JPH0912933A - 磁性塗料の製造方法 - Google Patents
磁性塗料の製造方法Info
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- JPH0912933A JPH0912933A JP7159338A JP15933895A JPH0912933A JP H0912933 A JPH0912933 A JP H0912933A JP 7159338 A JP7159338 A JP 7159338A JP 15933895 A JP15933895 A JP 15933895A JP H0912933 A JPH0912933 A JP H0912933A
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- JP
- Japan
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- kneading
- magnetic
- vacuum
- coating material
- magnetic coating
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 分散不良を起こさず、分散性に優れた磁性塗
料の製造方法を提供すること。 【構成】 本発明は、連続式2軸混練機を用いて磁性塗
料を混練する混練工程を含む磁性塗料の製造方法におい
て、上記混練機の混練部を真空度−100〜−10mm
Hgの真空雰囲気下にして混練を行うことを特徴とする
磁性塗料の製造方法である。
料の製造方法を提供すること。 【構成】 本発明は、連続式2軸混練機を用いて磁性塗
料を混練する混練工程を含む磁性塗料の製造方法におい
て、上記混練機の混練部を真空度−100〜−10mm
Hgの真空雰囲気下にして混練を行うことを特徴とする
磁性塗料の製造方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープや磁気ディ
スク等の磁気記録媒体の磁性層に使用される磁性塗料の
製造方法に関する。
スク等の磁気記録媒体の磁性層に使用される磁性塗料の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープや磁気ディスク等の磁気記録
媒体の磁性層は、一般に磁性塗料を非磁性支持体上に塗
布し、乾燥することにより得られる。磁性塗料は、溶媒
中に主に固形の磁性粉と結合剤とを含有しており、その
他に磁気記録媒体に要求される種々の特性を満たすため
に、通常、帯電防止剤、研磨剤、潤滑剤、分散剤等が添
加されている。そして、非磁性支持体上に塗布する前
に、磁性層の硬度を調整するために硬化剤が添加され
る。
媒体の磁性層は、一般に磁性塗料を非磁性支持体上に塗
布し、乾燥することにより得られる。磁性塗料は、溶媒
中に主に固形の磁性粉と結合剤とを含有しており、その
他に磁気記録媒体に要求される種々の特性を満たすため
に、通常、帯電防止剤、研磨剤、潤滑剤、分散剤等が添
加されている。そして、非磁性支持体上に塗布する前
に、磁性層の硬度を調整するために硬化剤が添加され
る。
【0003】磁性塗料の主な製造方法としては、次に示
す方法が挙げられる。即ち、先ずニーダー、連続式ニー
ダー(エクストルーダー)等の如き強力な混練機を用い
て、磁性粉と少量の結合剤樹脂とを混練し、更に溶剤を
加えて固形分濃度35〜45%(重量基準、以下同じ)
にて攪拌してペースト状のミルベースを得る。次いで、
サンドミル等により分散操作を行って、固形分の分散状
態を向上させる。その後、溶媒を添加して固形分濃度3
0〜40%に希釈し、濾過によって凝集物や不純物を除
去する。そして、更に硬化剤を添加することにより磁性
塗料を得る。上述のようにして製造された磁性塗料を非
磁性支持体上に塗布することにより、磁気記録媒体の磁
性層が得られる。
す方法が挙げられる。即ち、先ずニーダー、連続式ニー
ダー(エクストルーダー)等の如き強力な混練機を用い
て、磁性粉と少量の結合剤樹脂とを混練し、更に溶剤を
加えて固形分濃度35〜45%(重量基準、以下同じ)
にて攪拌してペースト状のミルベースを得る。次いで、
サンドミル等により分散操作を行って、固形分の分散状
態を向上させる。その後、溶媒を添加して固形分濃度3
0〜40%に希釈し、濾過によって凝集物や不純物を除
去する。そして、更に硬化剤を添加することにより磁性
塗料を得る。上述のようにして製造された磁性塗料を非
磁性支持体上に塗布することにより、磁気記録媒体の磁
