JPH09132534A - アンチトロンビン−iiiの液状製剤およびその保存 安定化方法 - Google Patents

アンチトロンビン−iiiの液状製剤およびその保存 安定化方法

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JPH09132534A
JPH09132534A JP7293160A JP29316095A JPH09132534A JP H09132534 A JPH09132534 A JP H09132534A JP 7293160 A JP7293160 A JP 7293160A JP 29316095 A JP29316095 A JP 29316095A JP H09132534 A JPH09132534 A JP H09132534A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 アンチトロンビン−III 、およびグルコ
ン酸もしくはその塩を含有するアンチトロンビン−III
の液状製剤であり、好適には、アンチトロンビン−III
、グルコン酸もしくはその塩、クエン酸もしくはその
塩、糖および界面活性剤を含有するアンチトロンビン−
III の液状製剤である。 【効果】 本発明の製剤は、長期間保存しても安定であ
り、投与しても血圧の低下や心臓障害が生じなく、臨床
面でも薬理効果および安全性において何ら問題がない。
また乾燥製剤に比べると注射用蒸留水への溶解の必要も
なく、簡便に投与できる等の利点がある。従って、臨床
的に極めて有用な製剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期保存において
安定で、かつ投与しても血圧の低下や心臓障害の生じる
ことがほとんどないアンチトロンビン−III の液状製剤
およびアンチトロンビン−III 液状製剤の安定化方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】アンチトロンビン−III (以下、AT−
III という。)は血漿中に存在するα 2 グロブリンに属
する糖蛋白質の一種で、その分子量は65000〜68
000である。AT−III はプロテアーゼ阻害活性を有
しており、トロンビンの凝固活性に対する強い阻害作
用、およびその他の血液凝固因子、活性化X因子、活性
化IX因子などに対する阻害作用をも有している。その
他、プラスミンやトリプシンに対する阻害作用があるこ
とも報告されている。これらの阻害作用は、一般にヘパ
リンの共存下でより速やかに進行することが知られてい
る。
【0003】このような薬理作用を有するAT−III
は、凝固異常亢進の補正、具体的には汎発性血管異常症
(DIC)の治療を目的として用いられるものである。
ところで、AT−III は溶解状態では安定性が悪く、重
合化により静注投与における副作用の原因ともなること
から、これまで凍結乾燥の態様で製剤化されていた。一
方、液状製剤は、乾燥製剤に比べると使用時における注
射用蒸留水への溶解の必要もなく簡便に投与でき、また
製造工程で凍結乾燥操作を必要とせず製造上経済的であ
るなどの利点があるが、上記の如く、AT−III は溶液
状態では安定性に劣ることからAT−III 液状製剤の実
用化は遅れていた。僅かに試薬の分野で、AT−III を
ヘパリンの共存下、溶液状態で4℃7日間保存可能であ
ったことを確認したにすぎない(特開昭55−1034
63号)。
【0004】このような問題を解決する製剤として、W
O94/22471に、安定化剤としてクエン酸もしく
はその塩を含有するAT−III 液状製剤が開示されてい
る。このAT−III 液状製剤は、加熱処理時および長期
保存時におけるAT−III の活性の低下および重合化が
防止され、安定性が良好である。しかし、上記AT−II
I 液状製剤はクエン酸もしくはその塩を含有しているた
め、この液状製剤を投与すると血圧の低下や心臓障害が
生じるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、AT
−III の溶液状態での安定性を改善し、長期保存が可能
で、特に4℃から室温での長期保存において安定であ
り、かつ投与しても血圧の低下や心臓障害が生じること
がほとんどなく、さらには投与の簡易なAT−III液状
製剤およびその保存安定化方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の如き従来技術にお
ける問題を解消するため本発明者らは、溶液状態でのA
T−III の安定化および心臓障害の低減について広範な
検討を試みてきたところ、安定化剤としてグルコン酸も
しくはその塩を配合することにより、AT−III の溶液
状態での安定性が良好で長期保存においてもAT−III
が安定であり、かつこのように調製したAT−III 液状
製剤を投与しても血圧の低下や心臓障害を生じることが
ほとんどないことを見出した。そしてこのAT−III 液
状製剤は、臨床面でも薬理効果および安全性において何
ら問題のないことを見出し本発明を完成したものであ
る。
【0007】すなわち本発明は、アンチトロンビン−II
I 、およびグルコン酸もしくはその塩とを含有すること
を特徴とするアンチトロンビン−III の液状製剤に関す
る。また、本発明は、アンチトロンビン−III 液状製剤
に安定化剤としてグルコン酸もしくはその塩を添加する
ことを特徴とするアンチトロンビン−III 液状製剤の保
