JP6821250B2 - 水硬性組成物の硬化体の製造方法 - Google Patents

水硬性組成物の硬化体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水硬性組成物の硬化体の製造方法に関する。
コンクリート等の水硬性組成物に対して、流動性を付与するためにナフタレン系、メラミン系、アミノスルホン酸系、ポリカルボン酸系等の混和剤が用いられている。分散剤等の混和剤については、水硬性組成物に対する流動性の付与、流動性の保持性(流動保持性)、硬化遅延の防止など、種々の性能が求められ、ポリカルボン酸系混和剤(分散剤)についてもこうした観点から改善が提案されている。
特許文献1には、オキシアルキレン基を有する特定の単量体(a1)とカルボキシル基を有する特定の単量体(a2)を含有する単量体組成物を共重合して得られる重量平均分子量10,000〜500,000の共重合体(1)と、少なくともカルボキシル基を有する重合性単量体(b1)と(メタ)アクリル酸エステルと(b2)を含有する単量体組成物を共重合して得られる重量平均分子量100,000〜10,000,000の共重合体(2)(但し、共重合体(2)の重量平均分子量は共重合体(1)の重量平均分子量よりも大きい。)とを、共重合体(1)99重量%〜50重量%、共重合体(2)1重量%〜50重量%で含有するセメント混和液剤が開示されている。
また、特許文献2には、炭素数2〜3のオキシアルキレン基110〜300モルを導入したポリアルキレングリコールモノエステル系単量体(a)とアクリル酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体及びアリルスルホン酸系単量体の中から選ばれる1種以上の単量体(b)とを重合して得られる共重合体(イ)および水溶性高分子(ロ)を必須成分とする自己充填性コンクリート混和剤が開示されている。
コンクリート製品を製造する際に、振動機(バイブレーター)を使用して振動をかける場合がある。型枠内に充填されたコンクリートに、適当な振動を与えることにより、コンクリートが型枠の隅々まで充填され、且つ運搬、投入時に取り込まれた空気を追い出し、強度、水密性、耐久性に優れるコンクリート製品を製造できるとされている。通常、コンクリートの流動性(スランプ値)が小さくなるほど、振動容量を多く必要とする。振動が大きくなると騒音の問題に加え、コンクリート製品の表面美観(ブリーディングによる水路の発生等)の面でも問題が生じる。
特許文献3には、ヒドロキシエチルアクリレート由来の構成単位を70重量%以上含む構成単位からなる重合体(A)と、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物(B)と、水硬性粉体と、水とを含有するコンクリートを、10G以下の振動を掛けて打設する工程を有する、コンクリート製品の製造方法であって、前記コンクリートが、重合体(A)を水硬性粉体100重量部に対し0.02〜0.28重量部含有する、コンクリート製品の製造方法が開示されている。
特開2001−89212号公報 特開平8−12397号公報 特開2010−30795号公報
本発明は、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる、水硬性組成物の硬化体の製造方法を提供する。
本発明は、(A)増粘剤と(B)ポリカルボン酸系分散剤と水硬性粉体と水とを含有する水硬性組成物の硬化体の製造方法であって、
硬化体の製造に用いる水硬性組成物を分割して同じ型枠に充填し、
水硬性組成物の充填ごとに型枠内の水硬性組成物に振動をかけ、
先に型枠に充填された水硬性組成物が硬化する前に、他の水硬性組成物を同じ型枠に充填する、
水硬性組成物の硬化体の製造方法
に関する。
以下、(A)増粘剤を(A)成分、(B)ポリカルボン酸系分散剤を(B)成分として説明する。
本発明によれば、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる、水硬性組成物の硬化体の製造方法が提供される。
本発明の機構の詳細は不明であるが、以下の様に推定される。
一度に多くのコンクリートを充填すると、コンクリートの重量に起因する圧力により、外部から多大な振動エネルギーを与えても脱泡は見られない。
一方で一回当たりの打設量を減らすことで、圧力が小さくなることからわずかな振動でも脱泡が促されることで美麗な硬化体が得られる。
しかし、打設量が少ないことで、コンクリート当たりに加えられる振動エネルギーが大きくなることから分離やブリーディングを生じる。そこで、コンクリート粒子を架橋し網目構造を形成するような増粘剤を用いることで、分離を抑制しかつ網目の中に水分子を取り込むことでブリーディングも減少するものと考える。
〔水硬性組成物〕
まず、本発明に用いられる水硬性組成物(以下、本発明の水硬性組成物という場合もある)について説明する。
本発明の水硬性組成物は、(A)成分の増粘剤と、(B)成分のポリカルボン酸系分散剤と、水硬性粉体と、水とを含有する。
<(A)成分:増粘剤>
増粘剤としては、合成ポリマー系増粘剤が好ましい。
合成ポリマー系増粘剤としては、(A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤、(A2)不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤、及び(A3)不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤から選ばれる一種以上の合成ポリマー系増粘剤が挙げられる。
〔(A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤〕
不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤は、構成単量体に不飽和カルボン酸エステルを含むポリマーからなる増粘剤である。不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤は、構成単量体中の不飽和カルボン酸エステルの割合が5質量%以上であるポリマーからなる増粘剤であってよい。
なお、不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤からは、(A2)不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤及び(A3)不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は除かれる。
不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤としては、(1a)酸性基を含む不飽和化合物と、(2a)不飽和カルボン酸エステルとを構成単量体として含む共重合体が挙げられる。この共重合体は、構成単量体中の前記(1a)前記(2a)の合計量が、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下であり、100質量%であってもよい。
(1a)酸性基を含む不飽和化合物の酸性基としては、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられる。これらは、塩となっていてもよい。
(1a)酸性基を含む不飽和化合物としては、(1a)不飽和カルボン酸が挙げられる。
(1a)不飽和カルボン酸としては、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、アコニット酸、及びクロトン酸等の不飽和カルボン酸、
無水マレイン酸、無水シトラコン酸等の不飽和カルボン酸無水物、及び
イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブチル、マレイン酸モノエチル等の不飽和カルボン酸半エステル、
などが挙げられる。
また、(1a)酸性基を含む不飽和化合物としては、
ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の不飽和スルホン酸、
リン酸−2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル、リン酸水素ビス[2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル]等の不飽和リン酸、
ビニルフェノール等の不飽和フェノール、
などが挙げられる。
(1a)酸性基を含む不飽和化合物としては、(1a)不飽和カルボン酸が好ましい。(1a)不飽和カルボン酸としては、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる単量体(1a’)〔以下、単量体(1a’)ともいう〕が好ましく、アクリル酸がより好ましい。
(2a)不飽和カルボン酸エステルとしては、(2a)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、及びアクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル、(2a)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、及びメタクリル酸グリシジル等のメタクリル酸エステル、(2a)ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ステアリン酸ビニル、オクチル酸ビニル、ネオデカン酸ビニルエステル等の炭素数3以上18以下の脂肪族カルボン酸のビニルエステル等が挙げられる。
(2a)不飽和カルボン酸エステルとしては、(2a)アクリル酸エステル、及び(2a)メタクリル酸エステルから選ばれる1種以上の単量体(2a’)〔以下、〔以下、単量体(2a’)ともいう〕が好ましい。アクリル酸エステルはエステル部分の炭素数が1以上8以下であることが好ましい。メタクリル酸エステルはエステル部分の炭素数が1以上4以下であることが好ましい。単量体(2a’)は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸エチルから選ばれる1種以上の単量体が好ましい。
不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤は、(1a)不飽和カルボン酸と、(2a)不飽和カルボン酸エステルとを構成単量体として含む共重合体が好ましい。
不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤が、(1a)不飽和カルボン酸と、(2a)不飽和カルボン酸エステルとを構成単量体として含む共重合体である場合、(1a)不飽和カルボン酸/(2a)不飽和カルボン酸エステルの質量比は、良好な増粘性が得られる観点から、好ましくは5/95質量%以上、より好ましくは10/80質量%、更により好ましくは15/85質量%以上、そして好ましくは95/5質量%以下、より好ましくは90/10質量%以下、更に好ましくは85/15質量%以下である。
不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤が、(1a)不飽和カルボン酸と、(2a)不飽和カルボン酸エステルとを構成単量体として含む共重合体である場合、構成単量体中の(1a)不飽和カルボン酸と(2a)不飽和カルボン酸エステルの合計量は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは85質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下であり、100質量%であってもよい。
(1a)不飽和カルボン酸と(2a)不飽和カルボン酸エステルの重合方法としては、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、又は塊状重合等の方法が挙げられる。
不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤は、アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる単量体(1a’)と、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれる単量体(2a’)とを構成単量体として含む共重合体〔以下、共重合体(A)という〕がより好ましい。
共重合体(A)においても、単量体(2a’)は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸エチルから選ばれる1種以上の単量体が好ましい。
共重合体(A)は、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、単量体(1a’)と単量体(2a’)の合計中、単量体(1a’)の割合が、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは35質量%以上、そして、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは55質量%以下、より好ましくは50質量%以下、より更に好ましくは47質量%以下、より更に好ましくは42質量%以下である。
また、共重合体(A)は、構成単量体中の単量体(1a’)と単量体(2a’)の合計量が好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは85質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上、より更に好ましくは95質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下であり、100質量%であってもよい。
不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤は、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、重量平均分子量が、好ましくは100,000以上10,000,000以下である。不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤の重量平均分子量は、より好ましくは150,000以上、更に好ましくは200,000以上、より更に好ましくは250,000以上、より更に好ましく300,000以上、より更に好ましくは500,000以上であり、そして、好ましくは9,000,000以下、より好ましくは8,000,000以下である。
不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤は、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、数平均分子量が、好ましくは20,000以上、より好ましくは30,000以上、更に好ましくは35,000以上、より更に好ましくは40,000以上、より更に好ましくは80,000以上、そして、好ましくは8,000,000以下、より好ましくは5,000,000以下、より更に好ましくは2,000,000以下である。
