JPH09151245A - ポリアリレート - Google Patents

ポリアリレート

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JPH09151245A
JPH09151245A JP31220295A JP31220295A JPH09151245A JP H09151245 A JPH09151245 A JP H09151245A JP 31220295 A JP31220295 A JP 31220295A JP 31220295 A JP31220295 A JP 31220295A JP H09151245 A JPH09151245 A JP H09151245A
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隆正 大脇
Soichiro Kishimoto
聡一郎 岸本
Sadami Nanjo
定美 南城
Yasuyo Hashimoto
安代 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビスフェノール−Aとテレフタル酸、イソフ
タル酸を原料としたポリアリレート樹脂よりも更に電気
特性に優れ、かつ溶媒への良好な溶解性を有するポリア
リレートを提供する。 【解決手段】 二価のフェノール残基と特定の二価のカ
ルボン酸残基を全カルボン酸残基に対してモル分率で
0.05〜0.70含有する二価のカルボン酸残基とで
構成されているポリアリレートであって、末端のカルボ
キシル価が20モル/トン以下であり、10重量%以上
の濃度で塩化メチレンへの溶解性を有するポリアリレー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気的特性に優れ、溶
媒への溶解性が良いポリアリレートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(ビスフェノール−A)とテレフタル酸、
イソフタル酸とから得られる非晶性ポリアリレートは、
エンジニアリングプラスチックとして既によく知られて
いる。かかる非晶性ポリアリレートは耐熱性が高く、衝
撃強度に代表される機械的強度や寸法安定性に優れ、加
えて透明であることから、その成形品は電気、電子、自
動車、機械等の分野に幅広く応用されている。
【0003】また、ビスフェノール−Aとテレフタル
酸、イソフタル酸を原料としたポリアリレート樹脂は、
優れた耐摩耗性や電気特性(絶縁性、誘電特性など)を
利用して、コンデンサー用のキャスティングフィルムや
電子写真感光体を形成するためのバインダー用樹脂等の
様に溶媒に溶解して使用するような分野へも応用されて
いる。
【0004】しかしながら、電子材料用途における電気
特性に対する要求は、一層厳しいものになり、ビスフェ
ノール−Aとテレフタル酸、イソフタル酸を原料とした
ポリアリレート樹脂では、電気特性が不十分である用途
が生じてきている。このような実情から、更に電気特性
に優れたポリアリレートが強く求められている。また、
前述したバインダー樹脂やキャスティングフィルムの様
に溶媒に溶解して使用する用途においては、電気特性だ
けではなく非晶性で溶媒に対する溶解性を有しているこ
とも必要である。以上のような事情から、電気特性に優
れかつ非晶性で溶媒に対する溶解性に優れたポリアリレ
ートが求められてきたのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような実情に鑑
み、本発明の課題は、従来のビスフェノール−Aとテレ
フタル酸、イソフタル酸を原料としたポリアリレート樹
脂よりも更に電気特性に優れ、かつ溶媒への良好な溶解
性を有するポリアリレートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの様な課
題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、特定のジカル
ボン酸単位を特定量導入し、かつカルボキシル価が特定
量以下のポリアリレートは、電気的な特性に優れている
こと、及び塩化メチレンへの溶解性を有することを見い
だし、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、下記一般式
(1)で表される二価のフェノール残基、一般式(2)
で表される二価のカルボン酸残基、及び一般式(3)及
び/又は一般式(4)で表される二価のカルボン酸残基
で構成されているポリアリレートであって、一般式
(3)及び/又は一般式(4)で表される二価のカルボ
ン酸残基の量が全カルボン酸残基に対してモル分率で
0.05〜0.70であり、かつ、末端のカルボキシル
価が20モル/トン以下であり、10重量%以上の濃度
で塩化メチレンへの溶解性を有することを特徴とするポ
リアリレートである。
【0008】
【化2】
【0009】〔一般式(1)中、R1 〜R4 は、各々独
立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の炭化水素
基を表し、Xは、単結合、酸素原子、硫黄原子、スルホ
ニル基、アルキレン基、アルキリデン基、フェニルアル
キリデン基、環状炭化水素基及びカルボニル基からなる
群から選ばれる。一般式(2)中、Yはベンゼン環、ナ
フタレン環、ビフェニル環、アルキル基及び環状アルキ
ル基からなる群から選ばれる。一般式(3)中、R5
8 は、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1
〜4の炭化水素基を表し、nは2〜5の整数を表す。一
般式(4)中、R9 〜R16は、各々独立に水素原子、ハ
ロゲン原子、炭素数1〜4の炭化水素基を表し、mは1
〜5の整数を表す。〕
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の新規なポリアリレートを合成するための原料で
