JPH09124883A - 人造大理石用アクリル樹脂組成物 - Google Patents

人造大理石用アクリル樹脂組成物

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JPH09124883A
JPH09124883A JP28734995A JP28734995A JPH09124883A JP H09124883 A JPH09124883 A JP H09124883A JP 28734995 A JP28734995 A JP 28734995A JP 28734995 A JP28734995 A JP 28734995A JP H09124883 A JPH09124883 A JP H09124883A
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JP
Japan
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acrylic resin
resin composition
artificial marble
molding
boiling point
Prior art date
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Pending
Application number
JP28734995A
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English (en)
Inventor
Kazunori Furubayashi
和典 古林
Hiroshi Kato
浩 加藤
Ryozo Amano
良三 天野
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Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形型の形状に拘わりなく、プレス成形によ
り、表面性状が良好で美麗な外観を呈する高品質人造大
理石を製造する。 【解決手段】 シリコンオイル、界面活性剤、カップリ
ング剤、高沸点の反応性モノマー及び高沸点の反応性オ
リゴマーよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を含
む人造大理石用アクリル樹脂組成物。 【効果】 該添加成分が高沸点であることにより、原料
中のモノマー成分の揮発が防止される。表面張力の小さ
い添加成分が、流動している原料の表面に浸出すること
で、型面に対する原料の流動性が改善される。組成物中
の繊維やフィラーとマトリックス樹脂とのなじみが良く
なる。これらの作用で、流動により原料の均一性が損な
われることが防止され、流動先端の会合部での欠陥が防
止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス成形によ
り、表面性状が良好で美麗な外観を呈する高品質人造大
理石を製造することができるアクリル樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂組成物から人造大理石を製
造するには、現在、主にキャスト成形法が行われている
が、プレス成形法であればキャスト成形法に比べて次の
ような利点があることから、プレス成形による人造大理
石の製造技術の開発が望まれている。
【0003】 量産時の成形サイクルの短縮が可能と
なる。即ち、20ton/月以上の量産の場合、成形サ
イクルはキャスト成形の場合の1/2〜1/5に短縮さ
れる。
【0004】 プレス成形はキャスト成形に比べて高
温高圧で行うため、得られる成形体の硬化度合が高く、
より安定した硬化体を得ることができる。
【0005】このように、プレス成形はキャスト成形に
比べて成形サイクルが速く、量産性に優れ、また、高温
高圧下での硬化のため、品質が安定しかつ作業環境の点
でも良好であるといった利点を有するが、得られる製品
の成形面の仕上り状況が成形型の形状に大きく影響さ
れ、型の形状、即ち、製品形状によっては、表面性状の
良好な製品が得られない場合がある。
【0006】即ち、例えば、アクリル樹脂組成物のプレ
ス成形で、図1に示す形状のボール付洗面カウンター1
を成形する場合、一般には、原料(BMCコンパウン
ド)2を図1の破線で示すような位置に配置してプレス
成形するが、この場合、原料2がプレスにより型のキャ
ビティ全体に広がる際に、矢印A,Bの如く分かれて流
動し、各々の流動先端がCの位置で会合する。そして、
この会合部Cにおいて、得られる成形体に面状のみだれ
を生じることとなる。
【0007】この会合部での成形欠陥の原因の詳細は明
らかではないが、主に、原料の流動先端でのモノマー成
分の揮発、流動による組成物中の繊維の配向、流動によ
る組成物の均一性の低下や、成形温度において原料の流
動性が悪いことなどが原因となっていると推察される。
【0008】このような面状のみだれを生じた製品は、
外観が非常に劣るものとなり、人造大理石本来の高級感
が損なわれ、著しい場合には、製品とし得ないものとな
る。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決し、成形
型の形状に拘わりなく、プレス成形により、表面性状が
良好で美麗な外観を呈する高品質人造大理石を製造する
ことができる人造大理石用アクリル樹脂組成物を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の人造大理石用ア
クリル樹脂組成物は、プレス成形により人造大理石を製
造するためのアクリル樹脂組成物において、シリコンオ
イル、界面活性剤、カップリング剤、高沸点の反応性モ
ノマー及び高沸点の反応性オリゴマーよりなる群から選
ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする。
【0011】即ち、本発明者らは、従来のプレス成形に
おける原料の流動先端の会合部における面状のみだれを
防止するべく鋭意検討した結果、アクリル樹脂組成物
に、(a) 成形温度以上の高沸点を有し、(b) ア
クリル樹脂を構成するメタクリル酸メチルを主体とする
ビニルモノマーに対して相溶性又は均一分散性を有し、
(c) 表面張力が小さい、添加成分として、上記シリ
コンオイル、界面活性剤、カップリング剤、高沸点の反
応性モノマー及び高沸点の反応性オリゴマーよりなる群
から選ばれる1種又は2種以上を配合することにより、
このような表面欠陥が防止されることを見出した。
【0012】このような添加成分による本発明の作用効
果は、次の通りであると考えられる。
【0013】該添加成分が高沸点であることにより、原
料中のモノマー成分の揮発が防止される。また、表面張
力の小さい添加成分が、流動している原料の表面に浸出
することで、型面に対する原料の流動性が改善される。
更に、組成物中の繊維やフィラーとマトリックス樹脂と
のなじみが良くなるため、流動により原料の均一性が損
なわれることが防止され、流動先端の会合部での欠陥が
防止される。
【0014】本発明においては、特に、添加成分とし
て、シリコンオイルをアクリル樹脂に対して0.1〜1
0重量%、或いは、スチレン又はカプロラクタム等の高
沸点の重合性モノマーをアクリル樹脂に対して1〜30
重量%配合するのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明においては、プレス成形時におい
て、成形型内の原料の流動先端の会合部で生起する製品
の成形欠陥を防止するために、シリコンオイル、界面活
性剤、カップリング剤、高沸点の反応性モノマー及び高
沸点の反応性オリゴマーよりなる群から選ばれる1種又
は2種以上をアクリル樹脂組成物に配合する。
【0017】これらの添加成分の配合量は少な過ぎると
添加による改善効果が十分に得られず、多過ぎると相対
的に他の成分の配合量が減って人造大理石用アクリル樹
脂組成物本来の物性が損なわれる。
【0018】一般に、シリコンオイルを添加する場合に
は、アクリル樹脂に対して0.1〜10重量%とし、界
面活性剤であればアクリル樹脂に対して0.1〜5重量
%、カップリング剤であればアクリル樹脂に対して0.
1〜5重量%、高沸点の反応性モノマーであればアクリ
ル樹脂に対して1〜30重量%、高沸点の反応性オリゴ
マーであればアクリル樹脂に対して1〜30重量%とす
るのが好ましい。
【0019】なお、界面活性剤としては石鹸等を用いる
ことができ、カップリング剤としては、官能性親油基と
3個の親水基とを有するもの、具体的にはビニルシラン
を用いることができる。
【0020】また、高沸点の反応性モノマーとしては、
沸点が成形温度より高く、140℃以上のもの、具体的
にはスチレン、カプロラクタム等の重合性モノマーを用
いることができる。
【0021】また、高沸点の反応性オリゴマーとして
も、沸点が成形温度より高く、140℃以上のもの、例
えば、アクリルオリゴマー、多官能アクリレートのオリ
ゴマー等を用いることができる。
【0022】本発明の人造大理石用アクリル樹脂組成物
は、上記添加成分を配合すること以外は、従来のアクリ
ル樹脂組成物と同様の組成とすることができ、一般に
は、下記配合のアクリル樹脂組成物に更に、上記添加成
分を配合したものとすることができる。
【0023】上記添加成分以外のアクリル樹脂組成物配
合(重量部) アクリル樹脂:100 フィラー:100〜350 補強繊維:0〜30 硬化剤:0.05〜3.0 内部離型剤:0〜50 なお、フィラーとしては、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、タルク、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、
ガラス球等、特にカウンター用人造大理石には2次加工
性に富む水酸化アルミニウムが、バスタブ用人造大理石
には、耐水性、表面硬度が良好なシリカが用いられる。
また、補強繊維としてはガラス繊維、カーボン繊維、有
機繊維を用いることができる。硬化剤としてはt−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のパーオキ
シエステル系のものが、内部離型剤としてはステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等を用いることができ
る。
【0024】本発明の人造大理石用アクリル樹脂組成物
には、必要に応じてその他酸化マグネシウム等の増粘
剤、メチルターシャルブチルハイドロキノン等の重合禁
止剤、紫外線吸収剤や消泡剤、表面処理剤等を添加して
も良い。
【0025】なお、アクリル樹脂は、 メタクリル酸メチル(MMA) を主体とするビニルモノマ
ー:40〜70重量% 架橋剤:0〜10重量% 平均分子量1万〜15万のメタクリル酸メチルポリマ
ー:30〜60重量% を含むアクリルシラップであり、ここで架橋剤としては
ジメタクリル酸−1,6−ヘキサンジオール等の多官能
アクリレートが好適である。
【0026】上記ビニルモノマーはメタクリル酸メチル
を主体とするものであるが、ビニルモノマー中のメタク
リル酸メチルの割合が50重量%未満であると得られる
人造大理石の耐候性や耐汚染性が低下するため、ビニル
モノマー中のメタクリル酸メチルの割合は50重量%以
上、好ましくは75重量%以上とする。
【0027】メタクリル酸メチルと併用し得るビニルモ
ノマーとしては、メタクリル酸メチル以外のメタクリル
酸エステル、アクリル酸エステル、芳香族ビニルモノマ
ー等が挙げられる。また、メタクリル酸メチルポリマー
(MMAポリマー)は、カルボキシル基を含有するもの
であっても良い。
【0028】上述のような本発明のアクリル樹脂組成物
をプレス成形して人造大理石を製造するには、常法に従
って、成形温度105〜140℃、成形品の表面と裏面
との温度差10〜20℃、成形圧力3〜10MPaにて
プレス成形すれば良い。
【0029】このような本発明の人造大理石用アクリル
樹脂組成物は、特に、プレス成形時に、原料の流動先端
の会合部の面状のみだれが生じ易い複雑な形状を有する
成形品の成形に極めて有効である。
【0030】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0031】実施例1,2、比較例1 表1に示す調合のアクリル樹脂組成物を用い、下記成形
条件で図1に示す形状のボール付洗面カウンター1を成
形した。なお、原料2は図1の破線で示す位置に配置し
た。また、用いたアクリル樹脂の配合は下記の通りであ
る。
【0032】
【0033】
【表1】
【0034】その結果、比較例1では、原料の流動先端
の会合部となる図1のC部に、面状のみだれによる外観
不良が生じていたが、シリコンオイルを配合した実施例
1やカプロラクタムを配合した実施例2では、そのよう
な面状のみだれはなく、良好な外観を呈した。
【0035】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の人造大理石
用アクリル樹脂組成物によれば、成形型の形状に拘わり
なく、プレス成形により、表面性状が良好で美麗な外観
を呈する高品質人造大理石を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で製造したボール付洗面カウ
ンターを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ボール付洗面カウンター 2 原料 A,B 原料の流動方向 C 流動先端の会合部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス成形により人造大理石を製造する
    ためのアクリル樹脂組成物において、シリコンオイル、
    界面活性剤、カップリング剤、高沸点の反応性モノマー
    及び高沸点の反応性オリゴマーよりなる群から選ばれる
    1種又は2種以上を含むことを特徴とする人造大理石用
    アクリル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1の組成物において、シリコンオ
    イルをアクリル樹脂に対して0.1〜10重量%含有す
    ることを特徴とする人造大理石用アクリル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1の組成物において、高沸点の反
    応性モノマーをアクリル樹脂に対して1〜30重量%含
    有することを特徴とする人造大理石用アクリル樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項3の組成物において、高沸点の反
    応性モノマーがスチレン又はカプロラクタムであること
    を特徴とする人造大理石用アクリル樹脂組成物。
JP28734995A 1995-11-06 1995-11-06 人造大理石用アクリル樹脂組成物 Pending JPH09124883A (ja)

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GB9620787A GB2306964B (en) 1995-11-06 1996-10-04 Acrylic resin compound for artificial marble and method of molding acrylic artificial marble article
GB9908802A GB2333297B (en) 1995-11-06 1996-10-04 Acrylic resin compound for artificial marble and method of moulding acrylic artificial marble article

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