JPH09137321A - 吸放湿性を有する複合繊維 - Google Patents

吸放湿性を有する複合繊維

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JPH09137321A
JPH09137321A JP29393395A JP29393395A JPH09137321A JP H09137321 A JPH09137321 A JP H09137321A JP 29393395 A JP29393395 A JP 29393395A JP 29393395 A JP29393395 A JP 29393395A JP H09137321 A JPH09137321 A JP H09137321A
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JP
Japan
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fiber
fine powder
inorganic fine
cross
moisture absorption
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Application number
JP29393395A
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English (en)
Inventor
Akira Yamamoto
山本  明
Shiro Murakami
志朗 村上
Yoshihiro Akiyama
芳広 秋山
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製糸性良く製造することができ、高吸湿性と
放湿性とを有する複合繊維を提供する。 【解決手段】 繊維形成性の良好な熱可塑性重合体を鞘
成分とし、ポリエチレンオキサイドの架橋物からなる熱
可塑性吸水性樹脂に無機微粉末を5〜50重量%ブレンド
した組成物を芯成分とした複合繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高吸湿性と放湿性
とを有し、衣料用途に適した複合繊維に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、高付加価値の衣料用繊維として、
従来の吸水性繊維の代表例である木綿に相当する、ある
いは木綿以上の吸水性を有する繊維の要望が極めて高
い。その特性としては、吸湿性はもちろんのこと、放湿
性も要求されており、この要望を満足する繊維は未だ得
られていないのが現状である。
【0003】ポリエステル繊維やポリアミド繊維に吸湿
性を付与する試みは種々なされているが、その手段は、
繊維の多孔化、中空化又は極細繊維化等が主流(例え
ば、繊維学会誌、第50巻、 371頁、1994年)であり、木
綿までの吸湿性は得られていない。
【0004】また、吸水性ポリマーと繊維形成性の良好
な疎水性ポリマーとを複合紡糸することにより、水膨潤
性繊維を得ようとする試みもなされている。例えば、特
公昭54− 38663号公報には、オレフィン変性PVAを芯
成分、疎水性熱可塑性樹脂を鞘成分とする親水性複合繊
維が提案されている。しかし、PVA系ポリマーの吸水
率はせいぜい20〜30%程度であり、これを芯成分として
用いても十分な吸湿性を有する繊維とすることはできな
い。
【0005】さらに、特公昭54− 38659号公報には、ポ
リビニルピロリドンを共重合したポリアミドと通常の疎
水性ポリマーとからなる膨潤性複合繊維が開示されてお
り、特公昭58−9166号公報には、ポリエチレングリコー
ルを共重合したポリエステルと通常のポリエステルとか
らなる水膨潤性複合繊維が開示されている。しかし、こ
れらの繊維は、吸水性は有していても、放湿性に乏し
く、いつまでも濡れた感触があり、着心地が悪いという
大きな欠点があり、衣料用途には適さないものであっ
た。
【0006】本発明者らは、先に、ポリエチレンオキサ
イドの架橋物からなる熱可塑性吸水樹脂を芯成分とし、
通常のポリエステル又はポリアミドを鞘成分とした吸放
湿性を有する複合繊維を提案した (特願平7− 20152
号) 。しかし、通常のポリエステルやポリアミドの紡糸
温度では、ポリエチレンオキサイドの架橋物の溶融粘度
が非常に低いため、複合紡糸の際、単糸切れや単糸の飛
び出しなどが発生し、操業上問題であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた吸放
湿性を備え、製糸性良く製造することができる複合繊維
とを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、その要旨は、繊維形成性の良好な熱可
塑性重合体を鞘成分とし、ポリエチレンオキサイドの架
橋物からなる熱可塑性吸水性樹脂に無機微粉末を5〜50
重量%ブレンドした組成物を芯成分としたことを特徴と
する吸放湿性を有する複合繊維にある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0010】本発明において、芯成分に使用される熱可
塑性吸水性樹脂は、ポリエチレンオキサイドの架橋物
(ポリエチレンオキサイドをイソシアネート化合物で架
橋したもの)からなり、 300℃以下の温度で溶融加工が
可能で、かつ自重の20倍以上の吸水能力を有するもので
ある。このような熱可塑性吸水性樹脂は、例えば、住友
精化社から「アクアコーク」の商品名で市販されてい
る。
【0011】また、ブレンドする無機微粉末は、混練時
の分散性が良く、平均粒径が5μm以下で、粒径10μm
以上の粒子を含有しないものが好ましい。無機微粉末の
具体例としては、シリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム
等が挙げられる。無機微粉末として、透明性の良好なも
のを用いれば、光沢を有する繊維(ブライト繊維)を得
ることができる。透明性の良好な無機微粉末としては、
平均粒径5〜40nmのものが好ましく、例えば、高純度シ
リカからなるものがあり、日本アエロジル社から「AERO
SIL 」の商品名で市販されている。
【0012】熱可塑性吸水性樹脂に対する無機微粉末の
ブレンド率は5〜50重量%とするのが適当である。ブレ
ンド率が5重量%より少ないと増粘効果に乏しく、逆に
50重量%を超えると芯成分の流動性が悪くなり、操業上
問題となる。
【0013】一方、鞘成分の繊維形成性の良好な熱可塑
性重合体としては、ポリエステル及びポリアミドが好ま
しく用いられる。
【0014】ポリエステルとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート等のホモポリマー及びこれらを主体
とし、イソフタル酸、5ーナトリウムスルホイソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、セバチン酸、アジピン酸
等のジカルボン酸成分や他種のグリコール成分との共重
合体もしくはこれらの混合物が好ましく用いられる。
【0015】また、ポリアミドとしては、ナイロン6、
ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン1
2、ナイロン MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)
等のホモポリマー及びこれらを主体とする共重合体もし
くは混合物が好ましく用いられる。
【0016】本発明の複合繊維において、無機微粉末を
ブレンドした熱可塑性吸水性樹脂を芯成分とすることが
必要である。吸水性樹脂が繊維表面に露出した複合構造
とすると、溶融紡出した糸条の冷却性が悪く、単糸の密
着等が発生し、製糸性が悪いと共に、繊維物性が劣った
ものとなる。なお、芯成分に、必要に応じて、ポリアミ
ド、ポリエステル等の重合体(鞘成分と同じものが好ま
しい。)を含有させることもできる。
【0017】芯/鞘比率は使用されるポリマーや要求さ
れる吸湿性の度合いにより異なるが、重量比で1/10〜
5/1の範囲が好ましい。これよりも芯成分の割合が少
ないと吸湿性に劣り、逆に芯成分が多くなりすぎると製
糸性の乏しい熱可塑性吸水性樹脂が多くなるため、操業
上の問題等が生じる。
【0018】複合の形態は、芯鞘形態であるが、多芯型
(海島型)であってもよい。また、繊維の断面形状も特
に限定されるものではなく、円形断面の他、三角断面、
星型断面等の異型断面であってもよい。
【0019】なお、本発明の繊維には、必要に応じて捲
縮付与したり、着色剤、酸化防止剤等の添加剤を含有さ
せたりすることができる。
【0020】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、特性値の測定法は、次の通りである。 (a) ポリエチレンテレフタレート(PET)の相対粘度 フェノールとテトラクロロエタンとの等重量混合物を溶
媒とし、濃度 0.5g/dl、温度20℃で測定した。 (b) 強伸度 島津製作所製オートグラフ DSS−500 型を用いて、試料
長30cm、引張速度30cm/分で測定した。 (c) 吸放湿性 筒編地とした試料を温度 105℃で2時間乾燥して重量S
0 を測定し、その後、温度25℃、相対湿度60%の条件下
で2時間調湿して重量S1 を測定し、下記の式で初期
水分率W0 を求める。次にこのサンプルを温度34℃、相
対湿度90%の条件下で24時間吸湿させた後、重量S2
測定し、水分率W1 を下記の式で求める。その後、こ
のサンプルを引き続き温度25℃、相対湿度60%の条件下
でさらに24時間放置した後、重量S3 を測定し、放湿後
の水分率W2 を下記の式で求める。 W0(%)=〔(S1−S0)/S0〕×100 W1(%)=〔(S2−S0)/S0〕×100 W2(%)=〔(S3−S0)/S0〕×100
【0021】実施例1〜4、比較例1〜2 相対粘度1.38のPETを鞘成分、吸水能力が28g/gの
「アクアコーク」と平均粒径7nmのシリカ微粉末「AERO
SIL 」を表1に示したブレンド率でブレンドした組成物
を芯成分として用い、表1に示す芯/鞘複合比(重量
比)で同心円状の複合繊維を製造した。この際、紡糸温
度を 290℃とし、36孔の紡糸口金を使用し、溶融紡出し
た糸条を25℃の空気を吹き付けて冷却し、油剤を付与し
た後、 5,300m/分の速度で巻き取り、繊度75d/36f
の糸条を得た。
【0022】実施例5 実施例2において無機微粉末として平均粒径1μm の二
酸化チタン微粉末を用いて、同様にして糸条を得た。
【0023】参考例 相対粘度1.38のPETのみを用いて、実施例1と同様な
条件で製糸して糸条を得た。
【0024】上記実施例、比較例及び参考例における製
糸性の良否、得られた糸条の吸放湿性能及び繊維の光沢
の有無を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】なお、製糸性の良否は、1時間製糸を行
い、その間の糸切れ、ローラへの単糸巻き付き等の状況
により、○:良好、△:やや不良、×:不良の3段階で
評価した。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、製糸性良く製造するこ
とができ、ブラウス等の衣料用途に最適な吸放湿性を有
する複合繊維が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維形成性の良好な熱可塑性重合体を鞘
    成分とし、ポリエチレンオキサイドの架橋物からなる熱
    可塑性吸水性樹脂に無機微粉末を5〜50重量%ブレンド
    した組成物を芯成分としたことを特徴とする吸放湿性を
    有する複合繊維。
  2. 【請求項2】 無機微粉末が透明性の良好な無機微粉末
    である請求項1記載の吸放湿性を有する複合繊維。
JP29393395A 1995-11-13 1995-11-13 吸放湿性を有する複合繊維 Pending JPH09137321A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000154428A (ja) * 1998-09-14 2000-06-06 Toray Ind Inc ポリエステルモノフィラメント、その製造方法および工業用織物
CN102433611A (zh) * 2011-10-31 2012-05-02 福建百宏聚纤科技实业有限公司 一种分层假捻高弹吸湿排汗纤维的加工工艺

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