JPH09127663A - 写真処理水溶液およびそれを用いる漂白または漂白−定着方法 - Google Patents

写真処理水溶液およびそれを用いる漂白または漂白−定着方法

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JPH09127663A
JPH09127663A JP8230284A JP23028496A JPH09127663A JP H09127663 A JPH09127663 A JP H09127663A JP 8230284 A JP8230284 A JP 8230284A JP 23028496 A JP23028496 A JP 23028496A JP H09127663 A JPH09127663 A JP H09127663A
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acid
solution
bleaching
bleach
fixing
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JP8230284A
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David A Wilson
エー.ウィルソン デビッド
Druce K Crump
ケー.クランプ ドゥルース
Eric R Brown
アール.ブラウン エリック
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Original Assignee
Eastman Kodak Co
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/42Bleach-fixing or agents therefor ; Desilvering processes
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C5/00Photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents
    • G03C5/26Processes using silver-salt-containing photosensitive materials or agents therefor
    • G03C5/38Fixing; Developing-fixing; Hardening-fixing

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた微生物分解性の漂白溶液または漂白−
定着溶液である写真処理水溶液を提供することを目的と
する。 【解決手段】 漂白剤として、ポリアミノジコハク酸の
金属錯体、ポリアミノモノコハク酸の金属錯体およびモ
ノアミノモノコハク酸の金属錯体から選ばれる少なくと
も2種類の化合物を含んでなる、漂白溶液または漂白−
定着溶液である写真処理水溶液であって、前記処理溶液
が漂白溶液であるならば、前記処理溶液はさらに水溶性
ハロゲン化物を含み、そして前記処理溶液が漂白−定着
溶液であるならば、前記処理溶液はさらにハロゲン化銀
溶媒を含む写真処理水溶液、並びに現像したハロゲン化
銀写真材料を漂白または漂白−定着する方法であって、
前記写真材料を前記処理溶液と接触させることを含んで
なる漂白または漂白−定着する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真処理、特に写
真漂白組成物および写真漂白−定着組成物並びにそのよ
うな組成物を用いる写真処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】キラントもしくはキレート形成剤は、キ
レートを形成するために金属イオンと配位共有結合を形
成する化合物である。キレートとは、配位化合物であっ
て、その中心金属原子が、少なくとも1個の他の分子
(リガンドと称される)中の2個以上の他の原子に結合
して、少なくとも1個の複素環式環を、各環の一部とし
ての金属原子と共に、形成するものである。
【0003】キラントは各種の用途に用いられる。これ
らの活性のあるものは、環境に入り込むキラントを生じ
させる。したがって、使用後キラントが崩壊することが
好ましい。一般に、キラントが導入されることがある環
境中に微生物は自然に存在するので、生分解性(微生物
分解性、微生物により分解し易いこと)は、特に有用で
ある。EDTA(エチレンジアミン四酢酸)のような通
常用いられるキラントは生分解性であるが、幾分速度が
遅く、ある条件下では、最適とはいえない(Tiedj
e,”Microbial Degradation
of Ethylenediaminetetraac
etate in Solids andSedime
nts”,Applied Microbiolog
y,1975年8月、327〜329ページ参照)。E
DTAまたは他の通常使用されるキラントより迅速に分
解するキレート剤が得られれば望ましいであろう。
【0004】生分解は写真においては特に興味が持たれ
ているが、商業上有用な生分解性キラントを見いだすこ
とは困難である。特に重要な漂白剤は、アミノポリカル
ボン酸漂白剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(ED
TA)またはプロピレンジアミン四酢酸(PDTA)の
第二鉄錯体のアンモニウム塩またはアルカリ金属塩であ
る。
【0005】キラントまたはキレート形成剤、例えば、
EDTAまたはPDTAは、写真材料の漂白工程におい
て効果的であるが、写真業界では、EDTAおよびPD
TAより、さらに迅速に生分解する、漂白処理に用いる
ためのキラントを得ることに興味が注がれている。キラ
ントは金属とキレートを形成し、同時に適度のレドック
ス能を有しなければならないので、写真に用いるのに適
