔵抵抗体用の抵抗ペースト」を、以下「内
蔵抵抗ペースト」という)の組成を設計する必要があ
る。また、表面抵抗ペーストの設計も、表面抵抗体の再
焼成による抵抗値変化が大きければ、必要となり、コス
トの上昇、設計自由度の低下等が起こる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解消し、再焼成を繰り返しても内蔵抵抗体の抵抗
値変化の小さな低温焼成基板を製造するのに好適な内蔵
抵抗ペーストを提供することにある。
問題を解消し、再焼成を繰り返しても内蔵抵抗体の抵抗
値変化の小さな低温焼成基板を製造するのに好適な内蔵
抵抗ペーストを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の低温焼成基板製
造用内蔵抵抗ペーストは、上記目的を達成するものであ
り、ガラス粉末を用いたグリーンシートと導電性粉末を
含む内部回路とを同時焼成して低温焼成基板を製造する
ために用いられ、該導電性粉末とガラス粉末とをビヒク
ルに分散させてなる内蔵抵抗ペーストにおいて、該内蔵
抵抗ペーストに用いるガラス粉末の軟化温度をTr℃ 、
該グリーンシートに用いるガラス粉末の軟化温度をTi
℃としたとき、TrとTiとが、Ti≧Tr≧Ti−50な
る関係を満足することを特徴とする。
造用内蔵抵抗ペーストは、上記目的を達成するものであ
り、ガラス粉末を用いたグリーンシートと導電性粉末を
含む内部回路とを同時焼成して低温焼成基板を製造する
ために用いられ、該導電性粉末とガラス粉末とをビヒク
ルに分散させてなる内蔵抵抗ペーストにおいて、該内蔵
抵抗ペーストに用いるガラス粉末の軟化温度をTr℃ 、
該グリーンシートに用いるガラス粉末の軟化温度をTi
℃としたとき、TrとTiとが、Ti≧Tr≧Ti−50な
る関係を満足することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】内蔵抵抗体の抵抗値が再焼成によ
って変化する要因の一つは、内蔵抵抗ペーストに用いる
ガラスにあると考えられる。すなわち、内蔵抵抗体の抵
抗値が再焼成によって変化するのは、再焼成の工程を通
すことにより内蔵抵抗体中のガラスの軟化等の変化によ
って、同時焼成時に形成された内蔵抵抗体の内部構造が
変化する為であると考えられる。再焼成による内蔵抵抗
体の抵抗値変化を小さくする為には、内蔵抵抗ペースト
に用いるガラスの軟化温度をTr℃ 、低温焼成基板に用
いるガラスの軟化温度をTi℃としたとき、Ti≧Tr≧
Ti−50とする必要がある。Trが(Ti−50)℃よ
り小さければ、再焼成を繰り返す度に内蔵抵抗体の抵抗
値が大きく上昇する現象を示し、Ti より高ければ同時
焼成後の基板にそりが発生する。再焼成により内蔵抵抗
体の抵抗値変化が小さくなるのは、内蔵抵抗ペーストに
用いるガラスの軟化温度Trを 、グリーンシートに用い
るガラスの軟化温度Ti に近付けることによって、内蔵
抵抗体の抵抗値が再焼成時の温度の影響を受けにくくな
るためであると考えられる。
って変化する要因の一つは、内蔵抵抗ペーストに用いる
ガラスにあると考えられる。すなわち、内蔵抵抗体の抵
抗値が再焼成によって変化するのは、再焼成の工程を通
すことにより内蔵抵抗体中のガラスの軟化等の変化によ
って、同時焼成時に形成された内蔵抵抗体の内部構造が
変化する為であると考えられる。再焼成による内蔵抵抗
体の抵抗値変化を小さくする為には、内蔵抵抗ペースト
に用いるガラスの軟化温度をTr℃ 、低温焼成基板に用
いるガラスの軟化温度をTi℃としたとき、Ti≧Tr≧
Ti−50とする必要がある。Trが(Ti−50)℃よ
り小さければ、再焼成を繰り返す度に内蔵抵抗体の抵抗
値が大きく上昇する現象を示し、Ti より高ければ同時
焼成後の基板にそりが発生する。再焼成により内蔵抵抗
体の抵抗値変化が小さくなるのは、内蔵抵抗ペーストに
用いるガラスの軟化温度Trを 、グリーンシートに用い
るガラスの軟化温度Ti に近付けることによって、内蔵
抵抗体の抵抗値が再焼成時の温度の影響を受けにくくな
るためであると考えられる。
【0009】本発明の内蔵抵抗ペーストに用いるガラス
粉末のガラスは、成分が SiO2−Al2O3−B2O3−
