JPH09111098A - ヒンジ耐久性の優れたポリオキシメチレン成形品 - Google Patents

ヒンジ耐久性の優れたポリオキシメチレン成形品

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JPH09111098A
JPH09111098A JP27423295A JP27423295A JPH09111098A JP H09111098 A JPH09111098 A JP H09111098A JP 27423295 A JP27423295 A JP 27423295A JP 27423295 A JP27423295 A JP 27423295A JP H09111098 A JPH09111098 A JP H09111098A
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polymer
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mol
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Masahiko Sato
政彦 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、耐久性および復元性の優れたヒン
ジ部を有するポリオキシメチレン製成形品を提供するも
のである。 【解決手段】 オキシメチレン単位(−CH2O−)の
繰り返しよりなる重合体中に、特定のオキシアルキレン
単位がオキシメチレン単位100mol当たり、0.0
7〜0.5mol挿入された構造を有し、且つ、重合体
の末端基が、主に、アルコキシ基、ヒドロアルコキシ
基、ホルメート基であるポリオキシメチレン共重合体か
らなるヒンジ部を有する成形品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヒンジ部の耐久性及
び復元性に優れたポリオキシメチレン成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシメチレンは、従来からバラン
スのとれた機械物性と優れた疲労特性を有していること
から、広くヒンジ部を有する成形品として使用されてい
る。しかし、ポリオキシメチレンはホモポリマーとコポ
リマーに大別される。ポリオキシメチレンホモポリマー
からなるヒンジ部を有する成形品は復元性は優れている
が、ヒンジ部の耐久性は劣る。又、ポリオキシメチレン
コポリマ−は復元性は劣るがヒンジ部の耐久性は優れ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐久性およ
び復元性の優れたヒンジ部を有するポリオキシメチレン
製成形品を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、オキ
シメチレン単位(−CH2O−)の繰り返しよりなる重
合体中に、下記一般式のオキシアルキレン単位
【0005】
【化2】
【0006】(R、R0:独立で水素、アルキル基、ア
リル基より選ばれ、更に異なる炭素原子に結合するR、
異なる炭素原子に結合するR0もそれぞれ独立で水素、
アルキル基、アリル基より選ばれる。nは1以上の整数
であり,n=1の割合がオキシアルキレン単位全体の9
5mol%以上、n≧2の割合がオキシアルキレン単位
全体の5mol%以下、m=2〜6)がオキシメチレン
単位100mol当たり、0.07〜0.5mol挿入
された構造を有し、且つ、重合体の末端基が、主に、ア
ルコキシ基、ヒドロアルコキシ基、ホルメート基である
ポリオキシメチレン共重合体からなるヒンジ部を有する
成形品である。
【0007】本発明において、重要なポイントの1つ
は、ポリオキメチレン共重合体中のポリアルキレン単位
の挿入量である。即ち、ポリオキメチレン共重合体中
の、オキシアルキレン単位の挿入率がオキシメチレン単
位100mol当たり、0.07〜0.5molであ
り、好ましくは0.1〜0.3molである。オキシア
ルキレン単位の挿入率が0.1mol未満の場合には、
ヒンジ部の耐久性が劣る。一方、0.5molを越える
場合には、復元性が劣る。
【0008】また、オキシアルキレン単位のシーケンス
も重要なポイントであり、オキシアルキレン単位はブロ
ックと成らずに出来得る限り単独で共重合体中に分散さ
せることが好ましい。オキシアルキレン単位のシーケン
スを表すnは、n=1の割合がオキシアルキレン単位全
体の95mol%以上、n≧2の割合がオキシアルキレ
ン単位全体の5mol%以下であることが必要である。
n=1の割合が95mol%以下の場合には十分な耐久
性を得ることが出来ない。
【0009】これら、オキシアルキレン単位の挿入量と
シーケンスは、重合体を3NのHCl水溶液中で加熱分
解し、分解液中のアルキレングリコール、ジアルキレン
グリコール、トリアルキレングリコールを分析すること
で求められる。このほか、ポリオキメチレン共重合体の
末端ホルメートの量も重要なポイント1つである。
【0010】本発明においてポリオキメチレン共重合体
の末端基は、メトキシ基(−OCH 3)等のアルコキシ
基,下記一般式のヒドロキシアルコキシ基
【0011】
【化3】
【0012】(R、R0:独立で水素、アルキル基、ア
リル基より選ばれ、更に異なる炭素原子に結合するR、
異なる炭素原子に結合するR0もそれぞれ独立で水素、
アルキル基、アリル基より選ばれる。m=2〜6)、ホ
ルメート基が主である。これら以外の末端基、例えば、
オキシメチレンユニットに付加した水酸基は、非常に不
安定で、重合後の後処理、例えばアルカリ性物質の存在
下での加熱分解によって、分解除去し、ヒドロキシアル
コキシ基とされている。
【0013】ポリオキメチレン共重合体のホルメート末
端基の量は、重合体を熱プレスして得たフィルムの赤外
線分光スペクトルにより測定できる。末端ホルメートに
起因する吸収波数(ν)は1710cm-1であり、ポリ
オキシメチレン主鎖のメチレン基に起因する吸収波数
(ν)は1470cm-1である。共重合体の末端ホルメ
ート基の量はこれら吸光度の比D1710/D1470で表すこ
とができる。
【0014】本発明における共重合体のホルメート基の
量はD1710/D1470として0.025以下、更に好まし
くは0.02以下が好ましい。D1710/D1470が0.0
25を超えると、復元性が劣る。このように、限定され
た主鎖組成と末端基を有するポリオキメチレン共重合体
からなるヒンジ成形品のみヒンジの耐久性に優れ、か
つ、復元性の優れたポリオキシメチレン製ヒンジ成形品
が得られる。
【0015】ポリオキシメチレン共重合体は、ホルムア
ルデヒドもしくはトリオキサンと、下記一般式
【0016】
【化4】
【0017】(R、R0:独立で水素、アルキル基、ア
リル基より選ばれ、更に異なる炭素原子に結合するR、
異なる炭素原子に結合するR0もそれぞれ独立で水素、
アルキル基、アリル基より選ばれる。m=2〜6)で表
される環状エーテル、もしくは、下記一般式
【0018】
【化5】
【0019】(R、R0:独立で水素、アルキル基、ア
リル基より選ばれ、更に異なる炭素原子に結合するR、
異なる炭素原子に結合するR0もそれぞれ独立で水素、
アルキル基、アリル基より選ばれる。m=2〜6)で表
される環状ホルマールとをカチオン触媒を用いて共重合
し得ることが出来る。このポリオキメチレン共重合体を
得るために用いられる環状エーテルとしては、エチレン
キシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチ
レンオキシドなどが挙げられる。
【0020】環状ホルマールとしては、例えば、エチレ
ングリコールホルマール(1,3−ジオキソラン)、ジ
エチレングリコールホルマール、1,3ープロパンジオ
ールホルマール、1,4ーブタンジオールホルマール、
1,5−ペンタンジオールホルマール、1,6−ヘキサ
ンジオールホルマールなどが挙げられる。好ましいコモ
ノマ−はエチレングリコールホルマール(1,3−ジオ
キソラン)、1,4−ブタンジオ−ルホルマール等の環
状ホルマールである。
【0021】本発明のヒンジ部を有する成形品の原料と
なるポリオキシメチレン共重合体、即ち、限定された主
鎖組成と末端基を有するポリオキメチレン共重合体を、
得るために用いられるカチオン重合触媒としては、パー
フルオロアルキルスルホン酸叉はその誘導体が適してい
る。具体的として、トリフルオロメタンスルホン酸、ペ
ンタフルオロエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパ
ンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ウンデ
カフルオロペンタンスルホン酸、パーフルオロヘプタン
スルホン酸等、また誘導体としては、トリフルオロメタ
ンスルホン酸無水物、ペンタフルオロエタンスルホン酸
無水物、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸無水物、ノ
ナフルオロブタンスルホン酸無水物、ウンデカフルオロ
ペンタンスルホン酸無水物、パーフルオロヘプタンスル
ホン酸無水物等の超強酸無水物、あるいはトリフルオロ
メタンスルホン酸メチル、トリフルオロメタンスルホン
酸エチル、ペンタフルオロエタンスルホン酸メチル、ヘ
プタフルオロプロパンスルホン酸メチル等の超強酸のア
ルキルエステル、あるいはトリフルオロメタンスルホン
酸トリメチルシリル、トリフルオロメタンスルホン酸ト
リエチルシリル等の超強酸のアルキルシリルエステルな
どが挙げられる。
【0022】この場合、触媒濃度は、主モノマーに対
し、1×10-6〜2×10-5mol%の範囲が好まし
い。通常トリオキサンの重合あるいは共重合に触媒とし
て用いられるルイス酸例えば三フッ化ホウ素、四塩化ス
ズ、四塩化チタン、五フッ化リン、五塩化リン及びその
化合物叉はその塩も使用できる。しかしこれらの触媒
を、使用した場合には、得られた共重合体のオキシアル
キレン単位のシーケンスを表すn=1の割合がオキシア
ルキレン単位全体の95mol%以上を得ること、およ
び共重合体の末端ホルメート基の濃度が、D1710/D
1470を0.025以下を満足することが難しい。
【0023】重合時の分子量調節剤は、アルコール、エ
ーテル類が好ましく、特にメチラールなどのアルキルエ
ーテルが最も好ましい。本発明のヒンジ部を有する成形
品の原料となるポリオキシメチレン共重合体の分子量
は、10,000〜200,000の範囲が好ましい。
分子量が10,000以下では、充分な耐久性を得るこ
とが出来ない、また、分子量が200,000以上では
射出成形が非常に困難となる。
【0024】重合装置としては、バッチ式、連続式のい
ずれでもよい。バッチ式重合装置としては、一般的に撹
拌機付きの反応槽が使用でき、連続式装置としては、コ
ニーダー、2軸スクリュウー式連続押しだし混練機、2
軸のパドルタイプの連続混合機などのセルフクリーニン
グ型混合機が使用できる。重合温度は、60〜200
℃、好ましくは、60〜170℃で行うことが出来る。
また、重合時間は、一般に10秒以上100分以下が選
ばれる。
【0025】重合後、重合ポリマー中に含まれる触媒
は、解重合を起こすため、通常、触媒を失活する。重合
触媒の失活法としては、トリエチルアミン等の塩基性物
質を含む溶液と重合ポリマーの接触あるいは重合ポリマ
ーへの塩基性物質の添加による酸触媒の中和が一般的で
あるが、少なくとも2種類以上の金属酸化物あるいは金
属水酸化物からなる結晶性の酸吸着剤を添加溶融混合す
ることが非常に効果的な方法である。更に詳しくは、ポ
リオキシメチレン共重合体100重量部に対し、a.ア
ルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の少なくと
も1種と、3価及び4価元素の酸化物より選ばれる少な
くとも1種からなる少なくとも2種の酸化物を主成分と
するイオン吸着体、叉はb.一般式 M11-xM2x(OH)2n- x/n・mH2O (但し、式中M1はアルカリ土類金属より選ばれる少な
くとも1種の2価金属で、M2は3価金属で、An-はn
価のアニオンである。また、0<x≦0.5であり、m
は正の数である。)で表されるイオン吸着体より選ばれ
る少なくとも1種を0.01〜5.0wt%が好まし
く、更には0.01〜1wt%添加し溶融混合すること
が好ましい。ここで、アルカリ金属酸化物としてはNa
2O,K2O等が挙げられ、アルカリ土類金属酸化物とし
てはMgO,CaO等が挙げられ、3価及び4価元素の
酸化物としては,Al23,SiO2,TiO2等が挙げ
られる。これら酸化物より選ばれる少なくとも2種の酸
化物を主成分とするイオン吸着体として、具体的には
2.5MgO・Al23・nH2O、2MgO・6Si
2・nH2O、Al23・9SiO2・nH2O、Al2
3・Na2O・2CO3・nH2O、Mg0.7Al0.3
1.15等が挙げられる。また一般式 M11-xM2x(OH)
2n- x/n・mH2O において、M1の例としては、M
g,Ca等、M2の例としては、B,Al,Ga,I
n,Ti,Tl等、An-の例としてはCO3 2-,OH-
HCO3 -,H2PO4 -,NO3 -,I-,サルチル酸イオン
-、クエン酸イオン-、酒石酸イオン-等が挙げられる。
特に好ましい例としてはCO3 2-,OH-が挙げられる。
この種のイオン吸着体の具体例としては、Mg0.75Al
0.25(OH)2CO3 0.125・0.5H2Oで示される天
然ハイドロタルサイト、Mg4.5Al2(OH)13CO3
・3.5H2O等で示される合成ハイドロタルサイトが
ある。
【0026】これら失格剤の添加量は重合体に対し、
0.001〜0.5wt%が好ましく、更に好ましくは
0.005〜0.05wt%である。添加量が0.00
1wt%以下では重合触媒の失活が不十分であり、ま
た、添加量が0.5wt%以上では、成形時に着色し、
成形品の色調を悪化させる。失活剤の粒径は、分散性を
向上させるために、100μm以下が好ましい。更に失
活剤は、重合体との分散性を向上させるために表面処理
することもできる。
【0027】失活剤の添加は、重合終了後、重合機に供
給、あるいは連続重合機においては重合機の後段部に供
給、叉は重合機から排出された重合体に添加混合などに
より行うことが出来る。失活剤を添加された重合体は、
更に溶融混合することによって、より完全に重合触媒を
失活する事が出来る。溶融混合は、重合体の融点から2
70℃の温度範囲で実施される。溶融混合装置として
は、単軸スクリュウ式連続押しだし機、コニーダー、2
軸スクリュウ式連続押出機などが挙げられる。
【0028】得られた共重合体が、不安定な末端水酸基
を有する場合には、従来公知の方法で、例えばトリエチ
ルアミン水溶液などの塩基性物質と加熱処理をする事に
よって、不安定部分を分解除去する。また、この操作
は、触媒の失活剤の添加溶融混合操作と同時にあるいは
同じ溶融混合機によって実施することが出来る。本発明
のポリオキシメチレン製ヒンジ部を有する成形品は、以
上の方法によって得られたポリオキシメチレン共重合体
を、必要に応じて従来公知の添加剤、例えば各種の酸化
防止剤、熱安定剤、顔料、核剤、帯電防止剤、潤滑剤、
ガラスファイバー、カーボンファイバー、タルク、マイ
カ等各種フィラーなどを混練した後、射出成形して得る
ことが出来る。射出成形機としては、スクリュウータイ
プ、プランジャータイプ等使用できる。好ましい成形条
件としては、シリンダー温度180℃〜230℃、金型
温度0℃〜120℃である。その他種々の条件について
は、成形品の大きさ、形状などによって設定することが
出来る。
【0029】本発明のポリオキシメチレン製ヒンジ部を
有する成形品は、優れたヒンジ耐久性を有しており種々
の用途に使用することが出来る。特に、ヒンジの耐久性
に優れ、かつ、復元性を要求する用途に適している。
【0030】
【発明の実施の形態】実施例中の測定項目は次の通りで
ある。 (1)末端ホルメートは、共重合体を200℃で熱プレ
スし15μのフィルムを形成する。得られたフィルムの
赤外線吸収スペクトルを取り、末端基ホルメ−トに起因
する吸光度(D1710)と、メチレン基に起因する吸光度
(D1470)の比D 1710/D1470で示す。 (2)オキシアルキレンユニット挿入量及びシーケンス 共重合体10gを100mlの3NHCl水溶液に入れ
密封容器中で、120℃×2時間加熱し分解させる。冷
却後水溶液中のアルキレングリコール、ジアルキレング
リコール、トリアルキレングリコールの量をガスクロマ
トグラフィー(FID)にて測定し、オキシアルキレン
ユニットの量を共重合体のオキシメチレンユニットに対
する割合(モル%)で表す。オキシアルキレンユニット
のシーケンスは、モノアルキレングリコールの量がn=
1に、ジアルキレングリコールの量がn=2に、トリア
ルキレングリコールの量がn=3に対応する。 (3)MI、ASTM D−1238−86に基づいて
求める。 (4)ヒンジ部の耐久性:ヒンジ耐久試験機で破壊にい
たる積算数で示す。
【0031】測定条件:肉厚3mmt、ヒンジ部先端R
=0.5、ヒンジ部肉厚0.3mmt、繰り返し速度1
50回/min、角度30゜、荷重800gf、環境;
23℃、50%である。 (5)復元性:30L×4W×2tの試験片の片端を固
定し、固定部と反対の端に5kgfの加重を繰り返し加
え、1000回復元性保持率(%)で示す。 [ポリオキシメチレン共重合体の製造] (1)サンプルAの製造 高度に精製したトリオキサン(トリオキサン中の水2p
pm,蟻酸3ppm)2000g、1,3−ジオキソラ
ン(トリオキサンに対し0.8mol%)、およびメチ
ラール(トリオキサンに対し0.2mol%)を2枚の
Σ羽根を有するジャケット付きのニーダーに入れて70
℃に昇温した。ついでトリフルオロメタンスルホン酸の
ジオキサン溶液(0.002mol/l)をトリフルオ
ロメタンスルホン酸がトリオキサンに対し5×10-6
ol%となるように加え重合を行った。反応開始後、1
5min経過したところでジャケットに冷水を入れ窒素
雰囲気下冷却した。1時間後、ニーダーの内容物を取り
出し失活剤としてMg00. 75Al0.251.125 (KWー
2300協和化学)を得られたポリマーに対し0.01
wt%添加し、ベント付きの2軸押出機を用いて、20
0℃で押出した。更に、得られたポリマー100重量部
に対しトリエチルアミン1重量部、水5重量部、2,2
−メチレンビス−(4メチルー6ーt−ブチルフェノー
ル)を0.2重量部添加し、ベント付き単軸押し出し機
で押し出した(押し出し温度200℃、ベント圧力20
0torr)。得られたポリマーの末端は、メトキシ
基、オキシエトキシ基、ホルメート基で構成されてい
る。 (2)サンプルB〜Eの製造 サンプルAと同様の方法で、1,3−ジオキソランの
量、メチラールの量を変えポリオキシメチレン共重合体
を合成した。得られたポリマーの末端は、メトキシ基、
オキシエトキシ基、ホルメート基で構成されている。
【0032】
【実施例1】得られたサンプルAの末端ホルメ−ト,オ
キシアルキレンユニット挿入量,オキシアルキレンユニ
ットのシーケンス、MIを評価した。結果を表1に示
す。サンプルAを原料に用い射出成形機(シリンダー温
度200℃、金形温度50℃)にてヒンジ試験片を成形
した。ヒンジ耐久試験機により耐久性を評価した。また
別途、成形した試験片を用い復元性の評価を行った。結
果を表2に示す。
【0033】
【実施例2〜5】実施例1と同様の方法で、サンプルB
〜Eについて同様の評価を行った。結果を表1及び2に
示す。いずれもヒンジの耐久性は良好で、且つ、復元性
も非常に良好であった。
【0034】
【比較例1、2】市販のポリオキシメチレンホモポリマ
ーであるテナック5010(旭化成製)、デルリン50
0(Du Pont製)について、実施例1と同様の方
法で同様の評価を行った。結果を表1及び2に示す。テ
ナック5010の末端基は、アセテート基、デルリン5
00の末端基は、アセチル基とメトキシ基で構成されて
いる。いずれも復元性は良好であったが、ヒンジの耐久
性は非常に劣っていた。
【0035】
【比較例3、4】市販のポリオキシメチレンコポリマー
であるテナックーC4510(旭化成製)、ジュラコン
M−90−02(ポリプラスチックス製)について、実
施例1と同様の方法で、同様の評価を行った。結果を表
1及び2に示す。テナックーC4510,ジュラコンM
ー90−02共に、末端基はメトキシ基、オキシエトキ
シ基、ホルメート基で構成されている。いずれもヒンジ
の耐久性は良好であったものの、復元性は非常に劣って
いた。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明により、ヒンジ部の耐久性及び復
元性に優れたポリオキシメチレン成形体が得られた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシメチレン単位(−CH2O−)の
    繰り返しよりなる重合体中に、下記一般式のオキシアル
    キレン単位 【化1】 (R、R0:独立で水素、アルキル基、アリル基より選
    ばれ、更に異なる炭素原子に結合するR、異なる炭素原
    子に結合するR0もそれぞれ独立で水素、アルキル基、
    アリル基より選ばれる。nは1以上の整数であり,n=
    1の割合がオキシアルキレン単位全体の95mol%以
    上、n≧2の割合がオキシアルキレン単位全体の5mo
    l%以下、m=2〜6)がオキシメチレン単位100m
    ol当たり、0.07〜0.5mol挿入された構造を
    有し、且つ、重合体の末端基が、主に、アルコキシ基、
    ヒドロアルコキシ基、ホルメート基であるポリオキシメ
    チレン共重合体からなることを特徴とするヒンジ部を有
    する成形品。
  2. 【請求項2】 重合体の赤外線分光測定において、末端
    基ホルメ−トに起因する吸光度(D1710)が、メチレン
    基に起因する吸光度(D1470)に対して下記式で示され
    る範囲にあることを特徴とする請求項1記載のヒンジ部
    を有する成形品。 D1710/D1470≦0.025
  3. 【請求項3】 ポリオキシメチレン共重合体に対し、
    a.アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物より
    選ばれる少なくとも1種と、3価及び4価元素の酸化物
    より選ばれる少なくとも1種からなる少なくとも2種の
    酸化物を主成分とするイオン吸着体。叉はb.一般式 M11-xM2x(OH)2n- x/n・mH2O (但し、式中M1はアルカリ土類金属より選ばれる少な
    くとも1種の2価金属を示し、 M2は3価金属を示
    し、An-はn価のアニオンを示す。またxは0<x≦
    0.5であり、mは正の数である。)で表されるイオン
    吸着体より選ばれる少なくとも1種を0.001〜0.
    5wt%含むことを特徴とする請求項1記載のヒンジ部
    を有する成形品。
JP27423295A 1995-10-23 1995-10-23 ヒンジ耐久性の優れたポリオキシメチレン成形品 Withdrawn JPH09111098A (ja)

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