JPH09110495A - 半たわみ性舗装用ポリマーエマルジョン - Google Patents

半たわみ性舗装用ポリマーエマルジョン

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JPH09110495A
JPH09110495A JP7264494A JP26449495A JPH09110495A JP H09110495 A JPH09110495 A JP H09110495A JP 7264494 A JP7264494 A JP 7264494A JP 26449495 A JP26449495 A JP 26449495A JP H09110495 A JPH09110495 A JP H09110495A
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JP
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emulsion
core
polymer
unsaturated monomer
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Tokuji Ito
篤司 伊藤
Hiroshi Morita
浩 森田
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/24Macromolecular compounds
    • C04B24/26Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C04B24/2641Polyacrylates; Polymethacrylates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セメントスラリーのアスファルト舗装部への
充填率を高め、温度が変化してもセメントスラリーの流
動特性を適切な水準に保ち、かつ強いセメントスラリー
硬化体を形成する半たわみ性舗装用ポリマーエマルジョ
ンを提供する。 【解決手段】 平均粒子径が30〜200nmのコア・
シェル型異層化アクリル系ポリマーミクロエマルジョン
を含む、半たわみ性舗装用ポリマーエマルジョンであっ
て、該コア・シェル型エマルジョンのミクロ粒子シェル
部が、(メタ)アクリル酸エステル不飽和単量体、カル
ボン酸(塩)基含有不飽和単量体及びスルホン酸(塩)
基含有不飽和単量体、さらに必要に応じてヒドロキシル
基含有不飽和単量体とを含む単量体混合物を、乳化重合
して得られた共重合体から構成されていることを特徴と
する、半たわみ性舗装用ポリマーエマルジョンを提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半たわみ性舗装に
用いられるポリマーエマルジョンに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、交通量の増加、車輛の大型化、重
量化に伴い、従来のアスファルト舗装の表面に轍割れや
局部変形が頻繁に発生するようになったので、アスファ
ルト舗装道路を強化するため、半たわみ性舗装が行われ
るようになった。特公昭40-3504 号公報、特公昭43-464
9 号公報などに開示されているように、この半たわみ性
舗装は、開粒度アスファルト混合物の空隙に、セメント
とポリマーエマルジョンを含む水硬性組成物複合物(以
下、セメントスラリーという。)を全層に浸透又は半浸
透させ、該セメントスラリーの硬化により、アスファル
ト舗装の剛性を高めるもので、従来のアスファルト舗装
のたわみ性とセメントコンクリート舗装の剛性を兼ね備
える舗装である。この半たわみ性舗装においては、曲げ
強度、圧縮強度及び磨耗強度等の性能に優れたセメント
スラリー硬化体が、アスファルト舗装に剛性を与えるの
で、目標とする舗装強度を得るためにはセメントスラリ
ーを高い充填率で注入することが施工上最大のポイント
となる。しかしながら、これまでのスチレン−ブタジエ
ン共重合体やエチレン−酢酸ビニル共重合を主体とする
エマルジョンを用いると、セメントスラリーの粘度が高
くなるので、作業性、浸透性、流動性などが低下して充
填不良を生じたり、温度の変化に伴いセメントスラリー
の流動特性が低下するため、施工時の天候などにより、
充填率が悪くなるなどの問題が生じた。このような問題
を解決するため、特開昭59-195905 号公報、特開平2-85
40号公報などに開示されているように、セメントスラリ
ーに流動化剤を添加する方法が開発されたが、スラリー
調製時の手間や添加量の管理が煩雑で実用的ではなかっ
た。また、特開平3-146450号公報や特開平6-287045号公
報などに開示されているように、セメントスラリーの調
製に用いるポリマーエマルジョン自体の混和性を改善す
る方法が開発されたが、これらのポリマーエマルジョン
は、近年の著しい交通量の増加や、大型車両の増加に伴
い要求されるアスファルト舗装の強度を十分に満たすも
のではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、セメントス