ZnO−CaO系または SiO2−Al2O3−B2O3−
ZnO−CaO−PbO系の結晶化ガラスまたは非晶質
ガラスが挙げられる。
粉末のガラスは、成分が SiO2−Al2O3−B2O3−
ZnO−CaO系または SiO2−Al2O3−B2O3−
ZnO−CaO−PbO系の結晶化ガラスまたは非晶質
ガラスが挙げられる。
【0010】
[実施例1]SiO2−Al2O3−B2O3−ZnO−C
aO 系結晶化ガラス粉末(組成:SiO2:35重量
%、 Al2O3:25重量%、B2O3:8重量%、Zn
O:19重量%、CaO:13重量%、軟化温度:71
0℃)とAl2O3粉末(平均粒径:0.5〜1μm)を
重量比で62:38となるようにボールミルを用いて混
合し、低温焼成基板用混合粉末を得た。得られた低温焼
成基板用混合粉末100重量部に対して、ブチラール樹
脂10重量部、可塑剤としてフタル酸ジブチル70重量
部、溶剤としてイソプロピルアルコール50重量部およ
びメチルエチルケトン50重量部を加え、ボールミルで
48時間混合してスラリーを作成し、ドクターブレード
法によりPETフィルム上にグリーンシートを作成し
た。
aO 系結晶化ガラス粉末(組成:SiO2:35重量
%、 Al2O3:25重量%、B2O3:8重量%、Zn
O:19重量%、CaO:13重量%、軟化温度:71
0℃)とAl2O3粉末(平均粒径:0.5〜1μm)を
重量比で62:38となるようにボールミルを用いて混
合し、低温焼成基板用混合粉末を得た。得られた低温焼
成基板用混合粉末100重量部に対して、ブチラール樹
脂10重量部、可塑剤としてフタル酸ジブチル70重量
部、溶剤としてイソプロピルアルコール50重量部およ
びメチルエチルケトン50重量部を加え、ボールミルで
48時間混合してスラリーを作成し、ドクターブレード
法によりPETフィルム上にグリーンシートを作成し
た。
【0011】次に、抵抗体粉末としての酸化ルテニウム
粉末と、SiO2−Al2O3−B2O3−ZnO−CaO
系ガラス粉末(組成:SiO2:35重量%、Al
2O3:20重量%、B2O3:10重量%、ZnO:10
重量%、CaO:25重量%、軟化温度:710℃)を
重量比で15:85となるように混合し、これら混合物
100重量部に対し、エチルセルロースのターピネオー
ル溶液をビヒクルとして35重量部加え、スリーロール
ミルで混練して均一な内蔵抵抗ペーストを作成した。上
記グリーンシートに電極用として銀ペーストを印刷し、
120℃で20分乾燥して電極付きのグリーンシートを
準備した。また、上記内蔵抵抗ペーストを上記グリーン
シート上にlmm×lmmの印刷パターンを用いてスク
リーン印刷し、120℃で20分乾燥した。以上のよう
にして作製した、電極および内蔵抵抗体が形成されたグ
リーンシート3枚を積層し、100kgf/cm2 、6
0〜80℃、5分の条件下で圧着し、所定の大きさにシ
ートを切断し、最高温度875℃、最高温度保持時間2
0分にて同時焼成した。また、最上層には内部抵抗値測
定用の銀電極を設け、銀ペーストを充填したヴィアホー
ルで内部の電極と連結した。製造された低温焼成基板試
料の内部抵抗値を測定した結果、1102Ω/sqであ
った。
粉末と、SiO2−Al2O3−B2O3−ZnO−CaO
系ガラス粉末(組成:SiO2:35重量%、Al
2O3:20重量%、B2O3:10重量%、ZnO:10
重量%、CaO:25重量%、軟化温度:710℃)を
重量比で15:85となるように混合し、これら混合物
100重量部に対し、エチルセルロースのターピネオー
ル溶液をビヒクルとして35重量部加え、スリーロール
ミルで混練して均一な内蔵抵抗ペーストを作成した。上
記グリーンシートに電極用として銀ペーストを印刷し、
120℃で20分乾燥して電極付きのグリーンシートを
準備した。また、上記内蔵抵抗ペーストを上記グリーン
シート上にlmm×lmmの印刷パターンを用いてスク
リーン印刷し、120℃で20分乾燥した。以上のよう
にして作製した、電極および内蔵抵抗体が形成されたグ
リーンシート3枚を積層し、100kgf/cm2 、6
0〜80℃、5分の条件下で圧着し、所定の大きさにシ
ートを切断し、最高温度875℃、最高温度保持時間2
0分にて同時焼成した。また、最上層には内部抵抗値測