ある一般式(1)に示した二価フェノール残基をなす二
価フェノール(及びその誘導体も含むものとする)を具
体的に例示すると、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、ビス(4−メチル−2−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、
【0011】1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−エチルヘキサン、2,2−ビス(3−
フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,
4’−ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−メチルプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)オクタン、1,1−ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス
(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、
【0012】2,2−ビス(3−tertブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−s
ecブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス
フェノールフローレン、1,1−ビス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−tertブチルフェニル)−2−メ
チルプロパン、4,4’−〔1,4−フェニレン−ビス
(2−プロピリデン)−ビス(3−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)〕、1,1−ビス(3−フェニル−4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒ
ドロキシフェニルエーテル、ビス(2−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、2,4’−メチレンビスフェノール、ビ
ス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3
−メチル−ブタン、ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ
メチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、3,3
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、3,3−
ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ペンタ
ン、3,3−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)ペンタン、2,2−ビス(2−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ノナン、1,1−ビス(3
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエ
タン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)デカン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−
3−tertブチル−5−メチルフェニル)メタン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、テル
ペンジフェノール、1,1−ビス(3−tertブチル
−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tertブチ
ルフェニル)−2−メチルプロパン、2,2−ビス(3
−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ビス(3,5−ジtertブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、ビス(3,5−ジsecブチル−4
−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(3−シ
クロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジter
tブチルフェニル)エタン、1,1−ビス(3−ノニル
−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス
(3,5−ジtertブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5
−ジtertブチル−6−メチルフェニル)メタン、
1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、4,4−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)ペンタン酸、α,α’−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)酢酸ブチルエステル、1,1−ビス
(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビ
ス(2−ヒドロキシ−5−フルオロフェニル)メタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルメタン、1,1−ビス(3−フル
オロ−4−ヒドロキシフェニル)−1−(p−フルオロ
フェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−(p−フルオロフェニル)メタン、2,2
−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−
クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−
ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ニトロ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3’−ジメチル
−4,4’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テト
ラメチル−4,4’−ビフェノール、3,3’,5,
5’−テトラtertブチル−4,4’−ビフェノー
ル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、
【0013】3,3’−ジフルオロ−4,4’−ビフェ
ノール、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−4,
4’−ビフェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ジメチルシラン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ス
ルホン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロ
キシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)チオエーテル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)エーテル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)チオエーテル、ビス(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル、1,
1−ビス(2,3,5−トリメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ドデカン、2,2−ビス(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)ドデカン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ドデカ
ン、1,1−ビス(3−tertブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス
(3,5−ジtertブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)−2
−メチルプロパン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−
3,5−ジtertブチルフェニル)エタン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン酸メチルエス
テル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン酸エチルエステル、イサチンビスフェノール、イサチ
ンビスクレゾール、2,2’,3,3’,5,5’−ヘ
キサメチル−4,4’−ビフェノール、ビス(2−ヒド
ロキシフェニル)メタン、2,4’−メチレンビスフェ
ノール、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ビス(2−ヒドロキシ−3
−アリルフェニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロ
キシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−メチルプロパ
ン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−5−tertブチ
ルフェニル)エタン、ビス(2−ヒドロキシ−5−フェ
ニルフェニル)メタン、1,1−ビス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−tertブチルフェニル)ブタン、
ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシ
ルフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ペンタデカン、2,2−ビス(3−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)ペンタデカン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ペンタ
デカン、1,2−ビス(3,5−ジtertブチル−4
−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(2−ヒドロキシ
−3,5−ジtertブチルフェニル)メタン、2,2
−ビス(3−スチリル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(p−ニトロフェニル)エタン、ビス(3,5−ジフル
オロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5
−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルメタン、ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシ
フェニル)ジフェニルメタン、ビス(3−フルオロ−4