ラリーに適度な粘度を与え、作業性、浸透性、流動性な
どを向上させて、高い充填率を達成することができ、温
度が変化してもセメントスラリーの流動特性を適切な水
準に保ち、かつ曲げ強度、圧縮強度及び磨耗強度等の性
能に優れたセメントスラリー硬化体を形成する半たわみ
性舗装用ポリマーエマルジョンを提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に研究した結果、本発明者らは、平均粒子径が30〜2
00nmのコア・シェル型異層化アクリル系ポリマーミ
クロエマルジョンであって、該エマルジョンの粒子のシ
ェル部が、(メタ)アクリル酸エステル不飽和単量体な
ど所定の単量体混和物を乳化重合して得られる共重合体
により構成されているエマルジョンを調製し、該エマル
ジョンをセメントスラリーに加えることにより、セメン
トスラリーの充填率を高め、かつ温度変化によるセメン
トスラリーの流動特性の変化を防止でき、さらに得られ
たセメントスラリーが強度が高い硬化体を形成するとい
う知見を得た。該ポリマーエマルジョンがこのような効
果を発揮する理由は、該ポリマーエマルジョンのミクロ
粒子がセメント組成物粒子を立体反発効果により安定に
分散されるので、セメントスラリーの粘度が著しく改善
されて、開粒度アスファルト混合物の空隙への充填率が
向上するからである。また、前記セメント粒子が微分散
されるので、効率的に水和反応が促進され、得られる硬
化体は緻密な構造になって、圧縮強度、曲げ強度、耐摩
耗性などの諸性能が向上するからである。
【0005】したがって、本発明は、平均粒子径が30
〜200nmのコア・シェル型異層化アクリル系ポリマ
ーミクロエマルジョンを含む、半たわみ性舗装用ポリマ
ーエマルジョンであって、該コア・シェル型異層化アク
リル系ポリマーミクロエマルジョン(以下、コア・シェ
ル型エマルジョンという。)のミクロ粒子シェル部が、
(メタ)アクリル酸エステル不飽和単量体、カルボン酸
(塩)基含有不飽和単量体及びスルホン酸(塩)基含有
不飽和単量体、さらに必要に応じてヒドロキシル基含有
不飽和単量体とを含む単量体混合物を、乳化重合して得
られた共重合体から構成されていることを特徴とする、
半たわみ性舗装用ポリマーエマルジョンを提供する。以
下、本発明の半たわみ舗装用ポリマースラリーについて
詳しく説明する。
【0006】まず、本発明で、ミクロ粒子シェル部を形
成する共重合体について説明する。該ミクロ粒子シェル
部を形成する場合、セメント粒子を安定的に分散させ、
セメントスラリー硬化体の強度を向上させるポリマーミ
クロエマルジョンを形成する単量体であれば特に制限す
ることなく、(メタ)アクリル酸エステル不飽和単量
体、カルボン酸(塩)基含有不飽和単量体、スルホン酸
(塩)基含有不飽和単量体及びヒドロキシル基含有不飽
和単量体を使用することができる。本発明で用いる(メ
タ)アクリル酸エステル不飽和単量体の例を挙げると、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルア
クリレート、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルア
クリレート、オクチルアクリレートなどのアルキル基の
炭素数が1〜8個のアクリル酸アルキルエステル;メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメ
タクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタク
リレートなどのアルキル基の炭素数が1〜8のメタクリ
ル酸アルキルエステルがあり、これらのエステルを単独
で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
なお、これらのエステル中のアルキル基の炭素数が8個
を越えると、他の不飽和単量体との共重合性が悪くな
り、所望のポリマーエマルジョンが得られない。
【0007】該(メタ)アクリル酸エステル不飽和単量
体は、ミクロ粒子シェル部を構成する共重合体のうち、
他の不飽和単量体及び架橋剤を除いた残部であり、した
がって、60重量%〜99.8重量%、好ましくは79〜98.4重
量%含まれるようにするのが適当である。なお、C1
8 アルキル基を含むアクリル酸アルキルエステルと、
1 〜C 4 アルキル基を含むメタクリル酸アルキルエス
テルとを併用する場合、ミクロ粒子シェル部を構成する
共重合体において、前者のエステルが0.1〜49.8重量
%、好ましくは10〜40重量%、後者のエステルを50.0〜
99.7重量%、好ましくは60〜90重量%とするのが適当で
ある。本発明を一層効果的に実施するためには、該(メ
タ)アクリル酸エステル不飽和単量体において、下に示
すフォックスの式から求められるガラス転移温度(以下
Tgという)が285〜335°Kであることが好まし
く、300〜320°Kとするのが特に好ましい。この
様にTgの値を制限するのは、285°Kよりも低いと
セメントスラリーの粘度が温度の影響を受けるようにな
り好ましくなく、335°Kよりも高いと成膜性が低下
するためである。 1/Tg=W1 /Tg1 +W2 /Tg2 +W3 /Tg3
