JPH09143313A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH09143313A
JPH09143313A JP7307920A JP30792095A JPH09143313A JP H09143313 A JPH09143313 A JP H09143313A JP 7307920 A JP7307920 A JP 7307920A JP 30792095 A JP30792095 A JP 30792095A JP H09143313 A JPH09143313 A JP H09143313A
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JP
Japan
Prior art keywords
rubber
component
resin
conjugated diene
high hardness
Prior art date
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Pending
Application number
JP7307920A
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English (en)
Inventor
Takamichi Mukai
宇宙 迎
Hideaki Yokoyama
英明 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 破壊特性、低発熱性、耐熱性、高硬度性を全
て満たすゴム組成物を提供する。 【解決手段】 ゴム成分100重量部に対して、トルエ
ン不溶分が5%以下である共役ジエン系ゴム成分40〜
65重量%と、ガラス転移温度(Tg)が100〜16
0℃である樹脂成分60〜35重量%とからなるゴム強
化熱可塑性樹脂2〜50重量部を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物に関
し、特に、タイヤ、防振ゴム等に適したゴム組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】タイヤのトレッドに対する要求特性の一
つとして耐カット性がある。この特性は、悪路や建設現
場等、外傷を受けやすい路面において使用される際に特
に重要である。かかるトレッドの耐カット性を改良する
ためには、ゴムの硬度を向上させ、かつ破断時の伸びを
大きくすることが挙げられる。また、ゴム硬度を向上さ
せるには、カーボンブラックの高充填あるいは硫黄の増
量による架橋密度の向上等の手法がある。しかし、これ
らの手法によると、破断時の伸びが低下し、ゴム片がタ
イヤから剥離する、いわゆるチッピングという現象が起
こる。これを改良するために、熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂の使用等、種々の検討がなされてきたが、他の特
性、特に、耐熱性、発熱性に望ましい結果を得られない
ことが多く、必ずしも十分な効果が得られていないのが
実情であった。例えば、特開昭48−38338号公報
記載の発明では、耐カット性、低発熱性の両立は可能で
あったが、耐久性、耐熱性が十分ではなかった。
【0003】トレッドに限らず、タイヤの他の部材にお
いても、高硬度および耐熱性と、低発熱性の両立は重要
であるが、極めて達成困難な課題となっている。また、
タイヤ以外のゴム製品においても、例えば、防振ゴム、
特にサスペンション用の防振ゴムへの要求特性として、
高硬度と低発熱性の両立が挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、破
壊特性を損なうことなく、低発熱性、耐熱性および高硬
度性を達成することのできるゴム組成物を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のゴム組成物は以下の構成とする。 (1)ゴム成分100重量部に対して、トルエン不溶分
が5%以下である共役ジエン系ゴム成分40〜65重量
%と、ガラス転移温度(Tg)が100〜160℃であ
る樹脂成分60〜35重量%とからなるゴム強化熱可塑
性樹脂2〜50重量部を配合したことを特徴とする。 (2)前記ゴム強化熱可塑性樹脂が、共役ジエン系ゴム
成分の存在下にビニル系単量体成分を重合して得られた
ものであることを特徴とする。 (3)前記共役ジエン系ゴム成分がポリブタジエンまた
はスチレン−ブタジエン共重合体であることを特徴とす
る。 (4)前記ビニル系単量体成分がアクリロニトリル、ス
チレン、α−メチルスチレンよりなる群から選択される
少なくとも1種の化合物であることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
ゴム組成物において、低発熱性、耐熱性および高硬度性
を達成させるには、マトリックスゴムへの配合物(本発
明の場合は、ゴム強化熱可塑性樹脂)に対する以下の3
つの必須条件がある。 (1)ゴムマトリックスに対する親和性が高いこと。こ
れは低発熱性であることに寄与する。 (2)ゴムに比べて弾性率が格段に高いこと。これは高
硬度であることに寄与する。 (3)通常の使用温度領域において、相転移、各種の化
学反応等を起こし難いこと。これは耐熱性であることに
寄与する。 そこで、本発明者らは上記必須条件に注目して各種熱可
塑性樹脂とゴムのブレンドについて鋭意検討を重ねた結
果、上記特性に適する組成物を見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0007】本発明によると、ゴム強化熱可塑性樹脂の
ゴムマトリックス中への分散性を向上させ、樹脂−ゴム
マトリックス界面での共加硫性を高めることによって、
破壊物性を低下させることなく、低発熱性、耐熱性およ
び高硬度性を全て備えたゴム組成物が得られる。
【0008】以下に作用を説明する。共役ジエン系ゴム
成分が40重量%未満では、樹脂−ゴムマトリックス界
面での補強性が低下し、繰り返し伸張に対する破壊寿命
等の疲労特性が低下し、また低発熱性も悪化し、好まし
くない。共役ジエン系ゴム成分が65重量%よりも多い
場合は、樹脂としての機能が低く、十分に高い硬度が得
られず、ゴム組成物としての機能の向上が顕著ではな
い。
【0009】また、共役ジエン系ゴム成分のトルエン不
溶分が5%よりも多い架橋状態にある場合は、ゴムマト
リックスとの界面の補強が十分でなく、このために全体
の破壊特性の低下をもたらす。共役ジエン系ゴム成分の
平均粒子径は、600〜3500Åの範囲が望ましい。
600Å未満では、通常のタイヤ使用条件において、樹
脂としての特性をゴムコンパウンドに伝えるのに十分な
大きさでなく、3500Åを超える場合は、異物効果が
大きくなり、破壊特性が低下傾向となる。
【0010】ビニル系単量体成分が高分子化した樹脂成
分のガラス転移温度(Tg)が100℃未満では、タイ
ヤ、防振ゴム等にした際の使用温度で、ガラス転移に伴
う弾性率の急激な変化と、ロス成分の大幅な増大を招
き、耐熱性の低下を引き起こす。また、逆に、ガラス転
移温度(Tg)が160℃を超えた場合、通常のゴムの
混練手法では、熱可塑性樹脂の分散性が低下し、このた
めに繰り返し伸張に対する破壊寿命等の疲労特性が特に
低下し、好ましくない。
【0011】ゴム強化熱可塑性樹脂の配合量がゴム成分
100重量部に対して2重量部未満では、配合による明
確な差が認められず、本発明の効果を達成できない。ま
た、50重量部を超えると、繰り返し伸張に対する破壊
寿命等の疲労特性が特に低下し、好ましくない。
【0012】本発明のゴム組成物のマトリックスゴム成
分としては、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタ
ジエンゴムまたはスチレン−ブタジエン共重合体(SB
R)等のジエン系ゴム単独またはこれらの混合ゴムが挙
げられる。尚、本発明に係るゴム組成物には、カーボン
ブラック、シリカ等の充填剤、アロマ油、スピンドル油
等の軟化剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促
進剤助剤等、通常配合される適当量の配合剤を適宜配合
することができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例及び比較例に基づいて本発明を
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 (A)ゴム強化熱可塑性樹脂の製法 還流冷却器、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、
あらかじめ乳化重合で合成した表1掲載の共役ジエン系
ゴム成分、不均化ロジン酸石鹸3部、t−ドデシルメル
カプタン0.2部、および表1記載のビニル系単量体成
分を仕込み、ピロリン酸ナトリウム0.25部、ぶどう
糖0.35部、硫酸第一鉄0.005部、およびキュメ
ンハイドロパーオキサイド0.6部を加えて重合を開始
し、4時間反応を行った。得られた共重合体ラテックス
に硫酸を加えて凝固し、水洗、乾燥して表1記載のゴム
強化熱可塑性樹脂を得た。
【0014】
【表1】
【0015】上記表1記載の各種ゴム強化熱可塑性樹脂
を使用して、下記表2及び表3に示す配合処方にてゴム
組成物を調製し、250mlのラボプラストミル及び3
インチロールにより混練配合を行った。
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】次いで、145℃、30分の加硫条件で、
各配合物を加硫した。各測定方法は以下の通りである。
【0019】(1)共役ジエン系ゴム成分含量の測定 (ア)樹脂B 試料のゴム強化熱可塑性樹脂を下記の熱分解装置で分解
して後、ガスクロマトグラフィー(GC)にて各イオン
を分離し、水素炎イオン化検出器(Flame lonization D
etector:FDI)を用いて、予めブタジエンゴムを用いて用
意した検量線にてブタジエンの量を定量した(従って、
ゴムがSBRの場合は、予めゴム成分中のスチレン量が
分かっていることを要する。) 熱分解装置 日本分析工業社製JHP−3型 分解条件 590℃、3秒 GC HP5890A カラム DB1(J&W Scientific社製 長さ
30m) 測定温度範囲 70℃〜300℃ 昇温速度 15℃/分 (イ)樹脂A、C〜G 樹脂成分の単量体とゴム成分との仕込み比、および重合
度より計算した。
【0020】(2)ガラス転移温度(Tg)の測定 ガラス転移温度(Tg)はセイコー電子工業(株)製の
示差熱分析装置(DSC200)を用いて、窒素流量2
0ml/min、昇温速度10℃/minにて120か
ら180℃について測定した。この測定値を耐熱性の指
標とした。
【0021】(3)トルエン不溶分の測定 共役ジエン系ゴム成分1gをトルエン100ml中に加
え、48時間室温にて放置する。不溶分を100メッシ
ュ金網にて濾過分別した後、ろ液をとり、トルエンを除
去、乾燥し、トルエン可溶分(Xg)を得て、下記式か
らトルエン不溶分を算出した。 トルエン不溶分(%)={(1−X)(g)/1
(g)}×100
【0022】(4)各種物性 (ア)ヒステリシスロス特性 米国レオメトリックス社製の動的スペクトロメーターを
使用し、50℃にて、動的剪断歪み(振幅1.0%、周
波数15Hz)を与えてTanδを測定し、これの逆数を
比較例1における値を100として指数表示した。従っ
て、数値が大きい程ヒステリシスロスが小さく低発熱で
あることを示す。 (イ)引張特性 JIS K−6301に準拠し、JIS 3号のサンプ
ルを用いて、室温にて測定した。 (ウ)硬度測定 JIS規格Aに準拠して、25℃における硬度を測定し
た。
【0023】
【表4】
【0024】上記表4の結果からも明らかなように、実
施例1〜4は、破壊特性を損なうことなく低発熱性、耐
熱性、高硬度性を両立し得るゴム組成物であることがわ
かる。これに対して、本発明の要件を満たしていない比
較例1〜7は、破壊特性、低発熱性、耐熱性、高硬度性
の中の少なくとも一つの特性を低下させていることがわ
かる。
【0025】
【発明の効果】本発明によると、破壊特性、低発熱性、
耐熱性、高硬度性を全て満たすゴム組成物を提供するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 9:06 101:00)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム成分100重量部に対して、トルエ
    ン不溶分が5%以下である共役ジエン系ゴム成分40〜
    65重量%と、ガラス転移温度(Tg)が100〜16
    0℃である樹脂成分60〜35重量%とからなるゴム強
    化熱可塑性樹脂2〜50重量部を配合したことを特徴と
    するゴム組成物。
  2. 【請求項2】 前記ゴム強化熱可塑性樹脂が、共役ジエ
    ン系ゴム成分の存在下にビニル系単量体成分を重合して
    得られたものであることを特徴とする請求項1記載のゴ
    ム組成物。
  3. 【請求項3】 前記共役ジエン系ゴム成分がポリブタジ
    エンまたはスチレン−ブタジエン共重合体であることを
    特徴とする請求項1または2記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 前記ビニル系単量体成分がアクリロニト
    リル、スチレン、α−メチルスチレンよりなる群から選
    択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とす
    る請求項1、2または3記載のゴム組成物。
JP7307920A 1995-11-27 1995-11-27 ゴム組成物 Pending JPH09143313A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002077097A1 (fr) * 2001-03-26 2002-10-03 Sumitomo Chemical Company, Limited Composition elastomere thermoplastique et procede de production associe

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