JP2013161770A - セラミック基板ヒータ用抵抗体ペーストおよびセラミック基板ヒータ - Google Patents

セラミック基板ヒータ用抵抗体ペーストおよびセラミック基板ヒータ Download PDF

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Abstract

【課題】 セラミック基板用ヒータのヒータ回路を構成する抵抗体を形成するに際して、焼成温度が異なっても少なくとも抵抗値の変動を抑制できる抵抗体ペーストを提供する。
【解決手段】 本発明に係る抵抗体ペーストは、(A−1)銀粉と、(A−2)パラジウム粉と、軟化点が750℃以上であり、かつ、その粒径が1〜3μmの範囲内の(B)ガラスフリットと、アルミナ、ジルコニア、チタニア、イットリアの少なくともいずれかの粉末であって、その粒径が0.1〜1μmの範囲内の(C)無機金属酸化物粉末と、を含有する。さらに、(B)ガラスフリットの含有量が、(B)および(C)の総量に対して重量比で70重量%以下であるとともに、800〜900℃の温度範囲内で複数温度水準にて焼成を行った場合に、所定の式で定義される抵抗値変動率VRが10%以内である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、セラミック基板ヒータ用抵抗体ペーストとこれを用いたセラミック基板ヒータとに関し、特に、基板上に抵抗体を形成することによってヒータ回路を作製する際に好適な抵抗体ペーストと、当該抵抗体ペーストを用いて得られる抵抗体を備えるセラミック基板ヒータとに関する。
サーマルプリントヘッドのヒータ、あるいはプリンタのトナー定着用ヒータ等は、セラミック基板にヒータ回路を形成することによって製造される。このようなセラミック基板用ヒータでは、その回路を構成する抵抗体の形成に抵抗体ペーストが用いられる。特に、トナー定着用ヒータの場合、例えば抵抗値が数100mΩ/□/10μmの領域となるように抵抗体が設計され、抵抗体ペーストの組成としては、銀粉およびパラジウム粉が導電性粉末(導体粉末)として用いられる。なお、抵抗体ペーストの抵抗値は、一般に、絶縁物であるガラス粉末、金属酸化物粉末等の配合によって調整が可能である。
一般的なトナー定着用ヒータ等では、当該ヒータに形成される部品としては、抵抗体、電極、オーバーコート用ガラス等が挙げられる。これら部品は、当該部品を形成するペーストをそれぞれ独立して印刷して焼成すれることによって形成される。例えば、抵抗体は、前記抵抗体ペーストを印刷および焼成することによって形成されるが、その後、他のペーストを印刷および焼成することで、他の部品が形成される。
したがって、セラミック基板ヒータの製造に際しては、先に形成された抵抗体は、後に形成される部品の形成に伴って再焼成されることになる。ここで、抵抗体は焼成毎に抵抗値が変化することが知られているので、抵抗体ペーストの組成を設計する際には、再焼成に伴う抵抗値の変化率を予め把握しておく必要がある。
ところで、セラミック基板ヒータ用抵抗体の形成に用いられる抵抗体ペーストに関しては、例えば、特許文献1ないし3に開示される技術が開示されている。
まず、特許文献1には、白金、パラジウム、銀、金の群より選ばれる一種以上の金属粉末及び結晶化温度が700℃以上のガラスフリットからなり、焼成後の面積抵抗率が0.05Ω/□以上10Ω/□以下である窒化アルミニウムヒータ用抵抗体と、これに用いられるペースト組成物が開示されている。この技術では、ガラスフリットの結晶化温度を適正化することにより、得られる抵抗体の窒化アルミニウム基板への接着強度を大きくしている。
また、特許文献2には、銀粉末100重量部に対してアルミニウム粉末を1〜50重量部配合したヒータ用抵抗体ペーストが開示されている。すなわち、この技術では、導電性粉末として銀粉が用いられ、アルミナの配合量により抵抗体の抵抗値を調整している。
また、特許文献3には、ガラス粉末を用いたグリーンシートと導電性粉末を含む内部回路とを同時焼成して低温焼成基板を製造するために用いられ、該導電性粉末とガラス粉末とをビヒクルに分散させてなる内蔵抵抗ペーストが開示されており、当該内蔵抵抗ペーストに用いられるガラス粉末の軟化温度と、前記グリーンシートに用いられるガラス粉末の軟化温度との関係を規定している。特許文献3の実施例によれば、ガラス粉末の軟化温度に加えてペースト組成も規定することで、低温焼成基板の製造過程で再焼成を繰り返しても、抵抗値変化を小さくすることが可能であるとされている。なお、実施例では、導電性粉末として酸化ルテニウム粉末が用いられており、ガラス粉末およびアルミナの配合量により抵抗体の抵抗値が調整されている。
特許第3033852号公報 特開平09−139278号公報 特開平09−153681号公報
しかしながら、前記の通り、再焼成に伴う抵抗値の変化率を予め把握した上で抵抗体ペーストの組成を設計しても、実際には、抵抗値の変化率にばらつきが生じる。そのため、前記変化率を反映させて組成を設計した抵抗体ペーストであっても、得られる抵抗体の抵抗値は好適な範囲から外れてしまうことがあり、その結果、歩留まりが低下するおそれがある。また、抵抗値は、焼成時に炉内の温度分布にも影響を受けるので、抵抗体ペーストの組成が好適な範囲から外れる場合(あるいは粉末の分散性が悪い場合)には、抵抗体を形成するための最初の焼成温度によって抵抗値の変動がより大きくなるおそれがある。
このように、再焼成に伴って抵抗値の変化率にばらつきが生じたり、抵抗体の形成時に焼成温度の影響により抵抗値が変動したりすれば、所望の抵抗値の抵抗体が得られないだけでなく、歩留まりの低下、製造コストの上昇、あるいは設計自由度の低下等の問題が生じる。特に、再焼成の前に抵抗体の抵抗値が所望の範囲内に入らなければ、歩留まりの低等のさまざまな問題を有効に抑制したり回避したりできない。