切であって、しかも通常用いられているものよりさらに
生分解性であるキラントを見いだすことは困難である。
【0006】キレート能とは、1以上の原子価状態が可
能な金属イオンのキレートのレドックス能を表示するも
のではない。レドックス能は、構造からも予想できず、
これは、Imaging Science and T
echnology’s 7th Internati
onal Symposium on Photofi
nishing TechnologyでのR.Wic
hmann等の”ANew Bleaching Ag
ent,”(”Advanced Printing
of Paper Summaries,Sevent
h International Symposium
on Photofinishing Techno
logy,”Las Vegas,NV,1992年2
月3〜5日、12〜14ページ)に説明されている。
【0007】ポリアミノジコハク酸は、幾分キレート特
性を有することが認められているが、広範囲に用いられ
ていない。例えば、この一族の中でより知られているも
の、すなわち、エチレンジアミンジコハク酸(EDD
S)は、さらに広く用いられているキラントと比較し
て、ある種の金属イオン、例えば、カルシウムおよびマ
グネシウムとキレートを形成する能力が劣るので広範囲
には用いられていない。ポリアミノジコハク酸の製造に
ついては、米国特許第3,158,635号において検
討されており、サビの除去にそれらを用いることが開示
されている。米国特許第4,704,233号は、有機
ステインの除去を促進するための洗浄剤にEDDSを用
いることが開示されており、その生分解性について述べ
ている。
【0008】ヨ−ロッパ特許第A0 532 003
号、ヨ−ロッパ特許第A0 584665号、およびヨ
−ロッパ特許第A0 567 126号のすべては、ハ
ロゲン化銀感光性写真材料の処理に有用なジアミン化合
物を開示している。これらの化合物は生分解性および安
全性が向上していると報告されている。ヨ−ロッパ特許
第A0 599 620号は、さらにハロゲン化銀感光
性写真材料の処理に使用できるモノアミンおよびポリア
ミン化合物を開示し、それらが良好な生分解性特性を有
することを報告している。ポリアミノジコハク酸キレー
ト形成化合物を写真漂白および漂白−定着の溶液に用い
ることが、国際公開第94/28464号に開示されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】写真処理において、特
に漂白剤として有用なキラントもしくはキラント混合物
であって、そのキラントもしくはキラント混合物が、O
ECD 301B ”Ready Biodegrad
ability:Modified SturmTes
tに従って、28日未満内に60%より多く分解可能で
あるものが得られれば、望ましいであろう。この試験
は、微生物にとって唯一の炭素源として用いられる、試
験化合物または標準物により生成するCO2 を測定す
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、漂白剤とし
て、ポリアミノジコハク酸の金属錯体、ポリアミノモノ
コハク酸の金属錯体およびモノアミノモノコハク酸の金
属錯体から選ばれる少なくとも2種類の化合物を含んで
なる、漂白溶液または漂白−定着溶液である写真処理水
溶液であって、前記処理溶液が漂白溶液であるならば、
前記処理溶液はさらに水溶性ハロゲン化物を含み、そし
て前記処理溶液が漂白−定着溶液であるならば、前記処
理溶液はさらにハロゲン化銀溶媒を含む、写真処理水溶
液を提供する。
【0011】本発明は、また現像したハロゲン化銀写真
材料を漂白または漂白−定着する方法であって、前記写
真材料を前記の処理溶液と接触させることを含んでなる
漂白または漂白−定着方法をも提供する。現像したハロ
ゲン化銀写真材料を漂白または漂白−定着する方法は、
前記カラー写真材料を、ポリアミノジコハク酸の金属錯
体、ポリアミノモノコハク酸の金属錯体およびモノアミ
ノモノコハク酸の金属錯体から選ばれる少なくとも2種
類の化合物を含んでなる、漂白溶液または漂白−定着溶
液である写真処理水溶液と接触させることを含んでな
り、前記金属はFe(+3)、Mn(+3)、Co(+
3)およびCu(+2)から選ばれる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、写真用途に用いる漂白
または漂白−定着溶液に、少なくとも1種のポリアミノ
ジコハク酸およびポリアミノモノコハク酸、またはモノ
アミンモノコハク酸から選ばれる少なくとも1種の化合
物の混合物を使用することに関する。予期せざることで
あったが、このような化合物の混合物を用いて金属イオ
ン、例えば、鉄、マンガン、コバルトまたは銅との錯体
を形成すると、このような混合物は、それらの金属イオ
ンとの強力なキレート形成能を示し、このような錯体
は、個々の化合物の合計から期待されるより大きな安定
性を有する。このような混合物では、またOECD 3
01B ”Ready Biodegradabili
ty:Modified Sturm Test”によ
り測定されるものとして、生分解性が増加する。これら
の金属キレート混合物は、したがって、写真銀の漂白用
の写真漂白および漂白−定着溶液に使用するための優れ
た酸化剤として作用する。
【0013】ポリアミノジコハク酸は、2個以上の窒素
原子を有し、それらの窒素原子の2個はコハク酸(また
は塩)基に結合し、好ましくは、2個の窒素原子のみ
が、各々それに結合する1個のコハク酸(または塩)を
有する。前記化合物は少なくとも2個の窒素原子を有
し、アミンの商業上の入手容易性の観点から、好ましく
は10個以下の窒素原子、さらに好ましくは6個以下
の、最も好ましくは2個以下の窒素原子を有する。好ま
しくは、4個以下の、さらに好ましくは3個以下の、最
も好ましくは、2個の窒素原子が、コハク酸基で置換さ
