JPH08235583A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH08235583A
JPH08235583A JP4110995A JP4110995A JPH08235583A JP H08235583 A JPH08235583 A JP H08235583A JP 4110995 A JP4110995 A JP 4110995A JP 4110995 A JP4110995 A JP 4110995A JP H08235583 A JPH08235583 A JP H08235583A
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JP
Japan
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coat layer
back coat
coating material
recording medium
magnetic
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JP4110995A
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Akihiko Konno
昭彦 今野
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Sony Corp
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Sony Corp
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 バックコート塗料を、固形分が20重量%以
下となるように希釈した後、5時間以上静置させ、その
後、濾過を行うことで調製された希釈塗料によってバッ
クコート層を形成する。なお、上記塗料中に含ませる固
形分としては、カーボン等が用いられる。 【効果】 以上ようにして得られた希釈塗料は分散性が
非常に高いので、平滑性の高いバックコート層が形成で
き、高品質な磁気記録媒体を製造することが可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非磁性支持体の背面に
非磁性粉末と結合剤から構成されてなるバックコート層
を有する磁気記録媒体の製造方法に関し、特にバックコ
ート層の分散安定性の向上及び低コスト化に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体においては、小型化
に伴って高密度記録化が進められており、媒体の表面平
滑性や薄膜化が一層強く要求されるようになっている。
この高記録密度化により記録波長の短波長化が図られて
いるが、その結果微細な突起やゴミの付着によってドロ
ップアウトが発生しやすいという問題が生じている。
【0003】この問題に対して、従来より磁性層の平滑
性の向上を図るとともに、バックコート層においてもよ
り優れた表面平滑性を確保するための方法が検討されて
いる。
【0004】一般に、バックコート層は、カーボン等の
非磁性粉末を結合剤とともに有機溶剤中に分散混合して
得られるバックコート用塗料を非磁性支持体の背面(磁
性層形成面と反対側の面)上に塗布することにより形成
される。
【0005】このようなバックコート層用の塗料を調製
するに際し、有機溶剤による希釈工程で塗料の分散性が
不安定となり、亀甲模様の発生等が生じて平滑性が低下
する。従って、十分な平滑性を確保するためには、例え
ば分散時間を延長したり、上記希釈工程後に更に再分散
を行う等の手法が採用されている。
【0006】しかしながら、これらの手法では、生産性
の低下がしいられるのみならず、コストがかかるという
問題があり、分散性の向上による品質の向上を図るとと
もに、上述のような問題の解決が必要とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、こ
のような実情に鑑みて提案されたものであって、バック
コート層用塗料の分散安定性を向上させ、高品質化を図
ると同時に、コストダウンが可能な磁気記録媒体の製造
方法を提供する事を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の目
的を達成せんものと鋭意研究の結果、希釈工程を有する
バックコート層用塗料を調製する際に、希釈工程終了か
ら濾過工程までの時間を5時間以上とすることにより、
分散安定性が向上し、良好な平滑性が得られるばかりで
なく、濾過にかかる時間を短縮することができることを
みいだし、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】即ち、本発明は、非磁性支持体上に少なく
とも磁性層を形成するとともに、該磁性層を形成する側
とは反対側の面にバックコート層を形成する磁気記録媒
体の製造方法において、バックコート層用塗料を、固形
分が20重量%以下となるように有機溶媒で希釈した
後、5時間以上静置させ、その後ろ過して得られた希釈
塗料によって、バックコート層を形成することを特徴と
するものである。
【0010】磁気記録媒体において、バックコート層
は、非磁性粉末や結合剤等と有機溶媒よりなる塗料を、
非磁性支持体の磁性層を形成する側とは反対側の面に、
塗布、乾燥することで形成される。
【0011】本発明では、このバックコート層の形成に
用いる塗料を、次のようにして調製する。
【0012】すなわち、非磁性粉末や結合剤等の固形分
と有機溶媒を混合してバックコート層用塗料を調製し、
これを、固形分が20重量%以下となるように有機溶媒
で希釈した後、5時間以上静置させる。静置後、塗料を
複数回フィルターでろ過し、バックコート層の形成に供
する。
【0013】このように本発明では、塗料を希釈してか
ら濾過を行うまでの間、5時間以上静置させる。希釈し
てから濾過を行うまでの間、塗料を5時間以上静置させ
ると、分散安定性が向上し、希釈工程以降に再分散を行
わなくとも、分散性の良好な塗料が得られる。このよう
にして調製された塗料を用いると、平滑性の高いバック
コート層が形成されることになる。また、塗料の分散安
定性が向上すると、濾過に要する時間が短縮されるとと
もに使用フィルター本数も削減されるので、製造効率の
向上を図る上でも有利である。
【0014】なお、上記静置時間は、長いほど分散安定
性に対する効果が大きく、5時間以上とすることが必要
であり、より好ましくは8時間以上とするのがよい。
【0015】上記塗料には固形分として非磁性粉末、結
合剤等が含有されるが、これら非磁性粉末、結合剤とし
ては、通常、バックコート層の形成に用いられているも
のがいずれも使用可能である。
【0016】結合剤としては、塩化ビニル系共重合体、
酢酸ビニル系共重合体、エポキシ系樹脂,ポリウレタン
系樹脂等が挙げられる。なかでも、ポリウレタン系樹脂
が好適である。
【0017】非磁性粉末としては、カーボンの他、Zn
O、TiO、SiO2等の無機顔料が用いられる。
【0018】また、塗料化用及び希釈用の有機溶剤とし
ては、メチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン等
のケトン系溶剤やトルエン等の芳香族炭化水素系溶剤等
が挙げられる。
【0019】上記塗料を調製するための分散・混練装置
には、例えばロールミル、ボールミル、サンドミル、ア
ジター、ニーダー、エクストルーダー、ホモジナイザ
ー、超音波分散機等が用いられる。
【0020】さらに、調製された塗料を上記非磁性支持
体上に塗布する装置には、グラビアコーター、ナイフコ
ーター、ワイヤーバーコーター、ドクターブレードコー
ター、リバースロールコーター、ディッピングコータ
ー、エアナイフコーター、ダイコーター等が用いられ
る。
【0021】
【作用】本発明では、バックコート層用塗料を固形分が
20重量%以下となるように有機溶媒で希釈した後、5
時間以上静置させ、その後ろ過して得られた希釈塗料を
用いてバックコート層を形成する。
【0022】このように塗料を希釈してからろ過するま
での間、5時間以上静置させると、分散安定性が向上
し、希釈工程以降に再分散を行わなくとも分散性の良好
な塗料が得られる。このようにして調製された塗料を用
いることで平滑性の高いバックコート層が形成されるこ
とになる。また、塗料の分散安定性が向上すると、濾過
工程に要する時間が短縮されるとともに使用フィルター
本数も削減されるので、製造効率の向上を図る上でも有
利である。
【0023】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
るが、本発明がこの実施例に限定されるものでないこと
は言うまでもない。
【0024】実施例1〜実施例4 <磁性塗料の調製>先ず、下記組成の原材料を連続ニー
ダーで混練した後、サンドミルを用いて分散し、さらに
2μmの平均口径を有するフィルターを用いて濾過する
ことで磁性塗料を調製した。
【0025】 磁性粉末:メタル磁性粉末(比表面積BET値=55m2/g) 100重量部 バインダー:ポリウレタン樹脂 10重量部 (日本ポリウレタン社製、商品名N−2304) ニトロセルロース 7重量部 (旭化成社製、商品名NC−1/2H) 研磨剤:α−Al2 3 (住友化成社製、商品名AKP−30) 7重量部 滑剤:ブチルステアレート 3重量部 溶剤:メチルエチルケトン 80重量部 メチルイソブチルケトン 80重量部 トルエン 80重量部 <バックコート層用塗料の調製>下記組成の原材料をボ
ールミルにて48時間混合した後、平均口径が5.0μ
m、3.0μm、1.5μm(それぞれP−50,P−
30,P−15)であるフィルターで順に濾過すること
でバックコート層用塗料を調製した。
【0026】 非磁性粉末:カーボンブラック 100重量部 (コロンビヤンカーボン社製、商品名RAVEN−1255) バインダー:ポリウレタン樹脂 50重量部 (東洋紡績社製、商品名UR−8300) 溶剤:メチルエチルケトン 120重量部 メチルイソブチルケトン 120重量部 トルエン 120重量部 次いで、このバックコート層用塗料をディスパーで攪拌
しながら、下記の溶剤を加えて希釈し、その後、表1に
示す時間静置した。
【0027】 希釈用溶剤: メチルエチルケトン 100重量部 メチルイソブチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 そして、この希釈塗料を、平均口径が5.0μm、3.
