JPH09130014A - 回路基板分割方法と装置 - Google Patents

回路基板分割方法と装置

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JPH09130014A
JPH09130014A JP31013295A JP31013295A JPH09130014A JP H09130014 A JPH09130014 A JP H09130014A JP 31013295 A JP31013295 A JP 31013295A JP 31013295 A JP31013295 A JP 31013295A JP H09130014 A JPH09130014 A JP H09130014A
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cutting
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、基板に大きな応力を発生させ
ることなく、正確に基板の分割が可能であり、分割した
回路基板の寸法精度も高いものにする。 【解決手段】 分割溝2を有した大形基板1を垂直方向
に片持状態で保持する基板保持部材12と、この基板保
持部材12を大形基板1とともに所定位置に搬送する搬
送装置16を有する。大形基板1の分割溝2に沿って大
形基板1の表面を切削する周端縁部が円筒面のダイヤモ
ンドカッタ26と、このダイヤモンドカッタ26を回転
駆動する駆動装置とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、大形基板に種々
の電子素子を取り付け、その後大形基板を分割して個々
の回路基板を形成する回路基板分割方法と装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、大形の基板を個々の回路基板に分
割する方法として、一般に大形基板にV字状の分割溝を
形成し、大形基板に電子素子を取り付け後、その分割溝
に沿って個々の回路基板に分割している。個々の回路基
板に分割する方法は、図7に示すように、大形基板1を
水平に配置し、表裏のV字状の分割溝2に円板周縁に鋸
刃を有したローリングカッタ3,4が表裏から当接し、
分割溝2をさらに切削して大形基板1の分割がなされ
る。この時大形基板1は、図示しない搬送機構により、
位置決めされて水平方向に移動し、回転するローリング
カッタ3,4間を通過して切断が行われる。
【0003】また特開平6−209149号公報に開示
されているように、焼結ダイヤモンド製ローリングカッ
タを用いてセラミック基板に分割溝を形成する方法も提
案されている。このローリングカッタは、刃先が所定の
角度を有した山形に形成されているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の前者
の場合、図7に示すように、ロータリカッタ3,4の刃
先の位置が正確に一致せず、分割端面の形状が正確に直
線状にならず、バラツキがあるものであった。さらに、
分割時にこの刃先のズレ及び大形基板1に生じる応力が
大きいこと等により、分割によるバリが生じやすく、こ
のバリによっても回路基板の外形寸法の誤差が生じ、正
確な寸法の回路基板を形成することができないという問
題があった。特に小型の電子機器にとって上記回路基板
の寸法のバラツキが問題であった。さらに、分割時に回
路基板に生じる応力が大きいことから、搭載した電子素
子に悪影響が生じ、その特性等が変化したりする問題も
あった。また、ガラス繊維を有する回路基板の場合、上
記カッタの対面位置のズレにより、回路基板が分割され
ないという事態も生じ、カッタの位置決めや送りがきわ
めて面倒なものであった。
【0005】また、上記従来の技術の後者の場合、単に
分割溝を形成するものであるが、これを用いて、さらに
分割も行おうとすると、上記従来の技術と同様の問題を
生じるものである。
【0006】さらに、上記従来の技術において、基板切
断時に生じた切断粉が回路基板上の電子素子に付着し電
汽笛特性に誤差を生じさせたり、その他品質低下の原因
となる場合があった。そこで、特開平6−190620
号公報に開示されているように、回転刃の近傍に吸引装
置を設けて、切断粉を吸引するものもあるが、回転はに
より舞い上がる切断粉を全て吸引することは難しく完全
には吸引しきれないものであった。
【0007】この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑
みてされたもので、簡単な構成で、基板に大きな応力を
発生させることなく、正確に基板の分割が可能であり、
分割した回路基板の寸法精度も高い回路基板分割方法と
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、V字状の分
割溝を有した絶縁性の大形基板を垂直方向に片持状態で
保持し、この大形基板の分割溝に沿って周端縁部が円筒
面のダイヤモンドカッタにより、上記分割溝に対応する
部分を縦横に切削しながら、対向する分割溝の溝底部ま
で切削して上記大形基板を分割する回路基板分割方法で
ある。
【0009】またこの発明は、分割溝を有した大形基板
を垂直方向に片持状態で保持する基板保持部材と、この
基板保持部材を上記大形基板とともに所定位置に搬送す
る搬送装置と、上記大形基板の上記分割溝に沿って上記
大形基板の表面を切削する周端縁部が円筒面のダイヤモ
ンドカッタと、このダイヤモンドカッタを回転駆動する
駆動装置と、上記分割溝を切削しながら上記大形基板を
分割する回路基板分割装置である。
【0010】さらに、上記ダイヤモンドカッタの近傍
に、上記ダイヤモンドカッタが上記基板に当接している
個所を囲むように空気を噴射する複数の噴射孔と、上記
複数の噴射孔の内側に位置し空気を吸引する吸引口が形
成されたものである。上記吸引口は、上記ダイヤモンド
カッタと対向し、切断される回路基板の裏面側に設けら
れる基板押えの両側に開口し、この吸引口の周囲に上記
噴射孔が形成されたものである。
【0011】この回路基板分割方法と装置は、垂直方向
に保持された大形基板表面を、周面が薄い円筒面のダイ
ヤモンドカッタにより切削しながら大形基板の分割を行
い、正確に分割溝の通りに分割し、大形基板及びその基
板上の電子素子に無理なストレスが生じないものであ
る。また、上記噴射孔から噴射された空気流がその間の
吸引口に引き込まれ、エアーカーテンとなって、上記ダ
イヤモンドカッタによる粉がその周辺へ飛ばないものだ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態につい
て図面に基づいて説明する。図1〜図3はこの発明の第
一実施形態であり、この実施形態の回路基板分割装置
は、図1〜図4に示すように、V字状の分割溝2を有し
各種電子素子6,7が装着された大形基板1の側縁部1
1を、垂直方向に片持状態で保持する4個の基板保持部
材12が設けられている。この基板保持装置12は、垂
直方向の搬送ガイド14と水平方向の搬送ガイド16に
沿って、図示しない駆動装置により移動可能に設けられ
ている。搬送ガイド14の下方には、大形基板1を多数
垂直方向に並べて保持し、基板保持部材12が大形基板
1を1枚ずつ取り出す、カセット18が設けられてい
る。このカセット18の側方には、大形基板1を水平、
垂直方向に分割するカッタ装置20が設けられている。
カッタ装置20は、回転軸22を中心にモータ24によ
り90度回動可能に設けられている。また、この回路基
板分割装置の操作を行う操作ボックス24が、正面中央
部上方に取り付けられている。
【0013】カッタ装置20には、円板状のダイヤモン
ドカッタ26が取り付けられている。このダイヤモンド
カッタ26は、図2に示すように、周端縁部に円筒面状
に形成されたダイヤモンド砥粒層28が形成され、大形
基板1をこの砥粒層28により切削して、図3に示すよ
うに断面コ字形の溝30を形成しながら分割するもので
ある。また、カッタ装置20には、図2に示すように、
大形基板1を裏面側から保持する基板押え29が設けら
れ、大形基板1の分割時に大形基板1のカッタ装置20
とは反対側の分割溝2に嵌合して保持するものである。
【0014】カッタ装置20の側方には、分割した各回
路基板32を搬出する公知のコンベア部34が設けられ
ている。さらに、この回路基板分割装置の各部の動作を
行う公知の図示しない駆動装置とその制御装置が設けら
れている。
【0015】次にこの発明の実施形態の回路基板分割方
法について説明する。先ず、垂直方向の搬送ガイド14
に沿って図示しない駆動装置により基板保持部材12を
移動させ、大形基板1の側縁部11を、基板保持部材1
2により垂直方向に片持状態で挟持する。この時、図示
しない位置決め機構により、正確に大形基板1は基板保
持部材12の所定位置に位置決めされて保持される。こ
の後、水平方向の搬送ガイド16に沿って基板保持装置
12を移動させ、大形基板1をカッタ装置20に対面さ