定用の銀電極を設け、銀ペーストを充填したヴィアホー
ルで内部の電極と連結した。製造された低温焼成基板試
料の内部抵抗値を測定した結果、1102Ω/sqであ
った。
【0012】さらに、上記同時焼成により作製した低温
焼成基板試料を最高温度850℃、最高温度保持時間9
分、全工程50分の条件で再焼成し(1回目)、内部抵
抗値を測定した。その結果、1068Ω/sqであっ
た。この値は、上記同時焼成により作製した低温焼成基
板試料で得た内部抵抗値1102Ω/sqと比較して
3.1%減少した。その後、上記再焼成した低温焼成基
板試料を上記再焼成と同じ条件で再焼成し(2回目)、
内部抵抗値を測定した。その結果、1066Ω/sqで
あった。この値は、上記同時焼成により得た内部抵抗値
1102Ω/sqと比較して3.3%減少した。なお、
2回目再焼成後の低温焼成基板試料の断面を光学顕微鏡
で観察した結果、内蔵抵抗体の膜厚は約10μmであっ
た。
焼成基板試料を最高温度850℃、最高温度保持時間9
分、全工程50分の条件で再焼成し(1回目)、内部抵
抗値を測定した。その結果、1068Ω/sqであっ
た。この値は、上記同時焼成により作製した低温焼成基
板試料で得た内部抵抗値1102Ω/sqと比較して
3.1%減少した。その後、上記再焼成した低温焼成基
板試料を上記再焼成と同じ条件で再焼成し(2回目)、
内部抵抗値を測定した。その結果、1066Ω/sqで
あった。この値は、上記同時焼成により得た内部抵抗値
1102Ω/sqと比較して3.3%減少した。なお、
2回目再焼成後の低温焼成基板試料の断面を光学顕微鏡
で観察した結果、内蔵抵抗体の膜厚は約10μmであっ
た。
【0013】[実施例2、比較例1〜4]内蔵抵抗ペー
ストを作成するために、表1に示す組成および軟化温度
を有するガラス粉末を使用した以外は、実施例1と同様
に試験した。得られた内部抵抗値の諸結果を表2に示
す。なお、2回目再焼成後の低温焼成基板試料の断面を
光学顕微鏡で観察した結果、内蔵抵抗体の膜厚は、いず
れの例においても約10μmであった。
ストを作成するために、表1に示す組成および軟化温度
を有するガラス粉末を使用した以外は、実施例1と同様
に試験した。得られた内部抵抗値の諸結果を表2に示
す。なお、2回目再焼成後の低温焼成基板試料の断面を
光学顕微鏡で観察した結果、内蔵抵抗体の膜厚は、いず
れの例においても約10μmであった。
【0014】
【表1】 組 成 (重量%) 軟化温度(℃) SiO2 Al2O3 B2O3 ZnO CaO PbO 比較例1 40 25 8 13 14 - 760 実施例1 35 20 10 10 25 - 710 実施例2 50 5 3 2 6 34 670 比較例2 45 4 3 2 6 40 640 比較例3 32 5 10 - - 53 620 比較例4 35 4 3 2 6 50 600
【0015】
【表2】 同時焼成後 1回目再焼成後 2回目再焼成後 抵抗値 抵抗値 変化率 抵抗値 変化率 (Ω/sq) (Ω/sq) (%) (Ω/sq) (%) 比較例1 855(そり発生) 807 -5.6 793 -7.2 実施例1 1102 1068 -3.1 1066 -3.3 実施例2 6334 6492 2.5 6549 3.4 比較例2 9051 10952 21 11766 30 比較例3 12210 15140 24 16117 32 比較例4 26320 32900 25 34742 32
【0016】表2より、低温焼成基板に用いた SiO2
−Al2O3−B2O3−ZnO−CaO系結晶化ガラス粉
末の軟化温度(710℃)に等しいか、この軟化温度よ
り40℃低い軟化温度を有するガラスを内蔵抵抗ペース
トに用いることにより、再焼成によっても抵抗値変化の
小さな低温焼成基板が得られることがわかる。
−Al2O3−B2O3−ZnO−CaO系結晶化ガラス粉
末の軟化温度(710℃)に等しいか、この軟化温度よ
り40℃低い軟化温度を有するガラスを内蔵抵抗ペース
トに用いることにより、再焼成によっても抵抗値変化の
小さな低温焼成基板が得られることがわかる。
【0017】
【発明の効果】本発明の内蔵抵抗ペーストによれば、再
焼成を繰り返しても内蔵抵抗体の抵抗値変化の小さな低