不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤は、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比が、Mw/Mnで好ましくは1.1以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは2.0以上、更により好ましくは3.0以上、そして、好ましくは10.0以下、より好ましくは8.0以下、更に好ましくは7.0以下である。
不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤の重量平均分子量及び数平均分子量は、それぞれ、以下の条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定されたものである。
*GPC条件
装置:GPC(HLC−8320GPC)東ソー株式会社製
カラム:TsKgelα−M+TsKgelα−M(東ソー株式会社製)
溶離液:60mmol/Lリン酸、50mmol/L LiBr−DMF
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:1mg/mL
標準物質:ポリスチレン換算(分子量既知の単分散ポリスチレン、分子量:590、3600、30000、96400、929000、8420000)
(A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤としては、(メタ)アクリル酸と、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル又は(メタ)アクリル酸ブチルとの共重合体が挙げられる。
〔(A2)不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤〕
不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤は、構成単位に不飽和カルボン酸を含むポリマーからなる増粘剤である。不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤は、構成単量体中の不飽和カルボン酸の割合が5質量%以上であるポリマーからなる増粘剤であってよい。
なお、不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤からは、(A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤及び(A3)不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は除かれる。
不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤としては、以下の一般式(I)で表される不飽和カルボン酸ポリマーが挙げられる。該不飽和カルボン酸ポリマーは、2種以上を併用することも可能である。
Figure 0006821250
(式中、R1a〜R6aは、それぞれ、水素原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシル基、COOM、OH、SOM、NHOOM(アミドスルホン酸塩)、又はベンゼン環であり、全て同じでもそれぞれ異なっていても良い。Mは水素原子、アルカリ金属、炭素数1以上4以下のアルキルアンモニウム、又は炭素数1以上6以下のアルカノールアンモニウムである。nは0以上の数、mは1以上の数であり、n及びmは、式(I)の不飽和カルボン酸ポリマーの重量平均分子量が1,000以上2,000,000以下となる数である。)
n、mは、それぞれカッコ内の構成単位のモル数を示し、nは0でもよい。nが0の場合は、モル数をmで表す構成単位のモノマーのホモポリマーとなる。
nとmの共重合モル比n/mは、好ましくは0/10以上、そして、好ましくは10/1以下であり、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、より好ましくは8/2以下、更に好ましくは7/3以下、より更に好ましくは5/5以下である。
一般式(I)で表される不飽和カルボン酸ポリマーは、重量平均分子量(MW)が、1,000以上、好ましくは3,000以上、より好ましくは5,000以上、そして、2,000,000以下、好ましくは1,000,000以下、より好ましくは500,000以下である。また、両末端は特に限定されるものでない。
一般式(I)で表される不飽和カルボン酸ポリマーの具体例としては、アクリル酸ホモポリマー、アクリル酸−マレイン酸共重合体、メタクリル酸ホモポリマー、メタクリル酸−アクリル酸共重合体、アクリルスルホン酸−アクリル酸共重合体、アクリルスルホン酸−マレイン酸共重合体、α−ヒドロキシアクリル酸ホモポリマー、オレフィン(炭素数5)−マレイン酸共重合体、イソブチレン−マレイン酸共重合体、ビニル酢酸−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体等、及びこれらのアルカリ金属塩もしくはアミン塩等が挙げられる。好ましくは、アクリル酸ホモポリマー、アクリル酸−マレイン酸共重合体、メタクリル酸ホモポリマー、アクリルスルホン酸−マレイン酸共重合体、オレフィン(炭素数5)−マレイン酸共重合体、イソブチレン−マレイン酸共重合体及びこれらの塩である。表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、さらに好ましくは、スルホン酸基を持つモノマーとカルボン酸基を持つモノマーの共重合体又はその塩であり、中でも好ましくはアクリルスルホン酸−マレイン酸共重合体又はその塩である。これら不飽和カルボン酸ポリマーを併用することにより、製剤化時の製品安定性を損なうことなく、消泡性を更に向上することができる。
上記不飽和カルボン酸ポリマーは、花王株式会社製ポイズ540、ポイズ530、ポイズ521、ポイズ520、日本パーオキサイド株式会社製ペールプラック1200、ペールプラック5000、日本ゼオン株式会社製クインフロー540、クインフロー542、クインフロー543、クインフロー560、クインフロー640、クインフロー750、東亜合成株式会社製アロンT−40、アロンA−6012、アロンA−12SL等の市販品として入手することができる。
〔(A3)不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤〕
不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、構成単位に不飽和カルボン酸アミドを含むポリマーからなる増粘剤である。不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、構成単量体中の不飽和カルボン酸アミドの割合が3質量%以上であるポリマーからなる増粘剤であってよい。
なお、不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤からは、(A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤及び(A2)不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤は除かれる。
不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、構成単量体に、スルホ基含有アクリルアミド及びスルホ基含有メタクリルアミドから選ばれる単量体〔以下、スルホ基含有(メタ)クリルアミドともいう〕を含むものが好ましい。
スルホ基含有(メタ)クリルアミドを由来とする構成単位としては、一般式(II)で表される構成単位(II)が好ましい。構成単位(II)は、所定の粘性をコンクリートに付与する観点で好ましい。