性層が得られる。
【0004】ところで、磁気記録媒体においては、優れ
た耐久性や電磁変換特性等の特性が要求され、かかる特
性を有する磁気記録媒体を得るためには、磁性塗料中の
磁性粉が均一に分散していることが必要である。このた
め、分散性を向上させるために、磁性粉と結合剤とを高
濃度状態で前記混練機を用いて、高剪断力を付加して混
練するなど、種々の方法が提案されている。
た耐久性や電磁変換特性等の特性が要求され、かかる特
性を有する磁気記録媒体を得るためには、磁性塗料中の
磁性粉が均一に分散していることが必要である。このた
め、分散性を向上させるために、磁性粉と結合剤とを高
濃度状態で前記混練機を用いて、高剪断力を付加して混
練するなど、種々の方法が提案されている。
【0005】例えば、特開昭64−79274号公報等
には、混練する際に混練物に対する希釈溶剤量を規定
し、混練物に対する剪断力を付加する記載がある。ま
た、混練物の固形分濃度、パドルの選定、溶媒の種類や
量等の検討もなされている。
には、混練する際に混練物に対する希釈溶剤量を規定
し、混練物に対する剪断力を付加する記載がある。ま
た、混練物の固形分濃度、パドルの選定、溶媒の種類や
量等の検討もなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記混
練機を用いて高剪断力を付加した混練物を得ようとする
と、混練部分に局部的に空気等が混入し気泡となって残
留する。高剪断力を必要とする混練工程においては、こ
の気泡によって、混練物に対する高剪断力が不十分で、
分散不良等の問題が見られた。また、混練物において
は、空気の混入により磁性粉が酸化し、磁性塗料の劣化
が見られる。
練機を用いて高剪断力を付加した混練物を得ようとする
と、混練部分に局部的に空気等が混入し気泡となって残
留する。高剪断力を必要とする混練工程においては、こ
の気泡によって、混練物に対する高剪断力が不十分で、
分散不良等の問題が見られた。また、混練物において
は、空気の混入により磁性粉が酸化し、磁性塗料の劣化
が見られる。
【0007】従って、本発明の目的は、分散不良を起こ
さず、分散性に優れた磁性塗料の製造方法を提供するこ
とにある。
さず、分散性に優れた磁性塗料の製造方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
した結果、連続式2軸混練機を用いて磁性塗料を混練し
て磁性塗料を製造するに際し、上記混練機の混練部に真
空ラインを設け、該混練部分を真空状態にすることによ
り、混入している気泡等が脱泡され除去され、上記目的
を達成し得ることを知見した。
した結果、連続式2軸混練機を用いて磁性塗料を混練し
て磁性塗料を製造するに際し、上記混練機の混練部に真
空ラインを設け、該混練部分を真空状態にすることによ
り、混入している気泡等が脱泡され除去され、上記目的
を達成し得ることを知見した。
【0009】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、連続式2軸混練機を用いて磁性塗料を混練する混練
工程を含む磁性塗料の製造方法において、上記混練機の
混練部を真空度−100〜−10mmHgの真空雰囲気
下にして混練を行うことを特徴とする磁性塗料の製造方
法を提供するものである。
で、連続式2軸混練機を用いて磁性塗料を混練する混練
工程を含む磁性塗料の製造方法において、上記混練機の
混練部を真空度−100〜−10mmHgの真空雰囲気
下にして混練を行うことを特徴とする磁性塗料の製造方
法を提供するものである。
【0010】以下、本発明の磁性塗料の製造方法につい
て詳細に説明する。
て詳細に説明する。
【0011】本発明の製造方法は、連続式2軸混練機を
用いて磁性塗料を混練する混練工程を含むものである。
そして、上記混練工程において使用される連続式2軸混
練機の混練部(バレル)を、真空度−100〜−10m
mHg、好ましくは−100〜−50mmHgの真空雰
囲気下にして混練が行われる。該真空度が−100mm
Hg未満では、混練物に対する真空度が高くなり、混練
物に悪影響を与え、また−10mmHgを超えると、混
練物に気泡が混入し、混練物に対する剪断力が不十分と
なる。
用いて磁性塗料を混練する混練工程を含むものである。
そして、上記混練工程において使用される連続式2軸混
練機の混練部(バレル)を、真空度−100〜−10m
mHg、好ましくは−100〜−50mmHgの真空雰
囲気下にして混練が行われる。該真空度が−100mm
Hg未満では、混練物に対する真空度が高くなり、混練
