JPH09112637A - 変速装置 - Google Patents

変速装置

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JPH09112637A
JPH09112637A JP7296086A JP29608695A JPH09112637A JP H09112637 A JPH09112637 A JP H09112637A JP 7296086 A JP7296086 A JP 7296086A JP 29608695 A JP29608695 A JP 29608695A JP H09112637 A JPH09112637 A JP H09112637A
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transmission
gear
shift
shaft
speed
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Osamu Hyodo
兵頭  修
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速切替操作がスムースに行われ、しかも中
小型のトラクタに適したコンパクトかつ低コストの変速
装置を提供する。 【解決手段】 油圧クラッチ機構による変速部32の伝
動上手側と下手側にシンクロメッシュ機構による変速部
31,33をそれぞれ配設し、シンクロメッシュ機構に
よる変速部31,33の変速操作をする際に油圧クラッ
チ機構による変速部32の動力を切るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等の走行
車両の変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トラクタの変速装置は、前後進変速部と
主変速部と副変速部からなり、前後進変速部で前進と後
進を切り替えると共に、主変速部による主変速と副変速
部による副変速の組み合わせで多数段(例えば16段)
の変速位置を設定している。従来のトラクタにおいて、
これら各変速部をシンクロメッシュ機構で構成したもの
と、油圧クラッチ機構で構成したものとがあった。
【0003】
【発明を解決しようとする課題】シンクロメッシュ機構
による構成は、油圧クラッチ機構による構成に比べ構造
が簡単でコストが安いという利点がある反面、伝動側と
被伝動側の回転を円滑に同調させるためには変速部の伝
動上手側もしくは下手側で伝動を断つクラッチが必要で
あり、しかもクラッチを設けることにより、シフトチェ
ンジ時の操作過程が増えるので、素早いシフトチェンジ
を行えないという難点がある。
【0004】これに対し、油圧クラッチ機構による構成
は、伝動側から被伝動側への伝動を瞬時にON・OFF
することができるので、別にクラッチを設けることな
く、シフトチェンジを迅速かつスムースに行える。しか
しながら、油圧クラッチ機構による構成は、作動油を送
る油路を伝動軸内に設けなければならないので構造が複
雑であり、また、各変速部を前後に並べて配置する場
合、変速装置全体の前後長が長くなるという問題があ
る。更に、全ての変速部を油圧クラッチ機構とするとコ
ストが高くつくというのも大きな問題である。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み、素早い変速を
可能とするためにノークラッチ化を実現し、しかも中小
型のトラクタにも適するように比較的低コストかつコン
パクトな変速装置を提供することを課題とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明に
かかる変速装置は、油圧クラッチ機構による変速部の伝
動上手側と下手側にシンクロメッシュ機構による変速部
をそれぞれ配設したことを特徴とし、油圧クラッチ機構
による変速部を切った状態でシンクロメッシュ機構によ
る変速部をシフトチェンジすることにより、シフトチェ
ンジのためのクラッチを別に設けない構成としている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の変速装置を設けた
トラクタの一実施例について説明する。
【0008】図1に示すトラクタ1は、前後四輪駆動車
両であって、機体の四隅部に前輪2,2と後輪3,3を
備えている。前輪2,2の車軸を支持する前車軸ケース
5は前フレーム7の下側に取り付けられ、後輪3,3を
支持する後車軸ケース6,6は、ミッションケース8の
後部側面に取り付けられている。前車軸ケース5はその
左右方向中央部で前フレーム7に固定の前後方向に向く
軸心回りに左右揺動自在に軸着され、地面の凹凸により
前輪2,2が上下動するようになっている。
【0009】前フレーム7の中央上側には、エンジン1
0が着脱自在に搭載されている。11はラジエター、1
2は冷却ファン、13はファンベルトであって、これら
はエンジン10の前方に配設されている。14はボンネ
ットであって、エンジン10や補器類(図示省略)の前
方や側方を覆っている。
【0010】16はハンドルであって、該ハンドルを左
右回転させると、前輪2,2が左右に舵取り揺動するよ
うになっている。また、17は変速レバーであって、こ
れによって変速操作するようになっている。左右の後輪
3,3の前方から上方にかけてフェンダー21,21が
取り付けられ、この左右フェンダー21,21の間に座
席22が設けられている。座席22の下部の運転者足元
部は、略平板状のフロア23となっている。
【0011】機体の後部には昇降油圧シリンダ26で上
下回動させるリフトアーム27,27が設けられてい
る。このリフトアーム27,27の先端部と作業機装着
用のロワリンク27a,27aの中間部とがリフトロッ
ド27b,27bで連結されており、リフトアーム2
7,27を上げ作動及び下げ作動させることにより、ロ
ワリンク27a,27aの後端部に装着したロータリ耕
耘装置等の作業機が昇降する。また、片方のリフトロッ
ド27b(図示例では右側)は左右傾動用の油圧シリン
ダになっており、該油圧シリンダを伸縮させることによ
り、作業機の左右傾斜が調整される。なお、ロワリンク
27a,27aの上方かつ左右中央部にトップリンク2
7dを取り付け、ロワリンク27a,27aとトップリ
ンク27dで構成される三点リンク機構により作業機を
支持する。
【0012】図2はこのトラクタの伝動機構図、図3〜
図5はその要部を構造を表す断面図である。まず、伝動
機構の概要について説明する。
【0013】エンジン10の回転動力は、ミッションケ
ース8に入力される。ミッションケース8の入り口部に
は主クラッチ30が設けられ、伝動を入り切りするよう
になっている。主クラッチ30を経た動力は、前輪及び
後輪を駆動する走行駆動力と外部動力取出のPTO駆動
力の二系統に伝動分岐される。走行駆動力は、前後進変
速部31、主変速部32、副変速部33からなる走行変
速装置を経て後輪デフ装置34に伝動され、左右の後輪
3,3を駆動する。また、走行変速装置で変速後の動力
は、4WD切替装置35を経由し、ミッションケース8
の前面部に取り出され、それから前輪伝動軸5aにより
前車軸ケース5内の前輪デフ装置36に伝動され、左右
の前輪2,2を駆動する。一方、PTO駆動力は、PT
O正逆転装置37とPTO変速装置38を経由し、ミッ
ションケース8の背面部から後方に突出するPTO軸3
9に取り出される。PTO軸39の突出部に、各種作業
機(図示省略)への伝動軸が着脱自在に伝動連結するよ
うになっている。
【0014】次に、走行変速装置の各変速部の構造につ
いて説明する。前後進変速部31は、主クラッチ軸S1
の回転を前後進変速軸S3に正転または逆転方向に選択
的に切り替えて伝動する変速部である。主クラッチ軸S
1の後端部に取り付けたギヤG1が中継軸S2のギヤG
2に噛み合い、更にそのギヤG2はニードルベアリング
により前後進変速軸S3に回転自在に嵌合する前進ギヤ
G3に噛み合っている。また、中継軸S2には前記ギヤ
G2とは別にギヤG4が取り付けられており、そのギヤ
G4がカウンタ軸S4のカウンタギヤG5を介して、前
後進変速軸S3にニードルベアリングにより回転自在に
嵌合する後進ギヤG6に噛み合っている。よって、前進
ギヤG3と後進ギヤG6は互いに逆方向に回転するよう
になっている。
【0015】前進ギヤG3及び後進ギヤG6は、シンク
ロメッシュ機構により前後進変速軸S3に伝動連結され
る。すなわち、前後進変速軸S3にハブ41がスプライ
ンで嵌合し、更にそのハブ41の外周部にスリーブ42
がスプラインで嵌合し、そのスリーブ42に形成された
溝にキー43が嵌り込み、そのキー43の軸方向両側に
リング44,44が前進ギヤG3または後進ギヤG6の
円錐部45,45に対向して設けられている。ミッショ
ンケース8の外部に設けた油圧シリンダ(図示省略)で
作動されるシフタ46によりスリーブ42を軸方向いず
れかに動かすと、キー43に押されて片方のリング44
が駆動ギヤの円錐部45に接触し、摩擦によりリング4
4の回転が円錐部45に伝わり、ギヤと前後進変速軸S
3の回転速度が同調する。更にスリーブ42を動かす
と、スリーブ42のスプライン部がギヤのスプライン部
と噛み合って、前後進変速軸S3とギヤとが完全に伝動
連結された状態となる。
【0016】前後進変速軸S3と前進ギヤG3が伝動連
結されると「前進」シフトとなり、前後進変速軸S3と
後進ギヤG4が伝動連結されると「後進」シフトとな
る。ハブ側の回転と駆動ギヤ側の回転を円滑に同調をせ
るには伝動上手側もしくは下手側からの動力を遮断する
必要があるため、主変速部32を「中立」にしてシフト
チェンジする。
【0017】なお、中継軸S2のギヤG2は正逆転変速
軸S5の外周部に回転自在に嵌合する正転ギヤG7とも
噛み合い、カウンタ軸S4のカウンタギヤG5は正逆転
変速軸S5の外周部に回転自在に嵌合する逆転ギヤG8
とも噛み合っていて、PTO駆動力をPTO正逆転装置
37に伝達している。PTO正逆転装置37は、これら
ギヤG7,G8と正逆転変速軸S5にスプラインで嵌合
するハブ48とを軸方向に摺動自在なスリーブ49で伝
動連結可能に構成され、正転ギヤG7とハブ48を伝動
連結すると正逆転変速軸S5が正転方向に回転し、逆転
ギヤG8とハブ48を伝動連結すると正逆転変速軸S5
が逆転方向に回転し、正転ギヤG7及び逆転ギヤG8の
いずれともハブ48を伝動連結させないと正逆転変速軸
S5が回転停止するようになっている。
【0018】主変速部32は、前後進変速軸S3と一体
回転するよう設けた主変速駆動軸S6から、これと平行
に設けた主変速従動軸S7へ4段階に選択的に変速して
伝動する変速部である。主変速駆動軸S6には1速駆動
ギヤG9、2速駆動ギヤG10、3速駆動ギヤG11、
及び4速駆動ギヤG12がそれぞれ回転自在に嵌合させ
て設けられ、また主変速従動軸S7には1速従動ギヤG
13、2速従動ギヤG14、3速従動ギヤG15、及び
4速従動ギヤG16が対となる前記駆動ギヤG9〜G1
2と常時噛合する状態で一体に取り付けられている。こ
れら4対の主変速ギヤの伝動比は、4速ギヤ、3速ギ
ヤ、3速ギヤ、1速ギヤの順に大きくなっている。
【0019】各駆動ギヤG9〜G12は湿式多板油圧ク
ラッチ機構の主変速クラッチC1 ,C2 ,C3 ,C4
より主変速駆動軸S6に伝動連結される。すなわち、主
変速駆動軸S6に2体の駆動ドラム51,51がスプラ
インによって一体回転するよう組み付けられ、一方の駆
動ドラムの内周部には1速駆動ギヤG9に一体成形され
たクラッチボス52と2速駆動ギヤG10に一体成形さ
れたクラッチボス52が内装され、また他方の駆動ドラ
ムの内周部には3速駆動ギヤG11に一体成形されたク
ラッチボス52と4速駆動ギヤG12に一体成形された
クラッチボス52が内装されており、駆動ドラム側の摩
擦板53,…とクラッチボス側の摩擦板54,…とが交
互に並列状態で配設されている。駆動ドラム51,51
の仕切壁51a,51aの両側には主変速クラッチ入切
用ピストン55,…が配設されており、ミッションケー
ス8内に充填されている潤滑油の一部を油圧ポンプ(図
示せず)で吸引加圧し、それを主変速駆動軸S6内に設
けた油路を通して仕切壁51aとピストン55の間の油
室56に供給することによりピストン55を作動させ、
駆動ドラム側の摩擦板53,…とクラッチボス側の摩擦
板54,…を圧着させて主変速クラッチを入にするよう
になっている。
【0020】1速用主変速クラッチC1 を入にすると主
変速駆動軸S6の回転が1速ギヤG9,G13を介して
主変速従動軸S7に伝達される「1速」シフトとなり、
2速用主変速クラッチC2 を入にすると主変速駆動軸S
6の回転が2速ギヤG10,G14を介して主変速従動
軸S7に伝達される「2速」シフトとなり、3速用主変
速クラッチC3 を入にすると主変速駆動軸S6の回転が
1速ギヤG11,G15を介して主変速従動軸S7に伝
達される「3速」シフトとなり、4速用主変速クラッチ
4 を入にすると主変速駆動軸S6の回転が4速ギヤG
12,G16を介して主変速従動軸S7に伝達される
「4速」シフトとなり、またいずれの主変速クラッチも
切の状態にすると以後の走行駆動系統への伝動が断たれ
る「中立」シフトとなる。駆動ドラム側の摩擦板とクラ
ッチボス側の摩擦板の圧着及び離反は油圧により瞬時に
行われるので、主変速部32のシフトチェンジは迅速か
つ円滑になされる。
【0021】副変速部33は、主変速従動軸S7の回転
を、該主変速従動軸S7と同軸心の副変速軸S8へ4段
階に選択的に変速して伝動する変速部である。主変速従
動軸S7の筒状部S7aに高速ギヤG17が一体に形成
され、その高速ギヤG17に内歯で噛み合うボスG17
aが一体回転するように設けられている。高速ギヤG1
7はPTO伝動軸S9の周囲に設けた筒軸S10に回転
自在に嵌合するギヤG18と噛み合い、且つ、ギヤG1
8と一体のギヤG19が副変速軸S8に回転自在に嵌合
する中速ギヤG20と噛み合っている。更に、高速ギヤ
G17は中継軸S11に一体に設けたギヤG21と噛み
合うと共に、中継軸S11に一体に設けたもう一つのギ
ヤG22が副変速軸S8に回転自在に嵌合する低速ギヤ
G23に噛み合っている。更に、低速ギヤG23に一体
に形成されたもう一つのギヤG24が筒軸S10にスプ
ラインで嵌合するギヤG25に噛み合い、且つ、筒軸S
10に一体に形成されたギヤG26が副変速軸S8に回
転自在に嵌合する超低速ギヤG27に噛み合っている。
よって、副変速ギヤG17,G20,G23,G27は
常時一体回転し、その回転速度は高速ギヤG17、中速
ギヤG20、低速ギヤG23、超低速ギヤG27の順に
大きくなっている。
【0022】また、副変速軸S8にスプラインで嵌合す
るギヤG28が筒軸S10にスプラインで嵌合するギヤ
G29に噛み合い、且つ、ギヤG29が4WD切替装置
伝動軸S12のギヤG30に噛み合っている。なお、副
変速軸S8の後端部には、後輪デフ装置34に伝動する
ドライブピニオンG31が一体形成されている。
【0023】前後進変速部の前進ギヤG3及び後進ギヤ
G6と前後進変速軸S3との関係と同様に、各副高速ギ
ヤG18,G20,G23,G27は、シンクロメッシ
ュ機構により副変速軸S8に伝動連結される。シンクロ
メッシュ機構について符号のみを記すと、61はハブ、
62はスリーブ、63はキー、64はリング、65は副
変速ギヤの円錐部、66はシフタである。
【0024】高速ギヤG18を副変速軸S8に伝動連結
すると「高速」シフトとなり、中速ギヤG20を副変速
軸S8に伝動連結すると「中速」シフトとなり、低速ギ
ヤG23を副変速軸S8に伝動連結すると「低速」シフ
トとなり、超低速ギヤG27を副変速軸S8に伝動連結
すると「超低速」シフトとなる。ハブの回転と駆動ギヤ
の回転を円滑に同調をせるには伝動上手側もしくは下手
側からの動力を遮断する必要があるため、主変速部32
を「中立」にしてシフトチェンジする。
【0025】4WD切替装置34は、前輪2,2と後輪
3,3の平均回転速度(周速度)がほぼ等速である「前
後輪等速四駆」状態と、前輪2,2の平均回転速度が後
輪3,3の平均回転速度に対して周速度比でほぼ2倍で
ある「前輪増速四駆」状態と、前輪2,2の駆動を切っ
て後輪3,3だけを駆動する「後輪二駆」状態とに切り
替える装置で、前後進変速部31や副変速部33と同様
に湿式多板油圧クラッチ式の変速機構を用いた構造とな
っている。また、PTO変速装置37は、PTO駆動力
を4段階に変速する装置で、ドッグクラッチ式の変速機
構を用いた構造となっている。
【0026】以上に説明した如く、このトラクタの走行
変速装置は、前後進変速部31と主変速部32と副変速
部33からなり、前後進変速部31により前進と後進を
切り替えると共に、主変速部32による主変速と副変速
部33による副変速の組み合わせにより全16段の変速
位置を選択する。主変速と副変速の組み合わせは表1の
ようになっている。
【0027】
【表1】
【0028】この走行変速装置は、油圧クラッチ機構の
主変速部32の伝動上手側と下手側にシンクロメッシュ
機構の前後進変速部31と副変速部33をそれぞれ配設
した構成となっている。このため、シンクロメッシュ機
構である前後進変速部31や副変速部33部のシフトチ
ェンジをする際に油圧クラッチ機構である副変速部32
で動力を切ることにより、クラッチを別に設けることな
く、スムースなシフトチェンジが可能となっている。
【0029】また、油圧クラッチ機構はシンクロメッシ
ュ機構に比べて高価かつ油路構成が複雑であるが、この
油圧クラッチ機構を3か所の変速部のうちの1か所にだ
け取り入れているだけであるので、全体を低コスト作る
ことができで、しかも全体の油路構成が簡単である。
【0030】変速位置の切り替えは前記変速レバー17
で行う。図6に示すように、変速レバー17はガイド溝
18に沿って前後に回動させられるようになっていて、
その回動範囲の後側から前側へ順に「超低」、「ロータ
リ」、「代かき・プラウ」、「中立」、「走行」の各操
作位置が設けられている。「超低」はクリープ作業等の
超低速で作業を行う時のモード、「ロータリ」はロータ
リ耕耘作業時のモード、「代かき・プラウ」は代かき作
業もしくはプラウ作業時のモード、「中立」は走行停止
のモード、「走行」は路上走行時のモードであって、変
速レバー17で作業(または路上走行)モードを選択す
ると、それに適した複数段(4〜6段)の変速可能領域
が設定される。更に、変速レバー17のグリップには指
操作する増速ボタン17a及び減速ボタン17bが設け
られており、これら変速ボタン17a,17bによって
前記変速可能領域内で増減速する。
【0031】例えば、「ロータリ」の変速可能領域は第
5段〜第10段であり、変速レバー17で「ロータリ」
を選択すると始めに第7段の変速位置になる。そして、
第7段を起点として、増速ボタン17aを1度押すごと
に変速段数が1段づつ上り、減速ボタン17bを1度押
すごとに変速段数が1段づつ下がる。各モードの変速可
能領域と起点変速段数は図7に示す通りである。
【0032】
【発明の効果】本発明にかかる変速装置は、油圧クラッ
チ機構による変速部の伝動上手側と下手側にシンクロメ
ッシュ機構による変速部をそれぞれ配設し、油圧クラッ
チ機構による変速部の動力を切ってシンクロメッシュ機
構による変速部をシフトチェンジする構成とすることに
より、3か所の変速部のうちの1か所に油圧クラッチ機
構を採用するだけでスムースなシフトチェンジが可能と
なると共に、高価な油圧クラッチ機構の数を最小限に抑
え低コスト化が図れるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの全体側面図である。
【図2】伝動機構図である。
【図3】走行変速装置の前後進変速部及びPTO正逆転
装置の断面図である。
【図4】走行変速装置の主変速部の断面図である。
【図5】走行変速装置の副変速部の断面図である。
【図6】変速レバーの斜視図である。
【図7】変速位置における主変速と副変速の組み合わ
せ、及び走行速度を表す図である。
【符号の説明】
1 トラクタ 2 前輪 3 後輪 8 ミッションケース 17 変速レバー 17a 増速ボタン 17b 減速ボタン 31 前後進変速部(シンクロメッシュ機構による変速
部) 32 主変速部(油圧クラッチ機構による変速部) 33 副変速部(シンクロメッシュ機構による変速部)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明解決しようとする課題】シンクロメッシュ機構
による構成は、油圧クラッチ機構による構成に比べ構造
が簡単でコストが安いという利点がある反面、伝動側と
被伝動側の回転を円滑に同調させるためには変速部の伝
動上手側もしくは下手側で伝動を断つクラッチが必要で
あり、しかもクラッチを設けることにより、シフトチェ
ンジ時の操作過程が増えるので、素早いシフトチェンジ
を行えないという難点がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】機体の後部には昇降油圧シリンダ26で上
下回動させるリフトアーム27,27が設けられてい
る。このリフトアーム27,27の先端部と作業機装着
用のロワリンク27a,27aの中間部とがリフトロッ
ド27b,27bで連結されており、リフトアーム2
7,27を上げ作動及び下げ作動させることにより、ロ
ワリンク27a,27aの後端部に装着したロータリ耕
耘装置等の作業機が昇降する。また、片方のリフトロッ
ド27b(図示例では右側)は左右傾動用の油圧シリン
ダになっており、該油圧シリンダを伸縮させることによ
り、作業機の左右傾斜が調整される。なお、ロワリンク
27a,27aの上方かつ左右中央部にトップリンク2
を取り付け、ロワリンク27a,27aとトップリ
ンク27で構成される三点リンク機構により作業機を
支持する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】図2はこのトラクタの伝動機構図、図3〜
図5はその要部構造を表す断面図である。まず、伝動
機構の概要について説明する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】前後進変速軸S3と前進ギヤG3が伝動連
結されると「前進」シフトとなり、前後進変速軸S3と
後進ギヤG4が伝動連結されると「後進」シフトとな
る。ハブ側の回転と駆動ギヤ側の回転を円滑に同調させ
には伝動上手側もしくは下手側からの動力を遮断する
必要があるため、主変速部32を「中立」にしてシフト
チェンジする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】高速ギヤG18を副変速軸S8に伝動連結
すると「高速」シフトとなり、中速ギヤG20を副変速
軸S8に伝動連結すると「中速」シフトとなり、低速ギ
ヤG23を副変速軸S8に伝動連結すると「低速」シフ
トとなり、超低速ギヤG27を副変速軸S8に伝動連結
すると「超低速」シフトとなる。ハブの回転と駆動ギヤ
の回転を円滑に同調させるには伝動上手側もしくは下手
側からの動力を遮断する必要があるため、主変速部32
を「中立」にしてシフトチェンジする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】また、油圧クラッチ機構はシンクロメッシ
ュ機構に比べて高価かつ油路構成が複雑であるが、この
油圧クラッチ機構を3か所の変速部のうちの1か所にだ
け取り入れているだけであるので、全体を低コスト
ることができ、しかも全体の油路構成が簡単である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧クラッチ機構による変速部の伝動上
    手側と下手側にシンクロメッシュ機構による変速部をそ
    れぞれ配設したことを特徴とする変速装置。
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