JPH09110984A - シリケート硬化物及びその製造方法 - Google Patents

シリケート硬化物及びその製造方法

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JPH09110984A
JPH09110984A JP7291746A JP29174695A JPH09110984A JP H09110984 A JPH09110984 A JP H09110984A JP 7291746 A JP7291746 A JP 7291746A JP 29174695 A JP29174695 A JP 29174695A JP H09110984 A JPH09110984 A JP H09110984A
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JP
Japan
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alkoxysilane
coating film
cured product
silicate
hydrolyzate
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Application number
JP7291746A
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English (en)
Inventor
Seiichiro Tanaka
誠一朗 田中
Takeshi Sawai
毅 沢井
Hiroshi Kobayashi
博 小林
Hozumi Endo
穂積 遠藤
Nobuyuki Matsuzoe
信行 松添
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種基板、粉粒体、線状物等の基材に適用で
き、耐汚染性、耐熱性、耐擦傷性、耐候性、耐酸性、耐
薬品性等に優れた特性を有し、高硬度かつ曲げ加工性に
優れたクラック発生の無い膜厚の厚いコーティング膜を
得、各種粉体表面をガラス質膜でコーティングし、かつ
各種シランカップラーを併用することが可能であること
からFRP、人造大理石等の各種マトリックスとフィラ
ーとの密着性に顕著な効果を発現できる硬化物を得る。 【解決手段】 シリカ換算10重量%以上を含有し、O
/Si元素比が2.0〜2.5モル比である析出部分の
粒径が3000Å以下の大きさであることを特徴とする
シリケート硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗膜その他の形状を
有するシリケート硬化物及びその製造方法に関し、さら
に詳細には、天然及び合成シリカ、鉄、ステンレス、ア
ルミニウム及びその他金属、プラスチック、ガラス、木
材、セメント及びその他の製品、また水酸化アルミニウ
ム、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、磁性粉、金属粉
等の粉体、グラスファイバー、金属線等の線状物等の表
面に適用する、耐擦傷性、透明性、耐熱性、耐候性、耐
溶剤性、耐酸性、密着性等に優れた有機物塗膜及びその
製造方法に関する。
【0002】漆を代表とする有機物塗膜は、その美観に
於いては極めて優れているものの、柔軟で傷つきやす
い、塗膜の形成に手間を要する重ね塗りを必要とする、
などの難点が付随している。
【0003】そして、近年になって有機物に無機元素を
添加することにより、その硬化物である塗膜等に無機物
の特徴である高硬度、耐熱性、耐薬品性、耐候性等を付
与する試みがなされてきた。例えば、含フッ素モノマー
を重合して得た「ルミフロン」(商標:旭硝子(株))
のフッ素樹脂、あるいは含ケイ素モノマーを重合した
「ゼムラック」(商標:鐘淵化学工業(株))等のケイ
素樹脂などがある。
【0004】ところが、弗素樹脂については依然として
柔軟で傷が付きやすく、しかも油分を吸着しやすくて汚
れ易いという新たな難点を随伴していると言われてい
る。ケイ素樹脂については、ケイ素含有モノマーとアク
リルモノマー等の樹脂モノマーとを共重合して得られる
のが通常であり、ケイ素含有モノマーの添加量は重合液
の白濁又は保存安定性等の問題から限界があることか
ら、樹脂成分中のケイ素の含有量を10重量%(SiO
2 として)以上を示す製品は現実には存在していない。
【0005】このように、従来は分子設計の段階で無機
元素を有機化合物に導入していたが、有機モノマーに無
機元素を導入する限り、無機元素の含有量には限界が存
在する。すなわち、特定する有機化合物に導入できる無
機元素の数は有限である。一方、無機化合物で工作物質
や構築物を自然環境から保護して美観を保つとともに使
用寿命を延長する手法も開発された。例えば、金属の表
面を「ポリシロキサン結合を有するケイ素・酸素を主成
分とする非晶質物質」で被膜する技術であり、日本の七
宝がこれである。七宝は、銅などの金属の表面にケイ砂
を主成分とする原料紛を塗布した後に焼成・溶解して無
機質の非晶質被膜を形成したものである。
【0006】上記の「ポリシロキサン結合を有するケイ
素・酸素を主成分とする非晶質物質」による被膜の利点
は、美観保持、耐候性、耐擦傷性、耐酸性が極めて高い
ことである。しかしながら、難点も有している。それ
は、脆弱性が高い(脆くて壊れやすい)ことである。
【0007】
【発明の解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、ケイ素を有機化合物に導入するに当たって前述の七
宝焼の様な非晶質のポリシロキサン結合を活用し、しか
も従来の上記樹脂並びに七宝焼の有する上記難点を同時
に解消し、可とう性を向上した有機物塗膜を得るべく検
討を行い、テトラメトキシシランを用いた新規なコーテ
ィング組成物を提案した(特開平6−340848号公
報、特開平6−293782号公報、特開平6−306
328号公報、特願平5−296772、特開平7−1
50102号公報等)。
【0008】しかしながら、これらのコーティング液に
より得られるコーティング膜は高硬度、耐溶剤性、耐薬
品性に優れてはいるが、得られるコーティング膜の膜厚
は薄く、また柔軟性が不足するため膜厚を厚くすると加
工時にクラックが発生する等問題があり、更なる改善が
望まれていた。又、無機粉体のコーティングに用いた場
合、流動性の向上には効果があるが、人造大理石等の有
機マトリックスとの結合力が充分でなく、強度、耐水
性、耐熱性が不十分で問題となる場合があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、アルコキシシラ
ンを特定条件下に加水分解して得られた液状物に、特定
有機化合物を配合してなる組成物を塗布、硬化すること
により、得られる硬化物は高シリカ換算濃度でありなが
ら析出するシリカ分を微小なものとする、あるいは全く
析出のないものとすることが可能であり、この様な硬化
物は透明であり優れた特性を有するものであることを見
いだし本発明に到達した。すなわち、本発明は、シリカ
換算濃度10重量%以上のケイ素を含有し、かつO/S
i元素比が2.0〜2.5モル比である析出部分の粒径
が3000Å以下の大きさであることを特徴とするシリ
ケート硬化物、及び200,000倍TEM写真でO/
Si元素比が2.0〜2.5モル比である部分の析出が
観察されないことを特徴とするシリケート硬化物、に存
する。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明のシリケート硬化物とは、塗膜、その他其の形状は
問わないが、Si及びOを成分として含有し、同時に有
機成分を含有するものであれば特に限定されない。例え
ば、有機成分並びに珪素を含有する、有機物塗膜が挙げ
られる。有機成分もまた特に限定されないが、例えば後
述する、樹脂、シランカップラー等の反応性有機化合物
の硬化したものが挙げられる。このように本発明のシリ
ケート硬化物は、ケイ素及び酸素を含有することを特徴
とするが、ケイ素の含有量は、シリカ換算濃度で10重
量%以上、好ましくは15重量%以上である。本発明で
は、このシリカ分の析出形態が以下に説明する特殊の形
態であることと特徴とする。すなわち、O/Si元素比
が2.0〜2.5モル比である析出部分の大きさが30
00Å以下であるか、あるいは200,000倍TEM
写真で観察しても全く観察されないものである。このよ
うに本発明の硬化物は、シリカ分が均一に分散または反
応しているため、有機成分と無機成分との親和性に優
れ、高特性を発揮すると考えられる。析出する高シリカ
分の粒径は、目的に応じて適宜選択すればよく、有機成
分の種類、溶剤の種類、硬化温度等により調整できる。
【0011】このような、本発明の硬化物は、例えば以
下の方法により作成することが出来る。すなわち、アル
コキシシランに、これの有するアルコキシ基に対し0.
05モル倍の量以上の水を添加して熟成して得られるア
ルコキシシランの加水分解物に、該アルコキシシランの
有するヒドロキシ基又はアルコキシ基と縮合可能な基を
2以上有する有機化合物を配合して得られる配合液を基
材に塗布し、硬化する。ここで、用いるアルコキシシラ
ンとしては、テトラアルコキシシラン、中でも特にテト
ラメトキシシランが加水分解縮合性に優れ、高特性の硬
化物を得るためには好ましい。しかし、テトラメトキシ
シランのモノマーは毒性があり取り扱いに注意を要する
等のため、これを部分加水分解縮合した低縮合物(オリ
ゴマー)を用いるのが好ましい。低縮合物の作成は、例
えば特開平7−48454号公報等、公知の方法を採用
できる。
【0012】これらアルコキシシランに、このアルコキ
シシランの有するアルコキシ基に対し0.05モル倍の
量以上の水を添加し熟成する。アルコキシシランの低縮
合物を用いる場合も、低縮合物の有するアルコキシ基に
対し0.05モル倍以上の水を添加する。添加する水の
量は、アルコキシ基の0.05モル倍以上であれば特に
制限されないが、望ましくはアルコキシ基と等モル倍未
満とする。アルコキシ基と等モル倍以上とすると、熟成
時に液がゲル化し易く、硬化性組成物の製造自体が困難
となる場合がある。また、液中に残存する水分濃度が高
くなるため、後述する反応性有機化合物のうち特に親油
性の高い反応性有機化合物との相溶性に問題を生じる場
合がある。更に、水分を嫌う基材に塗布する場合、基材
となじみが悪く、液のはじき、又は基材の腐食等が生じ
ることもある。一方、水の量がアルコキシ基の0.05
モル倍に満たない場合は、後述する反応性有機化合物と
の縮合反応が不十分となり、塗膜の白化、及び硬度低
下、あるいは耐溶剤性の低下等の塗膜特性に問題を生ず
る。
【0013】なお、水の量を、アルコキシ基の量の0.
1モル倍以上とすると、特に反応性有機化合物との縮合
反応が促進され、塗膜の白化、及び硬度低下等の塗膜特
性に関する問題の防止効果が著しい。さらに、0.2モ
ル倍以上とすると、反応性有機化合物との縮合反応がよ
り促進され、より高硬度及び耐溶剤性の優れたと膜を形
成することが可能となる。更に、0.3モル倍以上とす
ると、アルコキシシラン自身の自己架橋が進み、後述す
る「反応性超微粒シリカ」が容易に形成されるので、極
めて高硬度及び耐溶剤性等の優れたと膜を形成すること
が出来る。また、0.5モル倍以上とした場合には、反
応性超微粒シリカの有する官能基のうちヒドロキシル基
の量をアルコキシ基の量の0.8モル倍程度にまで高め
ることが出来るため、後述する反応性の有機化合物との
縮合反応が両者を室温で混合する程度の操作で容易に行
われうるのである。しかも、得られる硬化物は極めて高
硬度かつ耐溶剤性、耐候性等の膜特性に優れたものとな
る。
【0014】熟成は、アルコール等の有機溶媒の存在下
に行うことが出来る。有機溶剤の存在下とすることによ
り、得られる液状組成物の保存安定性が優れたものとな
る。
【0015】用いることのできる有機溶媒としては、ア
ルコール類、あるいはグリコール誘導体、炭化水素類、
エステル類、ケトン類、エーテル類等のうち1種、又は
2種以上を混合して使用する。
【0016】アルコールとしてはメタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、nブチルアルコール、イ
ソブタノール、オクタノール、nプロピルアルコール、
アセチルアセトンアルコール等、またグリコール誘導体
としてはエチレングリコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノnプロピルエーテル、エチ
レングリコールモノnブチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノエチルアセテート等が挙げられる。
【0017】炭化水素類としてはベンゼン、トルエン、
キシレン等が使用でき、エステル類としては酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸nブチル、酢酸イソブチル、アセ
ト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等が使用できる。アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
アセチルアセトン等のケトン類、エチルエーテル、ブチ
ルエーテル、2−α−メトキシエタノール、2−α−エ
トキシエタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等
のエーテル類も使用できる。
【0018】これらの溶媒のうち、アルコール、特にC
1〜C4のメタノール、エタノール、イソプロパノール
又はブタノールが取り扱いが容易であり液での保存安定
性がよく、また得られる塗膜の特性が優れていることか
ら好ましい。更にこれらのうちメタノールまたはエタノ
ールを用いることにより、極めて高硬度の塗膜を容易に
得ることができる。
【0019】溶媒の配合量はアルコキシシラン100重
量部に対し10〜5000重量部、好ましくは50〜1
000重量部、更に好ましくは50〜500重量部がよ
い。10重量部以下では塗布用組成物の保存安定性が低
下し、ゲル化しやすい。5000重量部以上を越えると
塗膜の厚さが極端に薄くなる。
【0020】熟成に際しては、必要に応じて硬化触媒の
存在下で行うことができる。触媒としては、例えば、塩
酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸、酢酸、蟻酸、パ
ラトルエンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン
酸、プロピオン酸、修酸などの有機酸、水酸カリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等の
アルカリ触媒、有機金属、金属アルコキシド、たとえば
ジブチルスズラウリレート、ジブチルスズオクチエー
ト、ジブチルスズジアセテート等の有機スズ化合物、ア
ルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、チタニウ
ムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムビ
ス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)、
ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジ
ルコニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネー
ト)及びジルコニウムビス(イソプロプキシ)ビス(ア
セチルアセトネート)等の金属キレート化合物、ホウ素
ブトキシド、ホウ酸等のホウ素化合物があるが、コーテ
ィング液の貯蔵安定性、及び得られる塗膜の硬度、可と
う性等の性質が優れている点、有機酸、金属キレート化
合物、金属アルコキシド、ホウ素化合物のうち1種また
は2種以上を用いるのが好ましい。
【0021】尚、望ましい触媒の種類は用いる溶媒及び
塗膜の施される基材の種類、及び用途により適宜選択す
ることができる。たとえば、触媒として塩酸、硝酸等の
鉱酸を用いた場合、液での保存安定性がよく、また次に
述べる熟成に要する時間が短縮できる上、塗膜化して得
られる有機と膜の硬度は優れたものとなるが、特に腐食
しやすい基材に対しては、避けた方がよいこともある。
これに対し例えばマレイン酸は腐食等の畏れが少なく、
熟成時間が比較的短時間ですみ、得られる塗膜の硬度、
液での貯蔵安定性等の特性が特に優れており望ましい。
【0022】また、基材が酸性物質を嫌うものでは、前
述した金属キレート化合物や金属アルコキシド等の中性
触媒を用いても、液での貯蔵安定性は損なわれることも
なく、充分な硬度を有する有機物塗膜を得ることが出来
るので、極めて有用である。
【0023】これら触媒成分の添加量は、触媒としての
機能を発揮し得る量であれば特に制限されるものではな
いが、通常、アルコキシシラン100重量部に対し、
0.1〜10重量部程度の範囲から選択され、好ましく
は0.5〜5重量部である。
【0024】これらの成分の配合方法は、特に制限され
ず、例えば触媒成分を予め水に溶解させたものを用いた
り、撹拌しながら配合する等の手段により一層均一な配
合物とすることが好ましい。尚、水その他溶媒により分
解されやすい触媒を用いる場合は、これをアルコキシシ
ランと配合しておき、水その他溶媒とを、使用に際して
配合することが好ましい。また、更には触媒成分を使用
に際してその他の成分に添加したものを用いることもで
きる。
【0025】液の熟成は、液を室温で放置すればよい
が、撹拌してもよい。放置する時間は、上述の部分架橋
反応が所望の膜特性を得るのに充分な程度進行するのに
充分な時間であり、用いる希釈材の種類にもよる。例え
ば溶媒としてメタノール及び/又はエタノールを用いた
場合は、塩酸では室温で約1時間以上、マレイン酸では
数時間以上、好ましくは8時間〜2日間程度で充分であ
る。
【0026】熟成に要する時間はまた周囲の温度にも影
響を受け、極寒地では20℃付近まで加熱する等の手段
を採った方がよいこともある。一般に高温では熟成が速
く進むが溶剤の沸点以上に加熱すると溶剤が蒸発しゲル
化が起こるので、溶剤の沸点以下での加熱が適切であ
る。しかしながら、溶媒の沸点まで加熱し還流下で数時
間程の短時間で熟成を終えることも可能である。
【0027】熟成を充分に行うことにより、アルコキシ
シランの加水分解、縮合による部分架橋反応が充分に進
み、また、以下に説明する微小粒子を形成することがで
きるため、得られる塗膜の白化や、クラックの発生を防
止することが出来る等、塗膜特性が特に優れたものとな
ることが考えられる。一般に、加水分解による発熱が終
わった後、放冷しながら室温まで放置する様な方法で、
熟成すれば充分である。このように、部分加水分解縮合
を経て熟成されたアルコキシシランは、慣性半径10Å
以下の微小粒子(以下、「反応性超微粒シリカ」とい
う)を形成することができ、例えば小角X線散乱等の手
段により容易に確認することが出来る。すなわち、微小
粒子の存在により、入射X線の回折強度分布が、入射線
方向に中心散乱と呼ばれる散漫な散乱、すなわち小角X
線散乱を示す。散乱強度Iは、次のGuinierの式
により与えられる。
【0028】I=C exp(−H2g2/3) (I:散乱強度、H:散乱ベクトル(=2πsin2θ
/λ)、Rg:微小粒子の慣性半径、 C:Cons
t、 λ:入射X線波長、 2θ:ひろがり角)
【0029】上記のGuinierの式の両辺の常用対
数を採ると、logI=logC−(H2g2/3)と
なり、従って微小粒子が存在する場合、散乱強度を測定
し、散乱ベクトルに対する両対数グラフをプロットし、
傾きを求めることにより、微小粒子の慣性半径を求める
ことが出来る。
【0030】尚、慣性半径の測定に際しては、測定対象
液の濃度又は溶媒等により多少測定誤差を生じることも
ある。この反応性超微粒シリカは、正確を期するため溶
媒のみのバックグラウンド補正及び被検液の希釈液での
測定を行い慣性半径を求めた場合にも以下の慣性半径を
有する。すなわちテトラアルコキシシラン及び/又はそ
の低縮合物を、これらの有するアルコキシ基に対し0.
05モル倍以上の水を加え熟成することにより、得られ
る熟成物中の加水分解物を、慣性半径を40Å以下の粒
子状とすることができる。例えば、溶媒としてエタノー
ルを用い、テトラメトキシシランの低縮合物に対しこれ
の有するメトキシ基に対し0.57モル倍の水を加える
ことにより、熟成物は、シリカ換算濃度16重量%の原
液で慣性半径7Å、この原液をエタノールで4倍希釈し
てシリカ換算濃度4.3重量%とした液での慣性半径が
6Åの粒子を含むものとすることができる。又、テトラ
メトキシシラン・モノマーを用いメタノール溶媒下、テ
トラメトキシシランのメトキシ基に対し0.3、0.3
5、0.4モル倍の水を加え、メタノールの還流下(約
65℃)で4時間反応させた熟成物は、慣性半径が各々
5、8、約15Åの粒子を含むものとすることができ
る。これらの反応性超微粒シリカは、極めて微小なもの
であり、しかも安定に存在することが可能である。
【0031】これらの反応性超微粒シリカは、GPCで
測定した重量平均分子量が、標準ポリスチレン換算で8
00〜4000程度のものである。また、これらのうち
多くは重量平均分子量が1000〜3200程度であ
る。例えば、エタノール等のアルコール溶媒の存在下で
テトラメトキシシランの低縮合物に対しこれの有するメ
トキシ基に対し0.57モル倍の水を加え熟成を行った
場合、重量平均分子量は1300〜1800とすること
ができ、更に、その7割以上をも1600〜1800程
度の範囲に安定に生成することができる。(尚、以上記
載した分子量は、GPCによる測定値をもとに標準ポリ
スチレン換算により求めた重量平均分子量である。)
【0032】以上述べたように、この反応性超微粒シリ
カは、その分子量に対し相対的に極めて小さな慣性半径
を有していることから、超緻密な構造を採っていると推
定される、特異な形態のシリカである。また、この反応
性超微粒シリカは、ヒドロキシル基、アルコキシ基等
の、加水分解縮合可能な反応性官能基を多数有する。例
えば、希釈剤としてエタノールの存在下に加水分解10
0%当量の水を加えて加水分解を行った場合、アルコー
ル交換反応により反応性超微粒シリカは反応性官能基と
してヒドロキシル基、メトキシ基、及びエトキシ基を有
するものとなる。例えばヒドロキシル基のモル数がアル
コキシ基すなわちメトキシ基及びエトキシ基の合計モル
数に対し0.6倍或いは0.7倍、更には0.8倍以
上、またエトキシ基のモル数がメトキシ基のモル数の
1.5倍、更には2倍以上である反応性超微粒シリカと
することも容易にできるのである。このように多種多量
の反応性官能基を有する反応性超微粒シリカは反応性に
富み、種々の有機成分と配合して優れた性能を発揮する
ことができる。
【0033】以上述べた熟成を経た液(以下「熟成物」
という)は、このような反応性超微粒シリカを形成する
ことのできるアルコキシシランの加水分解物を含有する
ものであり、この熟成物を以下に述べる反応性有機化合
物と配合してなる液状の組成物は、成膜に際しては成分
間の架橋反応性が優れており、例えば常温でも硬化可能
であり、屋外での成膜も可能である。またこれら成分間
の架橋密度も上がるため、高硬度等、極めて優れた特性
の、本発明のシリケート硬化物を形成することができ
る。
【0034】次に上述したアルコキシシランの加水分解
物に、このアルコキシシランの有するヒドロキシル基又
はアルコキシ基と縮合反応し得る官能基を2以上有する
有機物(以下、「反応性有機化合物」という)を配合す
る。
【0035】このような反応性有機化合物としては、例
えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ア
ルコキシ基等を2以上有するものが挙げられ(但し、テ
トラメトキシシランを除く)、具体的には、例えば (I)シランカップラー(一般にはRSiX3 :Xは加
水分解性基、Rは官能基) (II)アルキルアルコキシシリコーン類 (III)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、ウレタン樹脂等であって、上記如き基やエポキシ構
造を2以上有するポリマー類 (IV)1,4ブタンジオール、グリセリン、カテコー
ル、レゾルシン等の多価アルコール等が挙げられる。
【0036】より具体的には、例えば(I)のシランカ
ップラーとしては、
【化1】 等のメチルアクリレート系、
【0037】
【化2】 等のエポキシ系、
【0038】
【化3】H2 NC3 6 Si(OC2 5 3 、H2
2 4 NHC3 6 Si(OCH3 3Si(OCH
3 3 、H2 NCONHC3 6 Si(OC2 5
3 、等のアミン系、
【0039】
【化4】CH2 =CHSi(OC2 5 3 、CH2
CHSi(OCH3 3 、CH2 =CHSi(OC2
4 OCH3 3 、等のビニル系、
【0040】
【化5】HS−C3 6Si(OCH3 3 HS−C
3 6Si(OC2 5 3 、HS−C3 6Si(OC
2 4 OCH3 3 、等のメルカプト系、等が挙げられ
る。
【0041】これらはいずれも好適に用いることができ
るが、コーティングを施す基材の種類又は目的とする膜
特性等により適宜、適応するシランカップラーを選択す
ることで、より密着性の優れたコーティングを得ること
が出来る。
【0042】また、(II)のアルキルアルコキシシリコ
ーン類としては、
【化6】(CH3O)3Si−{OSi(CH3)2 n −{OSi(OCH3)2
m −OCH3 n,m=1〜10 等が挙げられる。
【0043】アクリル樹脂 (a)
【化7】
【0044】(b)上記(a)構造にγーメタクリロキ
シプロピルトリメトキシシランを付加したもの
【0045】
【化8】
【0046】これらは反応性有機化合物の例示であり、
本発明で用いることのできる反応性有機化合物はこれら
に限られるものではなく、既に述べたように、上述した
アルコキシシランの加水分解物の有するヒドロキシ基及
び/又はアルコキシ基と縮合反応し得る官能基を2以上
有するものであれば、いずれも用いることができる。
又、上記の反応性有機化合物は、目的に応じて2種以上
を併用することもできる。
【0047】例えば、エポキシ樹脂とエポキシ系シラン
カップラー、アクリル樹脂とアクリル系シランカップラ
ー、ポリエステル樹脂とエポキシ系シランカップラー
等、樹脂成分とシランカップラーとを併用することによ
り、基材との密着性が向上し、又樹脂成分とテトラメト
キシシランとの相溶性が更に向上し得られるコーティン
グ膜の特性がより優れたものとなる等、目的に応じ適宜
選択することができる。尚、併用に際しては、2種以上
を予め配合しても、各々を熟成物に添加してもよい。
【0048】反応性有機化合物の添加量は、固形分とし
て、通常、熟成物100重量部に対して、1〜300重
量部、好ましくは4〜150重量部の範囲である。膜中
シリカ換算濃度が94〜5%、好ましくは80〜10%
となる範囲で、特に優れた膜特性及び液での貯蔵安定性
が発現できる。反応性有機化合物の量が多すぎると、得
られる塗膜の硬度が低くなる傾向にあり、又硬化性組成
物の貯蔵安定性が低下する傾向にある。又、反応性有機
化合物が少なすぎると、塗膜の可とう性が低下し、クラ
ックが発生しやすい。
【0049】尚、反応性有機化合物としてシランカップ
ラーを使用する場合、これを加水分解するために水を添
加してもよい。この際シランカップラーと共に添加して
も、或いは予めアルコキシシランのアルコキシ基の0.
05モル倍量の水を添加する際に、共に添加して於いて
も差し支えない。これら熟成物と反応性有機化合物との
配合に際しては、必要に応じて、溶媒、分散媒、硬化触
媒等を添加することができる。
【0050】例えば後述する成膜に際し、特にスプレー
法、ディップ法による場合、塗工条件、膜厚等に応じた
粘度、不揮発性分含有量を有する硬化性組成物を調製す
るため、これら溶媒又は分散媒の添加を行うことができ
る。溶媒としては熟成物と反応性有機化合物の双方に相
溶性を持つものが好適であり、例えばアルコール類、或
いはグリコール誘導体、炭化水素類、エステル類、ケト
ン類、エーテル類を1種、又は2種以上混合して使用で
きる。
【0051】アルコール類としては具体的にはメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、nブチルア
ルコール、イソブタノール、オクタノール、nプロピル
アルコール、アセチルアセトンアルコール等、またグリ
コール誘導体としてはエチレングリコール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノnプロピルエ
ーテル、エチレングリコールモノnブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エ
チレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノエチルアセテート等が挙げられる。
【0052】炭化水素類としてはベンゼン、トルエン、
キシレン等が使用でき、エステル類としては酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸nブチル、酢酸イソブチル、アセ
ト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等が使用できる。アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
アセチルアセトン等のケトン類、エチルエーテル、ブチ
ルエーテル、2−α−メトキシエタノール、2−α−エ
トキシエタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等
のエーテル類も使用できる。
【0053】こうして得られた液状の硬化性組成物をポ
リマー、金属、セラミック等の基材や線材に含浸法、ス
ピンコーター法、ディップ法、スプレー法等で造膜した
り、粉体と混合して造膜する。造膜に際しては、例えば
塗布用組成物を塗布した後、室温で1〜10分程度放置
することにより、脱溶剤を行った後、加熱して、脱水縮
合反応による液中の各成分間の架橋反応を進行させ、膜
を硬化させることができるが、これに限定されず、目的
に応じた硬化方法を選択し、本発明のシリケート硬化物
を形成すればよい。
【0054】例えば予め室温での脱溶剤を行わずに直接
加熱を行う場合は、適時消泡剤やレベリング剤など、硬
化温度等の使用条件に適した蒸発速度の溶媒等添加剤を
添加し、塗膜表面を平滑にすることもできる。又、加熱
温度は特に限定されず、充分な時間をかければ低温でも
よく、通常−20〜300℃程度の広範囲の温度で架橋
を進行させることができるが、実用的には20〜200
℃程度でよい。硬化に要する時間は用いる触媒にもよる
が、効率的には150℃程度まで昇温すれば数分で充分
な硬度を有する塗膜を得ることが出来る。加熱炉はガス
炉、電気炉等、汎用炉でよい。又、上述した、充分な熟
成によりアルコキシシラン、中でもテトラメトキシシラ
ンの加水分解物からなる微小粒子を形成させた液状の硬
化性組成物によれば、樹脂等有機成分と相溶性がよく、
しかもヒドロキシル基やアルコキシ基などの反応性官能
基を多数有しているため、架橋反応の進行速度が極めて
優れている。このため特に加熱行程を要さず、常温で乾
燥させ脱溶剤行程を進行させれば、液中各成分の架橋反
応も進行し、充分な硬度を有する塗膜を得ることが出来
るので、屋外での使用にも好適である。
【0055】尚、常温乾燥により膜硬化を行う場合は、
加熱する場合よりもやや長時間を要するが、通常12時
間程度放置すれば充分である。又この場合、塗工直前に
触媒を添加するのが好ましい。ここで用いる触媒として
は前述の触媒を用いることができるが、特に好ましいの
はジブチルスズジアセテート、モノブチルスズトリアセ
テート、モノブチルスズトリオクトエート、ジオクチル
スズジラウレート、ジブチルスズラウリルメルカプタ
ン、ジブチルスズジラウレート、ビス(ジブチルスズノ
モアセテート)オキサイド等の有機錫化合物あるいはN
−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン等のアミン系硬化触媒が挙げられ、これらのう
ちでも特にジブチルスズジアセテート、N−β(アミノ
エチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランのうち1種又は2種以上が優れた効果がある。上述
した方法により得ることのできる本発明のシリケート硬
化物は、高シリカ換算濃度で有りながら高シリカ分の析
出部分を極めて微小なものとするか、或いは200,0
00倍のTEM写真で析出部分が全く観察されないもの
とすることさえできるのである。O/Si比が2.0〜
2.5モル比である析出部分の大きさは、3000Å以
下である。更に、1500Å以下、或いは750Å以
下、とすることさえできる。しかも、本発明のシリケー
ト硬化物は、同時に高硬度でありまた、優れた耐候性を
有するものとすることができる上、高度の可撓性をも兼
ね備えたものとすることが可能である。例えば、直径1
0mm、或いは6mmで180°曲げてもクラックが発
生しない透明な膜とすることができる。また、有機化合
物の種類、配合量を適宜選択することにより、硬化物中
のシリカ換算濃度を10重量%以上、30重量%以上、
更には80重量%以上とすることもできる。
【0056】
【実施例】以下、実施例により、更に本発明を詳細に説
明する。なお部及び%は特にことわりのない限り重量部
及び重量%を示す。
【0057】実施例1 〔テトラメトキシシラン・オリゴマーの合成〕攪拌機と
還流用コンデンサー及び温度計を付けた500mlの四
つ口丸底フラスコに、テトラメトキシシラン234gと
メタノール74gを加えて混合した後、0.05%塩酸
22.2gを加え、内温65℃で2時間、還流しながら
加水分解反応を行った。次いでコンデンサーを留出管に
取り替え、内温度が130℃になるまで昇温し、メタノ
ールを留出させた。このようにして部分加水分解物を得
た(加水分解率40%)。ガスクロマト分析から重合度
2〜8のオリゴマーが確認され、標準物質としてポリス
チレンを用いたGPC分析から重量平均分子量は550
であった。
【0058】得られた部分加水分解縮合物(以下、「テ
トラメトキシシラン・オリゴマー」という)中のモノマ
ー量は5%であった。引き続き130℃に加熱したフラ
スコにテトラメトキシシラン・オリゴマーを入れ、気化
したモノマーを不活性ガスと共に系外に排出しながら、
150℃まで昇温し、3時間保持した。こうして得られ
たモノマー除去後のテトラメトキシシラン・オリゴマー
中のモノマー量は0.2%であった。
【0059】〔熟成物の調製〕こうして得られたテトラ
メトキシシラン・オリゴマー30.77gにエタノール
62.42gを添加し、次いでマレイン酸0.31g及
び脱塩水6.50gを添加した。水の添加量はテトラメ
トキシシラン・オリゴマーの有するメトキシ基に対し、
0.57モル倍である。この液を室温で4日放置して熟
成し、熟成物を得た。
【0060】〔反応性超微粒シリカの確認〕上記の〔熟
成物の調整〕で得られた熟成物(組成物A、SiO2換算濃
度16重量%、8.1vol%)、及びこれをエタノー
ルで約4倍に希釈した液(組成物B、SiO2換算濃度4.
3重量%、2vol%)について、以下の条件で、小角
X線散乱による解析を行った。
【0061】 測定装置:アントンパール社製 クラツキコンパクトカ
メラ X線源:50kv、200mA、Cu-Kα線をNi-filterで単
色化 光学系条件:サンプル−受光スリット間距離=20cm
内真空path=19cm エントランス・スリット=80μm、 受光スリット=2
00μm、beam length=16mm
【0062】 使用セル:石英キャピラリー(直径約1mm、肉厚10μ
m) その他条件:室温。 step scan法 操作範囲 2θ=
0.086〜8.1deg 90sec/point データ補正:バックグラウンド補正は石英キャピラリー
に水を充填したときの散乱を用いて補正した。X線吸収
補正も行った。 解析ソフト:スリット補正及びフーリエ変換は解析ソフ
トITP−81(0.G1atter;J.Appl.Cryst., 10. 41
5-421(1977)による。)を使用した。
【0063】図ー1及び図ー2に、組成物A及び組成物
Bの、受光スリットにおける散乱X線の移動距離に対す
る、散乱強度の測定データ(バックグラウンド補正、吸
収補正済)を示す。図ー3及び図ー4に、組成物A及び
組成物Bのスリット補正後のポイントビームデータを示
す。
【0064】これら図ー3及び図ー4からGuinie
rの式I=C exp(−H2g2/3)(I:散乱強
度、H:散乱ベクトル(=2πsin2θ/λ)、R
g:慣性半径、C:Const、λ=Cu-Kα線波長、2
θ:ひろがり角)に従って慣性半径の最大値を求める
と、図ー5及び図ー6に示した様に、組成物Aについて
は7.0Å(球形と仮定すると実半径R=(5/3)1
/2Rgより、半径9.0Å)、組成物Bのついては
6.0Å(球形と仮定すると半径7.7Å)であった。
また、図ー3及び図ー4を逆フーリエ変換し、半径(球
形と仮定)の分布を求めた結果を図ー7及び図ー8に示
す。半径の最大値は、各々約6Å及び7Åであった。
【0065】なお、上記〔テトラメトキシシラン・オリ
ゴマーの合成〕で得られたテトラメトキシシラン・オリ
ゴマーについて、上記〔微小粒子の確認〕同様の条件下
に小角X線散乱による解析を行った。図ー9に散乱強度
の測定データを示す。これより明らかなように、微小粒
子等の構造は認められなかった。
【0066】(分子量の測定)組成物Aを、以下の条件
下、分子量の測定を行った。 脱気装置:Shodex DEGAS(昭和電工製) ポンプ :Shimadzu LC6A(島津製作所製) 恒温器 :西尾工業製 カラム :Tosoh TSK−GEL for GPC G−4000H、G−2000H、G−1000H(東洋ソーダ製 )
【0067】 検出器 :Shodex RI SE−51(屈折率検出器)(昭和電工製) データ採取器:Shimadzu C−R3A(島津製作所製) データ処理 :パソコン(PC−9801系) カラム温度 :40℃ インジェクション温度:室温 ポンプ温度 :室温 溶媒 :テトラヒドロフラン、 1.0ml/分 分子量算出方法 :標準ポリスチレン換算 結果を以下に示す。
【0068】
【表1】 No.( 尖端 分子量) 数平均 重量平均 Mw/Mn 面積% 1 22.62分 816 1327 1704 1.28 -73.12 2 23.02分 676 567 583 1.03 -24.01 3 26.02分 236 269 271 1.01 -2.34 4 26.15分 228 221 222 1.00 -0.18 5 26.62分 204 194 194 1.00 -0.35 6 27.15分 182 182 182 1.00 -0.00 7 27.18分 181 181 181 1.00 0.00 ─────────────────────────────────── 919 1393 1.52 この組成物Aの塩素濃度を測定したところ、1.5pp
m以下であった。
【0069】〔反応性官能基の量の測定〕組成物Aを、
密閉し17日間室温で放置した後、液中のメタノール及
びエタノールをガスクロマトグラフィーにより、また液
中の水分をカールフィッシャー分析により測定すること
により、組成物A中の反応性超微粒シリカの有する反応
性官能基の量を算出した。分析条件は、以下の通りであ
る。
【0070】ガスクロマトグラフィー分析条件: インジェクション温度:180℃ カラム温度 :180℃ TCD(検出器) :200℃ キャリアーガス :He 40ml/分 カレント電流 :100mA カラム充填剤 :Porapaq type Q
【0071】その結果、液中のメタノール量は18.8
%(0.588mol)、エタノール量は56.7%
(1.233mol)、水の量は1.21%(0.06
72mol)であることから消費された水の量は0.3
008molとなった。したがって、組成物A中の反応
性超微粒シリカの有する反応性官能基の量を計算する
と、メトキシ基13.5mol%、エトキシ基40.8
mol%、ヒドロキシル基45.2mol%となった。
【0072】〔塗布液用組成物の調製〕この熟成物4
6.70gに、シリル基含有アクリル樹脂(官能基とし
てアルキル基、加水分解性シリル基及びヒドロキシル基
を有し、溶媒はイソプロピルアルコール/酢酸エチル=
3/1、液中不揮発分濃度20%)53.3gを添加
し、室温で12時間放置し塗布液用組成物を得た。液中
不揮発分は21.3%であり、膜中SiO2濃度は35
%に相当する。
【0073】〔塗膜の形成〕このようにして得られた塗
布液用組成物を、アルミニウム基板上に、250μmア
プリケーターで塗工した。次いで、通風タイプの乾燥機
で150℃、2時間加熱硬化した。得られた有機物塗膜
の膜厚は11μm、透明であり、鉛筆硬度は2Hであっ
た。塗膜の断面のTEM写真(40,000倍)を、図
−10に示す。TEM写真から明らかなように、析出し
ている粒子の粒径は250〜2500Åである。また、
TEM−EDX解析の結果を、図−11・12・13・
14・15・16・17及び図18に示す。図11は1
0,000倍、図12、図13及び図14は100,0
00倍のHRSTEM像である。図12〜14中の位置
1〜6におけるX線スペクトルを図15〜20に示す。
また、図11中のA,B,及びCの各部分のHRSTE
M像を、各々図12、13及び14に示す。これらから
粒子の析出部分のO/Si元素比は2.0〜2.5モル
比であり、Si濃度が高くシリカ粒子に近いことが判
る。一方、マトリックス部分ではO/Si元素比は3〜
4モル比と酸素濃度が増加しているとともに、C/Si
元素比も13モル比以上に急増していることから、有機
樹脂成分が主体であることが判る。
【0074】実施例2 〔熟成物の調製〕実施例1〔テトラメトキシシラン・オ
リゴマーの合成〕で得られたテトラメトキシシラン・オ
リゴマー30.77gに、溶媒として「ソルミックスA
−11」(日本化成品株式会社、エタノール85.5
%、IPA1.1%)62.42gを添加し、次いでア
ルミニウムトリスアセチルアセトネート0.31gを加
えて溶解した後、脱塩水6.50gを添加した。水の添
加量はテトラメトキシシラン・オリゴマーの有するメト
キシ基に対して0.57モル倍である。この液を室温で
1日間放置し無色透明な均一液状の熟成物を得た。
【0075】〔反応性官能基の量の測定〕こうして得ら
れた熟成物を、密閉し17日間室温で放置した後、実施
例1〔反応性官能基の量の測定〕におけると同様の分析
条件、分析法により熟成物中の反応性超微粒シリカの有
する反応性官能基の量を算出した。
【0076】その結果、液中のメタノール量は18.9
%(0.591mol)、エタノール量は57.1%
(1.241mol)、水の量は1.15%(0.06
39mol)であることから消費された水の量は0.3
041molとなった。したがって、組成物A中の反応
性超微粒シリカの有する反応性官能基の量を計算する
と、メトキシ基13.2mol%、エトキシ基40.3
mol%、ヒドロキシル基46.0mol%となった。
【0077】〔塗布液用組成物の調製]この熟成物4
6.70gに、シリル基含有アクリル樹脂(官能基とし
てアルキル基、加水分解性シリル基及びヒドロキシル基
を有し、溶媒はイソプロピルアルコール/酢酸エチル=
3/1、液中不揮発分濃度20%)53.3gを添加
し、室温で12時間放置し塗布液用組成物を得た。液中
不揮発分は21.3%であり、膜中SiO2濃度は35
%に相当する。
【0078】〔塗膜の形成〕このようにして得られた塗
布液用組成物を、アルミ基板上に、150μmアプリケ
ーターで塗工した。次いで、通風タイプの乾燥機で80
℃、30分間加熱硬化した。得られた有機物塗膜の膜厚
は16μm、透明であり、鉛筆硬度は3Hであった。塗
膜の断面のTEM写真を、図−21〜26に示す。各々
の倍率は、10,000倍、40,000倍、40,0
00倍、100,000倍、100,000倍及び20
0,000倍である。TEM写真から明らかなように、
析出している粒子の粒径は750Å以下である。
【0079】実施例3 実施例2で得られた塗布液用組成物を、アルミ基板上
に、150μmアプリケーターで塗工した。次いで、通
風タイプの乾燥機で160℃、5分間加熱硬化した。得
られた有機物塗膜の膜厚は12μm、透明であり、鉛筆
硬度は2Hであった。塗膜の断面のTEM写真を、図−
27〜32に示す。各々の倍率は、10,000倍、4
0,000倍、40,000倍、100,000倍、1
00,000倍及び200,000倍である。TEM写
真から明らかなように、析出している粒子の粒径は15
0〜1500Åである。
【0080】実施例4 〔塗布液用組成物の調製]実施例2の熟成物63.8g
に、ヒドロキシル基含有ポリエステル樹脂(液中不揮発
分52.3%、溶媒:プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、官能基としてヒドロキシル基のみ
を有し、ヒドロキシル価171)36.2gを添加し、
室温で12時間放置し塗布液用組成物を得た。液中不揮
発分は29.2%であり、膜中SiO2濃度は35%に
相当する。
【0081】〔塗膜の形成〕上記の組成物を用い、10
0μmアプリケーターで塗工した以外は実施例2と同様
にして、塗膜を形成した。得られた有機物塗膜の膜厚は
12μm、透明であり、鉛筆硬度は3Hであった。塗膜
の断面のTEM写真を、図−33〜37に示す。各々の
倍率は、10,000倍、100,000倍、100,
000倍、200,000倍及び200,000であ
る。TEM写真から明らかなように粒子の析出は観察さ
れなかった。
【0082】実施例5 加熱硬化条件を実施例3と同様とした以外は、実施例4
と同様の操作により塗膜を形成した。得られた有機物塗
膜の膜厚は11μm、透明であり、鉛筆硬度は2Hであ
った。塗膜の断面のTEM写真を、図−38〜43に示
す。各々の倍率は、10,000倍、40,000倍、
40,000倍、100,000倍、100,000倍
及び200,000倍である。TEM写真から明らかな
ように、析出している粒子の粒径は約500Å以下であ
る。
【0083】実施例6 〔塗布液用組成物の調製]実施例2の熟成物62.3g
に、ヒドロキシル基含有アクリル樹脂(液中不揮発分4
9%、溶媒:イソプロピルアルコール、官能基としてヒ
ドロキシル基のみを有し、ヒドロキシル価195)3
7.7gを添加し、室温で12時間放置し塗布液用組成
物を得た。液中不揮発分は28.5%であり、膜中Si
O2濃度は35%に相当する。
【0084】〔塗膜の形成〕上記の組成物を用い、15
0μmアプリケーターで塗工した以外は実施例2と同様
にして、塗膜を形成した。得られた有機物塗膜の膜厚は
11μm、透明であり、鉛筆硬度は4Hであった。塗膜
の断面のTEM写真を、図−44〜48に示す。各々の
倍率は、10,000倍、100,000倍、100,
000倍、200,000倍、及び200,000倍で
ある。TEM写真から明らかなように、粒子の析出は観
察されなかった。
【0085】実施例7 加熱硬化条件を実施例3と同様とした以外は、実施例6
と同様の操作により塗膜を形成した。得られた有機物塗
膜の膜厚は15μm、透明であり、鉛筆硬度は3Hであ
った。塗膜の断面のTEM写真を、図−49〜53に示
す。各々の倍率は、10,000倍、100,000
倍、100,000倍、200,000倍、及び20
0,000倍である。TEM写真から明らかなように、
粒子の析出は観察されなかった。
【0086】各実施例の塗膜特性一覧を、表−2に示
す。
【表2】
【0087】
【発明の効果】本発明により、各種基板、粉粒体、線状
物等の基材に適用でき、耐汚染性、耐熱性、耐擦傷性、
耐候性、耐酸性、耐薬品性等に優れた特性を有し、高硬
度かつ曲げ加工性に優れたクラック発生の無い膜厚の厚
いコーティング膜を得ることができる。また、各種粉体
表面をガラス質膜でコーティングし、かつ各種シランカ
ップラーを併用することが可能であることからFRP、
人造大理石等の各種マトリックスとフィラーとの密着性
に顕著な効果を発現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】組成物Aの散乱強度の測定データ
【図2】組成物Bの散乱強度の測定データ
【図3】組成物Aのスリット補正後のポイントビームデ
ータ
【図4】組成物Bのスリット補正後のポイントビームデ
ータ
【図5】組成物A中の微小粒子の慣性半径の分布
【図6】組成物B中の微小粒子の慣性半径の分布
【図7】組成物A中の微小粒子の球仮定半径の分布
【図8】組成物B中の微小粒子の球仮定半径の分布
【図9】実施例1〔テトラメトキシシラン・オリゴマー
の合成〕で得られたテトラメトキシシラン・オリゴマー
の散乱強度の測定データ
【図10】実施例1で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図11】実施例1で得られた塗膜のTEM−EDX解
析の測定部位写真
【図12】実施例1で得られた塗膜のTEM−EDX解
析の測定部位写真
【図13】実施例1で得られた塗膜のTEM−EDX解
析の測定部位写真
【図14】実施例1で得られた塗膜のTEM−EDX解
析の測定部位写真
【図15】実施例1で得られた塗膜の上層部微粒子のT
EM−EDX解析のX線スペクトルデータ及び結果
【図16】実施例1で得られた塗膜の上層部マトリック
スのTEM−EDX解析のX線スペクトルデータ及び結
【図17】実施例1で得られた塗膜の中層部微粒子のT
EM−EDX解析のX線スペクトルデータ及び結果
【図18】実施例1で得られた塗膜の中層部マトリック
スのTEM−EDX解析のX線スペクトルデータ及び結
【図19】実施例1で得られた塗膜の下層部微粒子のT
EM−EDX解析のX線スペクトルデータ及び結果
【図20】実施例1で得られた塗膜の下層部マトリック
スのTEM−EDX解析のX線スペクトルデータ及び結
【図21】実施例2で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図22】実施例2で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図23】実施例2で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図24】実施例2で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図25】実施例2で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図26】実施例2で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図27】実施例3で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図28】実施例3で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図29】実施例3で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図30】実施例3で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図31】実施例3で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図32】実施例3で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図33】実施例4で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図34】実施例4で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図35】実施例4で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図36】実施例4で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図37】実施例4で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図38】実施例5で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図39】実施例5で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図40】実施例5で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図41】実施例5で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図42】実施例5で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図43】実施例5で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図44】実施例6で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図45】実施例6で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図46】実施例6で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図47】実施例6で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図48】実施例6で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図49】実施例7で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図50】実施例7で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図51】実施例7で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図52】実施例7で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
【図53】実施例7で得られた塗膜のTEM写真による
組織写真
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 穂積 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎開発研究所内 (72)発明者 松添 信行 東京都千代田区丸の内2丁目5番2号 三 菱化学株式会社新規事業開発室内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカ換算10重量%以上のケイ素を含
    有し、かつO/Si元素比が2.0〜2.5モル比であ
    る析出部分の粒径が3000Å以下の大きさであること
    を特徴とするシリケート硬化物。
  2. 【請求項2】 200,000倍TEM写真でO/Si
    元素比が2.0〜2.5モル比である部分の析出が観察
    されないことを特徴とするシリケート硬化物。
  3. 【請求項3】 アルコキシシランに、アルコキシシラン
    の有するアルコキシ基に対し0.05モル倍以上の量の
    水を添加して熟成して得られるアルコキシシランの加水
    分解物に、該アルコキシシランの加水分解物の有するヒ
    ドロキシル基又はアルコキシ基と縮合可能な基を2以上
    有する反応性有機化合物を配合して得られる液状の組成
    物を、基材に塗布し、硬化して得られる請求項1又は2
    記載のシリケート硬化物。
  4. 【請求項4】 アルコキシシランの加水分解物が慣性半
    径40Å以下の微小粒子を形成していることを特徴とす
    る請求項3記載のシリケート硬化物。
  5. 【請求項5】 シリカ換算濃度が10重量%以上で、直
    径10mmφで180°曲げてもクラックの発生しない
    透明な塗膜状の、請求項1〜4のいずれかに記載のシリ
    ケート硬化物。
  6. 【請求項6】 アルコキシシランがテトラアルコキシシ
    ランである請求項3〜5のいずれかに記載のシリケート
    硬化物。
  7. 【請求項7】 テトラアルコキシシランがテトラメトキ
    シシランである請求項6記載のシリケート硬化物。
  8. 【請求項8】 アルコキシシランに、アルコキシシラン
    の有するアルコキシ基に対し0.05モル倍以上の量の
    水を添加して熟成して得られるアルコキシシランの加水
    分解物に、該アルコキシシランの加水分解物の有するヒ
    ドロキシル基又はアルコキシ基と縮合可能な基を2以上
    有する反応性有機化合物を配合して得られる液状の組成
    物を、基材に塗布し、硬化することを特徴とする請求項
    1〜7のいずれかに記載のシリケート硬化物の製造方
    法。
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