Figure 0006821250
(式中、R11aは水素原子又はメチル基であり、R12a、R13a、R14aは、それぞれ、水素原子、炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基、又は、メチル基で置換されたフェニル基であり、Mは、水素原子、ナトリウム、カリウム、カルシウム(1/2原子)、マグネシウム(1/2原子)、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)
構成単位(II)を形成するモノマー(II)としては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドブタンスルホン酸、3−アクリルアミド−3−メチルブタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2、4、4−トリメチルペンタンスルホン酸が好ましく、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸がより好ましい。
また、飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、構成単位(II)の他に、下記構成単位(III)及び構成単位(IV)から選ばれる1種類以上の構成単位を含んでいてもよい。これにより、多様なコンクリート材料やコンクリート配合に対しても、表面美観向上が可能となるので好ましい。
Figure 0006821250
(式中、R11aは水素原子又はメチル基であり、R15a及びR16aはそれぞれ独立に、水素原子、1個以上20個以下の炭素原子を含有する脂肪族炭化水素基、5個以上8個以下の炭素原子を含有する脂環式炭化水素基又は6個以上14個以下の炭素原子を含有するアリール基である。)
Figure 0006821250
(式中、R21a〜R24aは、それぞれ、水素原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、炭素数1以上5以下のアルコキシル基、COOM、OH、SOM、NHOOM(アミドスルホン酸塩)、又はベンゼン環であり、全て同じでもそれぞれ異なっていても良い。Mは水素原子、アルカリ金属、炭素数1以上4以下のアルキルアンモニウム、又は炭素数1以上6以下のアルカノールアンモニウムである。)
構造単位(III)を形成するモノマー(III)としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミドが好ましい。
構造単位(IV)を形成するモノマー(IV)としては、アクリル酸、メタクリル酸、これらの塩が好ましい。
不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、構成単位(II)の由来となるモノマー(II)、必要に応じて更に構成単位(III)の由来となるモノマー(III)及び構成単位(IV)の由来となるモノマー(IV)から選ばれるモノマーを重合することにより得られる。
不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、モノマー(II)、(III)、及び(IV)の合計含有量100質量%において、モノマー(II)の含有量が3質量%以上、更に50質量%以上、そして、99質量%以下であることが好ましい。
また、不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、モノマー(II)、(III)、及び(IV)の合計含有量100質量%において、モノマー(III)の含有量が0質量%以上、そして、96質量%以下、更に65質量%以下であることが好ましい。
また、不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、モノマー(II)、(III)、及び(IV)の合計含有量100質量%において、モノマー(IV)の含有量が1質量%以上、そして、97質量%以下、更に50質量%以下であることが好ましい。
かかるモノマー比において、モノマー(II)の含有量が3質量%以上であると、水溶性高分子の水への溶解性が良好となる。一方、モノマー(II)の含有量が99質量%以下であると、セメントへの吸着が良好となり表面美観や強度の低下を抑制しやすくなる。また、モノマー(IV)の含有量が97質量%以下であると、表面美観や強度の低下を抑制しやすくなる。
不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤では、所望により少量の架橋剤を組み込むことによって、粘性調整成分を構成するポリマー中に少しだけ枝分かれした、又は架橋した構造を提供することができる。架橋剤としては、例えば、トリアリルアミン、トリアリルメチルアンモニウムクロリド、テトラアリルアンモニウムクロリド、N、N’−メチレン−ビス−アクリルアミド、トリエチレングリコール−ビス−メタクリレート、トリエチレングリコール−ビス−アクリレート、ポリエチレングリコール(400)−ビス−メタクリレート及びポリエチレングリコール(400)−ビス−アクリレートが挙げられる。架橋剤は、粘性調整成分の作用を妨げない程度の量で使用することができ、モノマー(II)、(III)、及び(IV)の合計に対して0.1mol%以下であることが好ましい。
不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、周知の水相中のゲル重合により製造することができる。低い反応温度で適切な重合開始剤を用いて重合を行うことが好ましい。
溶液重合は、好ましくは、40〜100℃で実施される。均一、懸濁、逆送懸濁重合で行われ、逆送懸濁重合が特に好ましい。モノマー溶液は、アルカリ金属水酸化物を含む水溶液にスルホ基含有(メタ)アクリル酸誘導体を溶解した後、その他モノマーと緩衝剤、分子量調整剤及びその他の重合助剤を撹拌しながら混合することにより行うのが好ましい。
できるだけゆるやかな反応及び乾燥条件を用いることによって、架橋の二次反応を回避することが可能となる。したがって、ゲル含有率の非常に低い水溶性高分子を提供する。
不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、重量平均分子量が、好ましくは100,000以上10,000,000以下である。より好ましくは150,000以上、更に好ましくは200,000以上、より更に好ましくは250,000以上、より更に好ましく300,000以上、より更に好ましくは500,000以上であり、そして、好ましくは9,000,000以下、より好ましくは8,000,000以下である。不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤の重量平均分子量は、プルラン換算でゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定されたものである。
〔合成ポリマー系増粘剤の物性等〕
合成ポリマー系増粘剤は、アルカリ増粘型増粘剤であることが好ましい。前記した、(A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤、(A2)不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤、及び(A3)不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤から選ばれる一種以上の合成ポリマー系増粘剤が、アルカリ増粘型増粘剤であることが好ましい。更に、前記した、(A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤が、アルカリ増粘型増粘剤であることが好ましい。