物に悪影響を与え、また−10mmHgを超えると、混
練物に気泡が混入し、混練物に対する剪断力が不十分と
なる。
【0012】また、物性の安定性の点から、上記混練部
の真空度を上記範囲内にする他、更に、上記混練機の混
合物供給用ホーパー部と上記混練工程後の次工程タンク
とを窒素圧+10〜+50mmHgの窒素雰囲気下にす
るのが好ましい。該窒素圧が+10mmHg未満では、
空気との混入が考えられ、また+50mmHgを超える
と、逆に混練物に気泡が発生又は混入し、混練物に対す
る剪断力が不十分となる惧れがある。
の真空度を上記範囲内にする他、更に、上記混練機の混
合物供給用ホーパー部と上記混練工程後の次工程タンク
とを窒素圧+10〜+50mmHgの窒素雰囲気下にす
るのが好ましい。該窒素圧が+10mmHg未満では、
空気との混入が考えられ、また+50mmHgを超える
と、逆に混練物に気泡が発生又は混入し、混練物に対す
る剪断力が不十分となる惧れがある。
【0013】ここで、上記真空度とは、大気圧を0mm
Hgとしたときに減圧した圧力を指し、上記窒素圧と
は、大気圧を0mmHgとしたときに加圧した圧力を指
すものとする。この際、減圧は負の数、加圧は正の数と
して表す。
Hgとしたときに減圧した圧力を指し、上記窒素圧と
は、大気圧を0mmHgとしたときに加圧した圧力を指
すものとする。この際、減圧は負の数、加圧は正の数と
して表す。
【0014】上記混練工程において混練される混合物
は、磁性粉、結合剤及びその他の添加剤を含有するもの
であり、該混合物に更に溶剤が加えられる。上記磁性粉
としては、強磁性金属粉末等が好ましく挙げられ、上記
結合剤としては、塩化ビニル系共重合体、ポリエステル
系ポリウレタン樹脂等が好ましく挙げられ、上記溶剤と
しては、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサ
ノン及びこれらの混合溶剤等が挙げられ、特にメチルエ
チルケトン/トルエン/シクロヘキサノンが2/2/3
の比で構成される混合溶剤が好ましい。上記添加剤とし
ては、酸化アルミニウム等の研磨剤、カーボンブラック
等の帯電防止剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸の低級アルコ
ールエステル等の潤滑剤等が挙げられる。
は、磁性粉、結合剤及びその他の添加剤を含有するもの
であり、該混合物に更に溶剤が加えられる。上記磁性粉
としては、強磁性金属粉末等が好ましく挙げられ、上記
結合剤としては、塩化ビニル系共重合体、ポリエステル
系ポリウレタン樹脂等が好ましく挙げられ、上記溶剤と
しては、メチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサ
ノン及びこれらの混合溶剤等が挙げられ、特にメチルエ
チルケトン/トルエン/シクロヘキサノンが2/2/3
の比で構成される混合溶剤が好ましい。上記添加剤とし
ては、酸化アルミニウム等の研磨剤、カーボンブラック
等の帯電防止剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸の低級アルコ
ールエステル等の潤滑剤等が挙げられる。
【0015】また、上記混練工程において混練する際の
混練条件は、例えば、栗本鉄工(株)製の連続式2軸混
練機(KEX−40)を用いた場合には、混練時間が2
〜5分であるのが好ましく、混練物の供給速度が5〜1
5Kg/Hrsであるのが好ましい。
混練条件は、例えば、栗本鉄工(株)製の連続式2軸混
練機(KEX−40)を用いた場合には、混練時間が2
〜5分であるのが好ましく、混練物の供給速度が5〜1
5Kg/Hrsであるのが好ましい。
【0016】上記混練工程で得られた混練物は、その固
形分が60〜40重量%(以下%と略す)となるまで混
練した後、タンクに蓄えられる。その後、ディスパー、
二軸ミキサー、ホモミキサー等の攪拌装置にて該混練物
をさらに希釈解砕し、その固形分を40〜30%とす
る。次いでサンドミル等を用いて分散し、濾過した後、
必要に応じてイソシアネート系等の硬化剤を添加して磁
性塗料を得ることができる。
形分が60〜40重量%(以下%と略す)となるまで混
練した後、タンクに蓄えられる。その後、ディスパー、
二軸ミキサー、ホモミキサー等の攪拌装置にて該混練物
をさらに希釈解砕し、その固形分を40〜30%とす
る。次いでサンドミル等を用いて分散し、濾過した後、
必要に応じてイソシアネート系等の硬化剤を添加して磁
性塗料を得ることができる。
【0017】本発明の製造方法における上記混練工程以
