JPH09141792A - 耐熱性熱接着フィルム - Google Patents

耐熱性熱接着フィルム

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JPH09141792A
JPH09141792A JP32350495A JP32350495A JPH09141792A JP H09141792 A JPH09141792 A JP H09141792A JP 32350495 A JP32350495 A JP 32350495A JP 32350495 A JP32350495 A JP 32350495A JP H09141792 A JPH09141792 A JP H09141792A
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Kazuo Noya
和雄 能谷
Yuzo Kawai
雄三 河合
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の熱接着フィルムよりも耐熱性に優れ、
苛酷な温度条件での使用に耐える高性能熱接着フィルム
を提供する。 【解決手段】 ポリプロピレンフィルムを基材層とし、
表面にエチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メチ
ルメタクリレート共重合体等のエチレン共重合体からな
る熱接着層を有し、該熱接着層と基材層との間に好まし
くは密度0.915以下のメタロセンポリマーからなる
中間層を有する耐熱性熱接着フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性のよい熱接
着フィルム、特に自動車内装用天井材等の製造に有用な
熱接着フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱接着性樹脂たとえばエチレンとアクリ
ル酸との共重合体やエチレン・エチルアクリレート・無
水マレイン酸三元共重合体からなるフィルム、あるいは
これらのフィルムを高密度ポリエチレンフィルムの両表
面に積層して耐熱性を向上させたものが、シート類やそ
の成形物等を接着するための熱接着フィルムとして従来
利用されている。
【0003】たとえば自動車内装用天井材は、不織布/
発泡ポリウレタン+ガラス繊維/不織布 の3層構成の
ものであるが、各層を接着するのに熱接着フィルムが使
われ、熱接着フィルムを介在させて各層構成材料を重ね
合わせたのち金型で加熱下にプレスすることにより成型
と接着を一挙に行う方法で製造される。
【0004】このような用途の熱接着フィルムに要求さ
れる性能の主なものは次のとおりである。 不織布、発泡ポリウレタン、ガラス繊維など、多様
な材料の接着に使用可能なこと。 金型で熱プレスされるときに局部的に大きく延ばさ
れる部分があってもそこでフィルムに穴が開いたりしな
いこと(自動車天井材の場合、熱接着フィルムに穴が開
くと天井材にもピンホールができ、そこを通って車内の
空気が出入りする結果、ピンホール周辺は空気中の汚れ
が付着して黒くなる。)。
【0005】 近年、熱接着・成型のサイクルを短縮
して生産性向上を図るために金型温度を高く設定する傾
向があり、金型温度が150℃に達することもあるの
で、そのような高温で使用しても物性低下が少なく、穴
が開いたりしないこと。 近年益々自動車の使用条件が苛酷になり、商品テス
トにおいても耐熱性試験の試験温度が高くなる傾向にあ
る。従来の熱接着フィルムによる積層材はこの高温テス
トに耐えられず、天井材が型崩れを起こしたりするの
で、接着力の熱安定性に優れていること。
【0006】しかるに高密度ポリエチレンを基材層とす
る前記従来の熱接着フィルムでは、これら高度化する要
求に応えることは困難である。
【0007】高密度ポリエチレンフィルムよりも耐熱性
のよい汎用フィルムとしてはポリプロピレンフィルムが
ある。このポリプロピレンはポリエチレンよりも融点が
約30〜40℃高く、100℃を超える高温でも優れた
物性を維持し、しかも安価であるから、そのフィルムを
基材層として用いることにより熱接着フィルムの耐熱性
を向上させることが考えられる。しかしながら、ポリプ
ロピレンフィルムはエチレン共重合体等一般的な熱接着
性樹脂とは親和性が悪く、共押出法により積層しても層
間強度が不十分なものになる。また、特殊な熱接着性樹
脂を用いることにより常温での層間強度は達成できて
も、苛酷な温度条件下に置かれると層間剥離強度の低下
が著しい。したがって、基材層をポリプロピレンフィル
ムに変えただけでは工業材料の接着に必要とされる水準
の接着力(約1kgf/15mm以上)を示す耐熱性熱接着フィ
ルムは得られない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、従来
の熱接着フィルムよりも接着力と耐熱性に優れていて前
述のような苛酷な条件での使用に耐える高性能熱接着フ
ィルムを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すること
に成功した本発明の熱接着フィルムは、ポリプロピレン
フィルムを基材層とし、表面にエチレン共重合体からな
る熱接着層を有し、該熱接着層と基材層との間に、好ま
しくは密度が0.915以下のメタロセンポリマーから
なる中間層を有することを特徴とする。
【0010】ここでメタロセンポリマーとは、いわゆる
メタロセン触媒を用いて気相法で製造された直鎖状低密
度ポリエチレンを意味する。なお、メタロセン触媒およ
びそれを用いた直鎖状低密度ポリエチレンの製造法はP
A(パックピア)501巻,10〜52頁(1994年4月号)、プラ
スチックエージ 40巻,145〜164頁(1994年1月号)等に
開示されていて周知のものであり、メタロセンポリマー
も複数の会社から市販されている。
【0011】前述のように、ポリプロピレンフィルムは
エチレン共重合体等一般的な熱接着性樹脂とは親和性が
悪いのでこれらの素材を積層したものは層間強度が不十
分になるが、メタロセンポリマーからなる中間層を設け
ると、熱接着フィルムに必要な他の性能を損なうことな
しに積層構造を強化し、層間剥離による接着破壊のおそ
れをなくすことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明による熱接着フィル
ムの製造法を説明する。基材層として用いるポリプロピ
レンフィルムとしては、ポリプロピレンホモポリマーか
らなるものが耐熱性を重視すれば最も適当であるが、こ
れに限られるわけではなく、種々の共重合ポリプロピレ
ンからなるものも使用可能である。
【0013】表面の熱接着層には、エチレン共重合体の
中から熱接着層構成材料として適当な軟化点や接着性能
を有するものを適宜選んで用いる。ポリプロピレンから
なる基材層との親和性を問題にする必要はない。使用可
能なエチレン共重合体の好ましい具体例としては次のよ
うなものがある。
【0014】 エチレン・アクリル酸共重合体(アク
リル酸共重合比率が約5〜9重量%のもの。5重量%未
満のものは熱接着力が不十分である。市販品としては三
菱化学株式会社の三菱ポリエチEAAなどがある。)
【0015】 エチレン・メチルメタクリレート共重
合体(メチルメタクリレートの共重合比率が約10〜2
5重量%のもの。10重量%未満のものは熱接着力が不
十分である。たとえば住友化学工業株式会社のアクリフ
トなど。)
【0016】 エチレン・エチルアクリレート・無水
マレイン酸三元共重合体(たとえば住化アトケム社のボ
ンダイン)と上記のエチレン・メチルメタクリレート
共重合体とのブレンド物(前者のブレンド比率が約5〜
90重量%のもの)
【0017】中間層として用いるメタロセンポリマー
は、密度が0.915以下のもの(いわゆるV-LDP
E)であることが望ましく、これよりも高密度のものは
基材層との親和性が劣るので使用効果が十分でない。好
ましい市販品の例としては、三菱化学株式会社のカーネ
ル、三井石油化学株式会社のエボリュー、住友化学工業
株式会社のエクセレン等がある。
【0018】ポリプロピレンフィルムからなる基材層と
中間層および表面熱接着層の積層は、共押出し法により
製膜と同時に行なうことが望ましいが、積層法がこれに
限定されるわけではない。あらかじめ製膜されたポリプ
ロピレンフィルムを用いて表面樹脂層の積層を行う場
合、ポリプロピレンフィルムは無延伸フィルムであるこ
とが望ましい。
【0019】本発明の熱接着フィルムにおける各層厚さ
は特に限定されるものではないが、表面の熱接着性樹脂
層を約10〜15μmとすることが接着力の点から必要
であり、基材層は約10〜15μmとすることが積層物
全体の物性(特に耐ピンホール性)を良くするために必
要である。メタロセンポリマーからなる中間層の厚さ
は、約3〜15μmが適当である。また、全体の厚さは
約30〜90μmとすることが熱接着の作業性の観点か
ら望ましい。
【0020】本発明による熱接着性フィルムは、従来の
熱接着性フィルムと同様に、自動車内装用の天井材、シ
ート材、壁材等の製造に使用することができる。熱接着
を行う場合における金型温度は最高約150℃まで上げ
ることができる。
【0021】
【実施例】
実施例1,2;比較例1 基材層にポリプロピレンホモポリマー、表面層にエチレ
ン・アクリル酸共重合体(アクリル酸7重量%)、中間
層にメタロセンポリマー(三井石油化学株式会社のエボ
リュー,密度0.910または0.905)を用い、各層
厚さが10μm、全厚み50μmの積層フィルムからなる
本発明熱接着フィルムを共押出し法により製造した(実
施例1,2)。
【0022】比較のため、メタロセンポリマーからなる
中間層を設けないほかは同様にして積層フィルムを製造
した(比較例1)。
【0023】得られた積層フィルムについて層間剥離強
度(測定法:引張速度200mm/分,90°剥離)を測
定し、また、これらの積層フィルムをポリエステル不織
布同士の熱接着(条件:150℃,3kgf/cm2,30秒
間)に使用し、接着力を測定した(接着力測定法:引張
速度300mm/分,180°剥離)。さらに、耐熱性を
調べるため、上記接着後の不織布を100℃で3時間加
熱した後でも接着力を測定した。その結果を表1に示
す。
【0024】
【表1】 メタロセンポリマー 層間剥離強度 接着力 接着力(加熱後) 密度(g/cm3 (g/15mm) (kg/25mm) (kg/25mm) 実施例1 0.910 >500 >2.5 >2.5 実施例2 0.905 >500 >2.5 >2.5 比較例1 − 0 0 0
【0025】実施例3,比較例2 エチレン・エチルアクリレート・無水マレイン酸三元共
重合体(ボンダイン)20重量部とエチレン・メチルメ
タクリレート共重合体(アクリフト)80重量部とのブ
レンド物を表面層に用いたほかは実施例2と同様にし
て、熱接着フィルムを製造した。また、比較のため、メ
タロセンポリマーからなる中間層を設けないほかは同様
にして積層フィルムを製造した(比較例2)。その結果
を表2に示す。
【0026】
【表2】 層間剥離強度 接着力 接着力(加熱後) (g/15mm) (kg/25mm) (kg/25mm) 実施例3 >500 >2.5 >2.5 比較例2 >500 >2.5 0.8
【0027】実施例4 実施例2,3および比較例2の熱接着フィルムを用い
て、金型温度150℃で自動車内装用天井材(不織布/
発泡ポリウレタン+ガラス繊維/不織布の3層構成)の
積層と成型を行なった。得られた天井材について、不織
布層の剥離強度を測定した。なお、剥離強度の測定は1
00℃に3時間加熱した後の試料についても行なった。
測定結果を表3に示す。
【0028】
【表3】 熱接着フィルム 剥離強度(kg/25mm) 同左(100℃加熱後) 実施例2 >2.5 >2.5 実施例3 >2.5 >2.5 比較例2 >2.5 0.8
【0029】なお、いずれの天井材にも、100℃に3
時間加熱することによる形状変化は認められなかった。
【0030】
【発明の効果】上述のように、ポリプロピレンからなる
基材層とエチレン共重合体からなる表面熱接着層との間
に低密度のメタロセンポリマーからなる中間層を介在さ
せた本発明の熱接着フィルムは、基材層と熱接着層との
接合が強固であって加熱されてもそれらの一体性をよく
維持する。しかも熱接着力に優れ、熱接着に使用すると
きの取扱い性も良好である。
【0031】したがって本発明の熱接着性フィルムはポ
リプロピレンからなる耐熱性基材層の有利な特性を十分
に発揮させることができ、従来の熱接着フィルムよりも
苛酷な条件での接着成型に耐え、成型品もまた従来品よ
りも高温度での使用に耐えることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレンフィルムを基材層とし、
    表面にエチレン共重合体からなる熱接着層を有し、該熱
    接着層と基材層との間にメタロセンポリマーからなる中
    間層を有することを特徴とする耐熱性熱接着フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレンフィルムを基材層とし、
    表面にエチレン共重合体からなる熱接着層を有し、該熱
    接着層と基材層との間に密度0.915以下のメタロセ
    ンポリマーからなる中間層を有することを特徴とする耐
    熱性熱接着フィルム。
  3. 【請求項3】 エチレン・アクリル酸共重合体、エチレ
    ン・メチルメタクリレート共重合体、およびエチレン・
    エチルアクリレート・無水マレイン酸三元共重合体とエ
    チレン・メチルメタクリレート共重合体とのブレンド物
    からなる群から選ばれたエチレン共重合体を熱接着層に
    用いてなる請求項1または2に記載の耐熱性熱接着フィ
    ルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6291797B1 (en) 1996-08-13 2001-09-18 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Laser machining method for glass substrate, diffraction type optical device fabricated by the machining method, and method of manufacturing optical device
US6503637B1 (en) 1997-02-25 2003-01-07 Exxon Mobil Chemical Patents Inc. Heat sealable films
CN104369507A (zh) * 2014-11-21 2015-02-25 江门市蓬江区华龙包装材料有限公司 一种表印膜

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6291797B1 (en) 1996-08-13 2001-09-18 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Laser machining method for glass substrate, diffraction type optical device fabricated by the machining method, and method of manufacturing optical device
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CN104369507A (zh) * 2014-11-21 2015-02-25 江门市蓬江区华龙包装材料有限公司 一种表印膜

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