JP2000339678A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JP2000339678A
JP2000339678A JP11150531A JP15053199A JP2000339678A JP 2000339678 A JP2000339678 A JP 2000339678A JP 11150531 A JP11150531 A JP 11150531A JP 15053199 A JP15053199 A JP 15053199A JP 2000339678 A JP2000339678 A JP 2000339678A
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Kenichi Kawai
健一 川井
Takao Sakata
孝雄 坂田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性塗料、あるいは非磁性塗料の製造過程に
おける微細微粒子粉を短時間で分散することができなか
った作業の、分散作業時間の短縮化を格段に図る。 【解決手段】 少なくとも微粒子粉体とバインダーとを
有する磁気記録媒体用塗料の製造工程において、微粒子
粉体とバインダーとを混練する混練工程と、その後の分
散工程とを有し、その分散工程を、ビーズ充填量が40
%〜70%に選定してサンドミル5によって行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の製
造方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体での高密度記録化
が、益々盛んであり、塗布型磁気記録媒体における磁性
層塗布厚の薄膜化のニーズが高まっている。このため、
磁気記録の担い手である磁性粉の、より微粒子化、0.
20μm以下例えば0.15μm程度、もしくはこれ以
下の微粒子化が進められている。したがって、これら微
粒子磁性粉を含む磁性塗料の分散技術の確率化が、磁性
塗料の製造ひいては高密度記録の磁気記録媒体の製造に
おいて重要となって来ている。
【0003】また、磁性塗料のみならず、磁性塗膜の均
一塗布を図って下層に非磁性塗膜を形成する例えば2層
構造を有する磁性層が形成される場合、その下層塗膜に
用いられる非磁性塗料についても、その微粒子化が要求
され、これに伴う非磁性粉の分散技術が、重要となって
いる。通常、これら磁性塗料あるいは非磁性塗料の製造
は、微粒子粉とバインダー等との混合は、エクストルー
ダで混練し、サンドミルによる分散を行っているが、微
粒子粉の、より微粒子化に伴い、エクストルーダーでの
処理時に段階希釈を行うことで、塗料安定性を保つ方法
が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、サンドミル
工程では、分散微粒子粉の、より微細化による、サンド
ミルの処理時間が、きわめて長時間を要し、工業的に大
きな問題となって来ている。本発明においては、この微
細微粒子粉を短時間で確実に分散することのできる磁気
記録媒体用塗料の製造方法、更にこれを用いる磁気記録
媒体の製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による磁気記録媒
体の製造方法は、少なくとも微粒子粉体とバインダーと
を有する磁気記録媒体用塗料の製造工程において、微粒
子粉体とバインダーとを混練する混練工程と、その後の
分散工程とを有し、分散工程が、ビーズ充填量が40%
〜70%(体積比)に選定されたサンドミルによって行
う。
【0006】上述の本発明による磁気記録媒体用塗料の
製造方法によるときは、従来の分散作業時間の約1/7
の分散作業時間で、安定して目的とした塗料を得ること
ができた。したがって、上述の本発明による磁気記録媒
体の製造方法においては、高密度記録用の磁気記録媒体
の製造時間の短縮化が図られる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明による磁気記録媒体の製造
方法は、前述したように、少なくとも微粒子粉体とバイ
ンダーとを有する磁気記録媒体用塗料の製造工程におい
て、微粒子粉体とバインダーとを混練する混練工程と、
その後の分散工程とを有するものであるが、特に本発明
においては、その分散工程が、ビーズ充填量が40%〜
70%、好ましくは50%〜60%(いずれも体積比、
すなわち後述するような分散を行うベッセルの内容積に
対する割合)に選定して、サンドミルによって行う。こ
れは、ビーズ充填量が40%未満では、分散作業時間の
短縮化が充分には図られず、また、70%を越えると、
目的とする分散効果が損なわれてくることにより、ビー
ズ充填量が40%〜70%、好ましくは50%〜60%
とするに至った。
【0008】そして、そのビーズ径は、0.5mm〜
1.2mmの範囲内とすることが望ましく、また、この
分散工程におけるサンドミルの循環流量は、13リット
ル/分〜20リットル/分とすることが望ましい。これ
は、ビーズ径が余り小さいと、分散効果が生じにくくな
