JPH09144731A - 嵌め付け構造 - Google Patents
嵌め付け構造Info
- Publication number
- JPH09144731A JPH09144731A JP7323898A JP32389895A JPH09144731A JP H09144731 A JPH09144731 A JP H09144731A JP 7323898 A JP7323898 A JP 7323898A JP 32389895 A JP32389895 A JP 32389895A JP H09144731 A JPH09144731 A JP H09144731A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fitting
- gear
- groove
- bearing
- retaining ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C35/00—Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers
- F16C35/04—Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers in the case of ball or roller bearings
- F16C35/06—Mounting or dismounting of ball or roller bearings; Fixing them onto shaft or in housing
- F16C35/067—Fixing them in a housing
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
- F16C19/04—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
- F16C19/06—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2361/00—Apparatus or articles in engineering in general
- F16C2361/61—Toothed gear systems, e.g. support of pinion shafts
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Snaps, Bayonet Connections, Set Pins, And Snap Rings (AREA)
- Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 二つの部材を圧入した場合と同様にスペ
ースをとらず、また、圧入による場合と違って幅や径が
小さい場合にも十分な抜け止め作用を発揮し、しかも各
部材に変形等が生じない、といった嵌め付け構造を提供
する。 【解決手段】 軸受10とギヤ20とを止め輪を用いて
抜けないように嵌め付ける構造である。軸受10の嵌め
合い面10aには、弾性変形させた止め輪30の全体が
没し得る深さの溝13を形成する。ギヤ20の嵌め合い
面20aには、自然状態に復元しようとする止め輪30
が一部のみ没し得る深さの溝21を形成する。止め輪3
0として、一旦は溝13に全体が没するまで弾性変形し
て軸受10とギヤ20との嵌め合いを可能にし、嵌め付
け完了後に自然状態へ向かって復元し溝21に一部没す
ることにより上記の各嵌め合い面10a・20aを横切
る位置に留まるものを、使用する。
ースをとらず、また、圧入による場合と違って幅や径が
小さい場合にも十分な抜け止め作用を発揮し、しかも各
部材に変形等が生じない、といった嵌め付け構造を提供
する。 【解決手段】 軸受10とギヤ20とを止め輪を用いて
抜けないように嵌め付ける構造である。軸受10の嵌め
合い面10aには、弾性変形させた止め輪30の全体が
没し得る深さの溝13を形成する。ギヤ20の嵌め合い
面20aには、自然状態に復元しようとする止め輪30
が一部のみ没し得る深さの溝21を形成する。止め輪3
0として、一旦は溝13に全体が没するまで弾性変形し
て軸受10とギヤ20との嵌め合いを可能にし、嵌め付
け完了後に自然状態へ向かって復元し溝21に一部没す
ることにより上記の各嵌め合い面10a・20aを横切
る位置に留まるものを、使用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ギヤやカラー、カ
ムなど(つまり、穴としての内向きの嵌め合い面を有す
る部材)を軸や軸受等(つまり、軸としての外向きの嵌
め合い面を有する部材)の外側に付ける場合の嵌め付け
構造に関するものである。
ムなど(つまり、穴としての内向きの嵌め合い面を有す
る部材)を軸や軸受等(つまり、軸としての外向きの嵌
め合い面を有する部材)の外側に付ける場合の嵌め付け
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軸の外側にギヤを付ける場合には、いわ
ゆる抜け止めのため、両者の嵌め合い面に対して軸長方
向に隣接する個所に止め輪(スナップリングやサークリ
ップ)が設けられるのが一般的である。止め輪に変えて
ナットが使用されたり、軸上に肩(太くした部分)が形
成されたりすることもあるが、それらを設ける位置が嵌
め合い面の隣、すなわち嵌め合い面を外れた個所である
ことには違いがない。そしてこの点は、軸とギヤとを嵌
め付ける場合に限らず、軸上にカラーやカムを付ける場
合にも、また軸受の外側にギヤなどを付ける場合などに
も共通である。
ゆる抜け止めのため、両者の嵌め合い面に対して軸長方
向に隣接する個所に止め輪(スナップリングやサークリ
ップ)が設けられるのが一般的である。止め輪に変えて
ナットが使用されたり、軸上に肩(太くした部分)が形
成されたりすることもあるが、それらを設ける位置が嵌
め合い面の隣、すなわち嵌め合い面を外れた個所である
ことには違いがない。そしてこの点は、軸とギヤとを嵌
め付ける場合に限らず、軸上にカラーやカムを付ける場
合にも、また軸受の外側にギヤなどを付ける場合などに
も共通である。
【0003】しかし、嵌め合い面を外れた個所に、止め
輪やナット等を設けるスペースが存在しない場合も現実
には少なからずある。たとえば自動二輪車用エンジンの
ように、部品数の集積した多機能体でありながらコンパ
クトであることをも要求される機器においては、嵌め付
けようとするギヤ等そのものの外に抜け止めのみを目的
とする部品を使用するのは極めて不利である。部品配置
等の関係ですでにギヤが薄くなっており、それを付ける
軸上のスペースも限定されていて、いずれの外側にも止
め輪等を付けることができない場合もある。
輪やナット等を設けるスペースが存在しない場合も現実
には少なからずある。たとえば自動二輪車用エンジンの
