JPH09110953A - ポリオキシメチレン圧入部品 - Google Patents

ポリオキシメチレン圧入部品

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JPH09110953A
JPH09110953A JP27100195A JP27100195A JPH09110953A JP H09110953 A JPH09110953 A JP H09110953A JP 27100195 A JP27100195 A JP 27100195A JP 27100195 A JP27100195 A JP 27100195A JP H09110953 A JPH09110953 A JP H09110953A
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JP
Japan
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group
press
polymer
polyoxymethylene
mol
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Application number
JP27100195A
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English (en)
Inventor
Kimihiro Kubo
公弘 久保
Norihiko Furuya
紀彦 古谷
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、圧入部品の割れが発生し難く、し
かも引き抜き力の優れたポリオキシメチレン圧入部品を
提供する。 【解決手段】 オキシメチレン単位(−CH2O−)の
繰り返しよりなる重合体中に、特定のオキシアルキレン
単位がオキシメチレン単位100mol当たり、0.0
7〜0.5mol挿入された構造を有し、且つ、重合体
の末端基が、主に、アルコキシ基、ヒドロアルコキシ
基、ホルメート基であるポリオキシメチレン共重合体か
らなる圧入部品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧入部品として優れ
たポリオキメチレン圧入部品に関する。さらに詳しく
は、限定された主鎖組成と末端基を有するポリオキメチ
レン共重合体からなる割れが防止され、しかも引き抜き
力の強いポリオキシメチレン圧入部品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシメチレンは、従来からバラン
スのとれた機械物性と優れた疲労特性を有していること
から、広く圧入部品として使用されている。しかし、従
来の技術で合成されたポリオキシメチレンはホモポリマ
ーとコポリマーに大別される。ポリオキシメチレンホモ
ポリマーからなる圧入部品は引き抜き力に優れている
が、ポリオキシメチレンコポリマーからなる圧入部品に
比べ割れやすいという欠点があった。一方、ポリオキシ
メチレンコポリマーからなる圧入部品は割れにくいとい
う点で優れているが、圧入部品としての引き抜き力はポ
リオキシメチレンホモポリマーからなる圧入部品に比べ
劣っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、圧入部品の
割れが発生し難く、しかも引き抜き力の優れたポリオキ
シメチレン圧入部品に関するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、オキ
シメチレン単位(−CH2O−)の繰り返しよりなる重
合体中に、下記一般式のオキシアルキレン単位
【0005】
【化2】
【0006】(R、R0:独立で水素、アルキル基、ア
リル基より選ばれ、更に異なる炭素原子に結合するR、
異なる炭素原子に結合するR0もそれぞれ独立で水素、
アルキル基、アリル基より選ばれる。nは1以上の整数
であり,n=1の割合がオキシアルキレン単位全体の9
5mol%以上、n≧2の割合がオキシアルキレン単位
全体の5mol%以下、m=2〜6)がオキシメチレン
単位100mol当たり、0.07〜0.5mol挿入
された構造を有し、且つ、重合体の末端基が、主に、ア
ルコキシ基、ヒドロアルコキシ基、ホルメート基である
ポリオキシメチレン共重合体からなる圧入部品である。
