JPH09125111A - 磁性材料粉末及びそれを用いた磁性体 - Google Patents

磁性材料粉末及びそれを用いた磁性体

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JPH09125111A
JPH09125111A JP30685295A JP30685295A JPH09125111A JP H09125111 A JPH09125111 A JP H09125111A JP 30685295 A JP30685295 A JP 30685295A JP 30685295 A JP30685295 A JP 30685295A JP H09125111 A JPH09125111 A JP H09125111A
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JP
Japan
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powder
magnetic material
soln
metallic
magnetic
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JP30685295A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ishikawa
洋 石川
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波域において、従来より損失(コアロ
ス)が小さい磁心材料として十分実用に供する高電気抵
抗高飽和磁束密度を有する金属磁性材料及びその製造方
法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも1種類以上からなる金属アル
コキシドを含む溶液に金属粉末を加え、均一に分散させ
た状態のまま、上記金属アルコキシドを加水分解させて
金属粉末表面に水酸化物を吸着させ、さらに濾過、乾
燥、加熱したものをプレス成形、焼結することを特徴と
する磁性材料及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高飽和磁束密度焼
結材料として用いられる磁性ヨーク等に用いられる純鉄
系高電気抵抗及び高飽和磁束密度を有する焼結磁性材料
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トランスやコイルは電子回路に使用され
る磁性部品の主なるものである。そしてこれらに用いら
れるフェライト磁芯には、入力電気信号を効率よく、し
かも忠実に伝えるために必要な弱磁界中でのすぐれた高
周波磁気特性が求められている。これらの電気特性を要
約すると、使用周波数、温度範囲で高い初透磁率をも
つ、磁気損失が小さい、指定された温度係数(ゼロ
または指定値)をもつ、信号の高調波歪が小さい、
ディスアコモデーション(DA)、その他が小さく、磁
気安定性がよいことなどである。その中でもコイルとし
ては低い磁気損失と磁気安定性が求められている。
【0003】特に、チョークコイルにおいては、小型化
が著しく進展しているが、これは、高周波領域における
磁気損失が小さい、比抵抗の大きな材料であるフェライ
トが主に使用されてきた。
【0004】しかし、フェライトは、飽和磁束密度が低
く、せいぜい3〜5KGしかなく、すぐ飽和してしま
う。したがって、飽和させないようにするには先のチョ
ークコイルのトレンドに逆行して大型化の方向に進まな
ければならない。しかし、時代の趨勢とは逆行するもの
である。
【0005】そこで、今後の動向としては高い飽和磁束
密度を持ち、かつ磁気損失の小さな、つまり電気抵抗の
大きな磁性材料が要求されている。
【0006】従来、金属材料はその電気抵抗が小さいた
めに、これまでは珪素鋼が唯一金属材料としては比較的
電気抵抗が大きく(約100μΩcm)、使用されてきた。
【0007】しかしながら、より高周波域での飽和磁束
密度の高いフェライトのように、すぐ飽和することのな
い材料が望まれてきており、その方法としては、粒界層
を高電気抵抗物質で満たすことが必要である。
【0008】ここで、渦電流損失は材料の比抵抗に反比
例し、渦電流半径に比例することから、このような粒界
層が切断された組織形態であると渦電流半径は大きく、
比抵抗は小さくなり渦電流損失が増大することになる。
【0009】このことから、高電気抵抗物質を粒界層で
分断させることなく高密度に分布させることが必要であ
る。
【0010】このように、粒界層に均一に分散させるた
めには、分散粒子としての微粉末の入手が不可欠である
が、一部研磨用としての微粒子アルミナは存在したが、
バインダー等純度の問題で使用されることがなかった。
【0011】また、その他の微粉末についても、シリカ
ぐらいが存在する程度で、従来はほとんど、粒径のφ
0.2μm以下の細かな、しかも高純度の複合酸化物は入
手困難であった。また、入手できても鉄表面に均一に吸
着分散させることができなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
従来技術の欠点を除去し、高周波域において従来より損
失(コアロス)が小さい磁心材料として十分実用に供す
る高電気抵抗高飽和磁束密度を有する金属磁性材料及び
その製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも1
種類以上からなる金属アルコキシドを含む溶液に金属粉
末を加え、均一に分散させ、前記溶液に蒸留水を加え
て、前記金属アルコキシドを加水分解させ、表面に水酸
