JPH09112755A - 金属偏心管及びその製造方法 - Google Patents

金属偏心管及びその製造方法

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JPH09112755A
JPH09112755A JP29352295A JP29352295A JPH09112755A JP H09112755 A JPH09112755 A JP H09112755A JP 29352295 A JP29352295 A JP 29352295A JP 29352295 A JP29352295 A JP 29352295A JP H09112755 A JPH09112755 A JP H09112755A
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JP
Japan
Prior art keywords
pipe
tube
metal
eccentric
sides
Prior art date
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Pending
Application number
JP29352295A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuyuki Tanaka
光之 田中
Kazutaka Fujihira
和孝 藤平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Metal Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Metal Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流路長さが一定であり、かつ狭いスペースで
流れを偏心できる一体成形の金属偏心管及びその製造方
法にある。 【解決手段】 断面が一様な金属製の素材管を用いて一
体成形する金属偏心管1であり、2つの直管部3,4と
これらをつなぐ斜管部5で構成されている。まず、素材
管2を中央の上下一対の外型9と両側の上下一対の外型
10とに配し、素材管2の中央部に長さが成形する一方
の直管部4の2倍以上である中子11を挿入する。そし
て、この中子11の両側に長さが成形する斜管部5とほ
ぼ同じで変形可能なスペーサ12をそれぞれ挿入したう
え、このスペーサ12の両側に長さが成形する他方の直
管部3以上である中子13をそれぞれ挿入する。次に、
中央の外型9を両側の外型10に対して素材管2の軸に
垂直方向に所定量移動させて、素材管2の中央部をクラ
ンク形状14に変形させた後、外型10と中子13を取
り除き、クランク形状14の中央部を切断し、中央の中
子11とスペーサ12を取り除くことにより、2本同時
に金属偏心管1を成形加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体や液体の配
管、空圧または水圧或いは油圧機器の継手やシリンダな
どとして使用される金属偏心管及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】流体の配管や各種機器などに使用される
金属継手またはシリンダにおいて平行であるが、軸のず
れた管を接続する偏心管継手(JIS B051)、或
いは複数の管の流れを集める部分に使用される金属偏心
管は、従来、金属棒やブロック体の切削加工、鋳造加
工、管の溶接加工、管の曲げ加工等々によって製造され
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術には、次のような問題がある。つまり、第1に切削や
鋳造、溶接では、任意な形状に加工できるが、製造コス
トが高くなり、管の曲げ加工では、割れやしわが発生す
るために小さな曲げ半径の加工ができないので、狭いス
ペースの継手などには適さなかった。第2に、曲げ加工
によると、曲げ加工部の内側と外側とでは、流路の長さ
が異なるために流れが乱れるなどの問題があった。
【0004】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、金属管を素材とする一体成形に
よる偏心管であって、流路長さが一定で、かつ狭いスペ
ースで流れの軸を偏心させることのできる安価な金属偏
心管及びその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る金属偏心管は、断面が一様な金属製の
素材管を用いて一体成形される金属偏心管であって、2
つの直管部とこれらをつなぐ斜管部からなり、直管部は
軸心が互いに平行であるが一致しておらず、その軸心に
垂直な断面形状が直管部と斜管部のいずれにおいても素
材管と同一またはほぼ等しいことを特徴とするものであ
る。
【0006】本発明に用いる素材管は、円管、楕円管ま
たは多角形管或いはこれらに近似する形状管であること
を特徴とするものであり、直管部の軸心方向における斜
管部の長さが、2つの直管部の軸心距離の2倍より小で
あることを特徴としており、2つの直管部の軸心距離
が、素材管断面の内側空間形状の最大寸法の0.2倍以
上であることを特徴とし、素材管は、オーステナイト系
ステンレス鋼であることを特徴とするものである。
【0007】一方、本発明に係る金属偏心管の製造方法
は、素材管を中央に位置する上下一対の外型と両側に位
置する上下一対の外型とに配し、長さが成形する一方の
直管部の2倍以上である中子を素材管の中央部に挿入
し、その両側に長さが成形する斜管部とほぼ同じで変形
可能な材質のスペーサをそれぞれ挿入したうえ、このス
ペーサの両側に長さが成形する他方の直管部以上である
中子をそれぞれ挿入し、中央の外型を両側の外型に対し
て素材管の軸に垂直方向に所定量移動させて、素材管の
中央部をクランク形状に変形させ、両側の外型と中子を
それぞれ取り除いた後、このクランク形状の中央部を切
断し、中央の中子とスペーサを取り除いて金属偏心管を
2本同時に成形加工することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、流路長さが一定で、か
つ狭いスペースで流れの軸を偏心させることを目的とす
る金属偏心管及びその製造方法の提供にある。本発明に
係る金属偏心管は、断面が一様な金属製の素材管を用い
て一体成形されるものであって、2つの直管部とこれら
をつなぐ斜管部から構成されている。直管部は軸心が互
いに平行であるが一致しておらず、その軸心に垂直な断
面形状が直管部と斜管部のいずれにおいても素材管と同
一またはほぼ等しい構成に特徴がある。
【0009】さらに、本発明に係る金属偏心管の製造方
法は、次の通りである。中央に上下一対の外型と、この
両側に上下一対の外型とに金属製の素材管を配する。長
さが成形する一方の直管部の2倍以上である中子を素材
管の中央部に挿入し、その両側に長さが成形する斜管部
とほぼ同じで変形可能な材質のスペーサをそれぞれ挿入
したうえ、このスペーサの両側に長さが成形する他方の
直管部以上である中子をそれぞれ挿入する。そして、中
央の外型を両側の外型に対して素材管の軸に垂直方向に
所定量移動させて、素材管の中央部をクランク形状に変
形させ、両側の外型と中子をそれぞれ取り除き、このク
ランク形状の中央部を切断し、その中子とスペーサを取
り除くことにより、金属偏心管を2本同時に成形加工す
る製造方法である。
【0010】
【作用】本発明の請求項1記載の発明によれば、素材管
からの一体成形であるので、鋳造、溶接、切削加工によ
らず、金型を使用したプレス加工によって金属偏心管を
製造でき、接合部分がない偏心管となり、その断面形状
から、偏心管内の流路の長さが一定となる。
【0011】請求項2記載の発明によれば、断面が円管
の他、多角形管であっても、上記請求項1記載と同様な
作用が得られる。
【0012】請求項3,4記載の発明によれば、短い流
路で大きく偏心した流路が得られ、請求項5記載の発明
によれば、一体成形するのに十分な延性を備えている素
材管により金属偏心管が得られる。
【0013】請求項6記載の発明によれば、素材管から
プレス加工による一体成形により金属偏心管を得ること
ができる。これは、プレスによる変形加工において、中
子や外型が成形を施す素材管の断面形状を一定に維持
し、スペーサ挿入部では、素材管に与えられる変形はせ
ん断変形が主であるので、軸心に垂直な面内でほとんど
変形しないためである。また、成形形状が左右対称のク
ランク形状になるように2本の偏心管を1本の素材管か
ら同時に成形するので、素材管の軸方向への移動を拘束
する外力が不要であり、外型の構成が単純化され、かつ
プレスに偏心荷重がかからない。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は、本発明に係る金属偏心管の断面図、
図2は、図1のA−A断面図、図3は、その製造装置の
説明図、図4は、図3のB−B断面図である。
【0015】本発明に係る金属偏心管1は、断面が一様
なステンレス鋼製の円管形状の素材管を使用して、長短
の直管部3,4とこれらをつなぐ斜管部5とで、一体プ
レス成形により構成されている。この直管部3,4は、
軸心6,7が互いに平行であるが一致しておらず、軸心
6,7に垂直な断面形状8が直管部3,4または斜管部
5のいずれにおいても素材管と同一或いはほぼ同一であ
る。
【0016】このような構成の金属偏心管1は、素材管
について直管部3,4に相当する部分をほとんど加工せ
ず、斜管部5に相当する部分を主としてせん断変形のみ
の加工をすることによって得られる。このせん断変形加
工は、軸心6,7に平行な面内で付与させるので、軸心
6,7に垂直な面内の素材管の形状は変化しないためで
ある。
【0017】次に、本発明に係る金属偏心管の製造方法
を図3,図4を参照しながら説明する。素材管2を中央
に位置する上下一対の外型9,9とこれより長尺な両側
に位置する上下一対の外型10,10,…とに配し、長
さが成形する直管部4の2倍以上の寸法の中子11を素
材管2の中央部に挿入し、その両側に長さが成形する斜
管部5とほぼ同一寸法のゴムなどで構成された変形可能
な材質のスペーサ12,12をそれぞれ挿入し、さら
に、このスペーサ12が位置する両側の素材管2内に長
さが成形する直管部3以上の寸法を有する両側の中子1
3,13をそれぞれ挿入する。
【0018】そして、外型9,10,10を図示省略の
プレス成形機に取付け、中央の外型9を両側の外型1
0,10に対して、素材管2の軸に垂直な矢印方向に軸
心の相対距離だけ移動させ、素材管2の中央部をクラン
ク形状14に変形加工を施した後、外型9,10,10
及び両側の中子13,13を取り除く。次に上記クラン
ク形状14の中央部を切断して中央の中子11とスペー
サ12を取り除けば、所望する金属偏心管1を2本同時
に得られる。
【0019】上記する実施例では、外型10,10は、
中央に位置する外型9より長尺なものを使用している
が、これに限らず逆に構成してもよい。また、使用する
素材管2は円管形状であるが、楕円管やこれに近似する
楕円管或いは多角形状の管体など多様な管形状のものを
使用できる。この場合、上記製造装置に使用する中子1
1,13やスペーサ12、外型9,10の形状は、素材
管2の断面形状に応じて対応させればよい。加工の原理
は、上記と同様に行うことができ、本発明者らの実験に
よれば、せん断変形のみの加工が優れていることを確認
した。
【0020】素材管2は、上記成形加工において破断を
生じない程度の延性がある金属材料であればよく、ステ
ンレス鋼に限定されないが、SUS304ステンレス鋼
などオーステナイト系ステンレス鋼が好ましい。また、
スペーサ12は、上記するように成形される斜管部5の
変形に応じて変形し得る材質であればよく、ゴムに限定
されず、バネなどの大変形を生ずる材質の他、プラスチ
ック、軟質金属などの可塑材料でもよい。
【0021】軸心6,7の方向における斜管部5の長さ
は、使用個所など目的とする形状に応じて任意形状に変
更できる。また、その長さに応じてスペーサ12の寸法
を変更すればよい。この実施例では、斜管部5の長さ
は、軸心6,7の距離にほぼ等しくしてあるが、この軸
心6,7の距離も使用目的に応じて任意に変更できる。
この場合、その距離に応じて外型9に対する矢印方向へ
の移動範囲を調整すればよい。この実施例では、軸心
6,7の距離は素材管2の内径の約0.32倍としてあ
る。
【0022】上記軸心6,7の距離を実施例では、素材
管の内径の約0.32倍としてあるが、本発明者らの研
究データによれば、内側空間形状の最大寸法の0.2倍
以上であればよい。それ以下の数値の偏心ならば、管の
曲げ加工によっても金属偏心管に近似する形状のものが
得られるので、本発明では、特に0.2倍以上の場合に
適している。また、中子11の長さを成形する直管部4
の2倍以上より小であるとしたのは、それ以上の長さの
斜管部5であれば、必要な流路の偏心を得るための流程
が長くなってしまうので、特に2倍より小さいものが最
適であるからである。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上であり、次の効果を奏する
ものである。つまり、一体プレス成形のため、単純な金
型構成の外型で成形できるので、製品の信頼性が高くな
り、その装置コストや製造コストが低減できる。
【0024】また、直管部と斜管部とが連結されている
構成であるので、狭いスペースで大きな流路の偏心を可
能とする配管が行える。しかも、流路の長さが断面内で
一定であるので、流体の流れの乱れを防ぐことができ
る。
【0025】さらに、偏心管を接続すべき配管のパイプ
の断面形状や材質を選択できるし、使用するプレス成形
機や外型に偏心荷重がかからないので、プレス成形機や
外型の寿命が長くなり、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属偏心管の断面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】製造装置の説明図。
【図4】図3のB−B断面図。
【符号の説明】
1 金属偏心管 2 素材管 3,4 直管部 5 斜管部 9,10 外型 11,13 中子 12 スペーサ 14 クランク形状

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が一様な金属製の素材管を用いて一
    体成形される金属偏心管であって、2つの直管部とこれ
    らをつなぐ斜管部からなり、直管部は軸心が互いに平行
    であるが一致しておらず、その軸心に垂直な断面形状が
    直管部と斜管部のいずれにおいても素材管と同一または
    ほぼ等しいことを特徴とする金属偏心管。
  2. 【請求項2】 素材管は、円管、楕円管または多角形管
    或いはこれらに近似する形状管であることを特徴とする
    請求項1記載の金属偏心管。
  3. 【請求項3】 直管部の軸心方向における斜管部の長さ
    が、2つの直管部の軸心距離の2倍より小であることを
    特徴とする請求項1または2記載の金属偏心管。
  4. 【請求項4】 2つの直管部の軸心距離が、素材管断面
    の内側空間形状の最大寸法の0.2倍以上であることを
    特徴とする請求項1,2または3記載の金属偏心管。
  5. 【請求項5】 素材管は、オーステナイト系ステンレス
    鋼であることを特徴とする請求項1,2,3または4記
    載の金属偏心管。
  6. 【請求項6】 素材管を中央に位置する上下一対の外型
    と両側に位置する上下一対の外型とに配し、長さが成形
    する一方の直管部の2倍以上である中子を素材管の中央
    部に挿入し、その両側に長さが成形する斜管部とほぼ同
    じで変形可能な材質のスペーサをそれぞれ挿入したう
    え、このスペーサの両側に長さが成形する他方の直管部
    以上である中子をそれぞれ挿入し、中央の外型を両側の
    外型に対して素材管の軸に垂直方向に所定量移動させ
    て、素材管の中央部をクランク形状に変形させ、両側の
    外型と中子をそれぞれ取り除いた後、このクランク形状
    の中央部を切断し、中央の中子とスペーサを取り除い
    て、請求項1,2,3,4または5記載の金属偏心管を
    2本同時に成形加工することを特徴とする金属偏心管の
    製造方法。
JP29352295A 1995-10-17 1995-10-17 金属偏心管及びその製造方法 Pending JPH09112755A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6347539B1 (en) 1999-01-21 2002-02-19 Sango Co. Ltd. Bending method for pipe material
JP2006122974A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Sakamoto Industry Co Ltd 偏心管の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6347539B1 (en) 1999-01-21 2002-02-19 Sango Co. Ltd. Bending method for pipe material
JP2006122974A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Sakamoto Industry Co Ltd 偏心管の製造方法
JP4610298B2 (ja) * 2004-10-29 2011-01-12 坂本工業株式会社 偏心管の製造方法

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