また、前述した特許文献1〜3では、焼成温度の影響による抵抗値の変動、あるいは、再焼成に伴う抵抗値の変化率のばらつきを十分に抑制することができない場合がある。
例えば、特許文献1には、前記抵抗値の変動あるいは変化率のばらつき等に関しては特に検討されていない。また、特許文献2では、導電性粉末として銀以外の貴金属粉末の使用が開示されていないので、その適用範囲が限定される。同様に特許文献3でも、導電性粉末として貴金属粉末の使用が開示されていないので、その適用範囲が限定される。
さらに、これら特許文献には、それぞれの粉末成分の好ましい粒径については十分に開示されていない。例えば、特許文献2では、銀粉末およびアルミニウム粉末の粒径の上限が規定されているが、ガラス粉末(ガラスフリット)等の粒径に関しては特に開示されていない。また、特許文献1および3には、実施例において粉末成分の一部について平均粒径の一例が挙げられているのみで、粒径の好ましい範囲等については特に開示されていない。
抵抗値の変動あるいは再焼成に伴う抵抗値の変化率のばらつきを軽減させ、所望の抵抗値の抵抗体を得るためには、粉末成分の分散性を向上することが重要な検討事項の一つとなる。そして、本発明者らの検討によれば、粉末成分の分散性の向上には、粒径を好適な範囲に限定することが大きく寄与することが明らかとなったが、このような点は、特許文献1〜3には開示されていない。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、セラミック基板用ヒータのヒータ回路を構成する抵抗体を形成するに際して、焼成温度が異なっても少なくとも抵抗値の変動を抑制でき、好ましくは、抵抗体を再焼成しても、その抵抗値の変化率のばらつきを小さくすることが可能となる抵抗体ペーストを提供することを目的とする。
本発明に係るセラミック基板ヒータ用抵抗体ペーストは、前記の課題を解決するために、(A)導電性粉末としての(A−1)銀粉および(A−2)パラジウム粉と、(B)ガラスフリットと、(C)無機金属酸化物粉末と、を含有し、セラミック基板ヒータ用に用いられる抵抗体ペーストであって、前記(B)ガラスフリットの軟化点が750℃以上であり、かつ、その粒径が1〜3μmの範囲内であり、前記(C)無機金属酸化物粉末が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、およびイットリアからなる群から選択される少なくとも1種の無機金属酸化物の粉末であって、その粒径が0.1〜1μmの範囲内であり、800〜900℃の温度範囲内において複数の温度水準で焼成して、各温度水準で焼成後の抵抗体の抵抗値を測定した場合に、次の式(1)
VR=(Rmax −Rmin )/Rave ×100 ・・・(1)
(ただし、Rmax が、複数の抵抗値のうち10μm換算抵抗値の最大値、Rmin が10μm換算抵抗値の最小値、Rave が10μm換算値の平均値を示す。)
で定義される、焼成後の抵抗体の抵抗値変動率VRが10%以下である構成である。
前記構成によれば、導電成分として銀粉およびパラジウム粉を含む抵抗体ペーストにおいて、絶縁成分であるガラスフリットの粒径と、無機金属酸化物の種類および粒径とを規定し、さらに、これらの配合量を規定している。これにより、式(1)で定義される抵抗値変動率VRを10%以内に抑えることができるので、焼成後に得られる抵抗体の抵抗値の変動が大きくなることを有効に抑制することができる。
前記構成の抵抗体ペーストにおいては、前記(A−1)銀粉の一次粒径が0.1〜3μmの範囲内であり、前記(A−2)パラジウム粉の一次粒径が0.1〜0.5μmの範囲内であり、さらに、前記(B)ガラスフリットの含有量が、当該(B)ガラスフリットおよび前記(C)無機金属酸化物粉末の総量に対して重量比で70重量%以下であり、焼成時点での抵抗体の抵抗値が1000mΩ/□/10μm以下であり、かつ、800〜900℃の温度範囲内で、前記抵抗体に3回の再焼成を行った場合に、次の式(2)
CR=Rn+1−Rn/Rn×100 ・・・(2)
(ただし、Rn+1がn+1回焼成を行った後の10μm換算抵抗値、Rnがn回焼成を行った後の10μm換算抵抗値を示し、nは1〜3のいずれかの整数である。)
で定義される、前記抵抗体の抵抗値変化率CRの絶対値の合計が10%以下であってもよい。
前記構成によれば、導電成分として銀粉およびパラジウム粉の一次粒径を規定することで、式(2)で定義される抵抗値変化率CRの絶対値3つの合計を10%以下にすることが可能となる。それゆえ、抵抗体の抵抗値の変動が大きくなることを有効に抑制できるだけでなく、再焼成時の抵抗値の変化率のばらつきを有効に抑制することができる。
また、本発明には、前記抵抗体ペーストを焼成して得られる抵抗体を備えているセラミック基板ヒータも含まれる。
以上のように、本発明では、セラミック基板用ヒータのヒータ回路を構成する抵抗体を形成するために用いられる抵抗体ペーストにおいて、焼成温度が異なっても少なくとも抵抗値の変動を抑制でき、好ましくは、抵抗体を再焼成しても、その抵抗値の変化率のばらつきを小さくすることが可能となる、という効果を奏する。
本発明の実施例で作製された抵抗体の印刷パターンを示す平面図である。 (a)は、実施例1で作製された抵抗体の電子顕微鏡による粒子状態を示す図であり、(b)は、実施例4で作製された抵抗体の電子顕微鏡による粒子状態を示す図であり、(c)は、比較例1で作製された抵抗体の電子顕微鏡による粒子状態を示す図である。
本発明に係る抵抗体ペーストは、(A)導電性粉末としての(A−1)銀粉および(A−2)パラジウム粉と、(B)ガラスフリットと、(C)無機金属酸化物粉末と、を含有し、セラミック基板ヒータ用に用いられる抵抗体ペーストである。これら(A)〜(C)の粉末成分のうち、(B)ガラスフリットは、その軟化点が750℃以上であり、かつ、その粒径が1〜3μmの範囲内であり、(C)無機金属酸化物粉末は、アルミナ、ジルコニア、チタニア、およびイットリアからなる群から選択される少なくとも1種の無機金属酸化物の粉末であって、その粒径が0.1〜1μmの範囲内である。そして、(B)ガラスフリットの含有量が、前記(C)無機金属酸化物粉末の含有量に対して重量比で70重量%以下であり、後述する焼成後の抵抗値変動率VRが10%以下となっている。