外の工程は、従来の磁性塗料の製造方法における工程と
特に変らない。
外の工程は、従来の磁性塗料の製造方法における工程と
特に変らない。
【0018】本発明の製造方法により得られた磁性塗料
は、ポリエチレンテレフタレート等の支持体上に乾燥塗
膜が好ましくは6〜10μmとなるようにアプリケータ
ー等をもちいて塗布し、乾燥させて磁性層を形成するこ
とができ、磁気テープや磁気ディスク等の磁気記録媒体
の磁性層に使用される。
は、ポリエチレンテレフタレート等の支持体上に乾燥塗
膜が好ましくは6〜10μmとなるようにアプリケータ
ー等をもちいて塗布し、乾燥させて磁性層を形成するこ
とができ、磁気テープや磁気ディスク等の磁気記録媒体
の磁性層に使用される。
【0019】
【実施例】以下、本説明の製造方法について、該製造方
法に使用される連続式2軸混練機と共に図面を参照しな
がら説明する。図1は、本発明の製造方法に使用される
連続式2軸混練機〔一対のスクリュー(2本のブレード
付軸)が横方向に並列されているもの〕を示す概略図で
あり、図2は、図1に示す連続式2軸混練機の混練部の
A方向断面図である。
法に使用される連続式2軸混練機と共に図面を参照しな
がら説明する。図1は、本発明の製造方法に使用される
連続式2軸混練機〔一対のスクリュー(2本のブレード
付軸)が横方向に並列されているもの〕を示す概略図で
あり、図2は、図1に示す連続式2軸混練機の混練部の
A方向断面図である。
【0020】本実施例で用いられる上記連続式2軸混練
機100は、図1に示すように、混練部1〜7と、混練
される混合物9を供給する供給用ホッパー10と、一対
のスクリュー8と、ポンプ15を通じて溶剤16を供給
する溶剤用ホッパー17と、圧力計18を備えた真空ラ
イン12を通じて真空吸引する真空ポンプ19と、必要
に応じ窒素雰囲気にするための窒素ライン14及び減圧
計11とを具備して構成されている。ここで、上記溶剤
16は、上記混練部1〜7の中央部より出口側から供給
されるのが好ましい。特に、図1で示すように、溶剤を
混練部6から供給して、混練部1〜5では溶剤なしの高
剪断力による混練を行い、混練部6及び7では希釈混練
を行うのが更に好ましい。また、上記混練部の上部一箇
所には、真空雰囲気にするために、図2に示すように、
孔20が設けられている。該孔20から真空ライン12
を通じて真空ポンプ19により吸引され、上記混合部1
〜7全体が真空雰囲気とされる。この際、上記真空ライ
ン12の接続位置は、混練部中央部付近に接続するのが
好ましい。
機100は、図1に示すように、混練部1〜7と、混練
される混合物9を供給する供給用ホッパー10と、一対
のスクリュー8と、ポンプ15を通じて溶剤16を供給
する溶剤用ホッパー17と、圧力計18を備えた真空ラ
イン12を通じて真空吸引する真空ポンプ19と、必要
に応じ窒素雰囲気にするための窒素ライン14及び減圧
計11とを具備して構成されている。ここで、上記溶剤
16は、上記混練部1〜7の中央部より出口側から供給
されるのが好ましい。特に、図1で示すように、溶剤を
混練部6から供給して、混練部1〜5では溶剤なしの高
剪断力による混練を行い、混練部6及び7では希釈混練
を行うのが更に好ましい。また、上記混練部の上部一箇
所には、真空雰囲気にするために、図2に示すように、
孔20が設けられている。該孔20から真空ライン12
を通じて真空ポンプ19により吸引され、上記混合部1
〜7全体が真空雰囲気とされる。この際、上記真空ライ
ン12の接続位置は、混練部中央部付近に接続するのが
好ましい。
【0021】また、上記混練機の混合物供給用ホーパー
部10と上記混練工程後の次工程タンク13とを窒素雰
囲気下にする場合には、該混練機の混合物供給用ホーパ
ー部10と該混練工程後の次工程タンク13とに窒素ラ
イン14を接続して窒素を供給する。この際、それぞれ
の部位に圧力計11を設け、該圧力計11により窒素圧
が上記の好ましい範囲となるように調節される。
部10と上記混練工程後の次工程タンク13とを窒素雰
囲気下にする場合には、該混練機の混合物供給用ホーパ
ー部10と該混練工程後の次工程タンク13とに窒素ラ
イン14を接続して窒素を供給する。この際、それぞれ
の部位に圧力計11を設け、該圧力計11により窒素圧
が上記の好ましい範囲となるように調節される。
【0022】本発明の製造方法は、図1に示す上記連続
式2軸混練機を用いて次のように実施される。即ち、混
合物供給用ホッパー10内に磁性粉、結合剤及びその他
の添加剤からなる混合物9を入れ、スクリュー8によ
