JP2635734B2 - 模様付き人工石の製法 - Google Patents

模様付き人工石の製法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、住設機器や建材として使用し得る意匠性の
優れた模様付き人工石の製法に関するものである。
(従来の技術) 従来より、生地となる材料中に筋や雲状の模様を配し
た大理石あるいはメノウ調の人工石の製法としては、生
地用樹脂材料と柄出し用樹脂材料を予備混合又は型内へ
の注入直前に混合して、これを型内に注入又は載置して
成形硬化せしめる方法や、型内に上記二つの材料を任意
の模様パターンに配置したのち成形硬化せしめる方法が
あった。
しかし、これらの方法で用いられる柄出し用樹脂材料
は、生地用樹脂材料に充填剤や着色剤を添加して単に色
調や透明度を変えただけのものであって、生地用樹脂材
料との相溶・拡散性が良すぎて意匠性や美観に優れた筋
状または雲状の模様が安定して得られなかった。
生地用樹脂材料との相溶・拡散性を調節する方法とし
て、柄出し溶樹脂材料中に繊維状物を添加するなど種々
の方法で増粘せしめる方法が提案されている。
しかし、これらの方法によっても、柄出し用樹脂材料
自体が生地用樹脂材料と相溶するものであるため、型出
し用樹脂材料が混合工程中に加える種々の機械力により
分散・拡散したり成形硬化時に徐々に溶解したりして、
明確な模様を再現性良く得ることはできなかった。しか
も、加温された型面と柄出し用樹脂材料が直接接触して
流動するため、型面に柄出し用材料が付着して、型面を
覆ってしまい、結果的に成形品の表面部分が柄出し用材
料で平面的に覆われた立体感や深み乏しい平板的な意匠
になってしまうという大きな欠点も残っていた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記事情に鑑みて、真に質感のある立体的
で鮮明な筋状・雲状模様の付いた人工石を再現性良く安
定して製造することを目的としてなされたものである。
(課題を解決するための手段および作用) 本発明者らは、柄出し用材料として特定の操作を経由
して得られた特定の粘度を有する半硬化ゲル状重合物を
用い、これを生地用樹脂材料と混合したのち型内に注入
又は載置して成形硬化せしめることにより、前記目的が
達成できることを見出して本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、生地用硬化性組成物中に柄出し
用材料を混合し型内に注入又は載置して成形硬化を行っ
て筋状または雲状の柄を有する人工石を製造するに際
し、柄出し用材料として、硬化性樹脂あるいは硬化性化
合物を硬化剤の存在下に硬化して得られるB型回転粘度
計で測定した30℃での粘度が20,000〜80,000ポイズの三
次元架橋した半硬化ゲル状重合物を用いることを特徴と
する模様付き人工石の製法に関するものである。
以下、この発明を詳細に説明する。
本発明の用付き人工石の製法は、 不飽和ポリエステル樹脂やアクリル系樹脂シロップ
等の一般に人工石用樹脂として用いられている硬化性樹
脂あるいは硬化剤によって三次元架橋して硬化し得る単
量体等の硬化性化合物に硬化剤を添加し、必要により充
填材、着色剤、離型剤、補強繊維、増粘剤等の各種添加
剤を添加混合して、注型用として気泡の抜け易い比較的
低粘度の硬化性組成物やプレスあるいは射出成形用とし
て高粘度の硬化性組成物をそれぞれ生地用硬化性組成物
として得る工程と 生地用硬化性組成物に用いられたような硬化性樹脂
あるいは硬化性化合物に好ましくは10時間半減期温度が
60℃以下の硬化剤と70℃以上の硬化剤とを各々少なくと
も1種添加混合し、必要により充填材、着色剤、離型
剤、補強繊維等の各種添加剤を添加混合後、65℃以下の
温度で重合硬化せしめ、B型回転粘度計(ヘリパス式)
での30℃における粘度が20,000〜80,000ポイズの三次元
架橋した半硬化ゲル状重合物からなる柄出し用材料を得
る工程と で得られた生地用硬化性組成物とで得られた柄
出し用材料とを適当な比率で混合し、中・低速攪拌機や
ニーダー等の混練機で希望する筋状または雲状の模様が
分散するまで混合し、注型用組成物またはプレスや射出
成形用の成形材料を得る工程と で得られた注型用組成物または成形材料を型内に
注入したり載置したりした後、好ましくは65℃を越える
温度で加熱もしくは加熱加圧成形硬化して模様付き人工
石を得る工程 とよりなる。
成形硬化物は、脱型後そのまま製品となるか、表面を
サンディングされて人工石となる。
本発明における生地用および柄出し用材料に用いられ
る硬化性樹脂あるいは硬化性化合物としては、従来より
人工石用に用いられている一般の不飽和ポリエステル樹
脂やアクリル系ポリマーをビニル単量体に溶解して得た
アクリル系樹脂シロップ等の硬化性樹脂、あるいは単量
体好ましくは芳香族ビニル化合物やアルキル(メタ)ア
クリレート等の単官能モノマーと多官能(メタ)アクリ
レートとの単量体混液等の硬化性化合物が挙げられる。
生地用および柄出し用に用いる硬化性樹脂あるいは硬
化性化合物は、硬化速度、硬化収縮率、硬化物の物性等
ができるだけ同じものが良く、従って、共通の樹脂ある
いは化合物を用いるのが望ましい。しかし、場合によっ
ては、生地用には作業性の良い不飽和ポリエステル樹脂
を用い、柄出し用には粘度調整のし易い単官能モノマー
と多官能(メタ)アクリレートとの単量体混液を用いる
等、異種の樹脂あるいは化合物を混用しても良い。
また、成形硬化時の収縮を小さくし、製品のクラック
防止や表面平滑性を良くするために、熱可塑性ポリマー
を生地用及び柄出し用の材料に配合しても良い。これら
の目的に使用する熱可塑性ポリマーとしては、例えばポ
リメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、(メ
タ)アクリル−スチレン共重合体、ポリスチレン、ポリ
酢酸ビニル、ポリブタジエン等多くのものがあるが、多
量に配合すると製品の透明性や耐熱性や耐水性が低下す
ることがあるので、必要最低量用いるのが良く、通常硬
化性樹脂あるいは硬化性化合物100重量部に対して5〜3
0重量部の範囲で使用するのが望ましい。
次に、生地用硬化性組成物中に添加混合される硬化剤
は、10時間半減期温度が70℃を越えるものが良く、一般
にはベンゾイルパーオキサイド(10時間半減期温度74
℃)、シクロヘキサノンパーオキサイド(97℃)、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド(109℃)、t−ブチル
パーオキシベンゾエート(104℃)、t−ブチルパーオ
キシオクトエート(72.5℃)等が硬化性樹脂あるいは硬
化性化合物100重量部に対して0.5〜2.0重量部の範囲内
で用いられる。
一方、柄出し用材料を得る際の硬化性樹脂あるいは硬
化性材料に添加混合される硬化剤としては、10時間半減
期温度が60℃以下のものと70℃以上のものとを混用する
ことが好ましい。そして、65℃以下の温度で均一に攪拌
混合しながら一段目の重合を行わせ、B型回転粘度計で
測定した30℃での粘度が20,000〜80,000ポイズの範囲に
増粘させた後冷却して柄出し用材料を調製するのが望ま
しい。その後、生地用組成物と混合した後65℃を越える
温度で一体硬化させるのが好ましい。従って、柄出し用
材料を生地用組成物を混合して成形硬化する際に有効な
高温硬化剤としては、生地用組成物中に添加混合して用
いられた前記の10時間半減期温度が70℃を越える硬化剤
がそのまま使用でき、量も同量で用いるのがよい。ま
た、半硬化ゲル状重合物を得るために有効な10時間半減
期温度が60℃以下の硬化剤としては、例えばt−ブチル
パーオキシピバレート(10時間半減期温度56℃)、ビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボ
ネート(44℃)、ジイソプロピルパーオキシジカーボネ
ート(45℃)等があり、添加量は硬化性樹脂あるいは硬
化性化合物100重量部に対し0.05〜0.3重量部の範囲で用
いられる。中でも、安定した粘度のゲル状重合物を得る
には、0.1〜0.2重量部用いると良い。
柄出し用材料を得る際に使用する二種の硬化剤は、同
時に添加しても良いが、柄出し用の硬化性樹脂あるいは
硬化性化合物に中・低温分解硬化剤を添加した組成物が
5,000ポイズ程度に増粘した後に高温分解硬化剤を添加
混合する方が、二種類の硬化剤の相互分解作用を少なく
する意味で望ましい。
上記の生地用硬化性組成物と柄出し用材料のいずれ
も、硬化性樹脂あるいは単量体等の硬化性化合物のみで
構成させる場合はほとんど無く、一般には以下に列記す
る添加剤が必要により添加混合され、該組成物または該
材料が得られる。
充填材は、製品の収縮を小さくしクラックを防止した
り表面硬度を上げて難燃性を付与したりする他に材料の
コストを下げる等多くの効果があり、よく用いられてい
る。中でも硬化物の透明度や白色度を低下させないもの
が望ましく、白色度の高い炭酸カルシウムや水酸化アル
ミニウムが最もよく用いられる。
着色剤は、製品に適度の陰ぺい力を与え効果的な配色
を行う上で重要であり、少なくとも生地用組成物または
柄出し用材料のどちらか一方に必須の添加剤である。着
色剤としては、有機系・無機系いずれも使用でき、硬化
反応を阻害せず、耐光(候)性の良いものが望ましい。
離型剤は、プレスまたは射出成形して人工石を製造す
る場合に不可欠で、各種の内部離型剤、例えば金属セッ
ケン類、リン酸エステル化合物、ワックス類等が用いら
れる。
補強繊維は、プレス等の加熱加圧成形用成形材料中に
用いてクラック防止や強度向上に効果があり、1〜6mm
程度の長さのガラス繊維を成形材料100重量部中3〜20
部用いるのが一般的であるが、ポリエステルやアラミド
等の有機繊維や、炭素繊維等の各種無機繊維も使用でき
る。
増粘剤は、不飽和ポリエステル樹脂を生地用樹脂とし
て使用する場合に有効であり、例えば酸化マグネシウム
等の金属酸化物やジイソシアネート化合物が用いられ、
金型内での流動性を調節し、取扱い作業性を改善する目
的で使用される。
本発明を具体的に実施するためには、生地用の硬化性
樹脂あるいは硬化性化合物として、不飽和ポリエステル
樹脂やアクリル系樹脂シロップあるいは単量体混液等が
用いられる。単量体混液に使用される単量体は、例えば
メチルメタクリレートやイソブチルメタクリレート等の
単官能(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレートやトリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレー
ト、スチレンやα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化
合物等があるが、反応硬化性から2ないし3官能の多官
能(メタ)アクリレートを単量体混液中10〜50重量%含
有することが望ましい。
生地用の硬化性樹脂あるいは硬化性化合物100重量部
に対し、充填材は、硬化物の透明度が損なわれない限り
できるだけ多量に混合するが、注型用組成物としては、
200ポイズ以下の粘度になるよう最大300重量部添加で
き、混合はディスパー等の高速攪拌機で混合される。ま
た、加熱加圧用材料としてな、ニーダー等の低速回転混
合機で混練し最大600重量部まで添加でき、生パン状の
成形材料となる。また、必要に応じて着色材等の各種添
加剤を添加してもよい。最後に硬化剤を添加して生地用
硬化性組成物を得るが、注型用の場合は70〜90℃にて1
時間以内に硬化するよう10時間半減期温度が普通70〜90
℃の硬化剤が用いられ、プレス等の加圧成形用には90℃
を越える半減機温度を有する硬化剤でもよい。
一方、柄出し用半硬化ゲル状重合物を調製するには、
まず上記生地用硬化性組成物を得るのに用いたような硬
化性樹脂あるいは硬化性化合物に充填材や着色剤等の各
種添加剤を必要に応じて添加して、ディスパーやニーダ
ー等の混合機で充分攪拌する。その後、硬化剤の全量も
しくは中・低温分解硬化剤のみを添加混合して、好まし
くは50〜65℃で硬化反応を行わせる。10時間半減期温度
が60℃以下の中・低温分解硬化剤は、硬化性樹脂あるい
は硬化性化合物100重量部に対して0.1〜0.2重量部、半
減期温度70℃以上の高温分解硬化剤は0.5〜2.0重量部の
範囲で添加するのがよい。
硬化反応が均一に進行するように硬化剤添加後の組成
物を低速でゆっくり混練しながら重合を進め、普通30分
〜2時間後に30℃にてヘリパスB型回転粘度計て測定し
た粘度が20,000〜80,000ポイズの範囲になるよう調整し
て、生パン状もしくは餅状の半硬化ゲル状重合物を得
る。
この半硬化ゲル状重合物を注型用柄出し用材料として
用いる場合は、20,000〜60,000ポイズのものが生地用組
成物に不溶でありながら筋状もしくは雲状によく分散し
てよく、加熱加圧用には40,000〜80,000ポイズのものが
ニーダー中での混練で生地用組成物に程よく混り合い意
匠的に適していた。
ゲル状重合物の粘度が20,000ポイズに達しない段階で
これを柄出し用材料として生地用組成物と混合して用い
た場合、ゲル状重合物の三次元架橋度が少ないために生
地用組成物中へ溶解し生地用組成物全体が柄出し用材料
の色に着色してしまい、模様が判然としなく不適当であ
る。
また、80,000ポイズを越える粘度になってこれを柄出
し用材料として使用した場合、生地用組成物への溶解は
起きないが、三次元架橋が進みすぎて流動性が失われる
ため生地用組成物中に筋状もしくは雲状に分散させるこ
とが困難となり、生地の中に柄出し用材料の小片ブロッ
クが点在しているだけの意匠性の少ない不自然な模様の
製品しか得られない。
このようにして得られた柄出し用半硬化ゲル状重合物
は、これ以上重合が進まないよう30℃以下の温度に冷却
し、反応を休止させる。冷却後の半硬化物は、25℃で保
存すれば2〜7日間程度80,000ポイズ以下の粘度を保持
し、10℃以下に保冷すれば7〜30日の保存性があり、そ
の期間内にとり出して生地用組成物と混合し注型もしく
は加熱加圧成形しても、硬化性は変らず安定している。
このようにして得られた生地用組成物と柄出し用材料
とは、希望する模様に応じて様々な比率で混合するが、
一般的に柄出し用材料は生地用組成物100重量部に対し
5〜30重量部で用いるのが意匠的に良い。また、生地用
組成物一種に対して柄出し用材料は一種以上用いるが、
一般的には2〜3種類混合し、微妙な配色をする。これ
らの材料の混合方法としては、柄出し用材料を生地用組
成物中に筋状または雲状に分散できるような方法であれ
ばよく、例えばプロペラ式の低速攪拌機や分割混合型の
スタテイックミキサーを用いて混合する方法や、これら
の材料の型内に別々に投入し、希望する模様にするよう
載置・描画する方法がある。また、ニーダーや押出し機
で機械的に混練して生地用組成物中に柄出し用材料を分
散混合する方法でもよい。
こうして生地用組成物中に柄出し用材料を混合したの
ち、これを成形硬化するには、例えば65℃を越える温度
で注型硬化したり、90℃以上の高温で加熱加圧成形硬化
すればよい。
(発明の効果) 本発明の方法で得られた模様付き人工石は、背景とな
る生地の注に表層近くから深部にまで、筋状や雲状の各
種模様が任意の着色をほどこされて分散浮遊しており、
立体感に富んだ天然石に近い外観を有する意匠性に優れ
た物品である。しかも、本発明の製法は、意匠の再現性
や生産の安定性にも優れ、模様付き人工石を工業的に安
価に大量に生産供給できるものである。
(実 施 例) 以下、実施例について、更に詳細に説明するが、これ
らが本発明の全てを代表するものではない。
〔柄出し用半硬化ゲル状重合物の製造〕
製造例 1 トリメチロールプロパントリメタクリレート20重量
部、メチルメタクリレート30重量部およびスチレン50重
量部を混合して得た単量体混液に、ビーズ状のポリスチ
レン〔エスブライト8K、住友化学工業(株)製〕10重量
部、水酸化アルミニウム〔ハイジライトH−320、昭和
軽金属(株)製〕250重量部、内部離型剤のステアリン
酸亜鉛〔エフコケミ ZNS、旭電化工業(株)製〕3重
量部および着色剤のアクリル樹脂用黄色トーナー〔AT−
509、大日精化工業(株)製〕0.2重量部を添加し、混練
中のコンパウンドの温度を60℃に保持しながらニーダー
中で混練した。
30分間混練した時点でコンパウンドの一部を採取し、
30℃でのコンパウンド粘度をB型ヘリパス式回転粘度計
で測定したところ、850ポイズであり、メチルメタクリ
レートやスチレンに容易に溶解するものであった。
この30℃での粘度が850ポイズのコンパウンド中に硬
化剤のt−ブチルパーオキシピバレート〔カヤエステル
P−70、化薬ヌーリー(株)製〕0.1重量部を添加し
て、60℃で混練を続けたところ、1時間後に30℃での粘
度が12,000ポイズに達した。そこで、新たにt−ブチル
パーオキシオクトエート〔パーブチルO、日本油脂
(株)製〕を0.8重量部添加して混練を続け、30分後に
粘度が30,000ポイズに達したので、内容物をとり出して
25℃まで冷却し、柄出し用材料(1)を得た。
この柄出し用材料(1)の30℃での粘度は33,000ポイ
ズであった。
製造例 2 製造例1において、t−ブチルパーオキシオクトエー
トの代わりにt−ブチルパーオキシベンゾエート〔パー
ブチルZ、日本油脂(株)製〕0.8重量部を用いた他は
製造例1と同様にして混練を続けた。t−ブチルパーオ
キシベンゾエートの添加後45分で粘度が65,000ポイズに
達したので、内容物を取出して25℃に冷却し、柄出し用
材料(2)を得た。
この柄出し用材料(2)の30℃での粘度は71,000ポイ
ズであった。
実施例 1 トリメチロールプロパントリメタクリレート20重量
部、メチルメタクリレート30重量部およびスチレン50重
量部を混合して得た単量体混液に水酸化アルミニウム
(ハイジライトH−320、昭和軽金属(株)製〕300重量
部を高速攪拌機を用いて混練し、ついで硬化剤のt−ブ
チルパーオキシオクトエート〔パーブチルO、日本油脂
(株)製〕0.8重量部、シランカップリング剤〔KBM−50
3、信越化学(株)製〕0.5重量部および着色剤のアクリ
ル樹脂用白トーナー〔AT−3、大日精化工業(株)製〕
2.0重量部を加え、混合後減圧脱泡して生地用硬化性組
成物を得た。この生地用硬化性組成物の粘度は、液温30
℃で10ポイズであった。
得られた生地用硬化性組成物100重量部に対して製造
例1で得られた柄出し用材量(1)15重量部を攪拌機を
低速回転しながら投入し、筋状および雲状の模様が均一
に分布分散するよう3分間攪拌した。
得られた混合物を1000×2000×13mmの注型用型に注入
し、80℃で硬化せしめたところ20分で硬化し、さらに12
0℃で2時間後硬化した。
得られた成形品は、やや不透明な白色の大理石調生地
の中に半透明な黄色の筋状および雲状の模様が表層近く
から内部にまで分布する深み・立体感のある意匠性に優
れた人工石板であった。
実施例 2 不飽和ポリエステル樹脂〔エポラックN−350、日本
触媒化学工業(株)製〕100重量部に水酸化アルミニウ
ム〔ハイジライトH−320、昭和軽金属(株)製〕150重
量部、ポリエステル樹脂用緑色トーナー〔TRカラーKR、
東洋インキ製造(株)製〕3重量部、硬化剤のt−ブチ
ルパーオキシベンゾエート〔パーブチルZ、日本油脂
(株)製〕0.8重量部および内部離型剤のステアリン酸
亜鉛〔エフコケミ ZNS、旭電化工業(株)製〕3重量
部を添加し、ニーダーで30分間常温で混練し、最後に6m
m長のガラス繊維を30重量部添加して3分間混練し、生
地用硬化性組成物を得た。この生地用硬化性組成物100
重量部に製造例2で得られた柄出し用材料(2)15重量
部を混練を続けながら投入して、全量投入後3分間混練
したのち混合物をニーダーから取出して、セロファンで
包装して40℃で24時間熟成増粘せしめ、加熱加圧成形用
材料を得た。
得られた成形材料3Kgを500×500mmの130℃に加熱され
た金型内に投入し、250トンの加圧力を5分間かけプレ
ス成形した。
得られた厚さ6mmの平板は、半透明うす緑色の生地の
中に半透明の黄色の筋状や雲状の模様が微妙に交錯した
立体感のあるメノウ調人工石板であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−74549(JP,A) 特開 平1−317139(JP,A) 特開 昭59−111969(JP,A) 実開 昭62−110239(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生地用硬化性組成物中に柄出し用材料を混
    合し型内に注入または載置して成形硬化を行って筋状ま
    たは雲状の柄を有する模様付き人工石を製造するに際
    し、柄出し用材料として、硬化性樹脂あるいは硬化性化
    合物を硬化剤の存在下に硬化して得られるB型回転粘度
    計で測定した30℃での粘度が20,000〜80,000ポイズの三
    次元架橋した半硬化ゲル状重合物を用いることを特徴と
    する模様付き人工石の製法。
  2. 【請求項2】柄出し用材料として、硬化性樹脂あるいは
    硬化性化合物に10時間半減期温度が60℃以下の硬化剤と
    70℃以上の硬化剤とを混合したのち65℃以下の温度で硬
    化反応を行って得られる半硬化ゲル状重合物を用い、且
    つ該半硬化ゲル状重合物を生地用硬化性組成物と混合し
    て成形硬化せしめる際の硬化反応を65℃を越える高温で
    行う請求項1記載の模様付き人工石の製法。
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