JPH09134820A - 平面型磁気素子 - Google Patents

平面型磁気素子

Info

Publication number
JPH09134820A
JPH09134820A JP8016634A JP1663496A JPH09134820A JP H09134820 A JPH09134820 A JP H09134820A JP 8016634 A JP8016634 A JP 8016634A JP 1663496 A JP1663496 A JP 1663496A JP H09134820 A JPH09134820 A JP H09134820A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
planar
conductor
soft magnetic
coils
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8016634A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3725599B2 (ja
Inventor
Toshiro Sato
敏郎 佐藤
Tetsuhiko Mizoguchi
徹彦 溝口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP01663496A priority Critical patent/JP3725599B2/ja
Priority to US08/699,439 priority patent/US5966063A/en
Priority to DE69624765T priority patent/DE69624765T2/de
Priority to EP96306435A priority patent/EP0762443B1/en
Priority to KR1019960038600A priority patent/KR100279544B1/ko
Publication of JPH09134820A publication Critical patent/JPH09134820A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3725599B2 publication Critical patent/JP3725599B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/04Fixed inductances of the signal type  with magnetic core
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • H01F2017/0073Printed inductances with a special conductive pattern, e.g. flat spiral

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、コイル導体に発生する高周波損失
を抑制することができる平面型磁気素子を提供する。 【解決手段】平面コイル11を複数本の導体ライン11
a、11b、11cからなるコイル導体111で構成
し、このコイル導体111を正方形のうず巻きパターン
に形成し、このような平面コイル11を絶縁体12を介
して軟磁性体13により挟持している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、スイッチ
ング電源用チョークコイルやトランスなどの各種高周波
部品に利用される平面型磁気素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、マルチメディア時代の到来ととも
に、各種の携帯用電子機器は、LSI技術によるところ
の電子回路の集積度の向上、部品実装技術の進展、さら
にリチウム電池やニッケル水素電池などの高エネルギ電
池の登場とあいまって、電子機器の高機能化、小型化、
薄型化、軽量化が進められている。
【0003】ところで、このような電子機器の電源部に
は、安定化電源部として、スイッチング電源が用いられ
るが、このようなスイッチング電源は、高い電力変換効
率を維持しながら小型軽量化するのが困難とされてお
り、そのサイズ、重量、コストのいずれについても、機
器全体の中でそれの占める割合が上昇の一途を辿ってい
る。
【0004】従って、この対策として、電源のスイッチ
ング周波数を高めて、小型のインダクタやトランス、コ
ンデンサなどの電源用部品を使用可能にすることによ
り、小型軽量化を実現することが考えられるが、これら
の電源用部品は、逆に周波数が高くなると損失が増大す
るために、電力変換効率が低下する。このため、高周波
電力変換用とするには、これらの部品の損失低減が必須
であり、さらに、インダクタやトランスなどの磁気部品
については、低背丈化が困難であり、電源の薄型化を阻
む最大の原因にもなっている。
【0005】そこで、超小型・薄型の電源の実現を目指
したものとして、平面コイルと軟磁性体膜を使った平面
型のインダクタやトランスが提案されている。
【0006】図19(a)(b)は、従来の平面型イン
ダクタの一例を示すもので、同図(b)に示すような正
方形うず巻き型の平面コイル1を同図(a)に示すよう
に絶縁体2を介して軟磁性体3、3により挟持するよう
にしている。
【0007】ところが、このように構成した平面型イン
ダクタの周波数特性は、図20に示すようになり、周波
数f(Hz)が高くなると、インダクタンスLはほぼ一
定であるのに対し、コイル抵抗Rが急増し、品質係数Q
は10未満の低い値にとどまっている。一般に、インダ
クタンス素子の場合、品質係数Q値の目安としては10
を越え、高ければ高い程よいと考えられており、Q値の
大幅な向上が求められている。
【0008】この場合、Q値向上の阻害要因としては、
軟磁性体3での高周波損失(うず電流損失、ヒステリシ
ス損失)やコイル1の高周波損失などの損失にあると考
えられている。
【0009】そこで、従来、平面型インダクタの他の例
として、図21に示すように、平面コイル4に楕円形状
のうず巻きパターンを採用し、この平面コイル4を絶縁
膜を介して、一軸磁気異方性の磁化困難軸を有する軟磁
性体5により挟持するものも考えられている。このよう
な一軸磁気異方性を有する軟磁性体5を使用すると、か
かる軟磁性体5は、磁化の回転モードを利用するので、
軟磁性体5で発生するうず電流損を小さくでき、軟磁性
体5での高周波損失を低減できることが期待できる。
【0010】しかし、このような平面型インダクタにつ
いても、その周波数特性は、図22に示すようになり、
依然として、品質係数Qの最大値が10を越えることは
なかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人は、
平面コイルを絶縁体を介して軟磁性体で挟持するように
した平面型磁気素子について、平面型インダクタの高周
波損失の解析を行ったところ、次のことが判明した。