存安定化方法に関する。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。 (I)AT−III について 本発明で使用されるAT−III は、ヒト由来のもので医
薬として使用できる程度に精製されたものであれば特に
制限されるものではなく、例えばヒトの全血、血漿、血
清または凝固した血液から圧搾された血清などから精製
することができる。使用される血液としては、特にHB
s抗原、抗HIV抗体、抗ATLV抗体、抗HCV抗体
に対して陰性であり、GTPが正常値の2倍以下である
ものが好ましい。血液,血漿からのAT−III の精製法
としては、例えば特開昭48−35017号公報(米国
特許3842061号)、特公昭59−7693号公報
(米国特許4340589号)、特開平1−27560
0号公報(EP339919)、EP551084に開
示の方法等が例示される。例えば、血漿からクリオプリ
シピテートを除去した上清の低温エタノール画分IV−
1、画分IVまたは画分II+III を、更にヘパリンアフィ
ニティークロマトグラフィーなどの操作を経て精製する
方法などが挙げられる。また、細胞培養法〔例えば、特
表昭57−500768号公報(EP53165)参
照〕、遺伝子工学法〔例えば、特開昭58−16252
9号公報(EP90505)参照〕などにより調製され
るAT−III も使用できる。
【0009】(II)AT−III の液状製剤 本発明のAT−III 液状製剤は、AT−III 、およびグ
ルコン酸もしくはその塩とを含有する液状製剤である。
本発明のAT−III 液状製剤は、AT−III を通常10
〜500単位/ml、好ましくは1〜200単位/m
l、より好ましくは25〜100単位/mlの割合で含
有するものである。本明細書においてAT−III 1単位
とは、正常人血漿1ml中に含まれるAT−III 量に相
当するAT−III の量をいう。
【0010】グルコン酸は塩の態様をしていてもよく、
例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金
属塩、アンモニウム塩等の有機塩等が例示される。好ま
しくはナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、
マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩
であり、特に好ましくはカルシウム塩、ナトリウム塩で
ある。
【0011】グルコン酸もしくはその塩は、上記液状製
剤中、好ましくは0.5〜3.0w/v%、より好まし
くは0.5〜2.0w/v%、特に好ましくは1.0〜
1.5w/v%の範囲となるように添加される。この添
加量が0.5w/v%未満の場合、AT−III の安定化
効果が不十分であり、逆に添加量が3.0w/v%を超
える場合、クエン酸ナトリウムとのキレート作用によ
り、沈殿物を生じたり、AT−III の安定化効果が低下
して好ましくない。
【0012】本発明の液状製剤は、さらにグルコン酸以
外の有機酸を含有していてもよい。本明細書において有
機酸とは、分子内に少なくとも1個、好ましくは1〜3
個のカルボキシル基(−COOH)を有する化合物をい
う。一塩基酸、二塩基酸、三塩基酸とは、それぞれカル
ボキシル基を1、2または3個有する化合物をいう。
【0013】本発明で使用されるグルコン酸以外の有機
酸は、脂肪族または芳香族、飽和または不飽和、一塩基
酸(モノカルボン酸)、二塩基酸(ジカルボン酸)また
は三塩基酸(トリカルボン酸)のいずれでもよい。好ま
しくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6の
ものが挙げられる。一塩基酸としては、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、吉草酸などの飽和脂肪族モノカルボン酸、
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン
などの一塩基酸のアミノ酸が例示される。二塩基酸とし
ては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸、マレイン酸、
フマル酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸、フタル酸な
どの芳香族ジカルボン酸、アスパラギン酸、グルタミン
酸などの二塩基酸のアミノ酸、リンゴ酸、酒石酸などの
二塩基酸のヒドロキシ酸が例示される。三塩基酸として
は、クエン酸などの三塩基酸のヒドロキシ酸が例示され
る。好ましくは、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、アス
パラギン酸、クエン酸であり、より好ましくはリンゴ
酸、クエン酸である。
【0014】さらに、かかる有機酸は塩の態様をしてい
てもよい。有機酸の塩としては、例えばナトリウム塩、
カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩等のアル
カリ土類金属塩、アンモニウム塩等の有機塩等が例示さ
れる。好ましくは、ナトリウム塩またはカルシウム塩で
ある。本発明で使用される有機酸塩として、より好まし
くはリンゴ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムであり、
特に好ましくはクエン酸ナトリウムである。
【0015】有機酸もしくはその塩は、上記液状製剤
中、好ましくは2〜20w/v%、より好ましくは2〜