+・・+Wn /Tgnn :組成モノマーnの重量分率 Tgn :組成モノマーnの単独重合体のTg(絶対温
度)
【0008】本発明で用いるカルボン酸(塩)基を有す
る不飽和単量体(以下、カルボン酸基含有不飽和単量体
という。)の例を挙げると、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸などのモノカルボン酸及びこれらの塩、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸
及びこれらのハーフエステル又はハーフアマイド、並び
にこれらの塩などがあり、特にメタクリル酸が好まし
い。本発明のポリマーエマルジョンにおいて、該カルボ
ン酸基含有不飽和単量体は、立体反発効果によりセメン
トスラリーを安定化する役割を担っている。該カルボン
酸基含有不飽和単量体は、ミクロ粒子シェル部を構成す
る共重合体中に0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重
量%、特に好ましくは0.5〜6重量%含まれるのが適当
である。このように共重合体中の含有量を制限するの
は、0.1 重量%よりも少ないとセメントスラリーの安定
化効果がみられず、15重量%を越えるとセメントスラリ
ーの水和反応が阻害され、硬化反応に悪影響を与えるか
らである。
【0009】本発明で用いるスルホン酸(塩)基を有す
る不飽和単量体(以下、スルホン酸基含有不飽和単量体
という。)の例を挙げると、スチレンスルホン酸、α−
メチルスチレンスルホン酸、2-アクリルアミド−2-メチ
ルプロパンスルホン酸、2-メタクリルアミド−2-メチル
プロパンスルホン酸、2-アクリルアミド−2-ブタンスル
ホン酸、2-アクリルアミド−2-スルホン酸及びこれらの
塩などのスルホン酸系単量体がある。特に好ましいのは
2-アクリルアミド−2-メチルプロパンスルホン酸であ
る。このスルホン酸基含有不飽和単量体の役割は十分に
解明されていないが、該不飽和単量体を加えることによ
り、セメントスラリー中においてセメント粒子が微分散
され、該スラリー硬化体の組織を緻密化し、強度を向上
させると考えられる。該スルホン酸基含有不飽和単量体
は、ミクロ粒子シェル部を構成する共重合体中に0.1〜
10重量%、好ましくは0.1〜6重量%、特に好ましくは
0.5〜3重量部%含まれるのが適当である。このように
含有量を制限するのは、0.1 重量%よりも少ないと、セ
メントの微分散効果がみられず、10重量%を越えると、
セメントスラリー中のセメント粒子の微分散化が進み、
スラリー粘度が上昇して好ましくないからである。
【0010】本発明で用いるヒドロキシル基を有する不
飽和単量体(以下、ヒドロキシル基含有不飽和単量体と
いう。)の例を挙げると、アリルアルコール、2-ヒドロ
キシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリ
レート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、2-ヒド
ロキシプロピルアクリレート、多価アルコールのモノア
リルエーテル、N-メチロールアクリルアミド、N-メチロ
ールメタクリルアミドなどがあり、特にN-メチロールア
クリルアミドが好ましい。該不飽和単量体を含む、本発
明のアクリル系ポリマーミクロ粒子は、セメントスラリ
ーの粘度を低下させ、これにより該セメントスラリーの
開粒度アスファルトセメント骨材空隙への充填率が向上
する。該ヒドロキシル基含有不飽和単量体は、ミクロ粒
子シェル部を構成する共重合体中に0〜10重量%、好ま
しくは0.5〜6重量%、好ましくは0.5〜3重量%含ま
れるのが適当である。該不飽和単量体の含有量の上限を
規定するのは、10重量%を越えるとアクリル系ポリマー
ミクロ粒子表面の親水性疎水性バランスが崩れ、却って
セメントスラリーの粘度が増加するからである。
【0011】また、本発明においてはアクリル系ミクロ
ポリマーエマルジョンの性能を損なわない範囲で、アク
リル系以外の単量体、例えばスチレンやα−メチルスチ
レンなどのスチレン類、ブタジエンやイソプレンなどの
ジエン類、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニルなどビニル
エステル類、アクリロニトリルやα−メチルアクリロニ
トリルなどのニトリル類を加えることができる。これら
の単量体の含有量は、ミクロ粒子シェル部を構成する共
重合体中に0〜20重量%とするのが好ましい。更に、本
発明では、セメントスラリー硬化体の性能を向上させる
ために、1分子中に複数の官能基を有する架橋剤を使用
することが好ましい。これらの架橋剤の例を挙げると、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビスフェ
ノールAポリオキシエチレン付加体ジ(メタ)アクリレ
ート、トリアリルイソシアヌレート、N−メチロール
(メタ)アクリルアミドなどがあり、特にトリメチロー
ルプロパントリメタアクリレートが好ましい。この架橋
剤の含有量は、ミクロ粒子シェル部を構成する共重合体
