JPH09125012A - 速硬化接着方法及び接着剤 - Google Patents

速硬化接着方法及び接着剤

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JPH09125012A
JPH09125012A JP7285407A JP28540795A JPH09125012A JP H09125012 A JPH09125012 A JP H09125012A JP 7285407 A JP7285407 A JP 7285407A JP 28540795 A JP28540795 A JP 28540795A JP H09125012 A JPH09125012 A JP H09125012A
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JP
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adhesive
curing
active energy
irradiation
meth
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JP7285407A
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Hidetoshi Matsumoto
秀俊 松本
Toshio Somemiya
敏夫 染宮
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Cemedine Co Ltd
Original Assignee
Cemedine Co Ltd
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種部材、例えばプラスチック部材の強力な
接着と、その速硬化接着を可能とし、特に産業分野で
は、各種部材、例えばプラスチック部材の接着組立をイ
ンラインで行う場合に、非常に効率よく実施することが
でき、例えばプラスチック板同士を貼り合わせる光ディ
スク、デジタルビデオディスク(DVD)の接着組立な
どに有効に利用できるようにした速硬化接着方法を提供
する。 【解決手段】 接着しようとする部材のどちらか一面又
は両面に活性エネルギー線の照射によって、硬化活性を
付与される接着剤を塗布する工程と、この塗布面に活性
エネルギー線を照射して接着剤に硬化活性を付与する工
程と、該部材の接着面を重ね合わせる速硬化接着工程と
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種部材、例え
ば、プラスチック材料、金属材料、木材材料、ガラス材
料又はセラミックス材料からなる部材の短時間接着を効
果的に行う方法に関する。
【0002】
【関連技術】上記した各種部材のうち、プラスチック材
料からなる部材は、その成形のしやすさ、加工のしやす
さ、価格の安さ、大量生産のしやすさ等々の有利な特性
を有するため、その成形製品は、現在いろいろな生活用
品や、産業用の分野で、広く利用されている。
【0003】本明細書では、これらの各種のプラスチッ
ク成形製品(部品、ブロック、シート、フィルム等の半
製品、最終製品など、またプラスチック材料表面にアル
ミニウム、金、銀、銅及び/又はタンタルなどの金属を
蒸着又はコーティングしたもの、さらにプラスチック材
料、金属材料、木材材料やセラミック材料などの外面に
塗料を塗布したものなどのあらゆるプラスチック成形物
を含む)をプラスチック部材と総称して説明する。ま
た、これらのプラスチック材料、金属材料、木材材料、
ガラス材料又はセラミック材料からなる製品を単に部材
と総称して説明する。
【0004】しかし、このような各種のプラスチック部
材において、複雑な形状の物では、一体成形し難かった
りして、接着によって組立を行う方がコストが安い場合
がある。また異種材料を組み合わせて各種部材を形成す
る場合などでは、接着剤が不可欠になっている。
【0005】産業上においては、工場でプラスチック部
材同士の接着組立を行う場合、連続生産可能な、速硬化
性の接着剤が不可欠になってきている。プラスチック部
材同士の短時間接着を行う場合、シアノアクリレート系
の瞬間接着剤、紫外線硬化型接着剤、嫌気硬化型接着剤
やプライマー硬化型組成物などの各種の速硬化性の接着
剤が使用されているが、それぞれ次のような欠点があっ
た。
【0006】シアノアクリレート系の瞬間接着剤で
は、硬化が早すぎて、広い面積の接着を行う場合、位置
合わせが行いずらい。紫外線硬化型接着剤では位置あ
わせは、行いやすいが、光の透過しない物は接着できな
い。嫌気硬化型接着剤やプライマー硬化型組成物で
は、硬化促進剤を塗布して、活性表面を作ってから接着
しないといつまでも硬化しない。嫌気硬化型接着剤で
は、硬化に金属イオンの働きが、不可欠で、金属イオン
のないプラスチック類などでは、空気を遮断して、嫌気
状態にしても、いつまでも硬化しない。さらに金属イオ
ンの種類によって、硬化速度が極端に異なり、アルミニ
ウムなどの嫌気硬化にとって不活性な金属では、硬化が
遅いという問題があった。
【0007】上記した硬化促進剤は、塗布後の活性が低
下しやすかったり、塗布面がべたついて、取り扱いがし
ずらいと言う欠点があり、さらに塗布作業自体も、一定
量を精度よく塗布するのには不向きで、プライマーの塗
布量の違いによる接着のバラツキが大きいという問題が
あった。また、嫌気硬化型接着剤では、プラスチック部
材に対して接着性が良いものがなく、強固な接着性を期
待することはできなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
各種部材、例えばプラスチック部材の速硬化接着を行う
方法について、上記した従来の接着方法の問題点を解消
すべく鋭意研究を行い、ならびに、活性エネルギー線の
照射によって、硬化活性を付与される接着剤についての
研究を進めた結果、ラジカル重合性不飽和化合物、例え
ば重合性アクリレートモノマーにバナジウム化合物を添
加して出来る組成物に、活性エネルギー線の照射によっ
て、硬化活性を付与出来ることを見いだし本発明を完成
させたものである。
【0009】本発明は、各種部材、例えばプラスチック
部材の強力な接着と、その速硬化接着を可能とし、特に
産業分野では、各種部材、例えばプラスチック部材の接
着組立をインラインで行う場合に、非常に効率よく実施
することができ、例えばプラスチック板同士を貼り合わ
せる光ディスク、デジタルビデオディスク(以下DVD
と表わすことがある。)の接着組立などに有効に利用で
きるようにした速硬化接着方法を提供することを目的と
する。
【0010】また、本発明は、各種部材、たとえばプラ
スチック部材の表面に、活性エネルギー線の照射によっ
て、硬化活性を付与される接着剤を塗布し、次にこの接
着剤に活性エネルギー線を照射して、活性化した後、貼
り合わせる事により、各種部材の、たとえばプラスチッ
ク部材の強力な接着と、その速硬化接着を可能にした方
法を提供する事を目的とする。
【0011】なお、上記活性エネルギー線の照射によっ
て、硬化活性を付与される接着剤組成物とは、活性エネ
ルギー線、たとえば、紫外線、可視光線、電子線等(以
下単に活性エネルギー線ということがある。)の照射に
よって硬化活性を付与させる事が出来る接着剤を意味す
る。
【0012】この種の接着材料としては、、重合性アク
リレートモノマーにフェロセンと有機過酸化物を添加し
た接着剤に光を照射する事により嫌気硬化性を付与する
方法や、エポキシの光カチオン硬化性接着剤に紫外線を
照射した後の後硬化を利用する方法が知られている。
【0013】しかし、前者では、硬化が遅く速硬化接着
に不向きで、しかも嫌気硬化性組成物の特徴である金属
イオンの種類によって硬化速度が異なるという性質を持
っていたり、金属イオンの効果の期待できないプラスチ
ック同士の接着では速硬化は期待出来なかった。
【0014】後者では、光の照射の微妙な加減が難し
く、初期の照射が強すぎると、その時点で硬化皮膜が発
生して、接着する事が出来なかったり、逆に初期の照射
が弱いと、後硬化に長時間かかり、速硬化接着を実現す
ることが難しいという欠点を持っている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願第1発明の速硬化接着方法は、接着しようとす
る部材のどちらか一面又は両面に活性エネルギー線の照
射によって、硬化活性を付与される接着剤を塗布する工
程と、この塗布面に活性エネルギー線を照射して接着剤
に硬化活性を付与する工程と、該部材の接着面を重ね合
わせる速硬化接着工程とからなることを特徴とする。
【0016】また、本願第2発明の速硬化接着方法は、
接着しようとする部材の少なくとも一方を活性エネルギ
ー線の透過可能な材料で形成し、該部材のどちらか一面
又は両面に活性エネルギー線の照射によって硬化活性が
付与される接着剤を塗布する工程と、該部材の接着面を
重ね合わせる工程と、該重ね合わされた部材のうち活性
エネルギー線を透過する部材側から活性エネルギー線を
照射して該塗布した接着剤を活性にして硬化させ該部材
を接着せしめる工程とからなることを特徴とする。
【0017】前記活性エネルギー線としては、紫外線、
可視光線又は電子線等をあげることができる。
【0018】前記接着剤としては、ラジカル重合性不飽
和化合物にバナジウム化合物を含有させたものが好適に
用いられる。
【0019】上記した本願の各発明方法は、デジタルビ
デオディスクや光ディスクの製造における接着工程に好
適に用いられる。
【0020】本発明の接着剤は、ラジカル重合性不飽和
化合物とバナジウム化合物とを必須成分とし、活性エネ
ルギー線の照射によって硬化活性を付与されることを特
徴とする。
【0021】本発明の活性エネルギー線照射後の後硬化
を利用する方法は、金属の種類によって硬化速度の違い
が無く、金属イオンの効果の期待できないプラスチック
同士の接着でも速硬化するので、デジタルビデオディス
クや光ディスクの接着に好都合である。
【0022】活性エネルギー線の照射によって、硬化活
性を付与される接着剤の塗布方法としては、従来行われ
ている方法がそのまま使用できる。つまり、スプレー塗
布、ロールコーター塗布、スクリーン塗布、グラビアコ
ーター塗布、フローコーター塗布、スピンコート塗布な
どが使用できる。
【0023】活性エネルギー線の照射によって、硬化活
性を付与される接着剤の、活性エネルギー線による、活
性付与の方法も、同様に従来から活性エネルギー線硬化
組成物の硬化で行われている方法が使用できる。
【0024】すなわち、紫外線、可視光線、電子線等の
活性エネルギー線の照射によって、硬化活性を付与する
事が出来る。活性エネルギー線の照射方法としては、塗
布された状態で照射する方法、及び塗布しながら塗布ノ
ズル等から流出させながら活性エネルギー線を照射して
硬化活性を付与することもできる。また、図1に示すご
とく、塗布ノズルを石英管2などの活性エネルギー線を
透過する材質で作り、塗布ノズルの外側から紫外線灯4
などによって活性エネルギー線を照射して、接着剤に硬
化活性を付与しながら塗布することもできる。
【0025】本発明の活性エネルギー線の照射によって
硬化活性を付与される接着剤は、照射される活性エネル
ギー線の強度と時間(積算照度)によって、付与される
硬化活性の程度が違うが、ある程度以上の積算照度をか
ければ、一定の硬化活性が付与され、後硬化性が一定に
なる。
【0026】本発明の活性エネルギー線の照射によっ
て、硬化活性を付与される接着剤には、必要に応じて、
安定剤として、ベンゾキノン、ナフトキノン、ハイドロ
キノンもメチルエーテルなどのキノン系安定剤や、ブチ
ルヒドロキシトルエンなどのヒンダートフェノール系安
定剤を使用できる。
【0027】本発明の活性エネルギー線の照射によっ
て、硬化活性を付与される接着剤組成物とは、ラジカル
重合性不飽和化合物にバナジウム化合物を含有させた物
で、ラジカル重合性不飽和化合物としては、アクリレー
ト及び/又はメタクリレートを主成分とするラジカル重
合性単量体を挙げることができ、そのアクリレート及び
/又はメタクリレート、すなわち(メタ)アクリレート
としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリ
レート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アク
リレート、等のアルキル若しくは置換アルキル型一官能
性(メタ)アクリレート;メトキシエチル(メタ)アク
リレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アク
リレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート等のエーテル型一官能(メタ)アクリレー
ト;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,
3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキ
レン型二官能(メタ)アクリレート;ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート等のエーテル型二官能(メタ)アクリ
レート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート
等の三官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルポリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタン
テトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリ
レート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
テトラメチロールメタン(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2,3−ジ
ブロムプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフ
ルフリル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート等の極性基又は置換原子含有(メタ)アクリレ
ート;2,2−ビス(4−アクリロキシ−ジエトキシフ
エニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、ビスオキシ
ポリエチレン化ビスフェノールA−ジ(メタ)アクリレ
ート、ビスオキシプロピレン化ビスフェノールA−ジ
(メタ)アクリレート、ビスオキシ−2−ヒドロキシエ
チル化ビスフェノールA−ジ(メタ)アクリレート等の
エポキシ(メタ)アクリレート;アジピン酸−1,6−
ヘキサンジオールージ(メタ)アクリレート等のポリエ
ステル型ジ(メタ)アクリレート;及びウレタン(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0028】バナジウム化合物としては、アセチルアセ
トンバナジウム、ナフテン酸バナジウム、オキシ蓚酸バ
ナジウム、2−エチルヘキサン酸バナジウム、ステアリ
ン酸バナジウムなどのバナジウムの有機化合物類を直接
ラジカル重合性不飽和化合物に溶解させる方法や、三塩
化バナジウム、リン酸バナジウム、炭酸バナジウム等々
の無機金属塩の結晶を3本ロールミル等々で細かく粉砕
してラジカル重合性不飽和化合物に分散させる方法等々
を用いればよい。これらのバナジウム化合物は1種類を
使用してもよいし、2種類以上を併用しても良い。
【0029】これらの基本組成に対し、さらに目的に応
じて各種の添加物を添加している場合もある。たとえ
ば、着色剤、増粘剤、流れ止め剤、接着付与剤、等々で
ある。本発明において、これらの各種の嫌気硬化性組成
物は、いずれも有効に使用できる。
【0030】アリル系化合物としては、前述の嫌気硬化
型接着剤に使用されている(メタ)アクリレート類の
(メタ)アクリレート基の部分がアリル基に置き換わっ
た構造の物がすべて使用可能である。
【0031】本発明方法によって接着される対象として
は、上記した方法により接着された各種材料からなる接
合部材、例えばプラスチック部材、即ち各種のプラスチ
ック製品、例えば光ディスク、DVD接着面に活性エネ
ルギー線の照射によって、硬化活性を付与される接着剤
を塗布し、ついで該塗布した活性エネルギー線の照射に
よって、硬化活性を付与される接着剤に活性エネルギー
線を照射して活性化した後、貼り合わせる事によって出
来る中間製品としての上記方法に使用される各種部材、
例えばプラスチック部材を挙げることが出来る。
【0032】また、本発明が適用されるプラスチック材
料の種類としては、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニー
ル樹脂、アクリル樹脂の他、各種の一般プラスチックや
エンジニヤリングプラスチックなどがある。
【0033】ラジカル重合性不飽和化合物の中にバナジ
ウム化合物を添加して、活性エネルギー線の照射によっ
て、硬化活性を付与出来る接着剤を利用して、後硬化に
よって接着を行うという試みは従来なされていなかっ
た。これはバナジウム化合物を添加したラジカル重合性
不飽和化合物が、活性エネルギー線の照射によって、硬
化活性を付与出来るということが知られていなかった為
である。
【0034】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて説明する。
【0035】実施例1 活性エネルギー線の照射によって、硬化活性を付与さ
れる接着剤の調製 ガラス製ビーカーにジシクロペンテニルオキシエチルメ
タクリレートを100重量部(以下の記載において部と
いう表現は、全て重量部を表す。)と、ブチルヒドロキ
シトルエン0.01部、バナジウムアセチルアセトネー
ト0.05部をはかり取り、これをラボスターラーに付
けた攪拌翼で充分攪拌して溶解させ、活性エネルギー線
の照射によって、硬化活性を付与される接着剤を調製し
た。
【0036】試験片の作成及び試験 巾25ミリ、長さ100ミリ、厚み5ミリのポリカーボ
ネート樹脂製テストピースに、上記で調製した組成物
をスピンコート塗布機にて塗布して、メタルハライドラ
ンプを光源に持つ紫外線照射器にて、300mJ/cm2
紫外線を照射した。この時どの組成物を塗布した表面と
も硬化はしておらず塗布した時と同じ液状をしていた。
次にこれらに、もう一枚のポリカーボネート樹脂製テス
トピースを1インチラップで重ね合わせ、2個のピンチ
で仮押さえを行う。
【0037】以上のようにして作成した試験片につい
て、20℃で放置した時のセットタイム及び24時間後
のせん断接着強さの測定をおこなった。セットタイムは
二枚のポリカーボネート板が手で動かなくなるまでの時
間とした。
【0038】試験結果 上記で調製した組成物を塗布して活性エネルギー線を
照射したテストピースでは、セットタイムは、5分以内
で良好であった。せん断接着強さも45.5Kgf/c
2 と良好であった。上記組成物を塗布して、紫外線の
照射をせずに、張り合わせた場合は、24時間後も未硬
化で、硬化性を示さなかった。
【0039】上記した試験結果から、本発明のラジカル
重合性不飽和化合物にバナジウム化合物を添加した組成
物は、活性エネルギー線の照射によって、硬化活性を付
与され、良好な結果が得られることがわかった。
【0040】比較例1 バナジウムアセチルアセトネートを含有しない接着剤
の調製 ガラス製ビーカーにジシクロペンテニルオキシエチルメ
タクリレートを100重量部と、ブチルヒドロキシトル
エン0.01部、をはかり取り、これをラボスターラー
に付けた攪拌翼で充分攪拌して溶解させ、組成物を調製
した。
【0041】試験片の作成及び試験 実施例1と同様に行なった。
【0042】試験結果 上記で調製した組成物を塗布して、紫外線を照射した
テストピースでは、24時間後も未硬化で硬化性を示さ
なかった。
【0043】比較例2 従来から知られている活性エネルギー線の照射によっ
て、硬化活性を付与される接着剤の調製 ガラス製ビーカーにジシクロペンテニルオキシエチルメ
タクリレートを100重量部と、フェロセン0.5部
と、をはかり取り、これをラボスターラーに付けた攪拌
翼で充分攪拌して溶解させ、次に、クメンハイドロパー
オキサイドを4部添加し、更に充分攪拌して組成物を調
製した。
【0044】試験片の作成及び試験 実施例1と同様に行なった。
【0045】試験結果 上記で調製した従来公知の活性エネルギー線の照射に
よって、硬化活性を付与される組成物を塗布して、紫外
線を照射したテストピースでは、24時間後にごく弱く
硬化していた。
【0046】実施例2〜7 〔実施例1の試験片の作成で紫外線の照射量を変えた場
合の試験結果〕実施例1における紫外線の照射量を50
mJ/cm2 ,100mJ/cm2,200mJ/cm 2,300mJ/c
m2,500mJ/cm2,1000mJ/cm2(それぞれ実施例2
〜7)と変えて照射を行った後にはり合せてセットタイ
ムを測定した。1000mJ/cm2の照射を行ったあとでも
塗布面に硬化物の生成は認められず、はり合せは良好に
行われた。50mJ/cm2の場合セットタイムが20分、1
00mJ/cm2の場合10分、300mJ/cm2の場合5分、5
00mJ/cm2の場合4分、1000mJ/cm2の場合も4分で
あり、一定量以上の照射を行えば、セットタイムも一定
になることがわかった。
【0047】〔実施例1及び比較例2の組成物の貯蔵安
定性の測定〕活性エネルギー線の照射で硬化活性を付与
されることのわかった実施例1及び比較例2の組成物を
100mlのポリエチレン容器中に実施例1の組成物で
は、100g(容器のほぼ全容量)、比較例2の組成物
では50g(容器のほぼ半分量)を充填し、50℃の温
度下に放置し、ゲル化するまでの時間を測定した。実施
例1の組成物では、10日後も液体状を保ち良好であっ
た。比較例2の組成物では、3日後に完全に硬化してし
まい不良であった。上記の結果より本発明の組成物は、
貯蔵安定性が良好であり、しかも従来から言われている
ような、貯蔵安定性を保つために酸素の存在が必要では
なく、運搬上も有利であることがわかった。
【0048】実施例8〜12 〔塩化ビニール板、アクリル板、ステンレス板、アルミ
ニウム板、軟鋼板の場合〕実施例1のポリカーボネート
樹脂製テストピースのかわりに、塩化ビニール板、アク
リル板、ステンレス板、アルミニウム板、軟鋼板(それ
ぞれ実施例8〜12)を用いて、実施例1と同様の試験
を行った。この場合も、セットタイムは、いずれも5分
以内で、被着体の材質によらず一定になることがわかっ
た。
【0049】実施例13〜16 実施例1のジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ
ートのかわりにネオペンチルグリコールジアクリレー
ト,1,6−ヘキサングリコールジメタクリレート,ト
リエチレングリコールジアクリレート,トリメチロール
プロパントリメタクリレート(それぞれ実施例13〜1
6)を使用して、その他の添加物は実施例1と同じとし
て、組成物を調整した。いずれの実施例ともセットタイ
ム5分以内で良好な硬化性を示した。
【0050】本発明の活性エネルギー線の照射によって
硬化活性を付与される組成物を使用した接着方法は、上
記した各実施例の記載から明らかなように、光の透過し
ない部材同士の接着においても、速硬化性を損わずに行
えるという点で非常に優れている。
【0051】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、各
種部材、例えば、プラスチック部材の強力な接着と、そ
の速硬化接着が可能となり、特に産業分野では、各種部
材、例えばプラスチック部材の接着組立をインラインで
行う場合に、非常に効率よく実施することが可能とな
り、プラスチック板同士を貼り合わせる光ディスク、D
VDの接着組立てなどに有効に利用できるという大きな
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における活性エネルギー線によって接着
剤に硬化活性を付与する態様の一例を示す概略説明図で
ある。
【符号の説明】
2 石英管 4 紫外線灯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 7/24 538 8721−5D G11B 7/24 538V 7/26 8721−5D 7/26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着しようとする部材のどちらか一面又
    は両面に活性エネルギー線の照射によって、硬化活性を
    付与される接着剤を塗布する工程と、この塗布面に活性
    エネルギー線を照射して接着剤に硬化活性を付与する工
    程と、該部材の接着面を重ね合わせる速硬化接着工程と
    からなることを特徴とする速硬化接着方法。
  2. 【請求項2】 接着しようとする部材の少なくとも一方
    を活性エネルギー線の透過可能な材料で形成し、該部材
    のどちらか一面又は両面に活性エネルギー線の照射によ
    って硬化活性が付与される接着剤を塗布する工程と、該
    部材の接着面を重ね合わせる工程と、該重ね合わされた
    部材のうち活性エネルギー線を透過する部材側から活性
    エネルギー線を照射して該塗布した接着剤を活性にして
    硬化させ該部材を接着せしめる工程とからなることを特
    徴とする速硬化接着方法。
  3. 【請求項3】 前記活性エネルギー線が紫外線、可視光
    線又は電子線であることを特徴とする請求項1又は2記
    載の速硬化接着方法。
  4. 【請求項4】 前記接着剤がラジカル重合性不飽和化合
    物にバナジウム化合物を含有させたものであることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の速硬化接着
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載され
    た接着方法によって接着されたことを特徴とするデジタ
    ルビデオディスク。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載され
    た接着方法によって接着されたことを特徴とする光ディ
    スク。
  7. 【請求項7】 ラジカル重合性不飽和化合物にバナジウ
    ム化合物を含有させたものであることを特徴とする請求
    項1〜3の接着方法に用いられる接着剤。
  8. 【請求項8】 ラジカル重合性不飽和化合物とバナジウ
    ム化合物とを必須成分とし、活性エネルギー線の照射に
    よって硬化活性を付与されることを特徴とする速硬化接
    着剤。
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