JPH09135667A - 乾燥食品の製造方法 - Google Patents
乾燥食品の製造方法Info
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- JPH09135667A JPH09135667A JP7298123A JP29812395A JPH09135667A JP H09135667 A JPH09135667 A JP H09135667A JP 7298123 A JP7298123 A JP 7298123A JP 29812395 A JP29812395 A JP 29812395A JP H09135667 A JPH09135667 A JP H09135667A
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Abstract
含まれている澱粉をできるだけ米の組織内に留まらせ、
製造工程中の中間製品の粘度上昇を抑えるなどにより、
製造工程の簡素化を図り、かつ最終製品に湯を加えるこ
とにより短時間に復元し、喫食時の喉越しの良好な製品
を提供する。 【解決手段】 水洗した精米に適量の水を加え、煮熟し
て粥状にし、該粥を直ちに水洗してヌメリを除去した
後、水切りを行って粥粒子を得る工程と、可溶化処理し
た澱粉部分加水分解物を含有する澱粉分解物水溶液を、
該粥粒子に添加混合したものを緩慢凍結した後、更に急
速凍結して凍結乾燥する工程からなる方法と上記の粥粒
子と、澱粉分解物水溶液と、具材と、呈味成分と、植物
由来の水溶性ポリフェノール類及びα-トコフェロール
とを混合したものを緩慢凍結した後、更に急速凍結して
凍結乾燥する工程からなる乾燥食品の製造方法である。
Description
法に関するものであり、特に、粥粒子を凍結乾燥して得
られる即席乾燥粥と即席乾燥雑炊の製造方法に関するも
のである。
ついては、従来から種々の方法が研究され開示されてい
る。その主なる方法として、特開平7-135915号公報に
は、「洗浄した米を水に浸漬した後、水切りし、6〜1
0倍の水と共に加熱し、α化させて粥状となったもの
を、樹脂又は金属性の容器に充填し、−5℃〜−1℃の
最大氷結晶成長帯を、プランクの凍結速度で2mm/hr
以下になるように緩慢凍結した後に、凍結乾燥する凍結
乾燥粥の製造方法」が開示されている。
後に浸漬吸水させた米を蒸し器へ投入して、蒸気をその
凝縮水が滴下せず且つ米が焦げない程度に通しながら加
熱すると共に、その蒸気による加熱中に、一定量のデン
プン(片栗粉)を含有しており且つ予め調製した調味液
を施し、引き続く一定時間の加熱終了後戻り変成させ
て、その蒸し器の内容物を包装容器内へ移し入れ、真空
凍結乾燥する即席乾燥雑炊の製造法」が開示されてい
る。
席乾燥雑炊の製造方法には、種々の問題がある。即ち、
従来の方法では、洗浄した米を水に浸漬して吸水させた
ものを加熱処理する方法であるため、米に含まれている
澱粉が、溶出することなどにより、製造操作が複雑とな
る以外に、乾燥品の復元性や喫食時の喉越しが満足され
るものではない。従って、従来の技術には、次のような
解決されるべき課題がある。(1)米に含まれている澱粉
を、できるだけ米の組織内に留まらせ、製造工程中の中
間製品の粘度上昇を抑えるなどにより、製造工程の簡素
化を図ること。(2)併せて、最終製品である乾燥粥や乾
燥雑炊に湯を加えて復元するときの復元時間を短縮し、
その復元した製品の喫食時の喉越しが良好なものとする
こと。
題を解決する手段について鋭意研究を重ねた結果、水洗
した米を水に浸漬することなく、水洗した米に適量の水
を加え、煮熟して粥状にし、その粥のヌメリを除去した
ものに、澱粉分解物水溶液を加え、緩慢凍結と急速凍結
を併用して凍結乾燥する方法に想到した。
り、前記の課題を解決する手段として、水洗した精米に
11〜15倍重量の水を加え、煮熟して粥状にし、該粥
を直ちに水洗してヌメリを除去した後、水切りを行って
粥粒子を得る工程と、可溶化処理した澱粉部分加水分解
物を7〜10重量%含有する澱粉分解物水溶液を、該粥
粒子70〜50重量%に対して30〜50重量%の割合
で添加混合したものを緩慢凍結した後、更に急速凍結し
て凍結乾燥する工程からなることを特徴とする乾燥食品