り、混練部1〜7に送り混練が行われる。このとき、該
混練部前部で高剪断力による混練を行い、該混練部後部
で希釈混練を行う。また、その際、混練部の一部から真
空ライン12により、真空度が−100〜−10mmH
gの真空雰囲気となるように減圧計18で調整しながら
真空ポンプ19で真空吸引を行う。更に、溶剤用ホッパ
ー17内に溶剤16を供給し、ポンプ15を通して、混
練部6に供給され、混練される。そして、混練された混
練物は、次工程タンク13に蓄えられる。
式2軸混練機を用いて次のように実施される。即ち、混
合物供給用ホッパー10内に磁性粉、結合剤及びその他
の添加剤からなる混合物9を入れ、スクリュー8によ
り、混練部1〜7に送り混練が行われる。このとき、該
混練部前部で高剪断力による混練を行い、該混練部後部
で希釈混練を行う。また、その際、混練部の一部から真
空ライン12により、真空度が−100〜−10mmH
gの真空雰囲気となるように減圧計18で調整しながら
真空ポンプ19で真空吸引を行う。更に、溶剤用ホッパ
ー17内に溶剤16を供給し、ポンプ15を通して、混
練部6に供給され、混練される。そして、混練された混
練物は、次工程タンク13に蓄えられる。
【0023】本発明に用いられる上記連続式2軸混練機
は、混練部が7〜10個に分かれて連接されているのが
好ましい。また、上記連続式2軸混練機における混練部
が上記真空度の真空雰囲気となり、混合物供給用ホッパ
ー部と次工程タンクとが常圧のまま、好ましくは上記窒
素圧の窒素雰囲気となるよう相互間で圧力の影響を及ぼ
さない構造になっている。また、それぞれの部位は、連
続しており空気と触れない構造になっている。
は、混練部が7〜10個に分かれて連接されているのが
好ましい。また、上記連続式2軸混練機における混練部
が上記真空度の真空雰囲気となり、混合物供給用ホッパ
ー部と次工程タンクとが常圧のまま、好ましくは上記窒
素圧の窒素雰囲気となるよう相互間で圧力の影響を及ぼ
さない構造になっている。また、それぞれの部位は、連
続しており空気と触れない構造になっている。
【0024】以下の実施例1−1〜2−2及び比較例1
〜3により、本発明の製造方法を具体的に説明する。な
お、以下で使用する連続式2軸混練機としては、上述し
た図1の連続式2軸混練機を用いた。
〜3により、本発明の製造方法を具体的に説明する。な
お、以下で使用する連続式2軸混練機としては、上述し
た図1の連続式2軸混練機を用いた。
【0025】実施例1−1 混練工程において以下の配合物を連続式2軸混練機で混
練する際、混練部5から真空ラインを引き、真空ポンプ
によって混練部全体を真空度−100mmHgの真空雰
囲気となるようにした。 〔配合物〕 磁性粉(軸比1/10のメタル粉) 100重量部 塩化ビニル系共重合体(結合剤) 10重量部 ポリエステル系ポリウレタン樹脂(結合剤) 5重量部 酸化アルミニウム(研磨剤) 10重量部 カーボンブラック(帯電防止剤) 1重量部 高級脂肪酸(潤滑剤) 1重量部 高級脂肪酸の低級アルコールエステル(潤滑剤) 1重量部 混練された上記配合物に、溶媒(メチルエチルケトン/
トルエン/シクロヘキサノン=2/2/3)を加え、さ
らに上記連続式2軸混練機で混練し、固形分60%の混
練物を得る。そして、攪拌装置にて上記混練物を固形分
が60%から40%になるように希釈解砕し、次いでサ
ンドミルを用いて分散し、濾過した後イソシアネート系
の硬化剤5重量部を添加し、磁性塗料を得る。そして、
上記磁性塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム上
に乾燥塗膜が約10μmとなるようにアプリケータを用
いて塗布し、乾燥させて磁性層を形成した。得られた磁
性層を有するフィルムを一部切り取り、市販のグロスメ
ーターで光反射率(以下、グロスという)を求めたとこ
ろ、118%であった(グロス測定時の入射角は60度
での値を使用している。また、ここでの分散度の基準
は、グロスの絶対値ではなく、グロスの相対比較で判断
する)。さらに、分散状態が向上すると、粒子の配向度
が上昇することから、残留磁束密度/飽和磁束密度との
比である角形比の測定も行い、分散状態を評価した。そ
の結果は0.85であった。
練する際、混練部5から真空ラインを引き、真空ポンプ
によって混練部全体を真空度−100mmHgの真空雰
囲気となるようにした。 〔配合物〕 磁性粉(軸比1/10のメタル粉) 100重量部 塩化ビニル系共重合体(結合剤) 10重量部 ポリエステル系ポリウレタン樹脂(結合剤) 5重量部 酸化アルミニウム(研磨剤) 10重量部 カーボンブラック(帯電防止剤) 1重量部 高級脂肪酸(潤滑剤) 1重量部 高級脂肪酸の低級アルコールエステル(潤滑剤) 1重量部 混練された上記配合物に、溶媒(メチルエチルケトン/