【0012】(a).例えば、図23(a)に示すよう
に、うず巻きパターンの平面コイル6を絶縁体7を介し
て軟磁性体8で挟持するようにしたものでは、その内部
磁束として、軟磁性体8の面内磁束成分Biと垂直磁束
成分Bgが存在し、これら面内磁束成分Biと垂直磁束
成分Bgの磁束分布は、同図(b)に示すようになる。
【0013】同様に、図24(a)に示すように、つづ
ら折れパターンの平面コイル9を絶縁体7を介して軟磁
性体8で挟持するようにしたものでも、その内部磁束と
して、軟磁性体8の面内磁束成分Biと垂直磁束成分B
gが存在し、これら面内磁束成分Biと垂直磁束成分B
gの磁束分布は、同図(b)に示すようになる。
【0014】(b).そして、軟磁性体8を通る面内磁
束成分Biは、図25に示すように軟磁性体8の厚さ方
向に流れるうず電流jm,pを発生させる。
【0015】(c).同様に、軟磁性体8を通る垂直磁
束成分Bgは、図26に示すように軟磁性体8の面内に
うず電流jm,iを発生させる。
【0016】(d).このうち平面コイル6(9)を構
成するk番目のコイル導体10を通る垂直磁束成分Bg
は、図27に示すようにコイル導体10の長手方向に沿
って、図示破線矢印方向にうず電流jc,lを発生させ
る。この場合、うず巻きパターンの平面コイル6では、
コイル導体10の幅方向のどの場所でも垂直磁束成分B
gによる磁束の向きが同じであるため、図28に示すよ
うにコイル導体10を流れる高周波電流の電流密度の分
布は、コイル導体10中心に対して一方の端で高く、も
う一方の端で低くなり、電流密度の不均一性が顕著にな
る。
【0017】このことは、高周波帯域では、コイル導体
10に流れる高周波電流は、コイル導体10中を均一に
流れることなく、一方の端のみに偏って流れることで、
コイル導体10での抵抗値が急増することになり、これ
が高周波損失としてかなりの割合を占め、Q値向上の阻
害要因になっていると考えられる。
【0018】そして、さらに、垂直磁束成分Bgによる
平面コイルでの高周波抵抗の増大について検討したとこ
ろ、以下のことも判明した。
【0019】図27は、平面コイル6(9)を構成する
k番目のコイル導体10に着目したものであり、垂直磁
束は下から上に向かい、この向きはk番目の導体10が
存在する区間で変わらない。なお、図27中のBgk
(x)は、k番目のコイル導体10を通る垂直磁束密度
を表している。
【0020】そして、コイル導体10中の電流密度は、
外部電源から流れ込む強制電流Iと垂直交番磁束によっ
て発生するうず電流jc,lが重畳されるので、コイル
導体10を流れる高周波電流の電流密度の分布は、図2
8に示すようになり、コイル導体10の左端で電流密度
が高く、右端で低くなるが、この場合、コイル導体10
を通る磁束密度Bgk(x)がコイル導体10の存在す
る区間で一定と仮定してBgkと置くと、周波数fにお
けるコイル抵抗Rc(f)は、次式により与えられる。
【0021】
【数1】
【0022】ここで、Rc(0)はコイルの直流抵抗、
tcはコイル導体10の厚さ、dはコイル導体10のラ
イン幅、ρはコイル導体10の材料の抵抗率、lkはk
番目のコイル導体10の長さである。
【0023】しかして、上述した(1)式に基づいて計
算したコイル抵抗Rc(f)の周波数fの上昇に伴う増
加を考慮した曲線は、図29中の計算値aに示すように
なり、上述した図15で述べた実際の平面型インダクタ
について測定した等価直列抵抗Rの測定値bと極めて類
似した傾向を呈している。
【0024】この場合、図29において、計算値aと測
定値bの間の斜線で示す部分は、軟磁性体の高周波損失
による増加分であり、これはコイル抵抗増加分に比べて
遥かに小さい。このことから、このような平面コイルを
軟磁性体で挟持するような構成の平面型磁気素子におけ
る高周波損失の大部分はコイル導体での損失が占め、こ
れがQ値向上の阻害要因になっていると結論づけること
ができる。
【0025】なお、上述では、平面型磁気素子として平
面型インダクタについて述べたが、平面型トランスにつ
いても同様で、高周波帯域でのコイル導体の抵抗増加に
よる高周波損失により運転効率の低下を招く原因になっ
ている。
【0026】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、コイル導体に発生する高周波損失を抑制することが
できる平面型磁気素子を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
1つ以上の平面コイルを絶縁体を介して軟磁性体で挟持
した平面型磁気素子において、前記平面コイルは、該平
面コイルをなすコイル導体を複数に分割された導体ライ
ンにより構成している。
【0028】請求項2記載の発明では、請求項1記載に
おいて、1つの平面コイルが絶縁体を介して軟磁性体で
挟持されている。
【0029】請求項3記載の発明では、請求項1記載に
おいて、平面コイルは、2つ以上絶縁体を介して積層さ
れ、これら積層平面コイルをさらに絶縁体を介して軟磁
性体で挟持するようにしている。
【0030】請求項4記載の発明では、請求項1記載に
おいて、平面コイルは、2個のうず巻きパターンの平面
コイルからなり、これら平面コイルを同一平面上に隣接
して配置するとともに、これら平面コイル間を電気的に
接続するようにしている。
【0031】請求項5記載の発明では、請求項1、2、
3または4記載において、軟磁性体は、磁化困難軸およ
び磁化容易軸を有する一軸性の磁気異方性を有するもの
を用いている。
【0032】請求項6記載の発明では、請求項5記載に
おいて、平面コイルは、楕円形うず巻き型または長方形
うず巻き型をなし、前記楕円形うず巻き型平面コイルの
長径方向に沿ったコイル導体または前記長方形うず巻き
型平面コイルの長手方向に沿ったコイル導体を前記軟磁
性体の磁化困難軸励磁領域に対応させ、前記楕円形うず
巻き型平面コイルの短径方向に沿ったコイル導体または
前記長方形うず巻き型平面コイルの短手方向に沿ったコ
イル導体を前記軟磁性体の磁化容易軸励磁領域に対応さ
せるようにしている。
【0033】請求項7記載の発明では、請求項6記載に
おいて、前記軟磁性体の磁化容易軸励磁の領域に対応す
る前記楕円形うず巻き型平面コイルの短径方向に沿った
コイル導体または前記長方形うず巻き型平面コイルの短
手方向に沿ったコイル導体は、分割しないか、もしくは
複数に分割された導体ラインを部分的に短絡するように
している。
【0034】請求項8記載の発明では、1つ以上の平面
コイルを絶縁体を介して磁性体により挟持した平面型磁
気素子において、前記平面コイルの外部回路接続用のパ
ッド部に対応する前記軟磁性体の部分に、それぞれ穴部
を形成するようにしている。請求項9記載の発明では、
1つ以上の平面コイルを絶縁体を介して磁性体により挟
持した平面型磁気素子において、前記平面コイルの外部
回路接続用のパッド部にその周縁から複数の切り込みを
入れて分割領域を形成するようにしている。この結果、
請求項1記載の発明によれば、高周波帯域でのコイル導
体の抵抗増加を抑えることができるので、高周波損失を
低減できる。
【0035】請求項2記載の発明によれば、コイル導体