の製造方法と、上記の粥粒子を得る工程と、該粥粒子
と、上記の澱粉分解物水溶液と、具材と、呈味成分と、
植物由来の水溶性ポリフェノール類及びα−トコフェロ
ールとを混合したものを緩慢凍結した後、更に急速凍結
して凍結乾燥する工程からなることを特徴とする乾燥食
品の製造方法としたものである。
の製造方法に関するものであるが、本発明において用い
る米は、産地等が限定されるものではない、また粳米
は、煮熟時における澱粉の流出が、糯米よりも少なく、
処理工程中の粘度の上昇が少ないので好ましい。以下製
造工程等について順に説明する。先ず、水洗した精米
は、水に浸漬処理をすることなく、この水洗米に対して
11〜15倍重量の水を加えて煮熟する。水の量が11
重量部未満であると、米の芯まで糊化するのに時間がか
かり、米表面の糊化部分が煮熟水中に溶出し、煮熟水の
粘度が上昇するので、次の工程であるヌメリ除去作業が
しにくくなる。また、水の量が15重量部を越えると、
煮熟開始までの温度上昇に必要以上な時間がかかり、経
済的にも不利であるので好ましくない。このように、本
発明においては、水洗米に加える水の量を従来技術より
増加させることにより、米の煮熟又は炊飯前に一般的に
行う米の浸漬処理を省くことができるので、所用時間が
短縮する。
〜15倍重量の水を加えて加熱を開始し、全体が沸騰し
始めた時点から沸騰の終点までを煮熟所要時間とする。
沸騰の終点、即ち、煮熟の終点は全体的に米が糊化し、
且つ糊化した米粒の表面が形崩れを生じる前であり、大
凡15分間程度である。次に、煮熟して粥状にしたもの
を水洗して、粥粒子表面のヌメリを除去するが、このヌ
メリを除去しないと、乾燥粥製品に熱湯を加えて復元し
ようとしても、粥粒子の中心部まで熱湯が浸透しないた
め、所定の復元時間では充分に復元しないものとなるか
らである。その原因は、粥粒子の周囲に粘度の高い澱粉
が糊状となって付着しているため、凍結乾燥時にその付
着物が先ず乾燥を終了して、粥粒子の表面を緻密で、且
つ硬い組織の膜状となって覆い、粥粒子内の水分の蒸散
をしにくくすることにより、乾燥に所期以上の時間を要
し、所謂ハードケースニング現象を起こすからである。
去して水切りをした粥粒子に、澱粉分解物水溶液を加え
る。これは、可溶化処理した澱粉部分加水分解物を7〜
10重量%含有する澱粉分解物水溶液を、粥粒子70〜
50重量%に対して30〜50重量%の割合で添加混合
するものである。この澱粉分解物水溶液を加えるのは、
乾燥粥が短時間(1分以内)で復元する製品にするため
と、乾燥品の型崩れを防ぎ、喉越しの良い製品を得るた
めである。尚、上記の可溶化処理した澱粉部分加水分解
物は、DEの低い澱粉部分加水分解物を可溶化処理する
か、可溶化処理した澱粉とDEの低い澱粉部分加水分解
物とを混合するか、又は可溶化処理した澱粉を糖化処理
してDEの低い澱粉部分加水分解物とすることにより得
られる。
後、更に急速凍結して凍結乾燥するものである。ここ
で、緩慢凍結時間は少なくとも8時間とし、急速凍結時
間は少なくとも3時間とすることが好ましい。これらの
時間は、熱湯180ミリリットルを加えて1食分とする
場合に相当する製品容量及び重量と、緩慢凍結処理温度
と、急速凍結処理温度とを考慮して設定されたものであ
る。このように、緩慢凍結と急速凍結を併用することに
より、型崩れの生じない乾燥粥製品が得られ、これを熱
湯により復元した粥は、喉越しが良好で、美味なものと
なる。
で用いる具材は特に限定されるものではない。野菜類を
適宜寸法に細断したものや、魚・肉・練り製品等をそぼろ
状にしたものは、ブランチング処理を施し、酵素の不活
性化と退色防止処理をしたものが好ましい。また必要に
応じてpH調整をすることも好ましい。これらの手段と
しては、特開平6-233651号公報「乾燥食品の製造方法」
に開示されている方法を用いることもできる。また、卵
は熱水中に糸状に射出してスクランブル状にしてから水
切りを行う。
茸等より抽出した天然だし、グルタミン酸ソーダ、イノ
シン酸ソーダ、グアニル酸ソーダ等を適宜使用すること
ができる。そして、α−トコフェロールは、油脂に対す
る抗酸化剤として魚・肉・卵等油脂を含む具材には不可欠
であるが、その添加量は仕込量に対して0.005〜0.