り、ビーズ径が余り大きいと分散作業時間の短縮化が充
分には図られなくなるものであり、また、サンドミルの
循環流量についても、余り小さいと、分散効果が低く、
余り大きいと処理が不能となることに因る。
【0009】微粒子粉体は、目的とする塗料が、磁性塗
料である場合は、磁性粉体であり、この磁性粉体は、従
来方法では、分散に多大な時間を要することが問題とな
っていた例えば長軸長0.20μm以下の微粒子磁性粉
体において、その分散を行うものである。
【0010】磁性塗料の構成材料は、従来公知と同様の
磁性粉体と、バインダー等を用いることができる。例示
すると、磁性粉体としては、Fe、Co、Ni等の強磁
性金属材料や、Fe−Co、Fe−Ni、Fe−Co−
Ni、Co−Ni、Fe−Mn−Zn、Fe−Ni−Z
n、Fe−Co−Ni−Cr、Fe−Co−Ni−P、
Fe−Co−B、Fe−Co−Cr−B、Fe−Co−
V等のFe、Co、Niを主成分とする各種強磁性合金
材料、Mn−Bi、Mn−Al等の合金材料からなる強
磁性金属粒子が好適である。また、種々の特性改善の目
的でこれらにAl、Si、Ti、Cr、Mn、Cu、Z
n、Mg、P等の元素が添加されても良い。また、γ−
Fe2 3 、Co含有γ−Fe2 3 、Fe3 4 、C
o含有γ−Fe3 4 、Co被着γ−Fe3 4 、Cr
2 等の従来公知の酸化物磁性粉体であっても良い。
【0011】また、バインダーとしては、塩化ビニル、
酢酸ビニル、ビニルアルコール、酢酸ビニリデン、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、ブ
タジエン、アクリロニトリル等の重合体、あるいはこれ
ら2種以上を組み合わせた共重合体、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を用いることが
できる。特に、ビニル系共重合体、ポリエステル−ポリ
ウレタン系共重合体、ポリカーボネイト−ポリウレタン
系重合体、ニトロセルロース等を用いることが好適であ
る。
【0012】また、これら磁性粉体とバインダーとを分
散させるための溶剤としては、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等
のケトン系、酢酸エチル、酢酸メチル、乳酸エチル、酢
酸グリコールモノエチルエーテルっとうのエステル系、
グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエチルエ
ーテル、ジオキサン等のグリコールエーテル系、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサ
ン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化
炭化水素等が挙げられる。
【0013】更に、磁性塗料中には、添加剤として、分
散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤等を添加す
ることができる。
【0014】また、磁気記録媒体を構成する非磁性支持
体には、磁性層のほかに、必要じ応じて、バックコート
層、トップコート層等を形成することができる。この場
合、バックコート層、トップコート層等の成膜条件は、
通常この種の磁気記録媒体の製造方法に適量される方法
であれば良く、特に限定されるものではない。
【0015】次に、本発明の1の実施形態の一例を、図
1および図2を参照して説明する。図1は、本発明方法
を実施する塗料の製造装置の一例の概略構成図を示し、
図2はその分散を行うサンドミル装置の一例の概略構成
図を示す。
【0016】この製造装置は、原材料供給部1と、例え
ば2軸型の連続式混練希釈装置2と、撹拌装置3と、貯
蔵タンク4と、サンドミル5と、非磁性支持体6への塗
料の塗布装置7とを有して成る。原料供給部1において
は、いわゆるプレ混合した塗料を構成する原材料が収容
され、これからの原料が混練希釈装置2に定量供給され
る。混練希釈装置2は、前段の混練部2Aと、後段の希
釈混練部2Bとを有し、希釈混練部2Bにおいては、希
釈用溶剤の供給部2Cが設けられて成り、原料供給部1
から混練希釈装置2供給された原料は、前段の混練部2
Aにおいて混練され、更に後段の希釈混練部2Aにおい
て希釈用溶剤の供給部2Cから供給された希釈用溶剤に
よって希釈がなされると共に混練がなされる。このよう
にして混練がなされて形成された塗料ペーストは、撹拌
装置3に供給し、約2時間、例えば総重量比で、メチル
エチルケトン:トルエン:シクロヘキサノンが、5:
3:2の混合溶媒で、固形分が31.0重量%まで希釈
し、撹拌される。
【0017】この撹拌された塗料は、貯蔵タンク4に供
給される。この貯蔵タンク4とサンドミル5とは、例え
ばポンプ(図示せず)によって循環路8が形成され、貯
蔵タンク4に供給された塗料が、サンドミル5に供給さ
れ、此処で分散処理がなされ、貯蔵タンク4に戻される
という工程が繰り返される。そして、この作業がなされ
た塗料は、サンプリングされ、所要の分散がなされた塗
料を、塗布装置7の塗料供給部7Aに供給する。塗布装
置7においては、非磁性支持体6が、その供給ロール9
から、巻き取りロール10へと移行するようになされ、
その移行途上において、塗料供給部7Aによって非磁性
支持体6に対する塗料の塗布がなされる。
【0018】サンドミル5は、いわゆる大流量型サンド
ミルが用いられ、例えば図2に示すように、塗料の供給
口11aを有する円筒状のベッセル11内に、ディスク
12を有する回転シャフト13が設けられ、回転シャフ
ト13の回転によってディスク12が例えば周速10m
/秒をもって回転され、この回転によってベッセル11
内に存在する所定量のビーズと、分散処理物すなわち塗
料が撹拌され、これらビーズと処理物との衝突および高
速剪断によって微細粒子化と分散が行われながら、分離
スクリーン14が配置された取出し口11b側へと送ら
れ、この取出し口11bから、処理物すなわち塗料のみ
がビーズと分離されて循環路8へと取り出される。
【0019】このようにして、所要の分散がなされた目
的とする塗料、例えば磁性塗料が作製され、これが上述
した塗布装置7に供給されて、非磁性支持体6への塗布
がなされ、図示しないが、乾燥、配向、カレンダー処理
がなされて目的とする磁気記録媒体が製造される。
【0020】次に、本発明による磁気記録媒体の製造方
法を、実施例を挙げて説明するが、本発明はこの実施例
に限定されるものではない。
【0021】〔実施例1〕この例では、下記組成の原料
(固形分85重量%)を図1で説明した2軸型連続式混
練希釈装置2で混練処理し、このようにして得たペース
ト(固形分50.3%)を撹拌装置3で2時間、総重量
比で、メチルエチルケトン:トルエン:シクロヘキサノ
ンが、5:3:2の混合溶媒で、固形分が31.0重量
%まで希釈した。 混練希釈装置2によって得る塗料の組成: 金属磁性粉体(長軸長0.1μm) 100.0重量部 塩化ビニル系共重合体 10.0重量部 クエン酸 3.0重量部 シクロヘキサノン 24.6重量部 メチルエチルケトン 87.0重量部 上記塗料に撹拌装置3で供給される材料組成: 塩化ビニル系共重合体 2.5重量部 脂肪酸エステル(滑剤) 7.0重量部 シクロヘキサノン 30.2重量部 メチルエチルケトン 50.0重量部 トルエン 82.0重量部 上述した組成および方法によって作製した磁性塗料20
0リットルを、上述のサンドミル5によって下記サンド
ミル条件で分散処理した。 サンドミル条件: 循環流量 17リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 0.7mm ビーズ充填量(ベッセル11の内容積に対する割合(以
下同様))70% 上述のサンドミル条件によってサンドミルを行い、循環
処理の途中、各時間毎にサンプリングし、塗布装置7に
よって、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレートに
よるフィルム状の非磁性支持体6上に、厚さ5.5μm
で塗布してそれぞれ磁気テープ、すなわち磁気記録媒体
を作製し、評価を行った。
【0022】〔実施例2〕実施例1においてサンドミル
条件を変更して、実施例1と同様の組成および方法によ
って、それぞれ各時間毎にサンプリングした塗料を用い
て実施例1と同様にそれぞれ磁気テープを作製した。 サンドミル条件: 循環流量 17リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 0.7mm ビーズ充填量 60%
【0023】〔実施例3〕実施例1においてサンドミル
条件を変更して、実施例1と同様の組成および方法によ
ってそれぞれ各時間毎にサンプリングした塗料を用いて
磁気テープを作製した。 サンドミル条件: 循環流量 17リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 0.7mm ビーズ充填量 50%
【0024】〔実施例4〕実施例1においてサンドミル
条件を変更して、実施例1と同様の組成および方法によ
ってそれぞれ各時間毎にサンプリングした塗料を用いて
磁気テープを作製した。 サンドミル条件: 循環流量 17リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 0.7mm ビーズ充填量 40%
【0025】〔実施例5〕実施例1においてサンドミル
条件を変更して、実施例1とそれぞれ各時間毎にサンプ
リングした塗料を用いて同様の組成および方法によって
磁気テープを作製した。 サンドミル条件: 循環流量 17リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 0.5mm ビーズ充填量 60%
【0026】〔実施例6〕実施例1においてサンドミル
条件を変更して、実施例1と同様の組成および方法によ
ってそれぞれ各時間毎にサンプリングした塗料を用いて
磁気テープを作製した。 サンドミル条件: 循環流量 17リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 1.0mm ビーズ充填量 60%
【0027】〔実施例7〕実施例1においてサンドミル
条件を変更して、実施例1と同様の組成および方法によ