10w/v%、特に好ましくは3〜5w/v%の範囲と
なるように添加される。この添加量が2w/v%未満の
場合、AT−III の安定化効果が低下し、逆に添加量が
20w/v%を超える場合、AT−III の安定化効果は
良好となるが、浸透圧比が高くなり毒性による血圧の低
下をきたすので好ましくない。特に有機酸がクエン酸で
ある場合、得られる製剤を投与すると血圧の低下や心臓
障害が生じる。
【0016】本発明の液状製剤には、さらに補助安定化
剤として糖を添加してもよい。糖の添加により、有機酸
の添加量を低くし、AT−III 活性の失活の原因となる
二峰性を防ぐことができる。本発明で使用される糖とし
ては、例えば単糖類、二糖類、糖アルコール、アミノ糖
等が挙げられる。単糖類としてはグルコース、フルクト
ース、ガラクトース、マンノース、アラビノース、イノ
シトール等が、二糖類としてはサッカロース、ラクトー
ス、マルトース等が、また糖アルコールとしてはマンニ
トール、ソルビトール、キシリトール等が例示される。
またアミノ糖としては、グルコサミンおよびアミノ糖誘
導体であるN−アセチル−D−グルコサミンなどが例示
される。好ましくは、サッカロース、ラクトース、ソル
ビトール、イノシトール、マルトース、N−アセチル−
D−グルコサミン、マンニトールである。
【0017】糖は、上記製剤中、好ましくは0.1〜4
0w/v%、より好ましくは0.5〜20w/v%、特
に好ましくは5〜10w/v%の範囲となるように添加
される。この添加量が0.1w/v%未満の場合、AT
−III の安定化効果が低下し、逆に添加量が40w/v
%を超える場合、AT−III の安定化効果は良好となる
が、浸透圧比が高くなり粘性が増すので好ましくない。
【0018】また本発明の液状製剤には、補助安定化剤
として界面活性剤をさらに添加してもよい。界面活性剤
の添加により、保存中の不溶性異物の発生を防止するこ
とができる。界面活性剤としては、非イオン系界面活性
剤が好ましく、例えばポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル(例えば商品名:トウィーン)、ポリオキ
シエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体(例えば商
品名:プルロニック)、ポリアルキレングリコール(例
えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール等)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例え
ば商品名:トリトン)等が例示される。これらの界面活
性剤の分子量は2,000〜20,000が好ましい。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸
としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン
酸、ラウリン酸、オレイン酸等の炭素数12〜18の脂
肪酸が挙げられる。
【0019】界面活性剤は、上記製剤中、好ましくは
0.005〜0.1w/v%、より好ましくは0.01
〜0.05w/v%、特に好ましくは0.01〜0.0
3w/v%の範囲となるように添加される。この添加量
が0.005w/v%未満の場合、AT−III の安定化
効果が低下し、また振盪すると蛋白の変性による不溶性
異物が出現し、逆に添加量が0.1w/v%を超える場
合、毒性による血圧の低下をきたすので好ましくない。
【0020】また、本発明の液状製剤には、さらにその
他の安定化剤を添加することもできる。例えば、無機
塩、アルブミン、アプロチニン、エチレンジアミン四酢
酸(EDTA)またはその塩などが挙げられる。無機塩
としては特に限定されないが、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリ
ウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン
酸二水素カリウム、リン酸カリウム等が例示される。
【0021】また本発明の液状製剤には、本発明の目的
に反しない限り、通常液状製剤に用いられる添加剤、例
えば等張化剤(ソルビトール、マンニトール、グリセリ
ン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
グルコース、塩化ナトリウム等)、防腐殺菌剤(塩化ベ
ンザルコニウム、パラオキシ安息香酸エステル類、ベン
ジルアルコール、パラクロルメタキセノール、クロルク
レゾール、フェネチルアルコール、ソルビン酸またはそ
の塩、チメロサール、クロロブタノール等)、キレート
剤(エデト酸ナトリウム、縮合リン酸ナトリウム等)、
粘稠剤(ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸ナトリウム等)等を通常使用される添加量で配合する
ことができる。
【0022】本発明のAT−III 液状製剤は、さらに糖
硫酸エステルを添加することもできる。糖硫酸エステル
としては、ヘパリン、デキストラン硫酸等が例示され、
好ましくはヘパリンである。ヘパリンの含有量は、液状
製剤中、好ましくは1〜1000単位/ml、より好ま
しくは10〜100単位/mlである。またAT−III
に対する割合は、AT−III 1単位当たり好ましくは
0.1〜100単位、より好ましくは1〜5単位が例示
される。
【0023】本発明の液状製剤は、好ましくはpH7.