002重量%であれば充分である。
して植物由来の水溶性ポリフェノール類を用いる。これ
については、例えば特開平3-221587号公報「水溶性抗酸
化剤」に開示されている「ヒマワリの種子より抽出した
水溶性抗酸化剤」、又は特開平7-213251号公報「抗酸化
物質を含有する健康飲食品および抗酸化物質の製造方
法」に開示されている「カカオ豆より抽出した水溶性抗
酸化剤」を使用することができる。その添加量は、仕込
量に対して0.08〜0.02重量%が好ましい。
可溶化処理した澱粉部分加水分解物を7〜10重量%含
有する加温された澱粉分解物水溶液に、前記のヌメリを
除去した粥粒子と、ブランチング処理した具材と、適宜
量の水で溶解・懸濁させた呈味成分、水溶性ポリフェノ
ール、α−トコフェロールとを加えて均一に混合したも
のを、緩慢凍結した後、更に急速凍結して凍結乾燥する
ものである。
等に基づいて説明する。 実施例1 粳精米を1重量部水洗し、この水洗米に対して11倍重
量の水を加えて煮熟し、微沸騰の状態を15分間維持し
て全体を粥状にする。次に、この粥を笊に移し、粥粒子
の表面に付着しているヌメリを流水中で速やかに洗い流
した後、水切りをして粥粒子を得る。別に可溶化処理し
た澱粉部分加水分解物8重量%を含有する水溶液を攪拌
しながら60℃まで加温して溶解した後、2.5重量%
の食塩を溶解させて澱粉分解物水溶液を調製する。
澱粉分解物水溶液32.5重量部とを混合し、130g
づつ樹脂容器に充填する。容器に充填した混合物を、−
8℃にて8時間緩慢凍結処理した後、−25℃にて3時
間急速凍結処理してから、0.2Torrで通常の凍結
乾燥をして乾燥粥製品を得た。この乾燥粥は、180ミ
リリットルの熱湯を加えると、攪拌することなく30秒
で復元し、喉越しも良好で、美味な粥となった。
量の水を加えて煮熟し、微沸騰の状態を15分間維持し
て全体を粥状にする。この粥を笊に移し、この粥粒子の
表面に付着しているヌメリを、流水中で速やかに洗い流
した後、水切りをして粥粒子を得る。別に可溶化処理し
た澱粉部分加水分解物7.00重量%と、水62.23重
量%を攪拌しながら70℃まで加温して溶解してから、
これにビタミンE0.23重量%、ヒマワリの種子より
抽出した水溶性抗酸化剤0.12重量%、食塩1.74重
量%、グルタミン酸ソーダ0.61重量%、粉末鰹だし
1.39重量%、スクランブル卵17.4重量%、ブラン
チング処理した葱3.13重量%、フレーク状の紅鮭0.