ように、部品数の集積した多機能体でありながらコンパ
クトであることをも要求される機器においては、嵌め付
けようとするギヤ等そのものの外に抜け止めのみを目的
とする部品を使用するのは極めて不利である。部品配置
等の関係ですでにギヤが薄くなっており、それを付ける
軸上のスペースも限定されていて、いずれの外側にも止
め輪等を付けることができない場合もある。
【0004】そのような場合、従来は、圧入(すなわち
締まりばめ)もしくは「かしめ」によって両部品が嵌め
付けられ、または両部品の嵌め合い面に接着剤が使用さ
れていた。図4は、軸受(深溝玉軸受)10’の外輪1
1’上に、止め輪等を使用せずに、圧入によってギヤ2
0’を嵌め付けた例を示す断面図である。このほか、特
開平3−70870号公報には、かしめによって軸受と
ハウジング(ケーシング)とを嵌め付けた例が記載され
ている。このような手段によれば、嵌め合い面を外れた
個所に抜け止め用の止め輪などを設ける必要がなく、ス
ペース的に有利である。
締まりばめ)もしくは「かしめ」によって両部品が嵌め
付けられ、または両部品の嵌め合い面に接着剤が使用さ
れていた。図4は、軸受(深溝玉軸受)10’の外輪1
1’上に、止め輪等を使用せずに、圧入によってギヤ2
0’を嵌め付けた例を示す断面図である。このほか、特
開平3−70870号公報には、かしめによって軸受と
ハウジング(ケーシング)とを嵌め付けた例が記載され
ている。このような手段によれば、嵌め合い面を外れた
個所に抜け止め用の止め輪などを設ける必要がなく、ス
ペース的に有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図4のように圧入する
ことによってギヤ20’の抜け止め(もしくは回転方向
へのすべり防止)を図ろうとすると、ギヤ20’や軸受
10’に、好ましくない変形が生じることがある。ギヤ
20’と軸受10’との間の圧入力(接触圧)に基づく
面間の摩擦力こそがギヤ20’の抜け止め等をなすので
あるから、両者間には圧入しろ(締めしろ)を大きくと
って相当の圧入力を作用させなければならないが、この
圧入力によって、ギヤ20’は、穴(すなわち嵌め合い
面20a')の内側から外へ押し広げられるように変形す
る。ギヤ20’がこのように変形すると、その歯みぞ寸
法が拡大するのでバックラッシが大きくなるが、その度
合いが増すと、相手方のギヤ(図示せず)との噛合いが
円滑でなくなるのである。また、内側の部材である軸受
10’にも同等の圧入力(その向きは上記と逆)が作用
することから、外輪11’が変形してラジアルクリアラ
ンスが小さくなり、回転が円滑でなくなる恐れがある。
しかも、嵌め合い面10a’・20a’の幅Bや径Dが
小さいときには、各面の単位面積あたりに大きな圧入力
の作用することが必要になるので、上記のような傾向は
顕著になる。
ことによってギヤ20’の抜け止め(もしくは回転方向
へのすべり防止)を図ろうとすると、ギヤ20’や軸受
10’に、好ましくない変形が生じることがある。ギヤ
20’と軸受10’との間の圧入力(接触圧)に基づく
面間の摩擦力こそがギヤ20’の抜け止め等をなすので
あるから、両者間には圧入しろ(締めしろ)を大きくと
って相当の圧入力を作用させなければならないが、この
圧入力によって、ギヤ20’は、穴(すなわち嵌め合い
面20a')の内側から外へ押し広げられるように変形す
る。ギヤ20’がこのように変形すると、その歯みぞ寸
法が拡大するのでバックラッシが大きくなるが、その度
合いが増すと、相手方のギヤ(図示せず)との噛合いが
円滑でなくなるのである。また、内側の部材である軸受
10’にも同等の圧入力(その向きは上記と逆)が作用
することから、外輪11’が変形してラジアルクリアラ
ンスが小さくなり、回転が円滑でなくなる恐れがある。
しかも、嵌め合い面10a’・20a’の幅Bや径Dが
小さいときには、各面の単位面積あたりに大きな圧入力
の作用することが必要になるので、上記のような傾向は
顕著になる。
【0006】上記公報の例のようにかしめを利用する場
合にも、十分な抜け止め効果を得ようとすると、かしめ
の力を強くする必要があり、嵌め付けられる部品を変形
させまたは傷つけることがある。また、嵌め合い面に接
着剤を用いる方法は、当該面間に有効に接着剤を付ける
ことが難しい(嵌め合いの過程で擦り取られてしまう)
ため、抜け止めのための強い力を期待しがたい面があ
る。
合にも、十分な抜け止め効果を得ようとすると、かしめ
の力を強くする必要があり、嵌め付けられる部品を変形
させまたは傷つけることがある。また、嵌め合い面に接
着剤を用いる方法は、当該面間に有効に接着剤を付ける
ことが難しい(嵌め合いの過程で擦り取られてしまう)
ため、抜け止めのための強い力を期待しがたい面があ
る。
【0007】本発明の目的は、抜け止めのための部品を
嵌め合い面を外れた個所に設ける必要がなく、また嵌め
合い面の幅や径が小さい場合にも十分な抜け止め作用を
発揮し、しかも嵌め付けられる部材等に変形や損傷が生
じない−といった利点のある嵌め付け構造を提供する
ことである。
嵌め合い面を外れた個所に設ける必要がなく、また嵌め
合い面の幅や径が小さい場合にも十分な抜け止め作用を
発揮し、しかも嵌め付けられる部材等に変形や損傷が生
じない−といった利点のある嵌め付け構造を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の嵌め付
け構造は、軸としての外向きの嵌め合い面を有する部材
(すなわち軸や軸受外輪、カラー(外側)など)と、穴
としての内向きの嵌め合い面を有する部材(すなわちギ
ヤやカム、軸受内輪、カラー(内側)など)とを、止め
輪を用いて抜けないように嵌め付ける構造であって、 a) 双方の嵌め合い面のうち一方には、弾性変形させた
止め輪の全体が没し得る深さの溝を形成し、 b) 他方の嵌め合い面には、自然状態に復元しようとす
る(もしくは自然状態になった)当該止め輪が一部のみ
没し得る深さの溝を形成し、 c) 一旦は前者の溝に全体が没するまで弾性変形して上
記の二つの部材の嵌め合いを可能にし、嵌め付け完了後
に自然状態へ向かって復元し後者の溝に一部没して上記
の各嵌め合い面を横切る位置(すなわち嵌め合い面同士
の摺動を妨げる位置)に留まるよう、止め輪を配置した
−ものである。
け構造は、軸としての外向きの嵌め合い面を有する部材
(すなわち軸や軸受外輪、カラー(外側)など)と、穴
としての内向きの嵌め合い面を有する部材(すなわちギ
ヤやカム、軸受内輪、カラー(内側)など)とを、止め
輪を用いて抜けないように嵌め付ける構造であって、 a) 双方の嵌め合い面のうち一方には、弾性変形させた
止め輪の全体が没し得る深さの溝を形成し、 b) 他方の嵌め合い面には、自然状態に復元しようとす
る(もしくは自然状態になった)当該止め輪が一部のみ
没し得る深さの溝を形成し、 c) 一旦は前者の溝に全体が没するまで弾性変形して上