さらに、前記構成の抵抗体ペーストにおいては、(A−1)銀粉の一次粒径が0.1〜3μmであり、前記(A−2)パラジウム粉の一次粒径が0.1〜0.5μmであることが好ましい。そして、これら(A)導電性粉末がこのような一次粒径を有していることに加えて、後述する3回の再焼成を行った場合の抵抗値変化率CRの絶対値の合計が10%であることが、より好ましい。
以下、前記構成を有する、本発明に係る抵抗体ペーストの好ましい実施の形態を具体的に説明する。
[(A)導電性粉末]
本発明に係る抵抗体ペーストは、前記の通り(A)導電性粉末として(A−1)銀粉および(A−2)パラジウム粉の2種類の貴金属粉末を含有している。これら貴金属粉末は、本発明に係る抵抗体ペーストを焼成して得られる抵抗体において導電成分となる。
まず、(A)導電性粉末のうち(A−1)銀粉の具体的構成は特に限定されず、その製造方法等も特に限定されないが、その一次粒径が0.1〜3μmの範囲内であることが好ましい。(A−1)銀粉の一次粒径がこの範囲内であれば、少なくとも抵抗体ペースト中での分散性を向上させることができ、焼成後の抵抗率の変化率を良好に制御することが可能となる。ここで、(A−1)導電性粉末の一次粒径はSEM(電子顕微鏡)により観察される、粒子10個以上の平均粒径である。
これに対して、(A−1)銀粉の一次粒子が0.1μm未満であると、粉末としての吸油量が大きくなりペースト粘度が増大するおそれがあるため、ペースト粘度を下げるために大量の溶剤を添加する必要が生じ得る。溶剤を大量に添加すると、抵抗体ペーストを印刷するに際しての物性に影響が生じ、抵抗体としての膜厚を十分確保できなくなるおそれがある。
一方、(A−1)銀粉の一次粒径が3μmを超えると、一般に焼結性が低下するおそれがある。この場合、焼結性が低下すると焼結が十分なされていない抵抗体が形成される可能性があり、このような抵抗体を再焼成すると、十分に焼結された抵抗体に対して抵抗値の変化が大きくなってしまうことになる。なお、ここでいう「焼結」は、一般に、金属粉末等の固体粉末を所定形状に成形して融点よりも低い温度で加熱することにより、緻密な構造を有する物体(焼結体)を形成することを指す。一方、「焼成」は、本実施の形態では、抵抗体ペーストあるいは他の部品を形成するためのペーストを高熱で焼き締める処理を広く指すものとする。
次に、(A)導電性粉末のうち(A−2)パラジウム粉の具体的構成も特に限定されず、その製造方法等も特に限定されないが、その一次粒径が0.1〜0.5μmの範囲内であることが好ましい。(A−2)パラジウム粉の一次粒径がこの範囲内であれば、少なくとも抵抗体ペースト中での分散性を向上させることができ、焼成後の抵抗率の変化率を良好に制御することが可能となる。
(A−2)パラジウム粉の一次粒径が0.1μm未満であれば、他の粉末成分よりも一次粒子径が比較的小さくなるので、抵抗体ペースト中での分散状態が逆に低下するおそれがある。一方、(A−2)パラジウム粉の一次粒径が0.5μmを超えれば、(A−1)銀粉の表面に付着し難くなるため、「パラジウム」としての所定の効果を十分発揮できなくなるおそれがある。
[(B)ガラスフリット]
本発明に係る抵抗体ペーストに含まれる(B)ガラスフリット(ガラス粉)は、焼成して得られる抵抗体の絶縁成分の一つとなるものである。(B)ガラスフリットの具体的な構成は特に限定されず、その具体的な成分、その製造方法等も特に限定されないが、少なくとも軟化点が750℃以上であり、かつ、その粒径が1〜3μmの範囲内となっている。
(B)ガラスフリットの軟化点が750℃以上であれば、800〜900℃の焼成温度に対する軟化の程度を良好なものとすることができる。また、(B)ガラスフリットの粒径が1μm以上3μm以下であれば、少なくとも抵抗体ペースト中での分散性を向上させることができ、焼成後の抵抗率の変化率を良好に制御することが可能となる。なお、ガラスフリットの軟化点はDTA曲線の第2級熱部の裾の温度として定義される。
これに対して、(B)ガラスフリットの軟化点が750℃未満であると、800〜900℃の焼成温度に対して軟化の程度が大きくなり過ぎる傾向にある。例えば、焼成温度を800℃と900℃とにそれぞれ設定して抵抗体ペーストを焼成したとき、いずれも抵抗値の変化率が大きくなる。
また、(B)ガラスフリットの粒径が1μm未満あるいは3μmを超えれば、他の粉末成分の粒径と比較して小さくなったり大きくなったりするため、抵抗体ペースト中での分散性が低下するおそれがある。その結果、抵抗値の変化率のばらつきが増大することにつながる。なお、ガラスフリットの粒径の測定方法は、SEM(電子顕微鏡)により観察される、粒子10個以上の平均粒径である。
また、本実施の形態では、(A−1)銀粉および(A−2)パラジウム粉等は個々の粒子が凝集しているものが多いため、凝集したものの粒径を「一次粒径」と称している。一方、ガラスフリット等は凝集しないので、個々の粒子の粒径を単に「粒径」と称している。
[(C)無機金属酸化物粉末]
本発明に係る抵抗体ペーストに含まれる(C)無機金属酸化物粉末は、(B)ガラスフリット(ガラス粉)とともに、焼成して得られる抵抗体の絶縁成分の一つとなるものである。本発明で用いられる(C)無機金属酸化物粉末は、アルミナ、ジルコニア、チタニア、およびイットリアからなる群から選択される少なくとも1種の無機金属酸化物の粉末である。したがって、(C)無機金属酸化物粉末としては、アルミナ粉、ジルコニア粉、チタニア粉、イットリア粉のいずれが1種の粉末が用いられてもよいし、2種以上の粉末が適宜組み合わせて用いられてもよいし、4種全ての粉末が併用されてもよい。