トルエン/シクロヘキサノン=2/2/3)を加え、さ
らに上記連続式2軸混練機で混練し、固形分60%の混
練物を得る。そして、攪拌装置にて上記混練物を固形分
が60%から40%になるように希釈解砕し、次いでサ
ンドミルを用いて分散し、濾過した後イソシアネート系
の硬化剤5重量部を添加し、磁性塗料を得る。そして、
上記磁性塗料をポリエチレンテレフタレートフィルム上
に乾燥塗膜が約10μmとなるようにアプリケータを用
いて塗布し、乾燥させて磁性層を形成した。得られた磁
性層を有するフィルムを一部切り取り、市販のグロスメ
ーターで光反射率(以下、グロスという)を求めたとこ
ろ、118%であった(グロス測定時の入射角は60度
での値を使用している。また、ここでの分散度の基準
は、グロスの絶対値ではなく、グロスの相対比較で判断
する)。さらに、分散状態が向上すると、粒子の配向度
が上昇することから、残留磁束密度/飽和磁束密度との
比である角形比の測定も行い、分散状態を評価した。そ
の結果は0.85であった。
【0026】実施例1−2 実施例1−1と同様(混練部の真空度−100mmH
g)の混練工程において、混合物供給用ホッパー10と
次工程タンク13を窒素ライン14により、+10〜+
50mmHgの窒素雰囲気下にし、実施例1−1と同様
に測定を行った。その結果を下記〔表1〕に示す。
g)の混練工程において、混合物供給用ホッパー10と
次工程タンク13を窒素ライン14により、+10〜+
50mmHgの窒素雰囲気下にし、実施例1−1と同様
に測定を行った。その結果を下記〔表1〕に示す。
【0027】実施例2−1 実施例1の混練工程において、混練部5から真空にする
際の真空度を−100mmHgから−50mmHgにし
て混練を行い、実施例1同様にグロスメーターと角形比
を測定した。その結果を下記〔表1〕に示す。
際の真空度を−100mmHgから−50mmHgにし
て混練を行い、実施例1同様にグロスメーターと角形比
を測定した。その結果を下記〔表1〕に示す。
【0028】実施例2−2 実施例2−1と同様(混練部の真空度−50mmHg)
の混練工程において、混合物供給用ホッパー10と次工
程タンク13を窒素ライン14により+10〜+50m
mHgの窒素雰囲気下にし、実施例1−1と同様に測定
を行った。その結果を下記〔表1〕に示す。
の混練工程において、混合物供給用ホッパー10と次工
程タンク13を窒素ライン14により+10〜+50m
mHgの窒素雰囲気下にし、実施例1−1と同様に測定
を行った。その結果を下記〔表1〕に示す。
【0029】比較例1〜3 実施例1−1と同様の混練工程で、混練部5から真空に
する際の真空度を0mmHg(比較例1)、−150m
mHg(比較例2)、−300mmHg(比較例3)と
変化させ、実施例1−1と同様にグロスメーターと角形
比の測定を行った。それらの結果を下記〔表1〕に示
す。
する際の真空度を0mmHg(比較例1)、−150m
mHg(比較例2)、−300mmHg(比較例3)と
変化させ、実施例1−1と同様にグロスメーターと角形
比の測定を行った。それらの結果を下記〔表1〕に示
す。
【0030】
【表1】
【0031】また、得られた磁性塗料(窒素圧0mmH
gの場合)について、真空度と分散性との関係及び真空
度と分散状態との関係をグラフにし、それぞれ図3及び
図4に示す。以上の結果より、本実施例の製造方法によ
れば、混練時における混練機の混練部を真空度−100
〜−10mmHgの真空雰囲気下、更に必要に応じ、混
合物供給用ホッパーと次工程タンクを微少流量の窒素圧
+10〜+50mmHgの窒素雰囲気下にすることによ
り、分散性が向上することが判る。
gの場合)について、真空度と分散性との関係及び真空
度と分散状態との関係をグラフにし、それぞれ図3及び
図4に示す。以上の結果より、本実施例の製造方法によ
れば、混練時における混練機の混練部を真空度−100
〜−10mmHgの真空雰囲気下、更に必要に応じ、混
合物供給用ホッパーと次工程タンクを微少流量の窒素圧
+10〜+50mmHgの窒素雰囲気下にすることによ
り、分散性が向上することが判る。
【0032】
【発明の効果】本発明の製造方法(請求項1)によれ
ば、分散不良を起こさず、分散性に優れた磁性塗料を得
ることができる。本発明の製造方法(請求項2)によれ
ば、物性が安定化し、更に分散性に優れた磁性塗料を得
ることができる。
ば、分散不良を起こさず、分散性に優れた磁性塗料を得
ることができる。本発明の製造方法(請求項2)によれ
ば、物性が安定化し、更に分散性に優れた磁性塗料を得
ることができる。
【図1】図1は、本発明の磁性塗料の製造方法に使用さ
れる連続式2軸混練機を示す概略図である。
れる連続式2軸混練機を示す概略図である。
【図2】図2は、図1に示す連続式2軸混練機の混練部
のA方向断面図である。
のA方向断面図である。
【図3】図3は、真空度と分散性との関係を示すグラフ
である。
である。
【図4】図4は、真空度と分散状態との関係を示すグラ
フである。
フである。
1,2,3,4,5,6,7 混練部 8 スクリュー 9 混合物 10 混合物供給用ホッパー 11 圧力計 12 真空ライン 13 次工程タンク 14 窒素ライン 15 ポンプ 16 溶剤 17 溶剤用ホッパー 18 減圧計 19 真空ポンプ 20 孔 100 連続式2軸混練機
フロントページの続き (72)発明者 横山 耕治 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 原 克俊 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 連続式2軸混練機を用いて磁性塗料を混
練する混練工程を含む磁性塗料の製造方法において、上
記混練機の混練部を真空度−100〜−10mmHgの
真空雰囲気下にして混練を行うことを特徴とする磁性塗
料の製造方法。 - 【請求項2】 更に、上記混練機の混合物供給用ホーパ
ー部と上記混練工程後の次工程タンクとを窒素圧+10
〜+50mmHgの窒素雰囲気下にする請求項1記載の
磁性塗料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7159338A JPH0912933A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 磁性塗料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7159338A JPH0912933A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 磁性塗料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0912933A true JPH0912933A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=15691656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7159338A Pending JPH0912933A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 磁性塗料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0912933A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014037483A (ja) * | 2012-08-16 | 2014-02-27 | Amakentecc:Kk | ナノオーダー分散型水性多色塗料、ナノオーダー分散型水性多色塗料の製造方法及びナノオーダー分散型水性多色塗料の製造に用いる減圧撹拌分散装置 |
JP2015035344A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | カーボンを含有したペーストの製造方法 |
-
1995
- 1995-06-26 JP JP7159338A patent/JPH0912933A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014037483A (ja) * | 2012-08-16 | 2014-02-27 | Amakentecc:Kk | ナノオーダー分散型水性多色塗料、ナノオーダー分散型水性多色塗料の製造方法及びナノオーダー分散型水性多色塗料の製造に用いる減圧撹拌分散装置 |
JP2015035344A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | カーボンを含有したペーストの製造方法 |
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