記の二つの部材の嵌め合いを可能にし、嵌め付け完了後
に自然状態へ向かって復元し後者の溝に一部没して上記
の各嵌め合い面を横切る位置(すなわち嵌め合い面同士
の摺動を妨げる位置)に留まるよう、止め輪を配置した
−ものである。
【0009】請求項1のこの嵌め付け構造によれば、嵌
め付けが完了した状態では、上記c)のように、軸に相当
する部材と穴に相当する部材との各嵌め合い面を横切る
位置に止め輪が留まるため、両部材の相対移動が妨げら
れ、止め輪の剪断荷重を超えない範囲内でいわゆる抜け
止め作用がもたらされる。圧入やかしめの力を強くする
必要はないので、嵌め付けによって両部材が変形・損傷
等することはない。
め付けが完了した状態では、上記c)のように、軸に相当
する部材と穴に相当する部材との各嵌め合い面を横切る
位置に止め輪が留まるため、両部材の相対移動が妨げら
れ、止め輪の剪断荷重を超えない範囲内でいわゆる抜け
止め作用がもたらされる。圧入やかしめの力を強くする
必要はないので、嵌め付けによって両部材が変形・損傷
等することはない。
【0010】また、この構造は、抜け止めの機能をなす
止め輪を嵌め合い面のうちに装着するものであり、止め
輪やナット等の部品を嵌め合い面の外に付けるものでは
ないため、占有スペースが小さくてすむ。すなわち、ギ
ヤ等が薄く、また嵌め付けられる軸等の側にも寸法上の
余裕がなくて、いずれにも嵌め合い面を外れた個所に止
め輪等を設けるスペースが存在しないような場合であっ
ても、圧入やかしめ等によるのと同様にコンパクトに両
部材を配置することができる。したがって、たとえば自
動二輪車用エンジンのように部品の密集した機器におい
て軸上にギヤ等を嵌め付けようとする場合などに、極め
て有利である。
止め輪を嵌め合い面のうちに装着するものであり、止め
輪やナット等の部品を嵌め合い面の外に付けるものでは
ないため、占有スペースが小さくてすむ。すなわち、ギ
ヤ等が薄く、また嵌め付けられる軸等の側にも寸法上の
余裕がなくて、いずれにも嵌め合い面を外れた個所に止
め輪等を設けるスペースが存在しないような場合であっ
ても、圧入やかしめ等によるのと同様にコンパクトに両
部材を配置することができる。したがって、たとえば自
動二輪車用エンジンのように部品の密集した機器におい
て軸上にギヤ等を嵌め付けようとする場合などに、極め
て有利である。
【0011】なお本構造によると、上記のように嵌め付
けが完了した状態では止め輪を操作することはできず、
したがってその止め輪を破損させることなく両部材等を
嵌め付け前の状態に戻すことは不可能であるが、嵌め付
けを完了するまでの操作は、つぎのように簡単に行うこ
とができる。すなわち、上記a)の溝のうちに止め輪を
入れ、その溝の中に止め輪の全体が没するように、径を
小さくまたは大きくする向きに止め輪を弾性変形させ
る。そのように止め輪を弾性変形させている間に、当
該嵌め合い面に対して相手方の嵌め合い面を摺動させな
がら二つの部材を嵌め付けていく。嵌め合い面の摺動
中、上記の止め輪は相手方の嵌め合い面に接することに
よりa)の溝に没したままに保たれるが、相手方の部材が
所定の嵌め付け位置に達すると当該a)の溝の外側または
内側に上記b)の溝が連なるため、止め輪は、自然状態に
戻ろうとする自身の弾性によってb)の溝に入る。b)の溝
は浅く、止め輪の一部が没するものの全体は没し得ない
ため、このの時点で、上記c)のとおり止め輪が各嵌め
合い面の摺動を妨げるという、嵌め付け完了の状態とな
る。
けが完了した状態では止め輪を操作することはできず、
したがってその止め輪を破損させることなく両部材等を
嵌め付け前の状態に戻すことは不可能であるが、嵌め付
けを完了するまでの操作は、つぎのように簡単に行うこ
とができる。すなわち、上記a)の溝のうちに止め輪を
入れ、その溝の中に止め輪の全体が没するように、径を
小さくまたは大きくする向きに止め輪を弾性変形させ
る。そのように止め輪を弾性変形させている間に、当
該嵌め合い面に対して相手方の嵌め合い面を摺動させな
がら二つの部材を嵌め付けていく。嵌め合い面の摺動
中、上記の止め輪は相手方の嵌め合い面に接することに
よりa)の溝に没したままに保たれるが、相手方の部材が
所定の嵌め付け位置に達すると当該a)の溝の外側または
内側に上記b)の溝が連なるため、止め輪は、自然状態に
戻ろうとする自身の弾性によってb)の溝に入る。b)の溝
は浅く、止め輪の一部が没するものの全体は没し得ない
ため、このの時点で、上記c)のとおり止め輪が各嵌め
合い面の摺動を妨げるという、嵌め付け完了の状態とな
る。
【0012】つづく請求項2の嵌め付け構造は、上記a)
〜c)に加えて、 d) 上記したそれぞれの溝について底部の横断面形状を
半円形にし、止め輪の横断面形状を円形にしたものであ
る。
〜c)に加えて、 d) 上記したそれぞれの溝について底部の横断面形状を
半円形にし、止め輪の横断面形状を円形にしたものであ
る。
【0013】本発明の嵌め付け構造では、前記a)のよう
に一方の嵌め合い面に止め輪の全体が没し得る深さの溝
が必要だが、このd)のように止め輪の横断面形状を円形
とし溝の底部の横断面形状を半円形にすると、溝の深さ
がかなり浅くなるうえ、溝の付近に集中しがちな応力が
最も有効に分散し、その溝を含む側の部材において強度
を確保する意味で効果的である。従来一般的に使用され
ている止め輪の横断面形状は、厚さ(すなわち軸長方向
の寸法)よりも半径方向の寸法が大きい長方形である
が、そのような止め輪を本発明の構造に用いた場合に
は、前記a)の溝として一方の部材に、その止め輪の半径
方向寸法を超える深さと90°の角形の隅部が必要であ
る(角形でない隅部にするとさらに深さ等を増す必要が
ある)。そのような場合には溝の付近に応力がとくに集
中しやすくなることを考慮すると、この請求項2の構造
の強度上の利点は明らかである。なお、横断面形状が円
形である止め輪は容易に製作することができ、底部の横
断面形状が半円形の溝も鋳造や機械加工等によって容易
に形成できるため、この構造は製造コスト上の不利をと
もなうものではない。
に一方の嵌め合い面に止め輪の全体が没し得る深さの溝
が必要だが、このd)のように止め輪の横断面形状を円形
とし溝の底部の横断面形状を半円形にすると、溝の深さ
がかなり浅くなるうえ、溝の付近に集中しがちな応力が
最も有効に分散し、その溝を含む側の部材において強度
を確保する意味で効果的である。従来一般的に使用され
ている止め輪の横断面形状は、厚さ(すなわち軸長方向
の寸法)よりも半径方向の寸法が大きい長方形である
が、そのような止め輪を本発明の構造に用いた場合に
は、前記a)の溝として一方の部材に、その止め輪の半径
方向寸法を超える深さと90°の角形の隅部が必要であ
る(角形でない隅部にするとさらに深さ等を増す必要が
ある)。そのような場合には溝の付近に応力がとくに集
中しやすくなることを考慮すると、この請求項2の構造
の強度上の利点は明らかである。なお、横断面形状が円