ってそれぞれ各時間毎にサンプリングした塗料を用いて
磁気テープを作製した。 サンドミル条件: 循環流量 17リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 1.2mm ビーズ充填量 60%
【0028】〔実施例8〕実施例1においてサンドミル
条件を変更して、実施例1と同様の組成および方法によ
ってそれぞれ各時間毎にサンプリングした塗料を用いて
磁気テープを作製した。 サンドミル条件: 循環流量 20リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 0.7mm ビーズ充填量 60%
【0029】〔実施例9〕実施例1においてサンドミル
条件を変更して、実施例1と同様の組成および方法によ
ってそれぞれ各時間毎にサンプリングした塗料を用いて
磁気テープを作製した。 サンドミル条件: 循環流量 15リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 0.7mm ビーズ充填量 60%
【0030】〔実施例10〕実施例1においてサンドミ
ル条件を変更して、実施例1と同様の組成および方法に
よってそれぞれ各時間毎にサンプリングした塗料を用い
て磁気テープを作製した。 サンドミル条件: 循環流量 13リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 0.7mm ビーズ充填量 60%
【0031】〔実施例11〕実施例1における、金属磁
性粉体に換えて、長軸長0.15μmを使用して塗料作
製を行った。そして、この例では、下記組成の原料(固
形分72重量%)を図1で説明した2軸型連続式混練希
釈装置2で混練処理し、このようにして得たペースト
(固形分45.3%)を撹拌装置3で2時間、総重量比
で、メチルエチルケトン:シクロヘキサノンが、2:1
の混合溶媒で、固形分が38.2重量%まで希釈した。 混練希釈装置2によって得る塗料の組成: 非磁性酸化鉄α−Fe2 3 (長軸長0.15μm) 100.0重量部 塩化ビニル系共重合体 17.0重量部 カーボン 12.0重量部 クエン酸 2.0重量部 シクロヘキサノン 57.0重量部 メチルエチルケトン 101.0重量部 上記塗料に撹拌装置3で供給される材料組成: 塩化ビニル系共重合体 17.0重量部 脂肪酸エステル(滑剤) 7.0重量部 シクロヘキサノン 27.0重量部 メチルエチルケトン 66.0重量部 上述した組成および方法によって作製した非磁性塗料2
00リットルを、上述のサンドミル5によって下記サン
ドミル条件で分散処理した。 サンドミル条件: 循環流量 17リットル/分 ビーズ ジルコニアビーズ ビーズ径 0.7mm ビーズ充填量 60% 循環処理の途中、各時間毎にサンプリングし、塗布装置
7によって、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレー
トによるフィルム状の非磁性支持体6上に、厚さ5.5
μmで塗布して、下層膜を形成し、この上に磁性塗料を
塗布して磁気テープを作製した。この場合、非磁性粉末
の粒子径が大きい場合、この上に形成される磁性層に表
面性に影響を及ぼすことから、非磁性粉末の粒子径にお
いても0.15μm以下とすることが望ましい。
【0032】〔比較例〕実施例1においてサンドミル条
件を変更して、実施例1と同様の組成および方法によっ
て各作業時間毎に塗料のサンプリングを行って、それぞ
れ磁気テープを作製した。 サンドミル条件: 循環流量 7.0リットル/分 ビーズ ガラスビーズ ビーズ径 1.2mm ビーズ充填量 70% 上述のサンドミル条件によってサンドミルを行い、循環
処理の途中、各時間毎にサンプリングし、塗布装置7に
よって、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレートに
よるフィルム状の非磁性支持体6上に、厚さ5.5μm
で塗布して磁気テープ、すなわち磁気記録媒体を作製
し、表面の評価を行った。
【0033】このとき、循環環流は、7.0リットル/
分以上になると、サンドミル内の圧力が上昇し、処理不
能になった。そのため処理可能の流量の最高値である
7.0リットル/分とした。
【0034】各実施例および比較例についてサンドミル
の運転時間(分散作業時間)と、磁性層の分散性の指標
となる光沢度(グロス)と、角形比Rsのそれぞれの測
定結果を下記各表に示す。すなわち、実施例1〜4の結
果を表1に、実施例5〜7の結果を表2に、また、実施
例8〜10の結果を表3に、実施例11の結果を表4
に、実施例12の結果を表5に、また、比較例の結果を
表6に示す。ここで、角形比Rsについては、試料振動
型磁力計(VSM東栄工業社製)を用いて測定した。光
沢度は磁性層の分散性の指標となるものであり、グロス
計(日本電色社製)によって入射角45°で測定した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】表1〜3をみて明らかなように、サンドミ
ルの条件を、ビーズ充填量が40%〜70%、好ましく
は50%〜60%に選定するとき、ビーズの径φを0.