化物を吸着させ、濾過、乾燥、加熱して作られることを
特徴とする磁性材料粉末である。
【0014】本発明は、上記磁性材料粉末をプレス成
形、焼結することによって得られることを特徴とする磁
性体である。
【0015】本発明は、上記金属アルコキシドはナトリ
ウムメトキシド、シリコンテトラエトキシドであり、上
記金属粉末はカルボニル鉄であることを特徴とする上記
磁性材料粉末である。
【0016】
【発明の実施の形態】これまで、金属材料である純Fe
の低損失化に対して、各種粒界への添加物の添加が有効
であると考え、様々な検討がなされている。
【0017】本発明の方法においては、複合酸化物によ
り生成した、組成が均一で高抵抗な粒界層を持ったFe
焼結体が得られる。高抵抗な粒界層が均一に形成される
ことより、材料の比抵抗が大きくなり、渦電流半径も小
さくなるので渦電流損失を低減させることができる。
【0018】以下、上記の本発明の実施の形態につい
て、実施例を用いて説明する。
【0019】(実施例1)ナトリウムメトキシド(Na
OCH3)を18.58g、シリコンテトラエトキシド
(Si(OC254)を160.85gを予め用意した
エタノール500mlに加え、よくかき混ぜた後、その
溶液に対してカルボニル鉄(平均粒径3μ)1000g
をかきまぜながら混入した。
【0020】ここでの配合値は、最終的にFeに対し
て、0.88wt%Na2O-0.12wt%SiO2の複
合酸化物が0.25wt%添加されたものとなるように
配合した。
【0021】その後、前述したように、実施例において
は、ナトリウムメトキシドとシリコンテトラエトキシド
からなる2種類の金属アルコキシドとアルコールと鉄の
粉末からなる溶液を超音波振動によりよくかき混ぜ、均
一に分散させた状態のままオーブンにて加熱した。そこ
に蒸留水を少しずつ入れていくと、容器の底に沈殿物が
できる。できた前記沈澱物を濾過、乾燥し、300℃×
30分加熱する。以上の処理により本発明の金属粉末が
できあがる。得られた前記粉末(平均粒径0.04μ
m)をプレスして成形体を作製した。この成形体を真空
炉に流して引き続き焼結を行い、真空中において、この
成形品を900℃×20Hr処理した。上述した処理で
焼結体が得られた。得られた焼結体を試料に供するもの
である。
【0022】かくして得られた試料を樹脂埋め込みによ
って固定し、その断面を研磨した。研磨して得られた試
料は、光学顕微鏡・SEMにて結晶粒内及び結晶粒界を
観察した。その結果、実際の燒結後の金属組織について
は、結晶粒界及び粒内は均一な組織であった。
【0023】さらには、EDX分析によって金属組織、
及び結晶粒界の酸化物分析を行うと、ほぼ粒界部全体に
渡って、添加したその構成酸化物が検出された。
【0024】また、比抵抗測定用に幅10mm×高さ5
mm×長さ30mmの棒状の試料を作製し、4端子法に
より比抵抗の測定を行い、溶製材Feとの比較を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0025】
【0026】表1より、本発明試料は、比較試料よりも
抵抗値が高く、Bsの低下を抑制しつつ、電気抵抗の高
い優れた高周波特性が得られる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、少なくとも1種類以
上の金属アルコキシドを含む溶液に金属粉末を加え、均
一に分散させた状態のまま、上記金属アルコキシドを加
水分解させて金属粉末表面に水酸化物を吸着させ、さら
に濾過、乾燥、加熱したものをプレス成形、焼結するこ
とによって、従来ボールミル等によって、鉄と複合酸化
物とを混合し焼結したものと比べて飽和磁束密度が高
く、電気抵抗の高い値を有する金属磁性材料を提供する
ことが可能であることを見い出した。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種類以上からなる金属アル
    コキシドを含む溶液に金属粉末を加え、均一に分散さ
    せ、前記溶液に蒸留水を加えて、前記金属アルコキシド
    を加水分解させ、表面に水酸化物を吸着させ、濾過、乾
    燥、加熱して作られることを特徴とする磁性材料粉末。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の上記磁性材料粉末をプレ
    ス成形、焼結することによって得られることを特徴とす
    る磁性体。
  3. 【請求項3】 上記金属アルコキシドはナトリウムメト
    キシド、シリコンテトラエトキシドであり、上記金属粉
    末はカルボニル鉄であることを特徴とする請求項1記載
    の磁性材料粉末。
JP30685295A 1995-10-30 1995-10-30 磁性材料粉末及びそれを用いた磁性体 Withdrawn JPH09125111A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100424792C (zh) * 2004-08-05 2008-10-08 株式会社电装 软磁材料的生产方法
KR20170009928A (ko) 2014-10-10 2017-01-25 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 연자성 재료 분말 및 그의 제조 방법, 및 자심 및 그의 제조 방법
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Effective date: 20041108

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