JPH09142938A - ペースト組成物 - Google Patents
ペースト組成物Info
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- JPH09142938A JPH09142938A JP7299453A JP29945395A JPH09142938A JP H09142938 A JPH09142938 A JP H09142938A JP 7299453 A JP7299453 A JP 7299453A JP 29945395 A JP29945395 A JP 29945395A JP H09142938 A JPH09142938 A JP H09142938A
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- lactic acid
- acid
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- Glass Compositions (AREA)
- Luminescent Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 比較的低温度条件で実行される焼成によって
バインダー樹脂を完全に分解除去することができ、これ
に由来する有機物質を含有しない無機成形体を形成する
ことのできるペースト組成物の提供。バインダー樹脂の
発熱に起因する欠陥のない高品質の無機成形体を形成す
ることのできるペースト組成物の提供。 【解決手段】 無機物質、バインダー樹脂及び溶剤を含
有するペースト組成物であって、前記バインダー樹脂
は、乳酸の単独重合体、及び乳酸と共重合性単量体との
共重合体から選ばれる少なくとも1種の(共)重合体で
あることを特徴とする。また、前記無機物質は蛍光体又
はガラスフリットであることが好ましい。
バインダー樹脂を完全に分解除去することができ、これ
に由来する有機物質を含有しない無機成形体を形成する
ことのできるペースト組成物の提供。バインダー樹脂の
発熱に起因する欠陥のない高品質の無機成形体を形成す
ることのできるペースト組成物の提供。 【解決手段】 無機物質、バインダー樹脂及び溶剤を含
有するペースト組成物であって、前記バインダー樹脂
は、乳酸の単独重合体、及び乳酸と共重合性単量体との
共重合体から選ばれる少なくとも1種の(共)重合体で
あることを特徴とする。また、前記無機物質は蛍光体又
はガラスフリットであることが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機物質、バイン
ダー樹脂及び溶剤を含有するペースト組成物に関する。
ダー樹脂及び溶剤を含有するペースト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、酸化アルミニウム粉、蛍光体
粉、ガラスフリット等の無機物質をバインダー樹脂及び
溶剤と共に混練してペースト状の組成物を調製し、当該
組成物を所定の形状に成形した後、焼成して有機物質を
熱分解除去することにより、無機物質からなる成形体
(以下「無機成形体」という。)を得る方法が知られて
いる。
粉、ガラスフリット等の無機物質をバインダー樹脂及び
溶剤と共に混練してペースト状の組成物を調製し、当該
組成物を所定の形状に成形した後、焼成して有機物質を
熱分解除去することにより、無機物質からなる成形体
(以下「無機成形体」という。)を得る方法が知られて
いる。
【0003】しかして、バインダー樹脂として選択され
る樹脂材料の種類及び配合割合は、得られるペースト組
成物による無機成形体の物性等に大きな影響を与えるも
のであり、目的とする無機成形体の用途に応じて、樹脂
材料の選択、配合割合の調整、焼成条件の確立等につい
ての種々の検討がなされている。
る樹脂材料の種類及び配合割合は、得られるペースト組
成物による無機成形体の物性等に大きな影響を与えるも
のであり、目的とする無機成形体の用途に応じて、樹脂
材料の選択、配合割合の調整、焼成条件の確立等につい
ての種々の検討がなされている。
【0004】従来より、ペースト組成物のバインダー樹
脂に使用される樹脂材料としては、メチルセルロース、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブ
チラール、ポリエチレングリコール、ウレタン系樹脂、
アクリル系樹脂、メラミン系樹脂等が知られている。
脂に使用される樹脂材料としては、メチルセルロース、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブ
チラール、ポリエチレングリコール、ウレタン系樹脂、
アクリル系樹脂、メラミン系樹脂等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バイン
ダー樹脂として従来の樹脂材料を使用する場合には下記
のような問題が生じる。
ダー樹脂として従来の樹脂材料を使用する場合には下記
のような問題が生じる。
【0006】(1)熱分解によってバインダー樹脂を完
全に除去するためには、きわめて高温条件下(1000
〜1500℃)に焼成を実行しなければならない。この
ため、無機物質としてガラスフリット等を使用すること
で、焼成温度をそのような高温に設定できない場合にお
いて、バインダー樹脂に由来する有機物質(熱分解が不
完全であることにより生じる炭化物を含む。以下におい
て同じ。)が得られる無機成形体中に残留し、当該無機
成形体についての品質を大きく低下させる原因となる。
全に除去するためには、きわめて高温条件下(1000
〜1500℃)に焼成を実行しなければならない。この
ため、無機物質としてガラスフリット等を使用すること
で、焼成温度をそのような高温に設定できない場合にお
いて、バインダー樹脂に由来する有機物質(熱分解が不
完全であることにより生じる炭化物を含む。以下におい
て同じ。)が得られる無機成形体中に残留し、当該無機
成形体についての品質を大きく低下させる原因となる。
【0007】(2)従来の樹脂材料のうちセルロース誘
導体を使用する場合には、当該セルロース誘導体が焼成
