JP2011136880A - セメント混和剤及びセメント組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、セメントの凝結を遅らせることのない少量添加でも高減水率領域での流動性を付与できるセメント混和剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 一般式(1)で表される単量体(a)と不飽和カルボン酸系単量体(b)を必須の構成単位として含む共重合体(A)を必須成分として含み、該単量体(a)と該単量体(b)の重量比(a)/(b)が 98/2〜 50/50であり、かつ 該共重合体(A)の重量平均分子量が5,000〜300,000であるセメント混和剤。
CH3−CH=CH−O−(AO)n−H (1)
[式中、AOは1種または2種以上の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、2種以上の場合の付加形式はブロック状でもランダム状でもよい。nは1〜300の数である。]
【選択図】 なし
【解決手段】 一般式(1)で表される単量体(a)と不飽和カルボン酸系単量体(b)を必須の構成単位として含む共重合体(A)を必須成分として含み、該単量体(a)と該単量体(b)の重量比(a)/(b)が 98/2〜 50/50であり、かつ 該共重合体(A)の重量平均分子量が5,000〜300,000であるセメント混和剤。
CH3−CH=CH−O−(AO)n−H (1)
[式中、AOは1種または2種以上の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、2種以上の場合の付加形式はブロック状でもランダム状でもよい。nは1〜300の数である。]
【選択図】 なし
Description
本発明はセメント混和剤及びこれを用いたセメント組成物に関する。
近年、建築物の高層化技術等の発展に伴い、コンクリートの高強度化の必要性から、様々なセメント用添加剤の開発が行われてきた。これらのうち、コンクリート中の水分を低減することでコンクリートの高強度化を図る添加剤として、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体とマレイン酸系単量体とを特定の比率で用いて導かれた共重合体を含むセメント分散剤などが提案されている(特許文献1)。
これらの重合体はリグニン系等の従来の分散剤に比べて、セメント組成物の流動性が経時的に低下しにくいものであり、従来のコンクリートに必要な流動性を付与するためには有効なセメント分散剤であった。、
これらの重合体はリグニン系等の従来の分散剤に比べて、セメント組成物の流動性が経時的に低下しにくいものであり、従来のコンクリートに必要な流動性を付与するためには有効なセメント分散剤であった。、
一方、コンクリートの高強度化のニーズは高まり続けており、ますます水分が低減されたコンクリートに十分な流動性を付与するため、従来からのセメント分散剤は添加量をより多くする必要があるが、添加量が多くなるにつれてセメントに対する凝結遅延性が大きくなることから、コンクリートの流動性と凝結性にたいする要求性能を両立させることが困難でとなってきた。
本発明の目的は、セメントの凝結を遅らせることのない少量添加でも高減水率領域での流動性を付与できるセメント混和剤を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、一般式(1)で表される ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(a)と不飽和カルボン酸系単量体(b)を必須の構成単位として含む共重合体(A)を必須成分として含み、該単量体(a)と該単量体(b)の重量比(a)/(b)が 98/2〜 50/50 であり、かつ 該共重合体(A)の重量平均分子量が5,000〜300,000であることを特徴とするセメント混和剤、セメント、水及び骨材を含有するセメント組成物である。
すなわち、本発明は、一般式(1)で表される ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(a)と不飽和カルボン酸系単量体(b)を必須の構成単位として含む共重合体(A)を必須成分として含み、該単量体(a)と該単量体(b)の重量比(a)/(b)が 98/2〜 50/50 であり、かつ 該共重合体(A)の重量平均分子量が5,000〜300,000であることを特徴とするセメント混和剤、セメント、水及び骨材を含有するセメント組成物である。
CH3−CH=CH−O−(AO)n−H (1)
[式中、AOは1種または2種以上の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、2種以上の場合の付加形式はブロック状でもランダム状でもよい。nは1〜300の数である。]
本発明のセメント混和剤は、従来のものよりセメント分散性が高いため、少量添加でより高減水領域で高い流動性を示すセメント組成物が得られる。セメント混和剤の添加量が少量ですむことから、得られたセメント組成物の凝結が遅れにくい。
本発明のセメント混和剤は、下記一般式(1)で表される、ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(a)と、不飽和カルボン酸系単量体(b)を必須の構成単位として含む共重合体(A)を必須成分として含むことを特徴とする。そして、これらの単量体(a)と単量体(b)の重量比(a)/(b)は98/2〜50/50であり、かつ 共重合体(A)の重量平均分子量は5,000〜300,000の範囲である。
CH3−CH=CH−O−(AO)n−H (1)
[式中、AOは1種または2種以上の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、2種以上の場合の付加形式はブロック状でもランダム状でもよい。nは1〜300の数である。]
本発明における単量体(a)を表す上記の一般式(1)において、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、具体的にはオキシエチレン基、1,2−または1,3−オキシプロピレン基、1,2−、1,3−または1,4−オキシブチレン基が挙げられる。これらの内、セメント分散性の観点から好ましいのはオキシエチレン基と1,2−オキシプロピレン基であり、特に好ましいのは1,2−オキシプロピレン基である。
nはAOの平均付加モル数を表し、通常1〜300の数であり、セメント組成物の流動性と流動保持性の観点から、好ましくは1〜100、さらに好ましくは2〜50、特に好ましくは3〜15、とりわけ好ましくは5〜10である。また、
nが2以上の場合、n個のAOは同一でも異なっていてもよく、異なる場合は−(AO)n−はランダム付加、ブロック付加または交互付加のいずれの付加形式でもよい。
nが2以上の場合、n個のAOは同一でも異なっていてもよく、異なる場合は−(AO)n−はランダム付加、ブロック付加または交互付加のいずれの付加形式でもよい。
