JPH1178560A - トラクタのトランスミッション - Google Patents

トラクタのトランスミッション

Info

Publication number
JPH1178560A
JPH1178560A JP24572797A JP24572797A JPH1178560A JP H1178560 A JPH1178560 A JP H1178560A JP 24572797 A JP24572797 A JP 24572797A JP 24572797 A JP24572797 A JP 24572797A JP H1178560 A JPH1178560 A JP H1178560A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
gear
pto
shaft
creep
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP24572797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3561396B2 (ja
Inventor
Satoru Fukui
哲 福井
Kiyoshige Maezawa
清繁 前沢
Hiroharu Murai
弘治 邨井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP24572797A priority Critical patent/JP3561396B2/ja
Publication of JPH1178560A publication Critical patent/JPH1178560A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3561396B2 publication Critical patent/JP3561396B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大出力で走行系とPTO系のミッションを多
段変速しつつ前後重要バランスを良くする。 【解決手段】 トラクタ車体4に内装した走行系ミッシ
ョンとPTO系ミッションにおいて、後輪デフ装置25
の前側にPTO変速装置20を配置し、この前方に、主
変速装置21、副変速装置22、クリープ変速装置23
およびシャトル変速装置24を配置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトラクタのトランス
ミッションに関するものであり、より具体的には、PT
O系ミッションと走行系にミッションを有し、大出力で
多段変速を可能としたトラクタのトランスミッションに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンに直結されている独立PTOク
ラッチの出力側にPTO変速部を備えているPTO系ミ
ッションと;主変速装置、副変速装置、クリープ変速装
置およびシャトル変速装置を備えていて後輪デフ装置を
駆動する走行系ミッションと;をトラクタ車体に内装し
ているトラクタのトランスミッションは公知であり、例
えば特公平7−25272号公報にあっては、後輪デフ
装置の前側(入力側)に2次変速装置(副変速装置)を
配置し、後輪デフ装置の後側上部にPTO変速装置を配
置している車両用(トラクタ用)のトランスミッション
が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の技術で
は、後輪デフ装置の前側に副変速装置を配置しているた
め、PTO変速装置は後輪デフ装置の後側でトラクタ車
体の最後部に内装しなければならず、これでは車体重心
位置が後方側寄りとなって、走行動力車であるトラクタ
の前後重量バランスが悪くなっているという課題があっ
た。
【0004】すなわち、トラクタは、この後部に三点リ
ンク等のリンク方式でロータリ耕耘機等の作業機を昇降
自在に装着して各種農作業を実施するものであることか
ら、前後重量バランスが崩れ、前輪側が浮上し易くなる
ことから、前部ウェイト等を装着しなければならず、こ
れで車体重が過大となって圃場を荒す要因となるだけで
なくハンドル操作も重くなるという課題があった。
