JP4560265B2 - ポリオレフィン系プラスチック物品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィンを使用したプラスチック物品の製造方法に関するものであり、本発明の製造方法によれば、ポリオレフィン同士又はポリオレフィンとその他材料とを強固に固着することができ、ポリオレフィンを使用したプラスチック物品を製造する技術分野において賞用され得るものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレン等のポリオレフィンは、非常に安価であるとともに、加工性、化学的安定性及び機械的強度等に優れ、建材、自動車、電子・電気機器及び生活用品等の多種多様な分野で使用されており、今後より一層の使用が期待される材料である。
しかしながら、ポリオレフィンは難接着性の材料であり、特にポリプロピレンは顕著であるため、ポリオレフィン同士又はポリオレフィンとその他材料とを強固に接着する必要がある場合は、塩素化ポリプロピレン等のプライマーで表面塗工し、これと被接着材料とを接着させる必要があった。
【0003】
これ以外の方法としては、ポリオレフィンの表面処理した後、接着する方法が知られている。
例えば、コロナ処理等でポリプロピレンを表面処理した後、被接着材料と接着させる方法がある(特許文献1)。
これ以外にも、ポリオレフィンにカルボキシル基含有モノマーやシラン化合物等の成分を加えて混練り成型したポリオレフィンを使用し、接着前にポリオレフィンの表面を300nm以下の紫外線を照射した後、ポリウレタン系接着剤や反応型アクリル系接着剤等の接着剤を使用して接着する方法も知られている(特許文献2及び3)
【0004】
しかしながら、前記した方法は、処理が煩雑となるうえ、十分に強固な接着を実現することができなかった。さらに、コロナ処理等を行う場合には、高価な装置を使用する必要があった。
【0005】
以上より、ポリオレフィンは、上記した優れた物性を有し、安価であるにも関わらず、難接着性の材料であるため、接着工程を必要とするプラスチック物品に適用することは困難であった。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−13267号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平5−9304号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特開平6−79789号公報(特許請求の範囲)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、ポリプロピレン等のポリオレフィンを使用したプラスチック物品の製造において、ポリオレフィンと被接着材料を強固かつ簡便に接着させることができる製造方法を見出すため、鋭意検討を行ったのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため種々の検討を重ねた結果、ポリオレフィンと被接着材料で、特定の(メタ)アクリロイル基当量を有する活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を挟んだ後、その温度を60℃〜130℃に加温した状態で活性エネルギー線を照射する方法が有効であることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明を詳細に説明する。
尚、本明細書においては、アクリロイル基又はメタクリロイル基を(メタ)アクリロイル基と表し、アクリレート又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと表す。
【0009】
【発明の実施の形態】
1.ポリオレフィン及び被接着材料
本発明で使用されるポリオレフィンとしては、種々の材料が使用でき、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン及びノルボルネン樹脂等が挙げられ、特にポリプロピレンに好ましく適用されるものである。
ポリオレフィンとしては、必要に応じて、酸化防止剤、可塑剤、耐候剤、難燃剤及び着色顔料等の添加剤を含むものであっても良い。
本発明の製造方法は、ポリオレフィンと異種材料との接着にも使用できる。この場合の異種材料としては、ガラス、金属及びポリオレフィン以外のプラスチック等が挙げられる。ポリオレフィン以外のプラスチックとしては、種々のものが使用可能であり、熱可塑性樹脂に好ましく適用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル及びポリアミド等が挙げられる。
【0010】
2.活性エネルギー線硬化型接着剤組成物
本発明で使用される活性エネルギー線硬化型接着剤組成物(以下、単に「活性エネルギー線硬化組成物」ということもある)は、(メタ)アクリレートを必須成分とし、組成物全体の(メタ)アクリロイル基当量が9meq/g以上を有するものを使用する。これにより、活性エネルギー線照射時に重合熱による温度上昇を高くすることができ、ポリオレフィンと活性エネルギー線硬化型組成物の硬化物を強固に固着することができる。
組成物の(メタ)アクリロイル基当量が9meq/gに満たない場合は、強固な固着を実現できなくなる。接着力がより優れたものとなる点で、組成物の(メタ)アクリロイル基当量としては、9meq/g以上とする。
組成物全体の(メタ)アクリロイル基当量の上限としては、特に限定するものではないが、13meq/gが好ましい。
【0011】
本発明で使用される組成物としては、前記(メタ)アクリロイル基当量が6meq/g以上を有するものであれば種々のものが使用可能であるが、強固な固着を実現するためには、組成物の硬化物が硬いものが好ましい。この点から、組成物中には、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート〔以下単に多官能(メタ)アクリレートという〕を含むことが好ましい。又、組成物全体の(メタ)クリロイル基当量を6meq/g以上とするために、(メタ)アクリロイル基当量6meq/g以上の成分を含有することが必要である。
【0012】
(メタ)アクリロイル基当量が6meq/g以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ又はテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペンタ又はヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド3モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド3モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、イソホロンジイソシアネートにペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートを付加させたウレタン(メタ)アクリレート、イソホロンジイソシアネートにジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートを付加させたウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これら化合物は2種以上を併用することもできる。又、その配合割合は、硬化物の弾性率等、目的とする物性に応じて任意に調整することができる。
【0013】
本発明で使用する組成物としては、多官能(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレートを含むものであっても良く、好ましくは分子量250未満のエチレン性不飽和化合物であり、より好ましくは分子量250未満の1個のエチレン性不飽和基を有するエチレン性不飽和化合物(以下低分子単官能不飽和化合物という)を含有するものが好ましい。
【0014】
低分子単官能不飽和化合物としては、N−ビニルピロリドン及び(メタ)アクリレートが挙げられる。
分子量250未満の(メタ)アクリレートとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0015】
組成物中の低分子単官能不飽和化合物の配合割合としては、組成物の(メタ)アクリロイル基当量が6meq/g以上であれば、任意であるが、40質量%以下が好ましい。尚、低分子単官能不飽和化合物として(メタ)アクリロイル基を有しないものを使用する場合は、組成物の(メタ)アクリロイル基当量は、エチレン性不飽和基当量を(メタ)アクリロイル基当量として計算をする。
【0016】
本発明において、活性エネルギー線が紫外線又は可視光線である場合、組成物の硬化性を充分なものにするため、一般的に使用されている光重合開始剤を配合することが好ましい。又、光重合開始剤には、必要に応じて増感剤を併用することもできる。
【0017】
好ましい光重合開始剤としては、具体的には、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン(チバガイギー製イルガキュアー907)、ベンジルジメチルケタール(チバガイギー製イルガキュアー651)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー製イルガキュア184)、ジエトキシアセトフェノン(ファーストケミカル製ファーストキュアーDEAP)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(チバガイギー製ダロキュアー1173)、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(チバガイギー製イルガキュアー2959)及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン(チバガイギー製イルガキュアー369)等のアセトフェノン系光重合開始剤;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系光重合開始剤;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド及び2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系光重合開始剤;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン及び1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤;並びにカンファーキノン等が挙げられる。
【0018】
光重合開始剤と併用する増感剤としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4−ジメチルアミノベンゾフェノン及び4,4−ジエチルアミノベンゾフェノン等が好ましい。
【0019】
光重合開始剤の配合割合としては、多官能(メタ)アクリレート、又は多官能(メタ)アクリレートと低分子単官能不飽和化合物(以下これらをまとめて硬化性成分という)の合計量100質量部に対して、0.1〜15質量部とするのが好ましく、より好ましくは、0.5〜10質量部である。0.1質量部未満では重合の開始を促進する効果が不十分となることがあり、15質量部を越えると、硬化物の物性の低下や光重合開始剤の分解生成物からの臭気の問題を引き起こす場合がある。
【0020】
本発明で使用する組成物には、必要に応じて前記以外の成分を配合することができる。
特に、ポリオレフィンと異種材料との接着に使用する場合は、接着性を改善するために、使用する材料に応じて様々の成分を配合することができる。例えば、使用する異種材料がガラスの場合は、シランカップリング剤を配合することが好ましく、金属の場合は、リン酸基を有する(メタ)アクリレートを配合することが好ましく、ポリメチルメタクリレート及びポリカーボネート等の有機溶剤に溶解するプラスチックの場合は、前記した低分子単官能不飽和化合物を配合することが好ましい。
又、組成物にチクソトロピー性を付与する等の目的で、コロイダルシリカ等の種々の無機フィラー及び無機微粒子を配合することができる。さらに、粘度を高める目的で、ポリマーを配合することもできる。
【0021】
本発明の組成物の製造方法としては、常法に従えば良く、通常の混合法により上記各成分を均一に混合すればよい。各成分を混合する順序、混合装置等に特別の限定はない。但し、室温において固体の成分を混合する場合は、その成分が融解又は分散する温度まで加熱した後、混合することが好ましい。
【0022】
3.ポリオレフィン系プラスチック物品の製造方法
本発明は、ポリオレフィン同士又はポリオレフィンとこれと異なる材料で、前記活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を挟んだ後、ポリオレフィン同士又はポリオレフィンとこれと異なる材料で前記組成物を挟んだ材料(以下合体材料という)加熱し、温度を60℃〜130℃とした状態で活性エネルギー線を照射するポリオレフィン系プラスチック物品の製造方法に関するものである。
【0023】
本発明では、ポリオレフィン同士又はポリオレフィンと異種材料で、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を挟む。当該方法としては、一方の材料に組成物を塗布した後、他の材料と合わせる方法、一方の材料に液溜部を形成し、組成物を流し込んだ後、他の材料と合わせる方法等がある。液溜部の形成方法としては、両方又は一方の材料に組成物を流し込める程度の窪みをつけておく方法や、ポリオレフィン材料上に粘着材等を使用して特定形状の材料を貼り付け枠を作っておく方法がある。
後記する加熱工程においては、接着させる材料間から組成物が染み出す場合がある。これを防止する方法としては、前記した接着させる材料に液溜部を形成する方法、組成物として、粘度の高いもの、チクソソトロピー性を有するものを使用する方法及び組成物をゲル化させておく方法等が挙げられる。組成物に粘度を高くする方法としては、組成物に、高分子量の(メタ)アクリルレートオリゴマー又はポリマーを溶解させる方法等がある。組成物にチクソトロピー性を付与する方法としては、組成物にコロイダルシリカ等の無機微粒子を配合する方法等がある。組成物をゲル化させておく方法としては、4官能もしくは/又は3官能アルコキシシラン等を配合し、加水分解、縮合を行わせ組成物をゲル化さ
せる方法等がある。
【0024】
本発明では、合体材料を加熱し、温度を60℃〜130℃とした状態で活性エネルギー線を照射する。60℃に満たない温度では強固な固着を実現することができず、一方、130℃以上ではポリオレフィン自体が軟化してしまう。合体材料の温度としては、80〜120℃の範囲とすることが好ましい。
【0025】
前記温度に加熱する方法としては、合体材料を加熱炉に入れて加熱する方法や、生産ラインにおいて、活性エネルギー線照射装置の手前に熱源を置く方法等が挙げられる。使用する熱源としては、電熱器等、種々のものが使用できる。
【0026】
本発明の方法では、活性エネルギー線を照射した後、さらに接着させたい材料の間に圧力を加え、ポリオレフィンの融着をさらに強固なものにすることも可能である。
【0027】
本発明においては、前記加熱後、合体材料を温度60℃〜130℃とした状態で活性エネルギー線を照射する。合体材料を温度60℃〜130℃とした場合であっても、冷却され合体材料の温度が60℃未満となった状態で活性エネルギー線を照射した場合は、優れた接着強度を発揮することができない。
活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線、X線及び電子線等が利用できるが、安価な装置を使用できることから、紫外線を使用することが好ましい。紫外線により硬化させる場合の光源としては様々なものを使用することができ、例えば、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、無電極放電ランプ、及びカーボンアーク灯等が挙げられる。但し、紫外線又は可視光線を使用する場合、接着で使用するいずれかの材料が、透明である必要がある。
ポリオレフィンと異種材料の接着では、異種材料が透明であればその材料の側から、異種材料が金属等の不透明な材料の場合はポリオレフィンの側から照射する。
【0028】
本発明で得られるプラスチック物品は、建材、自動車部品、電子・電気材料及び生活用品等の種々の分野で使用される材料として使用可能である。
【0029】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。尚、以下において「部」とは、質量部を意味する。
又、以下で使用した略号は、以下の意味を示す。
M305:東亞合成(株)製アロニックスM305(ペンタエリスリトールトリ及びテトラアクリレート、トリ体:テトラ体=6:4、アクリル当量10.6meq/g)
M203:東亞合成(株)製アロニックスM203(ジシクロペンタジエンジメタノールのジアクリレート、アクリル当量6.6meq/g)
Irg184:チバスペシャルティーケミカルズ(株)製光重合開始剤、イルガキュアー184
【0030】
○製造例(活性エネルギー線硬化型組成物の調製)
M305の100部及びIrg184の5部を常法に従い攪拌・混合し、活性エネルギー線硬化型組成物を調製した。これを組成物Aという。
同様の方法で、M203の100部及びIrg184の5部を使用して活性エネルギー線硬化型組成物を調製した。これを組成物Bという。
【0031】
○実施例1(ポリプロピレン系プラスチック物品の製造方法)
厚さ1mmのポリプロピレンシート〔エンジニアリングテンストサービス(株)製〕を75mm×35mmのサイズに切り取り、テストピース1として使用した。
図1のa)に示す通り、テストピース1における35mm幅の辺の両端に、幅5mm、長さ25mmの両面粘着テープ及びテフロン(登録商標、以下同様)シートを貼り付け、枠とした。尚、両面粘着テープとテフロンシートを合わせた厚みは250μmである。
この25mm×25mm×250μmの枠の中に、図1のb)に示す通り、製造例で得られた組成物3を入れ、この上に、別のポリプロピレンのテストピースを載せた後、ガラス板で挟んでクリップで固定した。
これを加熱炉中所定温度で10分間保持した後、取り出して即座に紫外線照射した。紫外線照射条件は、高圧水銀ランプ1灯、160W/cm、ランプ高さ10cm、コンベア速度5m/分にて1パス照射した。
得られたポリプロピレン系プラスチック物品について、10mm/分の条件で引張せん断試験を行い、界面剥離又は材料破壊した時点の力により、接着力を評価した。それらの結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
○実施例2(ポリプロピレン系プラスチック物品の製造方法)
実施例1において、使用する組成物及び加熱温度を表1の通り変更する以外は、実施例1と同様の方法でプラスチック物品を製造した。
得られたプラスチック物品を使用して、実施例1と同様の方法で評価した。得られた結果を表1に示す。
【0034】
○比較例1〜同4(ポリプロピレン系プラスチック物品の製造方法)
比較例1及び2については、実施例1において、使用する組成物及び加熱温度を表1の通り変更する以外は、実施例1と同様の方法でプラスチック物品を製造した。
比較例3及び4については、実施例1において、使用する組成物を表1の通り変更し、加熱炉中での加温を省略する以外は、実施例1と同様の方法でプラスチック物品を製造した。
得られたプラスチック物品を使用して、実施例1と同様の方法で評価した。得られた結果を表1に示す。
【0035】
上記結果より、本発明の製造方法によれば、ポリプロピレンを材料破壊する程まで強固に固着することができ、組成物のアクリル当量が大きい方が、より強固に固着できることが分かる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、ポリプロピレン等のポリオレフィンを使用したプラスチック物品において、ポリオレフィンを強固に固着することができる。又、本発明の製造方法は、塩素化ポリプロピレン等のプライマー処理を必要としないため、地球環境や生産性の上でも賞用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例で使用したポリプロピレンテストピースを示す図であり、a)は上面図であり、b)は斜視図である。
【符号の説明】
1:ポリプロピレンシート
2:テフロンシート
3:活性エネルギー線硬化型組成物
Claims (3)
- ポリオレフィン同士又はポリオレフィンとこれと異なる材料で活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を挟んだ後、これに活性エネルギー線を照射して前記組成物を硬化させて固着させる製造方法であって、前記組成物として、(メタ)アクリレートを必須成分とし組成物全体の(メタ)アクリロイル基当量が9meq/g以上を有するものを使用し、かつポリオレフィン同士又はポリオレフィンと異なる材料で前記組成物を挟んだ材料を加熱し、温度を60〜130℃とした状態で活性エネルギー線を照射することを特徴とするポリオレフィン系プラスチック物品の製造方法。
- 前記活性エネルギー線が、紫外線又は可視光線であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン系プラスチック物品の製造方法。
- 前記ポリオレフィンがポリプロピレンである請求項1又は請求項2記載のポリオレフィン系プラスチック物品の製造方法。
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