中に0〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%とするの
が適当である。このように使用量の上限を5重量%に規
定するのは、5重量%を越えると、ポリマーエマルジョ
ンを調製する際に重合安定性が悪くなったり、得られた
ポリマーエマルジョンの成膜性が低下するからである。
【0012】本発明のコア・シェル型エマルジョンのミ
クロ粒子コア部を構成する共重合体も、アクリル系ポリ
マーである。該共重合体を構成する単量体は、本発明の
ミクロ粒子シェル部を構成する(メタ)アクリル酸アル
キルエステルと同じものを使用することができる。この
ミクロ粒子コア部を構成する共重合体の組成の例を挙げ
ると、C1 〜C8 アルキル基を含むアクリル酸アルキル
エステル55〜99.8重量%、好ましくは70〜90重
量%、及びC1 〜C4 アルキル基を含むメタクリル酸ア
ルキルエステル0.1〜44.9重量%、好ましくは10
〜30重量%であり、架橋剤を0〜5重量%、好ましく
は0.1〜1重量%含む。本発明を一層効果的に実施する
ためには、該(メタ)アクリル酸エステル不飽和単量体
において、前記フォックスの式から求められるガラス転
移温度(以下Tgという)が285°K以下であること
が好ましく、248°K以下とすのが特に好ましい。こ
の様にTgの上限値を制限するのは、285°Kよりも
高いと成膜性が低下するためである。また、本発明にお
いてはアクリル系ミクロポリマーエマルジョンの性能を
損なわない範囲で、アクリル系以外の単量体、例えばス
チレンやα−メチルスチレンなどのスチレン類、プタジ
エンやイソプレンなどのジエン類、酢酸ビニルやプロピ
オン酸ビニルなどビニルエステル類、アクリロニトリル
やα−メチルアクリロニトリルなどのニトリル類を加え
ることができる。これらの単量体の含有量は、ミクロ粒
子コア部を構成する共重合体中に0〜40重量%とするの
が好ましい。該コア・シェル型異層化構造を形成する共
重合体のコア部とシェル部における重量比は、2/3〜
27/3、好ましくは3/3〜12/3とするのが適当
である。このようにコア部とシェル部の共重合体の重量
比を限定するのは、シェル部の割合が高くなって、コア
部/シェル部の重量比が2/3より小さくなると、コア
部の性能がポリマーエマルジョン粒子に反映せず、成膜
性が悪くなるからであり、一方、コア部の割合が高くな
って、重量比が27/3より大きくなるとシェル部の性
能が反映されず、セメントスラリーの粘度が増加した
り、温度の変化により流動性が低下するからである。
【0013】本発明では、アクリル系ミクロポリマーエ
マルジョンの調製に、アニオン性、及びノニオン性の乳
化重合用乳化剤を用いる。次に本発明で用いる代表的な
乳化剤を挙げる。 〔アニオン性乳化剤〕 (1)式(1) のポリオキシアルキレンアルキルアリール
エーテルスルホネート・サルフェート塩
【0014】
【化1】
【0015】(式中、R1 はC6 〜C20のアルキル基で
あり、Aは-CH2-CH2- および/または-CH2-CH(CH3)- 、
nは0〜100、好ましくは5〜40、M1 は1価又は
2価の陽イオンである。) (2)式(2) のポリオキシアルキレンアルキルエーテル
サルフェート塩 R1 −O−(AO)n−SO31 (2) (式中、R1 、A、nおよびM1 は前記のとおりであ
る。) (3)式(3) のポリオキシエチレンアルキルアリールエ
ーテルアルフェート塩
【0016】
【化2】
【0017】(式中、R1 、A、nおよびM1 は前記の
とおりである。) (4)式(4) の化合物 (式中、M1 、A、及びnは前記のとおりであり、R2
は水素原子またはメチル基、R3 はC1 〜C30のアルキ
ル基、アルケニル基若しくはアルキル基、アルケニル基
を有するフェニル基、又は脂肪酸残基である。)
【0018】(5)式(5) の化合物 (式中、M1 、A、n、R2 およびR3 は前記のとおり
である。)
【0019】(6)式(6) の化合物 (式中、M1 、A、n、R2 およびR3 は前記のとおり
である。)
【0020】(7)式(7) の化合物 (式中、M1 、A、n、R2 およびR3 は前記のとおり
である。)
【0021】(8)式(8) の化合物 (式中、M1 、A、n、R2 およびR3 は前記のとおり
であり、mは0又は1、R4 は-CH2- 、-CH2CH2-または
フェニレン基である。)
【0022】(9)式(9) の化合物 (式中、M1 、A、n、m、R2 、R3 、およびR4 は
前記のとおりである。) 〔ノニオン性乳化剤の代表例〕 (10) 式(10) のポリオキシアルキレンアルキルアリー
ルエーテル
【0023】
【化3】
【0024】(式中、pは0〜100、好ましくは5〜
70であり、R2 及びAは前記のとおりである。) (11) 式(11)のポリオキシアルキレンアルキルエーテル R1 −O−(AO)P −H (式中、R1 、Aおよびpは前記のとおりである。) これらのアニオン性乳化剤及びノニオン性乳化剤を、そ
れぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて使用すること
ができる。組み合わせて使用する場合、分子内にエチレ