せ、ダイヤモンドカッタ26を回転させながら垂直方向
に向いた状態で、縦方向にカッタ装置20を移動させ
る。そして、ダイヤモンドカッタ26により、図4の
〜の順に下一列目の回路基板32の上端部まで切り目
を入れる。この時の切り目は、図3に示すように、ダイ
ヤモンドカッタ26のダイヤモンド砥粒層28によっ
て、コ字形の溝30が形成され、裏面側の分割溝2に溝
30の底部が到達して、分離がなされる。
【0016】またこの時、ダイヤモンドカッタ26は大
形基板1をほとんど押圧することなく表面を切削して溝
30を形成するすることができ、大形基板1にはほとん
ど応力が生じない。従って、表面の電子素子6,7にも
力が作用せず、分割時に生じる応力による悪影響がな
い。
【0017】次に、モータ24を作動させてカッタ装置
20を90度回動させ、ダイヤモンドカッタ26を水平
状態にして大形基板1を対面させ、水平方向にカッタ装
置20を移動させる。そして、先ず図4のの位置の分
割溝2に沿って、大形基板1の端部を切り離し、次に、
の位置の分割溝2に沿って大形基板1の表面にダイヤ
モンドカッタ26を当てて移動させると、個々の回路基
板32が順に分割されて行く。この時も上記と同様に、
大形基板1にはほとんど応力が生じない。
【0018】分割された個々の回路基板32は、コンベ
アー部34により所定の位置に搬出される。さらに、次
の分割に際して、カッタ装置20は90度逆に回動し、
垂直状態となって次の列の回路基板32に縦方向に1列
分の分割溝2を分離する。そして上記と同様に、90度
回動してダイヤモンドカッタ26を水平方向にして、カ
ッタ装置20により、の位置の分割溝2で大形基板1
を分割する。同様に、次の列の回路基板32の分割に際
しても、一旦、垂直方向の分割溝2に沿って分割して、
その後水平方向の分割を行う。ここで、垂直方向の分割
を一度に行わないのは、一度に多数列分の分割をしてし
まうと、大形基板1が片持状態であるため、下方の回路
基板32が不安定となり、正確な分割ができないからで
ある。従って、大形基板1の剛性によっては、垂直方向
に一度に分割しても良い。
【0019】この回路基板分割方法と装置によれば、垂
直方向に保持された大形基板1の表面を、周面が薄い円
筒面のダイヤモンドカッタ26により切削しながら分割
を行い、正確に分割溝2の通りに分割が行われ、大形基
板1及びその上の電子素子6,7に無理な応力が生じな
いものである。従って、バリの発生もなく、分割線も正
確であり、寸法の正確なものである。また、基板保持部
材12や、搬送ガイド14,16により、正確な位置決
めと移動が可能であり、この点でも寸法精度を高くする
ことができる。さらに、水平垂直方向の分割を一つのカ
ッタ装置20で行うことができ、装置全体も小型化する
ことができる。
【0020】次にこの発明の第二実施形態について、図
5、図6を基にして説明する。この実施形態では、ダイ
ヤモンドカッタ26と対向する基板押え29に、吸引装
置40を設けたものである。この吸引装置40は、基板
押え29の両側の面に開口した吸引口42と、この吸引
口42を囲むように吸引口42の周囲に多数形成され空
気を噴射する噴射孔44を有している。噴射孔44は、
ダイヤモンドカッタ26が回路基板32に当接している
個所を囲むように空気を噴射する。吸引口42の奥に
は、吸引管路46に接続される吸引口48が形成され、
噴射孔44は、加圧エアが供給される取付部50に連通
している。
【0021】この実施形態の回路基板分割装置は、噴射
孔44から噴射された空気流がその間の吸引口42に引
き込まれ、噴射孔44からの空気流がエアーカーテンと
なって、ダイヤモンドカッタ26による粉が確実に吸引
口42に引き込まれる。従ってダイヤモンドカッタ26
による細かい粉が、周囲に飛び散ることなく、吸引口4
2に引き込まれ、回路基板32上の電子素子に、切断粉
がつくことはない。
【0022】尚、この発明のカッタは、適宜の幅のもの
を選択することができるものであり、基板保持部材や搬
送装置、駆動装置も適宜設定可能なものである。またカ
ッタ装置、は適宜複数設けても良く、水平垂直毎に各々
設けたり、複数のダイヤモンドカッタを並列に並べても
良いものである。さらに、カッタは、ダイヤモンドカッ
タ以外に、他の切削部分を有するカッタを用いても良
く、適宜選択可能である。
【0023】
【発明の効果】この発明の回路基板分割方法と装置は、
大形基板に大きな力を加えることなく、正確に分割させ
ることができ、分割時にバリが生じたり、寸法精度が悪
くなったりすることがなく、大形基板を正確に所定の大
きさの回路基板毎に分割することができる。また、分割
する基板の種類を選ばず、ガラス繊維を含んだものも容
易に正確に分割可能である。
【0024】またこの発明の回路基板分割方法と装置に
より、回路基板状の電子素子に切断粉が付着することが
なく、効率よく高品質の回路基板を組み立てることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の回路基板分割装置の一実施形態の正
面図である。
【図2】この発明の回路基板分割装置に用いるダイヤモ
ンドカッタの第一実施形態の使用状態を示す概略図であ
る。
【図3】この発明の第一実施形態の回路基板分割装置に
より分割した大形基板の部分断面図である。
【図4】この発明の第一実施形態の大形基板の正面図で
ある。
【図5】この発明の第二実施形態の回路基板分割装置に
用いる吸引装置の正面図である。
【図6】この発明の第二実施形態の回路基板分割装置に
用いる吸引装置の斜視図である。
【図7】従来の技術の回路基板分割装置の使用状態を示
す概略図である。
【符号の説明】
1 大形基板 2 分割溝 12 基板保持装置 14,16 搬送ガイド 20 カッタ装置 26 ダイヤモンドカッタ 29 基板押え 42 吸引口 44 噴射孔
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 回路基板分割方法と装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、大形基板に種々
の電子素子を取り付け、その後大形基板を分割して個々
の回路基板を形成する回路基板分割方法と装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、大形の基板を個々の回路基板に分
割する方法として、一般に大形基板にV字状の分割溝を
形成し、大形基板に電子素子を取り付け後、その分割溝
に沿って個々の回路基板に分割している。個々の回路基
板に分割する方法は、図7に示すように、大形基板1を
水平に配置し、表裏のV字状の分割溝2に円板周縁に鋸
刃を有したローリングカッタ3,4が表裏から当接し、
分割溝2をさらに切削して大形基板1の分割がなされ
る。この時大形基板1は、図示しない搬送機構により、
位置決めされて水平方向に移動し、回転するローリング
カッタ3,4間を通過して切断が行われる。
【0003】また特開平6−209149号公報に開示
されているように、焼結ダイヤモンド製ローリングカッ
タを用いてセラミック基板に分割溝を形成する方法も提
案されている。このローリングカッタは、刃先が所定の
角度を有した山形に形成されているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の前者
の場合、図7に示すように、ロータリカッタ3,4の刃
先の位置が正確に一致せず、分割端面の形状が正確に直
線状にならず、バラツキがあるものであった。さらに、
分割時にこの刃先のズレ及び大形基板1に生じる応力が
大きいこと等により、分割によるバリが生じやすく、こ
のバリによっても回路基板の外形寸法の誤差が生じ、正
確な寸法の回路基板を形成することができないという問
題があった。特に小型の電子機器にとって上記回路基板
の寸法のバラツキが問題であった。さらに、分割時に回
路基板に生じる応力が大きいことから、搭載した電子素
子に悪影響が生じ、その特性等が変化したりする問題も
あった。また、ガラス繊維を有する回路基板の場合、上
記カッタの対面位置のズレにより、回路基板が分割され
ないという事態も生じ、カッタの位置決めや送りがきわ
めて面倒なものであった。
【0005】また、上記従来の技術の後者の場合、単に
分割溝を形成するものであるが、これを用いて、さらに
分割も行おうとすると、上記従来の技術と同様の問題を
生じるものである。
【0006】さらに、上記従来の技術において、基板切
断時に生じた切断粉が回路基板上の電子素子に付着し電
汽笛特性に誤差を生じさせたり、その他品質低下の原因
となる場合があった。そこで、特開平6−190620
号公報に開示されているように、回転刃の近傍に吸引装
置を設けて、切断粉を吸引するものもあるが、回転はに
より舞い上がる切断粉を全て吸引することは難しく完全
には吸引しきれないものであった。
【0007】この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑
みてされたもので、簡単な構成で、基板に大きな応力を
発生させることなく、正確に基板の分割が可能であり、
分割した回路基板の寸法精度も高い回路基板分割方法と
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、V字状の分
割溝を有した絶縁性の大形基板を垂直方向に片持状態で
保持し、この大形基板の分割溝に沿って周端縁部が円筒
面のダイヤモンドカッタにより、上記分割溝に対応する
部分を縦横に切削しながら、対向する分割溝の溝底部ま
で切削して上記大形基板を分割する回路基板分割方法で
ある。
【0009】さらに、縦横に分割溝が形成された絶縁性
の大形基板を垂直方向に片持状態で保持し、この大形基
板の垂直方向の分割溝に沿ってカッタにより切り目を入
れ、次に、水平方向に上記カッタを90度回動させて、
水平方向の上記分割溝に沿って上記大形基板を切断し、
個々の回路基板に分割する回路基板分割方法である。
【0010】またこの発明は、表裏面で互いに対向した
分割溝を有した大形基板を垂直方向に片持状態で保持す
る基板保持部材と、この基板保持部材を上記大形基板と
ともに所定位置に搬送する搬送装置と、上記大形基板の
上記分割溝に沿って上記大形基板の表面を切削する周端
縁部が円筒面のダイヤモンドカッタと、このダイヤモン
ドカッタを回転駆動する駆動装置と、上記分割溝を切削
しながら上記大形基板を分割する回路基板分割装置であ
る。さらに、上記カッタを有したカッタ装置は、上記カ
ッタの切断方向を垂直方向と水平方向に切り替えること
ができるものである。
【0011】さらに、上記ダイヤモンドカッタの近傍
に、上記ダイヤモンドカッタが上記基板に当接している
個所を囲むように空気を噴射する複数の噴射孔と、上記
複数の噴射孔の内側に位置し空気を吸引する吸引口が形
成されたものである。上記吸引口は、上記ダイヤモンド
カッタと対向し、切断される回路基板の裏面側に設けら
れる基板押えの両側に開口し、この吸引口の周囲に上記
噴射孔が形成されたものである。
【0012】この回路基板分割方法と装置は、垂直方向
に保持された大形基板表面を、周面が薄い円筒面のダイ
ヤモンドカッタにより切削しながら大形基板の分割を行
い、正確に分割溝の通りに分割し、大形基板及びその基
板上の電子素子に無理なストレスが生じないものであ
る。また、上記噴射孔から噴射された空気流がその間の
吸引口に引き込まれ、エアーカーテンとなって、上記ダ
イヤモンドカッタによる粉がその周辺へ飛ばないものだ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態につい
て図面に基づいて説明する。図1〜図3はこの発明の第
一実施形態であり、この実施形態の回路基板分割装置
は、図1〜図4に示すように、V字状の分割溝2を有し
各種電子素子6,7が装着された大形基板1の側縁部1
1を、垂直方向に片持状態で保持する4個の基板保持部
材12が設けられている。この基板保持装置12は、垂
直方向の搬送ガイド14と水平方向の搬送ガイド16に
沿って、図示しない駆動装置により移動可能に設けられ
ている。搬送ガイド14の下方には、大形基板1を多数
垂直方向に並べて保持し、基板保持部材12が大形基板
1を1枚ずつ取り出す、カセット18が設けられてい
る。このカセット18の側方には、大形基板1を水平、
垂直方向に分割するカッタ装置20が設けられている。
カッタ装置20は、回転軸22を中心にモータにより9
0度回動可能に設けられている。また、この回路基板分
割装置の操作を行う操作ボックス24が、正面中央部上
方に取り付けられている。
【0014】カッタ装置20には、円板状のダイヤモン
ドカッタ26が取り付けられている。このダイヤモンド
カッタ26は、図示しない駆動装置により回転駆動さ
れ、図2に示すように、周端縁部に円筒面状に形成され
たダイヤモンド砥粒層28が形成され、大形基板1をこ
の砥粒層28により切削して、図3に示すように断面コ
字形の溝30を形成しながら分割するものである。ま
た、カッタ装置20には、図2に示すように、大形基板
1を裏面側から保持する基板押え29が設けられ、大形
基板1の分割時に大形基板1のカッタ装置20とは反対
側の分割溝2に嵌合して保持するものである。
【0015】カッタ装置20の側方には、分割した各回
路基板32を搬出する公知のコンベア部34が設けられ
ている。さらに、この回路基板分割装置の各部の動作を
行う公知の図示しない駆動装置とその制御装置が設けら
れている。
【0016】次にこの発明の実施形態の回路基板分割方
法について説明する。先ず、垂直方向の搬送ガイド14
に沿って図示しない駆動装置により基板保持部材12を
移動させ、大形基板1の側縁部11を、基板保持部材1
2により垂直方向に片持状態で挟持する。この時、図示
しない位置決め機構により、正確に大形基板1は基板保
持部材12の所定位置に位置決めされて保持される。こ
の後、水平方向の搬送ガイド16に沿って基板保持装置
12を移動させ、大形基板1をカッタ装置20に対面さ
せ、ダイヤモンドカッタ26を回転させながら垂直方向
に向いた状態で、縦方向にカッタ装置20を移動させ
る。そして、ダイヤモンドカッタ26により、図4の
〜の順に下一列目の回路基板32の上端部まで切り目
を入れる。この時の切り目は、図3に示すように、ダイ
ヤモンドカッタ26のダイヤモンド砥粒層28によっ
て、コ字形の溝30が形成され、裏面側の分割溝2に溝
30の底部が到達して、分離がなされる。
【0017】またこの時、ダイヤモンドカッタ26は大
形基板1をほとんど押圧することなく表面を切削して溝
30を形成するすることができ、大形基板1にはほとん
ど応力が生じない。従って、表面の電子素子6,7にも
力が作用せず、分割時に生じる応力による悪影響がな
い。
【0018】次に、カッタ装置20を回動させるモータ
を作動させてカッタ装置20を90度回動させ、ダイヤ
モンドカッタ26を水平状態にして大形基板1を対面さ
せ、水平方向にカッタ装置20を移動させる。そして、
先ず図4のの位置の分割溝2に沿って、大形基板1の
端部を切り離し、次に、の位置の分割溝2に沿って大
形基板1の表面にダイヤモンドカッタ26を当てて移動
させると、個々の回路基板32が順に分割されて行く。
この時も上記と同様に、大形基板1にはほとんど応力が
生じない。
【0019】分割された個々の回路基板32は、コンベ
アー部34により所定の位置に搬出される。さらに、次
の分割に際して、カッタ装置20は90度逆に回動し、
垂直状態となって次の列の回路基板32に縦方向に1列
分の分割溝2を分離する。そして上記と同様に、90度
回動してダイヤモンドカッタ26を水平方向にして、カ
ッタ装置20により、の位置の分割溝2で大形基板1
を分割する。同様に、次の列の回路基板32の分割に際
しても、一旦、垂直方向の分割溝2に沿って分割して、
その後水平方向の分割を行う。ここで、垂直方向の分割
を一度に行わないのは、一度に多数列分の分割をしてし
まうと、大形基板1が片持状態であるため、下方の回路
基板32が不安定となり、正確な分割ができないからで
ある。従って、大形基板1の剛性によっては、垂直方向
に一度に分割しても良い。
【0020】この回路基板分割方法と装置によれば、垂
直方向に保持された大形基板1の表面を、周面が薄い円
筒面のダイヤモンドカッタ26により切削しながら分割
を行い、正確に分割溝2の通りに分割が行われ、大形基
板1及びその上の電子素子6,7に無理な応力が生じな
いものである。従って、バリの発生もなく、分割線も正
確であり、寸法の正確なものである。また、基板保持部
材12や、搬送ガイド14,16により、正確な位置決
めと移動が可能であり、この点でも寸法精度を高くする
ことができる。さらに、水平垂直方向の分割を一つのカ
ッタ装置20で行うことができ、装置全体も小型化する
ことができる。
【0021】次にこの発明の第二実施形態について、図
5、図6を基にして説明する。この実施形態では、ダイ
ヤモンドカッタ26と対向する基板押え29に、吸引装
置40を設けたものである。この吸引装置40は、基板
押え29の両側の面に開口した吸引口42と、この吸引
口42を囲むように吸引口42の周囲に多数形成され空
気を噴射する噴射孔44を有している。噴射孔44は、
ダイヤモンドカッタ26が回路基板32に当接している
個所を囲むように空気を噴射する。吸引口42の奥に
は、吸引管路46に接続される吸引口48が形成され、
噴射孔44は、加圧エアが供給される取付部50に連通
している。
【0022】この実施形態の回路基板分割装置は、噴射
孔44から噴射された空気流がその間の吸引口42に引
き込まれ、噴射孔44からの空気流がエアーカーテンと
なって、ダイヤモンドカッタ26による粉が確実に吸引
口42に引き込まれる。従ってダイヤモンドカッタ26
による細かい粉が、周囲に飛び散ることなく、吸引口4
2に引き込まれ、回路基板32上の電子素子に、切断粉
がつくことはない。
【0023】尚、この発明のカッタは、適宜の幅のもの
を選択することができるものであり、基板保持部材や搬
送装置、駆動装置も適宜設定可能なものである。またカ
ッタ装置、は適宜複数設けても良く、水平垂直毎に各々
設けたり、複数のダイヤモンドカッタを並列に並べても
良いものである。さらに、カッタは、ダイヤモンドカッ
タ以外に、他の切削部分を有するカッタを用いても良
く、適宜選択可能である。
【0024】
【発明の効果】この発明の回路基板分割方法と装置は、
大形基板に大きな力を加えることなく、正確に分割させ
ることができ、分割時にバリが生じたり、寸法精度が悪
くなったりすることがなく、大形基板を正確に所定の大
きさの回路基板毎に分割することができる。また、分割
する基板の種類を選ばず、ガラス繊維を含んだものも容
易に正確に分割可能である。
【0025】またこの発明の回路基板分割方法と装置に
より、回路基板状の電子素子に切断粉が付着することが
なく、効率よく高品質の回路基板を組み立てることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の回路基板分割装置の一実施形態の正
面図である。
【図2】この発明の回路基板分割装置に用いるダイヤモ
ンドカッタの第一実施形態の使用状態を示す概略図であ
る。
【図3】この発明の第一実施形態の回路基板分割装置に
より分割した大形基板の部分断面図である。
【図4】この発明の第一実施形態の大形基板の正面図で
ある。
【図5】この発明の第二実施形態の回路基板分割装置に
用いる吸引装置の正面図である。
【図6】この発明の第二実施形態の回路基板分割装置に
用いる吸引装置の斜視図である。
【図7】従来の技術の回路基板分割装置の使用状態を示
す概略図である。
【符号の説明】 1 大形基板 2 分割溝 12 基板保持装置 14,16 搬送ガイド 20 カッタ装置 26 ダイヤモンドカッタ 29 基板押え 42 吸引口 44 噴射孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性の大形基板を垂直方向に片持状態
    で保持し、この大形基板の分割部分をカッタにより切削
    しながら分割する回路基板分割方法。
  2. 【請求項2】 対抗する分割溝が形成された絶縁性の大
    形基板を垂直方向に片持状態で保持し、この大形基板の
    分割溝に沿って、周端縁部が円筒面のダイヤモンドカッ
    タにより、上記分割溝に対応する部分を切削しながら、
    対向する分割溝の溝底部まで切削して上記大形基板を分
    割する回路基板分割方法。
  3. 【請求項3】 絶縁性の大形基板を垂直方向に片持状態
    で保持する基板保持部材と、この基板保持部材を上記大
    形基板とともに所定位置に搬送する搬送装置と、上記大
    形基板の分割部分を所定の分割方向に切削するカッタ
    と、このカッタを回転駆動する駆動装置とを備えた回路
    基板分割装置。
  4. 【請求項4】 分割溝を有した絶縁性の大形基板を垂直
    方向に片持状態で保持する基板保持部材と、この基板保
    持部材を上記大形基板とともに所定位置に搬送する搬送
    装置と、上記大形基板の上記分割溝に沿って上記大形基
    板の表面を切削するための周端縁部が円筒面のダイヤモ
    ンドカッタと、このダイヤモンドカッタを回転駆動する
    駆動装置とを備えた回路基板分割装置。
  5. 【請求項5】 上記ダイヤモンドカッタの近傍に、上記
    ダイヤモンドカッタが上記基板に当接している個所を囲
    むように空気を噴射する複数の噴射孔と、上記複数の噴
    射孔の内側に位置し空気を吸引する吸引口が形成された
    請求項3または4記載の回路基板分割装置。
  6. 【請求項6】 上記吸引口は、上記ダイヤモンドカッタ
    と対向し、切断される回路基板の裏面側に設けられる基
    板押えの両側に開口し、この吸引口の周囲に上記噴射孔
    が形成された請求項5記載の回路基板分割装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005244181A (ja) * 2004-01-28 2005-09-08 Alps Electric Co Ltd 電子回路ユニットの製造方法
JP2012049260A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Ricoh Microelectronics Co Ltd 切断方法及び切断装置

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