15重量%を添加混合して調味済み澱粉分解物水溶液を
調製する。
と、上記の澱粉分解物水溶液45.5重量%とを混合
し、130gづつ樹脂容器に充填する。容器に充填した
混合物を、−8℃にて8時間緩慢凍結処理した後、−2
5℃にて3時間急速凍結処理してから、0.2Torr
で通常の凍結乾燥をして乾燥雑炊を得た。この乾燥雑炊
は、180ミリリットルの熱湯を加えると、攪拌するこ
となく30秒で復元し、喉越しも良好で、美味な雑炊と
なった。
を表1に示す通り変えた水溶液を用いて、実施例1と同
様に乾燥粥を調製した。
品製造後の輸送テストで型崩れを生じたもの、△は、一
部型崩れを生じたもの、○は、全く型崩れを生じなかっ
たものを示す。同じく復元性×は、実施例1の通り復元
した時にダマが生じ攪拌が必要で、かつ復元に1分30
秒必要であったもの、△は、実施例1の通り復元した時
にダマは生じないが、攪拌することなく復元するのに1
分20秒必要であったもの、○は、実施例1の通り復元
したものを示す。この試験より可溶化処理した澱粉部分
加水分解物を7〜10重量%含有する澱粉分解物水溶液
が最適である。なお、輸送テストとは、製造工場よりト
ラック便にて170km走行後、ランダムサンプリング
し、開封したときの目視による観察である。
量の水を加えて煮熟し微沸騰の状態を15分間維持して
全体を粥状にする。この粥を笊に移し、流水中で粥粒子
の表面に付着しているヌメリを洗い流すことなく、笊よ
り自重にて流動性のあるヌメリのみを除去する。(粥粒
子の周りにはヌメリが付着した状態)次に粥粒子の周り
にはヌメリが付着した状態のもの67.5重量部と、実
施例1で得た澱粉分解物水溶液を32.5重量部とを混
合し、130gづつ樹脂容器に充填する。上記の充填し
たものを、−8℃にて8時間緩慢凍結処理した後、−2
5℃にて3時間急速凍結処理してから0.2Torrで
通常の凍結乾燥をして乾燥粥を得た。この乾燥粥に18
0ccの熱湯を加えたが、30秒では攪拌しても粥粒子
の中心部まで熱湯が浸透せず、所期の復元時間では充分
に復元しなかった。これは粥粒子の周囲に粘度の高い澱
粉が糊状の付着し、所謂ハードケースニングを呈したこ
とが考えられる。
量の水を加えて煮熟し微沸騰の状態を15分間維持して
全体を粥状にする。この粥を笊に移し、粥粒子の表面に
付着しているヌメリを流水中で速やかに洗い流した後、
水切りをして粥粒子を得る。別に可溶化処理した澱粉部
分加水分解物8重量%を含有する水溶液を攪拌しながら
60℃まで加温して溶解した後、2.5重量%の食塩を
溶解させて澱粉分解物水溶液を得る。次に、上記で得た
粥粒子67.5重量部と、上記の澱粉分解物水溶液32.
5重量部とを混合し、130gづつ樹脂容器に充填す
る。充填したものを−8℃にて8時間緩慢凍結処理した
後、急速凍結処理することなく直ちに0.2Torrで
通常の凍結乾燥をして乾燥粥を得た。この乾燥粥を製品
輸送テストした結果、型崩れは生じないが、乾燥粥の表
面より剥離した鱗片状の粒子が多数見られ好ましくなか
った。一方、実施例1により得られた乾燥粥は、表面よ
り剥離した鱗片状の粒子は見られなかった。
た場合と、表2に示す他のものを使用した場合を比較し
た試験結果を示す。
性×は、調製時にダマが生じて分散し難く、更に、可溶
化処理した澱粉部分加水分解物より調製する澱粉分解物
水溶液調製温度よりも、高温でないと完全に溶解しない
ことと、攪拌を中止すると液表面に薄膜の発生が見られ
ることを示す。同じく△は、調製時にダマが生じて分散
し難く、更に、上記澱粉分解物水溶液調製温度に於ける
粘度よりも高く、以降の作業性が良くない(混合及び充
填時に糸曳きを生じる)ことを示す。そして、○は、調
製時にダマが生じず、溶解性、作業性共良好なことを示
す。更に、上記の表2において製品復元時の状態×は、
復元する時に攪拌を要すると共に所期の時間では復元し
ない(1分を越える)ことを示す。同じく△は、復元し
た時の状態がドロッとしていて喉越しが悪いことを示
し、○は、所期の時間で復元し、喉越しが良好なことを
示す。ここにおける喉越しの評価法は、後述する試験例
7の手法に則った。
し、これを直ちに水洗してヌメリを除去した後、水切り
を行って粥粒子を得る工程において、水洗米に加える水
の量を、10〜16倍重量に変化させた時の作業性につ
いて試験した結果を表3に示す。
量の水を加えて2時間予備浸漬した。その後、煮熟し微
沸騰の状態を15分間維持して、全体を粥状にする。こ
の粥を笊に移し、粥粒子の表面に付着しているヌメリ
を、流水中で速やかに洗い流し、水切りをして粥粒子を
得た。実施例1で得られた粥粒子の数を100とする
と、この試験例で得られた粥粒子の数は90となり、歩
留りが低下した。
物8重量%を含む水溶液を、攪拌しながら60℃まで加
温溶解した後、2.5重量%の食塩を溶解させて、澱粉
分解物水溶液を得た。次に、上記の粥粒子67.5重量
部と澱粉分解物水溶液32.5重量部とを混合する。そ
して、この混合物と実施例1で同様にして調製した混合
物を、それぞれ別々に同量ずつ採取し、家庭用の「きん
とん」調理用の裏ごし器に載せて粥粒子の数を数えたと
ころ、実施例1を100とすると、この試験例で得られ
た粥粒子の数は70以下であった。
器に充填し、これを−8℃で8時間緩慢凍結処理した
後、さらに−25℃で3時間急速凍結処理してから0.
2Torrで凍結乾燥をして乾燥粥を得た。この乾燥粥
は、180ミリリットルの熱湯を加えると、攪拌するこ
となく30秒で復元したが、実施例1の製品に比べてド
ロッとしており、喉越しが悪かった。この評価は、30
人の専門家パネルにより、実施例1の製品との比較にお
いて危険率5%にて有意として判定された結果である。
上記のように、粳精米を水洗したものを予備浸漬してか
ら粥を調製する従来の方法は、それだけ工程も複雑とな
り、製品の歩留りも低く、かつ食感等も好ましいもので
はない。
有する澱粉分解物水溶液(実施例1と同様に食塩を含
む)を、ヌメリを除去した粥粒子に添加混合する重量%
を変えて、実施例1と同様に乾燥粥を製造したところ、
次の結果を得た。可溶化処理した澱粉部分加水分解物を
7重量%含有する澱粉分解物水溶液を、25重量%の割
合で添加した場合は、粥粒子の量が相対的に多くなり、
製品を復元して喫食すると、粥粒子が多過ぎて粥らしい
食感ではなくなり好ましくない。可溶化処理した澱粉部
分加水分解物を7重量%含有する澱粉分解物水溶液を、
30重量%の割合で添加した場合は、製品を復元して喫
食すると、喉越しが良好且つ美味であった。
を7重量%含有する澱粉分解物水溶液を、50重量%の
割合で添加した場合は、製品を復元して喫食すると、喉
越しが良好且つ美味であった。可溶化処理した澱粉部分
加水分解物を7重量%含有する澱粉分解物水溶液を、5
5重量%の割合で添加した場合は、製品が所期の容積よ
りも大きくなり、復元した時の容器に対する粥の内容量
が少な目となり、見栄えが好ましくない。
物を10重量%含有する澱粉分解物水溶液を、25重量
%の割合で添加した場合は、製品を復元して喫食する
と、粥粒子が多過ぎて粥らしい食感ではなくなり好まし
くない。可溶化処理した澱粉部分加水分解物を10重量
%含有する澱粉分解物水溶液を、30重量%の割合で添
加した場合は、製品を復元して喫食すると、喉越しが良
好且つ美味であった。
を10重量%含有する澱粉分解物水溶液を、50重量%
の割合で添加した場合は、製品を復元して喫食すると、
喉越しが良好且つ美味であった。可溶化処理した澱粉部
分加水分解物を10重量%含有する澱粉分解物水溶液
を、55重量%の割合で添加した場合は、製品を復元し
て喫食すると、粥粒子が少な過ぎて、粥らしさのある食
感ではなく好ましくない。
パネルにより、実施例1の製品との比較において危険率
5%にて有意として判定された結果であり、そのサンプ
ルに対するプロフィールを理由として記したものであ
る。尚、実施例1による製品は、別途に100人の一般
人パネルにより、通常の方法で調製した粥とを2点嗜好
試験により比較したところ、有意性のある区別を見いだ
せず好評を得たので標準品とした。
込量に対するヒマワリの種子より抽出した水溶性抗酸化
剤の添加量(重量%)を、下記の表4に示す5水準に設
定し、得られた乾燥雑炊を吸湿しない状態で37℃に1
ヶ月間保管したものと、製造直後の製品を標準品とし
て、30人の専門家パネルにより、比較において危険率
5%にて有意として判定された結果を表4に示す。その
サンプルに対するプロフィールを理由として記した。
溶性抗酸化剤)の添加量は、0.080〜0.020重量
%が適当である。
込量に対するα−トコフェロールの添加量(重量%)
を、下記の表5に示す4水準設定し、得られた乾燥雑炊
を吸湿しない状態で37℃に1ヶ月間保管したものと、
製造直後の製品を被験品として、30人の専門家パネル
により、比較において危険率5%にて有意として判定さ
れた結果を表5に示す。そのサンプルに対するプロフィ
ールを理由として記した。尚、α−トコフェロールは、
油脂の抗酸化剤として知られ、その抗酸化剤としての作
用効果が高いと言われている。そして、ビタミンEの中
に数%(一般的には2〜4%程度)含有されているが、
抽出される原料によって、その含有量は変動する。従っ
て、本試験例ではα−トコフェロール自体が用いられ
た。
適当であり、0.005重量%の添加で変化はないの
で、それ以上の添加は不要であると考えられる。
用いて、凍結時間を変えて試験を行った結果を下記の表
6に示す。
時の硬さの評価は、30人の専門家パネルにより、通常
の方法で調製した雑炊とを2点嗜好試験による比較にお
いて、危険率5%にて有意として判定された結果であ
り、そのサンプルに対するプロフィールを理由として記
したものである。また、製品輸送テストは試験例1と同
様である。
術で行っていた煮熟前の米の浸漬処理を必要としないで