ンオキサイドおよびプロピレンオキサイド基を有する乳
化剤を1種類以上用いることが好ましく、特にアニオン
性乳化剤(1) 、ノニオン性乳化剤(10)及び(11)を1種
以上併用するのが望ましい。また、これらの乳化剤は共
重合体の製造に用いる単量体混合物に対して、0.5〜1
5重量%、好ましくは1〜10重量%の範囲で用いるの
がよい。
【0025】本発明で用いる重合開始剤の例を挙げる
と、過酸化水素;過酸化水素と酒石酸、クエン酸、アス
コルビン酸などのカルボン酸との組み合わせ;過酸化水
素とシュウ酸、スルフィン酸及びこれらの塩類またはオ
キシアルデヒド類;水溶性鉄塩などの組み合わせ;過硫
酸塩、過炭酸塩、過硼酸塩類などの過酸化物;2,2'- ア
ゾビス(2-アミノジプロパン)とその塩、2,2'−アゾビ
ス(N,N'−ジメチレン−イソブチルアミジン)とその
塩、4,4'−アゾビス(4-シアノ吉草酸)とその塩などの
水溶性アゾ系開始剤があり、特に水溶性アゾ系開始剤が
好ましい。これらの重合開始剤を、本発明のコア部又は
シェル部を構成する不飽和単量体混合物に対し、0.1〜
3重量%の範囲で用いるのが好ましい。
【0026】本発明のコア・シェル型エマルジョンは、
ミクロ粒子コア部を含むエマルジョンを調製し、ついで
ミクロ粒子コア部の表面上にシェル部を形成することに
より製造する。好ましい製造方法を挙げると、モノマー
滴下法及びプレ乳化法がある。モノマー滴下法では、ま
ず水相に乳化剤を溶解し、コア部調製用アクリル系単量
体を主成分とする不飽和単量体混合物の一部に加えて乳
化・可溶化させた後、重合開始剤を添加し、次いで残り
のコア部調製用不飽和単量体混合物を所定の時間滴下し
てミクロ粒子コア部を含むエマルジョンとし、その後、
シェル部調製用不飽和単量体混合物を滴下する。ここで
ミクロ粒子シェル部を調製するための単量体混合物の組
成を、(メタ)アクリル酸エステル不飽和単量体が60〜
99.8重量%、好ましくは79〜98.4重量%、カルボン酸
(塩)基含有不飽和単量体が0.1 〜15重量%、好ましく
は0.5 〜10重量%、スルホン酸(塩)基含有不飽和単量
体が0.1 〜10重量%、好ましくは0.1 〜6重量%、ヒド
ロキシル基含有不飽和単量体が0〜10重量%、好まし
くは0.5 〜6重量%、及び架橋剤が0〜5重量%、好ま
しくは0.5 〜1重量%となるようにする。またミクロ粒
子コア部を調製するための単量体混合物の組成を、アク
リル酸エステル不飽和単量体が55〜99.8重量%、好まし
くは70〜90重量%、メタクリル酸エステル不飽和単量体
が0.1 〜44.9重量%、好ましくは10〜30重量%、及び架
橋剤が0〜5重量%、好ましくは0.1 〜1重量%となる
ようにする。
【0027】また、プレ乳化法では用いる乳化剤、水の
一部により不飽和単量体混合物を予め混合乳化する。次
いで、残りの乳化剤を残分の水相に溶解し、コア部調製
用アクリル系単量体を主成分とするプレ乳化物の一部を
添加し、均一乳化・可溶化させた後、重合開始剤を添加
し、残りのコア部調製用プレ乳化物を所定の時間滴下し
てミクロ粒子コア部を含むエマルジョンとし、続いて、
シェル部調製用プレ乳化物を滴下して目的のポリマーミ
クロエマルジョンが得られる。ここでミクロ粒子シェル
部およびコア部を調製するための単量体混合物の組成
は、モノマー滴下法の場合と同じ構成割合となるが、シ
ェル部調製用不飽和単量体をプレ乳化するために用いる
乳化剤はシェル部不飽和単量体に対して0.1〜11重量
%、好ましくは2〜6重量%、用いる水量はシェル部不
飽和単量体に対して20〜100重量%、好ましくは2
0〜50重量%となるようにする。また、コア部調製用
プレ乳化物を得るために用いる乳化剤量はコア部不飽和
単量体に対して0.1〜11重量%、好ましくは2〜3重
量%、用いる水量はコア部不飽和単量体に対して20〜
80重量%、好ましくは20〜50重量%となるように
する。モノマー滴下法およびプレ乳化法のいずれでも調
製できるが、乳化重合の欠点である重合釜あるいは撹拌
羽根等への共重合体の付着量を低減するにはプレ乳化法
の方が好ましい。
【0028】なお、本発明のコア・シェル型エマルジョ
ンを製造する際の留意点は、コア部の重合終了後、数分
の熟成を行うことが好ましい。その理由は、コア部滴下
終了後、直ちにシェル部を滴下させると末反応コア部不
飽和単量体とシェル部不飽和単量体とが混合し、コア部
とシェル部の中間組成層が生じてしまいシェル部の効果
が効率よく発揮きできなくなるからである。しかし、熟
成時間があまり長時間にわたると開始剤の活性が低下
し、シェル部の重合不良を生じることがあるので、開始
剤の半減期を考え併せて熟成時間を決める必要がある。
本発明の半たわみ性舗装系ポリマーエマルジョンにおい
ては、固形分45重量%にして、ブルックフィールド型粘
度計で測定した粘度が10〜500cP となる場合に、作業性
が良好になる。また粘度が低い場合は、固形分を50重量
%以上にしてもよい。
【0029】本発明のコア・シェル型エマルジョンの平
均粒径は、30〜200 nm、好ましくは30〜150 nm以
下、特に好ましくは30〜100 nmであるのが望ましい。
この平均粒径が200 nmより大きいとポリマー粒子の総
表面積が低下し、粒子表面を修飾しているスルホン酸
(塩)基、ヒドロキシル基、カルボン酸(塩)基の各官
能基の効果が低下し、セメントスラリーの流動性を著し
く低下させるので好ましくない。また、平均粒径が30n
mよりも小さいと、得られるポリマーエマルジョンの粘
度が増加し、製造時並びに使用時の取り扱いに不都合を
作じるので好ましくない。これらの平均粒径は光散乱光
度計(大塚電子社製ELS−600)により測定したも
のである。本発明の半たわみ性舗装用エマルジョンを用
いてセメントスラリーを調製する場合、セメント組成物
100重量部に対して、本発明のコア・シェル型エマル
ジョンの固形分が0.5〜10重量部、好ましくは2〜7
重量部となるようにする。該固形分が0.5重量部未満で
はセメントスラリー物性を改善には不十分であり、10重
量部を越える場合は圧縮強度が著しく低下するので実用
的ではない。
【0030】本発明で用いることができる水硬性組成物
(セメント組成物)の例を挙げると、ポルトランドセメ
ント、フライアッシュセメント、シリカセメント、高炉
セメント、アルミナセメント及び石膏セメントなどのセ
メント類、並びに半水、2水、6水石膏などの石膏類が
あり、特にセメント類が好ましい。また、セメント類は
普通、早強、速硬型、超速硬型、及び白のいづれであっ
てもよい。また、本発明のコア・シェル型エマルジョン
とセメント組成物から調製したセメントスラリーには、
必要に応じて各種の添加剤を加えることができる。この
添加剤の例を挙げると、シリカヒューム、フライアッシ
ュ、高炉スラグ、細砂、雲母、石粉末、ガラス粉末、ア
ルミ粉末、無機顔料などセメント混和材料;リグニンス
ルホン酸(塩)、脂肪酸(塩)、高級脂肪酸(塩)、ナ
フタレンスルホン酸(塩)、ホルマリン縮合物、芳香族
アミノスルホン酸(塩)系化合物、ポリスチレン系スル
ホン酸(塩)、ポリ(メタ)アクリル酸(塩)系化合
物、ポリアルキレングリコール、メチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、亜硝酸塩、1-ヒドロキシエ
タン-1,1- ジホスホン酸(塩)、有機顔料、AE剤、減
水剤、流動化剤、消泡剤、保湿剤、防錆剤、着色剤など
のセメント用化学混和剤がある。これ等のセメント混和
材、セメント用化学混合剤は混合時に別添加してもよい
が、煩雑さを解消するために粉体のものであれば予めセ
ント類に、液体ものであれポリマーエマルジョンにプレ
ミックスして用いてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の半たわみ性舗装用ポリマーエマ
ルジョンを用いて調製したポリマースラリーは、流動性
が著しく改善され、開粒度アスファルト混合物の空隙に
容易に浸透させることができ、しかも温度変化による流
動性低下が少ないので、施工条件に係わらず安定した作
業性が得られる。さらに、セメントスラリー中のセメン
ト組成物粒子を微分散化するため、得られるスラリー硬
化体の圧縮強度、曲げ強度が向上する。
【0032】
〔ポリマーエマルジョンの調製〕
(1)ポリマーエマルジョン1 温度計、撹拌機、環流冷却管、窒素道入管および滴下ロ
ートを備えたガラス製反応容器に、表2の組成No.1の乳
化剤1.0 部を水70.0部と共に加えて溶解し、容器内の空
気を窒素ガスで置換した。表1のポリマーエマルジョン
No.1に示すコア部不飽和単量体混合物70.3部と、表2の
組成No.1の乳化剤2.1 部、及び水28.0部を乳化混合し、
このうち7.5 部を前記反応容器に加え60℃まで昇温し
た。昇温の後、2,2'−アゾビス(2-アミノジプロパン)
二塩酸塩0.3部及び水12.0部を含む溶液を前記反応容器
に添加し、続いて残りのコア部不飽和単量体乳化物を90
分間かけて反応容器内に連続滴下し、60℃で重合を行な
った。滴下終了後、60℃で5分間熟成を行い、続いて表
1のポリマーエマルジョンNo.1に示すシェル部不飽和単
量体混合物32.5部と表2の組成No.1の乳化剤0.9 部、及
び水10.0部からなるシェル部不飽和単量体乳化物を30分
かけて連続滴下し、60℃で重合を行った。滴下終了後、
更に60℃で1時間熟成を行い重合反応を完結させた。得
られた重合物を室温に冷却した後、固形分を45%に調製
し、ポリマーエマルジョンNo.1とした。
【0033】(2)ポリマーエマルジョンNo.2〜No.8 表1の不飽和単量体および表2の乳化剤を用いて、ポリ
マーエマルジョンNo.1に準拠して調製した。ここでコア
部およびシェル部に配分する乳化剤と水の量はコア/シ
ェル比に応じて振り分けた。 (3)ポリマーエマルジョンNo.9 コア部滴下後の熟成を省略し、120 分にわたり連続的に
不飽和単量体乳化物を滴下する以外、ポリマーエマルジ
ョンNo.1に準拠して調製した。 (4)ポリマーエマルジョンNo.10 既に、半たわみ性舗装用ポリマーエマルジョンとして用
いられている市販SBR系ポリマーエマルジョン(スチ
レン−ブタジエン共重合物AI45%)を使用した。
【0034】〔ポリマースラリーの調製〕市販のモルタ
ル用ハンドミキサを用いて、普通ポルトランドセメン
ト、水と表1に示したポリマーエマルジョンを次の割合
で混練し、ポリマースラリーとした。 普通ポルトランドセメント 1000 重量部 ポリマーエマルジョン(固形分) 34 重量部 水 500 重量部 〔ポリマースラリーの性能評価〕前記ポリマースラリー
の性能は次に示す方法で測定し、評価した。 流動性 舗装試験法便覧(日本道路協会)5−3−7「半たわみ
性舗装用浸透用セメントミルクの流動性試験方法(Pロ
ート法)」に準じ、ポリマースラリーの流下時間を測定
した。 温度依存性 5℃、20℃、及び40℃でポリマースラリーを各々調
製し、前記Pロートフロー値の測定法に準じて測定し、
標準(20℃)と比較して変化量が小さいものを優れて
いると評価した。なお、Pロートフロー値が30秒を越え
るものはゲル化とした。
【0035】充填率 表3に示す粒度分布を有する開粒度アスファルト母材を
30×30×5cmに成形、締め固めたものに、ポリマ
ースラリーを無振動で注入し、重量変化より充填率を求
めた。更に、開粒度アスファルト母材を20℃、50
℃、70℃となる様に恒温槽で加熱し、20℃ポリマー
スラリーを用いて同様に充填率を測定し、評価した。い
ずれの温度の開粒度アスファルト母材でも充填率が変わ
らないものを優れていると評価した。 強度 JIS R5201「セメントの物理試験方法」に準じ
て供試体を作成し、強度測定した。なお、供試体は温度
20℃、相対湿度80%の湿空条件下で養生した。養生
日数は日本道路公団の規格値を目安とするため7日間と
した。
【0036】吸水率 JIS A1404「建築用セメント防水剤の試験方
法」9吸水試験に準じて、48時間吸水率を測定した。な
お、供試体はJIS R5201「セメントの物理試験
方法」に準じて作成した。これらの評価結果を表4に示
す。表4から明らかなように、本発明のポリマーエマル
ジョンNo.1〜No.6は、流動性が良く、硬化体性能が著し
く良好である。これに対し、従来から半たわみ性舗装用
に使用されている、No.7〜No.10 のポリマーエマルジョ
ンは流動性及び硬化体性能が劣っている。したがって、
本発明により半たわみ性舗装用セメントスラリーの性能
が大幅に改善されることが判る。また、本発明のポリマ
ーエマルジョンNo.1を用いて調製した超速硬型セメント
スラリーを半たわみ舗装用注入材として用いた。その結
果は、注入時間が大幅に短縮され、さらに振動作業簡略
化による作業工程の簡素化が可能となった。得られたセ
メントスラリー硬化体も優れた圧縮強度、曲げ強度を示
し、本発明のポリマーエマルジョンが半たわみ性舗装用
として適当であることが確認された。
【0037】
【表1】 表1(その1) ──────────────────────────────────── 仕込み量(重量部) ポリマー NO.1 NO.2 NO.3 NO.4 NO.5 エマル コア シェ コア シェ コア シェ コア シェ コア シェジョン 部 ル部 部 ル部 部 ル部 部 ル部 部 ル部 不飽和単量体 アクリル - - 9.0 - - - - - 19.0 - 酸エチル (14.9) (27.0) アクリル 49.0 9.0 45.0 16.0 63.0 1.0 49.0 9.0 45.0 3.0 酸ブチル (69.7)(27.7)(74.6)(34.0)(69.8)(7.6) (69.7)(27.7)(64.0) (9.2) メタクリル 21.0 21.0 6.0 24.0 27.0 9.0 21.0 21.0 6.0 27.0 酸メチル (29.9)(64.6)(10.0)(51.0)(26.1)(68.7)(29.9)(64.6) (8.5)(83.1) メタクリル - 1.0 - 3.0 - 1.0 - 1.0 - 1.0 酸 (3.1) (6.4) (7.6) (3.1) (3.1) N-メチロール - 0.7 - 2.0 - 1.0 - 0.7 - 0.7 アクリル (2.2) (4.2) (7.6) (2.2) (2.2) アミド 2-アクリルア - 0.7 - 2.0 - 1.0 - 0.7 - 0.7 ミド-2- メチ (2.2) (4.2) (7.6) (2.2) (2.2) ルプロパン スルホン酸 トリメチロ 0.3 0.1 0.3 0.1 0.3 0.1 0.3 0.1 0.3 0.1 ールプロ (0.4) (0.3) (0.5)(0.2) (0.3) (0.8) (0.4) (0.3) (0.4) (0.3) パントリ メタクリレート コア部/ 7/3 6/4 9/1 7/3 7/3 シェル部 乳化剤*1 組成1 4.0 組成1 4.0 組成1 4.0 組成2 4.0 組成3 4.0 開始剤*2 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3平均粒子径(nm) 90 96 98 94 84
【0038】