単量体(a)の具体例としてはポリエチレングリコールモノ1−プロペニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノ1−プロペニルエーテル、ポリブチレングリコールモノ1−プロペニルエーテル、ポリエチレンポリプロピレングリコールモノ1−プロペニルエーテルなどが挙げられる。
セメント組成物の流動性と流動保持性の観点から好ましいのは、ポリエチレングリコールモノ1−プロペニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノ1−プロペニルエーテル、ポリエチレンポリプロピレングリコールモノ1−プロペニルエーテル、特に好ましいのはポリエチレングリコールモノ1−プロペニルエーテルである。
セメント組成物の流動性と流動保持性の観点から好ましいのは、ポリエチレングリコールモノ1−プロペニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノ1−プロペニルエーテル、ポリエチレンポリプロピレングリコールモノ1−プロペニルエーテル、特に好ましいのはポリエチレングリコールモノ1−プロペニルエーテルである。
単量体(a)の製造方法は、例えば1−プロペニルアルコールに触媒(アルカリ性触媒又は酸性触媒)の存在下でAOを付加する方法や、ポリアルキレングリコールモノ2−プロペニルエーテルをアルカリ触媒の存在下、ポリアルキレングリコール1−プロぺニルエーテルに転位する方法が挙げられる。好ましい製造方法は、製造コストおよび品質等の面から1−プロペニルエーテルを2−プロペニルエーテルに転位する方法であり、更に好ましくは。アルカリ触媒の存在下、1−プロペニルアルコールへのAO付加反応と2−プロペニルエーテルへの転位を同時に行う方法である。
本発明における不飽和カルボン酸系単量体(b)としては、以下の(b1)〜(b4)が挙げられる。
(b1)モノカルボン酸(塩):
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等およびそれらモノカルボン酸の中和塩。塩を形成するカチオンとしてはナトリウムカチオン、カリウムカチオン等のアルカリ金属カチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン等のアルカリ土類金属カチオン、有機アミンカチオンが挙げられる。
(b2)モノカルボン酸エステル
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノアルキル(炭素数1〜12)若しくはアルケニルエステル。(アルコキシ)(ポリ)エチレングリコールエステル、(アルコキシ)(ポリ)プロピレングリコールエステル等。
(b3)ジカルボン酸(塩):
マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸及びフマル酸等およびそれらモノカルボン酸の中和塩。塩を形成するカチオンとしてはナトリウムカチオン、カリウムカチオン等のアルカリ金属カチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン等のアルカリ土類金属カチオン、有機アミンカチオンが挙げられる。
(b4)ジカルボン酸のモノ及びジエステル:
マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸及びフマル酸等のモノアルキル(炭素数1〜12)若しくはアルケニルエステル。(アルコキシ)(ポリ)エチレングリコールエステル、(アルコキシ)(ポリ)プロピレングリコールエステル等。
これらのうち、セメント組成物の流動性と流動保持性の観点から好ましいのはモノカルボン酸(塩)およびジカルボン酸(塩)であり、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸またはその塩であり、特に好ましくはの(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である。
(b1)モノカルボン酸(塩):
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等およびそれらモノカルボン酸の中和塩。塩を形成するカチオンとしてはナトリウムカチオン、カリウムカチオン等のアルカリ金属カチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン等のアルカリ土類金属カチオン、有機アミンカチオンが挙げられる。
(b2)モノカルボン酸エステル
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノアルキル(炭素数1〜12)若しくはアルケニルエステル。(アルコキシ)(ポリ)エチレングリコールエステル、(アルコキシ)(ポリ)プロピレングリコールエステル等。
(b3)ジカルボン酸(塩):
マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸及びフマル酸等およびそれらモノカルボン酸の中和塩。塩を形成するカチオンとしてはナトリウムカチオン、カリウムカチオン等のアルカリ金属カチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン等のアルカリ土類金属カチオン、有機アミンカチオンが挙げられる。
(b4)ジカルボン酸のモノ及びジエステル:
マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸及びフマル酸等のモノアルキル(炭素数1〜12)若しくはアルケニルエステル。(アルコキシ)(ポリ)エチレングリコールエステル、(アルコキシ)(ポリ)プロピレングリコールエステル等。
これらのうち、セメント組成物の流動性と流動保持性の観点から好ましいのはモノカルボン酸(塩)およびジカルボン酸(塩)であり、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸またはその塩であり、特に好ましくはの(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である。
本発明における単量体(a)と単量体(b)の重量比(a)/(b)はセメント組成物の流動性の観点から98/2〜 50/50が好ましく、さらに好ましくは97/3〜75/25であり、特に好ましくは95/5〜 85/15である。
水溶性ビニル共重合体(A)は、構成単量体として、単量体(a)、単量体(b)以外の他の単量体(c)をさらに含んでいてもよい。
このような単量体(c)としては、(a)、(b)と共重合しうるビニル単量体であって、共重合して得られる共重合体が水溶性となる単量体であればその種類は特に限定されない。
このような単量体(c)としては、例えば以下のアニオン性親水性単量体(c1)、カチオン性親水性単量体(c2)、非イオン性親水性単量体(c3)及び疎水性単量体(c4)が挙げられる。
このような単量体(c)としては、例えば以下のアニオン性親水性単量体(c1)、カチオン性親水性単量体(c2)、非イオン性親水性単量体(c3)及び疎水性単量体(c4)が挙げられる。
アニオン性親水性単量体(c1)としては、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(ポリ)アルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルの硫酸エステル等の