−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビ
ス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
3,3’,5,5’−テトラtertブチル−2,2’
−ビフェノール、2,2’−ジアリル−4,4’−ビフ
ェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
3,3−ジメチル−5−メチル−シクロヘキサン、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチ
ル−5,5−ジメチル−シクロヘキサン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−4−
メチル−シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−3,3−ジメチル−5−エチル−シクロ
ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
3,3−ジメチル−5−メチル−シクロペンタン、1,
1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3−ジメチル−5−メチル−シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(3,5−ジフェニル−4−ヒドロキ
シフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチル−シクロ
ヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)−3,3−ジメチル−5−メチル−シクロヘ
キサン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)−3,3−ジメチル−5−メチル−シクロヘ
キサン、1,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチル−シク
ロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒ
ドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチル−
シクロヘキサン、レゾルシノール、ハイドロキノン、
1,2−ジヒドロキシベンゼン、1,4−ジ(4−ヒド
ロキシフェニル)−p−メンタン、1,4−ジ(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)−p−メンタン、1,
4−ジ(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
−p−メンタン等のテルペンジフェノール類等を挙げる
ことができる。これらの二価フェノールは、1種類で用
いることもできるし、2種類以上を併用することも可能
である。
【0014】中でも好ましくは、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール−A)、
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン(ビスフェノール−C)などが挙げられる。ま
た、ポリマーの特性を損なわない範囲で二価フェノール
を、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘ
プタンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオー
ル、1、4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン等の二
価アルコールで置き換えてもよい。
【0015】また、本発明のポリアリレートの製造原料
である一般式(2)に示した二価のカルボン酸残基をな
す二価のカルボン酸(及びその誘導体も含むものとす
る)を例示すると、テレフタル酸、イソフタル酸、オル
トフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ter
t−ブチルイソフタル酸、ジフェン酸、4、4’−ジカ
ルボキシジフェニルエーテル、ビス(p−カルボキシフ
ェニル)アルカン、4,4’−ジカルボキシフェニルス
ルホン、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸な
どの脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。これらの二価の
カルボン酸は、1種類で用いることもできるし、2種類
以上で併用することも可能である。中でも好適に用いる
ことができる二価のカルボン酸としては、テレフタル酸
とイソフタル酸の等量混合物である。
【0016】さらに、本発明において、一般式(3)及
び/又は一般式(4)に示すカルボン酸残基の共重合比
率は、所望する電気特性と後述する溶媒への溶解性とを
勘案して決定されるが、通常、全カルボン酸残基に対
し、モル分率で0.05〜0.70、好ましくは0.1
0〜0.60である。全カルボン酸残基に対し、一般式
(3)及び/又は一般式(4)のカルボン酸残基量が
0.05を下回る場合には、従来のポリアリレートの電
気特性に対して優位差が見とめられず、一方、0.70
を上回る場合には、10重量%以上の濃度で塩化メチレ
ンに溶解し難くなる。
【0017】また、一般式(3)及び一般式(4)の
n、mが5より大きい場合には、ポリアリレートの製造
自体が困難になり、たとえ製造できたとしてもそのポリ
アリレートのカルボキシル価が20モル/トンを超える
ことが多くなる。本発明のポリアリレートのカルボキシ
ル価は20モル/トン以下であり、好ましくは15モル
/トン以下である。20モル/トンを超えると電気的な
特性が低下することがある。カルボキシル価は少ないほ
ど電気的特性等の特性は優れたものとなる。カルボキシ
ル価の測定方法は、公知の方法を採用することができ
る。具体的には、ポリアリレートをベンジルアルコール
とクロロホルムの混合溶媒に溶解させ、水酸化カリウム
のベンジルアルコール溶液にて中和滴定することによっ
て測定することができる。一般式(3)及び一般式
(4)に示すカルボン酸残基のベンゼン環の結合部位は
通常1,4の位置であるが、一部分又は全て1,3の位
置に結合していても構わない。一般式(3)及び一般式
(4)の二価のカルボン酸残基をなす二価のカルボン酸
は必ずしも1種類で用いる必要はなく、両者を混合して
用いることも可能である。
【0018】本発明のポリアリレートは必ずしも直鎖状
の樹脂である必要はなく、3官能以上の物質を重合時に
添加して分岐構造が導入されていてもよい。
【0019】本発明のポリアリレートは、テトラクロロ
エタンの1g/dl溶液の25℃におけるインヘレント
粘度が0.20〜1.20であることが好ましい。特に
好ましくは、0.35〜1.00である。インヘレント
粘度が0.20未満である場合には、ポリマーとしての
機械的な特性が低下することがあり、一方1.20を超
えると溶融時の成形加工性が悪化すると共に、溶媒に対
する溶解性が低下することがあるので好ましくない。
【0020】本発明のポリアリレートは実質的に非晶性
であり、溶媒特に塩化メチレンへの高い溶解性を有して
いる。ポリアリレートの塩化メチレンへの溶解性は、種
々の方法によって確かめることができる。最も簡便な方
法は、塩化メチレンを溶媒として界面重合を行えばよ
い。溶解性が良い場合には、界面重合後の塩化メチレン
溶液は均一であるが、溶解性が悪い場合には重合開始後
にポリマーの析出が生じ、重合後にポリマーの沈殿が存
在する。本発明においては、キャストフィルムやバイン
ダー樹脂のようにポリアリレートを溶媒に溶解して用い
るために、ポリアリレートの塩化メチレンへの溶解性を
10重量%以上、好ましくは15重量%以上である。溶
解性が10重量%未満では、ポリアリレートを溶解して
用いるとき、粘度が低くて均一で所望の厚さのキャスト
フィルムや皮膜が得難い。
【0021】また、ポリアリレートが非晶性であるかど
うかは、公知の方法、例えば示差走査熱量分析(DS
C)や動的粘弾性測定などによって、融点が存在するか
どうかを確認することでなされる。本発明のポリアリレ
ートには、その特性を損なわない範囲で、ヒンダードフ
ェノール系、ヒンダードアミン系、チオエーテル系、燐
系などの各種酸化防止剤を添加することができる。
【0022】本発明のポリアリレートの製造方法として
は、二価のカルボン酸ハライドと二価のフェノールを有
機溶剤中で反応させる溶液重合法(A.Conix I
nd.Eng.ohem.51 147 1959年、
特公昭37−5599号公報)、二価のカルボン酸と二
価のフェノールを無水酢酸の存在下で加熱する溶融重合
法、二価のカルボン酸と二価のフェノールをジアリルカ
ーボネートの存在下で加熱する溶融重合法(特公昭38
−26299号公報)、水と相溶しない有機溶剤に溶解
せしめた二価のカルボン酸ハライドとアルカリ水溶液に
溶解せしめた二価のフェノールとを混合する界面重合法
(W.M.EARECKSON J.Poly.Sc
i.XL399 1959年、特公昭40−1959号
公報)等が挙げられ、本発明のポリアリレートは上記の
ごとき公知の方法で製造することができるが、特に界面
重合法が好適に採用される。
【0023】界面重合法での製造方法をさらに詳細に説
明すると、二価フェノールのアルカリ水溶液を調製し、
続いて、重合触媒を添加する。重合触媒としては、例え
ばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブ
チルアミン、トリヘキシルアミン、トリドデシルアミ
ン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ピリジ
ン、キノリン、ジメチルアニリンなどの第三級アミン、
トリメチルベンジルアンモニウムハライド、トリブチル
ベンジルアンモニウムハライド、トリエチルベンジルア
ンモニウムハライド、テトラブチルアンモニウムハライ
ドなどの第四級アンモニウム塩、トリメチルベンジルホ
スホニウムハライド、トリブチルベンジルホスホニウム
ハライド、トリエチルベンジルホスホニウムハライド、
テトラブチルホスホニウムハライド、トリフェニルベン
ジルホスホニウムハライド、テトラフェニルホスホニウ
ムハライドなどの第四級ホスホニウム塩、18−クラウ
ン−6、18−ベンゾクラウン−6、18−ジベンゾク
ラウン−6、15−クラウン−5などのクラウンエーテ
ル等が挙げられる。中でもトリブチルベンジルアンモニ
ウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロライ
ド、テトラブチルホスホニウムクロライドが反応速度が
速く、酸ハライドの加水分解を最小限に抑えられる点で
好ましい。
【0024】一方、水と相溶せず、かつポリアリレート
を溶解する様な溶媒、例えば塩化メチレン、1,2−ジ
クロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベン
ゼン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,1,
1−トリクロロエタン、o−、m−,p−ジクロロベン
ゼンなどの塩素系溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレン
などの芳香族系炭化水素などに二価のカルボン酸成分を
溶解させた溶液を先のアルカリ溶液に混合する。25℃
以下の温度で1時間〜5時間撹拌しながら反応を行うこ
とによって本発明のポリアリレートを得ることができ
る。ここで用いることができるアルカリには、水酸化ナ
トリウムや水酸化カリウム等がある。
