JP2006017142A - 動力車両の変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動力車両のミッションを構成する際にクラッチをミッションケース内にコンパクトに収容させて機体の前後長が長くならないようにする。
【解決手段】ミッションケース6内に固定される円筒状固定ドラム50の中央を壁55で仕切り、仕切壁55の前後に空間部を形成し、前後いずれかの空間部に第1クラッチAと第2クラッチBを設け、仕切壁55を挟んだ反対側の空間部には第3クラッチCと第4クラッチDを収容すると共に、第2クラッチBは第1クラッチAの半径方向外側に、第4クラッチDは第3クラッチCの半径方向外側に設ける。
【選択図】図2

Description

この発明は、トラクタや建設車両等の動力車両の変速装置に関するものである。
従来からトラクタ等の動力車両には油圧クラッチを用いた変速装置が用いられている。
一般的には、機体の前後進操作を行なうリバーサ機構に油圧クラッチを使ったり、主変速装置に油圧クラッチを用いることが多い。特に大型のトラクタでは操作性の向上を図る目的とクラッチ接続時のショックを軽減する目的から主変速装置のみならず副変速装置まで油圧クラッチを用いることが多い。例えば、特許文献1には、エンジンの後方に油圧式リバーサ機構を設け、その伝動後位に4段変速が可能な油圧式主変速装置と副変速装置を設けたものが記載されている。
特開平8−338525号公報(図1)
前記の従来装置の場合、油圧クラッチは回転する円筒状のドラムの前後に背中合わせ状に2組のクラッチを設けることしかできず、変速部を構成するためには油圧クラッチを支持する伝動軸とは別のカウンタ軸を設けなければならず、最低2軸が必要となる。リバーサ機構を設ける場合も同様で円筒状ドラムの前後に前進クラッチと後進クラッチを設け、さらに逆転用のアイドル軸を設けなければならず、ミッションケースの軸穴加工が増えたり内部の構造自体が複雑になり機体の前後長さも長くなるという欠点があった。
その上、回転ドラムには2組のクラッチしか収容できないから変速段数を増やすとすれば、このような回転ドラムが前後に複数個並び、全体的に前後方向の長さが長くなる欠点があったのである。
この発明が解決しようとする課題は、機体の全長を長くせずに、ミッションケース内をコンパクトに構成できる変速装置を提供することにある。
このため、請求項1の発明は、次のような構成を採用した。即ち、ミッションケース6内に固定される円筒状固定ドラム50の中央を壁55で仕切り、仕切壁55の前後に空間部を形成し、前後いずれかの空間部に第1クラッチAと第2クラッチBを設け、仕切壁55を挟んだ反対側の空間部には第3クラッチCと第4クラッチDを収容したことを特徴とする動力車両の変速装置とした。
請求項2の発明は、第1クラッチAと第2クラッチBは側面視において前後方向に少なくとも一部が重複し、第1クラッチAが半径方向内側で第2クラッチBがその外側となるように構成すると共に、反対側の第3クラッチCは半径方向内側に、第4クラッチDはその外側に設けたことを特徴とする請求項1記載の動力車両の変速装置とした。
請求項1、2に記載の発明による効果は次の通りである。即ち、請求項1の発明では中央の壁55を挟んで4つのクラッチA,B,C,Dがドラム50の中に前後2組ずつ収容されているので、ミッションケース6の中に変速装置がコンパクトに収まり、機体の長さを短くすることができる。また、請求項2の発明は2つのクラッチA,B(C,D)が半径方向に並べて収められているので、軸長手方向には嵩張らず、従って4つのクラッチA,B,C,Dからなる変速装置をミッションケース6内にコンパクトに収めることができる特徴を有する。
以下、図面に基づいて実施例を説明する。
図1はトラクタ1の側面図である。このトラクタ1は操舵用の前輪2,2と大径の後輪3,3を有し、ボンネット4内に搭載したエンジン5の回転動力をミッションケース6内の変速装置によって適宜減速し、その回転動力を前輪2,2と後輪3,3に伝達するように構成している。回転動力を後輪3,3のみに伝達するようにしてもよいが、この実施例では前輪2,2と後輪3,3に伝達するようにしている。
なお、動力伝達経路については後述するが、ミッションケース6内には機体の進行方向を切替える前後進切替装置8と車速を変更する変速装置9が設けられている。そして、ステアリングハンドル11の横に設けた前後進切替レバー10を前後方向に動かすことによって機体が前進若しくは後進するようになっている。また、ミッションケース6の後上部には油圧シリンダケース14が設けられ、この油圧シリンダケース14の左右両側にはリフトアーム15,15が回動自在に枢着されている。リフトアーム15,15とロワーリンク16,16との間にはリフトロッド17,17が介装連結され、ロワーリンク16,16の後部には作業機であるロータリ耕耘装置18が連結されている。操縦席12の横に設けた油圧操作レバー20を上昇側に操作して油圧シリンダケース14内に収容されている油圧シリンダ(図示省略)に作動油を供給するとリフトアーム15,15が上昇側に回動され、リフトロッド17、ロワーリンク16等を介してロータリ耕耘装置18が上昇する。反対にこの油圧操作レバー20を下降側に操作すると油圧シリンダ内の作動油は油圧タンクを兼ねるミッションケース6内に排出され、リフトアーム15,15を下降回動させる。
前記ロータリ耕耘装置18は耕耘部21と耕耘部21上方を覆う主カバー22と主カバー22後部に枢着されたリヤカバー23等を有する。
次に図2、図3に基づいて動力伝達経路について説明する。エンジン5のフライホイル25と一体の出力軸27後方には遊星ギヤ機構28を介して前後進切替装置8と高低切替装置29が設けられている。
遊星ギヤ機構28はキャリヤ30と複数個のプラネットギヤ32…とサンギヤ34等からなり、プラネットギヤ32…はキャリヤ30に固着された3本のピン35…に夫々回転自在に支持されている。1つのプラネットギヤ32は大小の2段ギヤ32a,32bからなり、前記出力軸27の端部に形成した出力ギヤ27aがプラネットギヤ32の大径ギヤ32aに噛み合い、このプラネットギヤ32の小径ギヤ32bはキャリヤ30にピン37にて支持されたギヤ39に噛み合い、このギヤ39がサンギヤ34に直接噛み合うように構成している。
符号40は中心部において軸長手方向に沿うボス部40aを有する断面形状が椀状の回転体であり、進行方向前側が開口されており、この回転体40は前記キャリヤ30に図示外のボルトによって一体的に固着されている。従ってキャリヤ30が回転するとこの回転体40も一緒に回転する。これらキャリヤ30と回転体40が一体になったものは前後2箇所がベアリング41,42によって支持されている。
サンギヤ34は断面形状がクランク状をなし、サンギヤ34の歯部34aと反対側(後端側)は半径方向外側に向けて径が大きく拡がった円筒部34bが形成され、この円筒部34bには前後方向に沿うスリット(図示省略)が設けられ、このスリットにドーナツ状の摩擦板44…が複数枚、前後に移動はできるが回転はできない状態で嵌合装着されている。
回転体40の内側に嵌合されたピストン46がシリンダ室47内に流入した作動油によって前側に移動させられると前記摩擦板44…は圧着されてキャリヤ30とサンギヤ34を一体化する。この状態ではサンギヤ34とスプライン嵌合している伝動軸48が正転方向に回転させられて機体は前進する。
なお、この実施例ではこのピストン46が前後進切替装置8の前進クラッチを構成するものであり、以下前進用のクラッチを第1クラッチAと呼ぶ。この第1クラッチAの半径方向外側には第2クラッチBである後進クラッチが設けられる。
第1クラッチAと第2クラッチBを収容する固定ドラム50は円筒状をなし、中央部には前後の空間部を仕切る仕切壁55が設けられている。更に第1クラッチAと第2クラッチBとの間を仕切るように介装された回転体40のスリット部40aと、固定ドラム50の外周縁前端部のスリット部50aとの間にもドーナツ状で複数の摩擦板52…が介装され、この摩擦板52…をシリンダ室58内に収容された後進用のピストン53が押圧するとキャリヤ30が固定されて回転を停止し、サンギヤ34のみが回転させられ、その結果、伝動軸48が逆向きに回転し、機体を後進させるようにしている。
固定ドラム50はミッションケース6に着脱可能に取り付けられるものであって、仕切壁55には油路57が形成されており、この油路57と前進用のシリンダ室47、後進用のシリンダ室58が夫々接続されている。
一方、仕切壁55の後側空間部には前側と同じように半径方向に2室が設けられ、半径方向の内側の室には皿バネ60が設けられ、外側の室にはシリンダ室62とピストン63が設けられている。符号65は前側空間部に配設された回転体40に相当する第2の回転体であり、固定ドラム50に設けたベアリング66により回転自在に支持されている。回転体40の外周には前後方向に沿うスリット68が複数個設けられ、このスリット68…と伝動軸48の大径部48aとの間には軸長手方向には移動できるが回転はできない状態で複数個の摩擦板70…が介装されている。この回転体65のスリット68…と固定ドラム50の後部外周に設けた前後方向に沿うスリット72…との間にも軸長手方向には移動できるが回転はできない状態で複数個の摩擦板74…が介装されている。また、両摩擦板70,74同士の間には1枚のセパレータプレート75が設けられ、このセパレータプレート75を皿バネ60で常時前側に向けて押圧すべく構成している。セパレータプレート75は前記ピストン63を非作動側に押し戻す役目を果たす。即ち、このセパレータプレート75は前後方向に移動可能な状態で摩擦板70と摩擦板74との間に設けられており、常態では半径方向内側の摩擦板70同士を圧着して外側の摩擦板74間には隙間がある状態とし、反対にシリンダ室62内に作動圧油を流入させてピストン63を後方へ移動させると半径方向内側の摩擦板70同士には隙間が生じるが外側の摩擦板74同士は圧着されるように構成している。
なお、この実施例では内側の皿バネ60を第3クラッチCと呼び、その外側のピストン63を第4クラッチDと呼ぶ。
更に前記の第2回転体65の後部には前側キャリヤ30と同じようにキャリヤ77が一体的に固着され、このキャリヤ77にもピン78によってプラネットギヤ79が回転自在に支持されている。
プラネットギヤ79は大径ギヤ79aと小径のギヤ79bからなり、大径ギヤ79aは伝動軸48側のギヤ82に噛み合い、小径のギヤ79bは出力軸80のギヤ80aに噛み合っている。
このような構成において、皿バネ60によってセパレータプレート75が摩擦板70…を押圧しているときは伝動軸48と回転体65とが一体となり、従って後キャリヤ77も回転体65と一体となってベアリング66の周りを回転し、出力軸80から高速の回転が取り出されるように構成している。
そして、シリンダ室62に作動油が供給されると皿バネ60に抗してピストン63が後方へ向けて移動し、回転体65及びキャリヤ77を固定ドラム50に押し付け、これらを固定する。このため、伝動軸48の回転は伝動軸48の後方寄り部位に設けられたギヤ82、プラネットギヤ79等を順次介して出力軸80側に取り出される。この場合、先の場合よりも減速された比較的低速の回転が出力軸80から取り出されることになる。言い換えると、第3クラッチCが繋がった状態では高速状態となり、第4クラッチDが接続されると低速状態に切り替るように構成している。
以上の説明からわかるように、固定ドラム50に対して中央の仕切壁55を挟んで前側に第1クラッチAと第2クラッチBが設けられ、仕切壁55の後側には第3クラッチCと第4クラッチDが設けられ、第1クラッチAは第2クラッチBよりも半径方向内側にあり、第3クラッチCは第4クラッチDよりも内側に設けられているのである。しかも、第1クラッチAと第2クラッチBとは前後方向において重なり、第3クラッチCと第4クラッチDも前後方向に一部重なるように構成したので、4つのクラッチA,B,C,Dを有するものでありながら変速装置の前後方向の長さを大幅に短縮することができるのである。
なお、この実施例では第3クラッチを皿バネ60を用いた機械式のクラッチで構成したが、この第3クラッチも他の3つのクラッチのように油圧式のクラッチで構成してもよいのである。
次に図3の動力伝達線図に基づいて伝動系の概略の構成を説明する。この図は、トラクタ1のミッションケース6内に組み込まれた動力伝達機構を模式的に表したものであり、図2で述べた機構に類似する変速装置をもう1組その後方に連結して4段の変速部を構成したものである。図2の変速ユニット83は固定ドラム50の仕切壁55の前側に前後進切替装置8を設け、後側に高低速切替機構29を設ける構成としたが、その後方に設けられた変速ユニット84は、前側の変速ユニット83の後半分を前後対称にした形態となっている。従って、この後側のユニット84だけで4段の変速が可能になる。前側のユニット83を含むと前後2組の変速ユニット83,84により前進側8段、後進側8段の変速が可能となるものである。
図3において、主変速以下の構成を説明すると、主変速装置の後方には3段変速可能な副変速装置86が設けられている。
副伝動軸87上に設けられた前側のシフタ88を前方に移動させると副変速の「高速」が得られ、このシフタ88を後側に移動させると副変速の「中速」が得られ、後側のシフタ89を後方へ移動させると副変速の「低速」が得られ、これらの変速された回転動力がドライブピニオン軸91に伝達される。ドライブピニオン軸91の動力は更に後輪デフ装置92、後輪最終減速機構93を介して後車軸94に伝達される。
一方、ドライブピニオン軸91から分岐した前輪駆動用の動力は、等速四駆クラッチ95と増速クラッチ96からなる前輪増速装置97に伝達され、等速四駆クラッチ95が接続されると後輪3と前輪2の周速度が略等しい状態で前後輪2,3が駆動され、増速クラッチ96が接続されると前輪駆動軸98は増速回転され、前輪2は後輪3よりもその周速度が倍になって回転するように構成されている。なお、図3において符号99は前輪デフ装置、100は前輪ファイナルケース部の減速機構、101は前輪最終減速機構である。
次に同図に基づいてPTO系の動力伝達機構を説明する。エンジン5の回転動力はギヤ機構104を介して PTO駆動軸105に伝達され、このPTO駆動軸105の後部にはPTOクラッチ106が設けられ、更にその後方に軸の回転方向を正逆に切り替える正逆転切替装置108が設けられている。正逆転切替装置108の後方には高低2段の切替が可能な変速装置109が設けられ、ここで変速された回転がPTO軸110から取り出される。従って、この実施例では正転、逆転とも2段の回転がとれるようになっている。
次に図4に示す油圧回路について説明する。油圧ポンプ115から送り出された作動圧油は比例減圧弁120に入って一定の圧力に保持され、前進クラッチと後進クラッチと高低切替用のクラッチと1・2速切替用のクラッチと3・4速切替用のクラッチを夫々制御する比例制御弁121,122,123,124,125に送られる。これらの比例制御弁はCPUを有するコントローラ127からの指令によって弁の開口量が制御されるが、この中でも前進クラッチと後進クラッチは、クラッチペダル129の回動基部に設けられたポテンショメータ128からの信号を受けて比例制御がなされる。したがって、従来の機械式クラッチを有するトラクタや自動車のようにクラッチペダル129の踏込量に応じて半クラッチ状態が作り出せるものである。前後進切替装置8以外の比例制御弁122,123,124、125については、変速のタイミングや車速、負荷の状態等に応じてコントローラ127から指令が出され、クラッチ接続のタイミングが適宜コントロールされる。
更に前進クラッチ(第1クラッチA)と後進クラッチ(第2クラッチB)に対しては2組の比例制御弁121,122だけでなく2位置4ポート式の1個の切替弁135が並列に設けられており、この切替弁135は、通常は両クラッチと油圧タンクを兼ねるミッションケース6との間を遮断するが、クラッチペダル129を最大限踏み込んで踏込終端に設けたスイッチ130がONするとこの切替弁135が開口側に移動して前進クラッチあるいは後進クラッチ室内の作動油が油圧タンク側に戻るようにしているのである。
即ち、クラッチペダル129を終端まで踏み込むとシリンダ室内に流入していた作動油がタンクに戻るために走行系動力は中立状態になって機体が停止するのである。本来はクラッチペダル129を踏むとポテンショメータ128がその変位を検知し、クラッチをニュートラル状態に復帰させるものであるが、電気的な故障等によりポテンショメータが正常に作動しないような場合が考えられ、このような場合においても、クラッチペダル129を最大踏込んでこのスイッチ130がONになるとクラッチが遮断されるため機体を確実に停止させることができるのである。
次に作用について説明する。
操縦席12の近傍に設けた変速ボタンスイッチを押して変速段を指定し、この状態で前後進レバー10を前進側に移動させ、踏んでいたクラッチペダル129から徐々に足を離すと油圧ポンプ115から送り出された作動圧油は比例減圧弁12を通って比例制御弁121に至り、圧力制御された作動油が前進側のシリンダ室47内に流入する。ピストン46が前方に移動して摩擦板44を圧着し、遊星ギヤ機構28のキャリヤ30とサンギヤ34とを一体化し、出力軸27と同じ方向の回転を伝動軸48に与える。この場合において、オペレータによって変速段が指定されているので、前側の変速ユニット83か後側の変速ユニット84の中の選択されたクラッチが接続され、主変速1段から8段までの中の指定された変速段が接続される。同時に副変速装置86は高速、中速、低速の中の3段の中から1段が選択され、オペレータが指定した変速段で機体を走行させることができる。
走行中にクラッチペダル129を踏み込むと半クラッチ状態となり機体の車速を一時的に低下させることができる。前後進レバー10を後進側に引くと前進クラッチ(第1クラッチA)はOFFとなり、後進クラッチ(第2クラッチB)が作動する。
即ち、前進クラッチ側のシリンダ室47内の作動油はタンク側に戻され、その半径方向外側に設けられた後進クラッチ用のシリンダ室58内に作動油が流入する。すると、ピストン53が前側に移動して摩擦板52同士を圧着し、キャリヤ30を固定ドラム50側に固定する。この場合には出力軸27の回転は出力ギヤ27a、遊星ギヤ機構28のプラネットギヤ32a、32b,ギヤ39、サンギヤ34を順次経て伝動軸48に逆向きの回転を与える。機体は前進速度と略同速で後方に動き出し、機体を後退させる。
前進走行中、あるいは後進走行中にクラッチペダル129を踏み込むとその踏込み量をポテンショメータ128が検知し、半クラッチ状態にしたり、機体を停止させたりする。クラッチペダル129を最大踏込み位置まで踏むとスイッチ130がONとなり、切替弁135を油路遮断側から油路開放側に切り替えて、前進側のシリンダ室47あるいは後進側のシリンダ室58とタンクとを油圧回路的に接続してシリンダ室に流入していた作動油をタンク内に回収させ、機体を確実に停止させることができるものである。
以上のような構成において、前進側の第1クラッチAも第2クラッチBも比例制御弁121,122で制御する構成としたので、クラッチ接続のショックを軽減させることができる。また、この実施例では前後進切替装置8を構成するにあたり、遊星ギヤ機構28のキャリヤ30を回転させるか固定するかによって前進側と後進側の選択を行わせるようにしたが、ブレーキを掛けてキャリヤ30を固定する場合は大きい力が必要である。この例では前進側のクラッチを半径方向内側とし、キャリヤ30を固定する際に大きな制動力が要る後進側のクラッチを半径方向外側としたので、前進走行時あるいは後進走行時の動力伝達効率もよく、エンジン馬力を損失するようなことがない。また、前進側の油圧クラッチと後進側の油圧クラッチは夫々独立して構成されているので、前進側のクラッチを接続した状態で後進側のクラッチを僅かに接続して伝動軸の回転を微妙に制御することもでき、作業負荷に応じたクラッチの圧力制御も簡単に行える。
トラクタの全体側面図である。 変速装置の要部の断面図である。 動力伝達線図である。 油圧回路図である。 ブロック図である。
符号の説明
1 トラクタ
2 前輪
3 後輪
4 ボンネット
5 エンジン
6 ミッションケース
8 前後進切替装置
9 変速装置
10 前後進レバー
28 遊星ギヤ機構
29 高低切替装置
30 キャリヤ
32 プラネットギヤ
34 サンギヤ
40 回転体
50 固定ドラム
55 仕切壁
A 第1クラッチ
B 第2クラッチ
C 第3クラッチ
D 第4クラッチ

Claims (2)

  1. 円筒状固定ドラムの中央を壁で仕切り、仕切壁の前後に空間部を形成し、前後いずれかの空間部に第1クラッチと第2クラッチを設け、反対側の空間部には第3クラッチと第4クラッチを収容したことを特徴とする動力車両の変速装置。
  2. 第1クラッチと第2クラッチは側面視において前後方向に少なくとも一部が重複し、第1クラッチが半径方向内側で第2クラッチがその外側となるように構成すると共に、反対側の第3クラッチは半径方向内側に、第4クラッチはその外側に設けたことを特徴とする請求項1記載の動力車両の変速装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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