JPH09151574A - 防水シート固定用ボード及び防水シートを固定するための下地構造、並び防水シートの機械的固定方法 - Google Patents

防水シート固定用ボード及び防水シートを固定するための下地構造、並び防水シートの機械的固定方法

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JPH09151574A
JPH09151574A JP31309795A JP31309795A JPH09151574A JP H09151574 A JPH09151574 A JP H09151574A JP 31309795 A JP31309795 A JP 31309795A JP 31309795 A JP31309795 A JP 31309795A JP H09151574 A JPH09151574 A JP H09151574A
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waterproof sheet
fixture
fixing
base
sheet
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JP31309795A
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Masahiro Nakase
雅広 中瀬
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Lonseal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】改修工事又は補修工事の時における既存の防水
シート、金具などを撤去及び新たな金具の設置などの作
業性、経済性 【解決手段】固定具1を打ち込む穴2を設けた固定具受
け金具3を予め埋設して下地構造Cとし、その下地構造
が受け金具3を埋設した固定用ボードAによって形成す
るか、セメント系材料eが未硬化の段階で受け金具を埋
設し、セメント系材料を硬化させて下地cを形成する
か、防水施工する下地cの上面に受け金具を設置固定
し、穴が被覆されないように受け金具の設置高さとほぼ
同じ高さ又はそれ以上の高さに硬質ボードdを敷設する
か又はセメント系材料を流し込み硬化して新たな下地c
を形成し、これらの下地構造の上面に直接又は絶縁シ
ートf、断熱材gを介して防水シートBを敷設して固定
具受け金具に対して固定具を打込み防水シートを固定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防水シートの絶縁工
法に適した下地用のボード、及び下地構造、並びに防水
シートの絶縁工法に関し、更に詳しくは防水シート及び
固定具の着脱が容易な改修工事又は補修工事に適した防
水シートを固定するための下地として用いられる固定用
ボード及び防水シートを固定するための下地構造、並び
に防水シートの機械的固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建物の屋上やベランダ等の防水処理を行
う手段の1つとして、シート防水工法がある。シート防
水工法は防水シートを屋上などに敷き詰めることによっ
て防水処理を行う工法で、防水性能において優れている
ため、陸屋根等においては広く行われている。一般にシ
ート防水工法には、接着剤で防水シートを下地に固定す
る接着工法と、ビスなどの固定具によって防水シートを
下地に機械的に固定する絶縁工法とに大別される。絶縁
工法は下地が多少濡れていても施工でき、天候に比較的
左右されないという長所を有する。
【0003】前記絶縁工法によって防水シートを下地へ
固定する方法としては、RC,ALC,PC等のコンク
リートやモルタルからなる下地若しくは金属折板,デッ
キプレート等の金属下地に、直接防水シートを敷設する
か或いは軟質のプラスチックフォームやプラスチックシ
ートからなる絶縁シート及び/又は硬質のプラスチック
ボード等からなる断熱材を介して防水シートを敷設し、
該防水シートの上から下地にドリルで穴をあけてプラグ
を打ち込み、必要に応じて補強材のエポキシ樹脂などの
シーリング剤を注入した後、ビスなどの固定具を打ち込
みプラグを開脚させている。このビス等の固定具には円
盤状のディスク盤を介して防水シートを押さえつけるこ
とによって防水シートを固定する。或いは、合成樹脂被
覆ディスク盤や板状の合成樹脂被覆鋼板を絶縁シート及
び/又は断熱材に当てがい、ドリルで下地まで穴を貫通
させてあけて、開脚式プラグを打ち込み、ビスなどの固
定具をそこへねじ込みプラグを開脚させて固定し、ディ
スク盤や鋼板の上に防水シートを敷設し、防水シートと
接着させて固定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の絶縁工法
は、改修工事または補修工事を行う際に、既存の防水シ
ートを撤去後、下地に設置されているビスやプラグ、ア
ンカー等の防水シート固定金物も撤去しなければならな
い。これら下地に設置されたプラグやアンカーはエポキ
シ樹脂等によってビスごと固着されているため、プラグ
ごと引き抜かねばならず、また、仮にビスだけ引き抜け
たとしても特にプラスチック製のプラグは一度使用する
とねじ切り部分が痛んでいることが多く、再度そこにビ
スを打ち込んでも防水シートを押さえるための強度を得
ることが出来ない。このため、改修工事や補修工事を行
う際は他の場所に新たにプラグを打ち込み防水シートを
固定していた。このような方法では既存の防水シート固
定金物を撤去する作業が繁雑で、改修工事に時間がかか
り、その後別の位置に新たに固定穴をあけなければなら
ず、作業性が悪く経済的にも有利ではなかった。また、
ドリルで穴開けしプラグを打ち込む時にプラグのぐらつ
きや固定強度を向上させるために、エポキシ樹脂などの
シーリング剤をプラグや下地躯体の穴に充填している
が、エポキシ樹脂などのシーリング剤は2液硬化タイプ
であるため、主剤と硬化剤とを混合する比率によって未
硬化の部分が生じることもあり、更にシーリング剤の硬
化が気温に左右されやすく、夏期、冬期とでは同一条件
で施工できない等の施工面においての問題があった。本
発明はこれらの問題点を解決し、改修工事又は補修工事
時における経済性、作業性、建築物のライフサイクルに
適した防水シートの絶縁工法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明が上記課題を解決
するために講じた手段は、固定具を打ち込むための穴を
設けた固定具受け金具を、該穴が実質的にセメント系材
料で被覆されないようにセメント系パネルに埋設した防
水シート固定用ボードを提供し、前記穴を設けた固定具
受け金具が予め埋設されている下地構造、防水施工する
下地が前記の固定用ボードによって形成されている下地
構造、下地となるコンクリート・モルタル等のセメント
系材料が未硬化の段階で前記の穴を設けた固定具受け金
具を埋設し、しかる後セメント系材料を硬化せしめて下
地が形成されている下地構造、防水施工する下地の上面
に、該穴を設けた固定具受け金具を設置固定し、その穴
が実質的に被覆されないように固定具受け金具の設置高
さとほぼ同じ高さか又はそれ以上の高さとなるように、
硬質ボードを敷設するか又はセメント系材料を流し込み
硬化して新たな下地を形成した防水シートを固定するた
めの下地構造とし、これらの下地構造の上面に直接又は
絶縁シート及び/又は断熱材を介して防水シートを敷設
して固定具受け金具に対して固定具を打ち込み防水シー
トを固定する方法および入隅部における防水シートの固
定方法やパラペットにおける防水シート端末部の固定方
法を提供することである。
【0006】
【作用】本発明により、改修工事や補修工事を行う場合
でも、別の場所へビスを固定する必要もなく、同じ場所
へ固定具を再度打ち込むことができ、また、再度ドリル
で下地へ穴あけを行う必要がないため、従来のようなビ
ス穴やプラグにシーリング剤を充填する必要がなく、工
期が短縮し、作業性、経済性が向上する。
【0007】
【発明の実施の態様】本発明の実施の態様を図面に基づ
いて説明すると、防水シート固定用ボードAは、コンク
リートやモルタル等のセメント系の素材から形成される
ALC(オートクレーブト・ライトウエイト・コンクリ
ート)パネルやPC(プレキャストコンクリート)パネ
ルa等からなるもので、このボードAには後述する固定
具1を打ち込むための穴2を設けた固定具受け金具3が
穴を実質的にセメント系材料で被覆されないように前記
のセメント系パネルaに埋設されており、また、この防
水シート固定用ボードAは建物屋上,バルコニー,テラ
ス,ベランダなどの床下地躯体として及びパラペットや
壁用パネルなど建物構成材として使用される下地用ボー
ドであって、その表面に防水シートBが敷設される。防
水シート固定用ボードの寸法は特に限定されないが、一
般に厚さが50〜300mm、幅が500〜3000m
m、長さが2000〜9000mmの範囲のものが使用
される。
【0008】固定具受け金具3は固定具1をねじ込みや
嵌め込みなどによって打ち込むための穴2が中央部に貫
通して又は窪んで設けられており、その穴2の内側にね
じ切りされたナットやプラグなどが好ましく使用できる
が、固定具1の脱着が可能な受け金具であればこれに限
定されず、どのような受け金具であっても良い。また、
この固定具受け金具3は固定具1をねじ込むときに回転
しないように突起などの回転止めを有する構造としても
良い。
【0009】本発明の防水シートBを固定するための下
地構造Cは、大きく二つに分けることができ、一つは固
定具受け金具3を予め防水施工する下地cに埋設させ
た下地構造(以下第1下地構造という)で、他の一つは
固定具受け金具3を防水施工する下地cの上面に設置
し、その固定具受け金具3の高さとほぼ同じレベルに,
硬質ボードdを敷き詰めて又はセメント系材料eを流し
込み新たな下地cを形成する下地構造(以下第2下地
構造という)とに分けられる。
【0010】第1下地構造で下地cがALCやPC等
のセメント系材料で形成されたパネルaからなる固定用
ボードAの場合には、このボードAを工場で成形すると
きに、ナットなどの固定具受け金具3をパネルaに所定
の間隔に割り付けて埋設させるが、該固定具受け金具3
をパネルa内に埋設される鉄筋aに固定し、固定具受
け金具3の穴2がパネルa表面に露出するように埋設さ
せる。このボードAにて屋上やベランダ,パラペット等
の下地Cを構成する。固定具受け金具3を埋設した面が
下地の表面側すなわち防水シートBを敷設される面とな
るように、例えばパラペットの天端部や内側壁面に穴2
が露出するように埋設させる。このように固定具受け金
具3を所定の間隔に割り付けて下地Cを構成する。
【0011】第1下地構造でRC(レインフォーストコ
ンクリート)等のセメント系材料eを施工現場で型枠等
に流し込んで下地cを形成する場合は、そのセメント
系材料eが硬化する前にナット等の固定具受け金具3を
流し込んだセメント系材料eに埋設し、セメント系材料
を硬化させ屋上やベランダ,パラペット等の下地Cを構
成し、固定具受け金具3はセメント系材料eを型枠等に
流し込むときに、鉄筋の上端筋や鉄骨などに固定させて
おいて、穴2にはコンクリートが入らないようにキャッ
プを填めてから下地を形成することが好ましい。パラペ
ット等の立ち上がり壁を形成する場合も同様に防水シー
トBが敷設される面に穴2が表面に露出するように埋設
し、固定具受け金具3を埋設する場所も前記固定用ボー
ドAと同様に割り付ける。
【0012】第1下地構造で下地cがセメント系材料
以外の場合は、例えば金属折板やデッキプレート等の金
属製下地の場合、木毛セメント板,木質セメント板,石
綿スレート板,ケイ酸カルシウム板等の無機質板下地の
場合、或いは木質系の板等が下地の場合などは、これら
の下地cにナットなどの固定具受け金具3が表面に突
出しないように裏面又は内部に溶接,接着,ネジ止めな
どの方法によって予め強固に取り付けて屋上やベラン
ダ,パラペット等の下地Cを構成する。また、これらの
下地は上記材料の複合構造によって形成されたものであ
っても良く、同様に予めナットなどの固定具受け金具3
を下地cに埋設させ、その割り付け位置は上記の下地
と同様にである。
【0013】本発明の第1下地構造の固定具受け金具の
他の埋設方法としては、RCなどのセメント系材料を流
し込む時に、固定具受け金具の割り付け位置に固定具受
け金具よりも寸法の大きい型枠を配置しておき、セメン
ト系材料が硬化した後にこの型枠を取り除き、その場所
に固定具受け金具を設置固定することも可能である。固
定具受け金具をその場所へ設置固定する方法としては、
固定具受け金具を埋設した予めその型枠形状にあったセ
メント系材料部材をはめ込み、シーリング剤やセメント
系材料で目地を埋めて接合する。或いは、型枠を外した
後、固定具受け金具を露出している鉄筋などに溶接など
で固定し、セメント系材料を流し込み硬化させて埋設さ
せることも可能である。この型枠を外した後に埋め込む
素材はセメント系材料に限らず、エポキシ系、シリコー
ン系、ウレタン系シーリング剤や他の合成樹脂或いはア
スファルト等で充填することも可能である。また、固定
具受け金具自体をその型枠形状として、埋込固定するこ
とも可能である。
【0014】第2下地構造としては、既存の下地又は新
規の下地c上に、固定具受け金具3を設置し、固定具
受け金具とほぼ同じ高さか、これよりも高くなるように
硬質ボードdを敷き詰めて新たな下地cとした下地構
造C、又はセメント系材料eを流し込んで硬化させて新
たな下地cを形成した下地構造Cからなる。硬質ボー
ドdは防水シートBを敷設時、及び敷設後に沈んでしま
わない程度の硬さのボードで、断熱材又は耐火材として
使用される合成樹脂製,合成ゴム製の発泡ボードや、木
毛セメント板,木質セメント板,石綿スレート板,ケイ
酸カルシウム板等の無機質板を用いることが好ましい
が、これに限定されるものではない。セメント系材料e
を流し込む場合は、固定具受け金具3の穴2にセメント
系材料が入らないようにキャップをして流し込み、表面
をほぼ平坦に均して下地を形成することが好ましい。流
し込むセメント系材料eとしては、コンクリート,モル
タル,ポリマーセメントコンクリート,ポリマーセメン
トモルタルなどを使用することができる。
【0015】硬質ボードdを敷き詰める場合も、セメン
ト系材料eを流し込む場合も、固定具受け金具3の設置
高さよりも低いレベルとならないように下地cを構成
する。固定具受け金具の設置高さよりも高いレベルで下
地cを形成する場合は、固定具受け金具3にボルトな
どの固定具1を打ち込むことができるように、固定具受
け金具鉛直方向に対して硬質ボードに穴を開けたり、或
いはセメント系材料を被覆しないようにする。また、第
2下地構造において固定具受け金具を設置する下地c
は必ずしもコンクリートやモルタルとは限らず、改修工
事における下地、例えばアスファルト、合成樹脂製防水
シート、合成ゴム系防水シート等の既存の防水層上に固
定具受け金具を設置することもできる。
【0016】第2下地構造において、硬質ボードの厚さ
を調整することができない場合は、下地cに設置した
固定具受け金具3に対して図11、図13に示すように
レベル調整金具4を介在させて、そのレベル調整金具4
に対して固定具1を打ち込むようにする。レベル調整金
具4は雄ねじ部と雌ねじ部とを有する構造で、雄ねじ部
側を固定具受け金具3に対してねじ込み、雌ねじ部側に
固定具1を打ち込むようにする。即ち、レベル調整金具
4を固定具受け金具にねじ込むときに、硬質ボードのレ
ベルに合わせてねじ込み、実質的にレベル調整金具を固
定具受け金具として使用する。このレベル調整金具を使
用することにより、第2下地構造において硬質ボードな
どの厚さに関係なく固定具受け金具の高さを調整するこ
とができ、また、第1下地構造においても断熱材や耐火
材などのフォームやボードを介する場合はこのレベル調
整金具を同様に使用することも可能である(図14)。
【0017】本発明の防水シートの機械的固定方法は、
上記の第1及び第2の両下地構造Cに対して、防水シー
トBを防水施工する箇所全面に敷設し、固定具受け金具
3に対して固定具1を打ち込むことによって防水シート
Bを下地Cに固定するものである。
【0018】防水シートBを下地Cに固定するには、下
地Cに防水シートBを直接敷設する場合と、下地Cと防
水シートBとの間に絶縁シートfや断熱材gを必要に応
じて介在させて施工する場合がある。断熱材gとしては
プラスチック製の発泡ボードが好ましく使用でき、この
ような発泡ボードとしては、ポリスチレン系樹脂発泡ボ
ード、ポリプロピレン系樹脂発泡ボード、架橋型ポリエ
チレン系樹脂発泡ボード、ポリウレタン系樹脂発泡ボー
ド、イソシアヌレート発泡ボード、塩化ビニル系樹脂発
泡ボード等があげられ、この他に木毛スレート板,木質
スレート板,石綿スレート板,ケイ酸カルシウム板など
の断熱材を兼用する耐火材を使用することも可能であ
り、この断熱材gの厚さは特に限定されず通常10〜1
00mm程度のものが使用されており、本発明において
もこの範囲のものを用いる。
【0019】また、絶縁シートfは断熱材gを介さない
で防水シートBを敷設する場合に防水シートBが下地C
表面と接触して傷が生じるの防止するため、及び断熱材
gと併用する場合は、防水シート内部の可塑剤などの配
合剤が合成樹脂製の発泡ボードからなる断熱材に移行す
るのを防止するために設けるもので、絶縁シートfとし
ては、ポリエチレン樹脂発泡シート,ポリプロピレン樹
脂発泡シート,ポリ塩化ビニル樹脂発泡シート等の合成
樹脂の軟質発泡シートや合成ゴムの軟質発泡シート、或
いはポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,ポリ塩化
ビニル樹脂等の合成樹脂や合成ゴムの非発泡のシートを
使用することができ、この絶縁シートfの厚さは0.1
〜10mm、幅1〜2mの長尺状のシートを施工箇所の
形状に合わせて適宜切断したりつなぎ合わせて使用す
る。
【0020】次に防水シートBを敷設した後、固定具1
を下地Cの固定具受け金具3に対して打ち込み防水シー
トBを下地Cへ固定するものであるが、本発明でいう固
定具1とは、ボルトやビス、釘などの棒状の雄ねじ状又
はカプラー継ぎ手のような填め込み式のものをいい、更
に防水シートBや断熱材g、絶縁シートfなどを押さえ
つけるための緩衝用シートbを介して円盤状の合成樹脂
被覆ディスク盤hや合成樹脂被覆鋼板などの押さえ板を
固定具1の頭部によって押さえつけて固定する。固定具
1は前記ボルトやビスなどのねじ込み式のものや填め込
み式のものを使用することが好ましいが、脱着可能であ
れば特に限定はされない。
【0021】固定具1で防水シートBを固定する方法と
しては、防水シートBの上に緩衝用シートbを介して中
央部に穴があけられた円盤状の合成樹脂被覆ディスク盤
hをあてがい、この上から下地Cに割り付けられた固定
具受け金具1まで貫通させて固定具1を打ち込み防水シ
ートBを下地Cに固定し、防水シートBの上面に表出す
る緩衝用シートb、ディスク盤h及び固定具1の上面に
防水シートと同じ材質からなるキャップ状の保護カバー
iを被覆させ、防水シートBと保護カバーiとを溶剤溶
着又は熱融着或いは接着剤によって接合させる。また、
防水シートの固定方法はこの方法に限定されるものでは
なく、例えば断熱材gや絶縁シートf上に合成樹脂被覆
鋼板などの押さえ板や合成樹脂被覆ディスク盤hをあて
がい、その上から固定具1を挿入して断熱材gや絶縁シ
ートfを下地Cに固定した後、その上に防水シートを被
覆させて固定具1と防水シートBの裏面とを接着させた
り、合成樹脂被覆鋼板やディスク盤hの表面と防水シー
トBの裏面とを溶剤溶着又は熱融着或いは接着剤によっ
て接合させる方法などで行うことも可能である。
【0022】本発明でいう溶剤溶着とは、溶剤によって
合成樹脂を溶解させて接合する方法いい、熱融着とは熱
風等の熱をあてて合成樹脂を軟化又は溶融させて接合す
る方法いう。防水シートBと合成樹脂被覆鋼板製押さえ
金具,押さえ板や合成樹脂被覆ディスク盤hなどの合成
樹脂同士を溶剤溶着する場合は、合成樹脂同士が溶剤溶
着可能か組み合わせであることが必要で、同種の合成樹
脂の組み合わせ、例えば塩化ビニル樹脂同士の組み合わ
せとするか、或いは溶解性パラメーター(SP値)が±
2.0以内の互いに相溶性のある組み合わせとするか、
いずれか一方の合成樹脂が接着性の良い極性基のあるも
のとすることが好ましい。塩化ビニル樹脂を溶剤溶着に
よって接合する場合の例としては、テトラヒドロフラン
を主体とした溶剤を使用することが溶解性が最も良く好
ましい。熱風溶着によって接合する場合は、熱風溶接機
などによって合成樹脂が溶解又は軟化する温度まで熱風
をあてて、合成樹脂同士を軟化・溶融させて互いに接合
することができる。
【0023】固定具受け金具3に対して固定具1を打ち
込む具体的な方法としては、例えば、固定具受け金具に
凸状のキャップや棒を取り付けておき下地Cのレベルよ
り5〜20mm程度突出させて、その上に断熱材gや絶
縁シートf、防水シートBを被覆する。合成樹脂発泡ボ
ード等の断熱ボードgを用いる時は、断熱ボードを敷き
詰めて、断熱ボードを押しつけて固定具受け金具3の位
置を凹まして印し、その場所をドリルなどで穴を開け、
再度断熱ボードを敷き詰めてその上に絶縁シートf、防
水シートBを敷設する。或いは、固定具受け金具3の先
端に取り付けた凸状キャップや棒の先端に墨やペンキ等
の着色剤を塗布しておき、そこにその上に被覆する絶縁
シートfや断熱材g、防水シートBに印をつけて、その
場所をドリルなどで穴あけを行う。また、防水シートB
の上から固定具1を打ち込む場合は、断熱ボードgの穴
を指触で位置決めしたり、断熱ボードの穴に断熱ボード
の厚さよりも5〜20mm突出する棒を差し込んだり、
キャップをつけて防水シート表面より指触により突起部
分を切開し、そこに固定具を打ち込み防水シートを固定
する。
【0024】固定具1の上に防水シートBが敷設する場
合は、断熱材gや絶縁シートfの穴に合成樹脂被覆ディ
スク盤hや合成樹脂被覆鋼板などの押さえ板を介して固
定具1を打ち込み断熱材gや絶縁シートfを固定し、そ
の上に防水シートBを敷設し、防水シートBとディスク
盤hや合成樹脂被覆鋼板などの押さえ板とを接着させ
る。断熱材gを使用しないときは、固定具受け金具3に
凸状のキャップや棒を取り付けておき下地のレベルより
5〜20mm程度突出させて、その上に絶縁シートf、
防水シートBを敷設し、防水シートBの上から突起部分
を切開し、そこにディスク盤hを介して固定具1を打ち
込み防水シートBを固定する。又は絶縁シートfの上か
ら切開し、合成樹脂被覆ディスク盤hや合成樹脂被覆鋼
板などの押さえ板を介して固定具1を打ち込み、その上
に防水シートBを敷設し、ディスク盤hや合成樹脂被覆
鋼板などの押さえ板と接着する。
【0025】本発明において固定具受け金具3は、前述
したように穴2の内径にねじ切りされたナット等の雌ね
じ状のもの又は填め込み式のもの等で、ボルト等のよう
な固定具1を受けることができる構造のものをいい、そ
の材質は、アルミニウム,ステンレススチール,鉄,銅
などの金属、これらに亜鉛メッキ,クロムメッキ,アル
マイト処理などの各種防錆処理を施したものの他、ナイ
ロン、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)など耐久
性、強度的に問題がないものであれば金属に限らずプラ
スチックで成型したのものであっても良い。固定具1を
受けるために設ける固定具受け金具3の穴2の内径は、
細すぎると強度が不足し、太すぎても必要以上の強度と
なるため、好ましくは5〜20mm程度の直径とするこ
とが望ましい。また、固定具1を受ける穴2の長さも、
短すぎると強度が不足し、長すぎても必要以上の強度と
なるため、好ましくは10〜100mmの範囲とするの
が良い。
【0026】固定具受け金具3の全体の形状は特に限定
されず、円筒状、6角状等の多角形状、円錐状などどの
ような形状でも良く、また、固定具をねじ込むとき回転
しないように、突起などを設けたり、鉄筋などに接合す
るための脚を設け、回転止めを有する構造とすることも
可能である。固定具受け金具3全体の大きさも限定され
ないが、穴2の内径に応じてそれよりも5〜30mm程
度の肉厚をとった大きさとすることができる。固定具受
け金具3をコンクリート等のセメント系材料eに埋設さ
せる場合は、穴2にセメント系材料eが入り込んだり、
被覆されないようにする。埋設状態はなるべくセメント
系材料eで形成される下地Cの表面となるレベルよりも
突出しないようにし、かつ、あまり埋没させないように
固定具受け金具の先端部が下地の表面となるレベル付近
に埋設させることが好ましい。
【0027】また、下地Cの表面となるレベルと固定具
受け金具3の穴2との角度は垂直となるように設置する
ようにする。固定具受け金具をセメント系材料以外に設
置する場合も、下地表面レベルよりも突出しないように
設けるようにすることが望ましい。例えば、金属折板や
デッキプレート等の金属下地の場合では、固定具受け金
具として、上記と同様の材質、大きさ、形状のナットな
ど使用し、これを金属板の裏面に溶接或いは接着、ビス
止め等で接合し、金属板に固定具受け金具の穴2の位置
をドリル等で穴を開けることによって、そこにボルト等
の固定具1を打ち込んで固定することができる。また、
金属折板やデッキプレートなどの金属板に予め固定具を
打ち込むための穴を開けたものを使用することができ
る。更に、第2下地構造の場合は金属板裏面に固定具受
け金具を取り付ける必要はなく、金属板表面にナットな
どの固定具受け金具を溶接や接着などによって取り付
け、その固定具受け金具の厚さとほぼ同じかそれ以上の
厚さの硬質ボードを敷設して、防水下地を形成すること
ができる。この場合、金属板には必ずしも固定具を打ち
込むための穴開けをする必要はない。金属板屋根の改修
工事などはこのような第2下地構造による工法によって
防水施工することができる。その他の下地形成材料でも
同様に、固定具受け金具を設置することができる。
【0028】また、本発明においての固定具1は、固定
具受け金具3に対してねじ込みにより打ち込む場合に
は、ボルトやビス、釘などの棒状の雄ねじ状のもので、
填め込み式により打ち込む場合にはねじ切りはされてな
く、棒状体の外周部のいずれかの位置に、打ち込むとき
には凹み、受け側の固定具受け金具の下方の広くなった
部分で突出する、開閉可能な突起を設けた構造の棒状体
を使用することができる。固定具1の寸法は前記の固定
具受け金具3の穴2と合致するものを使用し、材質も固
定具受け金具3と同様のものを使用することが強度的、
耐久性において好ましい。尚、固定具は軸とその軸より
も大きい頭部とからなり、固定具の軸の直径よりも大き
く頭部よりも小さい穴が開けられた、ディスク盤hや合
成樹脂被覆鋼板からなる押さえ板、押さえ金物などの防
水シートを固定するための役物を介して使用する。ま
た、これらのディスク盤や押さえ板、押さえ金物と固定
具とが予め一体的に成形されたものも本発明において使
用することが可能である。
【0029】断熱材gや絶縁シートf、防水シートBに
開ける穴の大きさも使用する固定具1の軸の大きさとほ
ぼ同じか多少大きめに開けることが望ましい。防水シー
トB或いは断熱材g、絶縁シートfを押さえるためのデ
ィスク盤hの大きさは直径が30〜200mm、厚さが
0.5〜3mm程度の円盤状のものを使用し、合成樹脂
被覆鋼板は、幅が30〜200mm、厚さが0.5〜3
mmの長尺状の板を使用する。
【0030】本発明において防水シートBは公知の防水
シートを使用することができ、例えば、ポリ塩化ビニル
系樹脂シート,エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂シー
ト,塩素化ポリエチレンシート,クロロスルフォン化ポ
リエチレンシート,エチレン−プロピレン加硫ゴムシー
ト,非加硫のブチルゴム系シート等の合成樹脂、合成ゴ
ムシートがあげられる。これら防水シートBはシート単
体のほか裏面や中間層に寸法安定性を向上させるために
ガラス繊維,ポリエステル繊維,ナイロン繊維,麻等の
織布や不織布が積層されたものであっても良い。防水シ
ートBの厚さは1〜3mm、幅1000〜2000mm
程度の長尺状で、敷設する場所に応じて適宜切断した
り、つなぎ合わせて使用する。本発明において防水シー
トBはいずれのものも使用することができる。防水シー
ト同士のつなぎ合わせは、防水シートの端部を30〜1
00mm程度重ね合わせ、この部分を熱融着や溶剤溶
着、接着剤によって接合し、端末を必要に応じてシーリ
ング処理を行う。また、裏面に予め絶縁シートを積層し
た防水シートを使用することも可能である。
【0031】固定具受け金具3の下地Cへの設置位置
は、所定の間隔となるように設けることが好ましく、3
00〜1500mm間隔で設置することが防水シートを
押さえるための強度的に好ましい。具体的には、防水シ
ートが風圧によって吹き飛ばされないように、屋上の周
囲となる箇所には300〜1000mmの短めの間隔で
割り付け、中央部分となる箇所には1000〜2000
mmのやや長めの間隔で割り付ける。パラペット天端部
においては300〜800mm程度の短い間隔で割り付
ける。
【0032】本発明の下地Cが第2下地構造である時の
固定具受け金具を下地cに固定する方法について更に
詳細に説明すると、固定具受け金具1は下地cに埋設
したり、打ち込んだりせずに、下地cに立上させて固
定する。固定方法は固定具受け金具1の下部にツバや脚
等を設けて下地cにビスなどによって固定する。固定
具受け金具の形状は特に限定されず、穴2の内側にねじ
切りがされていたり、脱着可能な填め込み式のものなど
固定具の脱着が可能であればどのような形状でもよい。
例えば、円筒状のナットの下部に脚が設けられ、この脚
にはビス穴が設けられ、そこにビスを通して下地に固定
するなど任意の方法によって固定することができる。い
ずれの形状であっても固定具受け金具は垂直方向に立ち
上げて固定する。固定具受け金具の材質も特に制限され
ず、アルミニウム,ステンレススチール,鉄,銅などの
金属、これらに亜鉛メッキ,クロムメッキ,アルマイト
処理などの各種防錆処理を施したものの他、ナイロン、
FRPなどのプラスチックで成型したのものであっても
良い。
【0033】 また、下地Cが第2下地構造の場合も防
水シートの固定方法は基本的に第1下地構造の場合と同
様に行う。第2下地構造によって形成される下地構造の
上面が断熱性のあるものからなる場合は、必要に応じて
絶縁シートfを介して防水シートBを敷設し、下地構造
の上面が断熱性のあるもの以外の場合は、必要に応じて
断熱材g、絶縁シートfを介して防水シートを敷設す
る。防水シートの固定方法や固定具の打ち込み方法等は
上記の方法と同様に行うことができる。
【0034】次に本発明の入隅部の構造について説明す
る。入隅部では基本的にパラペット等の立ち上がり壁C
と平面底壁Cとにそれぞれ別々に防水シートB
を用い両防水シートB,Bの端末適宜幅が入隅
部付近でいずれか一方が下側、他方が上側に重なり合う
ように敷設する。この際、立ち上がり壁Cからの防水
シートB又は平面底壁Cからの防水シートBのい
ずれか一方の下側となる防水シートを、合成樹脂被覆鋼
板などのような合成樹脂が被覆された押さえ金具Kで押
さえつけ、入隅部付近の下地に埋設又は設置されている
固定具受け金具3に対して押さえ金具Kの上から固定具
1を打ち込み固定し、もう一方の上側となる防水シート
をその押さえ金具K及び下側防水シートの上に被覆せし
めて該押さえ金具Kの表面に溶剤溶着又は熱融着によっ
て一体的に接合するか、或いは立ち上がり壁C及び平
面底壁Cの両防水シートB,Bのどちらかを、入
隅部に着脱可能に固定された押さえ金具Kの上に被覆
し、押さえ金具Kと溶剤溶着または熱融着によって接合
し、もう一方の防水シートを押さえ金具Kの上に接合さ
れた防水シートの上に被覆し溶剤溶着または熱融着によ
って接合する。
【0035】本発明において固定具1は、入隅部におい
ても固定具受け金具3を残して固定具のみを取り外しが
できるように取り付ける。その取り付け方法としては、
第1下地構造では前記のように固定具受け金具3を入隅
部付近の下地cに埋設し、両防水シートB,B
重ねて押さえ金具Kの上から固定具1を打ち込み固定
し、第2下地構造では入隅部付近の下地cの上に固定
具受け金具3を設置固定し硬質ボードdを敷き詰め又は
セメント系材料eを固定具受け金具とほぼ同じ高さまで
流し込み新たな下地cを形成して、この上に防水シー
トBを敷設して合成樹脂被覆鋼板からなる押さえ金具K
をあてがい、該固定具受け金具3にボルトなどの固定具
1を打ち込み防水シートBを固定する。或いは硬質ボー
ド又はセメント系下地cの入隅部に直接押さえ板をあ
てがい押さえ板を前記固定具受け金具に対して固定具を
打ち込み固定し、その上に防水シートを敷設して押さえ
金具と溶剤溶着又は熱融着によって接合する。
【0036】又、断面がほぼ直角三角形状等の立体的な
金属役物Lを入隅部に設置し、この金属役物の上に合成
樹脂被覆鋼板からなる押さえ金具Kをあてがい、押さえ
金具Kを脱着可能にボルトなどで取り付け、金属役物L
と押さえ金具Kとの間に一方の防水シートBを挟み込み
押さえ金具Kで機械的に締め付けて固定し、押さえ金具
Kの表面に他の防水シートを被覆して溶剤溶着または熱
融着によって押さえ金具Kと防水シートとを接合させ
る。或いは金属役物Lに押さえ金具Kを脱着可能に取り
付け、押さえ金具Kの表面に一方の防水シートを被覆し
て溶剤溶着または熱融着によって接合し、この上に他の
防水シートを被覆し防水シート同士を溶剤溶着または熱
融着によって接合する。尚、押さえ金具Kは金属役物L
に固定し下地へは固定しない。金属役物Lを介して固定
する場合、必ずしも断面がほぼ直角三角形状のものに限
らず、直角三角形の長辺が円弧状曲線であったり、直角
三角形ではなく多少厚めの板状役物で、ビスが下面へ突
出しないで固定できるようなものであっても良い。断面
がほぼ直角三角形状等の立体状の場合、押さえ金具Kを
直角三角形の長辺に対してボルトなどを打ち込み固定す
ることができる。
【0037】また、防水シートBを押さえつける合成樹
脂被覆鋼板からなる押さえ金具Kは幅30〜100m
m、厚さ0.5〜2.0mmの長尺状の板で、適宜間隔
をあけて長手方向にビス穴が設けられている。金具Kに
被覆する合成樹脂は防水シートと溶剤溶着又は熱融着が
可能なものを使用することが好ましく、とりわけ敷設す
る防水シートと同種の合成樹脂を使用することが好まし
い。例えば防水シートが塩化ビニル系樹脂ならば、押さ
え板の合成樹脂も塩化ビニル系樹脂を使用することが好
ましい。合成樹脂被覆鋼板を使用する一例としては、立
ち上がり壁からの防水シートBか平面底壁からの防水
シートBのいずれか一方を、下地C上に直接又は断熱
材gや絶縁シートfを介して敷設するか、或いは金属役
物Lの上に敷設し、押さえ金具Kをボルトなどの固定具
1で入隅部付近の下地Cに埋設されている固定具受け金
具3に対して、又は金属役物Lに対して締め付けて防水
シートBを固定し、もう一方の防水シートBを押さえ金
具Kの表面に被覆して、該押さえ金具K表面の合成樹脂
と、上に被覆された防水シートBの裏面とを溶剤溶着又
は熱融着によって一体的に接合する。
【0038】尚、一番上側に重ねられる防水シートBの
端末部は、下側となる防水シートBが敷設されている部
分、即ち平面底壁の防水シートBが上側となる場合は
立ち上がり部の防水シートBまで展延して、立ち上が
り壁の防水シートBが上側となる場合は平面底壁の防
水シートBまで展延して、防水シートB、Bを溶
剤溶着や熱融着によって接合する。防水シートの端末は
適宜シーリング処理を行う。他の方法としては、下地C
上に必要に応じて断熱材gや絶縁シートfを介して、金
属役物Lを下地Cに固定し、金属役物Lに対して合成樹
脂を被覆した押さえ金具Kをボルトなどの固定具1で固
定し、該押さえ金具Kの表面に、立ち上がり壁からの防
水シートB又は平面底壁からの防水シートBのいず
れか一方を被覆し、押さえ金具K表面の合成樹脂と防水
シートBの裏面とを溶剤溶着又は熱融着によって接合
し、他の防水シートをその防水シート表面に被覆して防
水シートBとBとを溶剤溶着や熱融着によって接合
する。防水シートBの端末は適宜シーリング処理を行
う。
【0039】立ち上がり壁Cやパラペット部での防水
シート端末部の固定方法も、基本的には平面底壁C
同様に行う。例えば、パラペット天端部で防水シートを
固定する方法としては、パラペット天端部に予め固定具
受け金具3を埋設させておき、防水シートBを天端部ま
で展延させ、押さえ板Mを防水シートBの端末部の上に
あてがい、その押さえ板Mの上から固定具1を打ち込み
防水シートBを固定する方法、或いは合成樹脂被覆鋼板
からなる押さえ板Nを固定具受け金具3に対して固定具
1を打ち込み固定し、この上に防水シートBを展延さ
せ、押さえ板Nの表面と防水シートBの裏面とを溶剤溶
着または熱融着によって接合する方法、或いは断面が三
角形状などの立体的な防水シート押さえ金物をパラペッ
ト天端部にビスなどで設置し、この押さえ金物に合成樹
脂被覆鋼板をボルトなどの固定具で脱着可能に取り付
け、合成樹脂被覆鋼板に展延された防水シートを溶剤溶
着または熱融着によって接合する方法などによって防水
シートの端末部を処理することができる。
【0040】パラペット天端部では防水シートBの上か
ら固定具1を打ち込んだ場合は、固定具1の打ち込み箇
所にシーリング剤j等を充填させておくことが好まし
い。また、耐候性を向上させるために必要に応じてアル
ミニウム、ステンレススチールなどのからなる笠木を防
水シートの端末部を覆って被覆することも可能である。
更に防水シートの端末部により水密性を向上させるため
にシーリング処理することも可能である。これらシーリ
ング剤jは公知のシーリング剤を用いることができ、例
えばエポキシ系シーリング剤,シリコーン系シーリング
剤,ウレタン系シーリング剤,塩化ビニル樹脂を溶剤に
溶解させたシーラーなどが挙げられる。
【0041】また、庇c付きのパラペットでの防水シ
ートBの端末処理方法も基本的には平面底壁Cと同様
に施工することができ、例えば、庇c下部のパラペッ
トに固定具受け金具3を予め埋設させておき、防水シー
トBを庇下部まで展延させ、押さえ板Pをあてがい固定
具1を固定具受け金具3に対して打ち込み防水シートB
を固定する方法、又は、合成樹脂被覆鋼板からなる押さ
え板Qを庇下部の固定具受け金具3に対して固定具1を
打ち込み固定し、防水シートを庇下部まで展延して、防
水シートBを押さえ板Qに溶剤溶着または熱融着によっ
て接合する方法、或いは、パラペットの庇下部の形状に
合わせた断面がL字状、コの字状、U字状等の押さえ金
物を庇下部にビスなどで固定し、防水シートの端末部を
庇下部まで展延させこの金具の上に防水シートを被覆
し、この部分の防水シートに対して別の押さえ金具を当
てがい、ボルトやビスなどで締め付けて固定する方法な
どによって施工することができる。いずれの方法であっ
てもパラペット庇c下部で防水シートBの端末部を処
理する場合に、押さえ板Q、押さえ金物、パラペットと
の間に前記のシーリング剤jやシーラーを充填またはシ
ーリングし、水密性を向上させることが好ましい。
【0042】パラペット天端部や庇c下部などに使用
する押さえ板P及び押さえ金物はステンレススチール、
アルミニウム、鉄、銅などの金属であることが強度的に
好ましく、これらの板、金物の表面に合成樹脂を被覆し
たものであっても良い。防水シートと溶剤溶着や熱融着
によって接合させるために合成樹脂被覆鋼板を使用する
時は、用いられる防水シートを構成する素材と溶剤溶着
または熱融着が可能な合成樹脂とすることが好ましく、
例えば防水シートが塩化ビニル系樹脂であったならば、
鋼板に被覆する合成樹脂も塩化ビニル系樹脂を使用する
ことが接着性の面で最も望ましい。また、これらの押さ
え板や押さえ金物は、厚さが0.5〜3.0mm、幅、
30〜200mm、長さが1〜3m程度の金属製板を適
宜切断したりつなぎ合わせて使用することができる。
【0043】次に、本発明の方法によって防水シートを
機械的に固定した後の、改修工事又は補修工事を行う場
合の施工例について説明する。改修工事を行う場合、防
水シートを固定している固定具を取り外す。固定具がボ
ルトなどのねじ込み式の場合はそのままネジをゆるめて
外し、填め込み式の場合はボタンなどの突起をへこまし
て固定具を引き抜く。固定具が防水シートの上から打ち
込まれている場合は、固定具表面を被覆している保護カ
バーを剥がして固定具を外すか、保護カバーに穴を開け
て固定具を外すことができる。防水シートの下に固定具
が打ち込まれている場合は、固定具が打ち込まれている
部分の防水シートに穴を開け、固定具を外すことができ
る。固定具を外した後、防水シート、絶縁シート、断熱
材などを除去し、改修する目的の構成材を新たに敷き詰
める。例えば断熱材、絶縁シート、防水シートを順次敷
き詰めて、下地に埋設されている固定具受け金具に対し
てボルトなどの固定具を打ち込み、防水シートを機械的
に固定することができる。
【0044】
【実施例】次に本発明の施工例を説明する。パラペット
のある屋上に絶縁シート防水工事を行う。 (屋上下地躯体の形成)幅1000mm、長さ3000
mm、厚さ100mmのALCパネルに、500〜15
00mmの間隔で穴の内径が10mm、長さ50mmの
ステンレス製6角ナットからなる固定具受け金具を埋設
して、固定具受け金具が埋設された防水シート固定用ボ
ードを作成した。このボードを鉄骨梁の上に複数枚敷き
並べて固定し、屋上の下地躯体を形成した。また、幅1
000mm、長さ6000mm、厚さ100mmのパラ
ペット天端部となる箇所に上記の6角ナットが埋設され
たALCパネルからなるボードで壁面及びパラペットを
形成した。パラペット天端部での6角ナットの間隔は約
300mm間隔とした。また、パラペットと平面底壁と
の間の入隅部付近の平面底壁のALCパネルからなるボ
ードは入隅線より約100mm以内の位置に、入隅線に
沿って約60mm間隔で6角ナットが埋設されている。
【0045】(防水シートの敷設)次に、厚さ50mm
の架橋型発泡ポリエチレンボードからなる断熱材をコン
クリート上に敷き詰める。このとき6角ナットを打ち込
んだ場所がわかるように、凸状突起キャップをナットの
先端にはめた後、前記ボードをのせて上から圧力をかけ
て押して、該ボードに印を付けた。この印が付いたとこ
ろをドリルで穴をあけ、屋上面全面にこのポリエチレン
ボードを敷き詰めた。次いで厚さ0.4mm、幅150
0mmのポリエチレン製発泡軟質シートからなる絶縁シ
ートを前記架橋型発泡ポリエチレンボード上に敷き詰め
て、この上に幅1500mm、厚さ1.3mmの長尺状
軟質塩化ビニル樹脂製防水シートを敷設した。ポリエチ
レンボードに開けられた穴の位置を指触で防水シートの
上から印し、その場所をドリルで穴を開け、塩化ビニル
樹脂が被覆された円盤状のディスク盤を介して、ボルト
をこの穴から前記の6角ナットに対してねじ込み防水シ
ートを機械的に固定した。ディスク盤の直径は約100
mm、厚さ2mmで、中央部にボルトを貫通させるため
の約15mmの穴が設けられているものを使用した。ボ
ルトは直径が10mm、長さが80mmの頭部が平坦な
ものを使用した。
【0046】入隅部においては、平面底壁からの防水シ
ートを入隅線より100mmの位置のパラペットまで展
延して立ち上げ、この部分に断面がL型の塩化ビニル樹
脂被覆鋼板からなる押さえ金具を入隅線に沿って当てが
い、平面底壁に埋設された6角ナットに対してボルトを
ねじ込み防水シートを機械的に固定した。またパラペッ
トにおいても上記の防水シートをパラペット天端部から
平面底壁の入隅線より100mmの位置まで展延して敷
設し、入隅部に固定した塩化ビニル樹脂被覆鋼板の表面
とこの防水シート裏面とを熱融着によって接合し、平面
底壁の防水シートに対しても同様に熱融着によって互い
に接合した。また、防水シートの端末部には塩化ビニル
樹脂をテトラヒドロフランを主体とする溶剤に溶解させ
たシーラーにてシーリングした。入隅用の押さえ金具は
厚さが1.2mm、幅が100mmで中央部が折り曲げ
られた長さ2000mmのものを適宜切断したりつなぎ
合わせて使用した。
【0047】パラペット天端部においては、断面がほぼ
L字状の塩化ビニル樹脂被覆鋼板からなる押さえ金物を
パラペット天端部躯体に埋設されている固定具受け金具
に対してボルトをねじ込み、パラペット天端部外側の角
部に被せて固定し、この上に前記防水シート端末部を展
延し、押さえ金物と防水シートとを熱融着によって接合
した。押さえ金物の厚さは1.2mm、L字状の一辺の
幅が70mmと50mmで、長さが2000mmのもの
を適宜切断したりつなぎ合わせて使用した。また、この
金物の断面の中央部が長手方向に対して盛り上げられた
形状で、そこに止水のためにシリコーン系のシーリング
剤を充填した。防水シートの端末部は前記のシーラーに
てシーリング処理を行った。
【0048】防水シート同士の接合は、隣接する防水シ
ートの端部同士を40mm重ね合わせ、熱融着又は溶剤
溶着によって接合した。溶剤溶着はテトラヒドロフラン
を主体とする溶剤を使用した。また、平面底壁のディス
ク盤の上に直径150mm、厚さ1.3mmの円形状の
塩化ビニル樹脂製補強用シートを被覆し、ディスク盤表
面と周囲の防水シートに熱融着によって接合し、補強用
シートの周囲には前記のシーラーでシーリング処理を行
った。また、ディスク盤と防水シートの間には軟質塩化
ビニル樹脂製の直径120mm、厚さ1.5mmの緩衝
用シートを介在させた。
【0049】(改修工事)上記の防水工法によって施工
された屋上の改修工事を行う。平面底壁において、補強
用シートを剥離するか又は切開し、ボルトをゆるめて下
地躯体から取り除いた。次に入隅部とパラペット天端部
のボルトがねじ込まれた位置の防水シートを切開し、ボ
ルトをゆるめて取り除いた。パラペット部分の防水シー
トは押さえ金物ごと下地から撤去し、入隅部においても
押さえ金具ごと防水シートを撤去し、平面底壁において
は、ディスク盤、防水シート、絶縁シート、断熱ボード
を順次撤去した。次いで上記の施工法と全く同様に、平
面底壁においては断熱材、絶縁シート、防水シート敷設
し、下地に埋設されている6角ナットに対して固定具を
打ち込み防水シートを固定する。入隅部、パラペット天
端部においても全く同様に防水施工を行った。
【0050】
【発明の効果】本発明は固定具を打ち込むための穴を設
けた固定具受け金具を、該穴が実質的にセメント系材料
で被覆されないようにセメント系パネルに埋設して防水
シート固定用ボードとしたから、該防水シート固定用ボ
ードによって屋上などの下地躯体を形成することによ
り、予めボルトなどの固定具を受ける固定具受け金具が
埋設されているため、施工現場でコンクリートなどの下
地躯体に対してドリルで穴を開け、プラグやアンカーを
打ち込み固定する必要がなく施工性が向上する。更に、
防水シート固定用ボードは工場で生産されるものである
ため、現場施工の手間が簡略化される。
【0051】また、防水施工をする下地に予め固定具受
け金具を設置させておくことにより、防水シートをボル
トなどで機械的に固定するときに下地躯体にドリルで穴
を開ける必要がなく施工が簡略化され、また、RC躯体
などの現場で下地を形成する場合も、セメント系材料が
硬化する前に固定具受け金具を埋設させその後硬化して
下地躯体を形成することにより、防水シートを固定する
ときに下地躯体にドリルで穴を開ける必要がなくなっ
た。
【0052】従来のドリルで下地に穴を開ける工法は、
埋め込むプラグと穴との隙間を埋めるためにエポキシ樹
脂などのシーリング剤を充填する必要があったが、本発
明の方法ではドリルで下地に穴を開けたり、シーリング
剤を充填する必要がなく、特に2液硬化型のシーリング
剤を使用した場合の気温による硬化時間の相違がなく、
施工作業が簡略化される、また固定具受け金具の固着状
態のばらつきも低減させることができる。また、入隅部
や立ち上がり壁においても予め固定具受け金具を埋設し
ておくことにより、このような作業を行う必要がなく施
工性が向上する。
【0053】更に、本発明の機械固定方法は、従来のよ
うに下地躯体にプラグやアンカーをドリルで穴開けして
開脚させシーリング剤を流し込み固定するものではな
く、ナットなどの固定具受け金具を下軸躯体に予め埋設
しているので、改修工事おいて、従来のようにシーリン
グ剤で固められてプラグやアンカーを再利用できないと
いうこともなくなり、このため他の場所に再度プラグや
アンカーを打ち込む必要がなくなり、下地躯体に残され
た固定具受け金具に対して、ボルトなどの固定具を打ち
込み再度使用することができ、改修工事においては防水
シートや断熱材、絶縁シートのみを取り替えるだけです
み、施工面においても改修作業が簡略化され、経済面に
おいても有用で、また建物下地躯体を傷めない改修工事
や補修工事に適した防水工法となる。
【0054】また、改修工事や補修工事において、従来
のようにプラグ、アンカー、ビス等といった部材を防水
シートと一緒に取り外してしまったり、防水シートを撤
去せずにその上に新たに防水層を被覆する必要がなく、
防水シートのみを撤去することができるようになったの
で、撤去後の防水シートを再度熱成形することにより再
利用することができ、資源のリサイクル化としても有用
である。更に、改修工事、補修工事においては、新たに
下地にドリルなどで穴あけを行う必要がなく、既存の固
定具受け金具を使用できるので、下地を傷めることもな
く、ドリル穴あけによる騒音もなくなり、また施工性も
簡略化されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防水シート固定用ボードの斜視図
【図2】防水シートの施工状態の断面図
【図3】他の施工状態の断面図
【図4】他の施工状態の断面図
【図5】パラペット部の施工状態の断面図
【図6】パラペット部の他の施工状態の断面図
【図7】パラペット部の他の施工状態の断面図
【図8】入隅部の他の施工状態の断面図
【図9】固定具と固定具受け金具、ディスク盤の組み合
わせ前の関係図
【図10】他の組み合わせ前の関係図
【図11】レベル調整金具を使用する場合の組み合わせ
前の関係図
【図12】施工状態の断面図
【図13】他の施工状態の断面図
【図14】他の施工状態の断面図
【符号の説明】
A:固定用ボードの斜視図、a:セメント系パネル、
B:防水シート、C:下地構造、c:防水施工する下
地、c:新たな下地、d:硬質ボード、e:セメント
材料、f:絶縁シート、g:断熱材、K:入隅部の押さ
え金具、M,NおよびP:パラペット部の押さえ板、
1:固定具、2:穴、3:固定具受け金具

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定具を打ち込むための穴を設けた固定
    具受け金具を、該穴が実質的にセメント系材料で被覆さ
    れないようにセメント系パネルに埋設していることを特
    徴とする防水シート固定用ボード。
  2. 【請求項2】 防水施工する下地に、固定具を打ち込む
    ための穴を設けた固定具受け金具が予め埋設されている
    ことを特徴とする防水シートを固定するための下地構
    造。
  3. 【請求項3】 防水施工する下地が請求項1に記載の固
    定用ボードによって形成されていることを特徴とする防
    水シートを固定するための下地構造。
  4. 【請求項4】 下地となるコンクリート・モルタル等の
    セメント系材料が未硬化の段階で固定具を打ち込むため
    の穴を設けた固定具受け金具を埋設し、しかる後セメン
    ト系材料を硬化せしめて下地が形成されていることを特
    徴とする防水シートを固定するための下地構造。
  5. 【請求項5】 防水施工する下地の上面に、固定具を打
    ち込むための穴を設けた固定具受け金具を設置固定し、
    該穴が実質的に被覆されないように固定具受け金具の設
    置高さとほぼ同じ高さか又はそれ以上の高さとなるよう
    に、硬質ボードを敷設するか又はセメント系材料を流し
    込み硬化せしめて新たな下地が形成されてなる防水シー
    トを固定するための下地構造。
  6. 【請求項6】 防水施工する下地に固定具受け金具を予
    め埋設しておき、その下地に直接又は必要に応じて絶縁
    シート及び/又は断熱材を介して防水シートを敷設した
    後、該防水シートの表面から前記固定具受け金具に対し
    て、固定具を打ち込むことにより防水シートを固定する
    ことを特徴とする防水シートの機械的固定方法。
  7. 【請求項7】 請求項2〜請求項5に記載のいずれかの
    下地構造からなる下地に、直接又は必要に応じて絶縁シ
    ート及び/又は断熱材を介して防水シートを敷設した
    後、該防水シートの表面から下地の固定具受け金具に対
    して固定具を打ち込むとともに防水シートを固定するこ
    とを特徴とする防水シートの機械的固定方法。
  8. 【請求項8】 立ち上がり壁のある屋上などの防水施工
    において、請求項2〜請求項5に記載のいずれかの下地
    構造からなる下地の平面底壁に、直接又は必要に応じて
    絶縁シート及び/又は断熱材を介して防水シートを敷設
    すると共に立ち上がり壁にも別途防水シートを敷設して
    両防水シートを重ね合わせ、立ち上がり壁と平面底壁と
    の間に形成される入隅部において、下側防水シートの表
    面に合成樹脂被覆鋼板からなる押さえ金具を入隅線に沿
    ってあてがい、該入隅部付近の下地に埋設又は設置され
    ている固定具受け金具に対して押さえ金具の上から固定
    具を打ち込み、前記の下側防水シート又は下側防水シー
    トと絶縁シート及び/又は断熱材を下地に固定し、押さ
    え板で押さえられていない上側防水シートを押さえ金具
    の上に被覆し、該押さえ金具と上側防水シートとを溶剤
    溶着または熱融着によって接合するか、又は前記入隅部
    における絶縁シート及び/又は断熱材の上面に合成樹脂
    被覆鋼板からなる押さえ金具を入隅線に沿ってあてがう
    か、直接下地に押さえ金具を入隅線に沿ってあてがい、
    該入隅部付近の下地に埋設又は設置されている固定具受
    け金具に対して押さえ金具の上から固定具を打ち込み、
    下側防水シートを押さえ金具の上に被覆して両者及び上
    側防水シートと下側防水シートとを溶剤溶着または熱融
    着によって接合することを特徴とする入隅部における防
    水シートの機械的固定方法。
  9. 【請求項9】 固定具を打ち込むための穴を設けた固定
    具受け金具を、該穴が実質的にセメント系材料で被覆さ
    れないように埋設されたセメント系材料で形成されたパ
    ラペットに、該固定具受け金具を被覆して防水シートを
    敷設し、その防水シートの上から押さえ板を当てがい、
    固定具を押さえ板の上から固定具受け金具に対して打ち
    込むことを特徴とするパラペットにおける防水シート端
    末部の機械的固定方法。
  10. 【請求項10】 固定具を打ち込むための穴を設けた固
    定具受け金具を、該穴が実質的にセメント系材料で被覆
    されないようにセメント系下地素材で形成されたパラペ
    ットに、防水シートの端末部に合成樹脂を被覆した押さ
    え板を設置し、その押さえ板の上から固定具を打ち込み
    固定すると共に該押さえ板の上に防水シートを被覆して
    溶剤溶着または熱融着によって固定することを特徴とす
    る防水シート端末部の機械的固定方法。
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