JPH09125854A - オールケーシング掘削機による掘削孔の鉛直精度管理方法 - Google Patents

オールケーシング掘削機による掘削孔の鉛直精度管理方法

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JPH09125854A
JPH09125854A JP31355095A JP31355095A JPH09125854A JP H09125854 A JPH09125854 A JP H09125854A JP 31355095 A JP31355095 A JP 31355095A JP 31355095 A JP31355095 A JP 31355095A JP H09125854 A JPH09125854 A JP H09125854A
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screw shaft
auger
casing
tilt angle
excavation
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Tadayoshi Sugawara
忠義 菅原
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ISHIOKA KENSETSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オールケーシング掘削機による地盤掘削にお
いて、所定深度毎に、スクリュウシャフトの振れ角から
掘削ケーシングの鉛直度を判定し、必要があれば、リー
ダーの角度調整や僅かな量の再掘削により、硬質な地盤
の大深度掘削であっても、掘削孔の鉛直精度を確保でき
るようにする。 【解決手段】 オールケーシング掘削機において、スク
リュウシャフト7aの内面に傾斜角センサSを付設し、
オーガ9とオーガマシン2の接続部にはスクリュウシャ
フトの方位検知装置24を設けて、両者の方位検出信号
と傾斜角検出信号とに基づいてXY二方向におけるスク
リュウシャフトの傾斜角を測定すると共に、180度回
転する都度、各々の方向における傾斜角検出信号どうし
の和を求め、和がゼロになるようにリーダー1の角度を
調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オールケーシング
掘削機による掘削孔の鉛直精度管理方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】リーダーに沿って昇降可能なオーガマシ
ンとケーシングオーガマシンとを備えた掘削機を使用
し、オーガマシンに接続した短尺(例えば、4メートル
程度)の掘削ケーシングとオーガマシンに接続したオー
ガとを用いて、掘削ケーシングの長さ程度の掘削を行っ
た後、一旦、掘削ケーシングおよびオーガを引き抜いて
掘削土の排出を行い、再び、両者を掘削孔に挿入し、掘
削ケーシングをケーシングオーガマシンから切り離して
ガイド管として使用し、オーガのスクリュウーシャフト
のみを次々と継ぎ足して、大深度の掘削を行う場合、ス
クリュウーシャフトは、掘削ケーシングに比して、小径
であり、剛性が乏しいので、地層の傾斜等の影響を受け
て、鉛直方向から外れた方向に掘り進むことが多い。
【0003】このため、例えば、琉球石灰岩層のような
硬質の地盤に、多数の掘削孔を孔の一部が互いにラップ
した状態に形成して、柱列状の長尺な場所打ち杭を造成
し、柱列状場所打ち杭で囲まれた地盤を掘削して貯水池
や地下構造物を構築するような場合、掘削孔の鉛直度に
狂いがあることによって、地中深くの隣接する杭体間に
隙間ができて、柱列状場所打ち杭として期待された止水
性能が確保できないことなる。
【0004】これに対し、リーダーに沿って昇降可能な
オーガマシンとケーシングオーガマシンとを備え、前記
ケーシングオーガマシンには、先端にビットが付設され
外周に螺旋状リブが付設されてなる掘削ケーシングを接
続し、前記オーガマシンには、内外二重構造とされたス
クリュウシャフトの先端にオーガヘッドが装着されてな
るオーガを接続し、スクリュウシャフトの内部パイプを
通して供給される圧搾空気と水をオーガ先端から噴出さ
せつつオーガと掘削ケーシングとを回転駆動して、地盤
を掘削するようにしたオールケーシング掘削機によれ
ば、スクリュウシャフトに比して大径で剛性の高い掘削
ケーシングが掘削最終まで地盤に挿入されるため掘削孔
の鉛直精度を上げることが可能である。また、スクリュ
ウシャフトの内部パイプを通して供給される圧搾空気と
水をオーガ先端から噴出させつつオーガと掘削ケーシン
グとを回転駆動するため、琉球石灰岩層のような硬質の
地盤の大深度掘削を行う場合でも、オーガ先端のビット
や掘削ケーシング先端のビットの摩擦熱による損傷を防
いで、掘進も掘削ケーンシングの引抜き回収も不能な膠
着状態となることを防止できるのである。
【0005】しかしながら、このような利点を持つオー
ルケーシング掘削機においても、回転する掘削ケーンシ
ングに傾斜角センサを取り付けて、掘削中に掘削ケーシ
ングが実際に鉛直であるか否かの確認を行うことは不可
能である。リーダーに傾斜角センサを取り付けて、リー
ダーの鉛直度を測定することは、掘削中でも可能である
が、リーダーに対する可動部各部位の許容誤差の蓄積等
により、必ずしも、リーダーの鉛直精度が掘削ケーシン
グの鉛直精度となって現れないので、リーダーが鉛直で
あるから掘削孔も鉛直であると判定するわけにはいかな
い。
【0006】ところで、オールケーシング掘削機におい
ては、掘削ケーシングの内径を、オーガのスクリューの
外径よりも、若干大きく設定することが必要とされてお
り、掘削ケーシングの内周面とスクリュウ外端との間に
隙間があるので、剛性の乏しいスクリューシャフトは、
この隙間の範囲内で、掘削ケーシングに対してあらゆる
方向に振れ動くものである。例えば、掘削ケーシングお
よびオーガが夫々無負荷で、両者とも鉛直に吊り下げら
れていると仮定すると、スクリューシャフトは掘削ケー
シングの内周面との間に全周にわたって均等な隙間を保
ったまま回転するが、実際に地盤を掘削する際には、掘
削抵抗や地盤の状態などに影響され、スクリューシャフ
トが掘削ケーシングに対してあらゆる方向に振れ動きな
がら回転することになる。
【0007】従って、スクリューシャフトの先端側に傾
斜角センサを設けて、互いに直角なXY二方向における
スクリューシャフトの振れ動きを観察できるようにすれ
ば、例えば、X方向における右への振れ角と、左への振
れ角とが同一であれば、少なくともX方向においては、
掘削ケーシングが鉛直であると判断し、更に、Y方向に
おける右への振れ角と、左への振れ角とが同一であれ
ば、Y方向においても、掘削ケーシングが鉛直であると
判断することが原理的に可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の考察
結果に基づいてなされたものであって、その目的とする
ところは、オールケーシング掘削機による地盤掘削にお
いて、所定深度毎に、スクリューシャフトの振れ角から
掘削ケーシングの鉛直度を判定し、必要があれば、リー
ダーの角度調整や僅かな量の再掘削により、硬質な地盤
の大深度掘削であっても、掘削孔の鉛直精度を確保でき
るようにすることにある
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明が講じた技術的手段は、次のとおりであ
る。即ち、本発明によるオールケーシング掘削機による
掘削孔の鉛直精度管理方法は、リーダーに沿って昇降可
能なオーガマシンとケーシングオーガマシンとを備え、
前記ケーシングオーガマシンには、先端にビットが付設
され外周に螺旋状リブが付設されてなる掘削ケーシング
を接続し、前記オーガマシンには、内外二重構造とされ
たスクリュウシャフトの先端にオーガヘッドが装着され
てなるオーガを接続し、スクリュウシャフトの内部パイ
プを通して供給される圧搾空気と水をオーガ先端から噴
出させつつオーガと掘削ケーシングとを回転駆動して、
地盤を掘削するようにしたオールケーシング掘削機にお
いて、オーガヘッドに近いスクリューシャフトの内部空
間に、鉛直に対する傾斜角を電気信号として出力する傾
斜角センサを設ける一方、オーガとオーガマシンとの接
続部分には、スクリューシャフトの方位検知装置を設け