【0007】本発明ではポリオキシメチレンによる成形
品に硬質部材を圧入する。硬質部材としては金属、熱硬
化性樹脂が代表的である。本発明で割れとは硬質部材を
圧入時に生じるポリオキシメチレン成形品と硬質部材の
間の応力によって、成形品側に亀裂を生ずることを指
す。また、引き抜き力とは硬質部材の圧入方向と逆方向
に力を作用させ、成形品と硬質部材を引き離すのに要す
る力の大きさを指す。
【0008】また、本発明の圧入部品としては、歯車、
ローラー、溝付きローラー、カムコロ、シャフト、プー
リー、ディスク、軸付きアーム及びこれらの複合部品が
代表的に挙げられる。本発明において、重要なポイント
の1つは、ポリオキメチレン共重合体中のポリアルキレ
ン単位の挿入量である。
【0009】即ち、ポリオキメチレン共重合体中の、オ
キシアルキレン単位の挿入率がオキシメチレン単位10
0mol当たり、0.07〜0.5mol更に好ましく
は0.1〜0.3molの範囲にある。オキシアルキレ
ン単位の挿入率が0.1mol未満の場合には、割れが
発生しやすい。一方、オキシアルキレン単位の挿入率が
0.5molを越える場合には、引き抜き力が弱くな
る。
【0010】また、オキシアルキレン単位のシーケンス
も重要なポイントであり、オキシアルキレン単位はブロ
ックと成らずに出来得る限り単独で共重合体中に分散さ
せることが好ましい。オキシアルキレン単位のシーケン
スを表すnは、n=1の割合がオキシアルキレン単位全
体の95mol%以上、n≧2の割合がオキシアルキレ
ン単位全体の5mol%以下であることが必要である。
n=1の割合が95mol%未満の場合には割れ防止の
効果が得られ難い。
【0011】これら、オキシアルキレン単位の挿入量と
シーケンスは、重合体を3NのHCl水溶液中で加熱分
解し、分解液中のアルキレングリコール、ジアルキレン
グリコール、トリアルキレングリコールを分析すること
によって求められる。このほか、ポリオキメチレン共重
合体の末端ホルメートの量も重要なポイント1つであ
る。
【0012】本発明においてポリオキメチレン共重合体
の末端基は、メトキシ基(−OCH 3)等のアルコキシ
基,下記一般式のヒドロキシアルコキシ基
【0013】
【化3】
【0014】(R、R0:独立で水素、アルキル基、ア
リル基より選ばれ、更に異なる炭素原子に結合するR、
異なる炭素原子に結合するR0もそれぞれ独立で水素、
アルキル基、アリル基より選ばれる。m=2〜6)、ホ
ルメート基が主である。これら以外の末端基、例えば、
オキシメチレンユニットに付加した水酸基は、非常に不
安定で、重合後の後処理、例えばアルカリ性物質の存在
下での加熱分解によって、分解除去し、ヒドロキシアル
コキシ基とされている。
【0015】ポリオキメチレン共重合体のホルメート末
端基の量は、重合体を熱プレスして得たフィルムの赤外
線分光スペクトルにより測定できる。末端ホルメートに
起因する吸収波数(ν)は1710cm-1であり、ポリ
オキシメチレン主鎖のメチレン基に起因する吸収波数
(ν)は1470cm-1である。共重合体の末端ホルメ
ート基の量はこれら吸光度の比D1710/D1470で表すこ
とができる。
【0016】本発明における共重合体のホルメート基の
量はD1710/D1470として0.025以下、更に好まし
くは0.020以下が好ましい。D1710/D1470が0.
025を超えると、割れが発生しやすくなるので好まし
くない。このように、限定された主鎖組成と末端基を有
するポリオキメチレン共重合体からなる圧入部品のみ割
れ防止効果や強い引き抜き力が得られる。
【0017】本発明のポリオキシメチレン圧入部品の原
料となるポリオキシメチレン共重合体の製法について説
明する。ポリオキシメチレン共重合体は、ホルムアルデ
ヒドもしくはトリオキサンと、下記一般式
【0018】
【化4】
【0019】(R、R0:独立で水素、アルキル基、ア
リル基より選ばれ、更に異なる炭素原子に結合するR、
異なる炭素原子に結合するR0もそれぞれ独立で水素、
アルキル基、アリル基より選ばれる。m=2〜6)で表
される環状エーテル、もしくは、下記一般式
【0020】
【化5】
【0021】(R、R0:独立で水素、アルキル基、ア
リル基より選ばれ、更に異なる炭素原子に結合するR、
異なる炭素原子に結合するR0もそれぞれ独立で水素、
アルキル基、アリル基より選ばれる。m=2〜6)で表
される環状ホルマールとをカチオン触媒を用いて共重合
し得ることが出来る。このポリオキメチレン共重合体を
得るために用いられる環状エーテルとしては、エチレン
キシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチ
レンオキシドなどが挙げられる。
【0022】環状ホルマールとしては、エチレングリコ
ールホルマール(1,3−ジオキソラン)、ジエチレン
グリコールホルマール、1,3ープロパンジオールホル
マール、1,4ーブタンジオールホルマール、1,5−
ペンタンジオールホルマール、1,6−ヘキサンジオー
ルホルマールなどが挙げられる。好ましいコモノマ−は
エチレングリコールホルマール(1,3−ジオキソラ
ン)、1,4−ブタンジオ−ルホルマール等の環状ホル
マールなどが挙げられる。
【0023】本発明の圧入部品の原料となるポリオキシ
メチレン共重合体、即ち、限定された主鎖組成と末端基
を有するポリオキメチレン共重合体を、得るために用い
られるカチオン重合触媒としては、パーフルオロアルキ
ルスルホン酸叉はその誘導体が適している。具体的には
例えば、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオ
ロエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン
酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ウンデカフルオロ
ペンタンスルホン酸、パーフルオロヘプタンスルホン酸
等、また誘導体としては、トリフルオロメタンスルホン
酸無水物、ペンタフルオロエタンスルホン酸無水物、ヘ
プタフルオロプロパンスルホン酸無水物、ノナフルオロ
ブタンスルホン酸無水物、ウンデカフルオロペンタンス
ルホン酸無水物、パーフルオロヘプタンスルホン酸無水
物等の超強酸無水物、あるいはトリフルオロメタンスル
ホン酸メチル、トリフルオロメタンスルホン酸エチル、
ペンタフルオロエタンスルホン酸メチル、ヘプタフルオ
ロプロパンスルホン酸メチル等の超強酸のアルキルエス
テル、あるいはトリフルオロメタンスルホン酸トリメチ
ルシリル、トリフルオロメタンスルホン酸トリエチルシ
リル等の超強酸のアルキルシリルエステルなどが挙げら
れる。
【0024】この場合、触媒濃度は、主モノマーに対
し、1×10-6〜2×10-5mol%の範囲が好まし
い。通常トリオキサンの重合あるいは共重合に触媒とし
て用いられるルイス酸例えば三フッ化ホウ素、四塩化ス
ズ、四塩化チタン、五フッ化リン、五塩化リン及びその
化合物叉はその塩も使用できる。しかしこれらの触媒
を、使用した場合には、得られた共重合体のオキシアル
キレン単位のシーケンスを表すn=1の割合がオキシア
ルキレン単位全体の95mol%以上を得ること、およ
び共重合体の末端ホルメート基の濃度が、D1710/D
1470を0.025以下を満足することが難しい。
【0025】重合時の分子量調節剤は、アルコール、エ
ーテル類が好ましく、特にメチラールなどのアルキルエ
ーテルが最も好ましい。本発明の圧入部品の原料となる
ポリオキシメチレン共重合体の分子量は、10,000
〜200,000の範囲が好ましい。分子量が10,0
00以下では、充分な耐久性を得ることが出来ない、ま
た、分子量が200,000以上では射出成形が非常に
困難となる。
【0026】重合装置としては、バッチ式、連続式のい
ずれでもよく特に制限はない。バッチ式重合装置として
は、一般的に撹拌機付きの反応槽が使用でき、連続式装
置としては、コニーダー、2軸スクリュウー式連続押し
だし混練機、2軸のパドルタイプの連続混合機などのセ
ルフクリーニング型混合機が使用できる。重合温度は、
60〜200℃、好ましくは、60〜170℃で行うこ
とが出来る。また、重合時間は、特に制限はないが、一
般に10秒以上100分以下が選ばれる。
【0027】重合後、重合ポリマー中に含まれる触媒
は、解重合を起こすため、通常、触媒を失活する。重合
触媒の失活法としては、トリエチルアミン等の塩基性物
質を含む溶液と重合ポリマーの接触あるいは重合ポリマ
ーへの塩基性物質の添加による酸触媒の中和が一般的で
あるが、少なくとも2種類以上の金属酸化物あるいは金
属水酸化物からなる結晶性の酸吸着剤を添加溶融混合す
ることが非常に効果的な方法である。更に詳しくは、ポ
リオキシメチレン共重合体100重量部に対し、 a.アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の少
なくとも1種と、3価及び4価元素の酸化物より選ばれ
る少なくとも1種からなる少なくとも2種の酸化物を主
成分とするイオン吸着体、叉はb.一般式 M11-xM2x(OH)2n- x/n・mH2O (但し、式中M1はアルカリ土類金属より選ばれる少な
くとも1種の2価金属で、M2は3価金属で、An-はn
価のアニオンである。また、0<x≦0.5であり、m
は正の数である。)で表されるイオン吸着体より選ばれ
る少なくとも1種を0.01〜5.0wt%が好まし
く、更には0.01〜1wt%添加し溶融混合すること
が好ましい。ここで、アルカリ金属酸化物としてはNa
2O,K2O等が挙げられ、アルカリ土類金属酸化物とし
てはMgO,CaO等が挙げられ、3価及び4価元素の
酸化物としては,Al23,SiO2,TiO2等が挙げ
られる。これら酸化物より選ばれる少なくとも2種の酸
化物を主成分とするイオン吸着体として、具体的には
2.5MgO・Al23・nH2O、2MgO・6Si
2・nH2O、Al23・9SiO2・nH2O、Al2
3・Na2O・2CO3・nH2O、Mg0.7Al0.3
1.15等が挙げられる。また一般式 M11-xM2x(OH)
2n- x/n・mH2O において、M1の例としては、M
g,Ca等、M2の例としては、B,Al,Ga,I
n,Ti,Tl等、An-の例としてはCO3 2-,OH-
HCO3 -,H2PO4 -,NO3 -,I-,サルチル酸イオン
-、クエン酸イオン-、酒石酸イオン-等が挙げられる。
特に好ましい例としてはCO3 2-,OH-が挙げられる。
この種のイオン吸着体の具体例としては、Mg0.75Al
0.25(OH)2CO3 0.125・0.5H2Oで示される天
然ハイドロタルサイト、Mg4.5Al2(OH)13CO3
・3.5H2O等で示される合成ハイドロタルサイトが
ある。
【0028】これら失活剤の添加量は重合体に対し、
0.001〜0.5wt%が好ましく、更に好ましくは
0.005〜0.05wt%である。添加量が0.00
1wt%以下では重合触媒の失活が不十分であり、ま
た、添加量が0.5wt%以上では、成形時に着色し、
成形品の色調を悪化させる。失活剤の粒径は、特に制限
はないが、分散性を向上させるために、100μm以下
が好ましい。更に失活剤は、重合体との分散性を向上さ
せるために表面処理することもできる。
【0029】失活剤の添加は、重合終了後、重合機に供
給、あるいは連続重合機においては重合機の後段部に供
給、叉は重合機から排出された重合体に添加混合などに
より行うことが出来る。失活剤を添加された重合体は、
更に溶融混合することによって、より完全に重合触媒を
失活する事が出来る。溶融混合は、重合体の融点から2
70℃の温度範囲で実施される。溶融混合装置として
は、単軸スクリュウ式連続押しだし機、コニーダー、2
軸スクリュウ式連続押出機などが挙げられる。
【0030】得られた共重合体が、不安定な末端水酸基
を有する場合には、従来公知の方法で、例えばトリエチ
ルアミン水溶液などの塩基性物質と加熱処理をする事に
よって、不安定部分を分解除去する。また、この操作
は、触媒の失活剤の添加溶融混合操作と同時にあるいは
同じ溶融混合機によって実施することが出来る。本発明
のポリオキシメチレン圧入部品は、以上の方法によって
得られたポリオキシメチレン共重合体を、必要に応じて
従来公知の添加剤、例えば各種の酸化防止剤、熱安定
剤、顔料、核剤、帯電防止剤、潤滑剤、ガラスファイバ
ー、カーボンファイバー、タルク、マイカ等各種フィラ
ーなどを混練した後、射出成形して得ることが出来る。
射出成形機としては、スクリュウータイプ、プランジャ
ータイプ等特に制限はなく使用できる。好ましい成形条
件としては、シリンダー温度180℃〜230℃、金型
温度0℃〜120℃である。その他種々の条件について
は、ギアの大きさ、形状などによって設定することが出
来る。
【0031】本発明のポリオキシメチレン圧入部品は、
優れた割れ防止効果があり、さらには強い引き抜き力を
有しており種々の用途に使用することが出来る。
【0032】
【発明の実施の形態】なお実施例中の測定項目は次の通
りである。 (1)末端ホルメートは、共重合体を200℃で熱プレ
スし15μのフィルムを形成する。得られたフィルムの
赤外線吸収スペクトルを取り、ν=1710cm -1での
吸光度とν=1470cm-1の吸光度の比D1710/D
1470を計算する。 (2)オキシアルキレンユニット挿入量及びシーケンス 共重合体10gを100mlの3NHCl水溶液に入れ
密封容器中で、120℃×2時間加熱し分解させる。冷
却後水溶液中のアルキレングリコール、ジアルキレング
リコール、トリアルキレングリコールの量をガスクロマ
トグラフィー(FID)にて測定し、オキシアルキレン
ユニットの量を共重合体のオキシメチレンユニットに対
するモル%で表す。オキシアルキレンユニットのシーケ
ンスは、モノアルキレングリコールの量がn=1に、ジ
アルキレングリコールの量がn=2に、トリアルキレン
グリコールの量がn=3に対応する。 (3)MI、ASTM D−1238−86に基づいて
求める。 (4)割れ促進テスト 図1に示すような外径10mm、内径4.8mm、長さ
10mmの樹脂製ハブを射出成形法により成形した。こ
のときの射出成形の成形条件は通常の条件で行った。具
体的には、シリンダー温度190℃、金型温度80℃、
保圧700kgf/cm2、サイクル時間35秒で行っ
た。成形後、3日間室温23℃、湿度50%に調整され
た部屋に置いた後で、図2にしめすような直径5mm、
長さ30mmのステンレス製の軸を加圧挿入し、図3に
示すような軸付きのローラーを得た。このローラーを内
部が120℃に調整されたオーブン中に入れ、樹脂部分
に割れが生じるまでの日数を観測した。割れるまでの日
数が長いほど圧入部品として優れていることになる。 (5)引き抜き力 図1に示すような外径10mm、内径4.8mm、長さ
10mmの樹脂製ハブを射出成形法により成形した。こ
のときの射出成形の成形条件はポリオキシメチレンの通
常の条件で行った。具体的には、シリンダー温度190
℃、金型温度80℃、保圧700kgf/cm2、サイ
クル時間35秒で行った。成形後、3日間室温23℃、
湿度50%に調整された部屋に置いた後で、図2にしめ
すような直径5mm、長さ30mmのステンレス製の軸
を加圧挿入し、図3に示すような軸付きのローラーを得
た。そして、3日間室温23℃、湿度50%に調整され
た部屋に置いた後で、ステンレス製の軸を圧入方向とは
逆方向に引っ張り、上記樹脂製ハブから軸を引き抜く過
程での最大の力の大きさを測定した。この測定値が大き
いほど引き抜き力が強く、優れた圧入部品ということが
出来る。 [ポリオキシメチレン共重合体の製造] (1)サンプルAの製造 高度に精製したトリオキサン(トリオキサン中の水2p
pm,蟻酸3ppm)2000g、1,3−ジオキソラ
ン(トリオキサンに対し0.8mol%)、およびメチ
ラール(トリオキサンに対し0.2mol%)を2枚の
Σ羽根を有するジャケット付きのニーダーに入れて70
℃に昇温した。ついでトリフルオロメタンスルホン酸の
ジオキサン溶液(0.002mol/l)をトリフルオ
ロメタンスルホン酸がトリオキサンに対し5×10-6
ol%となるように加え重合を行った。反応開始後、1
5min経過したところでジャケットに冷水を入れ窒素
雰囲気下冷却した。1時間後、ニーダーの内容物を取り
出し失活剤としてMg0.75Al0.251.125(KWー2
300協和化学)を得られたポリマーに対し0.01w
t%添加し、ベント付きの2軸押出機を用いて、200
℃で押出した。更に、得られたポリマー100重量部に
対しトリエチルアミン1重量部、水5重量部、2,2−
メチレンビス−(4メチルー6ーt−ブチルフェノー
ル)を0.2重量部添加し、ベント付き単軸押出機で押
出した(押出温度200℃、ベント圧力200tor
r)。得られたポリマーの末端は、メトキシ基、オキシ
エトキシ基、ホルメート基で構成されている。 (2)サンプルB〜Eの製造 サンプルAと同様の方法で、1,3−ジオキソランの
量、メチラールの量を変えポリオキシメチレン共重合体
を合成した。得られたポリマーの末端は、メトキシ基、
オキシエトキシ基、ホルメート基で構成されている。
【0033】
【実施例1】得られたサンプルAの末端ホルメ−ト,オ
キシアルキレンユニット挿入量,オキシアルキレンユニ
ットのシーケンス、MIを評価した。結果を表1に示
す。サンプルAを原料に用い射出成形機にて図1のよう
な樹脂製ハブを成形した。この樹脂製ハブを用いて圧入
部品を作成し、割れ促進テスト、引き抜き力の測定を行
った。これらの結果についても表1に示した。割れ促進
テスト、引き抜き力とも良好な結果が得られた。
【0034】
【実施例2〜5】実施例1と同様の方法で、サンプルB
〜Eについて同様の評価を行った。結果を表1に示す。
いずれも割れ促進テスト、引き抜き力とも良好な結果が
得られた。
【0035】
【比較例1、2】市販のポリオキシメチレンホモポリマ
ーであるテナック5010(旭化成製)、デルリン50
0(Du Pont製)について、実施例1と同様の方
法で同様の評価を行った。結果を表1に示す。テナック
5010の末端基は、アセテート基、デルリン500の
末端基は、アセチル基とメトキシ基で構成されている。
【0036】いずれも割れ促進テストが劣っていた。
【0037】
【比較例3、4】市販のポリオキシメチレンコポリマー
であるテナックーC4520(旭化成製)、ジュラコン
M−9002(ポリプラスチックス製)について、実施
例1と同様の方法で、同様の評価を行った。結果を表1
に示す。テナックーC4520,ジュラコンMー900
2共に、末端基はメトキシ基、オキシエトキシ基、ホル
メート基で構成されている。
【0038】いずれも引き抜き力が弱かった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明に係わる圧入部品は割れ難いとい
う効果が得られるばかりか、引き抜き力も強い。つま
り、割れ難さと引き抜き力を両立している。従って、本
発明に係わる圧入部品は、信頼性がより高く、しかも用
途上必要な機械的強度を備えたものであって、各種産業
部品として非常に有用な圧入部品となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】割れ促進テストに使われる樹脂製ハブの断面
図。
【図2】割れ促進テストに使われるステンレス製軸の
図。
【図3】割れ促進テストに使われる圧入部品(軸付きロ
ーラー)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシメチレン単位(−CH2O−)の
    繰り返しよりなる重合体中に、下記一般式のオキシアル
    キレン単位 【化1】 (R、R0:独立で水素、アルキル基、アリル基より選
    ばれ、更に異なる炭素原子に結合するR、異なる炭素原
    子に結合するR0もそれぞれ独立で水素、アルキル基、
    アリル基より選ばれる。nは1以上の整数であり,n=
    1の割合がオキシアルキレン単位全体の95mol%以
    上、n≧2の割合がオキシアルキレン単位全体の5mo
    l%以下、m=2〜6)がオキシメチレン単位100m
    ol当たり、0.07〜0.5mol挿入された構造を
    有し、且つ、重合体の末端基が、主に、アルコキシ基、
    ヒドロアルコキシ基、ホルメート基であるポリオキシメ
    チレン共重合体からなる圧入部品。
  2. 【請求項2】 重合体の赤外線分光測定において、末端
    基ホルメ−トに起因する吸光度(D1710)が、メチレン
    基に起因する吸光度(D1470)に対して下記式で示され
    る範囲にあることを特徴とする請求項1記載の圧入部
    品。 D1710/D1470≦0.025
  3. 【請求項3】 ポリオキシメチレン共重合体に対し、
    a.アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物より
    選ばれる少なくとも1種と、3価及び4価元素の酸化物
    より選ばれる少なくとも1種からなる少なくとも2種の
    酸化物を主成分とするイオン吸着体。叉はb.一般式 M11-xM2x(OH)2n- x/n・mH2O (但し、式中M1はアルカリ土類金属より選ばれる少な
    くとも1種の2価金属を示し、 M2は3価金属を示
    し、An-はn価のアニオンを示す。またxは0<x≦
    0.5であり、mは正の数である。)で表されるイオン
    吸着体より選ばれる少なくとも1種を0.001〜0.
    5wt%含むことを特徴とする請求項1記載の圧入部
    品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003506552A (ja) * 1999-08-06 2003-02-18 ティコナ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 低放散性着色ポリオキシメチレン成形材料

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