【0025】ポリアリレートの分子量の調節方法は、末
端封止剤の添加量によってコントロールすることができ
る。具体的に用いることができる末端封止剤を例示する
と、フェノール、クレゾール、p−tert−ブチルフ
ェノールなどの一価のフェノール類、安息香酸クロライ
ド、メタンスルホニルクロライド、フェニルクロロホル
メートなどの酸クロライド類、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、2−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、
ドデシルアルコール、ステアリルアルコール、ベンジル
アルコール、フェネチルアルコールなどの一価のアルコ
ール類、酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、シクロヘキ
サンカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、フェニル酢
酸、p−tert−ブチル安息香酸、p−メトキシフェ
ニル酢酸などの一価のカルボン酸などが挙げられる。
【0026】本発明のポリアリレートは、従来のポリア
リレートのもつ優れた性質を有する上に、更に電気的特
性及び溶媒への溶解性が良い。したがって、溶融成形品
や押出しフィルムとして用いることができ、さらに溶媒
に溶解して、溶媒キャストフィルムを得ることができ、
各種バインダー樹脂としてワニスや塗料にも利用するこ
とができ、電子材料の分野に好適に利用される。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によって具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はなく、本発明の思想を逸脱しない範囲で種々の変形及
び応用が可能である。なお、ポリアリレートの特性評価
方法を次に示す。 (1)溶解性の評価 ポリアリレートの塩化メチレンに対する濃度が10重量
%で行っており、その際の液の状態を目視にて行った。 (2)ポリアリレートのカルボキシル価 試験管にポリアリレート0.15精秤し、ベンジルアル
コール5mlに加熱溶解する。クロロホルム10mlと
ポリアリレートのベンジルアルコール溶液を混合した
後、フェノールレッドを指示薬として加え、撹拌しなが
ら0.1規定の水酸化カリウムのベンジルアルコール溶
液によって中和滴定してカルボキシル価を求めた。 (3)誘電率、誘電正接 ポリアリレートの塩化メチレン溶液から厚さ50μmの
ソルベントキャストフィルムを作成し、ASTM D−
150に従って1MHzで測定した。 (4)絶縁破壊電圧 前記(2)で作成した厚さ50μmのソルベントキャス
トフィルムを用いて、ASTM D−149に従って測
定した。
【0028】実施例1 2000mlの容器に900mlの水を添加した後、水
酸化ナトリウム14.85g、ビスフェノール−C3
6.56g、p−tertブチルフェノール1.07g
を溶解させ、さらに二価フェノールに対し0.5mol
%分の重合触媒(トリブチルベンジルアンモニウムクロ
ライド)を添加し、激しく撹拌した。別に、テレフタル
酸クロライドとイソフタル酸クロライドの等量混合物
(以後MPCと略称)20.80g及び構造式(5)
【0029】
【化3】
【0030】に示すジカルボン酸クロライド12.25
g測り取り、540mlの塩化メチレンに溶解させた。
この塩化メチレン溶液を先に調製した撹拌下のアルカリ
水溶液に添加し、重合を開始した。重合反応温度は25
℃以下になるように調整した。重合時間は3時間行い、
その後、系内に酢酸を添加することによって重合反応を
終了した。水相が中性になるまで水で洗浄を繰り返し
た。洗浄終了後、撹拌下のメタノール中にゆっくり添加
し、ポリアリレートを沈澱させ、さらにろ別、乾燥する
ことによって、ポリアリレート60gを得た。
【0031】実施例2 水酸化ナトリウム12.73g、ビスフェノール−C3
1.33g、p−tertブチルフェノール0.92
g、MPC17.83g、構造式(6)
【0032】
【化4】
【0033】に示すジカルボン酸クロライド19.08
gを用いた以外は実施例1と同様の方法でポリアリレー
トを得た。
【0034】実施例3 水酸化ナトリウム15.42g、ビスフェノール−C3
7.97g、p−tertブチルフェノール1.11
g、MPC27.77g、構造式(5)に示すジカルボ
ン酸クロライド4.24gを用いた以外は実施例1と同
様の方法でポリアリレートを得た。
【0035】実施例4 水酸化ナトリウム14.07g、ビスフェノール−C3
4.63g、p−tertブチルフェノール1.41
g、MPC11.26g、構造式(5)に示すジカルボ
ン酸クロライド23.21gを用いた以外は実施例1と
同様の方法でポリアリレートを得た。
【0036】実施例5 水酸化ナトリウム13.50g、ビスフェノール−A2
9.60g、p−tertブチルフェノール0.97
g、MPC18.91g、構造式(6)に示すジカルボ
ン酸クロライド20.24gを用いた以外は実施例1と
同様の方法でポリアリレートを得た。
【0037】実施例6 水酸化ナトリウム14.68g、ビスフェノール−C3
6.14g、p−tertブチルフェノール1.06
g、MPC20.56g、構造式(7)
【0038】
【化5】
【0039】に示すジカルボン酸クロライド12.81
gを用いた以外は実施例1と同様の方法でポリアリレー
トを得た。
【0040】実施例7 水酸化ナトリウム12.03g、ビスフェノール−C2
9.62g、p−tertブチルフェノール0.87
g、MPC16.85g、構造式(8)
【0041】
【化6】
【0042】に示すジカルボン酸クロライド21.31
gを用いた以外は実施例1と同様の方法でポリアリレー
トを得た。
【0043】実施例8 水酸化ナトリウム15.36g、ビスフェノール−C3
7.82g、p−tertブチルフェノール1.11