形である止め輪は容易に製作することができ、底部の横
断面形状が半円形の溝も鋳造や機械加工等によって容易
に形成できるため、この構造は製造コスト上の不利をと
もなうものではない。
【0014】請求項3の嵌め付け構造は、さらに、 e) 上記双方の嵌め合い面の間に、圧入、かしめ、接着
剤塗布などの抜け止め手段を併用したものである。
剤塗布などの抜け止め手段を併用したものである。
【0015】このように抜け止め手段を併用すれば、イ)
抜け止めの効果が一層向上する、ロ)細くて弾性変形しや
すい止め輪などを用いて、嵌め付け作業をより容易にす
ることができる、ハ)抜け止めだけではなく、二部材間が
回転方向へ滑ることの防止をも図ることができる−と
いったメリットがもたらされる。
抜け止めの効果が一層向上する、ロ)細くて弾性変形しや
すい止め輪などを用いて、嵌め付け作業をより容易にす
ることができる、ハ)抜け止めだけではなく、二部材間が
回転方向へ滑ることの防止をも図ることができる−と
いったメリットがもたらされる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1および図2に本発明に関する
一つの実施の形態を示す。図1(a)は、発明の嵌め付け
構造を実施して一体にした軸受10とギヤ20とを軸1
上に取り付けた例を示し、同(b)は、その軸受10・ギ
ヤ20間に装着しているサークリップ(止め輪)30を
示す。また、図2(a)〜(c)は、軸受10とギヤ20と
を嵌め付ける際の手順を断面図にて示す説明図である。
一つの実施の形態を示す。図1(a)は、発明の嵌め付け
構造を実施して一体にした軸受10とギヤ20とを軸1
上に取り付けた例を示し、同(b)は、その軸受10・ギ
ヤ20間に装着しているサークリップ(止め輪)30を
示す。また、図2(a)〜(c)は、軸受10とギヤ20と
を嵌め付ける際の手順を断面図にて示す説明図である。
【0017】この実施の形態においては、図1(a)のよ
うに、軸1上に軸受10を介して回転自在な状態にギヤ
20を取り付けている。このようにギヤ20を取り付け
るに関しては、設計上つぎのような条件があった。すな
わち、ギヤ20および軸受10の寸法や形式は、ギヤ2
0に作用する荷重や回転速度等を考慮した強度および耐
久性の関係、ならびにギヤ20の付近に許容されるスペ
ース上の制約などから設定されており、軸受10の外輪
11の幅とギヤ20の(ボス部の)幅とは図のように一
致している。この外輪11に対して抜けないようにギヤ
20を嵌め付ける必要があるが、たとえばギヤ20から
厚さ方向にはみ出すように抜け止め手段を設けることは
スペース的に不可能で、軸受10を小さくしてそのよう
なスペースをとることは軸受寿命の点から認められな
い。ただし、軸1は長く、また軸受10の内輪12の前
後を含めて外周面に近い部分には空間的な余裕がある
(すなわち他の干渉物が近くにない)。
うに、軸1上に軸受10を介して回転自在な状態にギヤ
20を取り付けている。このようにギヤ20を取り付け
るに関しては、設計上つぎのような条件があった。すな
わち、ギヤ20および軸受10の寸法や形式は、ギヤ2
0に作用する荷重や回転速度等を考慮した強度および耐
久性の関係、ならびにギヤ20の付近に許容されるスペ
ース上の制約などから設定されており、軸受10の外輪
11の幅とギヤ20の(ボス部の)幅とは図のように一
致している。この外輪11に対して抜けないようにギヤ
20を嵌め付ける必要があるが、たとえばギヤ20から
厚さ方向にはみ出すように抜け止め手段を設けることは
スペース的に不可能で、軸受10を小さくしてそのよう
なスペースをとることは軸受寿命の点から認められな
い。ただし、軸1は長く、また軸受10の内輪12の前
後を含めて外周面に近い部分には空間的な余裕がある
(すなわち他の干渉物が近くにない)。
【0018】以上のような条件のもと、この実施形態で
は、軸受10とギヤ20とを軸1上に以下のように取り
付けている。
は、軸受10とギヤ20とを軸1上に以下のように取り
付けている。
【0019】第一に、軸1に対する軸受10の嵌め付け
については、百分の何mmかの隙間を含むすきまばめを
採用するとともに、図1(a)のように軸1上に形成した
肩2と、軸1上に装着するサークリップ(止め輪)4と
によってその位置を定めている。肩2は、軸1のうち軸
受10を設ける個所の隣接部分を太くしたもの、サーク
リップ4は、肩2と反対側で軸受10と隣接する部分に
溝3を形成しておき、これに高さ(半径方向寸法)の約
半分を沈めて装着したものである。上述のように軸1の
周辺に限ってはスペース上の余裕があるため、このよう
に軸受10の外部に抜け止め手段を設けることができ
た。使用したサークリップ4は市販されている公知の部
品であってその断面は図のように半径方向に長い長方形
であり、溝3は、そのサークリップ4の一部が没する深
さをもつやはり長方形断面のものである。つまり、溝3
は比較的深いうえに90°の角形の隅部を有するため形
状的にはその付近に応力を集中させやすいが、その溝3
を設けた軸1の先端部にはギヤ20その他の物から力が
かかることはないため、この溝3に関して応力的な課題
は発生しない。なお、ここでは軸1と軸受10との嵌め
付けを最初に説明したが、実際に組み立てるうえでの一
般的な手順としては、軸受10とギヤ20とをまず嵌め
付け、一体となったそれらを後に軸1上に嵌め付けてい
る。
については、百分の何mmかの隙間を含むすきまばめを
採用するとともに、図1(a)のように軸1上に形成した
肩2と、軸1上に装着するサークリップ(止め輪)4と
によってその位置を定めている。肩2は、軸1のうち軸
受10を設ける個所の隣接部分を太くしたもの、サーク
リップ4は、肩2と反対側で軸受10と隣接する部分に
溝3を形成しておき、これに高さ(半径方向寸法)の約
半分を沈めて装着したものである。上述のように軸1の
周辺に限ってはスペース上の余裕があるため、このよう
に軸受10の外部に抜け止め手段を設けることができ
た。使用したサークリップ4は市販されている公知の部
品であってその断面は図のように半径方向に長い長方形
であり、溝3は、そのサークリップ4の一部が没する深
さをもつやはり長方形断面のものである。つまり、溝3
は比較的深いうえに90°の角形の隅部を有するため形
状的にはその付近に応力を集中させやすいが、その溝3
を設けた軸1の先端部にはギヤ20その他の物から力が
かかることはないため、この溝3に関して応力的な課題
は発生しない。なお、ここでは軸1と軸受10との嵌め
付けを最初に説明したが、実際に組み立てるうえでの一
般的な手順としては、軸受10とギヤ20とをまず嵌め
付け、一体となったそれらを後に軸1上に嵌め付けてい
る。
【0020】第二に、軸受10に対するギヤ20の嵌め
付けは、百分の何mmという締め代を有する締まりばめ
(圧入)としているが、軸長方向への抜け止めを確かな
ものにするため、両者の各嵌め合い面10a・20a間