温焼成基板を製造することができる。
焼成を繰り返しても内蔵抵抗体の抵抗値変化の小さな低
温焼成基板を製造することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ガラス粉末を用いたグリーンシートと導
電性粉末を含む内部回路とを同時焼成して低温焼成基板
を製造するために用いられ、該導電性粉末とガラス粉末
とをビヒクルに分散させてなる内蔵抵抗ペーストにおい
て、 該内蔵抵抗ペーストに用いるガラス粉末の軟化温度をT
r℃ 、該グリーンシートに用いるガラス粉末の軟化温度
をTi℃としたとき、TrとTiとが、 Ti≧Tr≧Ti−
50 なる関係を満足することを特徴とする低温焼成基
板製造用内蔵抵抗ペースト。 - 【請求項2】 内蔵抵抗ペーストに用いるガラス粉末の
ガラスは、成分がSiO2−Al2O3−B2O3−ZnO
−CaO系またはSiO2−Al2O3−B2O3−ZnO
−CaO−PbO系の結晶化ガラスまたは非晶質ガラス
である請求項1に記載の低温焼成基板製造用内蔵抵抗ペ
ースト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7332555A JPH09153681A (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 低温焼成基板製造用内蔵抵抗ペースト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7332555A JPH09153681A (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 低温焼成基板製造用内蔵抵抗ペースト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09153681A true JPH09153681A (ja) | 1997-06-10 |
Family
ID=18256238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7332555A Pending JPH09153681A (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 低温焼成基板製造用内蔵抵抗ペースト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09153681A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009105263A (ja) * | 2007-10-24 | 2009-05-14 | Panasonic Corp | 抵抗体ペースト及びその製造方法 |
JP2013161770A (ja) * | 2012-02-09 | 2013-08-19 | Kyoto Elex Kk | セラミック基板ヒータ用抵抗体ペーストおよびセラミック基板ヒータ |
JP2018026480A (ja) * | 2016-08-10 | 2018-02-15 | 日本特殊陶業株式会社 | セラミック配線基板及びセラミック配線基板の製造方法 |
-
1995
- 1995-11-29 JP JP7332555A patent/JPH09153681A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009105263A (ja) * | 2007-10-24 | 2009-05-14 | Panasonic Corp | 抵抗体ペースト及びその製造方法 |
JP2013161770A (ja) * | 2012-02-09 | 2013-08-19 | Kyoto Elex Kk | セラミック基板ヒータ用抵抗体ペーストおよびセラミック基板ヒータ |
JP2018026480A (ja) * | 2016-08-10 | 2018-02-15 | 日本特殊陶業株式会社 | セラミック配線基板及びセラミック配線基板の製造方法 |
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