アルカリ増粘型増粘剤とは、この増粘剤となるポリマーが、アルカリ、例えば、セメントのアルカリに接触すると中和され、水に可溶性となって、該ポリマーと水とを含む混合物の粘性を上昇させる性質を有することをいう。例えば、アルカリ増粘型増粘剤は、該増粘剤となるポリマーと水とを含む混合物がpH9未満の混合物が、pH9以上で増粘するポリマーからなる増粘剤であってよい。ポリマーがアルカリ増粘型であるかどうかは、例えば、当該ポリマーと水とを含有する混合物のpH12.5での粘度が、pH9未満での粘度の2倍以上であることで確認できる。混合物におけるポリマーと水の割合は任意であり、pH及び粘度の測定温度は20℃を選択できる。混合物は、水溶液、エマルジョン、スラリーが挙げられる。なお、粘度の測定方法としては、実施例に記載の方法が挙げられる。
<(B)成分:ポリカルボン酸系分散剤>
(B)成分は、平均付加モル数が30以上300以下のポリオキシアルキレン鎖を有するポリカルボン酸系分散剤、更にポリカルボン酸系重合体が好ましい。(B)成分のポリオキシアルキレン鎖は、炭素数2以上4以下のオキシアルキレン基からなるものが好ましく、オキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基が好ましい。(B)成分のポリオキシアルキレン鎖の平均付加モル数は、水硬性組成物の流動性が高く、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、30以上、好ましくは40以上、そして、300以下、好ましくは250以下、より好ましくは200以下、更に好ましくは150以下、より更に好ましくは100以下、より更に好ましくは80以下、より更に好ましくは60以下である。なお、(B)成分を複数用いる場合は、各化合物のポリオキシアルキレン鎖の平均付加モル数を平均した値が、30以上300以下の範囲であることが好ましい。また、ポリオキシアルキレン鎖の平均付加モル数30未満の化合物を用いることができ、その場合も、ポリオキシアルキレン鎖の平均付加モル数は、当該化合物を含めた全体の平均値が前記の範囲にあればよい。
ポリカルボン酸系分散剤としては、下記一般式(1b)で示される単量体(1b)を構成単量体として含む共重合体が好ましい。
ポリカルボン酸系分散剤としては、下記一般式(1b)で示される単量体(1b)と下記一般式(2b)で示される単量体(2b)とを構成単量体として含む共重合体がより好ましい。
Figure 0006821250
〔式中、
1b、R2b:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
3b:水素原子又は−COO(AO)n1
4b:水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、30以上300以下の数
q:0以上2以下の数
p:0又は1
を示す。〕
Figure 0006821250
〔式中、
5b、R6b、R7b:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
一般式(1b)中、R1bは、水素原子が好ましい。
一般式(1b)中、R2bは、メチル基が好ましい。
一般式(1b)中、R3bは、水素原子が好ましい。
一般式(1b)中、R4bは、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
一般式(1b)中、AOは、エチレンオキシ基が好ましい。AOはエチレンオキシ基を含むことが好ましい。
一般式(1b)中、n1は、AOの平均付加モル数であり、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、30以上、好ましくは40以上、そして、300以下、好ましくは250以下、より好ましくは200以下、更に好ましくは150以下、より更に好ましくは100以下、より更に好ましくは80以下、より更に好ましくは60以下、の数である。なお、一般式(1b)で表される単量体を構成単位として含む共重合体を複数用いる場合は、各共重合体のポリオキシアルキレン鎖の平均付加モル数n1を平均した値が、この範囲にあることが好ましい。また、一般式(1b)で表される単量体を構成単位として含む共重合体と共に、一般式(1b)中のn1が30未満の単量体を構成単位として含む共重合体を用いることができ、その場合も、ポリオキシアルキレン鎖の平均付加モル数n1は、当該共重合体を含めた全体の平均値が前記の範囲にあればよい。
一般式(1b)中、qは、0が好ましい。
一般式(1b)中、pは、1が好ましい。
一般式(2b)中、R5bは、水素原子が好ましい。
一般式(2b)中、R6bは、メチル基が好ましい。
一般式(2b)中、R7bは、水素原子が好ましい。
(CHCOOMについては、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
とMは同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、置換アルキルアンモニウム基、アルキル基、ヒドロアルキル基又はアルケニル基である。
、Mのアルキル基、ヒドロアルキル基、及びアルケニル基は、それぞれ、炭素数1以上4以下が好ましい。
とMは、同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム基、又はアルキルアンモニウム基が好ましく、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、又はアンモニウム基がより好ましく、水素原子、アルカリ金属、又はアルカリ土類金属(1/2原子)が更に好ましく、水素原子、又はアルカリ金属がより更に好ましい。
一般式(2b)中の(CHCOOMのrは、1が好ましい。
単量体(1b)を構成単量体として含む共重合体は、構成単量体中の単量体(1b)の合計量が、好ましくは75質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは85質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である。この合計量は、100質量%であってもよい。
単量体(1b)と単量体(2b)とを構成単量体として含む共重合体は、構成単量体中の単量体(1b)と単量体(2b)の合計量が、好ましくは85質量%以上、より好ましくは87量%以上、更に好ましくは90質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である。この合計量は、100質量%であってもよい。
単量体(1b)と単量体(2b)とを構成単量体として含む共重合体は、単量体(1b)と単量体(2b)の合計中の単量体(2b)の割合が、水硬性組成物の流動性を向上させる観点と表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、好ましくは2質量%以上、より好ましくは4質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
ポリカルボン酸系分散剤、更に単量体(1b)を構成単量体として含む共重合体、更に単量体(1b)と単量体(2b)とを構成単量体として含む共重合体の重量平均分子量は、水硬性組成物の流動性を向上させる観点と表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、好ましくは20,000以上、より好ましくは30,000以上、更に好ましくは40,000以上、そして、好ましくは100,000以下、より好ましくは100,000未満、更に好ましくは70,000以下、である。
ポリカルボン酸系分散剤、更に単量体(1b)を構成単量体として含む共重合体、更に単量体(1b)と単量体(2b)とを構成単量体として含む共重合体は、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点から、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比が、Mw/Mnで好ましくは1.0以上、より好ましくは1.1以上、更に好ましくは1.2以上、そして、好ましくは7.0以下、より好ましくは4.5以下、更に好ましくは2.0以下である。
ポリカルボン酸系分散剤、更に単量体(1b)を構成単量体として含む共重合体、更に単量体(1b)と単量体(2b)とを構成単量体として含む共重合体の重量平均分子量及び数平均分子量は、それぞれ、以下の条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定されたものである。
*GPC条件
装置:GPC(HLC−8320GPC)東ソー株式会社製
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CHCN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算(分子量既知の単分散ポリエチレングリコール、分子量87500、250000、145000、46000、24000)
セメントの種類や骨材の種類などに対する材料汎用性を高める観点から、(B)成分として、n1が異なる複数の共重合体、または、単量体(1b)と単量体(2b)の合計中の単量体(2b)の割合が異なる複数の共重合体、または、n1と、単量体(1b)と単量体(2b)の合計中の単量体(2b)の割合の両方が異なる複数の共重合体、を混合して用いることが好ましい。
<水硬性粉体>
本発明の水硬性組成物に使用される水硬性粉体とは、水和反応により硬化する物性を有する粉体のことであり、セメント、石膏等が挙げられる。好ましくはセメント、より好ましくは普通ポルトランドセメント、ビーライトセメント、中庸熱セメント、早強セメント、超早強セメント、耐硫酸塩セメント等のセメントである。また、セメント等に高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフュームなどのポゾラン作用及び/又は潜在水硬性を有する粉体や、石粉(炭酸カルシウム粉末)等が添加された高炉スラグセメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等でもよい。
<水硬性組成物の組成等>
本発明の水硬性組成物では、表面美観と強度に優れた硬化体が得られる観点と流動性の観点から、(A)成分の増粘剤と(B)成分のポリカルボン酸系分散剤の質量比(A)/(B)が、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.003以上、更に好ましくは0.01以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは6以下である。
本発明の水硬性組成物は、(A)成分の増粘剤を、水硬性粉体100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.005質量部以上、更に好ましくは0.01質量部以上、そして、好ましくは1.0質量部以下、より好ましくは0.5質量部以下、更に好ましくは0.1質量部以下含有する。
ここで、水硬性粉体が、セメントなどの水和反応により硬化する物性を有する粉体の他に、ポゾラン作用を有する粉体、潜在水硬性を有する粉体、及び石粉(炭酸カルシウム粉末)から選ばれる粉体を含む場合、本発明では、それらの量も水硬性粉体の量に算入する。また、水和反応により硬化する物性を有する粉体が、高強度混和材を含有する場合、高強度混和材の量も水硬性粉体の量に算入する。これは、水硬性粉体の質量が関係する以下の質量部などにおいても同様である。
本発明の水硬性組成物は、(B)成分のポリカルボン酸系分散剤を、水硬性粉体100質量部に対して、水硬性粉体100質量部に対して、0.1質量部以上2質量部以下である。ポリカルボン酸系分散剤の含有量は、水硬性粉体100質量部に対して、好ましくは0.3〜1.8質量部以下、より好ましくは0.5〜1.6質量部含有する。
本発明の水硬性組成物は、骨材を含有することが好ましい。骨材としては、細骨材及び粗骨材から選ばれる骨材が挙げられる。細骨材として、JIS A0203−2014中の番号2311で規定されるものが挙げられる。細骨材としては、川砂、陸砂、山砂、海砂、石灰砂、珪砂及びこれらの砕砂、高炉スラグ細骨材、フェロニッケルスラグ細骨材、軽量細骨材(人工及び天然)及び再生細骨材等が挙げられる。また、粗骨材として、JIS A0203−2014中の番号2312で規定されるものが挙げられる。例えば粗骨材としては、川砂利、陸砂利、山砂利、海砂利、石灰砂利、これらの砕石、高炉スラグ粗骨材、フェロニッケルスラグ粗骨材、軽量粗骨材(人工及び天然)及び再生粗骨材等が挙げられる。細骨材、粗骨材は種類の違うものを混合して使用しても良く、単一の種類のものを使用しても良い。
水硬性組成物がコンクリートの場合、粗骨材の使用量は、水硬性組成物の強度の発現とセメント等の水硬性粉体の使用量を低減し、型枠等への充填性を向上する観点から、嵩容積は、好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上、更に好ましくは60%以上であり、そして、好ましくは100%以下、より好ましくは90%以下、更に好ましくは80%以下である。嵩容積は、コンクリート1m中の粗骨材の容積(空隙を含む)の割合である。
また、水硬性組成物がコンクリートの場合、細骨材の使用量は、型枠等への充填性を向上する観点から、好ましくは500kg/m以上、より好ましくは600kg/m以上、更に好ましくは700kg/m以上であり、そして、好ましくは1000kg/m以下、より好ましくは900kg/m以下である。
水硬性組成物がモルタルの場合、細骨材の使用量は、好ましくは800kg/m以上、より好ましくは900kg/m以上、更に好ましくは1000kg/m以上であり、そして、好ましくは2000kg/m以下、より好ましくは1800kg/m以下、更に好ましくは1700kg/m以下である。
本発明の水硬性組成物は、任意成分として、消泡剤、防腐剤、水硬性組成物早強成分、硬化促進剤、硬化遅延剤、AE剤、防水剤、収縮低減剤、防錆剤、ひび割れ低減剤、pH調整剤などを含有することができる。
本発明の水硬性組成物は、水/水硬性粉体比が、作業性と表面美観の観点から、好ましくは25質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは、35質量%以上であり、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。ここで、水/水硬性粉体比は、水硬性組成物中の水と水硬性粉体の質量百分率(質量%)であり、水の質量/水硬性粉体の質量×100により算出される。水/水硬性粉体比は、水の量と、水和反応により硬化する物性を有する粉体の量とに基づいて算出される。前述の通り、水和反応により硬化する物性を有する粉体が、ポゾラン作用を有する粉体、潜在水硬性を有する粉体、及び石粉(炭酸カルシウム粉末)から選ばれる粉体を含む場合、本発明では、それらの量も水硬性粉体の量に算入する。また、水和反応により硬化する物性を有する粉体が、高強度混和材を含有する場合、高強度混和材の量も水硬性粉体の量に算入する。
水硬性組成物としては、モルタルやコンクリート等が挙げられる。なかでもセメントを用いたモルタルやコンクリートが好ましい。
水硬性組成物の用途としては、限定されるものではないが、主に水中コンクリート、吹付コンクリート、コンクリート二次製品、コンクリート構造物が挙げられる。
〔硬化体の製造方法〕
本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法は、
硬化体の製造に用いる水硬性組成物を分割して同じ型枠に充填すること、
水硬性組成物の充填ごとに型枠内の水硬性組成物に振動をかけること、
先に型枠に充填された水硬性組成物が硬化する前に、他の水硬性組成物を同じ型枠に充填すること、を行う。以下、水硬性組成物に振動をかける操作を振動成型ともいう。
本発明では、硬化体の製造に用いる水硬性組成物を、2回以上に分割して同じ型枠に充填する。水硬性組成物を型枠に充填する際には、水硬性組成物に振動を与えなくてもよいし、与えてもよい。
また、本発明では、水硬性組成物の充填ごとに振動成型を行う。すなわち、水硬性組成物の充填操作を行った後、その都度、型枠中の水硬性組成物に振動をかける。
振動成型は、例えば、20Hz以上350Hz以下の振動数で行うことができる。
また、振動成型は、例えば、3秒以上180秒以下で行うことができる。一例を挙げると、硬化体の製造に用いる水硬性組成物の一部を型枠に充填して、3秒以上180秒以下振動成型を行い、該水硬性組成物が硬化する前に、硬化体の製造に用いる水硬性組成物の残部を型枠に充填して、3秒以上180秒以下振動成型を行う方法が挙げられる。
追加の水硬性組成物を充填する際は、先の水硬性組成物に対する振動を止めていても、かけ続けていても、どちらでもよい。
本発明では、先に型枠に充填された水硬性組成物が硬化する前に、他の水硬性組成物を同じ型枠に充填する。すなわち、硬化体の製造に用いる水硬性組成物の一部を型枠に充填し、この水硬性組成物に振動をかけ、この水硬性組成物が硬化する前に、同じ型枠に水硬性組成物の残部を充填して更に振動をかける。残部の水硬性組成物は、2回以上に分割して充填することができる。その場合、充填ごとに水硬性組成物に振動をかける。
本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法の一例として、ポリカルボン酸系分散剤と増粘剤と水硬性粉体と水とを含有する水硬性組成物の硬化体の製造方法であって、
水硬性組成物を型枠に充填後に振動をかけ、前記型枠に充填した水硬性組成物が硬化する前に、同じ型枠に水硬性組成物を充填して更に振動をかける、
水硬性組成物の硬化体の製造方法が挙げられる。
また、本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法の他の例として、ポリカルボン酸系分散剤と増粘剤と水硬性粉体と水とを含有する水硬性組成物の硬化体の製造方法であって、
硬化体の製造に用いる水硬性組成物の一部を型枠に充填し、型枠内の水硬性組成物に振動をかけ、該水硬性組成物が硬化する前に、硬化体の製造に用いる水硬性組成物の残部を型枠に充填し、型枠内の水硬性組成物に振動をかける、
水硬性組成物の硬化体の製造方法が挙げられる。
<(A)成分の合成例>
製造例A1(増粘剤A−1の製造)
攪拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に、界面活性剤(花王(株)製エマール20C)2g、水200gを投入し、撹拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で70℃まで昇温した。系内が70℃に達してから、過硫酸アンモニウム0.61g、イオン交換水5gから成る水溶液を加えた。一方、滴下ロートに、単量体としてアクリル酸40g、アクリル酸エチル30g、メタクリル酸エチル30gを仕込み、上記反応容器に3時間かけて一定速度で滴下した。滴下終了後、75℃まで昇温し、更に3時間かけて熟成を行った。熟成終了後に40℃以下に冷却し、増粘剤A−1である重量平均分子量1,650,000の共重合体を得た。その後、水を用いて固形分30質量%に調整し、増粘剤A−1を含有する水性エマルジョンを得た。
製造例A2(増粘剤A−2の製造)
単量体をアクリル酸50gとアクリル酸エチル50gとした以外は製造例A1と同様に共重合体を製造し、水を用いて固形分30質量%に調整し、増粘剤A−2である共重合体を含有する水性エマルジョンを得た。該共重合体の重量平均分子量は2,060,000であった。
製造例A3(増粘剤A−3の製造)
水222gに50%水酸化ナトリウム水溶液158gを加えた後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)405gを撹拌下少しずつ添加して溶解させた。そこへアクリル酸7.1g、開始剤V−50(2,2’−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)・二塩酸)1.37gを溶解させることでモノマー/開始剤溶液とした。攪拌機付き及び温度計を備えたガラス製反応容器(三つ口フラスコ)にシクロヘキサン518g、シュガーエステル(三菱化学フーズ(株)製、S−770)2gを仕込み、上記のモノマー/開始剤溶液を加えて撹拌、60℃に昇温し逆層懸濁重合を行うことで、増粘剤A−3である重量平均分子量6,000,000の共重合体を得た。
表1に、(A)成分の増粘剤の単量体組成等を示した。なお、表1の増粘剤のうち、A−1、A−2は、アルカリ増粘型増粘剤であった。
<(B)成分となる共重合体の合成例>
製造例B1(共重合体1の製造)
攪拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水123gを仕込み、撹拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で80℃まで昇温した。60質量%のω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数120:エステル純度100質量%)水溶液279g、メタクリル酸(試薬:和光純薬工業株式会社製)24.0g、及び3−メルカプトプロピオン酸1.0gを混合溶解した水溶液と、過硫酸アンモニウム2.1gを水45gに溶解した水溶液の2者を、それぞれ1.5時間かけて上記反応容器中に滴下した。その後、80℃で1時間熟成し、更に過硫酸アンモニウム0.7gを水15gに溶解した水溶液を30分かけて滴下し、引き続き80℃で1.0時間熟成した。熟成終了後に40℃以下に冷却し、17.9gの48%水酸化ナトリウム水溶液で中和することで、重量平均分子量41,700の共重合体1を得た。その後、得られた共重合体1へ水296gを加えることで、有効分25質量%へ調整した。
表2中の共重合体2〜4も同様に製造した。
共重合体1〜4を、表3のように用いて分散剤B−1〜B−2とした。
<実施例1〜3及び比較例1〜3>
(1)コンクリート配合
コンクリート配合は、表4の通りとした。用いた成分は以下のものである。
水(W):上水道水
セメント(C):普通ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製と住友大阪セメント(株)製の1:1(質量比)混合物、密度3.16g/cm
炭酸カルシウム(LP):ネオフロー(清水工業(株)製、密度2.71g/cm)、混和材
細骨材(S):山砂(京都府城陽産、密度2.54g/cm
粗骨材(G):砕石(兵庫県家島産、密度2.63g/cm
(2)コンクリートの調合
表4に示した配合でコンクリートを製造した。粗骨材を強制二軸ミキサーに投入後、細骨材、セメント、添加する場合は混和材(LP)を投入して15秒間混合した。そこへ(A)成分と(B)成分と上水道水を混合した練り水を投入し、120秒練り混ぜた後、排出した。(A)成分と(B)成分は、コンクリート配合におけるセメント100質量部に対する添加量が表5の通りとなるように用いた。
(3)フレッシュコンクリートの評価
(3−1)流動性
JIS A 1150にしたがって、コンクリートのスランプフロー値を測定した。結果を表5に示した。
(4)コンクリート充填時の評価
(4−1)型枠へのコンクリートの充填
10cm×20cm×45cmの鉄製型枠に、20kgのコンクリートを充填した。コンクリートは、表5中の充填回数で、均等に分けて型枠に充填した。また、先に充填したコンクリートが硬化しないうちに、次のコンクリートを型枠に充填した。各充填の後、コンクリートに振動数35Hz、30秒間の振動を加えた。なお、コンクリートの全量を一括充填した場合は、振動時間が分割充填の総計と同等になるように設定した。
(4−2)材料分離抵抗性
型枠に最後のコンクリートを充填し振動を加えた後、未硬化のコンクリートについて、目視による評価を行った。評価基準は下記の通りである。結果を表5に示した。
○:ブリーディング及び骨材の沈降なし
×:ブリーディング及び/又は骨材の沈降あり
(4−3)表面美観
型枠に最後のコンクリートを充填し振動を加えた後、20℃で24時間養生を行った後、脱型し硬化体を得た。硬化体の表面を観察し、以下の基準で評価した。結果を表5に示した。
○:気泡径2mm以上の気泡数が0〜3個(美麗である)
△:気泡径2mm以上の気泡数が4〜6個
×:気泡径2mm以上の気泡数が7個以上
Figure 0006821250
Figure 0006821250
Figure 0006821250
Figure 0006821250
表4中、水粉体比は、W/(C)又はW/(C+LP)の質量%である。また、細骨材比は、S/(S+G)の容積%である。
Figure 0006821250
表5中、添加量は、セメント(C)、又はセメント(C)と炭酸カルシウム(LP)の合計を100質量部とする質量部である。

Claims (12)

  1. (A)増粘剤と(B)ポリカルボン酸系分散剤と水硬性粉体と水とを含有する水硬性組成物の硬化体の製造方法であって、
    (A)増粘剤が、(A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤、(A2)不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤、及び(A3)不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤から選ばれる一種以上の増粘剤であり、
    硬化体の製造に用いる水硬性組成物を分割して同じ型枠に充填し、
    水硬性組成物の充填ごとに型枠内の水硬性組成物に振動をかけ、
    先に型枠に充填された水硬性組成物が硬化する前に、他の水硬性組成物を同じ型枠に充填する、
    水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  2. (A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤は、構成単量体中の不飽和カルボン酸エステルの割合が5質量%以上の増粘剤である、請求項1に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  3. (A2)不飽和カルボン酸ポリマー系増粘剤は、構成単量体中の不飽和カルボン酸の割合が5質量%以上の増粘剤である、請求項1又は2に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  4. (A3)不飽和カルボン酸アミドポリマー系増粘剤は、構成単量体中の不飽和カルボン酸アミドの割合が3質量%以上の増粘剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  5. (A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤は、(1a)酸性基を含む不飽和化合物と、(2a)不飽和カルボン酸エステルとを構成単量体として含む共重合体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  6. (A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤の構成単量体中、(1a)酸性基を含む不飽和化合物と(2a)不飽和カルボン酸エステルの合計量は、80質量%以上である、請求項5に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  7. (1a)酸性基を含む不飽和化合物は、(1a )不飽和カルボン酸であり、
    (1a )不飽和カルボン酸と(2a)不飽和カルボン酸エステルの質量比である(1a )/(2a)は、15/85以上、85/15以下である、請求項5又は6に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  8. (1a)酸性基を含む不飽和化合物は、(1a’)アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる単量体である、請求項5〜7のいずれか1項に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  9. (2a)不飽和カルボン酸エステルは、(2a’)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸エチルから選ばれる1種以上の単量体である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  10. (A1)不飽和カルボン酸エステルポリマー系増粘剤は、(1a’)アクリル酸及びメタクリル酸から選ばれる単量体と、(2a’)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸エチルから選ばれる1種以上の単量体とを構成単量体として含む共重合体であり、
    当該共重合体の構成単量体中、前記(1a’)の単量体と前記(2a’)の単量体の合計量は、80質量%以上である、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  11. (A)増粘剤が、アルカリ増粘型増粘剤である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  12. (B)ポリカルボン酸系分散剤が、下記一般式(b1)で示される単量体(1b)を構成単量体として含む共重合体である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
    Figure 0006821250

    〔式中、
    1b、R2b:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
    3b:水素原子又は−COO(AO)n1
    4b:水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基
    AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
    n1:AOの平均付加モル数であり、30以上300以下の数
    q:0以上2以下の数
    p:0又は1
    を示す。〕
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