の際に発熱し、このことに起因して、得られる無機成形
体に気泡が混入したり、ピンホール、クラック、着色等
が発生したりする。そしてこのような欠陥により無機成
形体の商品価値が減殺されてしまう。
導体を使用する場合には、当該セルロース誘導体が焼成
の際に発熱し、このことに起因して、得られる無機成形
体に気泡が混入したり、ピンホール、クラック、着色等
が発生したりする。そしてこのような欠陥により無機成
形体の商品価値が減殺されてしまう。
【0008】本発明は以上のような事情に基づいてなさ
れたものであって、本発明の第1の目的は、比較的低い
温度条件、例えば400〜600℃で実行される焼成に
よってもバインダー樹脂を完全に分解除去することがで
き、これに由来する有機物質を含有しない無機成形体を
形成することのできるペースト組成物を提供することに
ある。本発明の第2の目的は、焼成時におけるバインダ
ー樹脂の発熱に起因する欠陥のない高品質の無機成形体
を形成することのできるペースト組成物を提供すること
にある。本発明の第3の目的は、蛍光体層又はガラス層
を基板上に形成するために特に好適なペースト組成物を
提供することにある。
れたものであって、本発明の第1の目的は、比較的低い
温度条件、例えば400〜600℃で実行される焼成に
よってもバインダー樹脂を完全に分解除去することがで
き、これに由来する有機物質を含有しない無機成形体を
形成することのできるペースト組成物を提供することに
ある。本発明の第2の目的は、焼成時におけるバインダ
ー樹脂の発熱に起因する欠陥のない高品質の無機成形体
を形成することのできるペースト組成物を提供すること
にある。本発明の第3の目的は、蛍光体層又はガラス層
を基板上に形成するために特に好適なペースト組成物を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のペースト組成物
は、無機物質、バインダー樹脂及び溶剤を含有するペー
スト組成物であって、前記バインダー樹脂は、乳酸の単
独重合体、及び乳酸と共重合性単量体との共重合体から
選ばれる少なくとも1種の(共)重合体であることを特
徴とする。また、前記無機物質は蛍光体又はガラスフリ
ットであることが好ましい。
は、無機物質、バインダー樹脂及び溶剤を含有するペー
スト組成物であって、前記バインダー樹脂は、乳酸の単
独重合体、及び乳酸と共重合性単量体との共重合体から
選ばれる少なくとも1種の(共)重合体であることを特
徴とする。また、前記無機物質は蛍光体又はガラスフリ
ットであることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 <無機物質>本発明のペースト組成物を構成する無機物
質としては、特に限定されるものではなく、目的とする
無機成形体の用途に応じて種々の単体及び化合物を使用
することができる。無機物質の剤型としては、例えば粒
径0.1〜100μmの粉末を挙げることができる。
する。 <無機物質>本発明のペースト組成物を構成する無機物
質としては、特に限定されるものではなく、目的とする
無機成形体の用途に応じて種々の単体及び化合物を使用
することができる。無機物質の剤型としては、例えば粒
径0.1〜100μmの粉末を挙げることができる。
【0011】斯かる無機物質の具体例としては、例えば
酸化アルミニウム、炭酸バリウム、酸化チタン、ペリリ
ア、フォステライト、ステアタイト、ジルコン、ケイ酸
アルミニウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタニウ
ム、ケイ酸マグネシウム、スズ酸ビスマス、チタン酸バ
リウム等セラミック素材;Y2 O3 −Eu、Y2 SiO
5 −Eu、Y3 Al5 O12−Eu、YVO4 −Eu、
(Y,Gd)BO3 −Eu、Zn3 (PO4 )2 −M
n、Zn2 SiO4 −Mn、BaAl12O19−Mn、B
aMgAl14O23−Mn、LaPO4 −Ce、Tb、Y
3 (Al,Ga)5 O 12−Tb、Y2 SiO5 −Tb、
Y2 SiO5 −Ce、BaMgAl14O23−Eu、(C
a,Sr,Ba)10(PO4 )6 Cl2 −Eu等の蛍光
体;PbO−B 2 O3 −SiO2 系ガラス、PbO−B
2 O3 −Al2 O3 −SiO2 系ガラス、ソーダガラ
ス、カリガラス、石英ガラス等のガラスフリットを挙げ
ることができる。これらの無機物質は、単独で又は2種
類以上を組み合わせて使用することができる。
酸化アルミニウム、炭酸バリウム、酸化チタン、ペリリ
ア、フォステライト、ステアタイト、ジルコン、ケイ酸
アルミニウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタニウ
ム、ケイ酸マグネシウム、スズ酸ビスマス、チタン酸バ
リウム等セラミック素材;Y2 O3 −Eu、Y2 SiO
5 −Eu、Y3 Al5 O12−Eu、YVO4 −Eu、
(Y,Gd)BO3 −Eu、Zn3 (PO4 )2 −M
n、Zn2 SiO4 −Mn、BaAl12O19−Mn、B
aMgAl14O23−Mn、LaPO4 −Ce、Tb、Y
3 (Al,Ga)5 O 12−Tb、Y2 SiO5 −Tb、
Y2 SiO5 −Ce、BaMgAl14O23−Eu、(C
a,Sr,Ba)10(PO4 )6 Cl2 −Eu等の蛍光
体;PbO−B 2 O3 −SiO2 系ガラス、PbO−B
2 O3 −Al2 O3 −SiO2 系ガラス、ソーダガラ
ス、カリガラス、石英ガラス等のガラスフリットを挙げ
ることができる。これらの無機物質は、単独で又は2種
類以上を組み合わせて使用することができる。
【0012】<バインダー樹脂>本発明のペースト組成
物は、バインダー樹脂として、乳酸の単独重合体(以
下、「ポリ乳酸」ともいう。)、及び乳酸と共重合性単
量体との共重合体(以下、「乳酸共重合体」ともい
う。)から選ばれる少なくとも1種の(共)重合体(以
下、「乳酸系(共)重合体」ともいう。)を使用する点
に特徴を有する。
物は、バインダー樹脂として、乳酸の単独重合体(以
下、「ポリ乳酸」ともいう。)、及び乳酸と共重合性単
量体との共重合体(以下、「乳酸共重合体」ともい
う。)から選ばれる少なくとも1種の(共)重合体(以
下、「乳酸系(共)重合体」ともいう。)を使用する点
に特徴を有する。
【0013】ここで、乳酸〔CH3 CH(OH)・CO
OH〕は、不斉炭素原子を有し3種の光学異性体が存在
するが、乳酸系(共)重合体を得るために使用する乳酸
は、L体、D体、DL体の何れであってもよく、また、
これらの光学異性体の混合物であってもよい。ポリ乳酸
は、乳酸を単独で脱水重縮合させることにより調製する
ことができる。
OH〕は、不斉炭素原子を有し3種の光学異性体が存在
するが、乳酸系(共)重合体を得るために使用する乳酸
は、L体、D体、DL体の何れであってもよく、また、
これらの光学異性体の混合物であってもよい。ポリ乳酸
は、乳酸を単独で脱水重縮合させることにより調製する
ことができる。
【0014】乳酸共重合体を得るために乳酸とともに使
用される共重合性単量体としては、乳酸と共重合可能な
単量体であれば特に限定されるものではない。斯かる共
重合性単量体としては、例えばコハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバチン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、フマル酸
等のジカルボン酸類、エチレングリコール、1,3−プ
ロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10
−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、プロ
ピレングリコール、2,3−ブタンジオール、ネオペン
チルグリコールなどのジオール類、α−ヒドロキシ酪
酸、β−ヒドロキシ酪酸、γ−ヒドロキシ酪酸、α−ヒ
ドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシ吉草酸、α−ヒドロ
キシイソ吉草酸、α−ヒドロキシ−α−メチル酪酸、α
−ヒドロキシカプロン酸、α−ヒドロキシイソカプロン
酸、α−ヒドロキシ−β−メチル吉草酸、α−ヒドロキ
シヘプタン酸、リンゴ酸等のヒドロキシカルボン酸類、
4−テトラノリド、5−ペンタノリド、6−ヘキサノリ
ド、7−ヘプタノリド、8−オクタノリド、9−ノナノ
リド、10−デカノリド、11−ウンデカノリド、12
−ドデカノリド等の環状ラクトン類を挙げることができ
る。共重合性単量体は、単独で又は2種類以上を組み合
わせて使用することができる。
用される共重合性単量体としては、乳酸と共重合可能な
単量体であれば特に限定されるものではない。斯かる共
重合性単量体としては、例えばコハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバチン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、フマル酸
等のジカルボン酸類、エチレングリコール、1,3−プ
ロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10
−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、プロ
ピレングリコール、2,3−ブタンジオール、ネオペン
チルグリコールなどのジオール類、α−ヒドロキシ酪
酸、β−ヒドロキシ酪酸、γ−ヒドロキシ酪酸、α−ヒ
ドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシ吉草酸、α−ヒドロ
キシイソ吉草酸、α−ヒドロキシ−α−メチル酪酸、α
−ヒドロキシカプロン酸、α−ヒドロキシイソカプロン
酸、α−ヒドロキシ−β−メチル吉草酸、α−ヒドロキ
シヘプタン酸、リンゴ酸等のヒドロキシカルボン酸類、
4−テトラノリド、5−ペンタノリド、6−ヘキサノリ
ド、7−ヘプタノリド、8−オクタノリド、9−ノナノ
リド、10−デカノリド、11−ウンデカノリド、12
−ドデカノリド等の環状ラクトン類を挙げることができ
る。共重合性単量体は、単独で又は2種類以上を組み合
わせて使用することができる。
【0015】乳酸共重合体は、乳酸と共重合性単量体と
を、脱水重縮合又は開環重合させる方法により調製する
ことができる。ここで、乳酸共重合体における乳酸の共
重合割合は、通常10重量%以上とされ、好ましくは3
0重量%以上、更に好ましくは50重量%以上とされ
る。
を、脱水重縮合又は開環重合させる方法により調製する
ことができる。ここで、乳酸共重合体における乳酸の共
重合割合は、通常10重量%以上とされ、好ましくは3
0重量%以上、更に好ましくは50重量%以上とされ
る。
【0016】これらの乳酸系(共)重合体の好ましい分
子量は、重量平均分子量で3,000〜100,000
であり、特に5,000〜50,000であることが好
ましい。
子量は、重量平均分子量で3,000〜100,000
であり、特に5,000〜50,000であることが好
ましい。
【0017】本発明のペースト組成物におけるバインダ
ー樹脂の含有割合としては、無機物質100重量部に対
して、1〜50重量部であることが好ましく、更に好ま
しくは3〜40重量部とされる。バインダー樹脂の含有
割合が過小である場合には、無機物質を確実に結着保持
することができず、一方、この割合が過大であると、形
成される無機成形体が十分な強度及び特性を有するもの
とならない。
ー樹脂の含有割合としては、無機物質100重量部に対
して、1〜50重量部であることが好ましく、更に好ま
しくは3〜40重量部とされる。バインダー樹脂の含有
割合が過小である場合には、無機物質を確実に結着保持
することができず、一方、この割合が過大であると、形
成される無機成形体が十分な強度及び特性を有するもの
とならない。
【0018】<溶剤>本発明のペースト組成物を構成す
る溶剤としては、乳酸系(共)重合体との相溶性が良好
なものであれば特に限定されるものではない。斯かる溶
剤の具体例としては、酢酸ブチル、3−エトキシプロピ
オン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキ
ルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルア
セテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテル
アセテート類;ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキ
ルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモ
ノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチル
エーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プ
ロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレング
リコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジ
アルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキ
ルエーテルアセテート類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳
酸ブチル等の乳酸のエステル類、ギ酸メチル、ギ酸エチ
ル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、
酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸メチル、
プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、ブタン酸メ
チル(酪酸メチル)、ブタン酸エチル(酪酸エチル)、
ブタン酸プロピル(酪酸プロピル)、ブタン酸イソプロ
ピル(酪酸イソプロピル)等の脂肪族カルボン酸のエス
テル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メ
チルエチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、
4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;2−
ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−
メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒド
ロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メ
チル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシ
プロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、
3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチ
ル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−
3−メトキシブチルブチレート、アセト酢酸メチル、ア
セト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル
等のエステル類;N−メチルピロリドン、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤等が挙げられ
る。これらの溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用することができる。本発明のペースト組成物に
おける溶剤の含有割合は、当該ペースト組成物の可塑性
又は流動性(粘度)が、成形処理又は塗布処理に適した
ものとなる範囲で適宜調整することができる。
る溶剤としては、乳酸系(共)重合体との相溶性が良好
なものであれば特に限定されるものではない。斯かる溶
剤の具体例としては、酢酸ブチル、3−エトキシプロピ
オン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキ
ルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルア
セテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテル
アセテート類;ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキ
ルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモ
ノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチル
エーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プ
ロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレング
リコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジ
アルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキ
ルエーテルアセテート類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳
酸ブチル等の乳酸のエステル類、ギ酸メチル、ギ酸エチ
ル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、
酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸メチル、
プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、ブタン酸メ
チル(酪酸メチル)、ブタン酸エチル(酪酸エチル)、
ブタン酸プロピル(酪酸プロピル)、ブタン酸イソプロ
ピル(酪酸イソプロピル)等の脂肪族カルボン酸のエス
テル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メ
チルエチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、
4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;2−
ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−
メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒド
ロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メ
チル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシ
プロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、
3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチ
ル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−
3−メトキシブチルブチレート、アセト酢酸メチル、ア
セト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル
等のエステル類;N−メチルピロリドン、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤等が挙げられ
る。これらの溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わ
せて使用することができる。本発明のペースト組成物に
おける溶剤の含有割合は、当該ペースト組成物の可塑性
又は流動性(粘度)が、成形処理又は塗布処理に適した
ものとなる範囲で適宜調整することができる。
【0019】<任意成分>本発明のペースト組成物に
は、任意成分として各種の添加剤が配合含有されていて
もよい。斯かる添加剤としては、例えば界面活性剤、現
像促進剤、接着助剤、ハレーション防止剤、保存安定
剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、低融点ガラ
ス、顔料、染料等を挙げることができる。また、光重合
開始剤、アルカリ可溶性樹脂及び多官能(メタ)アクリ
レート等を組み合わせて配合含有させることにより感光
性を付与することもできる。
は、任意成分として各種の添加剤が配合含有されていて
もよい。斯かる添加剤としては、例えば界面活性剤、現
像促進剤、接着助剤、ハレーション防止剤、保存安定
剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、低融点ガラ
ス、顔料、染料等を挙げることができる。また、光重合
開始剤、アルカリ可溶性樹脂及び多官能(メタ)アクリ
レート等を組み合わせて配合含有させることにより感光
性を付与することもできる。
【0020】<ペースト組成物の調製>前記の必須構成
成分、すなわち無機物質、バインダー及び溶剤、並びに
必要に応じて添加される任意成分を、ロール混練機、ミ
キサー、ホモミキサー等の混練機を用いて混練すること
により、成形加工に好適な可塑性を有し、又は塗布に適
した流動性、例えば5〜5,000ポイズを有するペー
スト状の組成物が調製される。
成分、すなわち無機物質、バインダー及び溶剤、並びに
必要に応じて添加される任意成分を、ロール混練機、ミ
キサー、ホモミキサー等の混練機を用いて混練すること
により、成形加工に好適な可塑性を有し、又は塗布に適
した流動性、例えば5〜5,000ポイズを有するペー
スト状の組成物が調製される。
【0021】<ペースト組成物の成形・塗布処理>可塑
性を有する本発明のペースト組成物は、カレンダーロー
ルや押出成形機等の各種の成形装置によって所定の形
状、例えばシート状、フィルム状等に成形することがで
きる。
性を有する本発明のペースト組成物は、カレンダーロー
ルや押出成形機等の各種の成形装置によって所定の形
状、例えばシート状、フィルム状等に成形することがで
きる。
【0022】また、流動性を有する本発明のペースト組
成物を、例えばスクリーン印刷法によってガラス基板の
表面に所定のパターンに印刷し、形成された塗膜を乾燥
することにより、本発明のペースト組成物によるパター
ン層を形成することができる。このスクリーン印刷法
は、蛍光体やガラスフリットが無機物質として含有され
ている組成物において特に有用な塗布方法である。な
お、印刷形成された塗膜の乾燥条件としては、例えば6
0〜100℃で5〜30分間とされる。また、乾燥後に
おけるパターン層の厚さは例えば5〜200μmとされ
る。更に、前記のようにして感光性が付与された本発明
のペースト組成物を用い、通常のフォトリソグラフィー
法によりパターン層を形成することも可能である。
成物を、例えばスクリーン印刷法によってガラス基板の
表面に所定のパターンに印刷し、形成された塗膜を乾燥
することにより、本発明のペースト組成物によるパター
ン層を形成することができる。このスクリーン印刷法
は、蛍光体やガラスフリットが無機物質として含有され
ている組成物において特に有用な塗布方法である。な
お、印刷形成された塗膜の乾燥条件としては、例えば6
0〜100℃で5〜30分間とされる。また、乾燥後に
おけるパターン層の厚さは例えば5〜200μmとされ
る。更に、前記のようにして感光性が付与された本発明
のペースト組成物を用い、通常のフォトリソグラフィー
法によりパターン層を形成することも可能である。
【0023】<ペースト組成物の焼成>所定の形状に成
形された本発明のペースト組成物、又は本発明のペース
ト組成物により形成されたパターン層は、焼成されるこ
とにより有機物質(バインダー樹脂・残留溶剤・有機系
添加物)が熱分解して除去される。そして、バインダー
