JPH09139231A - 高温型二次電池のガラス接合体及び高温型二次電池 - Google Patents

高温型二次電池のガラス接合体及び高温型二次電池

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JPH09139231A
JPH09139231A JP7298179A JP29817995A JPH09139231A JP H09139231 A JPH09139231 A JP H09139231A JP 7298179 A JP7298179 A JP 7298179A JP 29817995 A JP29817995 A JP 29817995A JP H09139231 A JPH09139231 A JP H09139231A
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glass
alumina
electrode chamber
positive electrode
negative electrode
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JP7298179A
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Tetsuo Nakazawa
哲夫 中澤
Takashi Naito
内藤  孝
Hiroshi Sakamoto
広志 坂本
Takashi Namekawa
滑川  孝
Hirotaka Yamamoto
浩貴 山本
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温型二次電池の信頼性並びに寿命を向上さ
せることができる高温型二次電池におけるガラス半田接
合部のガラス接合体及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 ベータアルミナ系固体電解質管3により
正極室5と負極室4を隔離し、正極室5内には硫黄ある
いは硫黄とナトリウムの化合物あるいは遷移金属やアル
ミニウムのハロゲン化物等を収容し、負極室4内にはナ
トリウムを収容した高温型二次電池において、正極室5
と負極室4とを絶縁するためのセラミックリング2とベ
ータアルミナ系固体電解質管3のガラス半田接合部1を
負極側は耐Na腐食性のガラス、正極側は接合部の信頼性
を確保するために高強度ガラスとする積層ガラス接合構
造にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力貯蔵や電気自動
車バッテリ等に用いられる高温型二次電池の正極室と負
極室とを絶縁するためのセラミックリングとベータアル
ミナ系固体電解質管のガラス半田接合を、腐食性の強い
NaあるいはNa蒸気に曝される負極側は耐Na腐食性のガラ
ス、正極側を接合部の信頼性を確保するために高強度ガ
ラスとする積層ガラス接合体及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高温型二次電池の代表的なものであるナ
トリウム−硫黄二次電池は図1に示すように、正極活物
質である硫黄と集電材からなる正極6と、正極を収容す
る正極容器5と、金属ナトリウムからなる負極7と、負
極を収容する負極容器4と、正極容器5と負極容器4を
絶縁する絶縁材2と、電池内部で正極6と負極7を隔て
る固体電解質管3からなっている。本発明で言及する高
温型二次電池とは、このナトリウム−硫黄電池の他に、
正極活物質として遷移金属やアルミニウムのハロゲン化
物を用いた、いわゆるNa/Xと呼ばれる電池、硫黄に
アルミニウム塩、セレン塩、テルル塩を加えたもの、及
びナトリウムの代わりに他のアルカリ金属、アルカリ土
類金属を用いたものを含む。また、正極活物質と負極活
物質の配置を図1と逆にした電池も本発明の範囲に含ま
れる。
【0003】ナトリウム−硫黄電池の場合、正極及び負
極活物質は共に電池作動温度において液体であり、以下
の可逆反応により充放電が行われる。
【0004】
【数1】
【0005】このような高温型二次電池において、ガラ
スに対して腐食性の強いNaあるいはNa蒸気に曝される負
極室側のガラス半田接合部の劣化が起こり、電池寿命の
低下の原因となる問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、高温
型二次電池において、腐食性の強いNaあるいはNa蒸気に
曝される負極室側のガラス半田接合部の劣化が起こり、
電池寿命の低下の原因となる問題があった。この問題に
対して、特開平1-54672号、特開平4-175271号、特開平4
-26565公報では耐Na腐食性ガラス材料を開示している。
開示された材料は従来の珪酸塩ガラスあるいは硼珪酸塩
ガラスに比べてNa腐食性に対する耐久性は向上してい
る。
【0007】しかし、セラミックリングとベータアルミ
ナ系固体電解質管のガラス半田接合部は、電気化学的な
Na腐食に対する耐久性が要求されるばかりでなく、電池
活物質の相変態により発生する応力あるいは電池運転時
の温度変化、昇降温による熱応力等に対して機械的強度
も十分であることが要求される。
【0008】従来技術として開示されている技術は上記
の要求に対して、電気化学的なNa腐食に対する耐久性の
向上効果はあるが、機械的強度の点においては十分な耐
久性が確保できておらず、そのために電池が破損した
り、電池寿命が低下するという問題があった。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、上記した課題を解消して、高温型二次電池
の信頼性、ならびに寿命を向上させることができる高温
型二次電池のガラス半田接合部のガラス接合体及びその
製造法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、β"-アルミナおよび/またはβ-アルミ
ナからなるベータアルミナ系固体電解質管により正極室
と負極室を隔離し、正極室内には硫黄あるいは硫黄とナ
トリウムの化合物あるいは遷移金属やアルミニウムのハ
ロゲン化物等を収容し、負極室内にはナトリウムを収容
した高温型二次電池において、前記正極室と負極室とを
絶縁するためのセラミックリングとベータアルミナ系固
体電解質管のガラス半田接合を、負極側は耐Na腐食性の
ガラス、正極側を高強度ガラスとする積層ガラス接合構
造とするものである。
【0011】Na雰囲気に曝される負極側に耐Na腐食性の
ガラス層を形成して、ガラスがNaに腐食されることによ
って接合部が劣化するのを防止する。この耐Na腐食性の
ガラスは、Ar雰囲気で350℃のNa中に1000時間浸漬し、
該浸漬前後の曲げ強度比が0.8以上であることが好まし
い。これはNa腐食によるガラス接合体の強度低下量が電
池寿命の点から許容できる範囲であることを考慮したも
のである。
【0012】また、腐食の問題がない正極側は、強度の
要求を満足させるために、耐Na腐食性よりも強度特性を
優先させたガラス材料でガラス接合層を形成するもので
ある。この時、ガラスの熱膨張係数の選定には十分な配
慮が必要であり、接合したときにガラスに圧縮応力がか
かるように、その熱膨張係数がベータアルミナ系固体電
解質管及びセラミックリングと同じかあるいはそれより
小さいガラスとするものである。
【0013】具体的に負極側の耐Na腐食性のガラスとし
てはアルミノホウ酸塩系ガラス、正極側の高強度ガラス
としてはホウケイ酸塩系ガラスを使用し、前記アルミノ
ホウ酸塩系ガラスの組成は酸化物換算で,B2O3:22-50wt
%,Al2O3:20-30wt%,Si02:0-30wt%,RO:0-40wt%(R:ア
ルカリ土類),Na2O:0-20wt%、前記ホウケイ酸塩系ガラ
スの組成は酸化物換算で,SiO2:60-75wt%,B2O3:7-30wt
%,Na2O:5-15wt%,Al2O3:0-15wt%の範囲とする。
【0014】アルミノホウ酸塩系ガラスにおいて、B2O3
を22-50wt%としたのは、22wt%未満ではガラス化が困
難であり50wt%以上ではガラスの強度及び耐湿性が低下
するためである。
【0015】またAl2O3を20-30wt%としたのは20wt%未
満では耐Na腐食性が十分でなく、また30wt%以上では接
合温度が高くなってしまうからである。接合温度が1100
℃を超えると、接合時にベータアルミナ系固体電解質管
のNa成分の揮散や固体電解質管とガラスとの反応が起こ
ってしまう。
【0016】ROを0-40wt%としたのは、40wt%以上にな
ると接合体の強度が低下するからである。Na2Oを0-20wt
%としたのは、20wt%以上になると熱膨張係数が大きく
なり過ぎてしまうからである。
【0017】ホウケイ酸塩系ガラスにおいて、SiO2を60
-75wt%としたのは、60wt%以下では強度が十分でなく
また75wt%以上では接合温度が高くなってしまうからで
ある。 B2O3を7-30wt%としたのは、7wt%以下では接
合温度が高くなってしまい、30wt%以上では強度が低下
してしまうためである。
【0018】Na2Oを5-15wt%としたのは、5wt%以下で
は熱膨張係数が小さく15wt%以上では熱膨張係数が大き
くなり過ぎるためである。
【0019】Al2O3を0-15wt%としたのは、15wt%以上
になると接合温度が高くなってしまうからである。
【0020】尚、上記したガラス組成はその主要な成分
を示したものであり、上記以外の微量成分が存在しても
構わない。
【0021】さらに、本発明のガラス接合体の製造方法
に関しては、負極側は耐Na腐食性のガラス、正極側を高
強度ガラスとする積層ガラス接合構造を形成するため
に、ガラスの成形体を使用する。この時、耐Na腐食性の
ガラスの成形体及び高強度ガラスの成形体を積層して接
合処理する。なお、ガラスの成形体は、ガラス粉末の成
形体でもガラスを溶融してリングを形成したものでも良
い。
【0022】またガラス成形体が脆性材料であるという
問題点を吸収することと部材の加工精度を高度なものに
しなくてもよいようにするために、ガラス成形体にスリ
ットを入れたものを使用することもできる。
【0023】ガラス粉末の成形体の場合、耐Na腐食性ガ
ラスと高強度ガラスを積層して成形したものも利用でき
る。この成形体を使用するに当たっては、耐Na腐食性ガ
ラスを負極室側にして接合する。耐Na腐食性ガラスと高
強度ガラスをスラリ-にして接合部に層状に充填しても
良い。
【0024】本発明では、異なる特性のガラスを積層し
て使用するが、ガラスの積層の順番を誤らないように、
ガラスに着色したしたものを使用することも有効であ
る。ガラスの着色は、ガラスにCo,Fe,Cr等の遷移金属元
素あるいはEr,Y,Th,Pr,Nd,Eu等の希土類元素を添加する
ことによって得られる。添加量は数ppm -1wt%程度の微
量でその効果が得られる。
【0025】本発明ではNaあるいはNa蒸気に曝される負
極室側に耐Na腐食性ガラスを、また腐食劣化の問題が無
い正極室側には高強度の接合部が得られるガラスを使用
する。これによって、電池作動環境下で耐食性があり、
かつ高強度である信頼性の高いガラス半田接合部のガラ
ス接合体及びこれを有する高温型二次電池が得られる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。
【0027】[実施の形態1]本発明の耐Na性ガラスは
以下に示す方法で調製した。
【0028】まず、表1に示す組成となるようにガラス
構成成分を混合し、白金ルツボに入れて電気炉で1200〜
1550℃で溶融後、溶融物を水中投下して急冷し、ガラス
を作成した。ガラスは微粉末にして500kg/cm2の圧力で
成形した後、それぞれのガラスの軟化温度で30分熱処理
して、リング状の焼結体を得た。この焼結体の外周側に
αアルミナのリング状焼結体を、また内周側にβ"アル
ミナのリング状焼結体を配置して800〜1000℃でガラス
半田接合した。接合体は、ガラス層の厚さが約1mmであ
った。この接合体から第2図に示す試験片を切りだし、
Ar雰囲気で350℃のNa中に1000時間浸漬し、浸漬前後の
曲げ強度を比較した試験結果を第1表のガラス組成と併
記した。表1の結果から曲げ強度比が0.8以上の値を示
した材料を本発明の耐Na性ガラスとした。
【0029】
【表1】
【0030】[実施の形態2]本発明の高強度ガラスは
以下に示す方法で調製した。
【0031】まず、表2に示す組成となるようにガラス
構成成分を混合し、実施の形態1と同様にしてガラスを
作成し、リング状の焼結体を得た。この焼結体の外周側
にαアルミナのリング状焼結体を、また内周側にβ"ア
ルミナのリング状焼結体を配置して800〜1000℃でガラ
ス半田接合した。接合体は、ガラス層の厚さが約1mmで
あった。この接合体から第2図に示す試験片を切りだ
し、曲げ強度を測定した。表2の結果は曲げ強度比が実
施の形態1の表1のNO.1のガラスの曲げ強度との比で
示した。曲げ強度比が1.3以上の値を示した材料を本発
明の高強度ガラスとした。
【0032】
【表2】
【0033】[実施の形態3]実施の形態1で作成した
表1のNO.1のガラスリング(A)と実施の形態2で作成
した表2のNO.1のガラスリング(B)を積層し、ガラ
スリングの内周側にβ"アルミナの袋管状焼結体、外側
にαアルミナのリング状焼結体を第3図に示すようにし
て配置して、1000℃で処理したガラス半田接合体を10本
作成した。比較のために表1のNO.7のガラスリングを
2個、積層した接合体及び表2のNO.1のガラスリングを
2個、積層した接合体もそれぞれ10本作成した。
【0034】これらの接合体について各5本ずつ、片持
ち曲げ強度を測定した。また残りの各5本の接合体は、
β"アルミナの袋管状焼結体は電池に組み込んで充放電
試験を行った。なお、片持ち曲げ強度は第4図に示すよ
うに絶縁リング2を保持して固体電解質管3の側面に荷
重を付加することによって測定した。
【0035】
【表3】
【0036】[実施の形態4]実施の形態1で作成した
表1のNO.3のガラスと実施の形態2で作成した表2のN
O.3のガラスのペ-ストをそれぞれ調製した。このガラ
スのペ-ストをβ"アルミナの袋管状焼結体とαアルミナ
のリング状焼結体の間に塗布した。このとき表1のNO.
3のガラスがβ"アルミナの袋管状焼結体の開口部側
に、また表2のNO.3のガラスがβ"アルミナの袋管状焼
結体の底部になるようにした。これを1000℃で処理した
ガラス半田接合体を5本作成した。
【0037】これらの接合体について各3本片持ち曲げ
強度を測定した。また残りの2本の接合体は、β"アル
ミナの袋管状焼結体は電池に組み込んで実施の形態3と
同様、通電量1000Ah/cm2までの充放電及びこの試験
期間中に室温から350℃までの昇降温を10回実施し
た。その結果を表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】[実施の形態5]実施の形態3のNO.1の
ガラス積層界面のSiの濃度をEDXで求めた。表1のNO.1
のガラスリング(A)と実施の形態2で作成した表2の
NO.1のガラスリング(B)のガラス積層部をガラスリ
ング(B)の端部、中央部、ガラスリング(A)と
(B)の界面さらにガラスリング(A)の中央部、端部
について測定した。結果を第4図に示す。接合界面では
ガラスの組成成分の濃度匂配が有る。
【0040】[実施の形態6]本発明では、異なる特性
を持ったガラスリングを積層して使用する。この時ガラ
スの積層の順番を誤らないように、ガラスに着色したも
のを使用することも有効である。ガラスの着色はガラス
にCo,Fe,Cr等の遷移金属元素あるいはEr,Y,Th,Pr,Nd,Eu
等の希土類元素を添加することによって得られる。添加
量は数ppm〜1wt%程度の微量でその効果が得られる。
【0041】表1のNO.1のガラスにCoを50ppm添加した
ガラスの特性は無添加のものと同じであったが、その色
調は青色で、Co添加のないガラスと明確に区別できた。
表1のNO.1のガラスにErを1.0wt%添加したガラスは強
度が無添加のものに比べて1.2倍となり、高強度化の効
果とともにその色調はピンクで、Er添加のないガラスと
その色調によって明確に区別できた。ガラスに着色剤を
添加することの効果は、上記したような効果の他にガラ
スが電池部材に付着して電池の汚染を惹起する危険性を
も防止できる。
【0042】[実施の形態7]表1のNO.7の組成をも
つガラスを溶融して得た、内径43mm、外径45mm、高さ3m
mのガラスリング(A)を準備した。ガラスリング(A)に幅
0.5mmのスリットを入れたガラスリング(A')も同様に準
備した。
【0043】また表2、NO.1の組成をもつガラスを溶
融して得た、内径43mm、外径45mm、高さ3mmのガラスリ
ング(B)を準備した。ガラスリング(B)に幅0.5mmのスリ
ットを入れたガラスリング(B')も同様に準備した。
【0044】これらのガラスリングを外径42.8mm、内径
38.8mm、長さ380mmの指示寸法で製作した固体電解質管
及び内径47.2mm、外径63.2mm、厚さ8mmの指示寸法で製
作したセラミック製絶縁リングとの間にセットした。
【0045】A及びBのガラスリングの場合は、部材間の
寸法誤差及び部材の変形等のため、固体電解質管にガラ
スリングが装着不可能なものがあり、15本試作したうち
Aのガラスリングは4個、Bのガラスリングは3個、装着時
に破損してしまった。A'及びB'のガラスリングの場合
は、ガラスリング装着時にガラスリングの破損の問題は
なかった。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、ベータアルミナ系固体
電解質管のガラス半田接合部を、負極側は耐Na腐食性の
ガラス、正極側を高強度ガラスとする積層ガラス接合構
造としたので、ガラスがNaに腐食されて接合部が劣化す
るのを防止することができる。また本発明によれば、腐
食の問題がない正極側は、強度の要求を満足させるため
に、耐Na腐食性よりも強度特性を優先させたガラス材料
でガラス接合層を形成し接合部の信頼性を確保するよう
にしたので、長期間安定して運転ができる高温型二次電
池を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象とするナトリウム−硫黄電池の全
体構造を示す断面図である。
【図2】本発明においてガラス接合部の評価に採用した
試験方法を示す説明図である。
【図3】本発明の対象とするガラス半田接合部の断面図
である。
【図4】本発明の対象とするガラス半田接合部の断面図
である。
【図5】本発明の対象とするガラス半田接合部の組成分
布の測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス半田接合部 2 絶縁材(絶縁リング) 3 固体電解質管 4 負極容器 5 正極容器 6 正極 7 負極 8 絶縁材(αアルミナ) 9 固体電解質(β"-アルミナ) 10 ガラスリング(B) 11 ガラスリング(A)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滑川 孝 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 山本 浩貴 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 β"-アルミナおよび/またはβ-アルミ
    ナからなるベータアルミナ系固体電解質管により正極室
    と負極室を隔離し、正極室内には硫黄あるいは硫黄とナ
    トリウムの化合物あるいは遷移金属やアルミニウムのハ
    ロゲン化物等を収容し、負極室内にはナトリウムを収容
    した高温型二次電池において、 前記正極室と負極室とを絶縁するためのセラミックリン
    グとベータアルミナ系固体電解質管のガラス半田接合
    を、腐食性の強いNaあるいはNa蒸気に曝される負極側を
    耐Na腐食性のガラス、正極側を高強度ガラスとする積層
    構造としたことを特徴とするガラス接合体。
  2. 【請求項2】 β"-アルミナおよび/またはβ-アルミ
    ナからなるベータアルミナ系固体電解質管により正極室
    と負極室を隔離し、正極室内には硫黄あるいは硫黄とナ
    トリウムの化合物あるいは遷移金属やアルミニウムのハ
    ロゲン化物等を収容し、負極室内にはナトリウムを収容
    した高温型二次電池において、 前記正極室と負極室とを絶縁するためのセラミックリン
    グとベータアルミナ系固体電解質管のガラス半田接合
    を、腐食性の強いNaあるいはNa蒸気に曝される負極側を
    耐Na腐食性のガラス、正極側を高強度ガラスとする積層
    構造とすると共に、前記耐Na腐食性のガラスは、Ar雰囲
    気で350℃のNa中に1000時間浸漬し、該浸漬前後の曲げ
    強度比が0.8以上であることを特徴とするガラス接合
    体。
  3. 【請求項3】 前記正極側の高強度ガラスは、その熱膨
    張係数がベータアルミナ系固体電解質管及びセラミック
    リングの熱膨張係数と同じか、あるいはそれより小さい
    ことを特徴とする請求項2に記載のガラス接合体。
  4. 【請求項4】 前記負極側の耐Na腐食性のガラスは、ア
    ルミノホウ酸塩系ガラス、前記正極側の高強度ガラスは
    ホウケイ酸塩系ガラスとする積層ガラス接合構造からな
    ることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載
    のガラス接合体。
  5. 【請求項5】 前記アルミノホウ酸塩系ガラスの組成が
    酸化物換算でB2O3:22-50wt%,Al2O3:20-30wt%,SiO2:0-
    30wt%,RO:0-40wt%(R:アルカリ土類),Na2O:0-20wt%
    であり、かつ前記ホウケイ酸塩系ガラスの組成が酸化物
    換算でSiO2:60-75wt%,B2O3:7-30wt%,Na2O:5-15wt%,A
    l2O3:0-15wt%であることを特徴とする請求項4に記載
    のガラス接合体。
  6. 【請求項6】 前記アルミノホウ酸塩系ガラス及び前記
    ホウケイ酸塩系ガラスの室温から転移温度までの平均熱
    膨張係数が50〜70X10~ 7/℃であることを特徴とする請
    求項4または5のいずれかに記載のガラス接合体。
  7. 【請求項7】 ガラスの積層接合界面は、組成に濃度勾
    配が存在することを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載のガラス接合体。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載のガラ
    ス接合体を有することを特徴とする高温型二次電池。
  9. 【請求項9】 β"-アルミナおよび/またはβ-アルミ
    ナからなるベータアルミナ系固体電解質管により正極室
    と負極室を隔離し、正極室内には硫黄あるいは硫黄とナ
    トリウムの化合物あるいは遷移金属やアルミニウムのハ
    ロゲン化物等を収容し、負極室内にはナトリウムを収容
    した高温型二次電池における前記正極室と負極室とを絶
    縁するためのセラミックリングとベータアルミナ系固体
    電解質管のガラス半田接合部を構成するガラス接合体の
    製造方法において、 腐食性の強いNaあるいはNa蒸気に曝される負極側に耐Na
    腐食性のガラスで形成された第1のガラスリングを配置
    し、かつ正極側に高強度ガラスで形成された第2のガラ
    スリングを配置すると共に、これら第1、第2のガラス
    リングを積層してガラス半田接合したことを特徴とする
    ガラス接合体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1のガラスリングはアルミノホ
    ウ酸塩系ガラスで形成され、前記第2のガラスリングは
    ホウケイ酸塩系ガラスで形成されたことを特徴とする請
    求項9に記載のガラス接合体の製造方法。
  11. 【請求項11】 β"-アルミナおよび/またはβ-アル
    ミナからなるベータアルミナ系固体電解質管により正極
    室と負極室を隔離し、正極室内には硫黄あるいは硫黄と
    ナトリウムの化合物あるいは遷移金属やアルミニウムの
    ハロゲン化物等を収容し、負極室内にはナトリウムを収
    容した高温型二次電池における前記正極室と負極室とを
    絶縁するためのセラミックリングとベータアルミナ系固
    体電解質管のガラス半田接合部を構成するガラス接合体
    の製造方法において、 腐食性の強いNaあるいはNa蒸気に曝される負極側を耐Na
    腐食性のガラスのスラリー、正極側を高強度ガラスのス
    ラリーとし、これらを積層してガラス半田接合したこと
    を特徴とするガラス接合体の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記耐Na腐食性のガラスのスラリーは
    アルミノホウ酸塩系ガラスのスラリーであり、前記高強
    度ガラスのスラリーはホウケイ酸塩系ガラスのスラリー
    であることを特徴とする請求項11に記載のガラス接合
    体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第1のガラスリング及び第2のガ
    ラスリングは着色されていることを特徴とする請求項9
    または10のいずれかに記載のガラス接合体の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項11または12のいずれかのガ
    ラス接合体の製造方法により得られたガラス接合体を有
    することを特徴とする高温型二次電池。
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