JPH09127264A - 装飾体を備えた腕時計 - Google Patents

装飾体を備えた腕時計

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Publication number
JPH09127264A
JPH09127264A JP28168895A JP28168895A JPH09127264A JP H09127264 A JPH09127264 A JP H09127264A JP 28168895 A JP28168895 A JP 28168895A JP 28168895 A JP28168895 A JP 28168895A JP H09127264 A JPH09127264 A JP H09127264A
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JP
Japan
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cameo
decorative body
middle frame
dial
wristwatch
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Application number
JP28168895A
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English (en)
Inventor
Yukio Iwasaki
行雄 岩崎
Masaru Kojima
勝 小島
Masaaki Miyashita
正明 宮下
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装飾体を備えた腕時計において、カメオ等の
比較的大きくかつ重量のある装飾体を小型の時計に安全
に取り付けることのできる新規の内部構造を実現し、衝
撃や振動を受けた際における装飾体による文字盤その他
の内部機構の損傷を防止する。 【解決手段】 ケース体の内部には、中枠16と、中
枠16にそれぞれ嵌合されたムーブメント17及びカメ
オ18と、これらの表面側に配置された文字盤19とが
配置されている。中枠16の凹部16bにはカメオ18
が嵌合される。文字盤19には、カメオ18の表面を露
出させるための装飾用開口部19bが形成されている。
装飾用開口部19bは、中枠16に固定されたカメオ1
8の周縁部との間に1mm程度の僅かな間隙を有する開
口縁部を備え、仮に中枠16が変形しても、カメオ18
は文字盤19に接触しないように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は装飾体を備えた腕時
計に係り、特に、腕時計の表面側に大きな装飾体を配置
する場合に好適な腕時計の内部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、時計の装飾としては、外装ケース
体の輪郭等のデザインを設計する場合や、外装自体に彫
刻や印刷等を施す場合、内部の文字盤に彫刻や印刷等に
よって模様を施す場合等がある。また、宝石等の装飾体
を外装や文字盤に取り付ける場合もある。特に、腕時計
の場合には、本体の体積及び表面積が限られているため
に、ケース体の表面や文字盤の表面に極めて小さな模様
や宝飾品を配置するのが通常である。
【0003】一方、装飾体としては、貴石やメノウその
他の材料に彫刻を施したカメオがある。カメオとして
は、本カメオ、シェルカメオ、水晶カメオ等の種々の材
料を用いたものがあるが、いずれも材料自体の表面に比
較的凹凸の大きい模様が施され、立体感と高級感が得ら
れる点で装飾体として特にヨーロッパ諸国において評価
が高い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】腕時計の装飾材として
上述のカメオを用いることが考えられるが、特に高級な
カメオは、重量が重く、ある程度の厚さがあり、表面の
凹凸形状も深く形成されている。このため、従来のよう
に、腕時計本体に対して比較的小さく、軽い装飾体を取
り付ける場合とは異なり、カメオをしっかりと保持する
ことが困難であり、また、装飾体をしっかりと支持しな