【表2】 表1(その2) ─────────────────────────────────── 仕込み量(重量部) ポリマー NO.6 NO.7 NO.8 NO.9 NO.10 エマル コア シェ コア シェ コア シェ 均 一ジョン 部 ル部 部 ル部 部 ル部 不飽和単量体 アクリル - - - - - - - 酸エチル アクリル 49.0 9.0 49.0 9.0 49.0 9.0 50.0 酸ブチル (70.0)(28.2)(69.7)(29.2)(69.7)(28.9) (50.0) メタクリル 21.0 21.0 21.0 21.0 21.0 21.0 50.0 酸メチル (30.0)(65.6)(29.9)(68.2)(29.9)(67.5) (50.0) 市 販 メタクリル - 1.0 - - - 1.0 - SBR 酸 (3.1) (3.2) N-メチロール - - - - - - - アクリル アミド 2-アクリルア - 1.0 - 0.7 - - - ミド-2- メチ (3.1) (2.3) ルプロパン スルホン酸 トリメチロ - - 0.3 0.1 0.3 0.1 - ールプロ (0.4)(0.3) (0.4) (0.3) パントリ メタクリレート コア部/ 7/3 7/3 7/3 均一 シェル部 乳化剤*1 組成1 8.0 組成1 4.0 組成1 4.0 組成1 4.0 開始剤*2 0.6 0.3 0.3 0.3平均粒子径(nm) 89 99 97 105 374 注:()内の数字はコア部ないしシェル部各々の全不飽和単量体に対する重量% *1:表2に記載の乳化剤を使用、数字は全不飽和単量体に対する重量部 *2:2、2′−アゾビズ(2−アミノジプロパン)二塩酸塩、数字は全不飽和 単量体に対する重量部
【0039】
【表3】 ─────────────────────────────────── (No.) 乳化剤の組成 併用比 (アニオン/ ノニオン) (1) アニオン:ノニルフェノールエチレンオキサイド8モル付加体 硫酸ナトリウム、スルホン酸ナトリウム ノニオン:ノニルフェノールエチレンオキサイド30モル付加体 2/1 (2) アニオン:コハク酸ステアリルアクリルエステルスルホン酸 ナトリウム 1/2 ノニオン:ノニルフェノールエチレンオキサイド20モル付加体 (3) アニオン:ノニルフェノールエチレンオキサイド8モル付加体 硫酸ナトリウム、スルホン酸ナトリウム ノニオン:ドデシルフェノールエチレンオキサイド30モル付加体 2/1
【0040】
【表4】 ─────────────────────────────────── 粒 度(通過重量百分率%) アスファ 有効空隙率*1 ルト量 19.0 13.2 4.75 2.36 0.6 0.3 0.15 0.075 (%) (%) 100.0 99.2 22.8 12.3 9.4 7.7 5.4 4.0 3.3 22.2 ─────────────────────────────────── *1 全体空隙率から独立空隙率(3%)を減じたもの
【0041】
【表5】 ─────────────────────────────────── 実 ポリマー セメントスラリー セメントスラリー 施 エマル の流動性 の硬化体性能 例 ジョン. Pローフロー値 セメントスラリ (min) 充填性(%) 強度(N/mm2) 吸水率 NO. 20℃ 5℃ 40℃ 20℃ 50℃ 70℃ 圧縮 曲げ (%) 1 1 10.3 10.3 10.4 92 91 92 25.0 6.5 3 2 2 10.2 10.2 10.4 92 92 93 25.3 6.6 3 3 3 10.6 10.5 10.6 90 91 89 24.8 6.3 3 4 4 10.5 10.5 10.6 91 90 91 25.1 6.3 3 5 5 10.8 10.6 10.8 92 90 90 24.8 6.1 3 6 6 11.0 10.9 11.3 90 87 85 25.1 6.9 4 比較例 1 7 16.8 16.0 ゲル化 57 53 47 25.7 6.1 3 2 8 13.2 12.7 13.7 83 62 62 19.1 4.3 8 3 9 ゲル化 14.2 ゲル化 52 50 45 12.1 2.1 10 4 10 12.6 12.4 ゲル化 86 73 41 18.0 4.6 7

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が30〜200nmのコア・
    シェル型異層化アクリル系ポリマーミクロエマルジョン
    を含む、半たわみ性舗装用ポリマーエマルジョンであっ
    て、該コア・シェル型異層化アクリル系ポリマーミクロ
    エマルジョンのミクロ粒子シェル部が、(メタ)アクリ
    ル酸エステル不飽和単量体、カルボン酸(塩)基含有不
    飽和単量体、及びスルホン酸(塩)基含有不飽和単量体
    を含む単量体混合物を、乳化重合して得られた共重合体
    から構成されていることを特徴とする、半たわみ性舗装
    用ポリマーエマルジョン。
  2. 【請求項2】 前記単量体混合物が、さらにヒドロキシ
    ル基含有不飽和単量体を含む請求項1記載の半たわみ性
    舗装用ポリマーエマルジョン。
  3. 【請求項3】 該コア・シェル型異層化アクリル系ポリ
    マーミクロエマルジョンのミクロ粒子シェル部が、架橋
    型アクリル系ポリマーを含む、請求項1又は2記載の半
    たわみ性舗装用ポリマーエマルジョン。
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