0〜10.0、より好ましくはpH7.0〜9.0、特
に好ましくはpH7.0〜8.0であり、この範囲にお
いて安定であり、就中pH7.0〜7.8においては長
期保存に安定である。またpH7.0〜8.0の製剤
は、注射時の疼痛が緩和されるので、注射剤として使用
するのに適している。
【0024】pHの調整は通常の方法で行うことがで
き、例えば調整剤として水酸化物または適当な緩衝液な
どを用いて行ってもよい。水酸化物としては水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等が例示される。緩衝液として
はリン酸塩緩衝液、重炭酸塩緩衝液、トリス緩衝液等が
例示される。
【0025】本発明の液状製剤には、本発明の目的に反
しない限りAT−III 以外の薬効成分を配合することが
できる。例えば血漿分画製剤(トロンビン、ヘパリンコ
ファクター、フィブリノゲン)等が例示される。
【0026】本発明の液状製剤の態様としては、AT−
III が他の成分と共に水中に溶解された態様であれば特
に制限されるものではなく、例えば注射剤、点滴剤など
の態様のものが例示される。溶解させる水としては、例
えば注射用蒸留水、滅菌精製水等が例示される。
【0027】本発明の液状製剤は、液剤の種類に応じ、
自体既知の手段を用いて調製することができる。また所
望により加熱処理、除菌濾過などの処理を施すことがで
きる。
【0028】このようにして調製された本発明液状製剤
は、通常4℃〜室温において長期保存が可能である。通
常15℃以下で少なくとも24ヵ月間、室温で少なくと
も6ヵ月間の保存が可能であり、製剤調製時におけるA
T−III 活性の少なくとも80%、好ましくは90%以
上保持する。
【0029】本発明の液状製剤は、先天性AT−III 欠
乏に起因する血栓形成傾向およびAT−III 低下を伴う
汎発性血管内凝固症候群(DIC)の治療に有用であ
る。本剤の投与方法は、従来のAT−III 注射剤もしく
は点滴剤の処方に準じることができ、例えば、本発明液
状製剤を緩徐に静注もしくは点滴静注する方法が挙げら
れる。通常、本発明液状製剤は1日1,000〜3,0
00単位(又20〜60単位/kg)の割合で投与される
が、かかる投与量は年齢、体重、症状などにより適宜増
減してもよい。なお、産科的、外科的DICなどで緊急
処置として本剤を使用する場合は、1日1回40〜60
単位/kgを投与することが好ましい。本発明の液状製
剤の浸透圧は、ヒトおよび動物の生理的条件と同じかも
しくはそれに近いことが好ましい。
【0030】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
ない。 実施例1 AT−III 500単位、グルコン酸カルシウム300m
gを注射用水10mlに溶解し、pHを7.5に調整し
てAT−III 液状製剤とした。
【0031】実施例2 AT−III 500単位、グルコン酸カルシウム100m
g、クエン酸ナトリウム300mgを注射用水10ml
に溶解し、pHを7.5に調整してAT−III液状製剤
とした。
【0032】実施例3 AT−III 500単位、グルコン酸ナトリウム150m
g、クエン酸ナトリウム500mgを注射用水10ml
に溶解し、pHを7.5に調整してAT−III液状製剤
とした。
【0033】実施例4 AT−III 500単位、グルコン酸カルシウム100m
g、リンゴ酸ナトリウム300mgを注射用水10ml
に溶解し、pHを7.5に調整してAT−III液状製剤
とした。
【0034】実施例5 AT−III 500単位、グルコン酸カルシウム100m
g、サッカロース2000mgを注射用水10mlに溶
解し、pHを7.5に調整してAT−III 液状製剤とし
た。
【0035】実施例6 AT−III 500単位、グルコン酸カルシウム100m
g、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合
体(商品名プルロニックPF−68)1mgを注射用水
10mlに溶解し、pHを7.5に調整してAT−III
液状製剤とした。
【0036】実施例7 AT−III 500単位、グルコン酸カルシウム100m
g、サッカロース2000mg、ポリオキシエチレン−
ポリオキシプロピレン共重合体(商品名プルロニックP
F−68)1mgを注射用水10mlに溶解し、pHを
7.5に調整してAT−III 液状製剤とした。
【0037】実施例8 AT−III 500単位、グルコン酸カルシウム100m
g、クエン酸ナトリウム300mg、サッカロース20
00mg、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン
共重合体(商品名プルロニックPF−68)1mgを注
射用水10mlに溶解し、pHを7.5に調整してAT
−III 液状製剤とした。
【0038】実施例9 AT−III 500単位、グルコン酸カルシウム150m
g、クエン酸ナトリウム500mg、サッカロース10
00mg、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン
共重合体(商品名プルロニックPF−68)1mg、ヘ
パリン5000単位を注射用水10mlに溶解し、pH
を7.5に調整してAT−III 液状製剤とした。
【0039】以下の実験例において、本発明のAT−II
I 液状製剤中のAT−III の安定性を調べた。なお、A
T−III の安定性は、残存するAT−III 活性および/
またはAT−III の重合化の割合から評価した。なお、
以下に述べるように、AT−III 活性はAT−III 活性
測定キット(テストチームAT−III ・2キット:第一
化学薬品製)を用いて測定し、AT−III の重合化の割
合はHPLC(高速液体クロマトグラフィー)分析によ
って測定した。
【0040】(1)AT−III 活性の測定 検体希釈液50μl〔2.4U/mlヘパリン,40m
M トリス−塩酸緩衝液,0.14M NaCl,10
mM EDTA(pH8.4)中〕をチューブに採り、
ヒトトロンビン溶液〔0.9%塩化ナトリウム、0.0
5%ウシ血清アルブミン(BSA),0.05%ポリエ
チレングリコール(PEG)#6000中、1U/ml
トロンビン含有)100μlを加え、37℃で5分間プ
レインキュベートした後、合成基質液(S−2238:
HD−フェニルアラニル−L−ピペコリル−L−アルギ
ニル−p−ニトロアニリド・二塩酸塩)100μlを加
え、さらに37℃で5分間インキュベートした。発色
後、クエン酸溶液を1ml加えて反応を停止させ、分光
光度計で波長405nmの吸光度を測定した。測定検体
と同時に正常ヒト血漿(1U AT−III /ml)を測
定し、その検量線から検体のAT−III 含量を測定し
た。
【0041】(2)HPLC分析 G3,000SWXLカラム(東ソー社製)を0.3M
NaCl加0.05Mリン酸塩緩衝液(pH7.0)で
平衡化した後、流速0.7ml/分で測定を行った。
【0042】実験例1 AT−III (乾燥製剤、商品名ノイアート、ミドリ十字
社製)濃縮バルク液(AT−III 力価:50U/ml)
を2%クエン酸ナトリウム、pH7.5で一夜透析した
後、表1に示す各種安定化剤を添加し、除菌濾過後、6
0℃で1時間または55℃で10時間加熱処理を行い、
HPLC分析を行った。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】クエン酸の添加量を減らし、グルコン酸ナ
トリウムを安定化剤の1つとして添加した製剤は対照と
同等の安定化効果を示した。
【0045】実験例2 AT−III (乾燥製剤、商品名ノイアート、ミドリ十字
社製)濃縮バルク液(AT−III 力価:50U/ml)
を2%クエン酸ナトリウム、pH7.5で一夜透析した
後、表2に示す安定化剤を添加し、除菌濾過後、55℃
で10時間または60℃で30分間加熱処理を行い、H
PLC分析を行った。結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】有機酸としてグルコン酸カルシウムのみを
用いた例は、有機酸としてクエン酸ナトリウムのみを用
いた例と同等の安定化効果を示し、有機酸としてグルコ
ン酸カルシウムとクエン酸ナトリウムを併用した例は、
有機酸としてクエン酸ナトリウムのみを用いた例よりも
良好な安定化効果を示した。
【0048】実験例3 AT−III (乾燥製剤、商品名ノイアート、ミドリ十字
社製)濃縮バルク液(AT−III 力価:50U/ml)
を2%クエン酸ナトリウム、pH7.5で一夜透析した
後、表3に示す安定剤を添加し、除菌濾過後、55℃で
10時間加熱処理を行い、1時間、3時間、5時間およ
び10時間のAT−III 活性の残存率の測定およびHP
LC分析を行った。結果を表3、図1および図2に示
す。
【0049】
【表3】
【0050】3.0w/v%Cit-Na, 20w/v%Sacc., 1.0w/v%Glu
c-Ca, 0.01w/v%P.F.-68 pH7.5の組成の安定化剤を使用
した製剤が安定化効果が最も良好であることがわかっ
た。
【0051】実験例4 AT−III (乾燥製剤、商品名ノイアート、ミドリ十字
社製)濃縮バルク液(AT−III 力価:50U/ml)
を2%クエン酸ナトリウム、pH7.5で一夜透析した
後、表4に示す安定剤を添加し、除菌濾過後、11℃で
3、6、12、15、18、22ヵ月後のAT−III 活
性の残存率の測定およびHPLC分析を行った。結果を
表4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】表4より、 3w/v%Gluc-Ca, 20w/v%Sacc.,
0.01w/v%P.F.-68 pH7.5 の組成、 3w/v%Cit-Na, 20w/v%
Sacc., 1w/v%Gluc-Ca, 0.01w/v%P.F.-68 pH7.5の組成、
および 5w/v%Cit-Na, 20w/v%Sacc., 1w/v%Gluc-Ca, 0.0
1w/v%P.F.-68 pH7.5の組成の液状製剤はいずれも22ヵ
月でも安定性が良好であることがわかった。
【0054】表1〜4および図1〜2中、Cit-Naはクエ
ン酸ナトリウム、Sacc. はサッカロース、P.F.-68 はプ
ルロニックPF−68、 Lact.はラクトース、 Dext.は
デキストロース、 Sorb.はソルビトール、Gly.はグリシ
ン、 Mann.はマンニトール、Malt.はマルトース、 Ino
s.はイノシトール、lys はリジン、Arg はアルギニン、
Phe はフェニルアラニン、Gluc-Na はグルコン酸ナトリ
ウム、Ala はアラニン、Sali-Na はサリチル酸ナトリウ
ム、Gluc-Ca はグルコン酸カルシウム、Glu-Naはグルタ
ミン酸ナトリウムを示す。
【0055】実験例5 AT−III 液状製剤の犬に対する呼吸・循環器系に及ぼ
す影響を調べた。なお、試験にはイヌ(雑種、雄性、体
重9.0〜11.0kg、予備飼育期間1週間以上)を
7頭使用し、温度19±2℃、湿度65±10%の条件
で飼育した。この雄性雑犬を1群3頭使用し、ペントバ
ルビタール−Na塩の静脈内投与(25mg/kg)で
麻酔し後背位に固定した。呼吸、血圧、心拍数、血流量
および心電図を測定し、平均値±標準偏差を求めた。呼
吸は気管にチューブ(商品名トラキロン、テルモ製)に
サーミスター型呼吸センサー(日本光電製、TR−61
2T)を介し、血圧は大腿動脈にカテーテルを挿入しデ
ィスポ血圧トランスデュサー(日本光電製、DX−36
0)および圧ランプ(日本光電製、AP−641G)を
介して、心拍数は脈圧をトリガーして心拍計(日本光電
製、AT−601G)を介して、血流量は大腿動脈に血
流量測定用プローブを装着し電磁流量計(日本光電製、
MFV−3100)を介して、いずれもポリグラフ(日
本光電製、RM−6000)に連結し同時記録した。心
電図(PR、QRS、QT、T、S−T)は標準四肢第
II誘導にて心電計(日本光電製、ECG−8110)上
に記録した。被検薬剤として、AT−III (50U/m
l)、3w/v%グルコン酸カルシウム、20.0w/
v%サッカロースおよび0.01w/v%プルロニック
PF−68からなるpH7.5のAT−III 液状製剤
(A)、AT−III(50U/ml)、3w/v%クエ
ン酸ナトリウム、20.0w/v%サッカロースおよび
0.01w/v%プルロニックPF−68からなるpH
7.5のAT−III 液状製剤(B)、およびAT−III
(50U/ml)、3w/v%クエン酸ナトリウム、2
0.0w/v%サッカロース、1.0w/v%、グルコ
ン酸カルシウムおよび0.01w/v%プルロニックP
F−68からなるpH7.5のAT−III 液状製剤
(C)を使用し、その投与量は0.6ml/kgとし、
大腿静脈内に留置したカテーテルを介してマルチホルダ