れている。残りの窒素原子は、最も好ましくは、水素原
子で置換されている。さらに好ましくは、コハク酸基は
末端窒素原子上にあり、最も好ましくは、その窒素の各
々もまた水素置換基を有する。1個の窒素上の2個のコ
ハク酸基の立体障害の故に、コハク酸基を有する各窒素
が、このような基を1個のみ有するのが好ましい。コハ
ク酸基を有する窒素上の残りの結合は、好ましくは、水
素またはアルキル基もしくはアリール基(線状、分枝状
または1個より多い窒素原子または1個より多い単一の
窒素原子の結合を合わせる環状構造を含む環状のもの、
好ましくは、線状のもの)、またはエーテルもしくはチ
オエーテル結合を有するそのような基(すべて、好まし
くは、炭素数1〜10個、さらに好ましくは、1〜6
個、最も好ましくは、1〜3個の)、しかし最も好まし
くは、水素で満たされている。さらに好ましくは、窒素
原子は、アルキレン基(各々、好ましくは、炭素数2〜
12個、さらに好ましくは、2〜10個、さらに好まし
くは、2〜8個、最も好ましくは、2〜6個の)により
連結されている。ポリアミノジコハク酸化合物は、好ま
しくは、炭素数少なくとも10個を有し、好ましくは最
大50個、さらに好ましくは最大40個、最も好ましく
は最大30個を有する。用語”コハク酸”とは、その酸
およびの塩について、本明細書では用いられ、塩として
は金属カチオン(例えば、カリウム、ナトリウム)およ
びアンモニウムまたはアミンの塩が挙げられる。本発明
の実施において有用なポリアミノジコハク酸は、非置換
(好ましくは)の、または不活性に置換(すなわち、選
ばれた用途において、特に写真用途において、ポリアミ
ノジコハク酸の活性を妨害しない基で置換されている)
されている。このような不活性置換基としては、アルキ
ル基(好ましくは、炭素数1〜6個)、アリールアルキ
ル基およびアルキルアリール基を含むアリール基(好ま
しくは、炭素数6〜12個)が挙げられ。これらの中で
はアルキル基が好ましく、アルキル基の中ではメチル基
およびエチル基が好ましい。不活性置換基は分子の任意
の部分に、好ましくは、炭素原子上に、さらに好ましく
はアルキレン基上に、例えば、窒素原子間のアルキレン
基上に、またはカルボン酸基の間のアルキレン上に、最
も好ましくは、窒素原子間のアルキレン基上に適宜存在
する。
【0014】好ましポリアミノジコハク酸としては、エ
チレンジアミン−N−N’−ジコハク酸、ジエチレント
リアミン−N−N''−ジコハク酸、トリエチレンテトラ
ミン−N−N''' −ジコハク酸、1,6−ヘキサメチレ
ンジアミン−N−N’−ジコハク酸、テトラエチレンペ
ンタミン−N−N''' −ジコハク酸、2−ヒドロキシプ
ロピレン−1,3−ジアミン−N−N’−ジコハク酸、
1,2−プロピレンジアミン−N−N’−ジコハク酸、
1,3−プロピレンジアミン−N−N’−ジコハク酸、
シス−シクロヘキサンジアミン−N−N’−ジコハク
酸、トランス−シクロヘキサンジアミン−N−N’−ジ
コハク酸、およびエチレンビス(オキシエチレンニトリ
ル)−N−N’−ジコハク酸が挙げられる。好ましく
は、ポリアミノジコハク酸は、エチレンジアミン−N−
N’−ジコハク酸である。
【0015】このようなポリアミノジコハク酸は、例え
ば、米国特許第3,158,635号に開示されている
方法により製造することができる。この文献は無水マレ
イン酸(またはエステルもしくは塩)を、所望のポリア
ミノジコハク酸に相当するポリアミンと、アルカリ性条
件下で反応させることを開示している。この反応によれ
ば、多くの光学異性体が生成し、例えば、エチレンジア
ミンの無水マレイン酸との反応では3種類の光学異性体
の混合物〔R,R〕、〔S,S〕および〔S,R〕エチ
レンジアミンジコハク酸(EDDS)が生じるが、これ
はエチレンジアミンジコハク酸に2個の非対称の炭素原
子があるからである。これらの異性体は、混合物として
用いるか、あるいは、技術水準内の手段により分離させ
て、所望の異性体を得る。あるいは、NealおよびR
oseの”Stereospecific Ligan
ds and Their Complexes of
Ethylenediaminedisuccinic
Acid”,Inorganic Chemistr
、7巻、1968年、2405〜2412頁に記載さ
れているように、〔S,S〕異性体は、L−アスパラギ
ン酸のような酸を、1,2−ジブロモエタンのような化
合物と反応させることにより製造する。
【0016】ポリアミノモノコハク酸は、少なくとも2
個の窒素原子を有し、それらの窒素原子の1個にコハク
酸(または塩)が結合している化合物である。好ましく
は、これらの化合物は、少なくとも2個の窒素原子を有
するが、アミンの商業上の入手容易性の観点から、好ま
しくは10個以下の窒素原子、さらに好ましくは6個以
下の、最も好ましくは2個以下の窒素原子を有する。残
りの窒素原子(コハク酸部分を結合していないもの)
は、好ましくは、水素原子で置換されている。コハク酸
部分はいずれのアミンに結合してもよいが、好ましくは
コハク酸基は末端窒素原子に結合する。末端とは、他の
置換基にかかわらず、化合物に存在する最初のまたは最
後のアミンを意味する。コハク酸基を有する窒素上の残
りの結合は、好ましくは、水素またはアルキル基もしく
はアルキレンル基(線状、分枝状または1個より多くの
窒素原子または1個より多くの単一の窒素原子の結合を
合わせる環状構造を含む環状のもの、好ましくは、線状
のもの)、またはエーテルもしくはチオエーテル結合を
有するそのような基(すべて、好ましくは、炭素数1〜
10個、さらに好ましくは、1〜6個、最も好ましく
は、1〜3個の)、しかし最も好ましくは、水素で満た
されている。一般に、窒素原子は、アルキレン基(各
々、好ましくは、炭素数2〜12個、さらに好ましく
は、2〜10個、さらに好ましくは、2〜8個、最も好
ましくは、2〜6個の)により連結されている。ポリア
ミノモノコハク酸化合物は、好ましくは、炭素数少なく
とも6個を有し、好ましくは最大50個、さらに好まし