5mm〜1.2mmとするとき、循環流量を13リット
ル/分〜20リットル/分とするとき、目的とする分
散、すなわちグロスが連続2測定で269.0%以上、
Rsが88%となる分散を従来のサンドミルの運転時間
が数十時間以上に及んでいたものを、20時間未満に短
縮化できることが分かる。
【0042】また、長軸長が0.20μm以下の0.1
5μmの磁性粉体を用いた場合においても、表4から明
らかなように目的とする分散、すなわちグロスが連続2
測定で235.0%以上、Rsが88%となる分散を1
2時間という短時間作業で得ることができることがわか
る。更に、表5に示すように、実施例12における磁気
記録媒体における磁性層の下層の非磁性層ににおいて、
その目的とする分散性、すなわち表面性を155.0%
以上とすることのできる分散時間(運転時間)は16時
間程度とすることができた。因みに従来においては、こ
の程度の分散性を得るのに、60時間を要した。
【0043】そして、比較例におけるように、従来の方
法で、磁性塗料の分散を行う場合、磁性層として上述し
た目的とするグロスが、269.0%以上、Rsが88
%以上を得るには、60時間以上の分散時下(運転時
間)を要している。
【0044】上述したとろから明らかなように、本発明
による磁気記録媒体の製造方法においては、従来に比し
て、その製造過程における塗料の形成時間を、塗料の分
散工程で、従来の所要時間に比し、例えば上述の実施例
5におけるように、1/7にも及ぶ短縮化を図ることが
できる。
【0045】尚、実施例1〜11においては、磁性層が
磁性塗膜による単層構造とした場合であるが、それぞれ
例えば実施例12の非磁性層を下層として、この上に磁
性層の形成を行うことで、所要の表面性を得るに、さら
に分散作業の短縮化を図ることができる。
【0046】
【発明の効果】上述したように、本発明による磁気記録
媒体の製造方法によれば、従来の分散作業時間の約1/
7の分散作業時間で、安定して微粒子化された磁性粉体
あるいは非磁性粉体が良好に分散された目的とする磁性
層、あるいは例えばその下層の非磁性層を得ることがで
きることから、量産性の向上、コストの低減化を図るこ
とができる。
【0047】また、上述の本発明による磁気記録媒体の
製造方法によれば、その塗料の製法時間の短縮化と、良
好に安定して微粒子化された磁性層を得ることができる
ことから、電磁変換特性にすぐれた塗布型の磁気記録媒
体の量産性を向上することができ、コストの低減化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する塗料の製造装置の一例の
概略構成図である。
【図2】本発明方法を実施するサンドミル装置の一例の
概略構成図を示す。
【符号の説明】
12・・・原料供給部、2・・・連続式混練帰着装置、
2A・・・混練部、1B・・・希釈混練部、3・・・撹
拌装置、4・・・貯蔵タンク、5・・・サンドミル、6
・・・非磁性支持体、7・・・塗布装置、8・・・循環
路、9・・・供給路、10・・・巻き取りロール、11
・・・ベッセル、11a・・・供給口、11b・・・取
出し口、12・・・ディスク、13・・・回転シャフ
ト、14・・・分離スクリーン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも微粒子粉体とバインダーとを
    有する磁気記録媒体用塗料の製造工程において、 上記微粒子粉体とバインダーとを混練する混練工程と、 その後の分散工程とを有し、 該分散工程が、ビーズ充填量が40%〜70%(体積
    比)に選定されたサンドミルによることを特徴とする磁
    気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ビーズは、その径を0.5mm〜
    1.2mmの範囲内としたことを特徴とする請求項1に
    記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記サンドミルの循環流量を13リット
    ル/分〜20リットル/分とすることを特徴とする請求
    項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記微粒子粉体が磁性粉体であることを
    特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記磁性粉体が、長軸長0.20μm以
    下の金属磁性粉体であることを特徴とする請求項4に記
    載の磁気記録媒体の製造方法。
JP11150531A 1999-05-28 1999-05-28 磁気記録媒体の製造方法 Pending JP2000339678A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7160481B2 (en) * 2003-01-28 2007-01-09 Tdk Corporation Method for manufacturing magnetic paint, and magnetic recording medium
US7288210B2 (en) * 2002-05-29 2007-10-30 Tdk Corporation Method for manufacturing magnetic paint, method for manufacturing non-magnetic paint and magnetic recording medium

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