粥が得られるので、製造工程の簡素化及び所要時間の短
縮を図ることができる。水洗によるヌメリの除去処理が
行われ、従って粥粒子の表面に澱粉が付着していないの
で、凍結乾燥がしやすく、凍結乾燥時にハードケースニ
ング現象が見られず、その結果復元所要時間が30秒程
度となる。さらに、緩慢凍結処理と急速凍結処理とを併
用しているので、型崩れの生じない乾燥製品が得られ、
従って、これを復元したものは喉越しが良好で、美味で
ある。また、乾燥製品には、α−トコフェロールと植物
由来の水溶性ポリフェノール類を使用しているので、油
脂の変敗防止はもとより野菜、肉類の退色防止効果が得
られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 水洗した精米に11〜15倍重量の水を
加え、煮熟して粥状にし、該粥を直ちに水洗してヌメリ
を除去した後、水切りを行って粥粒子を得る工程と、可
溶化処理した澱粉部分加水分解物を7〜10重量%含有
する澱粉分解物水溶液を、該粥粒子70〜50重量%に
対して30〜50重量%の割合で添加混合したものを緩
慢凍結した後、更に急速凍結して凍結乾燥する工程から
なることを特徴とする乾燥食品の製造方法。 - 【請求項2】 水洗した精米に11〜15倍重量の水を
加え、煮熟して粥状にし、該粥を直ちに水洗してヌメリ
を除去した後、水切りを行って粥粒子を得る工程と、該
粥粒子と、可溶化処理した澱粉部分加水分解物を7〜1
0重量%含有する澱粉分解物水溶液と、具材と、呈味成
分と、植物由来の水溶性ポリフェノール類及びα−トコ
フェロールとを混合したものを緩慢凍結した後、更に急
速凍結して凍結乾燥する工程からなることを特徴とする
乾燥食品の製造方法。 - 【請求項3】 緩慢凍結処理時間を少なくとも8時間と
し、急速凍結処理時間を少なくとも3時間とする請求項
1または2に記載の乾燥食品の製造方法。 - 【請求項4】 植物由来の水溶性ポリフェノール類の混
合割合が0.08〜0.02重量%で、α−トコフェロー
ルの混合割合が0.005〜0.002重量%である請求
項2に記載の乾燥食品の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP29812395A JP3217666B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 乾燥食品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP29812395A JP3217666B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 乾燥食品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09135667A true JPH09135667A (ja) | 1997-05-27 |
JP3217666B2 JP3217666B2 (ja) | 2001-10-09 |
Family
ID=17855479
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29812395A Expired - Lifetime JP3217666B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 乾燥食品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3217666B2 (ja) |
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JP2010187600A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Matsutani Chem Ind Ltd | 即席粥状食品の素 |
CN102669565A (zh) * | 2012-04-24 | 2012-09-19 | 安徽恋尚你食品有限公司 | 一种瘦肉皮蛋粥冻干粉及其制作方法 |
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- 1995-11-16 JP JP29812395A patent/JP3217666B2/ja not_active Expired - Lifetime
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