くは最大40個、最も好ましくは最大30個を有する。
本発明の実施において有用なポリアミノモノコハク酸
は、非置換(好ましくは)であるか、またはポリアミノ
ジコハク酸について記載したように不活性に置換されて
いる。
【0017】好ましいポリアミノモノコハク酸として
は、エチレンジアミンモノコハク酸、ジエチレントリア
ミンモノコハク酸、トリエチレンテトラミンモノコハク
酸、1,6−ヘキサメチレンジアミンモノコハク酸、テ
トラエチレンペンタミンモノコハク酸、2−ヒドロキシ
プロピレン−1,3−ジアミンモノコハク酸、1,2−
プロピレンジアミン−1−または2−モノコハク酸、
1,3−プロピレンジアミンモノコハク酸、シス−シク
ロヘキサンジアミンモノコハク酸、トランス−シクロヘ
キサンジアミンモノコハク酸、およびエチレンビス(オ
キシエチレンニトリル)モノコハク酸が挙げられる。好
ましくは、ポリアミノモノコハク酸は、エチレンジアミ
ンモノコハク酸である。
【0018】このようなポリアミノモノコハク酸は、例
えば、米国特許第2,761,874号および特開昭5
7−116031号に開示されている方法により製造で
きる。一般に、これらの第一の文献は、アルキレンジア
ミンおよびジアルキレントリアミンをマレイン酸エステ
ルと温和な条件下で、アルコール中で反応させてN−ア
ルキル置換アスパラギン酸のアミノ誘導体を生成する。
この反応では、RおよびSの異性体混合物が生じる。
【0019】本発明において用いるモノアミノモノコハ
ク酸化合物は、単一の窒素原子を含有する化合物であ
り、その窒素原子にコハク酸部分またはその塩が結合し
ている。窒素原子上の残りの結合は、カルボキシC1
3 アルキル、ヒドロキシC2〜C4 アルキル、水素、
ホスホまたはスルホC1 〜C4 アルキルであることがで
きる。代表的なモノアミノモノコハク酸化合物およびそ
れらの製造方法は、ヨ−ロッパ特許第0 591 93
4号に記載されている。モノアミノモノコハク酸は、英
国特許公告第1,389,732号に教示されているよ
うに、適切なモノアミンをマレイン酸および水酸化カル
シウムとアルカリ性条件で反応させることにより製造す
ることができる。
【0020】好ましい実施態様において、漂白溶液が、
ポリアミノジコハク酸およびポリアミノモノコハク酸の
混合物を含有する場合、ポリアミノジコハク酸およびポ
リアミノモノコハク酸のポリアミノ置換基は同一である
ことが好ましい。したがって、例えば、ポリアミノジコ
ハク酸がエチレンジアミン−N−N’−ジコハク酸であ
るならば、ポリアミノモノコハク酸はエチレンジアミン
モノコハク酸である。
【0021】本発明に用いられる化合物の金属錯体は、
金属化合物をコハク酸(または塩)化合物の水溶液と混
合することのより適宜形成する。得られる金属キレート
溶液のpHは、アルカリ性物質、例えば、アンモニア溶
液、炭酸ナトリウム、または希カセイソーダ(NaO
H)で調整するのが好ましい。水溶性金属化合物が適宜
用いられる。金属化合物の例としては、金属の硝酸塩、
硫酸塩および塩化物が挙げられる。金属キレート溶液の
最終pH値は、好ましくは4〜9の範囲、さらに好まし
くは5〜8の範囲である。不溶解性金属源、例えば、金
属酸化物を用いる場合は、コハク酸化合物を、好ましく
は不溶解性金属源と水性媒体中、酸性pHで加熱する。
アンモニア化アミノコハク酸溶液の使用が、特に効果的
である。アンモニア化アミノコハク酸キランは、アンモ
ニア水溶液と酸形の(塩ではなく)アミノコハク酸の水
溶液もしくはスラリーを合わせることにより適宜形成す
る。
【0022】コハク酸化合物混合物は、水溶性塩、明ら
かにアルカリ金属塩、アンモニウム塩またはアルキルア
ンモニウム塩の形で用いられるのが好ましい。比較的低
コストで、しかも高い効果が得られるので、カリウム塩
またはナトリウム塩、特に酸の部分ナトリウム塩もしく
は完全ナトリウム塩が好ましいが、アルカリ金属塩には
アルカリ金属塩の一つまたはそれらの混合物を含むこと
ができる。
【0023】コハク酸化合物の混合物は、写真、特に金
属錯体の形で、漂白−定着溶液中の漂白剤として特に有
用である。用語”漂白”または”漂白性の”とは、ハロ
ゲン化銀含有写真材料の処理に関する用語について用い
られる通常の意味を有するものとして、用いられる。さ
らに具体的には、銀画像の酸化、例えば、像様露光し、
次いで現像した銀をイオン性銀に酸化することである。
この転化は、白黒材料の慣用の反転処理において、およ
びカラーネガ材料およびカラー反転材料の両者の処理に
おいて、必須工程である。漂白は、また画像の強化のた
めの処理において、およびその画像の光学濃度を減少さ
せるための銀画像の部分酸化処理においても用いること
ができる。
【0024】これらの漂白溶液は、少なくとも1層のハ
ロゲン化銀層または成分を有する写真材料を漂白するの
に用いられる。本発明を用いて処理される写真材料は、
感光性材料として、任意の慣用のハロゲン化銀を含有す
ることができる。一実施態様において、写真材料は、少
なくともの50mole%の塩化銀、さらに好ましく
は、少なくとも90mole%の塩化銀を含有する高塩
化物含有量のものである。
【0025】要素中の銀レベルは、当該技術分野におい
て好ましく用いられる量であることができるが、しかし
一般に10g/m2 未満である。好ましくは、2g/m
2 未満である。写真印画紙の場合は、そのレベルは好ま
しくは1g/m2 未満、さらに好ましくは、0.8g/
2 未満である。望ましい場合には、さらに低量を用い
ることもできる。
【0026】本発明の実施において処理される写真材料
は、単一色要素または多色要素であることができる。要
素はまた、当該技術分野において知られている磁性バッ
キングを含むことができる。多くの各種の写真要素のさ
らなる詳細は、Research Disclosur
,501ページ、No.36544(1994)に与
えられている。
【0027】本発明の漂白組成物および漂白−定着組成
物の成分である漂白剤として用いられるコハク酸化合物
は、好ましくは、金属アミノモノコハク酸錯体の、水溶
性塩、例えば、アンモニウム塩またはアルカリ金属塩の
形で利用する。あるいは、本発明の金属錯体は、遊離酸
(水素)、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カ
リウム塩、リチウム塩)、またはアンモニウム塩、また
は水溶性アミン塩、例えば、トリエタノールアミン塩と
して用いる。好ましくは、カリウム塩、ナトリウム塩ま
たはアンモニウム塩が用いられる。1種以上のアミノポ
リカルボン酸化合物と組み合わせて本発明の金属錯体を
用いることは任意である。
【0028】漂白剤の使用量は、処理すべき感光性材料
中の銀量およびハロゲン化銀組成物に量に依存する。使
用溶液1リットル当たり、0.01mole以上、さら
に好ましくは、0.05〜1.0moleを用いること
が好ましく、コハク酸化合物の金属イオンに対するモル
比が1:1〜5:1であるのが好ましい。より濃度の高
い溶液をより少量供給するためには、補充溶液、例え
ば、写真処理で使用する補充溶液または再生溶液におい
ては、これらの溶液を、コハク酸化合物の溶解度により
許される最高濃度で用いることが好ましい。本発明の漂
白組成物は、1リットル当たり、コハク酸化合物漂白剤
を5〜400g,さらに好ましくは、1リットル当たり
10〜200gを含有することが好ましい。
【0029】漂白能を有する処理溶液としては、漂白溶
液および漂白−定着溶液の両者が挙げられる。これらの
溶液は、したがって漂白剤として用いられるコハク酸化
合物の金属錯塩を含有し、2〜8、さらに好ましくは、
3.5〜7.5、最も好ましくは、4.0〜6.5のp
H範囲で作動する。処理温度は、80℃未満、さらに好
ましくは、蒸発を抑制するために、35℃と65℃の間
である。漂白処理時間は10秒〜4分、好ましくは、1
5秒〜3分である。
【0030】漂白組成物および漂白−定着組成物は、場
合により、当該技術分野において知られている範囲内の
他の添加物、例えば、アミン、亜硫酸塩、メルカプトト
リアゾール、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化
物、チオール等を含む。追加のハロゲン化銀溶媒、例え
ば、水溶性チオシアン酸塩またはチオシアン酸カリウム
は、場合により漂白−定着溶液中に含まれる。漂白また
は漂白−定着組成物は、場合により、非錯体化キレート
形成剤を含む。
【0031】漂白−定着特性に寄与することができる、
他の添加物としては、アルカリ金属ハロゲン化物または
ハロゲン化アンモニウム、例えば、臭化カリウム、臭化
ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化アンモニウム、ヨウ
化アンモニウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等
が挙げられる。特定の漂白−定着溶液、例えば、少量の
ハロゲン化物、例えば、臭化カリウムが添加された組成
を含む漂白−定着溶液、あるいは、大量のハロゲン化
物、例えば、臭化カリウム、臭化アンモニウムおよび/
もしくはヨウ化アンモニウムまたはヨウ化カリウムが添
加された組成物を含む漂白−定着溶液、並びにそれに加
えて、本発明の漂白剤と大量のハロゲン化物、例えば、
臭化カリウムの組み合せを含む組成を有する漂白−定着
溶液の使用は、本発明の範囲内である。
【0032】本発明の漂白−定着溶液に包含させるのに
適したハロゲン化銀定着剤は、好ましくは、ハロゲン化
銀と反応して水溶性錯体を形成することができる、定着
処理用として当該技術分野において知られている化合物
であって、チオサルフェート、例えば、カリウムチオサ
ルフェート、ナトリウムチオサルフェート、アンモニウ
ムチオサルフェート等、チオシアネート、例えば、カリ
ウムチオシアネート、ナトリウムチオシアネート、アン
モニウムチオシアネート、チオ尿素、チオエーテル、高
濃度臭化物、ヨウ化物等が挙げられる。これらの定着剤
は、溶解できる範囲内、すなわち、5g/リットル以
上、好ましくは、50g/リットル以上、さらに好まし
くは、70g/リットル以上の量用いるのが好ましい
が、さらに好ましくは、1リットル当たり400g未
満、最も好ましくは、200g未満である。
【0033】潛像を形成するための写真要素の露光後、
要素のさらなる処理としては、要素の発色現像主薬との
接触工程がある。前記のような、ポリアミノコハク酸
(スクシネート)リガンドおよびそれから得られる漂白
剤は、好ましくは、漂白水溶液または漂白−定着溶液の
状態で用いる。しかしながら、それらは、当業者に容易
に明らかなように、固相組成物として配合して使用する
こともできる。固相配合物、例えば、凍結乾燥組成物、
粉末、錠剤および顆粒に関する詳細は、かなりの刊行物
に記載されている。
【0034】ネガティブ作動性ハロゲン化銀では、この
処理工程によりネガ画像をもたらす。ポジ(または反
転)画像を得るには、この発色工程は、非発色現像主薬
でまず現像処理して露光されたハロゲン化銀を現像し
(色素は生じない)、次いでその要素を均一にカブらせ
て未露光ハロゲン化銀を現像可能にする。あるいは、直
接ポジティブ乳剤を用いてポジ画像を得ることができ
る。
【0035】現像に引き続き、慣用の漂白および定着工
程を施して銀およびハロゲン化銀を除去し、洗浄、乾燥
する。ある場合には、別個のpH低減溶液(停止浴とも
称する)を用いて漂白前に現像を停止する。安定剤浴
は、乾燥前の、漂白および定着写真要素の最終の洗浄お
よび硬化のために、通常用いる。
【0036】
【実施例】
例1:エチレンジアミンN,N−ジコハク酸(EDD
S)の約0.01mole濃度の鉄(第二鉄)キレート
溶液を以下のようにして調製した:EDDS1.46g
(0.0050mole)および脱イオン水200gを
ビーカーに入れた。この混合物を磁気攪拌棒で攪拌し、
pHをアンモニウム水溶液を添加することにより約8.
7に調整した。Shepherd Chemical
Companyからの硝酸鉄溶液(11.7%鉄)約
2.3gを攪拌しながら添加した。鉄キレート溶液(p
H=3.1)をメスフラスコ中で最終容量500mlま
で脱イオン水を用いて希釈した。前記溶液の50gずつ
を2オンスの瓶に入れ、次いでアンモニウム水溶液を数
滴添加することによりpHを、5.0、6.0、7.
0、8.0、9.0および10.0に調整した。試料を
7日間放置し、その間pH10の試料には水酸化鉄が存
在した。各試料からの”オーバーヘッド(overhe
ads)”を濾過し、次いで誘導カプルドプラズマ(i
nductively coupled plasm
a)分光分析法により溶解性の鉄について分析した。結
果を、第1表に示す。
【0037】
【表1】
【0038】例2:エチレンジアミンN−モノコハク酸
(EDMS)の約0.01mole濃度のの鉄キレート
溶液を、以下のようにして調製した:EDMS0.88
g(0.0050mole)および脱イオン水200g
をビーカーに入れた。この混合物を磁気攪拌棒で攪拌
し、次いで硝酸鉄溶液(11.7%鉄)約2.3gを攪
拌しながら添加した。鉄キレート溶液(pH=2.3)
をメスフラスコ中で最終容量500mlまで脱イオン水
を用いて希釈した。前記溶液の50gずつを2オンスの
瓶に入れ、次いでアンモニウム水溶液を数滴添加するこ
とによりpHを、5.0、6.0、7.0、8.0、
9.0および10.0に調整した。試料を7日間放置
し、その間pH9およびpH10の試料には水酸化鉄が
存在した。各試料からの”オーバーヘッド”を濾過し、
次いで誘導カプルドプラズマ分光分析法により溶解性の
鉄について分析した。結果を、第2表に示す。
【0039】
【表2】
【0040】例3:例1および2と同様にして、0.0
1mole濃度の鉄キレート溶液を、EDDSとEDM
Sの各種混合物から調製した。キレート形成剤の総量を
0.0050moleの一定に保持した。EDDSのE
DMSに対する比(モル)が90/10、80/20、
60/40、40/60、20/80および10/90
であるものを準備し、前記のように50gずつに調整し
た。試料を7日間放置し、その間pH10の試料はすべ
ての比率において水酸化鉄が存在した。さらにpH9の
試料は10:90のモル比において水酸化鉄が存在し
た。各試料からの”オーバーヘッド”を濾過し、次いで
溶解性の鉄について分析した。各比率でのpH9につい
て得られた結果を、第3表に示す。各比率における鉄
の”期待”値、並びにEDDSおよびEDMSについて
の結果も示す。実際の測定値とppm鉄期待値の比較
は、EDDS/EDMS混合物から得られる相乗作用を
実証する。さらに17日後、pH9試料は、20:80
および40:60のモル比で、水酸化鉄が存在した。少
量の水酸化鉄が、60:40の比率のものについて認め
られた。
【0041】
【表3】
【0042】例4:EDMS、およびEDDSの各種の
異性体の試料を、OECD 301B”Ready B
iodegradability:Modified
SturmTest”に従って試験した。この試験で
は、微生物にとって唯一の炭素源として用いられる、試
験化合物または標準により生成するCO2 を測定した。
以下の試料を試験した: a) EDMSラセミ混合物 b) R,R−EDDS c) S,S−EDDS d) EDDSラセミ混合物、各25%のR,R−ED
DSおよびS,S−EDDS、並びに50%のメソ−E
DDS、 e) 試料A:69.8%のEDDSラセミ混合物、1
6.7%のEDMSラセミ混合物、および13.5%の
フマル酸。
【0043】各化合物は20ppm用量レベル(酸形と
して活性なEDMSまたはEDDSに基づいて)で試験
した。各化合物を、試験容器、標準容器およびブランク
容器からなる一連のシリーズとして評価した。各試験化
合物シリーズについての接種剤(seed innoc
ulum)は、セミ−継続活性化スラッジ試験において
それぞれの化合物に予め露らした微生物から得た。容器
中の総容量は、各々2100であった。各接種剤の活性
を確認するために、各シリーズにおいて20ppmの濃
度で、酢酸を標準として用いた。ブランク容器は、各接
種剤から発生する固有のCO2 を測定するのに用いた。
それぞれの水酸化バリウムのトラップに捕獲された二酸
化炭素を、28日間の試験期間中の各種時点で測定し
た。これらの試験の累積結果を第4表に要約する。
【0044】
【表4】
【0045】試料Aを試験セルに加えて、試料中の活性
EDDSレベルを20ppmとしたた。したがって、可
能なCO2 の理論上の総量は、20ppmEDDS異性
体からの1.44mMolesのCO2 、プラスEDM
SからのCO2 の理論量(0.34mMoles)およ
びフマル酸からのCO2 の理論量(0.27mMole
s)である。この試料からの可能なCO2 の理論量の総
量は、したがって1.44EDDS+0.34EDMS
+0.27フマル酸=2.05mMolesのCO2
ある。
【0046】第4表の実験データを用いると、試料Aに
より実際に生成されることが期待されるCO2 の量を算
出できる:第4表に示されているように、EDMSは理
論値の75%のCO2 を生成した。試料A中に存在する
EDMSから可能なCO2 の理論量は0.34mMol
esである。したがって、試料A中のEDMSにより生
成できるCO2 の理論量に75%を掛けると、0.34
x0.75=0.26mMolesの期待(expec
ted)量が得られる。
【0047】フマル酸は、別個に測定しなかったので、
控えめな評価として、理論値の95%のCO2 が生成さ
れると仮定する(この仮定は、アセテート標準よりCO
2 生成が高く、極めて起こりにくい)。試料A中に存在
するフマル酸から可能なCO 2 の理論量は0.27mM
olesである。したがって、試料A中のフマル酸によ
り生成できるCO2 の理論量に95%を掛けると、0.
27x0.95=0.26mMolesの期待量が得ら
れる。
【0048】第4表から、EDDSラセミ混合物は、理
論値の30%のCO2 を生成した。試料A中に存在する
EDDSからのCO2 の理論量は1.44mMoles
である。したがって、試料A中のEDDS部分から生成
されるCO2 の期待値は、第4表に示すように、1.4
4x0.3=0.43mMolesとなる。試料A中の
EDMS、フマル酸およびEDDSから期待されるCO
2 量を加えると、総量は、EDMSからの0.26mM
olesCO2 +フマル酸からの0.26mMoles
CO2 +およびEDDSからの0.43mMolesC
2=0.95mMolesCO2 となる。期待値
(0.95mMolesCO2 )を理論値(2.05m
MolesCO2 )で割ると、生成CO2 の、理論値に
対する期待値の%が46%として得られる。観察(ob
served)量は、全体で理論値の68%である。こ
れらの結果を、第5表にさらに要約する。
【0049】
【表5】
【0050】データを評価する別の方法は、試料AのE
DDS部分のみから期待されるCO 2 量を算出すること
である。第5表から、試料AのEDDSからのCO2
期待量は、EDDSラセミ混合物の実験測定に基づい
て、0.43mMolesである。試料のEDMS部分
からのCO2 の期待量は0.26mMolesであり、
フマル酸部分からのCO2 の期待量は0.26mMol
esである。EDMSおよびフマル酸からのCO2 の期
待量を、生成したCO2 の観察量から差し引いたなら
ば、試料のEDDS部分により生成したCO2 の量が残
る=1.40mMoles(試料Aにより生成されるC
2 の総量)−0.26Moles(試料AのEDMS
から生成されるCO2 の予測(predicted)
量)−0.26Moles(試料Aのフマル酸から生成
されるCO2 の予測量)=0.88mMoles(試料
AのEDDS部分から生成されるCO2 )。
【0051】試料A中のEDDS部分から可能なCO2
の理論量は1.44mMolesのCO2 である。した
がって、生成されるCO2 の理論値に対する予測値(お
よび実験測定(experimentally mea
sured)値)の%は、0.43mMolesを1.
44mMolesで割った値=30%である。これらの
試験では、試料AのEDDS部分について算出した、生
成CO2 の理論値に対する観察値%は0.88mMol
esである。0.88mMolesを理論値1.44m
Molesで割った値=61%(理論値に対する、試料
AのEDDS部分により生成するCO2 )。この試験に
おいて生成するCO2 が理論量の60%より高い値なら
ば、その化合物は容易に生分解しうることを表してい
る。試料AのEDDS部分についての実験測定値は30
%であった。
【0052】試料AのEDDS部分についてのデータ
は、生分解性の観点から、EDDS単独に対して、ED
DSおよびEDMSの混合物は有利なようである。第6
表は、前記の算出値を要約したものである。
【0053】
【表6】
【0054】例5および6は、写真処理における本発明
の実施を示すものである。 例5:フローセルでの漂白−定着 KODAK DURACLEAR(商標)透明フィルム
を、フラッシュ露光し(2秒間、3000Kランプ)、
次に37.7℃で、以下のプロトコールを用いて慣用の
カラー印画紙処理溶液で現像、定着を行った(しかし、
漂白はしなかった)。
【0055】 120秒 現像浴 60秒 3%酢酸停止浴 60秒 水洗 240秒 定着浴 180秒 水洗 60秒 リンス浴 フィルム試料を風乾した。漂白速度を測定するため、
1.3cm2 の丸い細片をフィルム試料から裁断し、フ
ローセル中にいれた。1cmx1cmx2cmのこのセ
ルをダイオードアレー分光光度計の光路中に丸いフィル
ム試料を保持するように構成して、処理溶液が試料片上
を循環する間、測定すべき丸いフィルムが光吸収できる
ようにした。処理溶液、50ml,およびフローセルの
両者を25℃の恒温に保持した。600秒間に亘る、2
秒間隔での300回の吸光度(810nmでの)測定値
を収集した。時間の関数として、これらの吸光度をプロ
ットし、50%漂白に必要な時間をグラフ上で測定し
た。対照実験は、このフローセルが、37.7℃で行う
標準方法における漂白速度を表す優れた予測法であるこ
とを示している。
【0056】以下の漂白−定着処理溶液組成物を用い
る、pH6.0での得られた漂白−定着速度を、第7表
に示す。 漂白−定着溶液組成物 硝酸第二鉄 0.025mol/l 硝酸アンモニウム 0.96 mol/l チオ硫酸アンモニウム 0.21 mol/l 亜硫酸アンモニウム 0.018mol/l 鉄錯体形成リガンド (第7表参照) 水酸化アンモニウムでpHを6.0に調整。
【0057】
【表7】
【0058】第7表の結果から、本発明のリガンド混合
物はEDDSのみの場合のように迅速に銀を迅速に漂白
することが明らかである。 例6:銀除去の漂白−定着速度 KODAK DURACLEAR(商標)フィルム試料
細片およびKODAKB&W MOTION Pict
ure Film(5302)試料細片をフラッシュ露
光し(5秒間、3000K光)、次にそれぞれ慣用のカ
ラー処理および白黒処理を用いて、現像し、定着した
が、漂白はしなかった。
【0059】各フィルムタイプの試料細片を、pH6.
2で、0、30、60、90、120、150、18
0、210、240、270および300秒間、漂白−
定着処理溶液で漂白し、次に溶液から取り出し、水洗、
乾燥した。各漂白時間について、赤外濃度(1000n
m)を、時間の平方根にた対してプロットした。これら
の点をとおる直線を引き、ゼロ濃度まで外挿した。ゼロ
濃度での時間の平方根を二乗して、第8表に銀除去のた
めのクリアタイムを示す。両タイプのフィルムを処理す
るのに用いた漂白−定着組成は以下のとおりであった: 硝酸第二鉄 0.111 molar リガンド (第8表参照) 氷酢酸 10 ml/l チオ硫酸アンモニウム 0.42 molar 亜硫酸アンモニウム 0.1 molar 水酸化アンモニウムでpHをA6.2に調整 第二鉄イオンに対する鉄−錯体リガンドの比も、第8表
に示す。
【0060】
【表8】
【0061】第8表の結果は、EDDSおよびEDMS
の両者の第二鉄錯塩は、各タイプのフィルムから銀を迅
速に除去することを示している。さらに、2種類のリガ
ンドの混合物は、これらのフィルムから銀を迅速に漂白
する第二鉄錯塩を形成する。 例7:銀除去の再ハロゲン化漂白速度 4種類の市販のカラーネガフィルムの試料細片を、フラ
ッシュ露光し(0.01秒間、3000K光)、次にそ
れぞれ慣用のカラーネガ処理を用いて、現像し、定着し
たが、漂白はしなかった。フィルム細片を風乾した。
【0062】漂白速度を測定するため、1.3cm2
丸い細片をフィルム試料から裁断し、フローセル中にい
れた。1cmx1cmx2cmxのこのセルをダイオー
ドアレー分光光度計の光路中に丸いフィルム試料を保持
するように構成して、処理溶液が試料片上を循環する
間、測定すべき丸いフィルムが光吸収できるようにし
た。処理溶液、60ml,およびフローセルの両者を2
5℃の恒温に保持した。600秒間または1200秒間
に亘る、2秒または4秒間隔での300回の吸光度(8
10nmでの)測定値を収集した。時間の関数として、
これらの吸光度をプロットし、50%漂白に必要な時間
を吸光度変化からグラフ上で測定した。対照実験は、こ
のフローセルが、37.7℃で行う標準方法における漂
白速度を表す優れた予測法であることを示している。
【0063】以下の処理溶液組成物を用いて得られた、
pH5での漂白速度を、4種類のフィルムについて第9
表に示す。 硝酸第二鉄 0.1 mol/l 臭化カリウム 0.47 mol/l 氷酢酸 30 ml/l 鉄錯体形成剤 (第9表参照) 水酸化アンモニウムでpHを5に調整
【0064】
【表9】
【0065】第9表の結果から、本発明のリガンド混合
物は、再ハロゲン化処理溶液中で迅速に銀を漂白するこ
とが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリック アール.ブラウン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ディキンソン ロード 178

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 漂白剤として、ポリアミノジコハク酸の
    金属錯体、ポリアミノモノコハク酸の金属錯体およびモ
    ノアミノモノコハク酸の金属錯体から選ばれる少なくと
    も2種類の化合物を含んでなる、漂白溶液または漂白−
    定着溶液である写真処理水溶液であって、 前記処理溶液が漂白溶液であるならば、前記処理溶液は
    さらに水溶性ハロゲン化物を含み、そして前記処理溶液
    が漂白−定着溶液であるならば、前記処理溶液はさらに
    ハロゲン化銀溶媒を含む、写真処理水溶液。
  2. 【請求項2】 現像したハロゲン化銀写真材料を漂白ま
    たは漂白−定着する方法であって、前記写真材料を請求
    項1記載の処理溶液と接触させることを含んでなる漂白
    または漂白−定着方法。
JP8230284A 1995-08-30 1996-08-30 写真処理水溶液およびそれを用いる漂白または漂白−定着方法 Pending JPH09127663A (ja)

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