にサークリップ30を装着している。サークリップ30
は、図1(b)のとおり横断面が円形をしたバネ鋼製の素
線をCの字状に丸く巻いたもので、図1(a)のように上
記の各嵌め合い面10a・20aを横切る位置に置くこ
とにより、軸受10上でギヤ20が軸長方向に移動する
のを防いでいる。すなわち、軸受10とギヤ20とが正
規の位置に嵌め付けられたとき半径方向の内外につなが
るように、軸受10の外輪11の外周面(すなわち嵌め
合い面10a)およびギヤ20の内周面(すなわち嵌め
合い面20a)にそれぞれ溝13と溝21とを形成して
おき、サークリップ30はそれらの溝13・21の間
に、その素線の中央部が嵌め合い面10a・20aを横
切るように配置している。軸受10とギヤ20とが嵌め
合い面10a・20a間を滑らせて軸長方向に相対移動
しそうになっても、サークリップ30の剪断強度によっ
てその移動を阻止するのである。サークリップ30が軸
受10およびギヤ20の外に全くはみ出ていないので、
前述したスペース上の制約を最も好ましい態様でクリヤ
することになる。
付けは、百分の何mmという締め代を有する締まりばめ
(圧入)としているが、軸長方向への抜け止めを確かな
ものにするため、両者の各嵌め合い面10a・20a間
にサークリップ30を装着している。サークリップ30
は、図1(b)のとおり横断面が円形をしたバネ鋼製の素
線をCの字状に丸く巻いたもので、図1(a)のように上
記の各嵌め合い面10a・20aを横切る位置に置くこ
とにより、軸受10上でギヤ20が軸長方向に移動する
のを防いでいる。すなわち、軸受10とギヤ20とが正
規の位置に嵌め付けられたとき半径方向の内外につなが
るように、軸受10の外輪11の外周面(すなわち嵌め
合い面10a)およびギヤ20の内周面(すなわち嵌め
合い面20a)にそれぞれ溝13と溝21とを形成して
おき、サークリップ30はそれらの溝13・21の間
に、その素線の中央部が嵌め合い面10a・20aを横
切るように配置している。軸受10とギヤ20とが嵌め
合い面10a・20a間を滑らせて軸長方向に相対移動
しそうになっても、サークリップ30の剪断強度によっ
てその移動を阻止するのである。サークリップ30が軸
受10およびギヤ20の外に全くはみ出ていないので、
前述したスペース上の制約を最も好ましい態様でクリヤ
することになる。
【0021】軸受10とギヤ20との間に上記のように
サークリップ30を装着するにあたり、具体的にはつぎ
のような手段をとっている。すなわち、図2にしたがっ
て説明すると、 図2(a)に示すとおり、軸受10の外輪11上の嵌
め合い面10a(つまり外周面)に溝13を形成してお
き、ここに、自然状態では嵌め合い面10aの上に顔を
出す大きさのサークリップ30を嵌める。溝13は、外
輪11のうち最も荷重条件の厳しい中央部分を避けてい
ずれか一方の端面に近い部分に形成するものとし、その
深さは、弾性変形させるとサークリップ30の全体をそ
の内部に没し得るものとしている。また溝13の底部
は、サークリップ30の外形に沿うことによって余計な
深さをもたず、かつ応力が分散しやすいよう、半円形断
面に形成している。
サークリップ30を装着するにあたり、具体的にはつぎ
のような手段をとっている。すなわち、図2にしたがっ
て説明すると、 図2(a)に示すとおり、軸受10の外輪11上の嵌
め合い面10a(つまり外周面)に溝13を形成してお
き、ここに、自然状態では嵌め合い面10aの上に顔を
出す大きさのサークリップ30を嵌める。溝13は、外
輪11のうち最も荷重条件の厳しい中央部分を避けてい
ずれか一方の端面に近い部分に形成するものとし、その
深さは、弾性変形させるとサークリップ30の全体をそ
の内部に没し得るものとしている。また溝13の底部
は、サークリップ30の外形に沿うことによって余計な
深さをもたず、かつ応力が分散しやすいよう、半円形断
面に形成している。
【0022】 図2(b)のように軸受10の嵌め合い
面10a上にギヤ20の嵌め合い面20aをかぶせ、図
示矢印の向きにギヤ20を移動させることによって両者
を嵌め付けていく。軸受10とギヤ20とは締まりばめ
としているので、この作業の際にはギヤ20の温度を上
昇させておく。ギヤ20の端部がサークリップ30の位
置に来たときは、溝13の内部に隠れるよう径を縮める
向きに工具等でサークリップ30を弾性変形させ、その
ように変形させている間にギヤ20をサークリップ30
の上に移動させる。ギヤ20の端部がサークリップ30
上をスムーズに乗り越え得るように、嵌め合い面20a
と連続するテーパ面20bをその端部に形成している。
図示の状態でギヤ20が移動して嵌め合い面10a・2
0aが摺動する間、溝13内にあるサークリップ30は
ギヤ20の嵌め合い面20aに接して押さえ付けられる
ので、溝13内に没したままに保たれる。なお、ギヤ2
0の嵌め合い面20aには、軸受10とギヤ20とが所
定の位置関係に嵌め付けられたとき軸受10上の溝13
と軸長方向位置が一致して内外に連なる溝21を形成し
ている。溝21は断面が半円形で、その深さはサークリ
ップ30の素線の直径の半分である。
面10a上にギヤ20の嵌め合い面20aをかぶせ、図
示矢印の向きにギヤ20を移動させることによって両者
を嵌め付けていく。軸受10とギヤ20とは締まりばめ
としているので、この作業の際にはギヤ20の温度を上
昇させておく。ギヤ20の端部がサークリップ30の位
置に来たときは、溝13の内部に隠れるよう径を縮める
向きに工具等でサークリップ30を弾性変形させ、その
ように変形させている間にギヤ20をサークリップ30
の上に移動させる。ギヤ20の端部がサークリップ30
上をスムーズに乗り越え得るように、嵌め合い面20a
と連続するテーパ面20bをその端部に形成している。
図示の状態でギヤ20が移動して嵌め合い面10a・2
0aが摺動する間、溝13内にあるサークリップ30は
ギヤ20の嵌め合い面20aに接して押さえ付けられる
ので、溝13内に没したままに保たれる。なお、ギヤ2
0の嵌め合い面20aには、軸受10とギヤ20とが所
定の位置関係に嵌め付けられたとき軸受10上の溝13
と軸長方向位置が一致して内外に連なる溝21を形成し
ている。溝21は断面が半円形で、その深さはサークリ
ップ30の素線の直径の半分である。
【0023】 上記のように嵌め付け作業を進めて
いくと、ギヤ20はやがて軸受10上の所定の位置に達
し、ギヤ20に形成した溝21が軸受10上の溝13の
ちょうど外側に連なることとなる。弾性変形によって溝
13の内部に没していたサークリップ30は、この時点
で溝21の底部に当たるまで拡がり、図2(c)のよう
に、その素線の中央部が嵌め合い面10a・20aの延
長面上に位置する状態になり、嵌め付けが完了する。
いくと、ギヤ20はやがて軸受10上の所定の位置に達
し、ギヤ20に形成した溝21が軸受10上の溝13の
ちょうど外側に連なることとなる。弾性変形によって溝
13の内部に没していたサークリップ30は、この時点
で溝21の底部に当たるまで拡がり、図2(c)のよう
に、その素線の中央部が嵌め合い面10a・20aの延
長面上に位置する状態になり、嵌め付けが完了する。
【0024】こうして図2(c)の状態になると、サーク
リップ30等を破損させることなしに軸受10とギヤ2
0とを再び分離することはできなくなるが、知らぬ間に
サークリップ30が外れたり、軸受10からギヤ20が
不意に抜けてしまったりすることはあり得ない。軸受1
0やギヤ20は小型のものであって特別高価なものでは
ないため、いずれかに交換の必要が生じた場合には両者
を一体として交換すればよい。
リップ30等を破損させることなしに軸受10とギヤ2
0とを再び分離することはできなくなるが、知らぬ間に
サークリップ30が外れたり、軸受10からギヤ20が
不意に抜けてしまったりすることはあり得ない。軸受1
0やギヤ20は小型のものであって特別高価なものでは
ないため、いずれかに交換の必要が生じた場合には両者
を一体として交換すればよい。
【0025】つぎに、本発明の嵌め付け構造を実際の機
械に使用した具体的な実施例を図3に示す。図3は、4
サイクルエンジン40における吸・排気用カム軸42の
駆動機構を断面図によって示したものである。
械に使用した具体的な実施例を図3に示す。図3は、4
サイクルエンジン40における吸・排気用カム軸42の
駆動機構を断面図によって示したものである。
【0026】この実施例では、クランク軸41上のクラ
ンクギヤ41aからカム軸42上のカムギヤ42aまで
動力を伝達せんとして、三つのギヤ57・58・59を
1ユニット化したギヤセット50を配置している。ギヤ
セット50は、二枚のホルダープレート50aに三つの
カラー(筒)51・52・53を圧入保持させ、各カラ
ー上に軸受54・55・56を介してギヤ57・58・
59をそれぞれ取り付け、かつそれらを直列に噛み合わ
せたものである。実施例ではそのようなギヤセット50
について、ギヤ57をクランクギヤ41aに噛み合わせ
るとともにギヤ59をカムギヤ42aに噛み合わせ、各
カラー51・52・53をボルト50b・50cや段付
きピン50dにてシリンダ44またはシリンダヘッド4
3に固定することにより、エンジン40のうちに配置し
ている。こうしたことによって、ギヤセット50内の三
つのギヤ57・58・59を介し、クランク軸41の回
転力をカム軸42にまで伝えることができる。
ンクギヤ41aからカム軸42上のカムギヤ42aまで
動力を伝達せんとして、三つのギヤ57・58・59を
1ユニット化したギヤセット50を配置している。ギヤ
セット50は、二枚のホルダープレート50aに三つの
カラー(筒)51・52・53を圧入保持させ、各カラ
ー上に軸受54・55・56を介してギヤ57・58・
59をそれぞれ取り付け、かつそれらを直列に噛み合わ
せたものである。実施例ではそのようなギヤセット50
について、ギヤ57をクランクギヤ41aに噛み合わせ
るとともにギヤ59をカムギヤ42aに噛み合わせ、各
カラー51・52・53をボルト50b・50cや段付
きピン50dにてシリンダ44またはシリンダヘッド4
3に固定することにより、エンジン40のうちに配置し
ている。こうしたことによって、ギヤセット50内の三
つのギヤ57・58・59を介し、クランク軸41の回
転力をカム軸42にまで伝えることができる。
【0027】ギヤセット50のうちの各ギヤ57・58
・59は、二枚のプレート50aの間で軸長方向に移動
しないようにする必要がある。それぞれカラー51・5
2・53の外周上で軸長方向に位置がずれると、ギヤ5
7・58・59の側面がプレート50aに接触するなど
動力伝達が効率的でなくなるからである。そのため当該
方向へのずれを防止する適当な手段が必要だが、エンジ
ン40のうちにはギヤセット50の収容スペースとして
余裕はなく、またエンジン40の外形寸法を拡大するの
も不都合である。
・59は、二枚のプレート50aの間で軸長方向に移動
しないようにする必要がある。それぞれカラー51・5
2・53の外周上で軸長方向に位置がずれると、ギヤ5
7・58・59の側面がプレート50aに接触するなど
動力伝達が効率的でなくなるからである。そのため当該
方向へのずれを防止する適当な手段が必要だが、エンジ
ン40のうちにはギヤセット50の収容スペースとして
余裕はなく、またエンジン40の外形寸法を拡大するの
も不都合である。
【0028】そこでこの実施例では、部分詳細図(引き
出し部分)に示すように、軸受56の内輪と二枚のプレ
ート50aとの間にワッシャ61を装着するとともに、
軸受56の外輪とギヤ59のボス部とを同一幅にしたう
え両者の嵌め合い面間に、前記実施形態(図1等)に示
したようにサークリップ60を使用している(他の軸受
54・55とギヤ57・58との各間についても同様に
した)。ワッシャ61は、カラー53上で軸受56が軸
長方向にずれるのを止める役目とともに、軸受56およ
びギヤ59とプレート50aとの間に隙間を確保するス
ペーサとしての役目を果たす。また上記のように装着し
たサークリップ60は、軸受56やギヤ59の幅方向
(軸長方向)寸法を必要最小限に保ちながら両者間の軸
長方向へのずれを防止し、しかも両者を圧入にて結合す
る場合のような応力または歪み上の不都合を回避する。
このようにすることにより、ギヤセット50は薄型に構
成してエンジン40内に適切に配置でき、その結果とし
てエンジン40をコンパクトにすることができるなど、
種々のメリットを得た。
出し部分)に示すように、軸受56の内輪と二枚のプレ
ート50aとの間にワッシャ61を装着するとともに、
軸受56の外輪とギヤ59のボス部とを同一幅にしたう
え両者の嵌め合い面間に、前記実施形態(図1等)に示
したようにサークリップ60を使用している(他の軸受
54・55とギヤ57・58との各間についても同様に
した)。ワッシャ61は、カラー53上で軸受56が軸
長方向にずれるのを止める役目とともに、軸受56およ
びギヤ59とプレート50aとの間に隙間を確保するス
ペーサとしての役目を果たす。また上記のように装着し
たサークリップ60は、軸受56やギヤ59の幅方向
(軸長方向)寸法を必要最小限に保ちながら両者間の軸
長方向へのずれを防止し、しかも両者を圧入にて結合す
る場合のような応力または歪み上の不都合を回避する。
このようにすることにより、ギヤセット50は薄型に構
成してエンジン40内に適切に配置でき、その結果とし
てエンジン40をコンパクトにすることができるなど、
種々のメリットを得た。
【0029】以上、発明の実施形態および実施例を紹介
したが、本発明はそのほかつぎのように実施することも
できる。たとえば、イ ) 止め輪(サークリップ等)の断面形状は、必ずしも
円形でなくてもよい。楕円形や長円形などにしても、溝
を比較的浅くするとともにその付近への応力の集中を避
けるといった効果は期待できる。
したが、本発明はそのほかつぎのように実施することも
できる。たとえば、イ ) 止め輪(サークリップ等)の断面形状は、必ずしも
円形でなくてもよい。楕円形や長円形などにしても、溝
を比較的浅くするとともにその付近への応力の集中を避
けるといった効果は期待できる。
【0030】ロ) 軸に対し直接にギヤを嵌め付ける場合
など、嵌め合い面間で強いトルクを伝達する必要がある
場合には、回り止め手段としてのキー(およびキー溝)
を当該面間に併用するとよい。
など、嵌め合い面間で強いトルクを伝達する必要がある
場合には、回り止め手段としてのキー(およびキー溝)
を当該面間に併用するとよい。
【0031】ハ) 上記した実施形態・実施例のように軸
心と直角な面内のみには限らず、軸心と斜めに交差する
面内に止め輪を装着することもできる。そうすれば、止
め輪を、抜け止めとしてばかりではなく同時に回り止め
としても利用することができる。
心と直角な面内のみには限らず、軸心と斜めに交差する
面内に止め輪を装着することもできる。そうすれば、止
め輪を、抜け止めとしてばかりではなく同時に回り止め
としても利用することができる。
【0032】
【発明の効果】請求項1に記載の嵌め付け構造にはつぎ
の効果がある。すなわち、 1) 嵌め付けた二つの部材間の相対移動が止め輪の剪断
強度の範囲内で妨げられ、抜け止めのために圧入やかし
めの力を強くする必要はないので、嵌め付けによって両
部材が変形・損傷等することがない。
の効果がある。すなわち、 1) 嵌め付けた二つの部材間の相対移動が止め輪の剪断
強度の範囲内で妨げられ、抜け止めのために圧入やかし
めの力を強くする必要はないので、嵌め付けによって両
部材が変形・損傷等することがない。
【0033】2) 嵌め合い面のうちに止め輪を装着し
て、嵌め合い面の外には抜け止めのための部品類を設け
ないため、圧入やかしめによる場合と同様、抜け止めの
ために要するスペースが小さくてすむ。したがって、部
品の密集した機器において軸上にギヤ等を嵌め付ける場
合などに極めて有利である。
て、嵌め合い面の外には抜け止めのための部品類を設け
ないため、圧入やかしめによる場合と同様、抜け止めの
ために要するスペースが小さくてすむ。したがって、部
品の密集した機器において軸上にギヤ等を嵌め付ける場
合などに極めて有利である。
【0034】3) 二つの部材を嵌め付けるための操作が
簡単である。
簡単である。
【0035】請求項2の嵌め付け構造によると、さら
に、 4) 止め輪の横断面形状が円形で溝の底部の横断面形状
が半円形なので、溝の深さが浅くなるうえ溝の付近の応
力が分散し、その溝を含む部材において強度を確保しや
すい。
に、 4) 止め輪の横断面形状が円形で溝の底部の横断面形状
が半円形なので、溝の深さが浅くなるうえ溝の付近の応
力が分散し、その溝を含む部材において強度を確保しや
すい。
【0036】5) 止め輪の製作や溝の形成について、コ
スト上の不利をともなわない。
スト上の不利をともなわない。
【0037】請求項3の嵌め付け構造は、さらに、 6) 他の抜け止め手段を併用するので、イ)抜け止めの効
果が一層向上する、ロ)細くて弾性変形しやすい止め輪な
どを用いて、嵌め付け作業を一層容易にすることができ
る、ハ)抜け止めだけではなく、二部材間が回転方向へ滑
ることの防止をも図ることができる−といったメリッ
トがある。
果が一層向上する、ロ)細くて弾性変形しやすい止め輪な
どを用いて、嵌め付け作業を一層容易にすることができ
る、ハ)抜け止めだけではなく、二部材間が回転方向へ滑
ることの防止をも図ることができる−といったメリッ
トがある。
【図1】本発明の一実施形態であり、図1(a)は、発明
の嵌め付け構造を実施して一体にした軸受10とギヤ2
0とを軸1上に取り付けた例を示す断面図、同(b)は、
その軸受10・ギヤ20間に装着している止め輪30に
ついての斜視図である。
の嵌め付け構造を実施して一体にした軸受10とギヤ2
0とを軸1上に取り付けた例を示す断面図、同(b)は、
その軸受10・ギヤ20間に装着している止め輪30に
ついての斜視図である。
【図2】図2(a)〜(c)は、図1(a)の例について軸受
10とギヤ20とを嵌め付ける際の手順を断面図にて示
す説明図である。
10とギヤ20とを嵌め付ける際の手順を断面図にて示
す説明図である。
【図3】本発明の嵌め付け構造を使用した具体的な実施
例として、4サイクルエンジン40における吸・排気用
カム軸42の駆動機構を示す断面図である。
例として、4サイクルエンジン40における吸・排気用
カム軸42の駆動機構を示す断面図である。
【図4】圧入のみによって軸受10’上にギヤ20’を
嵌め付けた従来の例を示す断面図である。
嵌め付けた従来の例を示す断面図である。
10・56 軸受(外向きの嵌め合い面を有する部材) 10a 嵌め合い面 13 溝 20・59 ギヤ(内向きの嵌め合い面を有する部材) 20a 嵌め合い面 21 溝 30・60 サークリップ(止め輪)
Claims (3)
- 【請求項1】 軸としての外向きの嵌め合い面を有する
部材と、穴としての内向きの嵌め合い面を有する部材と
を、止め輪を用いて抜けないように嵌め付ける構造であ
って、 双方の嵌め合い面のうち一方には、弾性変形させた止め
輪の全体が没し得る深さの溝を形成し、他方の嵌め合い
面には、自然状態に復元しようとする当該止め輪が一部
のみ没し得る深さの溝を形成し、 一旦は前者の溝に全体が没するまで弾性変形して上記の
二つの部材の嵌め合いを可能にし、嵌め付け完了後に自
然状態へ向かって復元し後者の溝に一部没して上記の各
嵌め合い面を横切る位置に留まるよう、止め輪を配置し
たことを特徴とする嵌め付け構造。 - 【請求項2】 上記したそれぞれの溝について底部の横
断面形状を半円形にし、止め輪の横断面形状を円形にし
たことを特徴とする請求項1に記載の嵌め付け構造。 - 【請求項3】 上記双方の嵌め合い面の間に、圧入、か
しめ、接着剤塗布などの抜け止め手段を併用したことを
特徴とする請求項1または2に記載の嵌め付け構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7323898A JP2835503B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | ギヤセット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7323898A JP2835503B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | ギヤセット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09144731A true JPH09144731A (ja) | 1997-06-03 |
JP2835503B2 JP2835503B2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=18159850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7323898A Expired - Fee Related JP2835503B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | ギヤセット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2835503B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003049866A (ja) * | 2001-08-06 | 2003-02-21 | Nsk Warner Kk | 多板式摩擦係合装置 |
JP2004052933A (ja) * | 2002-07-22 | 2004-02-19 | Nsk Ltd | 止め輪付き転がり軸受 |
JP2006055947A (ja) * | 2004-08-20 | 2006-03-02 | O M Ltd | ロータリダイカッタ |
JP2009236072A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Yamaha Motor Electronics Co Ltd | 電動式駆動装置 |
WO2011105366A1 (ja) * | 2010-02-23 | 2011-09-01 | 日本精工株式会社 | 自動二輪車用車輪の回転速度検出用エンコーダ付玉軸受およびこれを用いた自動二輪車用車輪の回転速度検出装置 |
US20190010986A1 (en) * | 2017-07-10 | 2019-01-10 | Aktiebolaget Skf | Method for attaching a bearing carrier and assembly |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004031253A1 (de) * | 2004-06-29 | 2006-01-19 | Texparts Gmbh | Hülsenkupplung |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5882517U (ja) * | 1981-11-30 | 1983-06-04 | スズキ株式会社 | ナツトの外れ防止装置 |
-
1995
- 1995-11-16 JP JP7323898A patent/JP2835503B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5882517U (ja) * | 1981-11-30 | 1983-06-04 | スズキ株式会社 | ナツトの外れ防止装置 |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003049866A (ja) * | 2001-08-06 | 2003-02-21 | Nsk Warner Kk | 多板式摩擦係合装置 |
JP2004052933A (ja) * | 2002-07-22 | 2004-02-19 | Nsk Ltd | 止め輪付き転がり軸受 |
JP2006055947A (ja) * | 2004-08-20 | 2006-03-02 | O M Ltd | ロータリダイカッタ |
JP2009236072A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Yamaha Motor Electronics Co Ltd | 電動式駆動装置 |
WO2011105366A1 (ja) * | 2010-02-23 | 2011-09-01 | 日本精工株式会社 | 自動二輪車用車輪の回転速度検出用エンコーダ付玉軸受およびこれを用いた自動二輪車用車輪の回転速度検出装置 |
US20190010986A1 (en) * | 2017-07-10 | 2019-01-10 | Aktiebolaget Skf | Method for attaching a bearing carrier and assembly |
US10890214B2 (en) * | 2017-07-10 | 2021-01-12 | Aktiebolaget Skf | Method for attaching a bearing carrier and assembly |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2835503B2 (ja) | 1998-12-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3284967B1 (en) | One-way clutch retainer | |
JPH09144731A (ja) | 嵌め付け構造 | |
JP2006077786A (ja) | シザーズギヤ | |
JPH0752997Y2 (ja) | 遊星歯車装置の潤滑構造 | |
JPS60201159A (ja) | 揺動伝動装置のための内レ−ス | |
US20030024786A1 (en) | One-way clutch apparatus | |
JP3113221B2 (ja) | キー連結構造とその製造方法並びにエンジン | |
JPH03100301A (ja) | 回転ピストン式機械の軸受―および伝動装置構造体 | |
JPH083720Y2 (ja) | ワンウェイクラッチ外輪等の固定構造 | |
JPH0515645Y2 (ja) | ||
JPH0544814A (ja) | オイルポンプの駆動軸連結構造 | |
JPS5829318Y2 (ja) | フライホイ−ル | |
JPH062037Y2 (ja) | シンクロコーンの取付構造 | |
JP3508003B2 (ja) | 一方向クラッチ | |
JP4253079B2 (ja) | 針状ころ軸受用保持器及びそれを用いた針状ころ軸受 | |
JPH0344261U (ja) | ||
JPS6111566Y2 (ja) | ||
JPH0726580Y2 (ja) | ワンウェイクラッチ用押え板 | |
JPH0241348Y2 (ja) | ||
JPS60249738A (ja) | 一方向性クラツチ | |
JP2006183686A (ja) | フライホイール | |
JPS63123861U (ja) | ||
JPS6333000Y2 (ja) | ||
JPS6035799Y2 (ja) | ロ−ラ型ワンウエイクラツチ | |
JP3135325B2 (ja) | カム軸 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |