JPH09137351A - クッションカーペットおよびその製造方法 - Google Patents

クッションカーペットおよびその製造方法

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JPH09137351A
JPH09137351A JP7292846A JP29284695A JPH09137351A JP H09137351 A JPH09137351 A JP H09137351A JP 7292846 A JP7292846 A JP 7292846A JP 29284695 A JP29284695 A JP 29284695A JP H09137351 A JPH09137351 A JP H09137351A
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fiber
melting point
cushion
pile
base cloth
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JP7292846A
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Masumi Fujimoto
倍已 藤本
Jinroku Miyamoto
仁六 宮本
Teruo Nakamura
暉夫 中村
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】基布にパイル繊維が植設、目止めされ基布
の裏面にクッション材が貼り合わされてなるクッション
カーペットにおいて、パイル、基布、目止め材およびク
ッション材がいずれも同一系のポリマで構成され、か
つ、クッション材が低融点繊維を含む2種以上の繊維で
構成され、融点がパイル繊維、基布繊維およびクッショ
ン材を構成するその他の繊維Bのうち最も低い融点の繊
維より低い低融点繊維Aが30〜60重量%とからなる
ことを特徴とするクッションカーペットおよびその製造
方法。 【効果】本発明によれば、カーペットの用途に必要な品
質を損なわないで基布へのパイルの固定および基布とク
ッション材の接着が可能で、使用済みのカーペットを分
離回収することなくより効率的にリサイクル化できるク
ッションカーペットを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基布にクッション
材が貼り合わせられたクッションカーペットに関するも
のであり、さらに詳しくはパイル、基布、目止め材およ
びクッション材にいずれも同一系のポリマを使用するこ
とによってリサイクルを容易にするクッションカーペッ
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球の環境保護と資源の効率的利
用の2つのニーズから、産業廃棄物や一般家庭廃棄物の
処理、再利用の問題は益々その重要性が高まってきてお
り、多くの分野、多くの人々が関心を示している。しか
し、カーペットの分野ではこれまでほとんどの使用済み
カーペットを埋め立て処分しており、実用的なカーペッ
トへのリサイクル技術はいまだ開発段階にある。
【0003】一般的にカーペットはその用途に適した品
質を得るために、タフト刺基布にタフティングしたパイ
ル糸、カードウエッブを積層しニードルパンチしたも
の、織編物などの表繊維とその裏面側の刺基布、目止め
層、裏打ち層から構成されている。表繊維はカーペット
の基本性能を決めるもので、家庭用、オフィス用、ホテ
ル、劇場用、自動車のマット用、店舗用などそれぞれの
商品要求機能と価額の両面から天然繊維、合成繊維など
各種の繊維が選択され使用されている。タフト刺基布は
天然のジュートとポリエステルスパンボンドが一般的
で、ポリエステルスパンボンドが主流である。カーペッ
ト裏面側の目止め層、裏打ち層は家庭用、オフィス用、
自動車用など使用される場所および形態によってそれぞ
れ要求機能が異なり、層ずれのしない塩化ビニールやネ
オプレンゴムを採用する場合と、形態固定しやすいポリ
エチレンを採用するなど商品によって細かく仕様が別れ
ている。このように多種多様の素材および構成からなっ
ていることがカーペットのリサイクルの実用化を困難に
している。従来提案されているリサイクル技術を大別す
ると次の3つになる。
【0004】第1はサーマルリサイクルである。カーペ
ットを適当な形態に切断し、燃焼させ、自家発電や各種
の熱エネルギーとして再利用する方法である。しかし、
この方法は資源の再利用の観点からは好ましくない。
【0005】第2はマテリアルリサイクルである。この
方法は次のケミカルリサイクルと異なり、物理的、機械
的にペレット化する。この再生ペレットを再利用する場
合、2つのケースに分けられる。1つは多種の素材が混
合していることを利用して新規素材として商品開発する
ケースで、花壇や盆栽用の鉢、歩道の装飾用杭などがあ
る。もう1つは、特開平5−211935号公報、特開
平6−123052号公報に記載されているように10
0%同一素材で構成して、回収、ペレット化、溶融して
再利用するケースである。
【0006】第3はケミカルリサイクルである。リサイ
クルの基本概念に最も合致しているのは、商品を回収
し、分解して元の素原料に戻すケミカルリサイクルであ
る。しかし、カーペットは商品が多用途にわたってお
り、その素材構成が多種多様であるため、経済的な解重
合システムの開発にはしばらく時間が必要である。この
課題を解決するための手段が特開平5−117441号
公報に記載されている。すなわち、解重合の効率を向上
するための補助手段として、カーペットを小片化し、セ
パレーターでパイル素材であるナイロン6を含む小片と
それ以外の小片に分離し、ナイロン6を含む小片を解重
合システムへ供給して素原料のε−カプロラクタムを回
収する方法である。しかし、この方法もパイル糸の分離
を主目的としていないため、カーペットを小片化し機械
的手段によって、例えば、サイクロンによる比重差など
で分離しても、ナイロン6を含む小片の中には、いまだ
にタフト刺基布のポリエステルスパンボンドや目止め
層、裏打ち層の塩化ビニール、ネオプレンゴムおよびポ
リエチレンなどを含有しており、解重合の精製の困難さ
はなんら解決されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
の問題点をより効率的に改善するするとともに、リサイ
クル容易なクッションカーペットおよびその製造方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のクッションカー
ペットは、前記の課題を解決するために、以下の構成を
有する。
【0009】すなわち、基布にパイル繊維が植設、目止
めされ基布の裏面にクッション材が貼り合わされてなる
クッションカーペットにおいて、パイル、基布、目止め
材およびクッション材がいずれも同一系のポリマで構成
され、かつ、クッション材が低融点繊維を含む2種以上
の繊維で構成され、融点がパイル繊維、基布繊維および
クッション材を構成するその他の繊維Bのうち最も低い
融点の繊維より低い低融点繊維Aが30〜60重量%と
からなることを特徴とするクッションカーペットであ
る。
【0010】また、本発明のクッションカーペットの製
造方法は、前記の課題を解決するために、以下の構成を
有する。
【0011】すなわち、パイル、基布、目止め材および
クッション材にいずれも同一系のポリマを使用し、かつ
クッション材にパイル繊維、基布繊維およびクッション
材に使用するその他の繊維Bのうち最も低い融点の繊維
より低い融点を有する低融点繊維Aを使用し、基布にパ
イル繊維を植設した後、クッション材を基布の裏面に重
ねて、低融点繊維Aの融点以上でパイル繊維、基布繊維
およびクッション材を構成するその他の繊維Bのうち最
も低い融点の繊維の融点未満の温度で熱処理してパイル
繊維の目止めおよびクッション材と基布を貼り合わせる
ことを特徴とするクッションカーペットの製造方法であ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0013】本発明のクッションカーペットはリサイク
ルが容易なことを特徴とする。前記したように一般的な
カーペットはその用途に適した品質を得るためにカーペ
ットとしての基本性能を決める表繊維の他に、その裏側
面に表繊維と異なる素材が種々使用されている。これら
種々の素材から構成されたカーペットのリサイクルは容
易ではないが、本発明はカーペットの用途に適した品質
を保持しながら、リサイクル容易なクッションカーペッ
トを得るものである。
【0014】以下、本発明を図を用いて説明する。図1
は、基布に繊維クッション材が貼り合わせられたクッシ
ョンカーペットの一例を示す概略図である。図1の1は
パイル、2は基布、3は目止め材、4はクッション材を
示し、クッシヨンカーペットではこのクッション部が一
般に発泡ポリウレタン等のクッション材としてカーペッ
ト基布の裏面に貼り合わせられている。しかし、これら
発泡ポリウレタンはパイル繊維や基布の繊維成分と化学
組成が異なるため、回収して再利用する場合大きな障害
となる。このため本発明では、パイル、基布、目止め材
およびクッシヨン材にいずれも同一系のポリマを使用
し、かつクッション材に含まれる低融点繊維でパイルを
基布に固定すると共に、基布にクッション材を固定する
ことにより、リサイクル容易なクッションカーペットと
したものである。
【0015】本発明のクッションカーペットはマテリア
ルリサイクル、ケミカルリサイクルおよびサーマルリサ
イクルのいずれも可能である。また、使用する繊維とし
てポリアミド、ポリエステルおよびポリアクリル等の合
成繊維のいずれでも可能であるが、パイル、基布、目止
め材およびクッション材のいずれもポリエステルで構成
すると、回収品を溶融し、ペレット化して再利用するマ
テリアルリサイクルが容易なため好ましい。さらに好ま
しくは、パイル、基布、目止め材およびクッション材の
いずれもナイロン6で構成し、回収商品を分解して元の
素原料に戻すのが望ましい。ナイロン6で統一すると特
公昭42−18476号公報、特願平6−127468
号公報等の方法で解重合、精製し、ε−カプロラクタム
として回収して、再びナイロン6の素原料として再利用
することが容易である。
【0016】本発明においてはクッション材が低融点繊
維を含む2種以上の繊維で構成され、融点がパイル繊
維、基布繊維およびクッション材を構成するその他の繊
維Bのうち最も低い融点の繊維より低い低融点繊維Aを
使用するものである。該低融点繊維Aはクッション材の
形態を固定すると同時に、基布とクッション材の接着や
パイルを基布に固定する役目をする。パイル繊維、基布
繊維あるいクッション材を構成するその他の繊維Bの品
質を損なうことなくクッション材の形態固定、基布とク
ッション材の接着および基布にパイルを固定する観点か
ら、低融点繊維Aの融点がパイル繊維、基布繊維および
クッション材を構成するその他の繊維Bのうち最も低い
融点の繊維より50℃以上低くのが好ましい。
【0017】この低融点繊維Aとしては、複合繊維で複
合繊維表面側のポリマR1の融点が複合繊維中側のポリ
マR2の融点に比べて50℃以上低いものが好ましい。
低融点繊維Aが、例えばポリエステル系の場合、ポリマ
R1としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ンプロピレン共重合体、エチレンブテン共重合体および
エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィンあるい
はオレフィン共重合体、ポリヘキサメチレンテレフタレ
ート、ポリヘキサメチレンブチレンテレフタレートおよ
びポリヘキサメチレンテレフタレートイソフタレート等
のポリエステルあるいは共重合ポリエステル等の熱可塑
性ポリマーから選ばれる、少なくとも一種類のポリマー
を用いることができる。ポリマR2は特に限定されない
が、例えば、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸あるいはそれらのエステルを主たるジカルボン酸
成分とし、エチレングリコールもしくはテトラメチレン
グリコールを主たるグリコール成分とするポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、あるい
はポリエチレン2,6−ナフタレートなどのポリエステ
ルを用いることができる。
【0018】また、低融点繊維Aがポリアミド系の場合
もポリマR1としては、ポリエステル系の場合と同様に
他のポリアミド系ポリマの共重合で容易に低融点化でき
る。さらに、接着の効果や他の繊維の熱劣化を防止する
観点からポリマR1の融点は80〜150℃の範囲に含
まれるのが好ましく、80〜130℃の範囲に含まれる
のはより好ましい。
【0019】繊維間の熱接着性を十分に得て、クッショ
ン材の形態固定、基布とクッション材の接着および基布
にパイルを固定する観点から、低融点繊維Aにおけるポ
リマの重量比R1/R2は40/60〜90/10とす
るのが好ましい。
【0020】一方、ポリマR1の重量比は100重量%
であっても差支えないが、カーペット使用時に低融点繊
維Aが切断し、粉体となって埃発生の原因になることも
あり、90重量%以下にするのがより好ましい。
【0021】低融点繊維Aには、この他必要に応じてポ
リマR1およびポリマR2以外の酸化チタン、カーボン
ブラック等の顔料のほか抗酸化剤、着色防止剤、耐光剤
および帯電防止材などが添加されていても勿論よい。こ
のような低融点繊維Aは通常の複合紡糸法によって製造
することができる。
【0022】本発明に使用する繊維クッション材の低融
点繊維Aは繊維クッション材の中で30〜60重量%と
するものである。低融点繊維Aが30重量%に満たない
と、繊維間の熱接着点の割合が少なくなり、クッション
材の形態固定、基布とクッション材の接着およびパイル
と基布の固定をすることが困難になる問題がある。ま
た、低融点繊維Aが60重量%を越えると、繊維クッシ
ョン材のソフト感が低下し、触感が粗硬になと同時に、
クッション性が低下する問題がある。
【0023】クッション材を構成する低融点繊維Aとし
ては、ソフト感付与やクッション性の観点から繊度が
0.5〜30デニール、繊維長が10〜100mmの短
繊維が好ましく用いられる。
【0024】クッション材を構成するその他の繊維Bと
しては、ソフト感付与やクッション性の観点から繊度が
0.5〜30デニール、繊維長が10〜100mmの短
繊維が好ましく用いられる。
【0025】さらに、クッション材4を本発明のごとく
繊維クッションにすれば、透湿性や透水性が高くなり、
例えば、畳や木質の床材を腐食しにくい効果もある。
【0026】次に、本発明のクッションカーペットの製
造方法について説明する。本発明では、例えば、一般の
方法で基布に基布と同一素材のパイル繊維をタフティン
グによって植設する。
【0027】一方、クッション材としては、例えば、前
記基布やパイルと同一素材の低融点繊維Aとその他の繊
維Bを通常の紡績工程で使用する給綿機、混綿機、開繊
機、梳綿機によって十分に混綿、開繊してウエッブ状と
し、製綿成型機で積層ウエッブとした後、低融点繊維A
の融点以上、その他の繊維Bの融点以下の温度で熱処理
して得られたシート状の繊維クッション材を用いること
ができる。
【0028】このシート状の繊維クッション材を前記の
基布にパイル繊維が植設されたカーペットの基布裏面に
重ねて、クッション材を構成する低融点繊維Aの融点以
上、パイル、基布およびクッション材のその他の繊維B
のうち融点が最も低い繊維の融点未満の温度で熱処理し
て、基布とクッション材の接着およびパイルを基布に固
定するものである。熱処理の温度は低融点繊維Aの融点
以上の温度であって、かつ、パイル、基布およびクッシ
ョン材のその他の繊維Bの品質を損なわない温度で処理
するのが好ましく、パイル、基布およびクッション材の
その他の繊維Bのうち融点が最も低い繊維の融点より1
0℃以上低い温度であることがより好ましい。
【0029】また、パイル繊維を基布に目止めする方法
としては、前記クッション材の低融点繊維で溶融接着す
ることもできるが、タフト後のカーペットにあらかじめ
低融点繊維に使用する共重合ポリマの微粉末を塗布して
おき、熱処理して接着目止めしたり、基布とクッション
材の熱処理接着時に低融点ポリマ微粉末による接着目止
めをするのがより好ましい。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0031】[実施例1〜3および比較例1〜2]通常
のポリエステルチップを用いて溶融紡糸、延伸、捲縮加
工して融点255℃、繊度1300デニール、フィラメ
ント数260本の3葉形断面で、捲縮伸長率19%の捲
縮糸を得た。得られた捲縮糸を2本引き揃え50T/m
の撚を入れてソフト巻きチーズにして高圧チーズ染色法
で白を含む5色に染色した。得られたチーズ染め糸を用
いて、市販のポリエステルスパンボンドを基布として、
パイル長=15mm、ステッチ=12.5コ/inのカ
ットパイルカーペットとした。
【0032】一方、繊維クッション材として、まず、低
融点繊維AのR2は融点が255℃の通常ポリエチレン
テレフタレート、R1としてイソフタル酸40モル%共
重合した融点が110℃のポリエチレンテレフタレート
系ポリエステルを用いて、紡糸温度285℃、紡糸口金
孔数24孔、引取り速度1350m/分、吐出量18.
11g/分、R1/R2で表される重量比が50/50
のR2を芯部とし、R1を鞘部とした同心円状の低融点
複合繊維Aの未延伸糸を紡糸した。
【0033】次いで、この未延伸糸を延伸後のトウデニ
ールが10万デニールとなるべく合糸して、延伸倍率
3.0倍、延伸浴温度80℃で延伸し、クリンパで機械
捲縮を付与した。さらに、70℃の熱セッターで乾燥し
た後、仕上げ油剤を付与して、カット長51mmに切断
して、繊度約4デニール、表面層の融点が約110℃の
低融点複合繊維Aを得た。
【0034】この低融点複合繊維Aと通常の溶融紡糸、
延伸して得られた融点255℃、繊度10デニール、カ
ット長51mmのポリエステルステープル(その他の繊
維B)を混綿、開繊してウエッブ状とし、製綿成型機で
積層ウエッブとした後、連続して乾熱150℃の雰囲気
中を通過させながら低融点繊維A相互の交差点および低
融点繊維Aとその他の繊維Bの交差点の一部を接着させ
てシート状の繊維クッション材とした。
【0035】上記混綿の際、実施例1は低融点複合繊維
Aを30重量%、その他の繊維Bを70重量%で混綿、
実施例2は低融点複合繊維Aを50重量%、その他の繊
維Bを50重量%で混綿、実施例3は低融点複合繊維A
を60重量%、その他の繊維Bを40重量%で混綿、比
較例1は低融点複合繊維Aを28重量%、その他の繊維
Bを72重量%で混綿、比較例2は低融点複合繊維Aを
61重量%、その他の繊維Bを39重量%で混綿した。
【0036】さらに、カットパイルカーペットの基布の
裏面に前記実施例1〜3および比較例1〜2のシート状
の繊維クッション材を重ねて、連続して乾熱150℃の
雰囲気中を通過させながらクッション材を構成する低融
点繊維Aで基布とクッション材の接着およびパイルの基
布への固定をしてポリエステル100%のクッションカ
ーペットを得た。
【0037】得られた実施例1〜3のクッションカーペ
ットは、クッション材中の低融点繊維Aの割合が30〜
60重量%の範囲にあり、クッション材の形態固定、基
布とクッション材の接着およびパイルと基布の固定が十
分に行なわれ、ソフトな触感とクッション性を有する良
好なクッションカーペットであった。これに対し、比較
例1のクッションカーペットは、低融点繊維Aの割合が
28重量%で、特に基布とクッション材の接着性および
パイルと基布の固定性に劣るものであった。他方、比較
例2のクッションカーペットは、クッション材のソフト
性やクッション性が劣るものであった。
【0038】これら実施例1〜3のカットパイルカーペ
ット製品のみを6ケ月使用後回収し、実施例1〜3のカ
ーペット製品を別々に反毛機にかけて解繊し、この解繊
繊維を溶融チップ化し、再度溶融紡糸、延伸して延伸、
捲縮加工して繊度1300デニール、フィラメント数2
60本の3葉形断面巻縮糸を得た。得られた捲縮糸は実
施例1〜3いずれも焦げ茶色の着色捲縮糸であるが再利
用可能な糸であった。 [実施例4]通常のナイロン6チップを特公昭55−9
086号公報記載の方法で紡糸、延伸、捲縮加工して融
点215℃、繊度2600デニール、フィラメント数1
60本の田型中空(中空率14%)で、捲縮伸長率25
%の捲縮糸を得た。これとは別に通常のナイロン6チッ
プを紡糸、延伸、捲縮加工して融点215℃、繊度2デ
ニール、51mmのステープルとし、通常の紡績、製
織、仕上げ加工してナイロン6繊維織物の基布とした。
このナイロン6繊維織物を基布として、前記ナイロン6
捲縮糸をパイル長=4.5mm、ステッチ=12.5コ
/in、ループパイルカーペット生機とした。
【0039】一方、繊維クッション材として、まず、低
融点繊維AのR1としてナイロン6にナイロン10を共
重合した融点が100℃の共重合ナイロンを用いて紡
糸、延伸して、繊度約4デニール、カット長64mmの
低融点ポリマ100重量%の低融点繊維Aを得た。この
低融点繊維Aと通常の溶融紡糸、延伸して得られた融点
215℃、繊度13デニール、カット長64mmのナイ
ロン6ステープル(その他の繊維B)を混綿、開繊して
ウエッブ状とし、製綿成型機で積層ウエッブとした後、
連続して乾熱140℃の雰囲気中を通過させながら低融
点繊維A相互の交差点および低融点繊維Aとその他の繊
維Bの交差点の一部を接着させてシート状の繊維クッシ
ョン材とした。
【0040】さらに、ループパイルカーペットの基布の
裏面に前記シート状の繊維クッション材を重ねて、連続
して乾熱140℃の雰囲気中を通過させながらクッショ
ン材を構成する低融点繊維Aで基布とクッション材の接
着およびパイルの基布への固定をしてナイロン100%
のクッションカーペットを得た。得られたクッションカ
ーペットはパイル繊維が低融点繊維Aで基布に固定さ
れ、基布とクッション材が接着して、ソフトな触感とク
ッションを有する良好なクッションカーペットであっ
た。
【0041】さらに、このパイルカーペットを通常のウ
インス染色機でエンジ色に染色・仕上加工して製品化し
た。このカットパイルカーペット製品を6ケ月使用後回
収し、反毛機にかけて解繊した。解繊した繊維を特公昭
42−18476号公報に記載の方法で解重合、精製し
てε−カプロラクタムに回収した。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、カーペットの用途に必
要な品質を損なわないで基布へのパイルの固定および基
布とクッション材の接着が可能で、使用済みのカーペッ
トを分離回収することなくより効率的にリサイクル化で
きるクッションカーペットを得ることができる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクッションカーペットの一例をモデル
的に示す模式図である。
【符号の説明】
1:パイル 2:基布 3:目止め材 4:クッション材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基布にパイル繊維が植設、目止めされ基布
    の裏面にクッション材が貼り合わされてなるクッション
    カーペットにおいて、パイル、基布、目止め材およびク
    ッション材がいずれも同一系のポリマで構成され、か
    つ、クッション材が低融点繊維を含む2種以上の繊維で
    構成され、融点がパイル繊維、基布繊維およびクッショ
    ン材を構成するその他の繊維Bのうち最も低い融点の繊
    維より低い低融点繊維Aが30〜60重量%とからなる
    ことを特徴とするクッションカーペット。
  2. 【請求項2】低融点繊維Aの融点が、パイル繊維、基布
    繊維およびクッション材を構成するその他の繊維Bのう
    ち、最も低い融点の繊維より50℃以上低いことを特徴
    とする請求項1に記載のクッションカーペット。
  3. 【請求項3】低融点繊維Aが芯鞘構造を有する複合繊維
    であって、該複合繊維の鞘成分を構成するポリマR1の
    融点が芯成分を構成するポリマR2の融点に比べて50
    ℃以上低く、かつ、R1/R2で表わされる重量比が4
    0/60〜60/40の範囲であることを特徴とする請
    求項1または2に記載のクッションカーペット。
  4. 【請求項4】パイル、基布、目止め材およびクッション
    材がいずれもポリエステルで構成されていることを特徴
    とする請求項1、2または3に記載のクッションカーペ
    ット。
  5. 【請求項5】パイル、基布、目止め材およびクッション
    材がいずれもナイロン6で構成されていることを特徴と
    する請求項1、2または3に記載のクッションカーペッ
    ト。
  6. 【請求項6】パイル、基布、目止め材およびクッション
    材にいずれも同一系のポリマを使用し、かつクッション
    材にパイル繊維、基布繊維およびクッション材に使用す
    るその他の繊維Bのうち最も低い融点の繊維より低い融
    点を有する低融点繊維Aを使用し、基布にパイル繊維を
    植設した後、クッション材を基布の裏面に重ねて、低融
    点繊維Aの融点以上でパイル繊維、基布繊維およびクッ
    ション材を構成するその他の繊維Bのうち最も低い融点
    の繊維の融点未満の温度で熱処理してパイル繊維の目止
    めおよびクッション材と基布を貼り合わせることを特徴
    とするクッションカーペットの製造方法。
  7. 【請求項7】低融点繊維Aの融点が、パイル繊維、基布
    繊維およびクッション材を構成するその他の繊維Bのう
    ち、最も低い融点の繊維より50℃以上低いことを特徴
    とする請求項6に記載のクッションカーペットの製造方
    法。
JP7292846A 1995-11-10 1995-11-10 クッションカーペットおよびその製造方法 Pending JPH09137351A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006223206A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Suminoe Textile Co Ltd ペット用マット
CN112406662A (zh) * 2020-11-16 2021-02-26 佩尔哲汽车内饰系统(太仓)有限公司 一种汽车地毯隔音垫及其成型方法
CN112537013A (zh) * 2020-11-16 2021-03-23 佩尔哲汽车内饰系统(太仓)有限公司 一种汽车地毯及其注塑成型方法

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