いと、時計を落下させたり時計に振動を加えたりした場
合に、装飾体が脱落したり、装飾体の移動によって文字
盤や内部機構に損傷を与える危険性がある。
【0005】また、上記の問題点に加えて、装飾的に価
値のあるカメオは比較的大きいサイズのものが多いた
め、ケース体そのものが小さい腕時計に対しては、カメ
オのような大きな体積を有する装飾体を取り付けること
は収容容積上からも困難であるという問題点がある。
【0006】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、カメオ等の比較的大きくかつ重量
のある装飾体を小型の時計に安全に取り付けることので
きる新規の内部構造を実現し、衝撃や振動を受けた際に
おける装飾体による文字盤その他の内部機構の損傷を防
止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、表面側に窓部を備えたケース
体と、該ケース体の内部に固定された中枠と、該中枠に
保持されたムーブメント及び装飾体と、前記装飾体に対
応する装飾用開口部を備え、前記中枠の表面側に配置さ
れた文字盤とを設け、前記装飾体の周縁部と前記装飾用
開口部の開口縁部との間に間隙を形成して、前記装飾体
が前記文字盤に接触しないように構成したことを特徴と
する装飾体を備えた腕時計である。
【0008】この腕時計によれば、装飾体は中枠に保持
されており、しかも文字盤はその装飾用開口部により装
飾体に接触しないように構成されているので、腕時計に
衝撃や振動が加えられても、装飾体に加わる応力によっ
て直接に文字盤が損傷を受けることがない。また、装飾
体を文字盤ではなく中枠によって保持しているため、ム
ーブメントの支持部と装飾体の支持部とを別途設ける必
要が無くなり、ムーブメントと装飾体との間の間隔を両
者が抵触しない範囲内で接近配置させることができるの
で、腕時計の小型化を図ることができる。
【0009】ここで、前記装飾体を前記中枠に形成され
た嵌合部に嵌合保持させることが好ましい。これによる
と、装飾体を中枠に嵌合保持させることによって、装飾
体の着脱が容易になり、製造、修理、部品の交換等を簡
単に行うことができる。
【0010】この場合には、前記嵌合部を凹部とし、該
凹部の底面部の一部に貫通孔を設けるか、或いは、該凹
部の底面部を薄肉に形成することが望ましい。これらに
よると、凹部に形成された貫通孔又は薄肉部によって、
中枠全体の剛性を確保しながら装飾体の保持部分のみを
弾性変形可能に構成することができるので、衝撃や振動
を受けた際の装飾体への応力に起因する中枠に保持され
た他の部品、例えばムーブメントへの影響を低減するこ
とができる。
【0011】また、前記装飾体を前記中枠に形成された
貫通孔によって保持するとともに、前記装飾体の裏面側
を前記ケース体の底面部に、前記装飾体の表面側を前記
窓部に、それぞれ僅かな間隙を持たせ若しくは持たせな
いで当接可能に配置することが好ましい。これによる
と、装飾体を周囲方向には中枠によって保持し、上下方
向にはケース体の底面部と窓部によって保持することに
よって、中枠への支持負担を低減することができる。
【0012】さらに、前記装飾体を前記中枠に形成され
た貫通孔によって保持するとともに、前記装飾体の裏面
側を前記ケース体の底面部との間に弾性部材を介して当
接させ、前記装飾体の表面側を前記窓部に当接させるこ
とが好ましい。これによると装飾体を周囲方向には中枠
によって保持し、上下方向にはケース体の底面部と窓部
によって保持することによって、中枠への支持負担を低
減することができるとともに、弾性部材により装飾体を
上下方向に弾力的に支持することができるので、装飾体
の損傷も防止することができる。
【0013】そして、前記中枠を、前記ムーブメントを
保持する第1の保持部と前記装飾体を保持する第2の保
持部とを相互に間隙を以て分離した状態に形成すること
が好ましい。これによると、装飾体に応力が加わって
も、装飾体を保持する第2の保持部と、ムーブメントを
保持する第1の保持部とが分離しているため、腕時計が
衝撃や振動を受けた場合に装飾体からのムーブメントへ
の影響を低減することができる。
【0014】この場合にはさらに、前記第1の保持部と
前記第2の保持部との間に弾性部材を配置することが好
ましい。これによると、第1の保持部と第2の保持部と
が弾性部材により連結されるため、両者間の影響は弾性
部材の弾性により多少存在するものの、装飾体の保持状
態を安定化することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る装飾体を備えた時計の実施形態を説明する。図1
は本発明の第1の実施形態の腕時計本体の断面図を示
し、図2は同実施形態の平面図を示す。腕時計本体にお
いては、胴10の表面側にガラス11が取付けられると
ともに、胴10の裏面側に、リング状の固定部材15を
内面上に蝋付けした裏蓋12が圧入され、固定部材15
は胴10の内周面の一部に形成された図示しない凹部に
嵌合し、裏蓋12を胴10に対して保持している。胴1
0の上下端部は連続して形成されたカン13,13とな
っており、このカン13に図示しない時計バンドに挿通
させるバネ棒14が取付けられる。
【0016】胴10、ガラス11及び裏蓋12で構成さ
れるケース体の内部には、固定部材15と胴10の内側
段部10aとの間に周縁部が挟持される中枠16と、中
枠16にそれぞれ嵌合されたムーブメント17及びカメ
オ18と、これらムーブメント17及びカメオ18の表
面側に配置され、中枠16の表面と胴10の内側段部1
0bとの間に周縁部が挟持される文字盤19とが配置さ
れている。
【0017】中枠16は、金属板、硬質樹脂板等の材料
で形成され、その周縁部が胴10と固定部材15との間
に挟持されている他には他部材と接触しておらず、宙吊
り状態となっている。中枠16には、上縁部に支持段部
を備えた段付きの貫通孔16aと、所定の深さに形成さ
れた凹部16bとが設けられている。貫通孔16a内に
はムーブメント17が嵌合され、ムーブメント17の上
縁に固定された地板17aを貫通孔16aの上部段差に
係合させることによって固定される。
【0018】中枠16の凹部16bにはカメオ18が嵌
合される。凹部16bへのカメオ18の取付けは、両者
間に接着剤、両面テープ等を介在させることによって固
着してもよく、また、中枠16を弾性を有する材料で形
成した場合には、凹部16へカメオ18を圧入させるこ
とにより固定してもよい。
【0019】文字盤19には、ムーブメント17から突
出する指針駆動軸部17bを挿通させる小円形の指針用
開口部19aと、カメオ18の表面を露出させるための
略楕円形の装飾用開口部19bとが形成されている。指
針用開口部19aから文字盤19の表面側に突出した指
針駆動軸部17bには指針20(時針及び分針)が取付
けられている。
【0020】文字盤19の装飾用開口部19bは、カメ
オ18の全体を文字盤19の表面側に露出させている。
ここで、装飾用開口部19bは、中枠16に固定された
カメオ18の周縁部との間に1mm程度の僅かな間隙を
有する開口縁部を備え、仮に中枠16が変形しても、カ
メオ18は文字盤19に接触しないように形成されてい
る。
【0021】カメオ18においては、略楕円状の外縁部
より多少内側に入り込んだ部分に、より小さい楕円形状
に形成された肖像部分18aを備えており、この肖像部
分18aは、周縁部よりも高く浮き彫りになるように形
成される。ここで、隣接する指針20は、カメオ18の
肖像部分18aにはかからないが、その周縁部の上方を
通過するように配置されている。
【0022】上記実施形態において、時計の胴10の大
きさとムーブメント17及びカメオ18の寸法との関係
で、中枠16における段付きの貫通孔16aと凹部16
bとを図8(a)に示すように相互に離れさせて形成す
ることもできるが、スペースが足りない場合、或いは小
さなスペースに大きなカメオ18を取付けたい場合に
は、図8(b)に示すように貫通孔16aと凹部16b
との端部同士が重なるように配置してもよい。この場合
には、貫通孔16aと凹部16bとの境界壁が部分的に
消失するが、ムーブメント17の上縁部とカメオ18の
側面部とが抵触しない限り、それぞれを支障なく支持す
ることができる。
【0023】この実施形態によれば、周縁部を挟着固定
された中枠16を介してムーブメント17とカメオ18
とをそれぞれ固定しているとともに、カメオ18と文字
盤19とが相互に接触しないように構成されているの
で、腕時計本体に衝撃や振動が加わっても、カメオ18
の重量は中枠16により支持され、ケース体の内部で余
裕を持って支持されている中枠16が衝撃や振動を吸収
するため、カメオ18自体が損傷を受けないとともに時
計内部、特に文字盤19に損傷を与えることもない。
【0024】また、上記の構造においては、ケース体を
開くことによって、内部に収容された中枠16、ムーブ
メント17、カメオ18、文字盤19等を容易に分解す
ることができ、修理や部品の交換等が容易になる。
【0025】上記実施形態においては、中枠16の凹部
16bの底面部をその材質に応じて薄肉に形成し、この
薄肉に形成した底面部にカメオを接着剤や両面テープ等
により固着することによって、カメオ18を少なくとも
上下方向には弾性的に保持することができる。この場合
には、衝撃や振動等によってカメオ18に応力が加わっ
ても、中枠16の他の部分に与える影響を低減すること
ができる。なお、厚手の両面テープでカメオ18を凹部
16bに固着させることにより、カメオ18を弾性部材
を介して固定したこととなり、多少の衝撃や振動をこの
固着部で吸収することができる。
【0026】上記凹部16bにカメオ18を嵌合固定す
る場合に好適な凹部16bの断面構造を図9に示す。凹
部16には、カメオ18を遊び無く嵌合させしかもその
嵌合状態を保持するために、その内側面に図9(a)に
示す凸曲面A又は図9(b)に示す凸曲面Bを形成する
ことが好ましい。凸曲面Aは凹部16bの内側面の上部
に頂点を持ち、下方に向かって緩く収束する。凸曲面B
は凹部16bの内側面の中間高さ部分に凸部を備えたも
のである。
【0027】図3は本発明に係る第2の実施形態の腕時
計の内部構造を示す断面図である。この実施形態でも、
胴10、ガラス11及び裏蓋12から成るケース体の内
部に中枠16を介してムーブメント17とカメオ28を
支持した構造は上記実施形態と同様である。この実施形
態では、カメオ28を比較的薄く形成して半透光性と
し、カメオ28と凹部16bの底面との間に存在する空
間にEL(エレクトロルミネッセンス)素子等の面状光
源21を収容している。
【0028】この実施形態では、面状光源21を外部の
スイッチにより点灯させることができるようになってい
て、カメオ28の下に配置した面状光源21によりカメ
オ18から透過光を発することができるので、カメオ2
8の装飾性をさらに高めることができる。なお、この実
施形態では、中枠21の貫通孔16aと凹部16bとは
相互に分離しており、図8(a)のように形成されてい
る。
【0029】図4は本発明に係る第3の実施形態の腕時
計の内部構造を示す断面図である。この実施形態におい
ては、中枠16に上記凹部16bの代わりに貫通孔16
cを形成し、この貫通孔16cにカメオ38を嵌合させ
ている。この実施形態では、カメオ38を上記実施形態
のものよりも厚く形成し、カメオ38の底面部が裏蓋1
2の内面に当接し、カメオ38の表面部がガラス11の
内面にほぼ当接するように設計する。
【0030】この場合、カメオ38の水平(周囲)方向
の位置決めは中枠16で行われ、カメオ38の上下方向
の位置決めはガラス11の内面と裏蓋12の内面によっ
て行われる。この構造によれば、カメオ38は中枠1
6、ガラス11及び裏蓋12によって上下及び周囲方向
に固定されているため、腕時計が衝撃や振動を受けても
文字盤その他の内部部品に大きな損傷を与える恐れがな
い。また、カメオの重量は中枠のみでなくガラス11及
び裏蓋12によっても支持されるので、中枠16への負
担を低減することができる。
【0031】ここで、カメオ38の表面部はガラス11
の内面に当接している必要はなく、ガラス11の内面と
の間に僅かな隙間が存在していてもよい。僅かな隙間で
は、衝撃や振動による加速度を受けても大きな衝突速度
にならないからである。
【0032】また、カメオ38を中枠16に固着させた
場合には、上記の隙間を中枠16の変形範囲以下にする
ことによって、ガラス11と裏蓋12との間の支持効果
を得ることができるとともに、中枠16の弾性特性によ
りカメオ38がガラス11に衝突する際の衝撃を和らげ
ることができる。ここで、カメオ38の中枠16への固
着方法は、接着やねじ止め等の他に、中枠16の弾性特
性と貫通孔16cの寸法とを適宜に設定することによ
る、貫通孔16cに対する単なる嵌着、挟着でもよい。
【0033】図5は本発明に係る第4の実施形態を示す
断面図である。この実施形態においては、中枠16の構
造は上記第3の実施形態と同様であり、貫通孔16cが
形成され、ここにカメオ48が嵌合している。カメオ4
8を中枠48が水平方向に位置決めしている点は上記第
3の実施形態と同様であるが、この実施形態では、カメ
オ48と裏蓋12の内面との間にゴム板等の弾性部材4
7が配置されており、この弾性部材47がカメオ48を
常時ガラス11に対して付勢している。
【0034】このような構造により、カメオ48を中枠
16に対して固着することなく、周囲方向は中枠16に
より規定され、上下方向は弾性部材47によりガラス1
1と裏蓋12との間に弾装されたことになる。したがっ
て、腕時計が衝撃や振動を受けてもカメオ自体は中枠1
6、ガラス11及び裏蓋12によって分担して支持され
るので損傷を受けることがなく、しかも、文字盤19そ
の他の内部部品を損傷する危険性も少ない。
【0035】なお、上記弾性部材47は、ゴム板の他
に、各種樹脂板、スリット等を形成した金属製の板バネ
等のようにカメオ48を所定の圧力でガラス11に対し
て押圧できるものであればいかなるものでもよい。
【0036】図6は本発明の第5の実施形態を示す断面
図である。この実施形態においては、上述と同様の中枠
16に凹部16dを形成し、この凹部16dの底面に開
口16e(又は開口16f)を形成している。カメオ1
8はこの凹部16dに嵌合することにより保持され、或
いは凹部16dの内面に接着剤等により固着される。こ
の凹部16dには、開口16e又は16fが形成されて
いるので、中枠16におけるカメオ18の保持部分の変
形が容易になり、衝撃や振動によってカメオ18に応力
が加わっても、中枠16の他の部分、例えばムーブメン
ト17を保持する貫通孔16aの部分に与える影響を低
減することができる。また、同様の効果を得るために射
出成形等により樹脂製の中枠における凹部16dの底面
部の肉厚を薄く形成する場合でも、底面部に開口16e
又は16fを設けることによって底面部への樹脂の回り
難さを回避することができる。また、上記開口を設けた
り、薄肉部を設けたりすることにより、中枠の軽量化を
図ることができる。
【0037】この中枠16の構造は図8(c)に示して
ある。開口16e(又は16f)の大きさは中枠16の
材質、カメオ18の寸法等により適宜に設計される。こ
の開口16eのようにある程度開口面積が大きく形成さ
れている場合には、裏蓋12の内面上に発光体を配置し
て、上記第2の実施形態のようにカメオを発光させるこ
とができる。また、裏蓋12のうち少なくとも開口部1
6eに対応する部分を透明にしたスケルトン構造とし、
カメオ18の表裏を共に視認することができるように構
成することもできる。この場合には、表面側(文字盤
側)から透過光を見ることができるだけでなく、表面側
からのカメオを透過した光を裏面側(裏蓋側)から見る
こともでき、さらなる美的な効果を得ることができる。
【0038】図7には本発明に係る第6の実施形態を構
造を示し、図8(d)にはこの第6の実施形態における
中枠22,23の構造を示す。この実施形態では、中枠
以外の構造は上記の各実施形態のいずれかと同様の構造
とするので、その説明は省略する。この中枠構造は、上
述のものとは異なり、ムーブメント17を収容する貫通
孔22aを備えた中枠22と、カメオ18を収容する凹
部23aを備えた中枠23とを間隙Gを介して配置した
ものである。
【0039】この間隙Gには、両面テープ、ゴム板、樹
脂板等の比較的柔らかい弾性部材24を収容してもよい
が、全く何も収容しなくてもよい。この実施形態によれ
ば衝撃や振動によってカメオを収容する中枠23に応力
が加わっても、その上に配置される文字盤には殆ど影響
を与えない点は上記各実施形態と同様であるが、その上
にさらに、隣接する中枠22に与える影響が低減される
か又は全く無くなるため、内部機構の損傷の危険性をさ
らに低下させることができる。
【0040】上記説明においては、中枠にムーブメント
挿入用の貫通孔とカメオ嵌合用の凹部又は貫通孔を設け
ているが、ムーブメントやカメオ等の装飾体を他の構
造、例えば平板に装飾体の輪郭に沿ったリブを形成した
ものによって取付けてもよい。中枠は各種金属や合成樹
脂等により形成することができ、また、中枠の固定方法
は上述のような挟着でなく、ネジ止め、接着等でもよ
い。ただし、部品の交換や修理を容易にするには、着脱
自在に構成することが好ましい。
【0041】装飾体としては、上述の各種の素材を用い
たカメオの他に、セラミック、ガラス、漆器、貴石、七
宝、ステンドガラス、各種金属その他の材料を、そのま
ま或いは細密彫刻を施して形成した各種の宝飾品を配置
することができ、さらに、各種発光体、蛍光体、表示体
等を装飾体として配置することも可能である。
【0042】なお、上記各実施形態においては、それぞ
れ一つずつの装飾体(カメオ)のみを取付けているが、
装飾体は一つに限らず、複数設けても良い。また、装飾
体を時刻表示部の傍ら一方向に配置する場合に限らず、
複数の装飾体を例えば時刻表示部の周囲に分散させて配
置しても良い。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
装飾体は中枠に保持されており、しかも文字盤はその装
飾用開口部により装飾体に接触しないように構成されて
いるので、腕時計に衝撃や振動が加えられても、装飾体
に加わる応力によって直接に文字盤が損傷を受けること
がない。また、装飾体を文字盤ではなく中枠によって保
持しているため、ムーブメントの支持部と装飾体の支持
部とを別途設ける必要が無くなり、ムーブメントと装飾
体との間の間隔を両者が抵触しない範囲内で接近配置さ
せることができるので、腕時計の小型化を図ることがで
きる。
【0044】前記装飾体を前記中枠に形成された嵌合部
に嵌合保持させることにより、装飾体の着脱が容易にな
り、製造、修理、部品の交換等を簡単に行うことができ
る。前記嵌合部を凹部とし、該凹部の底面部の一部に貫
通孔を設けるか、或いは、該凹部の底面部を薄肉に形成
することによると、凹部に形成された貫通孔又は薄肉部
によって、中枠全体の剛性を確保しながら装飾体の保持
部分のみを弾性変形可能に構成することができるので、
衝撃や振動を受けた際の装飾体への応力に起因する中枠
に保持された他の部品への影響を低減することができ
る。
【0045】また、前記装飾体を前記中枠に形成された
貫通孔によって保持するとともに、前記装飾体の裏面側
を前記ケース体の底面部に、前記装飾体の表面側を前記
窓部に、それぞれ僅かな間隙を持たせ若しくは持たせな
いで当接可能に配置することにより、装飾体を周囲方向
には中枠によって保持し、上下方向にはケース体の底面
部と窓部によって保持することによって、中枠への支持
負担を低減することができる。
【0046】さらに、前記装飾体を前記中枠に形成され
た貫通孔によって保持するとともに、前記装飾体の裏面
側を前記ケース体の底面部との間に弾性部材を介して当
接させ、前記装飾体の表面側を前記窓部に当接させるこ
とにより、装飾体を周囲方向には中枠によって保持し、
上下方向にはケース体の底面部と窓部によって保持する
ことによって、中枠への支持負担を低減することができ
るとともに、弾性部材により装飾体を上下方向に弾力的
に支持することができるので、装飾体の損傷も防止する
ことができる。
【0047】そして、前記中枠を、前記ムーブメントを
保持する第1の保持部と前記装飾体を保持する第2の保
持部とが相互に間隙を以て分離した状態に形成すること
により、装飾体に応力が加わっても、装飾体を保持する
第2の保持部と、ムーブメントを保持する第1の保持部
とが分離しているため、腕時計が衝撃や振動を受けた場
合に装飾体からのムーブメントへの影響を低減すること
ができる。
【0048】この場合にはさらに、前記第1の保持部と
前記第2の保持部との間に弾性部材を配置することによ
り、第1の保持部と第2の保持部とが弾性部材により連
結されるため、両者間の影響は弾性部材の弾性により多
少存在するものの、装飾体の保持状態を安定化すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る腕時計の第1の実施形態を示す縦
断面図である。
【図2】第1の実施形態の平面図である。
【図3】本発明に係る腕時計の第2の実施形態を示す縦
断面図である。
【図4】本発明に係る腕時計の第3の実施形態を示す縦
断面図である。
【図5】本発明に係る腕時計の第4の実施形態を示す縦
断面図である。
【図6】本発明に係る腕時計の第5の実施形態を示す縦
断面図である。
【図7】本発明に係る腕時計の第6の実施形態を示す縦
断面図である。
【図8】本発明に係る各実施形態の中枠の形状を示す平
面図(a)〜(d)である。
【図9】カメオを嵌合保持するために中枠の内側面に形
成された凸曲面の形状を示す拡大断面図(a)及び
(b)である。
【符号の説明】
10 胴 11 ガラス 12 裏蓋 16 中枠 16a,16c 貫通孔 16b,16d 凹部 16e,16f 開口 17 ムーブメント 18,28,38,48 カメオ 19 文字盤 19a 指針用開口部 19b 装飾用開口部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面側に窓部を備えたケース体と、該ケ
    ース体の内部に固定された中枠と、該中枠に保持された
    ムーブメント及び装飾体と、前記装飾体に対応する装飾
    用開口部を備え、前記中枠の表面側に配置された文字盤
    とを設け、前記装飾体の周縁部と前記装飾用開口部の開
    口縁部との間に間隙を形成して、前記装飾体が前記文字
    盤に接触しないように構成したことを特徴とする装飾体
    を備えた腕時計。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記装飾体を前記中
    枠に形成された嵌合部に嵌合保持させたことを特徴とす
    る装飾体を備えた腕時計。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記嵌合部を凹部と
    し、該凹部の底面部の一部に貫通孔を設けたことを特徴
    とする装飾体を備えた腕時計。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記嵌合部を凹部と
    し、該凹部の底面部を薄肉に形成したことを特徴とする
    装飾体を備えた腕時計。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記装飾体を前記中
    枠に形成された貫通孔によって保持するとともに、前記
    装飾体の裏面側を前記ケース体の底面部に、前記装飾体
    の表面側を前記窓部に、それぞれ僅かな間隙を持たせ若
    しくは持たせないで当接可能に配置したことを特徴とす
    る装飾体を備えた腕時計。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記装飾体を前記中
    枠に形成された貫通孔によって保持するとともに、前記
    装飾体の裏面側を前記ケース体の底面部との間に弾性部
    材を介して当接させ、前記装飾体の表面側を前記窓部に
    当接させたことを特徴とする装飾体を備えた腕時計。
  7. 【請求項7】 請求項1において、前記中枠を、前記ム
    ーブメントを保持する第1の保持部と前記装飾体を保持
    する第2の保持部とが相互に間隙を以て分離した状態に
    形成したことを特徴とする装飾体を備えた腕時計。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記第1の保持部と
    前記第2の保持部との間に弾性部材を配置したことを特
    徴とする装飾体を備えた腕時計。
JP28168895A 1995-10-30 1995-10-30 装飾体を備えた腕時計 Pending JPH09127264A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3540523A1 (fr) 2018-03-13 2019-09-18 Montres Jaquet Droz SA Montre comprenant une boite de montre munie de deux cadrans

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CN110275422A (zh) * 2018-03-13 2019-09-24 雅克德罗手表有限公司 包括设置有两个表盘的表壳的手表
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