の高周波損失を低減できることから、品質係数Qの最大
値をさらに高めることが可能な平面型インダクタを実現
できる。
【0036】請求項3記載の発明によれば、コイル導体
の高周波損失を低減できることから、効率をさらに高め
ることができる平面型トランスを実現できる。
【0037】請求項4記載の発明によれば、2個のうず
巻きパターンの平面コイルを同一平面上に隣接して設け
るとともに、これらの間を電気的に接続することによ
り、大きなインダクタンス値を有する平面型インダクタ
を実現できる。
【0038】請求項5記載の発明によれば、軟磁性体で
発生するうず電流損を小さくでき、軟磁性体での高周波
損失を低減できる。
【0039】請求項6記載の発明によれば、磁化困難軸
励磁領域に平面コイルの大部分を占めるコイル導体を対
応させることができるので、コイルとして効率のよい動
作を期待できる。
【0040】請求項7記載の発明によれば、コイル導体
の各導体ラインで断線が生じても電気的な接続断は、該
当する導体ライン部分のみに止めることができ、平面コ
イル全体の断線を避けることができる。
【0041】請求項8記載の発明によれば、磁性体に、
それぞれ形成されたパッド部に対応する穴部により、平
面コイルのパッド部を貫通する磁性体間の渡り磁束を無
くすことができ、パッド部の渡り磁束によるうず電流の
発生を抑制でき、かかるうず電流による電力損失の低減
を実現できる。
【0042】請求項9記載の発明によれば、パッド部自
身に多数の切り込みを入れて形成された複数の分割領域
により、渡り磁束によるうず電流を各分割領域ごとに細
分化することができ、パッド部全体から見たときのうず
電流損を小さくすることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従い説明する。
【0044】(第1の実施の形態)図1(a)(b)
(c)は、第1の実施の形態に適用される平面型インダ
クタの概略構成を示している。図において、11は平面
コイルで、この平面コイル11は、同図(c)に示すよ
うに同コイル11を複数本(図示例では3本(N=
3))の導体ライン11a、11b、11cからなるコ
イル導体111で構成し、このコイル導体111を同図
(b)に示すように正方形のうず巻きパターンに形成し
ている。そして、このような平面コイル11を同図
(a)に示すように絶縁体12を介して軟磁性体13に
より挟持するようにしている。
【0045】しかして、このような平面型インダクタに
よれば、平面コイル11のコイル導体111を3分割し
て3本の導体ライン11a、11b、11cにより構成
していて、これら導体ライン11a、11b、11cの
それぞれの幅寸法を極めて小さくしているので、各導体
ライン11a、11b、11cでは、垂直交番磁束によ
って発生するうず電流を抑制することができ、さらに、
このうず電流と外部電源から流れ込む強制電流との重畳
による高周波電流の電流密度の分布の偏りも小さくでき
るので、高周波電流は、それぞれの導体ライン11a、
11b、11c中をほぼ均一に流れるようになり、高周
波帯域でのコイル導体11の抵抗増加を抑えることがで
き、これにより高周波損失を低減できることになる。
【0046】つまり、平面コイル11のコイル導体11
1をN(=3)分割した場合の周波数fにおけるコイル
抵抗Rc(f)は、次式により与えられる。
【0047】
【数2】
【0048】これにより、コイル抵抗Rc(f)の交流
増加分は、N(=3)分割された導体ライン11a、1
1b、11cによって、分割しない場合の1/N
抑制できることが確認された。
【0049】また、各導体ライン11a、11b、11
cで、垂直交番磁束によって発生するうず電流を抑制で
きることは、かかるうず電流は、垂直交番磁束を妨げる
ように発生するものであるから、垂直交番磁束を安定し
て発生できることにもなり、このことからインダクタン
スLへの影響もなくすことができる。
【0050】従って、このように構成した平面型インダ
クタの周波数特性は、図2に示すように、周波数f(H
z)がMHz帯になっても、インダクタンスLは、ほと
んど一定で、しかも等価直列抵抗Rの増大も抑えられ、
高周波損失の低減が顕著であり、品質係数Qの最大値も
10を越え12にも達することも確認できた。
【0051】なお、上述では、正方形うず巻き型の平面
コイル11を絶縁体12を介して軟磁性体12で挟持し
た平面型インダクタについて述べたが、平面コイル11
のパターン形状としては、図3(a)(b)(c)およ
び図4(a)(b)に示すように、うず巻き型パターン
の場合は、円形、正方形、楕円形、長方形などのいずれ
でもよいとともに、つづら折れの平面コイルパターンと
してもよい。また、これらに用いられる軟磁性体13と
しての材料の制限も全く、例えばフェライト系、金属系
いずれでも同様の効果が期待できる。
【0052】(第2の実施の形態)上述では、平面型磁
気素子として平面型インダクタについて述べたが、例え
ば、図5に示すように構成した平面型トランスについて
も同様にして適用できる。
【0053】この場合も、平面コイル15を、複数本
(ここでも3本)の導体ライン15a、15b、15c
からなるコイル導体151により構成し、このような平
面コイル15を2個用いて、これら平面コイル15を積
層するとともに、絶縁体16を介して軟磁性体17によ
り挟持するようにしている。この場合、各平面コイル1
5、15に対する磁束18は図示矢印方向に透過され
る。
【0054】従って、このように構成した平面型トラン
スについても、上述した平面型インダクタと同様に高周
波帯域でのコイル導体151の高周波損失を抑えること
ができるので、従来70%程度であった運転効率を90
%程度までも高めることができた。
【0055】(第3の実施の形態)図6(a)(b)
は、第3の実施の形態の概略構成を示すもので、正方形
うず巻きパターンの平面コイル21を絶縁体22を介し
て一軸性の磁気異方性を有する軟磁性体23により挟持
している。
【0056】ところで、このような一軸性の磁気異方性
を有す軟磁性体23は、磁化困難軸と磁化容易軸を有す
るが、これら磁化困難軸と磁化容易軸での励磁に対する
軟磁性体の透磁率μは、図8に示すように周波数fに対
し磁化困難軸励磁領域では、図中aに示すようにほぼ一
定であるのに対して、磁化容易軸励磁領域は、図中bに
示すように周波数の上昇とともに低下し、高周波領域で
は、磁束分布は空心の場合のそれに近くなって、空心コ
イルに極めて近い特性になってしまうことが知られてい
る。
【0057】そこで、上述の正方形うず巻きパターンの
平面コイル21では、高周波領域で一定の透磁率μを呈
する磁化困難軸励磁領域に対応するコイル導体211に
ついては、図7(a)に示すように3本の導体ライン2
11a、211b、211cにより構成し、残りの磁化
容易軸励磁領域に対応するコイル導体212について
は、図7(b)(c)(d)に示すように分割しない
か、もしくは分割した導体ライン212a、212b、
212c相互を部分的に短絡するようにしている。つま
り、磁化困難軸励磁に対応する領域では、高周波領域で