【0005】また、トラクタは走行動力車であって作業
の豊富化が要望されており、これ故に走行系ミッション
においては例えば前・後進24段等の極め細かな多段ミ
ッションが大出力の下で必要となり、このため、クリー
プ変速装置、シャトル変速装置を付帯させる必要がある
が、狭小なミッションケース(実質的にトラクタ車体)
にこれら変速装置を組付けることは相当な無理があると
いう課題があった。
【0006】一方、走行動力車であるトラクタのトラン
スミッションにおいては、走行系ミッションとともにP
TO系ミッションを組込むことが必要であり、狭小なト
ラクタ車体であることから、該PTO系ミッションにつ
いての変速段数も少なくなり、これでは作業の豊富化に
よるニーズに対応でき難いという課題があった。本発明
は、上記課題に鑑み、大出力で走行系ミッションおよび
PTO系ミッションの豊富な変速を得ることができなが
らも前後重量バランスも良好なトラクタのトランスミッ
ションを提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンに直
結されている独立PTOクラッチの出力側にPTO変速
部を備えているPTO系ミッションと;主変速装置、副
変速装置、クリープ変速装置およびシャトル変速装置を
備えていて後輪デフ装置を駆動する走行系ミッション
と;をトラクタ車体に内装しているトラクタのトランス
ミッションにおいて、前述の目的を達成するために次の
技術的手段を講じている。
【0008】すなわち、本発明に係るトラクタのトラン
スミッションは、前記PTO変速部を後輪デフ装置の前
方側に配置し、該PTO変速部の前方側上部に前記シャ
トル変速装置を配置し、該シャトル変速装置の下方側に
前記副変速装置およびクリープ変速装置を配置すること
で車体重心位置を前方側寄りとしていることを特徴とす
るものである(請求項1)。
【0009】このような構成を採用したことにより、走
行系ミッションとしては、主変速装置、副変速装置の他
に、クリープ変速装置およびシャトル変速装置を狭小な
トラクタ車体であっても効率よく配備することができ、
例えば前進24段、後進24段の多段変速ができて極め
細かにして豊富な変速を約束できるとともに、前後重量
バランスが良好となって、圃場を極度に荒すこともなく
ハンドル操作も軽快になったのである。
【0010】また、PTO系ミッションについても例え
ば前進(正転)3段、後進(逆転)1段の4段変速が可
能となり、作業内容の豊富化にマッチしたPTO変速を
得ることが可能となり、しかもPTO変速パターンが所
謂I形パターンにできて変速操作が楽になるとともにシ
フターの個数も少なくなったのである。また、本発明に
係るトラクタのトランスミッションは、請求項1におい
て、前記副変速装置のカウンター軸を後輪デフ装置の駆
動軸系に被せて備え、クリープ変速装置の出力側を副変
速装置の前方側で前記駆動軸系に入力していることを特
徴とするものである(請求項2)。
【0011】このような構成を採用したことにより、狭
小なトラクタ車体であっても副変速装置とクリープ変速
装置の組込みが可能でしかも、部品点数が少なくなって
トラクタの重量も軽量化できて水田用トラクタのミッシ
ョンとして採用することでその意義が倍加できたのであ
る。更に、本発明に係るトラクタのトランスミッション
は、請求項1において、前記PTO変速装置のカウンタ
ー軸は後輪デフ装置の駆動軸系に被せて備えていること
を特徴とするものである(請求項3)このような構成を
採用したことにより、走行系ミッションによる変速段数
の豊富化とともにPTO系ミッションの変速段数も豊富
化となり、作業内容に対応したPTO変速が可能となっ
たのである。
【0012】また、本発明に係るトラクタのトランスミ
ッションは、請求項1において、シャトル変速装置のシ
ャトルギアと副変速装置の低速ギアとを共通の伝動ギア
に噛み合せていることを特徴とするものである(請求項
4)。このような構成を採用したことによってギアの兼
用化が図れて重量の軽量化につながるのは勿論、回転数
の低いギアであることから、変速操作も楽にできるので
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は、本発明に係るトラン
スミッションを採用したキャビン付トラクタを示してお
り、該トラクタ1は、左右の前輪2、左右の後輪3を備
えている2軸4車輪形であり、トラクタ車体4はエンジ
ン5にクラッチハウジングおよびミッションケース6を
連設することで構成されており、エンジン5はラジエー
タ等のエンジン補器とともにボンネット7で被われてい
る。
【0014】トラクタ車体4の後部上面には左右一対の
リフトアーム8を有する油圧昇降装置9が搭載されてお
り、該油圧昇降装置9に、三点リンク10を介してロー
タリ耕耘機で示す作業機11が昇降自在に装着されてい
る。キャビン12は左右の後輪フェンダ13とこのフェ
ンダ13を連結しているフロアーシート14と箱形キャ
ビン体15とで主構成されており、操縦ハンドル16と
運転席17とを取囲んでおり、左右に開閉自在なドア1
8を備えている。
【0015】図2を参照すると本発明に係るトランスミ
ッションの全体が一部展開した状態で示してあり、該ト
ランスミッションはエンジン5に直結されている独立P
TOクラッチ19の出力側にPTO変速部(PTO変速
装置)20を備えているPTO系ミッションと;主変速
装置21、副変速装置22、クリープ変速装置23およ
びシャトル変速装置24を備えていて後輪デフ装置25
を駆動する走行系ミッションと;をトラクタ車体4に内
装することで構成されていて、トラクタ車体4の最後尾
にはギア減速装置26が備えられていてPTO軸27に
伝動されている。
【0016】図2を参照して具体的に説明すると、エン
ジンクランク軸(出力軸)28には走行系の主クラッチ
29を介して走行系入力軸30が断続自在に接合されて
おり、該入力軸30は筒軸構造とされていてこの入力軸
30にPTO系の推進軸(入力軸)31が内挿されてい
てエンジンクランク軸28に直結されている。主変速装
置21は入力軸30に軸方向間隔をおいて固着又は固設
している等1速〜第4速の伝動ギア群32と、入力軸3
0の上部又は上側部に平行として架設されているカウン
ター軸33に、前記伝動ギヤ群32に噛合している第1
速〜第4速度の変速ギア群34と変速シフタ35とを備
えて構成されていて、図では図3でも示すように変速シ
フタ35の軸方向摺動切換で、1F(1速)から4F
(4速)に変速可能なシンクロメッシュ式常時噛合変速
とされている。
【0017】主変速装置21の出側(カウンター軸3
3)にはシャトル変速装置24の入力軸36が油圧式ク
ラッチ(イナーシャ用ブレーキともなる)37を介して
接合されており、両軸33,37は同一軸心上に位置し
ている。入力軸36に正転用伝動ギア38と逆転用伝動
ギア39が軸方向の間隔をおいて空転自在に備えられて
おり、両ギア38,39間にはこれらを入切するシフタ
40が摺動自在に備えられていて、該シフタ40はシン
クロメッシュ(同期咬合式)とされている。
【0018】入力軸36の下方に筒軸構造とされている
副変速装置22の変速軸41が架設されており、該変速
軸41には正転用伝動ギア38に噛合している連動ギア
42とこのギア42に並設している副変速高速用の伝動
ギア43と、シャトルギア44を介して逆転用伝動ギア
39に噛合している副変速低速用の伝動ギア45がそれ
ぞれ固設されている。
【0019】副変速装置22の変速軸41にはPTO系
の推進軸31が内挿されており、これ故に、主変速装置
21の入力軸30と副変速装置22の変速軸41は実質
的に同一軸心上で前後に架設されている。副変速装置2
2のカウンター軸46は変速軸41の下方にて平行に架
設されていて、該カウンター軸46は実質的に筒軸構造
とされていて後輪デフ装置25の駆動系軸47に被せら
れている。
【0020】カウンター軸46には伝動ギア43に噛合
している副変速高速用ギア48と伝動ギア45に噛合し
ている副変速低速用ギア49とが空転自在(相対回転自
在)に備えられており、両高低速ギア48,49は軸方
向に摺動自在なシフタ50によって入切自在とされてい
る。すなわち、図3及び図5においてシャトル変速装置
24のシフタ40を矢符Fの方向に摺動してギア38に
同期咬合すると正転となり、矢符Rの方向に摺動してギ
ア39に同期咬合すると逆転となり、また、副変速装置
22のシフタ50を矢符Hの方向に摺動してギア48に
同期咬合すると高速となり、シフタ50を矢符Lの方向
に摺動してギア49に同期咬合すると低速となるのであ
り、ここに、シャトル変速装置24のシャトルギア44
と副変速装置22の低速ギア49とを共通の伝動ギア4
5に噛み合せているのである。
【0021】図2〜図5に参照すると、副変速装置22
の前方下段(下位)にクリープ変速装置23を配設した
第1の実施形態が示してあり、副変速装置22における
カウンター軸46の前端にクリープ駆動ギア51が刻成
されており、このギア51の前方にクリープ最終ギア
(クリープにおける伝動終端をいう)52がデフ駆動系
軸47上にニードル、ブシュ等を介して回転自在(空転
自在)に備えられており、デフ駆動系軸47上には両ギ
ア51,52をデフ駆動系軸47に対して入切するシフ
タ53が備えられている。
【0022】デフ駆動系軸47の下方にはこの軸と平行
として第1クリープ軸54および第2クリープ軸55が
架設されていて、第1クリープ軸54上には駆動ギア5
1に咬合する連動ギア56がスプライン等で固設されて
いるとともに、ギア52に咬合する連動ギア57がニー
ドル又はブシュ等を介して相対回転自在(空転自在)と
して套嵌されており、該ギア57上には両連動ギア5
6,57を入切するシフタギア58がスプライン等によ
って套嵌され、第1クリープ軸54の前端にはクリープ
伝動ギア59が刻成されている。
【0023】第2クリープ軸55にはギア59に咬合す
るクリープギア60とシフタギア58が係脱されるクリ
ープ伝動ギア61が固設されている。従って、この第1
実施形態によれば、シフタ53の矢符Aの方向に摺動し
てカウンター軸46上のギア51を介してデフ駆動系軸
47に咬合すると、クリープ変速装置23を経由しない
で副変速装置22を経由してデフ駆動系軸47を介して
の後輪デフ装置25の駆動が可能であり、一方、シフタ
53を矢符Bの方向に摺動してギア52とデフ駆動系軸
47を接合することによって、第1段クリープ変速と第
2段クリープ変速が可能とされている。
【0024】第1段クリープ変速はシフトギア58を矢
符Cの方向に摺動して連動ギア56に接合することによ
り、ギア51→ギア56→シフトギア58→ギア57→
ギア52を経由してのデフ駆動系軸47に伝動されるの
であり、一方、第2段クリープ変速はシフトギア58を
図示のようにギア61に咬合することによって、ギア5
1→ギア56→第1クリープ軸54→ギア59→ギア6
0→ギア61→シフトギア58→59→ギア52を経由
してのシフタ53を介してのデフ駆動理軸47の伝動を
しているのである。
【0025】図6はクリープ変速装置23の第2実施形
態を示しており、第1クリープ軸54にはギア51に咬
合している連動ギア56をニードル等で空転自在に備え
ているとともに該ギア56に並設して小径の伝動ギア5
9が備えられている。第2クリープ軸55にはギア59
に咬合するクリープギア60およびシフトギア58が入
切するギア61がスプライン等によって固設されてい
る。
【0026】この第2実施形態によれば、シフタ53を
矢符Aにすると第1実施形態と同様にクリープ変速装置
23を経由しないのでデフ駆動系軸47が伝動され、シ
フタ53を矢符Bにしてシフトギア58を矢符Cにする
と第1実施形態と同様な経路で第1段クリープ変速とな
り、シフトギア58を図示の状態にすると第1実施形態
と同様な経路で第2段クリープ変速となるのである。
【0027】前述した第1・2実施形態のいずれの構成
においても、副変速装置22のカウンター軸46を後輪
デフ装置25の駆動軸系(駆動系軸)47に被せて備
え、クリープ変速装置23の出力側を副変速装置22に
前方側で前記駆動軸系47に迂回して入力させているの
である。図2及び図4を参照すると、デフ駆動系軸47
には主変速装置21の下方部位にて前輪駆動ギア62が
固設されていて該ギア62を介して油圧クラッチ装置6
3を有するクラッチ軸64と前輪駆動軸65が備えら
れ、油圧クラッチ装置63はクラッチボディ66に背合
わせ状として2個の油圧ピストン67を有し、該油圧ピ
ストン67にてクラッチ板68を断接することにより、
後輪3と同期して前輪2を駆動するDTギア群69と後
輪3に対して前輪2を増進駆動する倍速ギア群70とに
切換自在とされている。
【0028】図2を参照すると、デフ駆動系軸47はカ
ップリング71を介してデフ駆動軸72に接合されてお
り、該デフ駆動軸72はベベルピニオン73を有して後
輪デフ装置25のクラウンギア74に連動されており、
該ベベルピニオン73等を焼入れ(熱処理)することで
該ピニオン73を小径にして軽量化に寄与するようにな
っている。
【0029】図2及び図7を参照すると、独立PTOク
ラッチ19は油圧式であり、油圧を供給してクラッチ板
74を圧接すると接となり、油圧を解放するとバネ75
にて断となるものであり、該クラッチ19の出力側には
ブレーキ手段76が備えられていて、クラッチ接(入)
からクラッチ断(切)に切替え操作したとき油圧ピスト
ンの動きに連動してブレーキを作用して慣性空転を防止
している。
【0030】独立PTOクラッチ19は推進軸31を介
してエンジン、つまり、クランク軸28に直結されてい
て、推進軸31と同一軸心上にクラッチ出軸77が架設
され、該クラッチ出軸77の端部(後端)にはPTO変
速部(PTO変速装置)20の入力ギア78が刻成さ
れ、該入力ギア78には咬合部78Aが形成されてい
る。
【0031】PTO変速装置20は、図7及び図8で示
すようにクラッチ出軸77と同一軸心上に架設されてい
るPTO変速軸79に、大小ギヤ80A,80Bを有す
るシフトギヤ80を内外スプラインを介して軸方向に矢
符Xで示すように摺動自在に套嵌しており、PTO変速
軸79の下方にはこれと平行としてPTO系の変速カウ
ンター軸81が架設されており、この図示した実施形態
ではカウンター軸81はデフ駆動軸72上に相対回転自
在(空転自在)として套嵌されている。
【0032】カウンター軸81には、入力ギア78に咬
合している伝動ギア82とPTO2速(2P)用の変速
ギア83とPTO1速(1P)用の変速ギア84および
PTO逆転用(PR)のギア85とが前方から後方にか
けて上記した順で軸方向間隔を有して備えられており、
ギア85に咬合するアイドルギア86はバック軸87に
備えられている。
【0033】すなわち、図2を参照すれば明らかな通
り、前記PTO変速部20を後輪デフ装置25の前方側
に配置し、該PTO変速部20の前方側上部に前記シャ
トル変速装置24を配置し、該シャトル変速装置24の
下方側に前記副変速装置22およびクリープ変速装置2
3を配置することで車体重心位置を前方側寄りとしてい
るとともに図示の実施形態では、主変速装置21の下方
部位に前輪駆動効果の油圧クラッチ装置63等を配置す
ることで車体重心位置を相対的に前方側寄りとして図1
に示している作業機11を装着しての作業においての前
後重量バランスを良好にしているのである。
【0034】図7及び図8を参照してPTO変速装置2
0の変速態様を概説すると、シフトギア80の大ギア8
0Aをアイドルギア86を介してギア85に連係すると
(図8のPR参照)、入力ギア78→ギア82→ギア8
5→ギア86→ギアAを経由してシフトギア80が変速
軸79にスプライン結合されている故に、変速軸79は
PTO逆転となり、図では変速軸79にカップリング8
8で連結した伝動軸89を介してPTO減速装置26を
経由してPTO軸27を逆転駆動するのであり、この逆
転駆動は例えば作業機11がロータリ耕耘機のときは爪
軸(耕耘軸)をアップカットするのに利用されるのであ
る。
【0035】次に、シフトギア80を摺動して下ギア8
0Aをギア84に咬合させると(図8の1P参照)、入
力ギア78→ギア82→ギア84→下ギア80Aを経由
してPTO系ミッションは正転第1速(1P)となって
変速軸79を駆動する。更に、シフトギア80を摺動し
てその大小ギア80A、80Bをいずれのギア83,8
4に咬合させない位置(図8のNP参照)にすると、P
TO変速装置20は中立状態となり、シフトギア80を
摺動してその小ギア80Bをギア83に咬合させると
(図8の2P参照)、ギア78→ギア82→ギア83→
80Bを経由して変速軸79は正転第2速(2P)とな
り、更に、シフトギヤ80を摺動してその内歯スプライ
ンを咬合部78Aに係合して出力軸77と変速軸79と
を直結することで(図8の3P参照)、正転第3速(3
P)となるのである。
【0036】前述の説明でも明らかな通り、PTOの変
速パターンは、前から後にかけて3P,2P,NP,1
P,PRの順で所謂I形パターンとなり、操作性が向上
するとともにシフトフォークんどもひとつで済みコスト
ダウンが図れるだけでなく組立分解およびメンテナンス
も容易となるのである。更に、図示の実施形態において
は、シフトギア80の内スプラインは軸方向前後に形成
されていて軸方向中間部位はくり抜き部80Cとされて
おり、一方、変速軸79の外スプラインについては軸方
向前後に形成されていて軸方向中間部位はくり抜き部7
9Aとされており、このような構成にすることで1Pお
よび2Pのとき内外スプラインの一方(1Pではシフト
ギア80の後側内スプラインと変速軸79の後側外スプ
ラインの咬合、2Pではシフトギア80の前側内スプラ
インと変速軸79の前側外スプラインの咬合)となっ
て、シフトギア80の変速抜け(変速位置1P,2Pか
らの軸方向摺動)を防止しているのである。
【0037】なお、前述した実施態様において、後輪デ
フ装置25の左右ヨーク軸(出力軸)は、終減速装置を
介して後輪3に連動されているとともに、この後輪伝動
系にはブレーキ装置が具備される。また、前輪駆動軸6
5は前輪デフ装置に入力されるものである。
【0038】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば大出力
で走行系およびPTO系のミッションは多段変速可能で
ありながら、前後重量バランスが良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトランスミッションが採用される
トラクタの側面図である。
【図2】本発明に係るトランスミッションの全体を一部
展開して示す側面図である。
【図3】走行系ミッションのうち主変速装置、シャトル
変速装置を示す側面図である。
【図4】走行系ミッションのうち、主変速装置、クリー
プ変速装置および前輪駆動装置を示す側面図である。
【図5】走行系ミッションのうち、シャトル変速装置、
副変速装置、クリープ変速装置を示す第1実施形態の側
面図である。
【図6】走行系ミッションのうち、副変速装置、クリー
プ変速装置を示す第2実施形態の側面図である。
【図7】PTO変速装置と後輪デフ装置を示す側面図で
ある。
【図8】PTO変速装置の断面図である。
【符号の説明】
1 トラクタ 4 トラクタ車体 5 エンジン 19 独立PTOクラッチ 20 PTO変速装置 21 主変速装置 22 副変速装置 23 クリープ変速装置 24 シャトル変速装置 25 後輪デフ装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンに直結されている独立PTOク
    ラッチの出力側にPTO変速部を備えているPTO系ミ
    ッションと;主変速装置、副変速装置、クリープ変速装
    置およびシャトル変速装置を備えていて後輪デフ装置を
    駆動する走行系ミッションと;をトラクタ車体に内装し
    ているトラクタのトランスミッションにおいて、 前記PTO変速部を後輪デフ装置の前方側に配置し、該
    PTO変速部の前方側上部に前記シャトル変速装置を配
    置し、該シャトル変速装置の下方側に前記副変速装置お
    よびクリープ変速装置を配置することで車体重心位置を
    前方側寄りとしていることを特徴とするトラクタのトラ
    ンスミッション。
  2. 【請求項2】 副変速装置のカウンター軸を後輪デフ装
    置の駆動軸系に被せて備え、クリープ変速装置の出力側
    を副変速装置の前方側で前記駆動軸系に入力しているこ
    とを特徴とする請求項1記載のトラクタのトランスミッ
    ション。
  3. 【請求項3】 PTO変速装置のカウンター軸は後輪デ
    フ装置の駆動軸系に被せて備えていることを特徴とする
    請求項1記載のトラクタのトランスミッション。
  4. 【請求項4】 シャトル変速装置のシャトルギアと副変
    速装置の低速ギアとを共通の伝動ギアに噛み合せている
    ことを特徴とする請求項1記載のトラクタのトランスミ
    ッション。
JP24572797A 1997-09-10 1997-09-10 トラクタのトランスミッション Expired - Fee Related JP3561396B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24572797A JP3561396B2 (ja) 1997-09-10 1997-09-10 トラクタのトランスミッション

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24572797A JP3561396B2 (ja) 1997-09-10 1997-09-10 トラクタのトランスミッション

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1178560A true JPH1178560A (ja) 1999-03-23
JP3561396B2 JP3561396B2 (ja) 2004-09-02

Family

ID=17137913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24572797A Expired - Fee Related JP3561396B2 (ja) 1997-09-10 1997-09-10 トラクタのトランスミッション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3561396B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101107021B1 (ko) 2008-11-07 2012-01-25 동양물산기업 주식회사 농업용 트랙터의 옵션 변경이 용이한 트랜스미션
WO2015183009A1 (ko) * 2014-05-29 2015-12-03 대동공업 주식회사 농용 작업차의 미션조합

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101107021B1 (ko) 2008-11-07 2012-01-25 동양물산기업 주식회사 농업용 트랙터의 옵션 변경이 용이한 트랜스미션
WO2015183009A1 (ko) * 2014-05-29 2015-12-03 대동공업 주식회사 농용 작업차의 미션조합
CN105980191A (zh) * 2014-05-29 2016-09-28 大同工业株式会社 农用工作车的变速器组合
US10086696B2 (en) 2014-05-29 2018-10-02 Daedong Industrial Co., Ltd. Agricultural working vehicle transmission combination

Also Published As

Publication number Publication date
JP3561396B2 (ja) 2004-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4858495A (en) Multi-speed powershift transmission
JPH026650B2 (ja)
JP2001315538A (ja) 油圧・機械式無段変速装置
JP4885349B2 (ja) トランスミッション
JP3561396B2 (ja) トラクタのトランスミッション
JP3561397B2 (ja) トラクタのトランスミッション
JPH06249302A (ja) 電気自動車の歯車変速装置
JP3483707B2 (ja) トラクタのミッション
JP3387111B2 (ja) トラクタの伝動装置
JP2006097743A (ja) トラクタの変速装置
JP4302603B2 (ja) トラクターの変速装置
JPH1024746A (ja) 作業車両のトランスミッション
JPH1016587A (ja) 作業車両のトランスミッション
JP4292339B2 (ja) トラクタ
JP4666743B2 (ja) トランスミッション
JPH0764210B2 (ja) 4輪駆動装置
JPH1178567A (ja) Pto変速装置
JPH05162550A (ja) トラクタのpto伝動構造
JPS58102848A (ja) 作業車の前後進切換装置
JP3811267B2 (ja) 車両用動力伝達装置
JPH1178586A (ja) トラクタの前輪駆動装置
JPH0720431Y2 (ja) 農用トラクタの副変速装置
JPS6037625Y2 (ja) 変速操作機構のアクセント装置
JP2002127768A (ja) トランスミッション
JPH1194031A (ja) 作業車両のトランスミッション

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040528

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090604

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090604

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100604

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110604

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120604

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120604

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140604

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees