JPH1194031A - 作業車両のトランスミッション - Google Patents

作業車両のトランスミッション

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JPH1194031A
JPH1194031A JP9253527A JP25352797A JPH1194031A JP H1194031 A JPH1194031 A JP H1194031A JP 9253527 A JP9253527 A JP 9253527A JP 25352797 A JP25352797 A JP 25352797A JP H1194031 A JPH1194031 A JP H1194031A
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JP
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shaft
transmission
traveling
speed change
gear
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JP9253527A
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Mizuya Matsufuji
瑞哉 松藤
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、作業車両のトランスミッションで
あって、超減速段を備える変速機構を有するものにおい
て、トランスミッション全体をコンパクト化するための
構成に関する。 【解決手段】 第一走行変速軸14、第二走行変速軸1
5、走行出力軸16を平行に設け、第一・第二走行変速
軸14・15間に逆転歯車列、減速歯車列及び超減速歯
車列を配設し、第二走行変速軸15・走行出力軸16間
に多段変速機構をなす複数の減速歯車列を配設し、逆転
状態と正転減速状態に切換可能な第一クラッチ装置CL
1を第一走行変速軸14上に、正転高速状態と正転超減
速状態とに切換可能な第二クラッチ装置CL2を第二走
行変速軸15に、一速〜四速の設定速度を切換可能な第
三クラッチ装置CL3を走行出力軸16上に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等の作業
車両におけるトランスミッションであって、変速段とし
て超減速段を備える構造のものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トラクタ等の作業車両のエンジン
に連動する走行入力軸と、走行入力軸に対して平行に配
設されて後輪に連動する走行出力軸との間に構成される
トランスミッションにおいては、前進高速、前進低速、
及び後進の各状態に設定できる駆動上手側の第一変速装
置と、第一変速装置の設定毎に、多段に速度を設定でき
る駆動下手側の第二変速装置とを組み合わせた構造のも
のが、特公平5−26686にて公知となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術のトラ
ンスミッションは、駆動上手側の第一変速装置が、車体
前部に、第二変速装置が車体後部にと配置されていて、
トランスミッション全体として、前後長が長くなる。ま
た、このような変速機構のレイアウト構造において、超
減速段切換用のクラッチ装置を新たに設けるとなれば、
その傾向は一層強くなる。第一変速装置と第二変速装置
とが前後においてオーバーラップするように配設できれ
ば、前後方向におけるコンパクト化を図ることができ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、作業車両のト
ランスミッションに関しての以上のような課題を解決す
べく、次のような手段を用いるものである。まず、請求
項1に係る発明が講じる手段は、エンジンから車軸に至
る伝動系に介装された走行入力軸と走行出力軸との間に
構成されるトランスミッションにおいて、走行入力軸に
より常時駆動される第一走行変速軸を前記走行出力軸と
平行に配設する一方、第一走行変速軸と平行な第二走行
変速軸を走行入力軸と同一軸線上に対向状に配設し、第
一走行変速軸と第二走行変速軸との間に減速歯車列、逆
転歯車列、及び超減速歯車列を配設する一方、第二走行
変速軸と走行出力軸との間に複数の減速歯車列を配設
し、減速歯車列と逆転歯車列のいずれかに係合して第一
・第二走行変速軸間の伝動を行うための第一クラッチ装
置、減速歯車列と逆転歯車列とがいずれも非係合の時に
走行入力軸を第二走行変速軸に直結、もしくは超減速歯
車列に係合して第一・第二走行変速軸間の伝動を行うた
めの第二クラッチ装置、及び、前記複数の減速歯車列の
いずれかに係合して第二走行変速軸・走行出力軸間の伝
動を行うための第三クラッチ装置を設けるものである。
【0005】また、請求項1に係る発明の中で、請求項
2に係る発明が講じる手段は、前記第一クラッチ装置を
前記第一走行変速軸上に、前記第二クラッチ装置を前記
第二走行変速軸上に、前記第三クラッチ装置を前記走行
出力軸上に、それぞれ設置するものである。
【0006】また、請求項1または2に係る発明の中
で、請求項3に係る発明が講じる手段は、前記第一クラ
ッチ装置と前記第二クラッチ装置とは、一方向及び他方
向に操作可能な共通の変速レバーによって、それぞれ択
一的に切換操作可能とするものである。
【0007】そして、請求項1に係る発明の中で、請求
項4に係る発明が講じる手段は、前記超減速歯車列を、
前記第一走行変速軸に固定した駆動歯車、前記第二走行
変速軸に遊嵌した従動歯車、並びに駆動歯車と従動歯車
との間を連結する伝動歯車群より構成し、伝動歯車群
を、前記トランスミッションを収容するハウジングに着
脱自在に装着された蓋体に支持するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付の図面
を基に説明する。図1は本発明のトランスミッションを
有するトラクタの側面図、図2は本発明のトランスミッ
ションのハウジング構造及び内部構造を示すスケルトン
図、図3はクラッチハウジング1の第一室A内の構造を
示す側面断面図、図4はクラッチハウジング1の第二室
B内の変速機構を示す側面一部展開断面図、図5は第二
室B内における超減速歯車列の構造を示す平面一部展開
断面図、図6は第二室B内における前輪動力取出し用歯
車列を示す側面断面図、図7は第二室Bの各軸及び変速
操作機構の配設構造を示す正面断面図、図8はクラッチ
ハウジング1の窓孔1cに対する変速台5の取付構造を
示す斜視図、図9はトラクタの座席両側における第一・
第二変速レバー6・7の配設構造を示す正面断面図であ
る。
【0009】図1より、本発明のトランスミッションを
有する作業車両の実施例としてのトラクタの全体構造に
ついて説明する。まず、トラクタの前部に前部フレーム
97が水平状に配設されていて、その後端にエンジンE
が配設され、前部フレーム97及びエンジンEを覆うべ
く、ボンネット98が搭載されている。ボンネット98
の後端にはハンドル100を具備するダッシュボード9
9が配設されていて、その後方で、左右(左右関係につ
いては、以後、正面視を基準とする。)の後輪92・9
2を覆う左右フェンダー101・101の間には、座席
102が配設され、座席102の左右各側に、図9にも
示すように、第一変速レバー6及び第二変速レバー7を
配設している。
【0010】エンジンE後端にはクラッチハウジング1
の前端をボルト締結しており、クラッチハウジング1が
後方に延設されて、座席102の下方を通過する。座席
102の下方にて、クラッチハウジング1上端に変速台
5が取り付けられており、図9にも示すように、変速台
5の左右隅部にそれぞれ第一変速レバー6と第二変速レ
バー7の各基端部が支持されている。クラッチハウジン
グ1の後端は、左右後輪92・92間に配設された後部
車軸ハウジング2の前端にボルト締結により係合されて
いる。なお、クラッチハウジング1は、前部ハウジング
1Fと後部ハウジング1Rとを取付ボルトにて連接した
ものである。後部車軸ハウジング2内には後輪差動機構
及びPTO減速機構を収納し、左右側方に後部車軸91
・91を軸支し、各後部車軸92の外端にはそれぞれ左
右の後輪92・92を支持する。また、後部車軸ハウジ
ング2上には、トラクタ後部に作業機を連結して昇降す
るための油圧リフト装置103が搭載され、更に、作業
機にエンジンEの動力を伝動すべく、後部車軸ハウジン
グ2のカバー32からリアPTO軸33が後方に突出さ
れている。
【0011】更に、前記の前部フレーム97の下部には
前輪差動機構を収容するとともに、左右の前部車軸95
・95を軸支する前部車軸ハウジング94を吊り下げ支
持している。前輪差動機構に対しては、前記のクラッチ
ハウジング1の底面に前輪用動力取出しケース8が付設
され、前輪用動力取出しケース8より前方に前輪伝動軸
93によってクラッチハウジング1内の変速機構から前
部車軸ハウジング94を経て、左右の前部車軸95・9
5の各外端にて支持する前輪96・96への動力伝達機
構が形成されている。
【0012】本発明のトランスミッションの内部構造の
概略について図2等より説明する。クラッチハウジング
1の内部は、その前後途中部に隔壁1aを形成して、前
後に第一室Aと第二室Bとに区画される。第一室Aは、
図3でも判るように、クラッチハウジング1を形成する
前部ハウジング1Fと後部ハウジング1Rの前半部分に
形成される。また、第一室A内にて、クラッチハウジン
グ1と一体に形成した軸受壁1bを配設しており、隔壁
1aと軸受壁1bとの間に中空軸状の走行入力軸13を
略水平状に軸支している。走行入力軸13は、軸受壁1
bより更に前方に延出され、その前端部にクラッチ板1
0を固設している。このクラッチ板10と、クラッチハ
ウジング1の前部ハウジング1F部分に位置してエンジ
ンEの出力部に連結されたフライホイル9とで走行クラ
ッチを構成している。即ち、レバーやペダル等の操作に
よる図3図示の走行クラッチアーム12の回動操作にて
レリーズベアリング11を前方に摺動させ、フライホイ
ル9に付設されたレリーズレバー9aを押すと、クラッ
チ板10がフライホイル9より離脱して走行クラッチが
切れ、レリーズベアリング11及び走行クラッチアーム
12を元に戻すと、フライホイル9に付設されるレリー
ズレバー9aも元に戻り、クラッチ板10がフライホイ
ル9に圧着されて走行クラッチが入り走行駆動軸13が
駆動される。
【0013】中空軸状の走行入力軸13内には、前部P
TO伝動軸24が貫通しており、その前端部は、走行入
力軸13の前端よりも更に前方に延出して、フライホイ
ル9に対し固定板23を介して連結されている。よっ
て、フライホイル9は前部PTO伝動軸24と一体に回
転する。前部PTO伝動軸24の前端はフライホイル9
内にて軸支される。
【0014】走行入力軸13及び前部PTO伝動軸24
は、フライホイル9に構成するクラッチ機構としての一
体のユニットとして、クラッチハウジング1の前端開口
部より第一室A内に組み入れることができ、走行入力軸
13を、軸受壁1bにて貫通させ、その後端を隔壁1a
に軸受させ、更に、両軸13・24の前端を、エンジン
Eの出力軸に固設したフライホイル9に軸支して組み付
けを完了する。
【0015】第二室B後端の開口部には軸受板3が配設
され、後部車軸ハウジング2の前端において、内側に突
出形成したボス部2a・2a・・・(図2等参照)に取
付ボルトにて締結固定している。なお、軸受板3はクラ
ッチハウジング1の後端に対して固設してもよい。第二
室B内においては、隔壁1aと軸受板3との間にて、前
後略水平方向に、走行変速用の軸として平行状の三本の
軸が軸支されている。即ち、前記の走行入力軸13より
常時伝動される第一走行変速軸14、走行入力軸13の
後端より同一軸線上に対向状に設けた第二走行変速軸1
5、そして、後記の後部走行出力軸17に一本状に連接
される前部走行出力軸16である。(即ち、前部走行出
力軸16は、走行出力軸の一部をなす。)なお、第二走
行変速軸15は走行入力軸13と同様に、中空軸状とな
っており、その内部には、前記の前部PTO伝動軸24
に連接される後部PTO伝動軸25が挿通されており、
後部PTO伝動軸25は軸受板3より更に後方に延出し
て、後部車軸ハウジング2内のPTOクラッチ機構に連
結される。
【0016】これらの変速機構を構成する三本の軸14
・15・16は、クラッチハウジング1と後部車軸ハウ
ジング2とのボルト締結前に、後部車軸ハウジング2の
前端に固設された軸受板3に対して予め支持させてお
く。なお、第二走行変速軸9内には、後部PTO伝動軸
25を挿通させた状態としておく。一方、クラッチハウ
ジング1内においては、隔壁1aに走行入力軸7を支持
させた状態にしておく。クラッチハウジング1と後部車
軸ハウジング2との締結時に際しては、後部車軸ハウジ
ング2の前端の軸受板3より前方に延出されている走行
変速軸14・15・16を、クラッチハウジング1の後
端開口部よりその内部に挿入させる。クラッチハウジン
グ1の後端のフランジを後部車軸ハウジング2の前端の
フランジに当接すると、第一走行変速軸14及び走行出
力軸16の前端は、隔壁1aに設けた各々の軸受内に自
然に嵌入し、また、後部PTO伝動軸25及び第二走行
変速軸15の前端は、中空軸状の走行入力軸7内に自然
に嵌入する。このように、クラッチハウジング1と後部
車軸ハウジング2とをボルト締結すべく、クラッチハウ
ジング1後端と後部車軸ハウジング2前端の両フランジ
を位置合わせするだけで、自然に第二室B内における各
軸の組み付けが完了するのである。
【0017】図7より、正面視で第二室B内の各軸14
・15(25)・16のレイアウトを見てみると、ま
ず、走行入力軸13と同一軸線上に隣接される(後部P
TO伝動軸25に外嵌する)第二走行変速軸15を左右
方向で略中央に配設している。これにより、第室B内に
て、第二走行変速軸15の右側にも左側にも、歯車列を
配置するのに十分なスペースを確保することができる。
そして本実施例では、第二走行変速軸15の下方右側
(正面から見て右側。以後左右位置関係については正面
視を基準とする。)のスペースに第一走行変速軸14
を、そして下方左側のスペースに前部走行出力軸16を
配設している。
【0018】また、図5及び図7の如く、クラッチハウ
ジング1の第二室Bに臨む一側壁に窓孔1dを設け、窓
孔1dを閉塞すべく、蓋体4を着脱自在に取り付ける。
蓋体4の内側面には、第二室B内に突入する軸受壁部4
a・4bが形成されており、両軸受壁部4a・4b間に
て、第一超減速用伝動軸19及び第二超減速用伝動軸2
0が軸支されており、第一走行変速軸14と第二走行変
速軸15との間に、走行出力軸16・17を超減速正転
駆動する動力を伝達するための超減速歯車列が形成され
ている。この超減速歯車列の構成については後述する。
【0019】そして、第二室B形成部分におけるクラッ
チハウジング1の底壁には、窓孔1eを設けて、前記の
前輪動力取出しケース8を取付ボルトにて組み付ける。
前輪取出しケース8内には、支軸21、及び前輪動力取
出し軸22が軸支され、前部走行出力軸16より前輪動
力取出し軸22までの前輪動力取出し用歯車列が形成さ
れる。この歯車列の構成についても後述する。前輪動力
取出し軸22は、前輪動力取出しケース8の前端より前
方に突出して、前記の前輪伝動軸93に連結され、前述
した前輪96までの伝動系へと連結される。
【0020】後部車軸ハウジング2内には、図2の如
く、第一軸受壁2b及び第二軸受壁2cを形成してお
り、両軸受壁2b・2c間に後輪差動機構18を配設し
ている。後部車軸ハウジング2の前端開口部に配設する
軸受板3と第一軸受壁2bとの間にて、後部走行出力軸
17が軸支されており、後部走行出力軸17の前端は、
軸受板3内において、前記前部走行出力軸16の後端に
連結固定され、前部走行出力軸16と後部走行出力軸1
7とで一本状の走行出力軸を形成する。後部走行出力軸
17の後端は、第一軸受壁2bより後方に突出して、一
対のベベルギアギアを介して後輪差動機構18に連結さ
れる。
【0021】また、第一軸受壁2bにPTOブレーキケ
ース29が固設され、その前部にPTOクラッチケース
27が配置されていて、軸受板3より後方に延出される
後部PTO伝動軸25の後端は、PTOクラッチケース
27内に配したPTOクラッチ板26に連結される。P
TOクラッチケース27は、後部PTO伝動軸25と同
一軸上に位置するPTOクラッチ軸30に固定されてお
り、PTOクラッチケース27と一体回転するPTOブ
レーキ板28がPTOブレーキケース29内に内装され
ている。PTOクラッチ軸30は、PTOブレーキケー
ス29内を貫通し、第一軸受壁2bにて軸受けされ、更
に後方に延出して、第二軸受壁2cにて軸受けされてい
るPTOカウンター軸31の前端に連結固定される。P
TOクラッチケース27とPTOクラッチ板26との連
結を断つと、PTOクラッチケース27と一体のPTO
ブレーキ板28がPTOブレーキケース29に圧接し
て、PTOクラッチ軸30が制動される構造となってい
る。従って、PTOクラッチを切ると同時にPTO軸3
3は駆動停止するのである。
【0022】後部車軸ハウジング2の後端開口部を、前
記の後部軸受カバー32にて閉鎖する。第二軸受壁2c
と後部軸受カバー32との間には、PTOカウンター軸
31と前記リアPTO軸33とを平行に軸支しており、
PTOカウンター軸31の前端は、第二軸受壁2cより
前方に突出させて、PTOクラッチ軸30の後端に連結
する。
【0023】以上のように、クラッチハウジング1、後
部車軸ハウジング2よりなるハウジング構成を有する作
業車両のトランスミッション構造の中で、第二室B内に
おける変速機構の具体的構成を、図2、図4乃至図9よ
り説明する。図4及び図5の如く、第二室B前端の隔壁
1aの近傍において、走行入力軸13の後端に、走行入
力ギア34が固設されており、前部PTO伝動軸24と
後部PTO伝動軸25とは、走行入力ギア34内にて、
スプライン結合されている。また、走行入力ギア34の
後端側には、後部PTO伝動軸25上に遊嵌される中空
軸状の第二走行変速軸15の前端部が、スラストベアリ
ングBrを介して回動自在に嵌入されており、走行入力
軸13と第二走行変速軸15とを同一軸上に配設してい
る。
【0024】図4の如く、第二走行変速軸15(後部P
TO伝動軸25)に対して平行状に配設される第一走行
変速軸14の前端部には走行入力ギア35が固定されて
走行入力ギア34に常時噛合している。第一走行変速軸
14において、走行入力ギア35のやや後方部位には超
減速用駆動ギア14aが刻設されている。そして、第一
走行変速軸14の後半部上には、逆転ギア36と正転減
速ギア37とが前後に遊嵌設置されており、逆転ギア3
6と正転減速ギア37との間にシンクロナイザーを備え
た複式の第一クラッチ装置CL1が構成されている。
【0025】第一クラッチ装置CL1の構成について説
明する。両ギア36・37間にてスプラインハブ58が
第一走行変速軸14に固定されており、逆転ギア36に
同期リング55を備えたクラッチギア54を係合する一
方、正転減速ギア37に同期リング57を備えたクラッ
チギア56を係合している。スプラインハブ58上に
は、キー59を備えた第一変速スリーブ60が前後摺動
可能に設置されており、第一変速スリーブ60には第一
変速フォーク61が係合されている。
【0026】第一変速スリーブ60が、図示の中立位置
より、第一変速フォーク61の前後動に伴って前後摺動
すると、まず、キー59が同期リング55または57を
クラッチギア54または56に圧接し、やがて回転が同
期するとキー59が第一変速スリーブ60より外れ、第
一変速スリーブ60がシンクロナイザリング55または
57に噛合し、最終的にクラッチギア54または56に
噛合する。このように逆転ギア36または正転減速ギア
37を択一的に第一走行変速軸14に結合自在な第一ク
ラッチ装置CL1が構成されているのである。
【0027】なお、正転減速ギア37や逆転ギア36
は、第一走行変速軸14に対し、ブッシュ78aやベア
リング78bを介して遊嵌された状態となっているの
で、潤滑油供給機構が必要である。そこで、図4のよう
に、軸受板3内にて油溜まり3aを形成し、油溜まり3
aには、パワーステアリング用油圧回路等で発生する戻
り油を油管82より導入する。この油溜まり3aに、第
一走行変速軸14内に形成する潤滑油路14bが連通し
て、ブッシュ78aやベアリング78bに十分な潤滑油
が供給されるのである。油溜まり3aは、軸受板3の後
面に形成した凹部を蓋80にて覆うことで形成され、蓋
80にリリーフバルブ81を取り付け、油溜まり3a内
に潤滑油圧を生じさせる。また、油溜まり3aは軸受板
3内における第二走行変速軸15及び後部PTO伝動軸
25を軸受けするベアリングBr・79にも潤滑油を分
配する構造となっている。
【0028】そして、図4及び図5の如く、第二走行変
速軸15上において、走行入力ギア34の後端、同期リ
ング63を備えたクラッチギア62が固設され、その後
方において、第二走行変速軸13上に二速用駆動ギア3
9が固設されており、二速用駆動ギア39のボス部に超
減速用従動ギア38が遊嵌されており、超減速用従動ギ
ア38の前端にクラッチギア38aを形成している。走
行入力ギア34後端と超減速用従動ギア38前端との間
で、スプラインハブ64が第二走行変速軸15に固定さ
れており、スプラインハブ64上に、キー65を備えた
第二変速スリーブ66が前後摺動可能に設置されてお
り、第二変速フォーク67が第二変速スリーブ66に係
合している。このように第二走行変速軸15上におい
て、走行入力ギア34をシンクロナイザーを介して第二
走行変速軸15に結合し、若しくは超減速用従動ギア3
8を第二走行変速軸15に直結可能な第二クラッチ装置
CL2が構成されている。
【0029】第二クラッチ装置CL2は、第二変速スリ
ーブ66が、クラッチギア62・38aのいずれにも噛
合しない中立状態と、クラッチギア66に噛合して、走
行入力軸13と第二走行変速軸15とを直結する正転高
速状態と、クラッチギア38aに噛合して、第一走行変
速軸14と第二走行変速軸15とを後記の超減速歯車列
を介して伝動状態とする正転超減速状態の各状態に切り
換えるものであり、正転高速状態及び正転超減速状態
は、第一クラッチ装置CL1が中立状態で選択すること
ができる。一方、逆転状態または正転減速状態は、第二
クラッチ装置CL2が中立状態で選択することができ
る。
【0030】図4の如く、第二走行変速軸15上におい
ては、二速用駆動ギア39の後方において、紙面左側か
ら順に、一速用駆動ギア40、三速用駆動ギア41、四
速用駆動ギア42が固設されている。そして、前部走行
出力軸16上において、紙面左側から順に二速用従動ギ
ア44、一速用従動ギア45、三速用従動ギア46、四
速用従動ギア47が遊嵌されていて、それぞれ、第二走
行変速軸13上の各駆動ギア39・40・41・42に
常時噛合している。このように、第二走行変速軸13と
前部走行出力軸14との間に、4つの減速歯車列が配設
されて、4段の変速機構を形成している。
【0031】第二走行変速軸15上の四速用駆動ギア4
2は、前部走行出力軸19上の四速用従動ギア47に常
時噛合するとともに、第一走行変速軸14上の正転減速
ギア37に常時噛合している。即ち、正転減速ギア37
と四速用駆動ギア42とで、正転減速歯車列が形成され
ており、第一クラッチ装置CL1の第一変速スリーブ6
0がクラッチギア56に噛合している場合に(この時、
第二クラッチ装置CL2は中立状態。)、第一走行変速
軸14が第二走行変速軸15を正転減速駆動する。
【0032】また、図4の如く、前部走行出力軸16上
の三速用従動ギア46のボス部にアイドルギア48が固
設されていて、アイドルギア48は第一走行変速軸14
上の逆転ギア36に常時噛合している。従って、第一ク
ラッチ装置CL1において第一変速スリーブ60がクラ
ッチギア54に噛合している場合に(この時、第二クラ
ッチ装置CL2は中立状態。)、第一走行変速軸14の
回転が逆転ギア36、アイドルギア48及び三速用従動
ギア46よりなる逆転歯車列を介して、三速要駆動ギア
41が第二走行変速軸15を逆転させる。
【0033】次に、図5及び図7等を基にして、第一走
行変速軸14と第二走行変速軸5との間に、蓋体4に支
持した第一超減速用伝動軸19及び第二超減速用伝動軸
20を介して形成される超減速歯車列の構成について説
明する。第一伝動軸19に第一超減速ギア49が固設さ
れており、第一走行変速軸14上の超減速用駆動ギア1
4aに常時噛合している。更に、第一伝動軸19に一体
に形成した第二超減速ギア19aが、第二伝動軸20に
固設された第三超減速ギア50に常時噛合しており、第
二伝動軸20に一体状に形成した第四超減速ギア20a
が、第二走行変速軸15上に遊嵌される前記超減速用従
動ギア38に常時噛合している。従って第二クラッチ装
置CL2において、第二変速スリーブ66とクラッチギ
ア38aとが噛合する(この時、第一クラッチ装置CL
1は中立状態。)ことにより、第一走行変速軸14の回
転動力が、超減速用駆動ギア14aより第一〜第四超減
速ギア49・19a・50・20a、及び超減速用従動
ギア38を介して、第二走行変速軸15を正転方向に超
減速駆動する。
【0034】前部走行出力軸16上には、前記の一速用
〜四速用の減速歯車列の一つを選択して前部走行出力軸
16に結合させるための第三クラッチ装置CL3が配設
されている。第三クラッチ装置CL3の構成について図
4より説明する。まず前部走行出力軸14に対し、二速
用従動ギア44と一速用従動ギア45との間にスプライ
ンハブ70が、また、三速用従動ギア46と四速用従動
ギア47との間にスプラインハブ75が固設されてお
り、各スプラインハブ70・75上には、それぞれ、軸
方向摺動自在に、前部第三変速スリーブ71・後部第三
変速スリーブ76が配設されており、各第三変速スリー
ブ71・76には、各々、前部第三変速フォーク72・
後部第三変速フォーク77を係合している。二速用従動
ギア44・一速用従動ギア45・三速用従動ギア46・
四速用従動ギア47各々のボス部上には、クラッチギア
68・69・73・74が固設されており、クラッチギ
ア68・69に対し、シンクロナイザーを介して前部第
三変速スリーブ71が択一的に噛合可能とし、また、ク
ラッチギア73・74に対し、シンクロナイザーを介し
て後部第三変速スリーブ76が択一的に噛合可能として
いる。
【0035】以上のような第三クラッチ装置CL3によ
り、二速用従動ギア44・一速用従動ギア45・三速用
従動ギア46・四速用従動ギア47のいずれか一つが前
部走行出力軸16に結合され、第二走行変速軸15よ
り、選択された減速歯車列を介して、走行出力軸16・
17に駆動力が伝動されるのである。
【0036】次に、第二室B内における変速機構から前
輪動力取出し機構への伝動系構造を図6より説明する。
クラッチハウジング1の窓孔1eより第二室B内に、前
輪動力取出しケース8に架設した支軸21が挿入されて
おり、支軸21にはカウンターギア51が遊嵌されてい
る。カウンターギア51には、前部走行出力軸16に固
定された前輪動力取出し用駆動ギア43を常時噛合す
る。前輪動力取出しケース8内にて前輪動力取出し軸2
2が軸支され、その前端は前方に突出している。カウン
ターギア51は、前輪動力取出しケース8内の前輪動力
取出し軸22に遊嵌された前輪動力取出し用従動ギア5
2にも常時噛合する。前輪動力取出し用従動ギア52の
前端にはクラッチギア52aが形成されており、その前
方において前輪動力取出し軸22上に軸方向摺動自在
で、かつ相対回転不能に前輪駆動切換用スリーブ53が
スプライン嵌合されており、運転席近傍に配したレバー
操作等にて、クラッチギア52aより離間した状態と、
これに噛合する状態とに切り換えられる。前者の状態で
は、前輪は駆動されず、作業車両(トラクタ)は後輪駆
動となり、また、後者の状態になった時に、第二室B内
の変速機構より前輪への動力伝達がなされ、作業車両
(トラクタ)は、四輪駆動する。
【0037】次に、第二室B内の変速機構の操作部材で
ある第一変速レバー6と第二変速レバー7の取り付け構
造、また、これらのレバーと変速機構との間の第二室B
内におけるリンク機構について、図7乃至図9より説明
する。
【0038】まず、図9の如く、前記座席102の左右
にそれぞれ第一変速レバー6、第二変速レバー7を配設
するものであり、第一変速レバー6及び第二変速レバー
7の両基端は、クラッチハウジング1の第二室B形成部
分の上壁に設置される変速台5の左右各側に形成した受
台部5a・5bにそれぞれ支持される。変速台5は、図
8にも示すように、クラッチハウジング1の上壁に開口
した窓孔1cを覆うように取付ボルトにて取り付けるも
のであって、変速機構のメンテナンス作業に臨む場合等
に、取付ボルトを抜いて変速台5をクラッチハウジング
1より外せば、容易に、第一変速レバー6及び第二変速
レバー7と、クラッチハウジング1内の変速機構とを分
離できるのである。
【0039】図8の如く、第一変速レバー6は、右フェ
ンダー101の内側に配したガイド板104RのH形ガ
イド溝G1に沿って、中立位置、前進低速位置L、後進
位置R、前進超低速位置C、前進高速位置Hにセット可
能となっている。そして、第一変速レバー6は、前後及
び左右方向に回動可能とするために、変速台5の右側に
形成した受台部5aに対し、第一変速レバー6の基端に
形成した球部6aを回動自在に支持させている。また、
変速台5内において、第一変速レバー6の基端の球部6
aより更に斜め下方に係合ピン6bを突設している。
【0040】一方、第二変速レバー7も、左フェンダー
101の内側に配したガイド板104LのH形ガイド溝
G2に沿って、中立位置、一速位置、二速位置、三
速位置、四速位置にセット可能となっている。そし
て、第二変速レバー7は、前後及び左右方向に回動可能
とするために、変速台5の左側に形成した受台部5bに
対し、第二変速レバー7の基端に形成した球部7aを回
動自在に支持させている。また、変速台5内において、
第二変速レバー7の基端の球部7aより更に斜め下方に
係合ピン7bを突設している。
【0041】図7及び図8の如く、クラッチハウジング
1の第二室B内における上壁の窓孔1cの直下の右側上
隅部には、第一変速フォーク軸83及び第二変速フォー
ク軸84を左右方向に並設し、左側上隅部には、第三変
速フォーク軸85・86を左右方向に並設するものであ
り、それぞれ、第二室B内を前後摺動可能に、隔壁1a
と軸受板3との間にて軸支され、デテント機構にて、そ
れぞれ前後三位置に位置制御されるものとなっている。
【0042】第一変速フォーク軸83及び第二変速フォ
ーク軸84に、それぞれ第一変速フォーク61、第二変
速フォーク67のボス部固定されており、更に、第一・
第二変速フォーク軸83・84の各上端に、前記係合ピ
ン6bが係合される係合部材87・88を固設する。一
方、第三変速フォーク軸85及び86に、それぞれ前部
第三変速フォーク72、後部第三変速フォーク77の各
ボス部が固定されており、更に、第一・第二変速フォー
ク軸83・84の各上端に、前記係合ピン7bが係合さ
れる係合部材89・90を固設する。
【0043】変速台5を前記の如く外せば、各係合部材
87・88・89・90より、自然に、係合ピン6b及
び7bが外れて、第一変速レバー6及び第二変速レバー
7とクラッチハウジング1内の変速機構とを直ちに分離
することができ、一方、変速台5をクラッチハウジング
1の壁に固定するだけで、自然に係合ピン6bと係合部
材87・88との係合、また、係合ピン7bと係合部材
89・90との係合がなされ、第一変速レバー6及び第
二変速レバー7と変速機構との連動連係がなされるので
ある。
【0044】こうして、第一変速レバー6と第二変速レ
バー7とを支持した変速台5をクラッチハウジング1に
取り付け、変速機構と両レバー6・7とを連結させた場
合において、各フォーク軸83・84・85・86は、
前記の如く、デテント機構等にて、前後三つの設定位置
に位置固定可能となっている。まず、第一変速レバー6
が中立位置にある場合には、第一変速フォーク軸83及
び第二フォーク軸84のいずれもが、図8に示す位置に
置かれて、第一クラッチ装置CL1、第二クラッチ装置
CL2とも図4に示す中立状態となっており、この時、
第一変速レバー6をガイド溝G1に沿って左右回動する
ことで係合ピン6bを、係合部材87または係合部材8
8のいずれかに係合させることができる。
【0045】第一変速レバー6の係合ピン6bを係合部
材87に係合させた上で、第一変速レバー6のガイド溝
G1に沿って前後回動操作すると、第一変速フォーク軸
83が前後摺動し第一クラッチ装置CL1を切換操作す
る。第一変速レバー6を前端の前進低速位置Lにする
と、第一クラッチ装置CL1は、正転減速ギア37を第
一走行変速軸14に結合して正転減速状態となり、第一
変速レバー6を後端の後進位置Rにすると、第一クラッ
チ装置CL1は、逆転ギア36を第一走行変速軸14に
結合して逆転状態となる。
【0046】一方、第一変速レバー6の係合ピン6bを
係合部材88に係合させた上で、第一変速レバー6をガ
イド溝G1に沿って前後回動操作すると、第二変速フォ
ーク軸84が前後摺動し第二クラッチ装置CL2を切換
操作する。第一変速レバー6を前端の前進超低速位置C
にすると、第二クラッチ装置CL2は、超減速用従動ギ
ア38を第二走行変速軸15に結合して、正転超減速状
態となり、第一変速レバー6を後端の前進高速位置Hに
すると、第二クラッチ装置CL2は、走行入力軸13と
第二走行変速軸15とを直結して、正転高速状態とな
る。
【0047】第二変速レバー7が中立位置にある場合に
は、第三変速フォーク軸85・86のいずれもが、図8
に示す位置に置かれて、第三クラッチ装置CL3は、前
部第三変速スリーブ71・後部第三変速スリーブ76と
もに図4に示す中立状態となっており、この時、第二変
速レバー7をガイド溝G2に沿って左右回動すること
で、係合ピン7bを、係合部材89または係合部材90
のいずれかに係合させることができる。
【0048】第二変速レバー7の係合ピン7bを係合部
材89に係合させた上で、第二変速レバー7をガイド溝
G2に沿って前後回動操作すると、第三変速フォーク軸
85が前後摺動し第三クラッチ装置CL3の前部第三変
速スリーブ71を切換操作する。第二変速レバー7を前
端の一速位置にすると、前部第三変速スリーブ71は
一速用従動ギア45を前部走行出力軸16に結合して一
速駆動状態となり、第二変速レバー7を後端の二速位置
にすると、前部第三変速スリーブ71は二速用従動ギ
ア44を前部走行出力軸16に結合して二速駆動状態と
なる。
【0049】また、第二変速レバー7の係合ピン7bを
係合部材90に係合させた上で、第二変速レバー7をガ
イド溝G2に沿って前後回動操作すると、第三変速フォ
ーク軸86が前後摺動して、第三クラッチ装置CL3の
後部第三変速スリーブ76を切換操作する。第二変速レ
バー7を後端の三速位置にすると、後部第三変速スリ
ーブ76は、三速用従動ギア46を前部走行出力軸16
に結合して三速駆動状態となり、第二変速レバー7を前
端の四速位置にすると、後部第三変速スリーブ76
は、四速用従動ギア47を前部走行出力軸16に結合し
て四速駆動状態となる。
【0050】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、次
のような効果を奏する。まず、請求項1記載の如く、作
業車両のトランスミッションを、第一走行変速軸と、走
行入力軸と同一軸上の第二走行変速軸と、走行出力軸と
を略平行に配設し、第一走行変速軸と第二走行変速軸と
の間に減速歯車列、逆転歯車列、及び超減速歯車列を配
設し、第二走行変速軸と第三走行変速軸との間に多段変
速機構をなす複数の減速歯車列を配設して構成すること
で、前後進切換や低高速、更には超低速切換の歯車列
と、多段変速機構をなす複数の変速用減速歯車列とを、
前後方向においてオーバーラップするように配設でき、
また第一・第二・第三クラッチ装置も、歯車列の左右方
向への振分けに伴って、左右方向に振り分けて配設で
き、従来これらの歯車列を前後に振り分けて配設してい
た場合に比して、トランスミッション全体の前後長を短
縮化させ、コンパクト化を図ることができる。
【0051】また、請求項2記載の如く、第一クラッチ
装置は第一走行変速軸上に、第二クラッチ装置は第二走
行変速軸上に、そして、第三クラッチ装置は走行出力軸
上に配設することで、各軸が平行状に配設されることか
ら、各クラッチ装置を互いに干渉することなく左右に振
り分けて配設でき、コンパクトなトランスミッション構
造とすることができる。
【0052】そして、請求項3記載の如く構成すること
で、第一クラッチ装置と第二クラッチ装置とを一本の共
通の変速レバーにて操作でき、即ち、後進操作、減速操
作、超減速操作、及び高速操作を、一本の変速レバーに
て操作できるので、操作性が向上するとともに、部品点
数を削減できる。
【0053】そして、超減速歯車列の構成については、
請求項4記載の如く構成することで超減速歯車列を、超
低速の走行速度を必要とする仕様の作業車両に対して容
易にトランスミッションに組み込むことができるのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトランスミッションを有するトラクタ
の側面図である。
【図2】本発明のトランスミッションのハウジング構造
及び内部構造を示すスケルトン図である。
【図3】クラッチハウジング1の第一室A内の構造を示
す側面断面図である。
【図4】クラッチハウジング1の第二室B内の変速機構
を示す側面一部展開断面図である。
【図5】第二室B内における超減速歯車列の構造を示す
平面一部展開断面図である。
【図6】第二室B内における前輪動力取出し用歯車列を
示す側面断面図である。
【図7】第二室Bの各軸及び変速操作機構の配設構造を
示す正面断面図である。
【図8】クラッチハウジング1の窓孔1cに対する変速
台5の取付構造を示す斜視図である。
【図9】トラクタの座席両側における第一・第二変速レ
バー6・7の配設構造を示す正面断面図である。
【符号の説明】
CL1 第一クラッチ装置 CL2 第二クラッチ装置 CL3 第三クラッチ装置 1d 窓孔 5 変速台 6 第一変速レバー 13 走行入力軸 14 第一走行変速軸 14a 超減速駆動ギア 15 第二走行変速軸 16 前部走行出力軸 17 後部走行出力軸 19 第一超減速用伝動軸 19a 第二超減速用伝動ギア 20 第二超減速用伝動軸 20a 第四超減速用伝動ギア 34 走行入力ギア 35 走行入力ギア 36 逆転ギア 37 正転減速ギア 38 超減速従動ギア 38a クラッチギア 39 二速用駆動ギア 40 一速用駆動ギア 41 三速用駆動ギア 42 四速用駆動ギア 43 前輪駆動ギア 44 二速用従動ギア 45 一速用従動ギア 46 三速用従動ギア 47 四速用従動ギア 48 アイドルギア 49 第一超減速用伝動ギア 50 第三超減速用伝動ギア
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンから車軸に至る伝動系に介装さ
    れた走行入力軸と走行出力軸との間に構成されるトラン
    スミッションにおいて、走行入力軸により常時駆動され
    る第一走行変速軸を前記走行出力軸と平行に配設する一
    方、第一走行変速軸と平行な第二走行変速軸を走行入力
    軸と同一軸線上に対向状に配設し、第一走行変速軸と第
    二走行変速軸との間に減速歯車列、逆転歯車列、及び超
    減速歯車列を配設する一方、第二走行変速軸と走行出力
    軸との間に複数の減速歯車列を配設し、減速歯車列と逆
    転歯車列のいずれかに係合して第一・第二走行変速軸間
    の伝動を行うための第一クラッチ装置、減速歯車列と逆
    転歯車列とがいずれも非係合の時に走行入力軸を第二走
    行変速軸に直結、もしくは超減速歯車列に係合して第一
    ・第二走行変速軸間の伝動を行うための第二クラッチ装
    置、及び、前記複数の減速歯車列のいずれかに係合して
    第二走行変速軸・走行出力軸間の伝動を行うための第三
    クラッチ装置を設けたことを特徴とする作業車両のトラ
    ンスミッション。
  2. 【請求項2】 前記第一クラッチ装置を前記第一走行変
    速軸上に、前記第二クラッチ装置を前記第二走行変速軸
    上に、前記第三クラッチ装置を前記走行出力軸上に、そ
    れぞれ設置したことを特徴とする作業車両のトランスミ
    ッション。
  3. 【請求項3】 前記第一クラッチ装置と前記第二クラッ
    チ装置とは、一方向及び他方向に操作可能な共通の変速
    レバーによって、それぞれ択一的に切換操作可能である
    ものとすることを特徴とする請求項1または2記載の作
    業車両のトランスミッション。
  4. 【請求項4】 前記超減速歯車列を、前記第一走行変速
    軸に固定した駆動歯車、前記第二走行変速軸に遊嵌した
    従動歯車、並びに駆動歯車と従動歯車との間を連結する
    伝動歯車群より構成し、伝動歯車群を、前記トランスミ
    ッションを収容するハウジングに着脱自在に装着された
    蓋体に支持することを特徴とする請求項1記載の作業車
    両のトランスミッション。
JP9253527A 1997-09-01 1997-09-18 作業車両のトランスミッション Pending JPH1194031A (ja)

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JP9253527A JPH1194031A (ja) 1997-09-18 1997-09-18 作業車両のトランスミッション
US09/145,021 US6119552A (en) 1997-09-01 1998-09-01 Transmission for a working vehicle
DE69819979T DE69819979T2 (de) 1997-09-01 1998-09-01 Getriebe für ein Arbeitsfahrzeug
EP98116480A EP0899477B1 (en) 1997-09-01 1998-09-01 Transmission for a working vehicle
US09/617,775 US6314827B1 (en) 1997-09-01 2000-07-17 Transmission for a working vehicle

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160065251A (ko) * 2014-11-28 2016-06-09 현대중공업 주식회사 주차브레이크 해제장치를 구비한 건설중장비용 트랜스미션

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160065251A (ko) * 2014-11-28 2016-06-09 현대중공업 주식회사 주차브레이크 해제장치를 구비한 건설중장비용 트랜스미션

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