ー付シリンジポンプ(Harverd22−M)を用
い、投与速度0.25ml/kg/minとした。な
お、観察時間は投与前、投与中間、投与後1分、5分、
15分および30分とした。その結果を表5〜表7に示
す。
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】
【表7】
【0059】表5〜7より、液状製剤(B)において
は、血圧が低下し、心電図に変化が認められたが、液状
製剤(A)においては、液状製剤(B)に比べて血圧の
低下および心電図の変化はかなり抑えられ、液状製剤
(C)においては、血圧の低下および心電図の変化はほ
とんど認められなかった。
【0060】参考例 コーンの冷エタノール分画法で得られた画分IV−1のペ
ースト10kgを生理食塩水100リットルに懸濁し、
硫酸バリウムを5w/v%になるように加え、室温で3
0分間攪拌し、微量に存在するプロトロンビンを硫酸バ
リウムに吸着させて除去した。この上清液をpH6.5
に調整し、ポリエチレングリコール#4,000を13
w/v%となるように加え、生じた沈澱を遠心分離して
除き、さらにポリエチレングリコール#4,000を3
0w/v%になるように加え、生じた沈澱を遠心分離し
て回収した。この沈澱を冷生理食塩水約20リットルに
溶解し、予め生理食塩水で調整されたヘパリンセファロ
ースのカラムに注入し、AT−III をカラムに吸着させ
た。このカラムを0.4Mの塩化ナトリウム溶液で洗浄
して不純蛋白を除いた後、2.0Mの塩化ナトリウム溶
液をカラムに流して溶出してくる部分を回収した。この
AT−III の水溶液にクエン酸ナトリウムを0.6Mの
濃度に加え、pH7.8に調整した後、60℃で10時
間の加熱処理を施した後、塩化ナトリウム(最終濃度3
M)およびクエン酸ナトリウム(最終濃度20mM)を
添加し、pH7.5に調整した。一方、3M塩化ナトリ
ウム含有20mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH7.
5)で平衡化したブチル型ポリビニル系担体(ブチルト
ヨパール650、東洋曹達(株)製)にAT−III 含有
水溶液を接触させたのちに上記緩衝液で展開し、未吸着
画分を回収した。続いて0.5%クエン酸ナトリウム緩
衝液(pH7.5)に対して一夜透析を行い精製AT−
III を得た。
【0061】
【発明の効果】AT−III と安定化剤(グルコン酸もし
くはその塩、糖硫酸エステルまたは界面活性剤)を配合
してなる本発明のAT−III 液状製剤によれば、加熱処
理時および長期保存時におけるAT−III 活性の低下、
重合化を防止することができ、かつ投与しても血圧の低
下や心臓障害が生じることがほとんどない。このため、
本発明の液状製剤はそのまま商品(注射剤など)として
提供することができる。従って、使用に際して用時溶解
することなく、そのまま注射剤等として患者に投与する
ことができるため、投与時の操作が簡略化でき臨床使用
上有用である。また製造工程において、凍結乾燥工程を
省くことができるため、製造の効率化、および経済化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例3のAT−III 活性残存率のタイムコー
スを示すグラフである。
【図2】実験例3のHPLC分析のタイムコースを示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47:12)

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンチトロンビン−III 、およびグルコ
    ン酸もしくはその塩を含有することを特徴とするアンチ
    トロンビン−III の液状製剤。
  2. 【請求項2】 さらに糖を含有することを特徴とする請
    求項1に記載のアンチトロンビン−III の液状製剤。
  3. 【請求項3】 さらに界面活性剤を含有することを特徴
    とする請求項1または2に記載のアンチトロンビン−II
    I の液状製剤。
  4. 【請求項4】 さらにグルコン酸以外の有機酸もしくは
    その塩を含有することを特徴とする請求項1〜3に記載
    のアンチトロンビン−III の液状製剤。
  5. 【請求項5】 グルコン酸以外の有機酸がクエン酸であ
    ることを特徴とする請求項4に記載のアンチトロンビン
    −III の液状製剤。
  6. 【請求項6】 グルコン酸もしくはその塩の濃度が、液
    状製剤中0.5〜3.0w/v%の範囲であることを特
    徴とする請求項1〜5に記載のアンチトロンビン−III
    の液状製剤。
  7. 【請求項7】 有機酸もしくはその塩の濃度が、液状製
    剤中2〜20w/v%の範囲であることを特徴とする請
    求項4または5に記載のアンチトロンビン−III の液状
    製剤。
  8. 【請求項8】 アンチトロンビン−III の濃度が、10
    〜500単位/mlであることを特徴とする請求項1〜
    7に記載のアンチトロンビン−III の液状製剤。
  9. 【請求項9】 pHが7〜10の範囲であることを特徴
    とする請求項1〜8に記載のアンチトロンビン−III の
    液状製剤。
  10. 【請求項10】 さらに糖硫酸エステルを含有すること
    を特徴とする請求項1〜9に記載のアンチトロンビン−
    III の液状製剤。
  11. 【請求項11】 糖硫酸エステルがヘパリンであること
    を特徴とする請求項10に記載のアンチトロンビン−II
    I の液状製剤。
  12. 【請求項12】 ヘパリンの濃度が、1〜1000単位
    /mlであることを特徴とする請求項11に記載のアン
    チトロンビン−III の液状製剤。
  13. 【請求項13】 アンチトロンビン−III 液状製剤に安
    定化剤としてグルコン酸もしくはその塩を添加すること
    を特徴とするアンチトロンビン−III 液状製剤の保存安
    定化方法。
  14. 【請求項14】 さらに補助安定化剤として糖を添加す
    ることを特徴とする請求項13に記載のアンチトロンビ
    ン−III 液状製剤の保存安定化方法。
  15. 【請求項15】 さらに補助安定化剤として界面活性剤
    を添加することを特徴とする請求項13または14に記
    載のアンチトロンビン−III 液状製剤の保存安定化方
    法。
  16. 【請求項16】 安定化剤としてさらにグルコン酸以外
    の有機酸もしくはその塩を添加することを特徴とする請
    求項13〜15に記載のアンチトロンビン−III の液状
    製剤の保存安定化方法。
  17. 【請求項17】 グルコン酸以外の有機酸がクエン酸で
    あることを特徴とする請求項16に記載のアンチトロン
    ビン−III の液状製剤の保存安定化方法。
  18. 【請求項18】 グルコン酸もしくはその塩を、液状製
    剤中0.5〜3.0w/v%の範囲の濃度となるように
    添加することを特徴とする請求項13〜17に記載のア
    ンチトロンビン−III の液状製剤の保存安定化方法。
  19. 【請求項19】 有機酸もしくはその塩を、液状製剤中
    2〜20w/v%の範囲の濃度となるように添加するこ
    とを特徴とする請求項17または18に記載のアンチト
    ロンビン−III の液状製剤の保存安定化方法。
  20. 【請求項20】 アンチトロンビン−III の濃度が1〜
    1000単位/mlであることを特徴とする請求項13
    〜19に記載のアンチトロンビン−III の液状製剤の保
    存安定化方法。
  21. 【請求項21】 pHが7〜10の範囲に調整すること
    を特徴とする請求項13〜20に記載のアンチトロンビ
    ン−III の液状製剤の保存安定化方法。
  22. 【請求項22】 さらに糖硫酸エステルを添加すること
    を特徴とする請求項13〜21に記載のアンチトロンビ
    ン−III の液状製剤の保存安定化方法。
  23. 【請求項23】 糖硫酸エステルがヘパリンであること
    を特徴とする請求項22に記載のアンチトロンビン−II
    I の液状製剤の保存安定化方法。
  24. 【請求項24】 ヘパリンの濃度が、1〜1000単位
    /mlであることを特徴とする請求項23に記載のアン
    チトロンビン−III の液状製剤の保存安定化方法。
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