一定の透磁率μを呈することから、図7(a)に示すよ
うにコイル導体211を導体ライン211a、211
b、211cに分割して、高周波帯域での抵抗増加を抑
え、高周波損失を低減できるようにし、残りの磁化容易
軸励磁に対応する領域では、透磁率μが小さく空心コイ
ルに極めて近い状態になっていて、垂直磁束による影響
が少ないので、図7(b)(c)(d)に示すように、
分割しないか、あるいは分割して部分的に短絡するよう
に構成している。
【0058】従って、このようにすれば、磁化困難軸励
磁に対応する領域では、コイル導体211を導体ライン
211a、211b、211cに分割しているので、高
周波帯域での抵抗増加を抑え、高周波損失を低減できる
ことで、品質係数Qの最大値を高めることができる。ま
た、磁化容易軸励磁に対応する領域では、コイル導体2
12を分割しないか、もしくは分割した導体ライン21
2a、212b、212c相互を部分的に短絡するよう
にしているが、この部分は、透磁率μが小さく空心コイ
ルに極めて近い状態になっていて垂直磁束による影響が
少ないので、抵抗増加による影響を回避できる。
【0059】そして、この領域のコイル導体212を分
割しないか、あるいは分割して部分的に短絡すること
は、コイル導体が分割された個々の導体ラインの幅は当
然のことながら狭くなり、これらの制作をフォトリソグ
ラフィなどによって行うと、導体の幅が細くなるほど、
工程中のゴミ等によって導体の断線を起こし易くなる
が、このような一部切断に対して抵抗増加の影響の少な
い磁化容易軸領域でコイル導体212部分の、全てある
いは部分的に電気的に接続されていれば、平面コイル全
体の断線を避けることができ、コイル作製の歩留りの向
上が期待され、コストの低減も実現できる。
【0060】図9(a)(b)(c)は、磁化困難軸励
磁に対応する領域のコイル導体211を導体ライン21
1a、211b、211cに分割し、磁化容易軸励磁に
対応する領域のコイル導体212を分割しないか、もし
くは分割した導体ライン212a、212b、212c
相互を部分的に短絡した場合のコイル導体211の導体
ライン211a、211b、211cで断線を生じた場
合の例を示すもので、同図(a)では、コイル導体21
1の各導体ライン211a、211b、211cで断線
Aが生じてもコイル導体212部分を分割していないの
で、この時の電気的な接続断は、該当する導体ライン2
11a、211b、211cのみに止めることができ
る。同様にして同図(b)(c)では、コイル導体21
1の各導体ライン211a、211b、211cで断線
Aが生じてもコイル導体212の分割した導体ライン2
12a、212b、212c相互を部分的に短絡してい
るので、この場合も、電気的な接続断は、該当する導体
ライン211a、211b、211cのみに止めること
ができるようになり、平面コイル全体の断線を避けるこ
とができるようになる。
【0061】なお、上述では、正方形うず巻きパターン
の平面コイル21を絶縁体22を介して一軸性の磁気異
方性を有する軟磁性体23で挟持した平面型インダクタ
について述べたが、平面コイル21のパターン形状とし
ては、図10(a)(b)に示すように楕円形うず巻き
型の平面コイル31を絶縁体32を介して一軸性の磁気
異方性を有する軟磁性体33で挟持したもの、図11
(a)(b)に示すように長方形うず巻き型の平面コイ
ル41を絶縁体42を介して一軸性の磁気異方性を有す
る軟磁性体43で挟持したもの、図12(a)(b)に
示すようにつづれ折れ型の平面コイル51を絶縁体52
を介して一軸性の磁気異方性を有する軟磁性体53で挟
持したものも考えられる。
【0062】この場合、図10(a)(b)に示す楕円
形うず巻き型の平面コイル31を絶縁体32を介して一
軸性の磁気異方性を有する軟磁性体33で挟持した構成
のものでは、長径方向に沿ったコイル導体311を磁化
困難軸励磁領域に対応させるとともに、複数に分割し、
短径方向に沿ったコイル導体312を磁化容易軸励磁領
域に対応させるとともに、分割しないか、もしくは分割
して部分的に短絡するようにようにする。このようにす
れば、磁化困難軸励磁領域に平面コイル31の大部分を
占めるコイル導体311を対応させることができるの
で、コイルとして効率のよい動作を期待できる。
【0063】また、図11(a)(b)に示す長方形う
ず巻き型の平面コイル41を絶縁体42を介して一軸性
の磁気異方性を有する軟磁性体43で挟持したものにつ
いても、長手方向に沿ったコイル導体411を磁化困難
軸励磁領域に対応させるとともに、複数に分割し、短手
方向に沿ったコイル導体412を磁化容易軸励磁領域に
対応させるとともに、分割しないか、もしくは分割して
部分的に短絡するようにようにする。このようにしても
図10の場合と同様な効果を期待できる。
【0064】さらに、図12(a)(b)に示すように
つづれ折れ型の平面コイル51を絶縁体52を介して一
軸性の磁気異方性を有する軟磁性体53で挟持したもの
では、直線部分のコイル導体511を磁化困難軸励磁領
域に対応させるとともに、複数に分割し、折り曲がり部
分のコイル導体512を磁化容易軸励磁領域に対応させ
るとともに、分割しないか、もしくは分割して部分的に
短絡するようにようにする。このようにしても図10の
場合と同様な効果を期待できる。
【0065】さらにまた、上述では、1個の平面コイル
により平面型インダクタを構成したものについてのべた
が、図13(a)(b)に示すように、うず巻きパター
ン平面コイル61、62を同一平面上に隣接して配置す
るとともに、これら平面コイル61、62間を電気的に
直列接続したものを絶縁体63を介して一軸性の磁気異
方性を有する軟磁性体64で挟持するようにしたものに
も適用できる。この場合も長手方向に沿ったコイル導体
611、621を磁化困難軸励磁領域に対応させるとと
もに、複数に分割し、短手方向に沿ったコイル導体61
2、622を磁化容易軸励磁領域に対応させるととも
に、分割しないか、もしくは分割して部分的に短絡する
ようにようにする。このようにしても図10の場合と同
様な効果を期待でき、さらに大きなインダクタンス値を
有する平面型インダクタを実現できる。また、上述で
は、うず巻きパターン平面コイルの外形形状が矩形状ま
たは楕円状である時に、一軸性の磁気異方性を有する軟
磁性体を用いる場合について述べたが、うず巻きパター
ン平面コイルの外形形状が円形の場合には、軟磁性体と
して磁気特性が等方性のものを用いるのがよい。
【0066】(第4の実施の形態)ところで、上述した
平面コイルを軟磁性体で挟み込むような平面型の磁気素
子においては、上下方向に位置する軟磁性体からの渡り
磁束は、コイル導体の交流抵抗増加の原因になるばかり
が、外部回路との接続のために設けられるパッド部にも
損失を発生させることがある。
【0067】図14は、このような外部回路接続用のパ
ッド部を設けた従来の平面型インダクタの一例を示すも
ので、平面コイル71を絶縁体72を介して上部軟磁性
体731、下部軟磁性体732により挟持している。こ
の場合、上部軟磁性体731は、平面コイル71に穴部
731aを形成し、この穴部731aに外部回路接続の
ためのボンディングワイヤ接続用のパッド部74を配置
している。
【0068】そして、このようにした平面型インダクタ
では、平面コイル71より発生した磁束φの流れは、図
14の図示矢印方向になっている。
【0069】この場合、下部磁性体732は、パッド部
74に対応する穴部を有していない。このため、パッド
部74付近での上部軟磁性体731と下部磁性体732
の間の渡り磁束φA は、下部磁性体732の磁束の吸い
込みのためパッド部74の全面を貫通するようになる。
この結果、図15に示すようにパッド部74面を貫通す
る磁束φA によりパッド部74の導体内に図示方向のう
ず電流iが発生し、このうず電流iが電力損失となっ
て、素子全体の交流抵抗増加の大きな要因となるという
問題があった。
【0070】そこで、この第4の実施の形態では、パッ
ド部でのうず電流発生を抑制して、素子全体の交流抵抗
の増加を阻止するようにしている。
【0071】図16は、第4の実施の形態の概略構成を
示すもので、図14と同一部分には同符号を付してい
る。
【0072】この場合、平面コイル71を上部軟磁性体
731とともに挟持する下部磁性体732は、平面コイ
ル71のパッド部74に対応する穴部732aを形成し
ている。この穴部732aは、上部軟磁性体731の穴
部731aとともにパッド部74の外形寸法より十分に
大きな寸法にしている。
【0073】しかして、このような構成とすると、下部
軟磁性体732にも、パッド部74の外形寸法より十分
に大きな寸法の穴部732aを形成して、穴部732a
の位置に相当していた従来の下部軟磁性体732での磁
束の吸い込みを無くすようにしたので、パッド部74付
近での上部軟磁性体731と下部磁性体732間の渡り
磁束φA のうちでパッド部74面を貫通するものをほと
んど無くすことが可能となり、かかる渡り磁束φA によ
るうず電流の発生を抑制できることになる。
【0074】従って、このようにすれば、平面コイル7
1を挟持する上部軟磁性体731、下部軟磁性体磁性体
732のそれぞれ平面コイル71のパッド部74に対応
する部分にパッド部74の外形寸法より十分に大きな寸
法の穴部731a、732aを形成して、平面コイル7
1のパッド部74を貫通する上部軟磁性体731と下部
磁性体732間の渡り磁束φA を無くすようにしたの
で、パッド部74での渡り磁束φA によるうず電流の発
生を抑制することができ、かかるうず電流による電力損
失の低減と、素子の交流抵抗の増加が抑制され、素子の
高効率化を実現することができる。
【0075】なお、上述では、平面コイル71を挟持す
る上部軟磁性体731、下部軟磁性体磁性体732のそ
れぞれ平面コイル71のパッド部74に対応する部分に
パッド部74の外形寸法より十分に大きな寸法の穴部7
31a、732aを形成するようにしたが、例えば、図
16と同一部分には同符号を付した図17に示すように
上部軟磁性体731の穴部731aと下部軟磁性体磁性
体732の穴部732aとの間を筒状の磁性体733で
接続するようにしてもよい。
【0076】このようにすれば、上部軟磁性体731と
下部軟磁性体磁性体732の間の磁束φは、全て筒状の
磁性体733を通るようになるので、パッド部74を貫
通する磁束を皆無にでき、パッド部74でのうず電流発
生をさらに確実に抑制することが可能となり、上述に増
して、電力損失の低減と、素子の交流抵抗の増加が抑制
され、素子の高効率化が実現できる。
【0077】(第5の実施の形態)第4の実施の形態で
は、パッド部を貫通する磁束を無くすことで、パッド部
に発生するうず電流を抑制するようにしたが、この第5
実施の形態では、パッド部自身での工夫によりうず電流
による影響を低減するようにしている。
【0078】この場合、図18に示すように、パッド部
81自身に多数の切り込み82を入れるようにしてい
る。
【0079】この切り込み82の入れ方は多様であり限
定されないが、図18では、矩形状のパッド部81の中
心部を除いて、この周縁から中心部に向かう複数の切り
込み82を入れて複数の分割領域811を形成してい
る。この場合、切り込み82により分割された複数の分
割領域811は、中心部で電気的に接続されている。
【0080】なお、図面中、83は軟磁性体、831は
軟磁性体83に形成された穴部を示している。これら軟
磁性体83、穴部831の詳細構成は、第4の実施の形
態で述べたと同様であり、ここでの説明は省略する。
【0081】しかして、このような構成とすると、い
ま、パッド部81の中心部に渡り磁束φA が貫通し、こ
の渡り磁束φA によりうず電流が生じると、この時のう
ず電流ループは、各分割領域811ごとに微細なうず電
流iAaに細分化され発生されるようになる。これによ
り、パッド部81全体から見た時のうず電流損を小さく
することが可能となり、このようにしても、電力損失の
低減と、素子の交流抵抗の増加が抑制され、素子の高効
率化を実現できる。
【0082】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、高
周波帯域でのコイル導体の抵抗増加を抑えることができ
るので、高周波損失を低減でき、これにより品質係数Q
の最大値をさらに高めることが可能な平面型インダクタ
および効率をさらに高めることができる平面型トランス
を実現できる。
【0083】また、2個のうず巻きパターンの平面コイ
ルを同一平面上に隣接して設けるとともに、これらの間
を電気的に接続することにより、大きなインダクタンス
値を有する平面型インダクタを実現できる。
【0084】また、軟磁性体に一軸性の磁気異方性を有
するものを用いることで、軟磁性体で発生するうず電流
損を小さくでき、軟磁性体での高周波損失を低減でき、
さらに、磁化困難軸励磁領域に平面コイルの大部分を占
めるコイル導体を対応させることで、コイルとして効率
のよい動作を期待できる。さらに、コイル導体の各導体
ラインで断線が生じても電気的な接続断は、該当する導
体ライン部分のみに止めることができ、平面コイル全体
の断線を避けることができ、平面コイルの製作歩留りも
向上し、コスト削減が期待できる。
【0085】さらに、平面コイルを挟持する一対の軟磁
性体に、それぞれパッド部の外形寸法より十分に大きな
寸法の穴部を形成して、平面コイル中空部に位置される
パッド部を貫通する軟磁性体間の渡り磁束を無くすよう
にしたので、パッド部の渡り磁束によるうず電流の発生
を抑制でき、うず電流による電力損失の低減と、素子の
交流抵抗の増加が抑制され、素子の高効率化を実現でき
る。
【0086】さらにまた、パッド部自身に多数の切り込
みを入れて複数の分割領域を形成し渡り磁束によりうず
電流を各分割領域ごとに微細なうず電流に細分化するこ
とで、パッド部全体から見た時のうず電流損を小さくす
るようにしたので、これによっても、電力損失の低減
と、素子の交流抵抗の増加が抑制され、素子の高効率化
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の平面型インダクタ
の概略構成を示す図。
【図2】第1の実施の形態の平面型インダクタの周波数
特性を示す図。
【図3】第1の実施の形態の平面型インダクタに用いら