てスクリューシャフトが特定の位相にあるとき方位検出
信号を出力するように構成し、当該方位検知装置から出
力される方位検出信号と、前記傾斜角センサから出力さ
れる傾斜角検出信号とに基づいて、互いに直角なXY二
方向におけるスクリューシャフトの傾斜角を測定すると
共に、スクリューシャフトが180度回転する都度、X
方向における傾斜角検出信号どうしの和とY方向におけ
る傾斜角検出信号どうしの和を求める演算手段を設け、
各々の方向における傾斜角検出信号どうしの和が一定に
なるように、リーダーの角度を調整することを特徴とし
ている。
【0010】尚、傾斜角センサから導出された信号ケー
ブルをスクリューシャフトの内部空間に配線すると共
に、当該信号ケーブルの端部をスクリューシャフトどう
しの接続部においてシャフト外に取り出し、スクリュウ
の背面側において互いに接続するように構成すること
は、後述する理由により好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を例示
図に基づいて説明する。図1において、Aは角度調整可
能なリーダー1に沿って昇降可能なオーガマシン2とケ
ーシングオーガマシン3とを備えたオールケーシング掘
削機である。ケーシングオーガマシン3には、先端にビ
ット4を付設し外周に螺旋状リブ5を付設してなる掘削
ケーシング6が接続され、オーガマシン2には、オーガ
9が接続されている。オーガ9はスクリュウシャフト7
の先端にオーガヘッド8を装着して構成されている。
【0012】掘削ケーシング6のうち、一番目の掘削ケ
ーシング6aは、図2、図5に示すように、全長にわた
って内径が一定であり、上端側と下端側に互いに外径L
1 の等しい厚肉円筒部10a,10bを形成してある。
上端側の厚肉円筒部10aの上方には、二番目のケーシ
ング6bに対して差込み接続される継手部11を形成
し、下端側の厚肉円筒部10bの先端に前記ビット4を
付設し、上下の厚肉円筒部10a,10b間に位置する
中間円筒部10cの外周には、前記螺旋状リブ5を付設
してある。螺旋状リブ5は、フラットバーを螺旋状に曲
げ加工して溶接したものであり、外径(回転軌跡の外
径)L2 は前記厚肉円筒部10a,10bの外径L1
等しくなるように設定されている。掘削ケーシング6a
の各部位の寸法は任意に設定できるが、この実施の形態
では、外径L1 (L2 )を590mm、先端ビット部分の
外径L3 を600mm、上端側の厚肉円筒部10aの上縁
から下端側の厚肉円筒部10bの下端までの長さL4
10000mm、下端側の厚肉円筒部10bの長さL5
1500mm、中間円筒部10cの肉厚(継手部11の肉
厚)を19mmに設定してある。二番目以降のケーシング
6bの長さも10000mmに設定してある。
【0013】上端側の厚肉円筒部10aの下縁と螺旋状
リブ5の上端近傍部との間に位置する中間円筒部10c
の鋭角状部分と、下端側の厚肉円筒部10bの上縁と螺
旋状リブ5の下端近傍部との間に位置する中間円筒部1
0cの鋭角状部分には、夫々、掘削土の一部を内部に排
出することが可能な周面土圧排除口12a,12bを形
成してある。
【0014】スクリュウシャフト7は、図3、図4に示
すように、内外二重構造とされ、内部パイプ70とスク
リュウシャフト7との間が上下の閉塞された環状の内部
空間13に形成されている。そして、高圧(例えば、7
kg/cm2 )のエアコンプレッサ14と高圧(例えば、3
0kg/cm2 )の水ポンプ15により、スクリュウシャフ
ト7の内部パイプ70を通して供給される圧搾空気と水
をオーガ9先端から噴出させつつオーガ9と掘削ケーシ
ング6とを回転駆動して、地盤を掘削するように構成し
てある。
【0015】オーガヘッド8に最も近い一本目のスクリ
ューシャフト7aの内部空間13には、図2、図3に示
すように、鉛直に対する傾斜角を電気信号として出力す
る傾斜角センサ(例えば、2個の検出手段を内蔵して水
平からのプラス・マイナスの角度をXY2方向検出し、
検出結果を電圧の変化として出力する既製の傾斜角セン
サ)Sを設けてある。図3に示す16は、内面に傾斜角
センサSをビス17止めするブラケット18が溶接され
た断面円弧状の板体であり、スクリューシャフト7aの
所定位置の側面に形成した開口に嵌め込まれ、4本のネ
ジ19によりスクリューシャフト7aに固定されてい
る。
【0016】傾斜角センサSから導出された信号ケーブ
ル20は、スクリューシャフト7aの内部空間13に配
線され、信号ケーブル20の上端側は、スクリューシャ
フト7aの上端近傍部で且つスクリュー21の背面側に
形成された小孔22aから外部に取り出されている。一
方、2本目以降のスクリューシャフト7bには、図4に
示すように、各々の内部空間13に継ぎ足し用の信号ケ
ーブル20が配線されており、信号ケーブル20の上端
側は、当該スクリューシャフト7bの上端近傍部で且つ
スクリュー21の背面側に形成された小孔22aから外
部に取り出され、信号ケーブル20の下端側は、スクリ
ューシャフト7bの下端近傍部で且つスクリュー21の
背面側に形成された小孔22bから外部に取り出されて
いる。そして、スクリューシャフト7bを継ぎ足す都
度、これらの信号ケーブル20,20の端部をスクリュ
ーシャフト7a,7b(7b,7b)どうしの接続部で
且つスクリュウ21,21の背面側においてプラグとソ
ケットとからなる防水型のコネクタ23により互いに接
続し、掘削長にケーブル長を合わせるように構成されて
いる。信号ケーブル20,20の接続をスクリュウ2
1,21の背面側において行うのは、掘削土によるコネ
クタ23の押圧破壊を防ぐためである。尚、スクリュウ
シャフト7a,7b…の長さは10000mmに設定さ
れ、必要本数を継ぎ足して使用するようになっている。
【0017】オーガ9とオーガマシン2との接続部分に
は、スクリューシャフト7の方位検知装置24を設けて
スクリューシャフト7が特定の位相にあるとき方位検出
信号を出力するように構成してある。方位検知装置24
自体は、マグネットを利用した既知構造のもので、図4
に示すように、筒軸状のオーガ駆動軸25と一体に回転
する可動部24aと、オーガマシン2対して固定状態に
設けられた固定部24bとを備え、固定部24bに対し
て可動部24aが特定位相に回転してきたときにのみ電
気的な方位検出信号を出力するようになっている。
【0018】図4に示す26はオーガ駆動軸25に固着
されたギヤ、M1 ,M2 はオーガ駆動軸25を回転駆動
するモータ、26はそれらの出力ギヤである。27はオ
ーガ接続用ソケットである。オーガマシン2の内部に
は、オーガ駆動軸25の内部空間と連通するスイベル2
8が設けられており、前記エアコンプレッサ14および
水ポンプ15からの混合気圧送管29が接続されてい
る。オーガ駆動軸25の内部空間に配線された信号ケー
ブル20aの上端側はロータリージョイント30を経て
外部へと取り出されている。ロータリージョイント30
は、リード線の端子が摺接するスリップリングを内蔵し
た既知構造のもので、オーガ駆動軸25と一体に回転す
る信号ケーブル20aとの電気的な接続を可能とする電
気スイベルを構成している。信号ケーブル20aの下端
側はオーガ接続用ソケット27の上端部から外部に取り
出されており、その露出端にはコネクタ23のソケット
(又はプラグ)が装着されている。
【0019】オールケーシング掘削機の操縦席近くに
は、図1に示すように、前記方位検知装置24から出力
される方位検出信号と、前記傾斜角センサSから出力さ
れる傾斜角検出信号とに基づいて、互いに直角なXY二
方向におけるスクリューシャフト7の傾斜角を測定する
と共に、スクリューシャフト7が180度回転する都
度、X方向における傾斜角検出信号どうしの和とY方向
における傾斜角検出信号どうしの和を求める演算手段3
1と、その演算結果を表示するデジタル表示部とプリン
タとを備えた表示手段32とが設けられている。
【0020】そして、所定深度まで掘削する都度(例え
ば、10m掘削する都度)、好ましくは、ケーシングや
スクリューシャフトの継ぎ足し直前に、掘削孔の鉛直度
確認作業を行い、X,Yの各々の方向における傾斜角検
出信号どうしの和が一定(許容誤差を含めて任意に設定
できるが、原理的には和がゼロ)になることによって、
掘削ケーシング6が鉛直であると判定し、各々の方向に
おける傾斜角検出信号どうしの和が一定にならない場合
は、掘削ケーシング6の鉛直度に狂いがあると判定する
のである。
【0021】この判定原理を模式的な図と表によって説
明すると次の通りである。即ち、図6に示すように、掘
削ケーシングの内周面aとスクリュウ外端bとの間に隙
間cがあるので、剛性の乏しいスクリューシャフト7
は、この隙間cの範囲内で、掘削ケーシングに対してあ
らゆる方向に振れ動くことが可能であり、例えば、掘削
ケーシングおよびオーガが夫々無負荷で、両者とも鉛直
に吊り下げられていると仮定すると、スクリューシャフ
ト7は掘削ケーシングの内周面aとの間に全周にわたっ
て均等な隙間cを保ったまま回転するが、実際に地盤を
掘削する際には、掘削抵抗や地盤の状態などに影響さ
れ、スクリューシャフト7が掘削ケーシングに対してあ
らゆる方向に振れ動きながら回転することになる。
【0022】従って、スクリューシャフト7の内部に取
り付けた傾斜角センサSが、図6のX位置にきたときの
スクリューシャフト7の傾斜角検出信号を取り出し、ス
クリューシャフト7が180度回転して傾斜角センサS
が、図6のX’位置にきたときの傾斜角検出信号を取り
出し、前記演算手段31によって、これらの傾斜角検出
信号どうしの和を求めるのである。
【0023】例えば、掘削ケーシングの内周面aとスク
リュウ外端bとの間の隙間cに起因するスクリューシャ
フト7の左右への最大振れ角をプラス・マイナス3であ
ると仮定する。そして、傾斜角センサSがX位置にある
とき、図7(イ)に示すように、スクリューシャフト7
が左に傾き、そのときの傾斜角検出信号が+3であると
仮定し、傾斜角センサSがX’位置にあるとき、図7
(ロ)に示すように、スクリューシャフト7が右に傾
き、そのときの傾斜角検出信号が−3であると仮定とす
ると、傾斜角検出信号どうしの和(合計)は、表1の左
側のように、ゼロとなる。換言すれば、スクリューシャ
フト7は、X方向(X位置とX’位置を結ぶ方向)にお
いては、左右に同一角度(最大振れ角)ずつ振れ動いて
いるが、左にのみ傾いたり、右にのみ傾いたりしていな
いことになり、X方向においては、掘削ケーンシグ6が
鉛直であると判断することが可能である。
【0024】同様に、傾斜角センサSがY位置にあると
き、スクリューシャフト7が右に傾き、そのときの傾斜
角検出信号が−2であると仮定し、傾斜角センサSが
Y’位置にあるとき、スクリューシャフト7が左に傾
き、そのときの傾斜角検出信号が+2であると仮定とす
ると、傾斜角検出信号どうしの和(合計)は、表1の右
側のように、ゼロとなるので、Y方向(Y位置とY’位
置を結ぶ方向)においても、掘削ケーンシグ6は左右に
同一角度ずつ振れ動いており、鉛直であると判断するこ
とが可能である。
【0025】
【表1】
【0026】また、傾斜角センサSがX位置にあると
き、図8(イ)に示すように、スクリューシャフト7が
左に傾き、そのときの傾斜角検出信号が+3であると仮
定し、傾斜角センサSがX’位置にあるときも、図8
(ロ)に示すように、スクリューシャフト7が左に傾
き、そのときの傾斜角検出信号が+3であると仮定とす
ると、傾斜角検出信号どうしの和(合計)は、表2の左
側のように、+6となる。従って、スクリューシャフト
7は、X方向(X位置とX’位置を結ぶ方向)において
は、左にのみ傾いていると判断することができる。そし
て、この傾きは、掘削ケーシングの内周面aとスクリュ
ウ外端bとの間の隙間cに起因する最大振れ角以上の大
きさとなっているので、掘削ケーシング自体の鉛直度に
狂いがあると判断することが可能である。同様に、傾斜
角センサSがY位置にあるときの傾斜角検出信号が−2
であると仮定し、傾斜角センサSがY’位置にあるとき
の傾斜角検出信号も−2であると仮定とすると、傾斜角
検出信号どうしの和(合計)は、表2の右側のように、
−4となるから、スクリューシャフト7は、Y方向(Y
位置とY’位置を結ぶ方向)においては、左にのみ傾い
ていると判断することができ、掘削ケーシング自体の鉛
直度に狂いがあると判断することが可能である。
【0027】
【表2】
【0028】このように、各々の方向における傾斜角検
出信号どうしの和が一定にならない場合は、掘削ケーシ
ング6の鉛直度に狂いがあると判断できるから、この場
合には、オーガマシン2およびケーシングオーガマシン
3によりオーガ9および掘削ケーシング6を適当長さだ
け引き抜き、リーダー1の角度調整後、再度、オーガ9
および掘削ケーシング6を回転駆動しつつゆっくりと掘
削孔内に下降させて、地盤の再掘削を行い、掘削孔の鉛
直精度を確保するのである。
【0029】
【発明の効果】本発明は、上述した構成よりなるため、
オールケーシング掘削機による地盤掘削において、所定
深度毎に、スクリューシャフトの振れ角から掘削ケーシ
ングの鉛直度を判定することができ、必要があれば、リ
ーダーの角度調整や僅かな量の再掘削により、硬質な地
盤の大深度掘削であっても、掘削孔の鉛直精度を確保で
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオールケーシング掘削機による掘
削孔の鉛直精度管理方法を説明する全体の概略側面図で
ある。
【図2】要部の拡大断面図である。
【図3】スクリュウシャフトの拡大断面図である。
【図4】継足し用スクリュウシャフトとオーガマシンの
構成説明図である。
【図5】一番目の掘削ケーシングの斜視図である。
【図6】判定原理を説明するための掘削ケーシングおよ
びオーガの模式的な横断平面図である。
【図7】判定原理を説明するための掘削ケーシングおよ
びオーガの模式的な縦断側面図である。
【図8】判定原理を説明するための掘削ケーシングおよ
びオーガの模式的な縦断側面図である。
【符号の説明】
1…リーダー、2…オーガマシン、3…ケーシングマシ
ン、4…ビット、5…螺旋状リブ、6…掘削ケーシン
グ、7…スクリュウシャフト、8…オーガヘッド、9…
オーガ、13…内部空間、24…方位検知装置、31…
演算手段、S…傾斜角センサ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リーダーに沿って昇降可能なオーガマシ
    ンとケーシングオーガマシンとを備え、前記ケーシング
    オーガマシンには、先端にビットが付設され外周に螺旋
    状リブが付設されてなる掘削ケーシングを接続し、前記
    オーガマシンには、内外二重構造とされたスクリュウシ
    ャフトの先端にオーガヘッドが装着されてなるオーガを
    接続し、スクリュウシャフトの内部パイプを通して供給
    される圧搾空気と水をオーガ先端から噴出させつつオー
    ガと掘削ケーシングとを回転駆動して、地盤を掘削する
    ようにしたオールケーシング掘削機において、オーガヘ
    ッドに近いスクリューシャフトの内部空間に、鉛直に対
    する傾斜角を電気信号として出力する傾斜角センサを設
    ける一方、オーガとオーガマシンとの接続部分には、ス
    クリューシャフトの方位検知装置を設けてスクリューシ
    ャフトが特定の位相にあるとき方位検出信号を出力する
    ように構成し、当該方位検知装置から出力される方位検
    出信号と、前記傾斜角センサから出力される傾斜角検出
    信号とに基づいて、互いに直角なXY二方向におけるス
    クリューシャフトの傾斜角を測定すると共に、スクリュ
    ーシャフトが180度回転する都度、X方向における傾
    斜角検出信号どうしの和とY方向における傾斜角検出信
    号どうしの和を求める演算手段を設け、各々の方向にお
    ける傾斜角検出信号どうしの和が一定になるように、リ
    ーダーの角度を調整することを特徴とするオールケーシ
    ング掘削機による掘削孔の鉛直精度管理方法。
  2. 【請求項2】 傾斜角センサから導出された信号ケーブ
    ルをスクリューシャフトの内部空間に配線すると共に、
    当該信号ケーブルの端部をスクリューシャフトどうしの
    接続部においてシャフト外に取り出し、スクリュウの背
    面側において互いに接続するように構成したことを特徴
    とする請求項1に記載のオールケーシング掘削機による
    掘削孔の鉛直精度管理方法。
JP31355095A 1995-11-06 1995-11-06 オールケーシング掘削機による掘削孔の鉛直精度管理方法 Pending JPH09125854A (ja)

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