樹脂として含有されている乳酸系(共)重合体は、40
0〜600℃程度の温度でも完全に熱分解される。これ
により、比較的低い温度で焼成を実行する場合であって
も、得られる無機成形体中に、バインダー樹脂に由来す
る有機物質が残留することはない。また、この乳酸系
(共)重合体は、焼成時において発熱することはないの
で、得られる無機成形体中に、バインダー樹脂の発熱に
起因する欠陥が発生することはない。
形された本発明のペースト組成物、又は本発明のペース
ト組成物により形成されたパターン層は、焼成されるこ
とにより有機物質(バインダー樹脂・残留溶剤・有機系
添加物)が熱分解して除去される。そして、バインダー
樹脂として含有されている乳酸系(共)重合体は、40
0〜600℃程度の温度でも完全に熱分解される。これ
により、比較的低い温度で焼成を実行する場合であって
も、得られる無機成形体中に、バインダー樹脂に由来す
る有機物質が残留することはない。また、この乳酸系
(共)重合体は、焼成時において発熱することはないの
で、得られる無機成形体中に、バインダー樹脂の発熱に
起因する欠陥が発生することはない。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。
本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0025】<実施例1>酸化アルミニウム粉末200
重量部と、ポリ乳酸「LA−0010」(和光純薬製:
重量平均分子量10,000)50重量部と、エチレン
グリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)9
0重量部とを、ロール混練機(ロール表面温度:80
℃)を用いて混練することにより、可塑性を有する本発
明のペースト組成物を調製した。次いで、このペースト
組成物を、カレンダーロール(ロール表面温度:80
℃)を用いて厚さ0.1mmに圧延することにより、シ
ートを形成した。
重量部と、ポリ乳酸「LA−0010」(和光純薬製:
重量平均分子量10,000)50重量部と、エチレン
グリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)9
0重量部とを、ロール混練機(ロール表面温度:80
℃)を用いて混練することにより、可塑性を有する本発
明のペースト組成物を調製した。次いで、このペースト
組成物を、カレンダーロール(ロール表面温度:80
℃)を用いて厚さ0.1mmに圧延することにより、シ
ートを形成した。
【0026】得られたシートを、縦3cm×横5cmの
長方形に打ち抜き裁断した後、型上において賦形するこ
とにより試験片を作製した。この試験片を50℃に保温
された焼成炉内に入れ、焼成炉内の温度を毎時50℃の
昇温速度で500℃まで昇温させた後、毎時100℃の
昇温速度で1000℃まで昇温させ、1000℃で3時
間保持することによって試験片の焼成処理を行った。焼
成炉内の温度を徐々に冷却してセラミックよりなる無機
成形体を得た。得られた無機成形体の硬度(JIS−
A)は90ポイントであり、当該無機成形体にはクラッ
クやピンホール等の欠陥は認められず、しかも平滑な表
面状態を有するものであった。
長方形に打ち抜き裁断した後、型上において賦形するこ
とにより試験片を作製した。この試験片を50℃に保温
された焼成炉内に入れ、焼成炉内の温度を毎時50℃の
昇温速度で500℃まで昇温させた後、毎時100℃の
昇温速度で1000℃まで昇温させ、1000℃で3時
間保持することによって試験片の焼成処理を行った。焼
成炉内の温度を徐々に冷却してセラミックよりなる無機
成形体を得た。得られた無機成形体の硬度(JIS−
A)は90ポイントであり、当該無機成形体にはクラッ
クやピンホール等の欠陥は認められず、しかも平滑な表
面状態を有するものであった。
【0027】<比較例1>バインダー樹脂として、ポリ
乳酸に代えてエチルセルロース50重量部を用いたこと
以外は実施例1と同様にして、混練・圧延・成形するこ
とにより、比較用の組成物による試験片を作製し、この
試験片を実施例1と同一の条件で焼成してセラミックよ
りなる無機成形体を得た。得られた無機成形体の硬度
(JIS−A)は88ポイントであり、当該無機成形体
の表面にはクラックの発生が認められ、セラミック製品
としての品質を満足するものではなかった。
乳酸に代えてエチルセルロース50重量部を用いたこと
以外は実施例1と同様にして、混練・圧延・成形するこ
とにより、比較用の組成物による試験片を作製し、この
試験片を実施例1と同一の条件で焼成してセラミックよ
りなる無機成形体を得た。得られた無機成形体の硬度
(JIS−A)は88ポイントであり、当該無機成形体
の表面にはクラックの発生が認められ、セラミック製品
としての品質を満足するものではなかった。
【0028】<実施例2>乳酸50gと、リンゴ酸50
gと、p−トルエンスルホン酸0.1gとを反応容器に
取り、窒素を流しながら130℃で2時間、重縮合反応
を行った。その後、室温まで冷却し、乳酸−リンゴ酸共
重合体を得た。次いで、蛍光体粉(ZnO−Zn)25
0重量部と、前記乳酸−リンゴ酸共重合体〔共重合比:
50/50(重量),重量平均分子量10,000〕5
0重量部と、シクロヘキサノン80重量部と、ポリオキ
シエチレン高級アルコールエーテルからなる界面活性剤
「エマルゲン709」〔花王(株)製)10重量部と
を、三本ロールミルで混練することにより、無機物質と
して蛍光体が含有された本発明のペースト組成物を調製
した。この組成物の粘度をB形回転粘度計で測定したと
ころ22ポイズであった。
gと、p−トルエンスルホン酸0.1gとを反応容器に
取り、窒素を流しながら130℃で2時間、重縮合反応
を行った。その後、室温まで冷却し、乳酸−リンゴ酸共
重合体を得た。次いで、蛍光体粉(ZnO−Zn)25
0重量部と、前記乳酸−リンゴ酸共重合体〔共重合比:
50/50(重量),重量平均分子量10,000〕5
0重量部と、シクロヘキサノン80重量部と、ポリオキ
シエチレン高級アルコールエーテルからなる界面活性剤
「エマルゲン709」〔花王(株)製)10重量部と
を、三本ロールミルで混練することにより、無機物質と
して蛍光体が含有された本発明のペースト組成物を調製
した。この組成物の粘度をB形回転粘度計で測定したと
ころ22ポイズであった。
【0029】前記のようにして得られたペースト組成物
を、蛍光表示管用のガラス基板上に、所定のパターンを
形成したスクリーンを介して、乾燥後の膜厚が50μm
となるように印刷することによりパターン層を形成し
た。次いで、80℃で20分間乾燥した後、当該パター
ン層が形成されたガラス基板を焼成炉内において500
℃で30分間焼成することにより、所定のパターンが形
成された蛍光体層(無機成形体層)を形成した。次い
で、蛍光体層が形成された基板を用いて蛍光表示管を作
製して光束を測定したところ90ルーメンであり、当該
蛍光表示管は、高い発光輝度を有するものであった。
を、蛍光表示管用のガラス基板上に、所定のパターンを
形成したスクリーンを介して、乾燥後の膜厚が50μm
となるように印刷することによりパターン層を形成し
た。次いで、80℃で20分間乾燥した後、当該パター
ン層が形成されたガラス基板を焼成炉内において500
℃で30分間焼成することにより、所定のパターンが形
成された蛍光体層(無機成形体層)を形成した。次い
で、蛍光体層が形成された基板を用いて蛍光表示管を作
製して光束を測定したところ90ルーメンであり、当該
蛍光表示管は、高い発光輝度を有するものであった。
【0030】<比較例2>バインダー樹脂として、乳酸
−リンゴ酸共重合体に代えてポリビニルアルコール(重
量平均分子量10,000)50重量部を用いたこと以
外は実施例2と同様の条件で混練することにより、無機
物質として蛍光体が含有された比較用のペースト組成物
を調製した。この組成物の粘度をB形回転粘度計で測定
したところ250ポイズであった。このペースト組成物
を、蛍光表示管用のガラス基板上に、所定のパターンを
形成したスクリーンを介して、乾燥後の膜厚が50μm
となるように印刷することによりパターン層を形成し
た。このパターン層が形成されたガラス基板について、
実施例2と同一の条件で乾燥・焼成を行い、所定のパタ
ーンが形成された蛍光体層を形成した。次いで、蛍光体
層が形成された基板を用いて蛍光表示管を作製して光束
を測定したところ60ルーメンにとどまった。
−リンゴ酸共重合体に代えてポリビニルアルコール(重
量平均分子量10,000)50重量部を用いたこと以
外は実施例2と同様の条件で混練することにより、無機
物質として蛍光体が含有された比較用のペースト組成物
を調製した。この組成物の粘度をB形回転粘度計で測定
したところ250ポイズであった。このペースト組成物
を、蛍光表示管用のガラス基板上に、所定のパターンを
形成したスクリーンを介して、乾燥後の膜厚が50μm
となるように印刷することによりパターン層を形成し
た。このパターン層が形成されたガラス基板について、
実施例2と同一の条件で乾燥・焼成を行い、所定のパタ
ーンが形成された蛍光体層を形成した。次いで、蛍光体
層が形成された基板を用いて蛍光表示管を作製して光束
を測定したところ60ルーメンにとどまった。
【0031】<実施例3>ガラス粉として、PbO20
重量%、B2 O3 20重量%、SiO2 60重量%の組
成を有するPbO−B2 O3 −SiO2 系の混合物15
0重量部と、ポリ乳酸50重量部と、乳酸エチル80重
量部とを「エースホモジナイザー」(日本精機製)で混
練することにより、無機物質としてガラスフリットが含
有された本発明のペースト組成物を調製した。この組成
物の粘度をB形回転粘度計で測定したところ200ポイ
ズであった。
重量%、B2 O3 20重量%、SiO2 60重量%の組
成を有するPbO−B2 O3 −SiO2 系の混合物15
0重量部と、ポリ乳酸50重量部と、乳酸エチル80重
量部とを「エースホモジナイザー」(日本精機製)で混
練することにより、無機物質としてガラスフリットが含
有された本発明のペースト組成物を調製した。この組成
物の粘度をB形回転粘度計で測定したところ200ポイ
ズであった。
【0032】前記のようにして得られたペースト組成物
を、アルミナ基板上に乾燥後の膜厚が50μmになるよ
うにスクリーン印刷し、100℃で15分間乾燥した
後、窒素雰囲気下において600℃で30分間焼成する
ことにより、ガラス層(無機成形体層)を形成した。こ
のガラス層について、焼成後におけるガラス層が黒色又
は黒かっ色に着色する現象(以下「焼成黒化現象」とい
う。)の発生の有無を観察したところ焼成黒化現象の発
生は認められなかった。従って、前記の焼成条件によっ
てポリ乳酸が完全に熱分解されたものと理解される。
を、アルミナ基板上に乾燥後の膜厚が50μmになるよ
うにスクリーン印刷し、100℃で15分間乾燥した
後、窒素雰囲気下において600℃で30分間焼成する
ことにより、ガラス層(無機成形体層)を形成した。こ
のガラス層について、焼成後におけるガラス層が黒色又
は黒かっ色に着色する現象(以下「焼成黒化現象」とい
う。)の発生の有無を観察したところ焼成黒化現象の発
生は認められなかった。従って、前記の焼成条件によっ
てポリ乳酸が完全に熱分解されたものと理解される。
【0033】<比較例3>バインダー樹脂として、ポリ
乳酸に代えて、ポリビニルブチラール(重量平均分子量
10,000)50重量部を用いたこと以外は実施例3
と同様の条件で混練することにより、無機物質としてガ
ラスフリットが含有された比較用のペースト組成物を調
製した。この組成物の粘度をB形回転粘度計で測定した
ところ300ポイズであった。このペースト組成物を、
アルミナ基板上に乾燥後の膜厚が50μmになるように
スクリーン印刷し、実施例3と同一の条件で乾燥、焼成
を行うことによりガラス層(無機成形体層)を形成し
た。このガラス層について、焼成黒化現象の発生の有無
を観察したところ、焼成黒化現象の発生が顕著に認めら
れた。従って、前記の焼成条件では、ポリビニルブチラ
ールを完全に熱分解することができないことが理解され
る。
乳酸に代えて、ポリビニルブチラール(重量平均分子量
10,000)50重量部を用いたこと以外は実施例3
と同様の条件で混練することにより、無機物質としてガ
ラスフリットが含有された比較用のペースト組成物を調
製した。この組成物の粘度をB形回転粘度計で測定した
ところ300ポイズであった。このペースト組成物を、
アルミナ基板上に乾燥後の膜厚が50μmになるように
スクリーン印刷し、実施例3と同一の条件で乾燥、焼成
を行うことによりガラス層(無機成形体層)を形成し
た。このガラス層について、焼成黒化現象の発生の有無
を観察したところ、焼成黒化現象の発生が顕著に認めら
れた。従って、前記の焼成条件では、ポリビニルブチラ
ールを完全に熱分解することができないことが理解され
る。
【0034】
【発明の効果】本発明のペースト組成物によれば、比較
的低い温度条件(400〜600℃)で実行される焼成
処理によっても、バインダー樹脂を完全に分解除去する
ことができ、これに由来する有機物質を含有しない無機
成形体を形成することができる。また、形成される無機
成形体は、焼成処理時におけるバインダー樹脂の発熱に
起因するピンホール、クラック、着色等の欠陥のない高
品質のものである。
的低い温度条件(400〜600℃)で実行される焼成
処理によっても、バインダー樹脂を完全に分解除去する
ことができ、これに由来する有機物質を含有しない無機
成形体を形成することができる。また、形成される無機
成形体は、焼成処理時におけるバインダー樹脂の発熱に
起因するピンホール、クラック、着色等の欠陥のない高
品質のものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 11/02 9280−4H C09K 11/54 CPB 11/54 CPB C04B 35/00 108 (72)発明者 別所 信夫 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 無機物質、バインダー樹脂及び溶剤を含
有するペースト組成物であって、前記バインダー樹脂
は、乳酸の単独重合体、及び乳酸と共重合性単量体との
共重合体から選ばれる少なくとも1種の(共)重合体で
あることを特徴とするペースト組成物。 - 【請求項2】 無機物質が蛍光体であることを特徴とす
る請求項1記載のペースト組成物。 - 【請求項3】 無機物質がガラスフリットであることを
特徴とする請求項1記載のペースト組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7299453A JPH09142938A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | ペースト組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7299453A JPH09142938A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | ペースト組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09142938A true JPH09142938A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=17872778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7299453A Withdrawn JPH09142938A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | ペースト組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09142938A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006063220A (ja) * | 2004-08-27 | 2006-03-09 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | 蛍光体ペースト及びプラズマディスプレイパネル |
JP2007001832A (ja) * | 2005-06-27 | 2007-01-11 | Toyo Glass Co Ltd | 蓄光性ガラス製品及び蓄光性ガラス製品の製造方法 |
JP2013515060A (ja) * | 2009-12-21 | 2013-05-02 | エボニック デグサ コーポレイション | 不飽和官能基を含む環状エステルを調製するための方法及びこれから調製されるポリエステル |
WO2024018991A1 (ja) * | 2022-07-20 | 2024-01-25 | 綜研化学株式会社 | 乳酸-ビニル共重合体、バインダー組成物および焼成用ペースト |
-
1995
- 1995-11-17 JP JP7299453A patent/JPH09142938A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006063220A (ja) * | 2004-08-27 | 2006-03-09 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | 蛍光体ペースト及びプラズマディスプレイパネル |
JP2007001832A (ja) * | 2005-06-27 | 2007-01-11 | Toyo Glass Co Ltd | 蓄光性ガラス製品及び蓄光性ガラス製品の製造方法 |
JP2013515060A (ja) * | 2009-12-21 | 2013-05-02 | エボニック デグサ コーポレイション | 不飽和官能基を含む環状エステルを調製するための方法及びこれから調製されるポリエステル |
WO2024018991A1 (ja) * | 2022-07-20 | 2024-01-25 | 綜研化学株式会社 | 乳酸-ビニル共重合体、バインダー組成物および焼成用ペースト |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030204 |