れる平面コイルのパターン形状を示す図。
【図4】第1の実施の形態の平面型インダクタに用いら
れる平面コイルのパターン形状を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の平面型トランスの
概略構成を示す図。
【図6】本発明の第3の実施の形態の平面型インダクタ
の概略構成を示す図。
【図7】第3の実施の形態に用いられるコイル導体の構
成を示す図。
【図8】第3の実施の形態に用いられる軟磁性体の磁化
困難軸励磁と磁化容易軸励磁による透磁率の変化を示す
図。
【図9】第3の実施の形態に用いられるコイル導体に断
線を生じた場合の例を示す図。
【図10】第3の実施の形態の楕円形うず巻き型の平面
コイルを用いた平面型インダクタの概略構成を示す図。
【図11】第3の実施の形態の長方形うず巻き型の平面
コイルを用いた平面型インダクタの概略構成を示す図。
【図12】第3の実施の形態のつづれ折れ型の平面コイ
ルを用いた平面型インダクタの概略構成を示す図。
【図13】第3の実施の形態の2個の平面コイルを用い
た平面型インダクタの概略構成を示す図。
【図14】本発明の第4の実施の形態の説明に用いる従
来の平面型インダクタの概略構成を示す図。
【図15】第4の実施の形態の説明に用いるパッド部で
のうず電流の発生状態を示す図。
【図16】第4の実施の形態の平面型インダクタの概略
構成を示す図。
【図17】第4の実施の形態の他の平面型インダクタの
概略構成を示す図。
【図18】本発明の第5の実施の形態の平面型インダク
タに用いられるパッド部の概略構成を示す図。
【図19】従来の平面型インダクタの一例を示す図。
【図20】従来の平面型インダクタの周波数特性を示す
図。
【図21】従来の平面型インダクタの他例を示す図。
【図22】従来の平面型インダクタの周波数特性を示す
図。
【図23】従来のうず巻きコイルパターンの平面型イン
ダクタの素子内磁束分布の一例を示す図。
【図24】従来のつづら折れコイルパターンの平面型イ
ンダクタの素子内磁束分布の一例を示す図。
【図25】軟磁性体の面内磁束成分により発生するうず
電流を説明するための図。
【図26】軟磁性体の垂直磁束成分により発生するうず
電流を説明するための図。
【図27】垂直磁束成分により発生するコイル導体中の
うず電流を説明するための図。
【図28】コイル導体中の高周波電流密度の分布を説明
するための図。
【図29】従来の平面型インダクタについて測定したコ
イル抵抗の測定値と計算値の関係を示す図。
【符号の説明】
11、21、31、41、51…平面コイル、 111、211、212、311、312、411、4
12、511、512…コイル導体、 11a、11b、11c、211a、211b、211
c、212a、212b、212c…導体ライン、 12…絶縁体、 13、22、32、42、52、…軟磁性体。 71…平面コイル、 711…中空部、 72…平面コイル、 731、732、83…軟磁性体、 731a、732a、831…穴部、 74、81…パッド部、 811…分割領域、 82…切り込み。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つ以上の平面コイルを絶縁体を介して
    軟磁性体で挟持した平面型磁気素子において、 前記平面コイルは、該平面コイルをなすコイル導体を複
    数に分割された導体ラインにより構成したことを特徴と
    する平面型磁気素子。
  2. 【請求項2】 1つの平面コイルが絶縁体を介して軟磁
    性体で挟持されたことを特徴とする請求項1記載の平面
    型磁気素子。
  3. 【請求項3】 平面コイルは、2つ以上絶縁体を介して
    積層され、これら積層平面コイルをさらに絶縁体を介し
    て軟磁性体で挟持したことを特徴とする請求項1記載の
    平面型磁気素子。
  4. 【請求項4】 平面コイルは、2個のうず巻きパターン
    の平面コイルからなり、これら平面コイルを同一平面上
    に隣接して配置するとともに、これら平面コイル間を電
    気的に接続したことを特徴とする請求項1記載の平面型
    磁気素子。
  5. 【請求項5】 軟磁性体は、磁化困難軸および磁化容易
    軸を有する一軸性の磁気異方性を有するものであること
    を特徴とする請求項1、2、3または4記載の平面型磁
    気素子。
  6. 【請求項6】 平面コイルは、楕円形うず巻き型または
    長方形うず巻き型をなし、前記楕円形うず巻き型平面コ
    イルの長径方向に沿ったコイル導体または前記長方形う
    ず巻き型平面コイルの長手方向に沿ったコイル導体を前
    記軟磁性体の磁化困難軸励磁領域に対応させ、前記楕円
    形うず巻き型平面コイルの短径方向に沿ったコイル導体
    または前記長方形うず巻き型平面コイルの短手方向に沿
    ったコイル導体を前記軟磁性体の磁化容易軸励磁領域に
    対応させるようにしたことを特徴とする請求項5記載の
    平面型磁気素子。
  7. 【請求項7】 前記軟磁性体の磁化容易軸励磁の領域に
    対応する前記楕円形うず巻き型平面コイルの短径に沿っ
    たコイル導体または前記長方形うず巻き型平面コイルの
    短手方向に沿ったコイル導体は、分割しないか、もしく
    は複数に分割された導体ラインを部分的に短絡するよう
    にしたことを特徴とする請求項6記載の平面型磁気素
    子。
  8. 【請求項8】 1つ以上の平面コイルを絶縁体を介して
    磁性体により挟持した平面型磁気素子において、 前記平面コイルの外部回路接続用のパッド部に対応する
    前記磁性体の部分に、それぞれ穴部を形成したことを特
    徴とする平面型磁気素子。
  9. 【請求項9】 1つ以上の平面コイルを絶縁体を介して
    磁性体により挟持した平面型磁気素子において、 前記平面コイルの外部回路接続用のパッド部にその周縁
    から複数の切り込みを入れて分割領域を形成したことを
    特徴とする平面型磁気素子。
JP01663496A 1995-09-07 1996-02-01 平面型磁気素子 Expired - Fee Related JP3725599B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01663496A JP3725599B2 (ja) 1995-09-07 1996-02-01 平面型磁気素子
US08/699,439 US5966063A (en) 1995-09-07 1996-08-19 Planar magnetic device
DE69624765T DE69624765T2 (de) 1995-09-07 1996-09-05 Planare magnetische Vorrichtung
EP96306435A EP0762443B1 (en) 1995-09-07 1996-09-05 Planar magnetic device
KR1019960038600A KR100279544B1 (ko) 1995-09-07 1996-09-06 평면형 자기 소자

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-230324 1995-09-07
JP23032495 1995-09-07
JP01663496A JP3725599B2 (ja) 1995-09-07 1996-02-01 平面型磁気素子

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003016292A Division JP3557203B2 (ja) 1995-09-07 2003-01-24 平面型磁気素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09134820A true JPH09134820A (ja) 1997-05-20
JP3725599B2 JP3725599B2 (ja) 2005-12-14

Family

ID=26353016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01663496A Expired - Fee Related JP3725599B2 (ja) 1995-09-07 1996-02-01 平面型磁気素子

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5966063A (ja)
EP (1) EP0762443B1 (ja)
JP (1) JP3725599B2 (ja)
KR (1) KR100279544B1 (ja)
DE (1) DE69624765T2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6383626B1 (en) 1999-04-19 2002-05-07 Kawatetsu Mining Co., Ltd. Magnetic ferrite film for magnetic devices
JP2002217033A (ja) * 2001-01-19 2002-08-02 Kawasaki Steel Corp 平面磁気素子
US6831543B2 (en) 2000-02-28 2004-12-14 Kawatetsu Mining Co., Ltd. Surface mounting type planar magnetic device and production method thereof
KR100510638B1 (ko) * 1999-02-04 2005-08-31 엘지전자 주식회사 반도체 인덕터 소자
WO2010001749A1 (ja) * 2008-07-04 2010-01-07 パナソニック電工株式会社 平面コイル

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10203066A (ja) * 1997-01-28 1998-08-04 Hitachi Ltd 非接触icカード
US6136458A (en) 1997-09-13 2000-10-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Ferrite magnetic film structure having magnetic anisotropy
GB2336473A (en) * 1998-04-15 1999-10-20 Motorola Gmbh An inductor
US7107666B2 (en) 1998-07-23 2006-09-19 Bh Electronics Method of manufacturing an ultra-miniature magnetic device
AU5220599A (en) * 1998-07-23 2000-02-14 Bh Electronics, Inc. Ultra-miniature magnetic device
US6885275B1 (en) * 1998-11-12 2005-04-26 Broadcom Corporation Multi-track integrated spiral inductor
US6194774B1 (en) * 1999-03-10 2001-02-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Inductor including bonding wires
DE10104116A1 (de) * 2001-01-31 2002-08-01 Philips Corp Intellectual Pty Anordnung zum Erfassen des Drehwinkels eines drehbaren Elements
US6577219B2 (en) * 2001-06-29 2003-06-10 Koninklijke Philips Electronics N.V. Multiple-interleaved integrated circuit transformer
DE10132847A1 (de) * 2001-07-06 2003-01-30 Fraunhofer Ges Forschung Leiter und Spule mit verringerten Wirbelstromverlusten
WO2003015110A1 (en) * 2001-08-09 2003-02-20 Koninklijke Philips Electronics N.V. Planar inductive component and a planar transformer
US6700472B2 (en) * 2001-12-11 2004-03-02 Intersil Americas Inc. Magnetic thin film inductors
KR20040072581A (ko) * 2004-07-29 2004-08-18 (주)제이씨 프로텍 전자기파 증폭중계기 및 이를 이용한 무선전력변환장치
KR100768919B1 (ko) * 2004-12-23 2007-10-19 삼성전자주식회사 전원 생성 장치
JP3972951B2 (ja) * 2005-07-04 2007-09-05 オムロン株式会社 スイッチング電源、電源装置および電子機器
US7786836B2 (en) * 2005-07-19 2010-08-31 Lctank Llc Fabrication of inductors in transformer based tank circuitry
US7250826B2 (en) * 2005-07-19 2007-07-31 Lctank Llc Mutual inductance in transformer based tank circuitry
US7511588B2 (en) * 2005-07-19 2009-03-31 Lctank Llc Flux linked LC tank circuits forming distributed clock networks
US7508280B2 (en) * 2005-07-19 2009-03-24 Lc Tank Llc Frequency adjustment techniques in coupled LC tank circuits
US7948055B2 (en) * 2006-08-31 2011-05-24 United Microelectronics Corp. Inductor formed on semiconductor substrate
JP5576246B2 (ja) * 2010-01-06 2014-08-20 株式会社神戸製鋼所 アキシャルギャップ型ブラシレスモータ
CN102097198A (zh) * 2010-11-29 2011-06-15 番禺得意精密电子工业有限公司 组合式电感器
US9225392B2 (en) * 2011-03-09 2015-12-29 Qualcomm Incorporated Flat power coil for wireless charging applications
US20130214890A1 (en) 2012-02-20 2013-08-22 Futurewei Technologies, Inc. High Current, Low Equivalent Series Resistance Printed Circuit Board Coil for Power Transfer Application
DE102013226228A1 (de) * 2012-12-21 2014-06-26 Robert Bosch Gmbh Induktivladespulenvorrichtung
JP6221736B2 (ja) * 2013-12-25 2017-11-01 三菱電機株式会社 半導体装置
US20170169929A1 (en) * 2015-12-11 2017-06-15 Analog Devices Global Inductive component for use in an integrated circuit, a transformer and an inductor formed as part of an integrated circuit
US10438889B2 (en) * 2016-12-23 2019-10-08 Advanced Semiconductor Engineering, Inc. Semiconductor package device and method of manufacturing the same
US11404197B2 (en) 2017-06-09 2022-08-02 Analog Devices Global Unlimited Company Via for magnetic core of inductive component
DE102021112455A1 (de) 2021-05-12 2022-11-17 Technische Universität Dresden, Körperschaft des öffentlichen Rechts Spulenanordnungen und Verfahren zum Herstellen einer Spulenanordnung

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2520934C3 (de) * 1975-05-10 1982-07-08 Blaupunkt-Werke Gmbh, 3200 Hildesheim Gedruckte Spule
US4547961A (en) * 1980-11-14 1985-10-22 Analog Devices, Incorporated Method of manufacture of miniaturized transformer
JPS5873105A (ja) * 1981-10-27 1983-05-02 Nec Corp うず巻コイル
JPS63116411A (ja) * 1986-11-05 1988-05-20 Fujikura Ltd プリントコイルとそのインダクタンス調整方法
US5039964A (en) * 1989-02-16 1991-08-13 Takeshi Ikeda Inductance and capacitance noise filter
DE3920081A1 (de) * 1989-06-20 1991-01-03 Foerster Inst Dr Friedrich Suchspulenanordnung
KR960006848B1 (ko) * 1990-05-31 1996-05-23 가부시끼가이샤 도시바 평면형 자기소자
JPH0457307A (ja) * 1990-06-26 1992-02-25 Matsushita Electric Works Ltd 電磁装置
US5598327A (en) * 1990-11-30 1997-01-28 Burr-Brown Corporation Planar transformer assembly including non-overlapping primary and secondary windings surrounding a common magnetic flux path area
US5095296A (en) * 1990-12-31 1992-03-10 Fair-Rite Products Corporation Spilt ferrite bead case for flat cable
JP2941484B2 (ja) * 1991-05-31 1999-08-25 株式会社東芝 平面トランス
JP3102125B2 (ja) * 1992-02-28 2000-10-23 富士電機株式会社 薄膜磁気素子
JP3141562B2 (ja) * 1992-05-27 2001-03-05 富士電機株式会社 薄膜トランス装置
JP2897091B2 (ja) * 1992-07-09 1999-05-31 株式会社村田製作所 ライントランス
US5559360A (en) * 1994-12-19 1996-09-24 Lucent Technologies Inc. Inductor for high frequency circuits

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100510638B1 (ko) * 1999-02-04 2005-08-31 엘지전자 주식회사 반도체 인덕터 소자
US6383626B1 (en) 1999-04-19 2002-05-07 Kawatetsu Mining Co., Ltd. Magnetic ferrite film for magnetic devices
US6831543B2 (en) 2000-02-28 2004-12-14 Kawatetsu Mining Co., Ltd. Surface mounting type planar magnetic device and production method thereof
US6903645B2 (en) 2000-02-28 2005-06-07 Kawatetsu Mining Co., Ltd. Surface mounting type planar magnetic device and production method thereof
JP2002217033A (ja) * 2001-01-19 2002-08-02 Kawasaki Steel Corp 平面磁気素子
WO2010001749A1 (ja) * 2008-07-04 2010-01-07 パナソニック電工株式会社 平面コイル
JP2010016235A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Panasonic Electric Works Co Ltd 平面コイル
US8362868B2 (en) 2008-07-04 2013-01-29 Panasonic Corporation Plane coil

Also Published As

Publication number Publication date
EP0762443A3 (en) 1997-10-29
EP0762443A2 (en) 1997-03-12
US5966063A (en) 1999-10-12
DE69624765D1 (de) 2002-12-19
KR100279544B1 (ko) 2001-02-01
DE69624765T2 (de) 2003-07-17
EP0762443B1 (en) 2002-11-13
JP3725599B2 (ja) 2005-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09134820A (ja) 平面型磁気素子
US6404317B1 (en) Planar magnetic element
JPH04363006A (ja) 平面型磁気素子
WO2008007705A1 (fr) Inducteur multicouche
JPH1140438A (ja) 平面型磁気素子
US20030234436A1 (en) Semiconductor device with a spiral inductor and magnetic material
KR100299893B1 (ko) 트랜스
JP3540733B2 (ja) 平面型磁気素子及びそれを用いた半導体装置
JP4009142B2 (ja) 磁心型積層インダクタ
JP2001267155A (ja) 平面型磁気素子
JP2002353045A (ja) パワートランス及びこれを用いた電力変換装置
JPS6276509A (ja) 薄形トランス
JP3620623B2 (ja) 平面型磁気素子
JPH08191014A (ja) 薄膜型表皮効果素子
JP3557203B2 (ja) 平面型磁気素子
JP2000269035A (ja) 平面磁気素子
Hayano et al. Development of film transformer
JP2958893B2 (ja) 平面インダクタ
JPH03280409A (ja) 平面トランス
JP3228995B2 (ja) 平面型磁気素子
JP2001257120A (ja) 多連筒状チョークコイル。
JPH11243021A (ja) 電源回路用のチョークコイル
JPH08172015A (ja) 薄膜積層形磁気誘導素子
JP2001285005A (ja) ノイズフィルタ
JP2522612B2 (ja) 薄膜インダクタンス素子

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050922

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080930

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090930

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees