JP2006097743A - トラクタの変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トラクタの変速装置において、主変速装置の一のギアを兼用することにより、ギア数を削減した簡易構造の副変速装置を備えることを可能とする。
【解決手段】カウンタ軸22と主変速軸23と副変速軸24とを互いに平行に設け、該カウンタ軸22と主変速軸23との間に主変速装置26を、主変速軸23と副変速軸24との間に副変速装置27をそれぞれ備えており、前記副変速装置27は、主変速軸23上に設けられて該主変速軸23と一体回転する低速ギア60と、副変速軸24上に軸方向に摺動自在に設けられて前記低速ギア60と噛合可能なスライドギア62とを備え、該スライドギア62は前記低速ギア60との噛合を解除して主変速軸23上にある主変速装置26の一のギアと連動可能に構成している。
【選択図】図4

Description

本発明は、トラクタの変速装置に関するものである。
従来、トラクタの変速装置においては、該トラクタの速度を一の変速段に設定した状態で該変速段を高低速に設定可能とすべく、複数段の変速段を形成する主変速装置の出力側に高低速Lowレンジを形成する副変速装置が配備されており、この種の変速装置においては、エンジンからの動力が伝動されるカウンタ軸と該カウンタ軸に平行配置した主変速軸との間に前記主変速装置を備えると共に、主変速軸と該主変速軸に平行配置した副変速軸との間に副変速装置を備えたものが公知である。
例えば特許文献1に示すトラクタの変速装置において、副変速装置は、主変速装置の出力側となる変速出力軸と該変速出力軸に平行配備された走行軸との間に配備され、変速出力軸の後部に低速入力ギアと高速入力ギアが該変速出力軸と一体回転可能に列設され、走行軸に低速出力ギアと高速出力ギアとが該走行軸に相対回転可能に遊嵌されており、低速入力ギアに低速出力ギアが噛合し、高速入力ギアに高速出力ギアが噛合している。
また、低速出力ギアと高速出力ギアとの間には、低速出力ギアと走行軸又は高速出力ギアと走行軸と連結するクラッチ手段が配備されており、該クラッチ手段を介して低速出力ギアを走行軸に連結することで低速レンジを、クラッチ手段を介して高速出力ギアに走行軸を連結することで高速レンジを、それぞれ選択的に得させるものに構成されている。
特開2001−30778号公報
しかしながら、上記変速装置の副変速装置においては、動力入力側及び動力出力側にそれぞれ高低2つのギアを備えており、部品点数が多数化して装置構造が複雑化する問題があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、主変速装置の一のギアを兼用することにより、ギア数を削減した簡易構造の副変速装置を備えたトラクタの変速装置を提供するようにしたものである。
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、カウンタ軸と主変速軸と変速副軸とを互いに平行に設け、該カウンタ軸と主変速軸との間に主変速装置を、主変速軸と副変速軸との間に副変速装置をそれぞれ備えており、
前記副変速装置は、主変速軸上に設けられて該主変速軸と一体回転する低速ギアと、副変速軸上に軸方向に摺動自在に設けられて前記低速ギアと噛合可能なスライドギアとを備え、
該スライドギアは前記低速ギアとの噛合を解除して主変速軸上にある主変速装置の一のギアと連動可能に構成している点である。
これによれば、副変速装置は、スライドギアを低速ギアに噛合させることにより低速レンジが形成され、スライドギアと低速ギアとの噛合を解除し、スライドギアを軸方向に摺動させて主変速装置の前記一のギアに連動させることにより高速レンジが形成されるのである。即ち、主変速装置の一のギアが副変速装置の高速入力側のギアとして兼用され、スライドギアが高速レンジ及び低速レンジの出力側を形成するものとして兼用されるのである。
第2に、前記スライドギアは、主変速装置の前記一のギアに連動することにより前記副変速軸に増速を与える点である。
これによれば、副変速装置に増速レンジが形成されることとなり、副変速装置の速度設定領域が拡大され、副変速装置にエンジンと略同じ回転速度を与えることが可能となるのである。
第3に、前記副変速装置は、前記主変速装置の第2速のギアに噛合すると共に前記副変速軸に遊嵌された伝動ギアを備え、該伝動ギアに前記スライドギアが係脱自在に係合する点である。
これによれば、スライドギアを副変速軸上を軸方向に摺動させて伝動ギアに係合させることにより、スライドギアが主変速装置の前記一のギアと連動する。したがって、副変速装置の高速レンジは、前記伝動ギアとスライドギアとによって形成され、スライドギアに前記一のギアと噛合すべきギアを形成する必要はなく、スライドギアの構成が簡易なものとなって該スライドギアの高コスト化が抑制されるのである。
また、主変速装置の前記一のギアとして、各変速段のギア列のギアが選択可能であるが、第3及び第4速のギア列のギアを選択した場合、伝動ギアのギア径が大きなものとなってコストが増加してしまう。また、第1速のギア列のギアを選択すると、主変速軸と副変速軸の軸間を可及的に小さくした場合に該ギアの歯先と副変速軸の間の距離が小さなものとなって該間に伝動ギアを配備することができない。これら両方の点に鑑み、第2速のギアに伝動ギアを噛合させているのである。
第4に、前記主変速軸上に前記主変速軸と一体回転する超低速ギアを備え、該超低速ギアと前記副変速軸との間にクリープ変速装置を備えており、該クリープ変速装置は、超低速ギアに噛合するクリープ第1ギアと、該クリープ第1ギアに連動するクリープ第2ギアとを備え、該クリープ第2ギアに前記低速ギアとの噛合を解除したスライドギアが噛合可能である点である。
これによれば、低速ギアに噛合するスライドギアがクリープ変速装置のクリープ第2ギアに噛合されるため、スライドギアが兼用されることとなり、これによってクリープレンジを形成すべきギア列のギア数の削減が図られる。
また、スライドギアを副変速軸の軸方向に摺動させてクリープ変速装置のクリープ第2ギアに噛合させることにより、主変速軸に入力された動力は、超低速ギア、クリープ変速装置のクリープ第1ギア、クリープ第2ギア及びスライドギアを介して副変速軸に出力される。したがって、クリープレンジに設定した場合おいても、主変速軸から出力された動力は他の軸を介することなくスライドギアを経由して副変速軸に出力されることとなり、動力伝動経路が簡略化されるのである。
第5に、前記クリープ変速装置は、前記第1及び第2ギアを回転自在に支持するケーシングを備え、該ケーシングをミッションケースの外方から着脱自在に挿入している点である。
これによれば、クリープ変速装置はアセンブリとして形成され、トランスミッションを組み込んだミッションケースに着脱自在とされていることから、車体の用途やユーザの要望に応じてクリープレンジの配備と非配備とが選択可能となるのである。また、クリープレンジ配備の車体と非配備の車体とを同機種とすることができる。
しかも、該クリープ変速装置は、クリープ第1ギアが主変速軸上の超低速ギアに噛合し、クリープ第2ギアがスライドギアに噛合することによって副変速装置に配備されるため、クリープ変速装置の非配備時に不要となるミッションケース内のギアは超低速ギアのみとなり、クリープ変速装置の非配備の不要部品が大幅に削減されるのである。
第6に、前記副変速装置は、主変速部の前記一のギアとは異なるギアに噛合すると共に前記副変速軸に遊嵌された異速ギアと、前記スライドギアが中立位置のときに該異速ギアを副変速軸に連結させるクラッチ部材とを備えている点である。
これによれば、副変速装置が異速レンジを備えることとなり、車体のスピードレンジが増設されるのである。
第7に、前記主変速軸の延長線上の前方にエンジンに連動する推進軸を設け、該推進軸とカウンタ軸との間に前記主変速装置に正転又は逆転の動力を与えるシャトル変速装置を備えており、該シャトル変速装置は少なくとも前記正転の動力を減速してカウンタ軸に伝動している点である。
これによれば、主変速装置に入力されるべき正転の動力が減速されてカウンタ軸に入力されることとなる。このため、主変速装置を経由して主変速軸に出力される動力に従来と同じ減速比を与える場合、該主変速装置のギアのギア径を小さくすることができ、これに伴って、カウンタ軸と主変速軸の軸間距離の小さくすることができるのである。
第8に、前記主変速装置は、前記シャトル変速装置から伝動される動力を減速して前記主変速軸に伝動するギア列と、シャトル変速装置から伝動される動力を増速して主変速軸に伝動するギア列とを有する点である。
これによれば、主変速装置に入力される動力は、所定の減速比に減速されて主変速軸に出力されることはもちろん、増速されることでエンジンと略同一の速度となって主変速軸に出力されることも可能となる。
本発明のトラクタの変速装置によれば、主変速装置の一のギアを兼用することにより、ギア数を削減した簡易構造の副変速装置を備えることが可能となる。
以下、本発明をトラクタに実施した形態について、図面を参照して説明する。
図11に示す如く、本発明を実施したトラクタ1は、左右一対の前輪2と後輪3とを有する2軸4車輪形であり、該トラクタ1の駆動源としてのエンジン4は機体前部に配備され、該エンジン4の後部には、トラクタ1の車体1aを構成するミッションケース5が配備されている。該ミッションケース5の内部には、図1及び図2に示す走行系ミッション6とPTO系ミッション7とを備えたトランスミッション8が内蔵されている。
また、図11に示す如く、ミッションケース5の中央部の左右両側方には、後輪3の前部から上部に亘ってその内側と轍面を覆う左右一対のフェンダー9が配備されており、該左右一対のフェンダー9の間に運転席10が配備され、該運転席10の前方に操縦ハンドル11が配備されている。また、該運転席10及び操縦ハンドル11は、車体1aに着脱自在に搭載されたキャビン12によって包囲されている。
また、ミッションケース5の後部上面には、左右のリフトアーム13と三点リンクで示すリンク装着体15を備えた油圧昇降装置14が配備されており、ロータリ耕耘機として図中に例示される作業機16が該リンク装着体15を介して装着されている。また、該作業機16は、ミッションケース5の内部から車体1aの後方に伸びる後述のPTO軸31を介してエンジン4から動力が伝動される。
図2に示す如く、ミッションケース5は、前記エンジン4の後部に配備された前ミッションケース18と、該前ミッションケース18の後部に配備される後ミッションケース19とを連接して形成されている。
図1及び図2に示す如く、前記走行系ミッション6は、推進軸21と、カウンタ軸22と、主変速軸23と、副変速軸24とを互いに平行に備えており、推進軸21とカウンタ軸22の間にシャトル変速装置25が配備され、カウンタ軸22と主変速軸23との間に主変速装置26が配備され、主変速軸23と副変速軸24の間に副変速装置27が配備されている。
また、前記PTO系ミッション7は、PTO入力軸29と、PTO伝動軸30と、PTO中継軸30aと、PTO軸31とを互いに平行に備えており、PTO入力軸29とPTO伝動軸30の間にPTOクラッチ32が配備され、該PTO伝動軸30とPTO中継軸30aとが連接され、該PTO中継軸30aとPTO軸31との間にPTO減速装置33が配備されている。
また、前記前ミッションケース18は、中間壁34によって前後に区画されており、前側にシャトル変速装置25が配備され、後側に主変速装置26及び副変速装置27が配備されている。また、シャトル変速装置25の前方は、前ミッションケース18に着脱自在なフロントカバー35によって閉塞されている。
図2及び図3に示す如く、前記走行系ミッション6において、推進軸21は前記フロントカバー35を貫通してミッションケース5の前方に延伸されており、その先端が緩衝用スプリング36を介してエンジン・フライホイール37に接続されている。また、該推進軸21の延長線上の後方には、筒軸状の主変速軸23が配備され、該主変速軸23及び推進軸21に沿って延伸されたカウンタ軸22は、図7に示す如く、これらの主変速軸23及び推進軸21の側下部に配備されている。
前記シャトル変速装置25は、推進軸21を介して前記エンジン4から伝動された動力の正転(前進)と逆転(後進)とを切り換えてカウンタ軸22に出力するための装置であって、本実施の形態においては、油圧式のものが採用されている。
図3に示す如く、前記シャトル変速装置25は、推進軸21に同心軸状に固定されたクラッチボディ40と、該クラッチボディ40の内部にて推進軸21に同心軸状に遊嵌された前後一対のインナー筒体41f、41rと、該クラッチボディ40とインナー筒体41f、41rとの間に介装された正転用及び逆転用のクラッチ部材42f、42rと、クラッチボディ40の内部に前記推進軸21の軸方向に摺動自在に設けられた前後一対のピストン43f、43rとを備えている。
クラッチボディ40は、推進軸21の外周面にキーを介して相対回転不能に固定された固定スリーブ部40aと、該固定スリーブ40aの外周面中央から径外方向に突出する中央壁部40bと、該中央壁部40bの径外縁部にて推進軸21と平行に伸びるアウタスリーブ部40cとを一体に備えている。固定スリーブ部40aとアウタスリーブ部40cの間の前後一対の空間の内、フロントカバー35側の空間は前方に向けて開放され、該空間に逆転用のインナー筒体41rのクラッチ支持部44rが収容されている。また、主変速軸23側の空間は後方に向けて開放され、該空間に正転用のインナー筒体41fのクラッチ支持部44fが収容されている。
前記前後一対のピストン43f、43rは、クラッチ部材42f、42r、インナー筒体41f、41r及びクラッチボディ40の中央壁部40bによって形成された前後一対の収容室45f、45r内に中央壁部40bに背面を対向させた状態でそれぞれ収納されており、固定スリーブ40aの外周面及びアウタスリーブ40cの内周面に対してシールリングを介して油密状態で摺接している。また、各インナー筒体41f、41rのクラッチ支持部44f、44r内には、ピストン43f、43rを非作動位置に戻すための戻しバネが配備されている。
また、前記推進軸21及びクラッチボディ40の固定スリーブ40a内には、一対の作動油路47f、47rが形成されており、一方の作動油路47fは正転側の収容室45fのピストン背面側に連通され、他方の作動油路47rは逆転用の収容室45rのピストン背面側に連通されている。該一対の作動油路47f、47rにオイルバルブ(図示省略)からの作動油が供給されることにより、前後一対のピストンの何れか一方が択一的に作動し、該ピストン及びクラッチ部材を介してインナー筒体がクラッチボディ40に連結されることにより、該インナー筒体がクラッチボディ40と一体に回転するのである。
また、正転のインナー筒体41fには、クラッチ支持部44fよりも後側の外周面に正転伝動ギア48fが形成されており、該正転伝動ギア48fは、カウンタ軸22に固設された正転ギア49fに噛合している。
また、逆転のインナー筒体41rには、クラッチ支持部44fよりも前側の外周面に逆転伝動ギア48rが形成されており、該逆転伝動ギア48rは、図7に示す如く、バックアイドラギア50に噛合し、該バックアイドラギア50は、カウンタ軸22に固設された逆転ギア49rに噛合している。
ここで、図3に示す如く、正転ギア49f及び逆転ギア49rのギア径は、正転伝動ギア48f及び逆転伝動ギア48rのギア径よりもそれぞれ大きなものとされている。このため、正転伝動ギア48f及び正転ギア49fからなる正転ギア列を介してカウンタ軸22に出力される動力は、シャトル変速装置25に入力される動力よりも減速される。
また、逆転伝動ギア48r、バックアイドラギア50及び逆転ギア49rからなる逆転ギア列を介してカウンタ軸22に出力される動力も同様に、シャトル変速装置25に入力される動力よりも減速されるのである。
また、図3に示す如く、バックアイドラギア50は、フロントカバー35に支持され且つ推進軸21に平行配備された逆転軸50aに軸受を介して遊嵌されており、前記逆転ギア49rは、カウンタ軸22及び軸受を介してフロントカバー35に支持されている。また、前記推進軸21及びカウンタ軸22は、フロントカバー35及び中間壁34に軸受を介して支持されており、前記主変速軸23は、中間壁34及び前ミッションケース18の後壁部に軸受を介して支持されている。
これによって、フロントカバー35を取り外すことにより、推進軸21、バックアイドラギア50及び逆転ギア49bが前ミッションケース18の前方の開口から着脱可能となり、また、これらを取り外すことによりシャトル変速装置25が前記開口に向けて露出することとなり、ミッションケース5全体を分解することなくシャトル変速装置25のメンテナンスを容易に行うことが可能ととなるのである。
図2及び図3に示す如く、前記主変速装置26は、4つのギア列を有して出力側に4段の変速段を与えるものであって、前方から後方に亘って第3速ギア列、第4速ギア列、第1速ギア列、第2速ギア列がそれぞれ配備されており、カウンタ軸22には、各ギア列の入力ギア51a〜51dが軸受を介してそれぞれ該カウンタ軸22と同軸心状に相対回転可能に遊嵌されており、主変速軸23には、各ギア列の出力ギア52a〜52dが該出力ギア52a〜52dに対応する入力ギア51a〜51dに噛合した状態で主変速軸23と一体回転すべく該主変速軸23にそれぞれ固設されている。
また、第3速入力ギア51cと第4速入力ギア51dとの間には、第3・4速用切換クラッチ53aが配備されている。該第3・4速用切換クラッチ53aは、同期咬合式クラッチとして構成されており、カウンタ軸22に固設されたハブ54と、該ハブ54にカウンタ軸22の軸方向に移動可能に外嵌されたシフタ55とを備え、ハブ54には、第3速入力ギア51c及び第4速入力ギア51dに向けて同期リングが突出状に設けられている。
また、第3速入力ギア51c及び第4速入力ギア51dには、前記同期リングとの対向位置に前記シフタ55と咬合すべき咬合部56c、56dがそれぞれ突設されている。
例えば、該第3・4速用切換クラッチにおいては、シフタ55をカウンタ22の軸方向に移動させて第3速入力ギア51aの咬合部56aに咬合させた場合、該第3速入力ギア51cはカウンタ軸と一体回転することとなり、これによって、カウンタ軸22に入力された動力は第3速のギア列を経由して主変速軸23に第3速の動力として伝動される。第4速段を設定する場合も同様である。
また、第2速入力ギア51bと第1速入力ギア51aとの間には、第1・2速用切換クラッチ53bが配備されており、該第1・2速用切換クラッチ53bは、前記第3・4速用切換クラッチ53aと同様の構成を有しており、カウンタ軸22に固設されたハブ54と、該ハブ54にカウンタ軸22の軸方向に移動可能に外嵌されたシフタ55とを備え、ハブ54には、第2速入力ギア51b及び第1速入力ギア51aに向けて同期リングが突出状に設けられている。また、第2速入力ギア51b及び第1速入力ギア51aには、前記同期リングとの対向位置に前記シフタ55と咬合すべき咬合部56a、56bが突設されている。
なお、上記切換クラッチは、本実施の形態においてはキー式のイナーシャロック形で示しているが、ピン式のイナーシャロック形であっても、コンスタントロード形であっても、サーボ形であっても構わない。
シャトル変速装置25から出力された動力は、主変速装置26を経由することにより、所定の変速段に変速されて主変速軸23に伝動される。
第3速のギア列においては、該第3速入力ギア51cと第3速出力ギア52cのギア径は1:1に設定されているので、第3速入力ギア51cから第3速出力ギア52cを経由する動力は等速として主変速軸23に出力されることとなる。
第1速及び第2速のギア列においては、出力ギア52a、52bのギア径が入力ギア51a、51bよりも大きいので、該入力ギア51a、51bからの動力は出力ギア52a、52bに伝動されることにより減速される。これによって、前記減速動力は、更に減速されて主変速軸23に出力されることとなる。
ここで、従来においては主変速装置によって所定の減速比に減速すべき動力は、主変速装置26に入力される以前に前記正転ギア列又は逆転ギア列によって一度減速されている。このため、主変速装置26のギア列を形成すべき各ギアは、上記所定の減速比を構成する場合においては各ギア径が従来よりも小さなものとなり、これによって、カウンタ軸22と主変速軸23の軸間距離が従来よりも短小化される。
一方、第4速のギア列においては、第4速出力ギア52dのギア径が第4速入力ギア51dよりも小さいので、該第4速入力ギア51dからの動力は第4速出力ギア52dに伝動されることにより増速されることとなる。これによって、前記減速動力は、前記正転及び逆転ギア列に減速される以前の動力速度(推進軸と略同じ速度)にまで戻り、その後、主変速軸23に伝動されるのである。
また、上述の如く前記軸間距離が短小化されているため、入力ギア51a〜51dの内、最大のギア径を有する第4速入力ギア51dであっても前記正転ギア49fよりも大きいギア径を有することはなく、これによって、主変速装置26の入力ギア列のカウンタ軸22からの突出量は小さなものとなり、ミッションケース5の内面とカウンタ軸22との距離を短小化して該ミッションケース5の小型化が図られるのである。
図4に示す副変速装置27は、主変速装置26から伝動された動力に高低の変速段を与えて出力側に出力するものであって、主変速軸23上に設けられて該主変速軸23と一体回転する低速ギア60と、副変速軸24に同軸心状に相対回転可能に遊嵌され且つ前記主変速装置26の第2速の出力ギア52bに噛合する伝動ギア61と、副変速軸24と一体に回転すると共に該副変速軸24上を軸方向に摺動するスライドギア62とを備えている。
低速ギア60は、主変速装置26の最後列となる第2速出力ギア52bから所定の間隔を設けた位置に突設されており、伝動ギア61は、軸受を介して副変速軸24に遊嵌され、該伝動ギア61には、後方に向けて突出する係合片63が形成されている。
また、スライドギア62は、伝動ギア61の後方側に配備されており、該係合片63と係合すべき被係合片64を前部に備えている。
また、副変速装置27の入力側となる第2速出力ギア51bと低速ギア60の内、低速ギア60のギア径は第2速出力ギア51bよりも小さく、副変速装置27の出力側となるスライドギア62と伝動ギア61の内、伝動ギア61のギア径は、スライドギア62よりも小さく、また、第2速出力ギア51bよりも小さい。
該副変速装置27においては、スライドギア62を副変速軸24の軸方向に摺動させて低速ギア60に噛合させることにより、低速レンジのギア列が形成され、これによって主変速軸26から入力された動力は、低速ギア60及びスライドギア62を介して減速されて出力される。
また、スライドギア62と低速ギア60との噛合を解除してスライドギア62を軸方向に摺動させ、該スライドギア62の被係合片64を伝動ギア61の係合片63に係合させることにより、伝動ギア63はスライドギア62と共に副変速軸24と一体回転することとなり、これによって、前記出力ギア51bと伝動ギア61からなる高速レンジのギア列が形成されることとなる。該高速レンジにおいては、第2速出力ギア51bから入力される動力が伝動ギア61を経由することにより増速される。
ここで、該伝動ギア61と噛合させるべき主変速装置26のギアとして、各変速段のギア列の出力ギア52a〜52dの何れかを選択可能であるが、第3及び第4速出力ギア52c、52dを選択した場合、伝動ギア61のギア径が大きなものとなってコストが増加してしまう。また、本実施の形態の如く主変速軸23と副変速軸24の軸間距離を可及的に小さくした場合においては、第1速出力ギア52aの歯先と副変速軸24の間の距離が小さなものとなって該間にギアを配備することができない。これら両方の点に鑑み、第2速出力ギア52bに伝動ギア61を噛合させているのである。
また、図2及び図5に示す如く、副変速装置27の出力側には、超低速(クリープ速)の動力を伝動するクリープ変速装置70を着脱自在に装着可能とされており、該クリープ変速装置70に動力を伝動すべき超低速ギア65を主変速軸23の低速ギア60の後方に該主変速軸23と一体回転可能に備えている。
前記クリープ変速装置70は、ミッションケース5の開口から挿入して装着されるカセット式のものであり、該ミッションケース5に挿入して支持させるべきケーシング71を備えている。
ケーシング71の内部には、クリープ変速装置70をミッションケース5に装着した状態で前記副変速軸24と平行配備されるべき一対の軸体72、73がケーシング71に支持されており、一方の軸体72には筒体74が遊嵌されており、該筒体74の外周面には、前記超低速ギア65に噛合すべきクリープ第1ギア75が突設されると共に、該クリープ第1ギア75よりもギア径の小さいクリープ中継ギア76が突設されている。また、他方の軸体73には、該クリープ中継ギア76に噛合するクリープ第2ギア77が固設されている。
図5及び図7に示す如く、該クリープ変速装置70のケーシング71をミッションケース5に装着することにより、クリープ第1ギア75が副変速装置27の超低速ギア65に噛合し、これによってクリープ変速装置70が副変速装置27に配備されることとなる。
そして、前記スライドギア62を副変速軸24の軸方向に摺動させてクリープ第2ギア77に噛合させることにより、クリープ変速装置70を経由するクリープレンジ(クリープ速)のギア列が形成されるのである。即ち、主変速装置26から主変速軸23に入力された動力は、超低速ギア65を介してクリープ変速装置70のクリープ第1ギア75に伝動され、クリープ中継ギア76、クリープ第2ギア77及びスライドギア62を経由して副変速軸24に出力されるのである。
また、図2に示す如く、副変速装置27は、出力側に中速を出力する中速ギア(異速ギア)78を備えることも可能である。該中速ギア78は、前記伝動ギア61の前方にて副変速軸24に同軸心状で相対回転自在に遊嵌されると共に、前記主変速装置26の第4速の出力ギア51dに噛合している。
また、中速ギア78の背部には、該中速ギア78を副変速軸24に断接するクラッチ部材79が配備されている。該クラッチ部材79は、前記主変速装置26の切換クラッチと略同様の構成を有している。
また、該クラッチ部材79は、スライドギア62と連動状態にあり、該スライドギア62が低速ギア60又はクリープ変速装置70のクリープ第2ギア77に噛合状態に設定された場合、若しくは伝動ギア61と係合状態にある場合には、クラッチ部材79のシフタが移動することはなく、中速ギア78が副変速軸24と一体回転すべく該副変速軸24に連結されることはない。
そして、スライドギア62が何れのギアとも連動しない中立状態(ニュートラル状態)に設定された場合に、クラッチ部材79のシフタを介して中速ギア78が副変速軸に連結される。これによって、副変速装置27に中速レンジが形成され、主変速軸26に入力された動力は第4速出力ギア52dと中速ギア78からなる中速ギア列を経由して中速として出力されるのである。
なお、スライドギア62は、図5中に二点鎖線で示す如く、伝動ギア61と低速ギア60の間及び該低速ギア60と超低速ギア65の間にて何れのギアとも連動しない状態で位置することにより、中立状態に設定される。
また、副変速軸24は後ミッションケース19の前部まで延伸されており、カップリングを介して後輪デフ装置80の駆動軸81に接続されている。
前記走行系ミッション6は、以上のような構成を有するものであって、エンジン4からの動力は、前後進がそれぞれ16段に変速されて後輪デフ装置80に伝動され、後輪デフ装置80の左右ヨーク軸から終減速装置を介して左右一対の後輪3が駆動されるのである。
また、図1に示す如く、前記副変速軸24は、前記中間壁34と、前ミッションケース18の前記後壁部に軸受を介して支持されており、該副変速軸24の前端部は、中間壁34を貫通してミッションケース5内のシャトル変速装置側に突出している。
図6に示す如く、該ミッションケース5内のシャトル変速装置側には、前輪プロペラ軸82がシャトル変速装置25の下方にて前記推進軸21と平行に配備されており、該前輪プロペラ軸82の延長線上の後方には、シフタ83を介して前輪動取り軸84が配備されている。
該前輪動取り軸84と前記副変速軸24の前端部との間には、前輪プロペラ軸82に動力を伝動する前輪駆動ギア列85が配備されており、該前輪駆動ギア列85は、副変速軸24と一体に回転する前輪動取りギア86と、該前輪動取りギア86に噛合すると共に前輪動取り軸84と一体回転する前輪伝動ギア87とから構成されている。
また、前記シフタ83は前輪動取り軸84と前輪プロペラ軸82とを断接するものであって、シフタ83を操作して前輪動取り軸84に前輪プロペラ軸82を連結することにより、副変速軸24からの動力が前輪駆動ギア列85を介して前輪プロペラ軸82に伝動されることとなり、これによって車体1aは前輪2が後輪3に同期して駆動する4輪駆動形に設定される。
また、シフタ83を操作して前輪動取り軸84と前輪プロペラ軸82との連結を解除することにより、副変速軸24からの動力が前輪プロペラ軸82に伝動されることはなく、これによって車体1aは後輪3のみが駆動する2輪駆動形に設定されることとなるのである。
また、図1及び図2に示す如く、前記PTO系ミッション7において、前記PTO入力軸29は、筒軸状の前記主変速軸23に内嵌され、推進軸21と一体回転すべくその前端部が該推進軸21の後端部に嵌合している。また、前記PTO伝動軸30は、PTOクラッチ32を介して前記PTO入力軸29の延長線上の後方に配備されており、PTO伝動軸30の後方には、カップリングを介してPTO中継軸30aが連結されている。また、前記PTO軸31は、PTO中継軸30aに平行に配備されており、前記PTO減速装置33を介して該PTO中継軸30aに連結されている。
ところで、図7及び図8に示す如く、後ミッションケース19の右側部には、上下方向中途部から下部に亘って前記トランスミッション8のシフタ装置(図示省略)を取り付けるための取付部19aが後ミッションケース19の外方に向けて突出状に形成されている。
また、該取付部19aの上部には、油圧ポンプ90を取り付けるためのポンプ支持部91が形成されている。該ポンプ支持部91は、図8及び図10に示す如く、後ミッションケース19から右後輪側のフェンダー9に向けて突出状に設けられ、本実施の形態においては、後ミッションケース19と一体に形成されており、これによって、ミッションケース5の高コスト化が抑制される。
油圧ポンプ90は、システム圧用、前記油圧昇降機用、パワーステアリング用等のポンプであって、図9及び図10に示す如く、油圧ポンプ90の内部のギアポンプに動力を伝動するポンプ軸92を突出状に備えており、該ポンプ軸92を前記PTO系ミッション7のPTO入力軸29と平行とした状態でポンプ支持部91を介して後ミッションケース19に支持されている。
これによって、図8に示す如く、油圧ポンプ90は、後ミッションケース19の右側部を形成する右側壁部、前記右後輪側のフェンダー9及び前記取付部19aの上部に包囲された凹状のスペースに収容されることとなり、該油圧ポンプ90がミッションケース5の上部に突出することはなく、また、該スペースの有効利用が図られている。
また、ポンプ支持部91は、油圧ポンプ90を取り付ける取付面91aを背面に備え、該背面91aには、前記ポンプ軸92を該ポンプ支持部91の内部に向けて挿通させる開口部91bが形成されている。
図9に示す如く、前記PTO入力軸29とポンプ軸92の間には、油圧ポンプ90に動力を伝動するポンプ動力伝動機構93がポンプ支持部91の内部と後ミッションケース19の内部に亘って配備されており、該ポンプ動力伝動機構93は、PTO入力軸29に固設されたポンプ駆動ギア94と、後ミッションケース19に支持された軸体に遊嵌されたポンプ中継ギア95と、ポンプ支持部91内に挿通された前記ポンプ軸92に一体回転可能に外嵌するポンプ伝動ギア96とを備え、ポンプ駆動ギア94とポンプ中継ギア95とが噛合すると共に該ポンプ中継ギア95とポンプ伝動ギア96とが噛合しており、これによって、PTO入力軸29からの動力が油圧ポンプ90に伝動されるのである。
ここで、図8に示す如く、ポンプ中継ギア95及び該ポンプ中継ギア95を遊嵌支持する軸体は、後ミッションケース19内にて前記カウンタ軸22とPTOクラッチ32の間のスペースにPTO入力軸29に左右して配備されており、該スペースにポンプ中継ギア95を回転可能に収容し、ポンプ動力伝動機構93をPTO入力軸29の軸心に対して左右方向に配備することにより、ミッションケース5の大型化を図ることなく前記取付部19aの上部に油圧ポンプ90を配備することが可能となるのである。
また、該ポンプ中継ギア95の回転領域は、カウンタ軸22上で最大の回転半径を有する前記第4速入力ギア51dの回転領域及び主変速軸23上で最大の回転半径を有する前記第1速出力ギア50dの回転領域から大きく突出することはなく、上記スペースにポンプ中継ギア95を配備することによって後ミッションケース19が大型化することはないのである。
また、図9に示す如く、前記ポンプ支持部91の開口部91bは、前記ポンプ伝動ギア96及び該ポンプ伝動ギア96の軸受をポンプ支持部の外方より内部に挿通することができる大きさに形成されている。しかも、ポンプ伝動ギア96と油圧ポンプ90の間に配備されるベアリング材からなる軸受97の外径は、該ポンプ伝動ギア96の外径と同一若しくは僅かに大きいものとされており、これによって、開口部91bを通じてポンプ伝動ギア96を取り外すことが可能となるのである。
したがって、ミッションケース5を分解することなくこれらポンプ伝動ギア96及び該ポンプ伝動ギア96の軸受の交換が可能となり、容易にメンテナンスを行うことができるのである。
本発明をトラクタに実施した形態は以上の構成からなるものであって、上記本実施の形態のトラクタ1によれば、主変速装置26に減速動力を入力することにより主変速装置26の小型化が図られ、ひいてはミッションケース5の小型化が図られるのである。また、該減速動力は、主変速装置26の第4速のギア列によってエンジン4の速度と略同速とすることが可能となるのである。
また、ミッションケース5内において、エンジン4に向けて開口された中間壁34の前方の室にシャトル変速装置25が配備され、後ミッションケース19に向けて開口された中間壁34の後方の室に主変速装置26及び副変速装置27が配備されているので、シャトル変速装置25はフロントカバー34を外した状態で前ミッションケース18の前方から、主変速装置26及び副変速装置27は前ミッションケース18の後部からそれぞれ別に組立分解及びメンテナンスが可能となるのである。
また、前記前方の室に前輪動取り軸84、前輪プロペラシャフト82、前輪動取りギア列85及びシフタ83が配備されるので、ミッションケース5の下部に4輪駆動用の前輪動取りギアケース等の装着が不要となり、部品点数の削減及び組立工数の簡略化が図られ、ひいては2輪駆動形と4輪駆動形の機種規格の統一化が図られるのである。
また、副変速装置26の高低速レンジにスライドギア62が兼用されることにより、装置構成が簡略化されるばかりでなく、副変速装置26に配備すべきギア数が削減されて装置の低コスト化が図られるのである。
また、スライドギア62及び超低速ギア65がクリープ変速装置70に連動するため、走行系ミッション6にクリープレンジを追加する場合には、副変速装置27の出力側にクリープ変速装置70の装着するのみで良く、主変速軸23や副変速軸24に新たなギアを付加する必要がないのである。また、クリープ変速装置70の非装着時に不要とされるギアは超低速ギア65のみであり、これによっても走行系ミッション6に配備すべきギア数が削減されるのである。
さらに、ミッションケース5の外側に配備される油圧ポンプ90が前記取付部19aの上部スペースにて前記ポンプ支持部91に支持された状態で配備されるため、該油圧ポンプ90がミッションケース5の上部に突出状に配備されることはなく、これによって、ミッションケース5の上部にキャビン用エアコンユニットの収容スペースが確保され、また、キャビン12の床及び運転席10を車体1aに近接させてキャビン12の低床化が図られるのである。
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、推進軸21がクラッチ装置を介してエンジン4に連結自在とされる構成を採用しても良い。該構成において、クラッチ装置は、エンジンのクランク軸端部に固定されたフライホイールと、該フライホイールの端面にプレッシャプレートにより押圧されるクラッチディスクと、該プレッシャプレートに押圧力を与えるダイヤフラムスプリングと、該第やフラムスプリングの押圧解除を操作するレリーズハブとを有し、前記推進軸21はクラッチディスクに連結される。
また、シャトル変速措置25は油圧式の構成とされているが、該構成に代えてキー式イナーシャロック式等の同期式の構成を採用しても構わない。
また、シャトル変速装置25において、エンジン4からの動力を等速としてカウンタ軸22に伝動する後転ギア列の構成を採用することも可能であり、また、正転ギア列よりも減速又は該正転ギア列と等速の動力を伝動する後転ギア列の構成を採用することももちろん可能である。
また、主変速装置26は、2段変速や3段変速等、4段の変速段以外の複数段の変速段を有するものを採用することができ、主変速装置26及び副変速装置27の各ギア列のギア径の組み合わせによる増減速(ギア比)の構成は機種の用途に合わせて適宜変更することが可能である。
また、カウンタ軸22と主変速軸23の軸間距離の短小化を図ることなく、該軸間距離を従来の如き大きさとし、主変速装置26の各変速段のギア径の設定領域を拡大させて該主変速装置26の変速範囲を拡大することも可能である。
また、前記中速ギア78を第3速の出力ギア52cに噛合させた構成も採用可能である。
本発明を実施したトランスミッションの全体断面図である。 該トランスミッションの全体構成を示す概略図である。 シャトル変速装置及び主変速装置を拡大して示す断面図である。 副変速装置を拡大して示す断面図である。 クリープ変速装置を拡大して示す断面図である。 前輪動取りギア列周囲を拡大して示す断面図である。 各ギア及び軸の配置状態を示す背面図である。 ミッションケースの背面図である。 油圧ポンプ周囲を拡大して示す断面図である。 油圧ポンプ周囲を拡大して示す平面図である。 トラクタの左側面図である。
符号の説明
1 トラクタ
4 エンジン
5 ミッションケース
6 走行系ミッション
7 PTO系ミッション
8 トランスミッション
18 前ミッションケース
19 後ミッションケース
19a取付部
21 推進軸
22 カウンタ軸
23 主変速軸
24 副変速軸
25 シャトル変速装置
26 主変速装置
27 副変速装置
29 PTO入力軸
34 中間壁
35 フロントカバー
40 クラッチボディ
49f正転ギア
49r逆転ギア
50 バックアイドラギア
51a第1速入力ギア
51b第2速入力ギア
51c第3速入力ギア
51d第4速入力ギア
52a第1速出力ギア
52b第2速出力ギア
52c第3速出力ギア
52d第4速出力ギア
60 低速ギア
61 伝動ギア
62 スライドギア
65 超低速ギア
70 クリープ変速装置
71 ケーシング
75 クリープ第1ギア
77 クリープ第2ギア
80 後輪デフ装置
84 前輪動取り軸
86 前輪動取りギア
90 油圧ポンプ
91 ポンプ支持部
91a取付面
91b開口部
92 ポンプ軸
93 ポンプ動力伝動機構
96 ポンプ伝動ギア

Claims (8)

  1. カウンタ軸(22)と主変速軸(23)と副変速軸(24)とを互いに平行に設け、該カウンタ軸(22)と主変速軸(23)との間に主変速装置(26)を、主変速軸(23)と副変速軸(24)との間に副変速装置(27)をそれぞれ備えており、
    前記副変速装置(27)は、主変速軸(23)上に設けられて該主変速軸(23)と一体回転する低速ギア(60)と、副変速軸(24)上に軸方向に摺動自在に設けられて前記低速ギア(60)と噛合可能なスライドギア(62)とを備え、
    該スライドギア(62)は前記低速ギア(60)との噛合を解除して主変速軸(23)上にある主変速装置(26)の一のギアと連動可能に構成していることを特徴とするトラクタの変速装置。
  2. 前記スライドギア(62)は、主変速装置(26)の前記一のギアに連動することにより前記副変速軸(24)に増速を与えることを特徴とする請求項1に記載のトラクタの変速装置。
  3. 前記副変速装置(27)は、前記主変速装置(26)の第2速のギア(52b)に噛合すると共に前記副変速軸(24)に遊嵌された伝動ギア(61)を備え、該伝動ギア(61)に前記スライドギア(62)が係脱自在に係合することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトラクタの変速装置。
  4. 前記主変速軸(23)上に前記主変速軸(23)と一体回転する超低速ギア(65)を備え、該超低速ギア(65)と前記副変速軸(23)との間にクリープ変速装置(70)を備えており、該クリープ変速装置(70)は、超低速ギア(65)に噛合するクリープ第1ギア(75)と、該クリープ第1ギア(75)に連動するクリープ第2ギア(77)とを備え、該クリープ第2ギア(77)に前記低速ギア(60)との噛合を解除したスライドギア(62)が噛合可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のトラクタの変速装置。
  5. 前記クリープ変速装置(70)は、前記クリープ第1及び第2ギア(75)(77)を回転自在に支持するケーシング(71)を備え、該ケーシング(71)をミッションケース(5)の外方から着脱自在に挿入していることを特徴とする請求項4に記載のトラクタの変速装置。
  6. 前記副変速装置(27)は、主変速装置(26)の前記一のギアとは異なるギアに噛合すると共に前記副変速軸(24)に遊嵌された異速ギア(78)と、前記スライドギア(62)が中立位置のときに該異速ギア(78)を副変速軸(24)に連結させるクラッチ部材(79)とを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のトラクタの変速装置。
  7. 前記主変速軸(23)の延長線上の前方にエンジン(4)に連動する推進軸(21)を設け、該推進軸(21)とカウンタ軸(22)との間に前記主変速装置(26)に正転又は逆転の動力を与えるシャトル変速装置(25)を備えており、該シャトル変速装置(25)は少なくとも前記正転の動力を減速してカウンタ軸(22)に伝動していることを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載のトラクタの変速装置。
  8. 前記主変速装置(26)は、前記シャトル変速装置(25)から伝動される動力を減速して前記主変速軸(23)に伝動するギア列と、シャトル変速装置(25)から伝動される動力を増速して主変速軸(23)に伝動するギア列とを有することを特徴とする請求項7に記載のトラクタの変速装置。
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