0μm、1.5μmであるフィルターで順に濾過した。
なお、溶剤で希釈を行った後の、塗料の固形分の割合
は、15/81×100重量%であった。また、塗料の
ろ過に際して、フィルターは詰まりが無くなった時点で
次の口径のフィルターと交換するようにした。
【0028】続いて、このように調製した希釈塗料に対
して硬化剤(コロネートL)を20重量部添加した後、
このバックコート層用塗料を9μm厚のポリエチレンテ
レフタレートフィルム(Ra=16nm)の裏面に0.
6μmの厚さとなるように塗布した。
【0029】そして、上記ポリエチレンテレフタレート
フィルムのもう一方の面上に上記磁性塗料を厚さ2.0
μmに塗布し、カレンダー処理、硬化処理を行った。更
に、この磁気フィルムを8mm幅に裁断することでサン
プルテープを作製した。
【0030】以上のようにして作製されたサンプルテー
プについて、バックコート層の表面粗度Rz及びドロッ
プアウト数を測定した。その結果を、バックコート層用
塗料の静置時間及び濾過工程で使用した各フィルターの
本数と併せて表1に示す。
【0031】なお、表面粗度Rzは、表面粗度計(小坂
研究所社製 商品名:SE−30H)にて測定した。測
定条件は、倍率50,000倍、測定長2mm、カット
オフ値0.08mmである。なお、この数値は小さい方
が良く、200nm以下であることが好ましい。
【0032】また、ドロップアウトは、8mmVTRビ
デオデッキを用い、−16dB/3μs条件下で20分
間測定し、その平均値を用いた。ここでは、20個以下
であれば良い。
【0033】
【表1】
【0034】また、比較として、バックコート層用塗料
を希釈した後、直ちに濾過を行った場合(比較例1)、
バックコート層用塗料を希釈した後、所定時間攪拌し、
その後濾過を行った場合(比較例2〜比較例4)につい
ても、上述と同様にしてバックコート層の表面粗度Rz
及びドロップアウト数をそれぞれ測定した。その結果
を、そのとき濾過工程で使用したフィルターの本数と併
せて表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】表1及び表2に示すように、バックコート
層用塗料を希釈してからろ過するまでの間、5時間以上
静置させた実施例1〜実施例4のサンプルテープでは、
比較例1〜比較例4のサンプルテープと比べて、バック
コート層の表面粗度Rzが小さく、ドロップアウトも低
く抑えられている。また、濾過工程で用いたフィルター
本数も削減されている。
【0037】このことから、バックコート層用塗料を希
釈してから濾過するまでの間、5時間以上静置させるこ
とは、高品質な磁気記録媒体を効率良く製造する上で極
めて有効であることがわかった。
【0038】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、バックコート層用塗料を、固形分が20
重量%以下となるように有機溶媒で希釈した後、5時間
以上静置させ、その後ろ過して得られた希釈塗料によっ
て、バックコート層を形成するので、平滑性に優れたバ
ックコート層を形成することができる。このようにして
バックコート層が形成された磁気記録媒体では、ドロッ
プアウトが抑えられ、高品質であると言える。また、濾
過工程における使用フィルターの本数も削減でき、濾過
時間も短縮化されるので、コストダウンを図る上でも有
利である。すなわち、磁気記録媒体の高品質化と製造コ
ストの削減が同時に達成されることになる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に少なくとも磁性層を形
    成するとともに、該磁性層を形成する側とは反対側の面
    にバックコート層を形成する磁気記録媒体の製造方法に
    おいて、 バックコート層用塗料を、固形分が20重量%以下とな
    るように有機溶媒で希釈した後、5時間以上静置させ、
    その後ろ過して得られた希釈塗料によって、バックコー
    ト層を形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 バックコート層用塗料は、固形分として
    カーボンを含有していることを特徴とする請求項1記載
    の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 バックコート層用塗料は、固形分として
    結合剤を含有し、この結合剤がウレタンを主体とする樹
    脂であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    磁気記録媒体の製造方法。
JP4110995A 1995-02-28 1995-02-28 磁気記録媒体の製造方法 Withdrawn JPH08235583A (ja)

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Effective date: 20020507