また、前記4種の(C)無機金属酸化物粉末の粒径は0.1〜1μmの範囲内であればよい。(C)無機金属酸化物粉末の粒径が0.1μm未満または1μmを超えれば、他の粉末成分の粒径と比較して小さくなったり大きくなったりするため、抵抗体ペースト中での分散性が低下するおそれがある。その結果、抵抗値の変化率のばらつきが増大することにつながる。
なお、(C)無機金属酸化物粉末の製造方法等については特に限定されない。また、後述する実施例では、(C)無機金属酸化物粉末の一例としてアルミナ粉を用いているが、本発明に係る抵抗体ペーストにおいては、アルミナ粉、ジルコニア粉、チタニア粉、およびイットリア粉は、その目的とする機能において実質的に等価である。すなわち、本発明では、(C)無機金属酸化物粉末は、抵抗体ペーストの焼成後の抵抗値を調整することを主たる目的で配合されるが、この目的においては、実施例で用いたアルミナ粉を、ジルコニア粉、チタニア粉、もしくはイットリア粉で置き換えることもできる。
[その他の成分]
本発明に係る抵抗体ペーストは、前述した(A)導電性粉末((A−1)銀粉および(A−2)パラジウム粉)、(B)ガラスフリット、および(C)無機金属酸化物粉末以外に、抵抗体ペーストの分野で公知の種々の成分を配合することができる。具体的には、樹脂、溶剤、分散剤、その他の添加剤が挙げられるが特に限定されない。このうち、樹脂および溶剤は、抵抗体ペーストの有機ビヒクルを構成する。
前記樹脂としては、具体的には、例えば、エチルセルロース等が挙げられ、また、前記溶剤としては、具体的には、例えば、ターピネオール等が挙げられるが、特に限定されない。また、分散剤は、本発明における(A)〜(C)の粉末成分の分散性を向上できるものであればよく、例えば、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸が挙げられる。
さらに、本発明に係る抵抗体ペーストにおいては、焼成後の抵抗体における抵抗値の変化に影響しない範囲で、(A)〜(C)の粉末成分以外の粉末成分を添加することもできる。
[抵抗体ペーストおよびセラミック基板ヒータ]
本発明に係る抵抗体ペーストは、前記(A)〜(C)の粉末成分を必須成分とし、さらに、前述した樹脂、溶剤、分散剤等を適宜配合して混合することにより調製(製造)される。抵抗体ペーストの具体的な製造方法は特に限定されないが、代表的には、前記各成分を公知の条件で撹拌予備混合してから3本ロールミルで混練する方法を好適に用いることができる。
ここで、前記(A)〜(C)の粉末成分のうち絶縁成分である(B)ガラスフリットおよび(C)無機金属酸化物粉末の配合比は、本発明では好適な範囲内に設定される。具体的には、(B)ガラスフリットの含有量は、(B)ガラスフリットおよび(C)無機金属酸化物粉末の総量に対して重量比で70重量%以下となるように配合される。すなわち、(B)ガラスフリットの配合量をWB(重量基準)とし、(C)無機金属酸化物粉末の配合量(重量基準)をWCとしたときに、WB/(WB+WC)≦0.7であればよい。また、(B)ガラスフリットの配合比の下限は特に限定されないが、40重量%を超えていることが好ましい。
抵抗体ペーストを焼成して得られる抵抗体を保護するために、その表面にはオーバーコート用ガラスが形成される。このオーバーコート用ガラスは、当該ガラス用のペーストを焼成後の抵抗体に積層される形で印刷して焼成することにより形成される。ここで、オーバーコート用ガラスを形成するために当該ガラス用ペーストを焼成すると、抵抗体も再焼成されることになる。このとき、後述するように、抵抗体中の(B)ガラスフリットは、軟化点付近の温度になるので、抵抗体内で流動可能な状態となる。これにより、抵抗体内の(A)導電性粉末(特に(A−1)銀粉)の焼結による導電ネットワークが破壊され易くなるため、抵抗値が大幅に変化してしまう。
(B)ガラスフリットの含有量WBがWB+WCの70重量%を超えると、前記導電ネットワークの破壊現象が顕著になる傾向にある。それゆえ、本発明に係る抵抗体ペーストにおいては、(B)ガラスフリットの配合は、(C)無機金属酸化物粉末に対して重量比で70重量%以下であることが好ましい。また、(B)ガラスフリットの含有量WBがWB+WCの40重量%以下であると、(C)無機金属酸化物粉末が多すぎて、前記導電ネットワークが良好に形成されない場合がある。
また、本発明においては、(A)導電性粉末のうち、(A−1)銀粉と(A−2)パラジウム粉との重量比(配合比)は、(A−1)銀粉の配合量(重量基準)をWA1とし、(A−2)パラジウム粉の配合量(重量基準)をWA2としたときに、WA1/WA2=9/1〜43/57の範囲内であることが好ましい。パラジウムはTCR(抵抗値の温度変化率)を下げるために配合し、ヒータの性能はTCRの値により大きく影響を受ける。WA1/WA2=43/57になると、TCRがほぼゼロになるので、本発明では、ヒータとして使用するために銀/パラジウムの配合比の必要十分な範囲、すなわち、WA1/WA2=9/1〜43/57の範囲が好ましくなる。また、配合比がこの範囲内であれば、(A−2)パラジウム粉が(A−1)銀粉の表面に付着して(A−1)銀粉の焼結を阻害する作用を有効に発揮することができる。
さらに、本発明においては、(A)導電性粉末と(B)ガラスフリットと(C)無機金属酸化物粉末との配合比は特に限定されないが、(A)導電性粉末の配合量(重量基準)をWAとすれば、WA:WB:WC=98:0.8:1.2〜40:28:12の範囲内であればよい。言い換えれば、(A)〜(C)の粉末成分の配合は、(A)導電性粉末が40〜98重量部の範囲内であればよく、(B)ガラスフリットが0.8〜28重量部の範囲内であればよく、(C)無機金属酸化物粉末が1.2〜12重量部の範囲内であればよい。