g、MPC27.66g、構造式(7)のジカルボン酸
クロライド4.47gを用いた以外は実施例1と同様の
方法でポリアリレートを得た。
【0044】実施例9 水酸化ナトリウム13.76g、ビスフェノール−C3
3.88g、p−tertブチルフェノール0.99
g、MPC11.02g、構造式(7)のジカルボン酸
クロライド24.01gを用いた以外は実施例1と同様
の方法でポリアリレートを得た。
【0045】実施例10 水酸化ナトリウム10.27g、ビスフェノール−A2
7.89g、p−tertブチルフェノール0.92
g、MPC17.82g、構造式(8)のジカルボン酸
クロライド22.53gを用いた以外は実施例1と同様
の方法でポリアリレートを得た。
【0046】比較例1 水酸化ナトリウム13.67g、ビスフェノール−A3
7.10g、p−tertブチルフェノール1.22
g、MPC38.86gを用いた以外は実施例1と同様
の方法でポリアリレートを得た。
【0047】比較例2 水酸化ナトリウム15.73g、ビスフェノール−C3
8.71g、p−tertブチルフェノール1.13
g、MPC31.47gを用いた以外は実施例1と同様
の方法でポリアリレートを得た。
【0048】比較例3 水酸化ナトリウム10.28g、ビスフェノール−C2
5.30g、p−tertブチルフェノール0.74
g、MPC14.40g、構造式(9)
【0049】
【化7】
【0050】に示すジカルボン酸クロライド26.96
gを用いた以外は実施例1と同様の方法でポリアリレー
トを得た。
【0051】比較例4 水酸化ナトリウム13.62g、ビスフェノール−C3
3.52g、p−tertブチルフェノール0.98
g、MPC5.45g、構造式(5)のジカルボン酸ク
ロライド29.95g用いた以外は実施例1と同様の方
法でポリアリレートを得た。
【0052】比較例5 水酸化ナトリウム9.82g、ビスフェノール−C2
4.17g、p−tertブチルフェノール0.71
g、MPC13.75g、構造式(10)
【0053】
【化8】
【0054】に示すジカルボン酸クロライド28.43
gを用いた以外は実施例1と同様の方法でポリアリレー
トを得た。
【0055】比較例6 水酸化ナトリウム13.22g、ビスフェノール−C3
2.53g、p−tertブチルフェノール0.95
g、MPC5.29g、構造式(7)のジカルボン酸ク
ロライド30.74g用いた以外は実施例1と同様の方
法でポリアリレートを得た。
【0056】なお、上記実施例及び比較例で合成したポ
リアリレートの製造条件と溶解性の評価結果を表1に示
し、各測定結果を表2に示した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】上記の実施例及び比較例の結果から以下の
ことが分かった。 (1)比較例1,2と実施例1〜10の比較から、本発
明のポリアリレートは特定のジカルボン酸成分が共重合
されているので、電気的な特性に優れている。 (2)比較例3〜6と実施例1〜13の比較から、本発
明のポリアリレートは溶媒に対する良好な溶解性を有し
ている。 (3)比較例4と実施例4、比較例6と実施例9の各々
の比較から、本発明のポリアリレートはカルボキシル価
が低いので、電気的な特性に優れている。
【0060】
【発明の効果】本発明のポリアリレートは、ビスフェノ
ール−Aとテレフタル酸、イソフタル酸を原料としたポ
リアリレート樹脂よりも更に電気特性に優れ、かつ溶媒
への良好な溶解性を有する。したがって、成形材料ある
いは溶媒に溶解して使用する用途に用いることができ、
キャストフィルム化が容易であり、フィルムとしての電
気機器、モーター、発電機、相間絶縁などの絶縁材料、
変圧器、電線被覆材料、コンデンサーなどの誘電体フィ
ルムへの応用が可能であり、また電子写真感光体のバイ
ンダー樹脂、電子写真用キャリアのバインダー樹脂、表
面被覆材としても用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 安代 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される二価のフェ
    ノール残基、一般式(2)で表される二価のカルボン酸
    残基、及び一般式(3)及び/又は一般式(4)で表さ
    れる二価のカルボン酸残基で構成されているポリアリレ
    ートであって、一般式(3)及び/又は一般式(4)で
    表される二価のカルボン酸残基の量が全カルボン酸残基
    に対してモル分率で0.05〜0.70であり、かつ、
    末端のカルボキシル価が20モル/トン以下であり、1
    0重量%以上の濃度で塩化メチレンへの溶解性を有する
    ことを特徴とするポリアリレート。 【化1】 〔一般式(1)中、R1 〜R4 は、各々独立に水素原
    子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の炭化水素基を表し、
    Xは、単結合、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基、ア
    ルキレン基、アルキリデン基、フェニルアルキリデン
    基、環状炭化水素基及びカルボニル基からなる群から選
    ばれる。一般式(2)中、Yはベンゼン環、ナフタレン
    環、ビフェニル環、アルキル基及び環状アルキル基から
    なる群から選ばれる。一般式(3)中、R5 〜R8 は、
    各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4の炭
    化水素基を表し、nは2〜5の整数を表す。一般式
    (4)中、R9 〜R16は、各々独立に水素原子、ハロゲ
    ン原子、炭素数1〜4の炭化水素基を表し、mは1〜5
    の整数を表す。〕
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