本発明においては、(A)導電性粉末の量(WA)と絶縁性粉末、すなわち(B)ガラスフリット+(C)無機金属酸化物粉末の量(WB+WC)とによって、抵抗体ペーストの抵抗値が決定される。例えば、後述する実施例の多くでは、WA=46.5重量部、WB+WC=32.5重量部(WB/(WB+WC)=69%)とすることで、抵抗値が200mΩとなっている。なお、WA=41重量部、WB+WC=38.5重量部とすることで、抵抗値が1000mΩとなるが、WB+WCがこれ以上増加すると抵抗値が急激に増大する傾向にあり、抵抗値の制御が難しくなる。それゆえ、WB+WCの上限は38.5重量部であることが好ましい。
加えて、(A)〜(C)以外のその他の成分の配合量も特に限定されないが、樹脂および溶剤(すなわち有機ビヒクル)の配合比は、全粉末成分に対して20〜25重量%の範囲内であればよい。
また、本発明に係る抵抗体ペーストは、特定条件の抵抗値の変動率が10%以下に調整されている。具体的には、まず、本発明に係る抵抗体ペーストを800〜900℃の温度範囲内において複数の温度水準で焼成して、各温度水準で焼成後の抵抗体の抵抗値を測定した場合に、次の式(1)で定義される抵抗値変動率VRが10%以下となっている。なお、式(1)においては、Rmax が、測定された複数の抵抗値のうち10μm換算抵抗値の最大値、Rmin が10μm換算抵抗値の最小値、Rave が10μm換算抵抗値の平均値を示す。
VR=(Rmax −Rmin )/Rave ×100 ・・・(1)
なお、式(1)に用いられる800〜900℃の温度範囲内における焼成温度は、2つ以上の温度水準であればよく、3つ以上の温度水準であることが好ましい。後述する実施例では、820℃、850℃、および890℃の3つの温度水準を採用している。抵抗値変動率VRを算出するにあたって、複数の焼成の温度水準は、抵抗体の具体的な組成、焼成条件等に応じて、評価に好適な温度水準を2つ以上選択することができ、実施例の3つの温度水準のみに限定定されるものではない。
さらに、本発明に係る抵抗体ペーストで形成される抵抗体の焼成時点の抵抗値(10μm換算値)が1000mΩ/□/10μm以下であり、かつ、800〜900℃の温度範囲内で3回の再焼成を行った場合(すなわち、抵抗体ペーストを焼成して抵抗体を得た後、当該抵抗体に3回の再焼成を行った場合)には、次の式(2)で定義される抵抗値変化率CRの絶対値の合計が10%以下であることが特に好ましい。なお、式(2)においては、Rn+1がn+1回目の焼成を行った後の10μm換算抵抗値、Rnがn回目の焼成を行った後の10μm換算抵抗値を示し、nは1〜3のいずれかの整数である。
CR=(Rn+1−Rn)/Rn×100 ・・・(2)
本発明においては、前記式(1)で定義される抵抗値変動率VRが少なくとも10%以下であり、より好ましくは、前記式(2)で定義される3回再焼成時の抵抗値変化率CRの絶対値の合計が10%以下であれば、最初の焼成温度(抵抗体を形成するための焼成の温度)が変わっても抵抗値の変動を小さくすることができ、また、抵抗体が再焼成を繰り返しても抵抗値の変化率のばらつきが小さい抵抗体をセラミック基板上に作製することができる。その結果、歩留まりよく、ヒータ回路を製造することが可能となる。
なお、表面抵抗値(シート抵抗)は、抵抗体ペーストでサンプルを形成して焼成した後に、導体ラインの実測抵抗値をデジタルマルチメーター、2端子法で測定し、下式(3)で換算することにより測定する。
(シート抵抗)=(実測抵抗値)/(アスペクト比)[単位:mΩ/□]・・・(3)
また、表面抵抗値を下式(4)で換算することにより10μm抵抗値とする。本実施の形態においては、実際に形成される抵抗体の膜厚が概ね10μm程度なので、評価用で測定された膜厚を10μmに換算した値で比較している。
(抵抗値)=(シート抵抗)×(膜厚/10)[単位:mΩ/□/10μm]・・・(4)
セラミック基板用ヒータにおいて、抵抗体の形成時または抵抗体の再焼成時の抵抗値の変化の機構としては、以下が想定される。
まず、本発明に係る抵抗体ペーストで製造される銀/パラジウム系の抵抗体は、(A)導電性粉末として(A−1)銀粉および(A−2)パラジウム粉を含有するのに対して、「絶縁性粉末」として(B)ガラスフリットおよび(C)無機金属酸化物粉末を含有しており、これら各粉末成分を適宜加減して混合することにより、抵抗体の抵抗値を調整することができる。つまり、粉末成分の配合比率を適宜変化させて焼成することにより、得られる抵抗体の内部では、導電物質の主体である銀と、絶縁物質であるガラスおよび無機金属酸化物との分散混在により導電ネットワークが形成されている。
ここで、抵抗体の焼成を繰り返すと、当該抵抗体を構成する物質のうち、焼成温度より低い軟化点を有するガラスが軟化して流動し、焼結した銀による導電ネットワークを破壊して抵抗値を変化させる。このようなガラスの流動は、抵抗体の抵抗値を上昇する方向に変化させると推測される。
一方、再焼成により銀の焼結が進むと、抵抗値が低下する方向で変化すると推測されるが、もう一方の(A)導電性粉末である(A−2)パラジウム粉は、(A−1)銀粉と合金を作り易い。それゆえ、(A−1)銀粉の表面に(A−2)パラジウム粉が付着して焼結を阻害する方向に作用すると考えられる。したがって、(A−2)パラジウム粉の配合は、銀の焼結が繰り返されたとしても抵抗値の低下を抑制する方向に働くと考えられる。
このように、(A−1)銀粉、(A−2)パラジウム粉、(B)ガラスフリットおよび(C)無機金属酸化物粉末を含有する抵抗体ペーストで抵抗体を形成したときには、(B)ガラスフリットの流動と、(A−2)パラジウム粉による(A−1)銀の焼結阻害(または焼結抑制)とのバランスにより、焼成時の抵抗値の変化が生じる。また、粉末成分の分散性が悪いと、ガラスの流動による導電ネットワークの破壊の程度が大きくなると推測され、再焼成した後の抵抗値の変化率は大きくなる傾向にある。また、粉末成分の粒径が適性範囲になければ、粉末成分の分散性が低下し、その結果、再焼成した後の抵抗値の変化率が大きくなる傾向にある。
本発明では、少なくとも、絶縁性粉末である(B)ガラスフリットおよび(C)無機金属酸化物粉末の粒径および配合を規定すれば、前記式(1)で定義される抵抗値変動率VRを10%以内に抑えることができ、さらには、(A−1)銀粉および(A−2)パラジウム粉の一次粒径を規定すれば、前記式(2)で定義される、再焼成3回までの抵抗値変化率CRが10%以下に抑えることができる。
本発明に係る抵抗体ペーストは、サーマルプリントヘッドのヒータ、あるいはプリンタのトナー定着用ヒータ等のセラミック基板ヒータのヒータ回路を構成する抵抗体を製造する用途に好適に用いられる。したがって、本発明には、抵抗体ペーストを焼成して得られる抵抗体を備えるセラミック基板ヒータも含まれる。
セラミック基板ヒータの具体的構成、並びに、セラミック基板ヒータの製造方法等は特に限定されず、公知のさまざまなセラミック基板ヒータおよびその製造方法に好適に用いることができる。
一般にセラミック基板にヒータ回路を作製する場合には、抵抗体ペーストを所定パターンで印刷して焼成することにより抵抗体を形成する。このときの焼成温度は、800〜900℃の範囲内であるが、本発明に係る抵抗体ペーストであれば、この温度範囲で再焼成しても、抵抗体の抵抗値の焼成温度依存性を小さくできるとともに、再焼成した後の抵抗値の変化率を小さくすることができるので、歩留まりよく、かつ、設計自由度を確保しながら、ヒータ回路を作製することができる。
本発明について、実施例および比較例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。当業者は本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更、修正、および改変を行うことができる。なお、以下の実施例および比較例における抵抗値の変動率および変化率の評価は次に示すようにして行った。
(評価方法)
[抵抗値変動率VRの評価]
下記の各実施例および比較例において得られた抵抗体ペーストを、820℃×7分、850℃×7分、および890℃×7分の焼成温度でそれぞれ焼成して得られる抵抗体から抵抗値(10μm換算抵抗値の最大値、10μm換算抵抗値の最小値、および平均抵抗値)を測定し、当該測定データから、当該抵抗体ペーストを用いて形成された抵抗体の抵抗値変動率VRを前記式(1)から算出して評価した。
[再焼成時の抵抗値変化率CRの評価]
下記の各実施例および比較例において得られた抵抗体ペーストを用いて形成した抵抗体それぞれについて、850℃×7分の条件で合計3回、同様に再焼成し、その抵抗値を測定した。そして、前記式(2)から再焼成時の抵抗値変化率CRを算出した。
なお、後述するように、抵抗体を形成するための焼成も850℃×7分の条件で行われるので、これが「1回目の焼成」(n=1)となるのでその抵抗値はR1である。また、1回目の再焼成は「2回目の焼成」(n=2)となるのでその抵抗値はR2であり、2回目の再焼成は「3回目の焼成」(n=3)となるのでその抵抗値はR3であり、3回目の再焼成は「2回目の焼成」(n=4)となるのでその抵抗値はR4である。
前記式(2)に示すように、抵抗値変化率CRは、n回目の抵抗値Rnを基準としてn+1回目の抵抗値Rn+1との差分から算出される。したがって、1回目の焼成の後に3回の再焼成を行った場合、抵抗値変化率CRは合計3つ得られることになる。それゆえ、この3つの抵抗値変化率CRの絶対値を合計したときの値(便宜上、CR合計値と称する。)を算出して、抵抗値変化率CRを評価した。

(実施例1)
粉末成分のうち(B)ガラスフリットとして、酸化ケイ素、酸化ホウ素および酸化バリウムを含む軟化点795℃のガラス粉B−1を選択し、(C)無機金属酸化物粉末としてアルミナ粉を選択した。
そして、表1に示す一次粒径を有する(A−1)銀粉および(A−2)パラジウム粉(まとめて(A)導電性粉末)、(B)ガラスフリット(ガラス粉B−1)、および(C)無機金属酸化物粉末としてのアルミナ粉(まとめて絶縁性粉末)を、表2に示す配合比で容器に秤量した。これら粉末成分に加えて、エチルセルロース、ターピネオール、ステアリン酸をそれぞれ、粉末成分の総量を100重量部としたとき、2.6重量部、26重量部、1.3重量部を撹拌予備混合して混合物を得た。得られた混合物を3本ロールミルで混練し、実施例1の抵抗体ペーストを得た。
得られた抵抗体ペーストに溶剤を追加することでのペースト粘度を300Pa・s程度に粘度調整し、スクリーン印刷によりセラミック基板20上に図1に示すつづら折れパターン10を印刷した。なお、セラミック基板20としては、2インチ×1インチのアルミナ基板を用いた。
その後、熱風乾燥機によりセラミック基板20を150℃×5分の条件で乾燥した後、ベルト式焼成炉により、850℃×7分キープ、インアウト40分の条件で焼成して、セラミック基板20の上に抵抗体(850℃焼成)を形成した。なお、得られた抵抗体の電子顕微鏡写真を図2(a)に示す。
また、乾燥後のセラミック基板20を、820℃×7分キープの条件で前記と同様に焼成し、セラミック基板上に抵抗体(820℃焼成)を形成した。同様に、乾燥後のセラミック基板20を、890℃×7分キープの条件で前記と同様に焼成し、セラミック基板20の上に抵抗体(890℃焼成)を形成した。これら3種類の抵抗体について、10μm換算抵抗値を測定し、得られた測定データから抵抗値変動率VRを算出して評価した。
また、前記抵抗体(850℃焼成)を備えるセラミック基板を、実施例1のセラミック基板ヒータモデル試料として、このセラミック基板ヒータモデル試料を、前記と同様に850℃×7分の焼成温度で3回再焼成して、各再焼成の後に抵抗体の10μm換算抵抗値(単位:mΩ/□/10μm)を測定し、前記の通り抵抗値変化率CRを算出してCR合計値を評価した。その結果を表3に示す。
(実施例2)
表2に示すように、(A−1)銀粉と(A−2)パラジウム粉との配合比を9/1から8/2に変えるとともに、導電性粉末の総量を45重量部から43重量部に、絶縁性粉末の総量を32重量部から35重量部に変えた以外は、前記実施例1と同様にして実施例2の抵抗体ペーストを得るとともに、抵抗体を形成し、実施例2のセラミック基板ヒータモデル試料を得た。当該モデル試料について、前記実施例1と同様にして抵抗値変動率VRおよび抵抗値変化率CRを評価した。その結果を表3に示す。
(実施例3)
表1に示すように、(A−1)銀粉として、一次粒径が0.6μmではなく2.8μmのものを用いた以外は、前記実施例1と同様にして実施例3の抵抗体ペーストを得るとともに、抵抗体を形成し、実施例3のセラミック基板ヒータモデル試料を得た。当該モデル試料について、前記実施例1と同様にして抵抗値変動率VRおよび抵抗値変化率CRを評価した。その結果を表3に示す。
(実施例4)
表2に示すように、(B)ガラスフリットの配合量を、絶縁性粉末全量中69重量%から50重量%に変えた以外は、前記実施例1と同様にして実施例4の抵抗体ペーストを得るとともに、抵抗体を形成し、実施例4のセラミック基板ヒータモデル試料を得た。なお、得られた抵抗体の電子顕微鏡写真を図2(b)に示す。また、前記モデル試料について、前記実施例1と同様にして抵抗値変動率VRおよび抵抗値変化率CRを評価した。その結果を表3に示す。
(実施例5)
表1に示すように、(A−2)パラジウム粉として、一次粒径が0.3μmではなく0.06μmのもの(好ましい範囲である0.1〜0.5μmから外れている)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして実施例5の抵抗体ペーストを得るとともに、抵抗体を形成し、実施例5のセラミック基板ヒータモデル試料を得た。当該モデル試料について、前記実施例1と同様にして抵抗値変動率VRおよび抵抗値変化率CRを評価した。その結果を表3に示す。
(実施例6)
表2に示すように、(B)ガラスフリットの配合量を、絶縁性粉末全量中69重量%から80重量%に変えた以外は、前記実施例1と同様にして実施例6の抵抗体ペーストを得るとともに、抵抗体を形成し、比較例1のセラミック基板ヒータモデル試料を得た。なお、得られた抵抗体の電子顕微鏡写真を図2(c)に示す。また、前記モデル試料について、前記実施例1と同様にして抵抗値変動率VRおよび抵抗値変化率CRを評価した。その結果を表3に示す。
(実施例7)
表2に示すように、(A−1)銀粉と(A−2)パラジウム粉との配合比を9/1から72/28に変えるとともに、導電性粉末の総量を45重量部から49重量部に、絶縁性粉末の総量を32重量部から27重量部に変えた以外は、前記実施例1と同様にして実施例7の抵抗体ペーストを得るとともに、抵抗体を形成し、実施例7のセラミック基板ヒータモデル試料を得た。当該モデル試料について、前記実施例1と同様にして抵抗値変動率VRおよび抵抗値変化率CRを評価した。その結果を表3に示す。
(実施例8)
表2に示すように、(A−1)銀粉と(A−2)パラジウム粉との配合比を9/1から45/57に変えるとともに、導電性粉末の総量を45重量部から41重量部に、絶縁性粉末の総量を32重量部から39重量部に変えた以外は、前記実施例1と同様にして実施例8の抵抗体ペーストを得るとともに、抵抗体を形成し、実施例8のセラミック基板ヒータモデル試料を得た。当該モデル試料について、前記実施例1と同様にして抵抗値変動率VRおよび抵抗値変化率CRを評価した。その結果を表3に示す。
(比較例1)
粉末成分のうち(B)ガラスフリットとして、ホウケイ酸ガラスからなる軟化点800℃のガラス粉B−2を選択した。このガラス粉B−2の一次粒径は表1に示すように3.5μmである。
そして、表1に示すように、(A−2)パラジウム粉として、一次粒径が0.3μmではなく0.06μmのものを用いるとともに、(C)無機金属酸化物粉末として、一次粒径が0.8μmではなく1.4μmのアルミナ粉を用いた以外は、前記実施例1と同様にして比較例1の抵抗体ペーストを得るとともに、抵抗体を形成し、比較例1のセラミック基板ヒータモデル試料を得た。当該モデル試料について、前記実施例1と同様にして抵抗値変動率VRおよび抵抗値変化率CRを評価した。その結果を表3に示す。
(比較例2)
表1に示すように、(A−2)パラジウム粉として、一次粒径が0.3μmのもの(実施例1の(A−2)パラジウム粉と同じ一次粒径)を用いた以外は、前記比較例1と同様にして比較例2の抵抗体ペーストを得るとともに、抵抗体を形成し、比較例2のセラミック基板ヒータモデル試料を得た。当該モデル試料について、前記実施例1と同様にして抵抗値変動率VRおよび抵抗値変化率CRを評価した。その結果を表3に示す。
(比較例3)
表2に示すように、(B)ガラスフリットとしてのホウケイ酸ガラス粉の配合量を、絶縁性粉末全量中69重量%から40重量%に変えた以外は、前記比較例1と同様にして比較例3の抵抗体ペーストを得るとともに、抵抗体を形成し、比較例3のセラミック基板ヒータモデル試料を得た。当該モデル試料について、前記実施例1と同様にして抵抗値変動率VRおよび抵抗値変化率CRを評価した。その結果を表3に示す。

実施例1〜8の抵抗体ペーストは、いずれも、(B)ガラスフリットとして、軟化点が750℃以上であり、かつ、その粒径が1〜3μmの範囲内のものを用い、また、(C)無機金属酸化物粉末として、粒径が0.1〜1μmの範囲内のアルミナ粉を用いている。それゆえ、表3に示すように、820℃、850℃、および890℃で焼成したときの抵抗値変動率VRがいずれも10%以下であることが分かる。
実施例1〜4の抵抗体ペーストは、いずれも、(A−1)銀粉の一次粒径が0.1〜3μmの範囲内であり、かつ、(A−2)パラジウム粉の一次粒径が0.1〜0.5μmの範囲内であり、焼成時点(すなわち再焼成前)での抵抗体の抵抗値は、3種の焼成条件のいずれも1000mΩ/□/10μm以下である。このとき、850℃で再焼成を3回行ったときの抵抗値変化率CRの絶対値の合計、すなわちCR合計値は10%以下になることが分かる。
ただし、実施例5の抵抗体ペーストでは、(A−2)パラジウム粉の一次粒径が好ましい範囲より小さいため、抵抗値変動率VRは10%以下(3.8%)となっているが、CR合計値は10%を超えている。それゆえ、少なくとも、(B)ガラスフリットおよび(C)無機金属酸化物粉末の配合比を調整することで、抵抗値の変動を抑えることができ(実施例5)、さらに(A)導電性粉末の一次粒径を調整することで、再焼成時の抵抗値の変化率も小さくできる(実施例1〜4)ことがわかる。
また、実施例6の抵抗体ペーストでは、(B)ガラスフリットの含有量が、絶縁性粉末の総量に対して重量比で70重量%を超えている(80重量%)ため、CR合計値は31.2%となっているが、抵抗値変動率VRは10%以下である。それゆえ、少なくとも(B)ガラスフリットとして、軟化点が750℃以上であり、かつ、その粒径が1〜3μmの範囲内のものを用い、また、(C)無機金属酸化物粉末として、粒径が0.1〜1μmの範囲内のアルミナ粉を用いることにより、抵抗値変動率VRを10%以下にすることができ、CR合計値を10%以下に下げたい場合には、(B)ガラスフリットの含有量を、絶縁性粉末((B)ガラスフリットおよび(C)無機金属酸化物粉末)の総量に対して重量比で70重量%以下とすれば好ましいことがわかる。
また、実施例7の抵抗体ペーストでは、実施例1等と比較して(A−2)パラジウム粉が多くなるよう配合し、実施例8の抵抗体ペーストでは、(A−2)パラジウム粉が(A−1)銀粉よりも多くなるように配合しているが、いずれもCR合計値も抵抗値変動率VRも10%以下となっている。前述したように、WA1/WA2=43/57になる(実施例8)とTCRがほぼゼロになるので、それゆえ、(A)導電性粉末中(A−2)パラジウム粉を実施例8のレベルまで増加させても、抵抗値の変動を抑えることができることがわかる。
一方、比較例1〜3では、(B)ガラスフリットおよび(C)無機金属酸化物粉末(アルミナ粉)の粒径が本発明の範囲から外れるので、抵抗値変動率VRが約70%またはそれ以上となっており、焼成に伴う抵抗値の変動率が大きいことが分かる。また、比較例2および4では、(A−2)パラジウム粉の一次粒径が好ましい範囲より小さいため、CR合計値が大きくなる。ここで比較例3ではCR合計値は比較例1よりも大きくなっていることから、(B)ガラスフリットの含有量が少なすぎても抵抗値の変化率が大きくなることが分かる。
なお、本発明は前記実施の形態の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態、実施例または複数の変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、セラミック基板ヒータのヒータ回路を構成する抵抗体の製造に好適に用いることができるので、例えば、複写機、ファクシミリ、プリンタ等のOA機器のトナー定着装置に用いられるヒータ(トナー定着用ヒータ)、あるいは、サーマルプリントヘッドのヒータ等、セラミック基板ヒータの分野に広く好適に用いることができる。
10 つづら折れパターン(抵抗体ペースト)
20 セラミック基板(アルミナ基板)

Claims (3)

  1. (A)導電性粉末としての(A−1)銀粉および(A−2)パラジウム粉と、(B)ガラスフリットと、(C)無機金属酸化物粉末と、を含有し、セラミック基板ヒータ用に用いられる抵抗体ペーストであって、
    前記(B)ガラスフリットの軟化点が750℃以上であり、かつ、その粒径が1〜3μmの範囲内であり、
    前記(C)無機金属酸化物粉末が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、およびイットリアからなる群から選択される少なくとも1種の無機金属酸化物の粉末であって、その粒径が0.1〜1μmの範囲内であり、
    800〜900℃の温度範囲内において複数の温度水準で焼成して、各温度水準で焼成後の抵抗体の抵抗値を測定した場合に、次の式(1)
    VR=(Rmax −Rmin )/Rave ×100 ・・・(1)
    (ただし、Rmax が、複数の抵抗値のうち10μm換算抵抗値の最大値、Rmin が10μm換算抵抗値の最小値、Rave が10μm換算値の平均値を示す。)
    で定義される、焼成後の抵抗体の抵抗値変動率VRが10%以下であることを特徴とする、
    セラミック基板ヒータ用抵抗体ペースト。
  2. 前記(A−1)銀粉の一次粒径が0.1〜3μmの範囲内であり、
    前記(A−2)パラジウム粉の一次粒径が0.1〜0.5μmの範囲内であり、
    さらに、前記(B)ガラスフリットの含有量が、当該(B)ガラスフリットおよび前記(C)無機金属酸化物粉末の総量に対して重量比で70重量%以下であり、
    焼成時点での抵抗体の抵抗値が1000mΩ/□/10μm以下であり、かつ、800〜900℃の温度範囲内で、前記抵抗体に3回の再焼成を行った場合に、次の式(2)
    CR=Rn+1−Rn/Rn×100 ・・・(2)
    (ただし、Rn+1がn+1回焼成を行った後の抵抗値、Rnがn回焼成を行った後の抵抗値を示し、nは1〜3のいずれかの整数である。)
    で定義される、前記抵抗体の抵抗値変化率CRの絶対値の合計が10%以下であることを特徴とする、
    請求項1に記載のセラミック基板ヒータ用抵抗体ペースト。
  3. 請求項1または2に記載の抵抗体ペーストを焼成して得られる抵抗体を備えていることを特徴とする、セラミック基板ヒータ。

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