スルホン酸系単量体、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのリン酸エステル等のリン酸系単量体、およびこれらの塩が挙げられる。
塩を構成するカチオンとしては、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン等のアルカリ金属カチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン等のアルカリ土類金属カチオン、有機アミンカチオンが挙げられる。
スルホン酸系単量体、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのリン酸エステル等のリン酸系単量体、およびこれらの塩が挙げられる。
塩を構成するカチオンとしては、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン等のアルカリ金属カチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン等のアルカリ土類金属カチオン、有機アミンカチオンが挙げられる。
カチオン性親水性単量体(c2)としては、トリメチル(メタ)アクリロイロキシエチルアンモニウムクロライド、ジメチル(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩基含有単量体、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
非イオン性親水性単量体(c3)としては(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
疎水性単量体(c4)としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビシクロペンタジエン、リデンノルボルネンおよび酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、オクタン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等が挙げられる。
本発明の水溶性ビニル共重合体(A)の重量平均分子量(以下、Mwと略記)は、セメント組成物の流動性と流動保持性の観点から、通常5,000〜300,000であり、好ましくは10,000〜200,000、特に好ましくは30,000〜100,000である。なお、本発明におけるMwはゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリエチレングリコールを基準とする方法で測定したものである。
本発明における(A)は公知の製造方法で製造することができ、例えば、溶媒中で単量体を重合開始剤の存在下に重合させる方法(特開昭62−119147号公報等に記載の重合法等)で製造できる。
重合溶媒としては、水及び有機溶媒が挙げられる。
有機溶媒としては、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール及びイソプロピルアルコール等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン及びエチルトルエン等)、脂肪族炭化水素類(シクロヘキサン、n−ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びデカリン等)、エステル類(酢酸エチル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等)等が挙げられる。
特に水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール及びこれらの混合溶媒が好ましい。
有機溶媒としては、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール及びイソプロピルアルコール等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン及びエチルトルエン等)、脂肪族炭化水素類(シクロヘキサン、n−ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びデカリン等)、エステル類(酢酸エチル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等)等が挙げられる。
特に水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール及びこれらの混合溶媒が好ましい。
重合開始剤としては、アゾ系[2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド及び2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレート等]並びに過酸化物系[t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジブチルパーオキシトリメチルアジペート、ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキサイド及びラウリルパーオキサイド等]等の有機系重合開始剤;過硫酸のアンモニウム塩又ははアルカリ金属塩及び過酸化水素等の無機系重合開始剤;が挙げられる。
これらの内好ましいのは無機系重合開始剤、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド及び2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレートである。
これらの内好ましいのは無機系重合開始剤、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド及び2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレートである。
また、重合促進剤及び/又は連鎖移動剤を併用することも可能である。
重合促進剤としては亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられ、連鎖移動剤としてはメルカプト化合物(ラウリルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、1−メルカプトグリセリン及びメルカプトコハク酸等)等が挙げられる。
重合促進剤としては亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられ、連鎖移動剤としてはメルカプト化合物(ラウリルメルカプタン、メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、1−メルカプトグリセリン及びメルカプトコハク酸等)等が挙げられる。
重合温度は、通常30〜150℃、好ましくは50〜120℃である。また、上記の溶液重合の他に、塊状重合により得ることもできる。
さらに、共重合の様式としては、ランダム付加重合、交互共重合、グラフト共重合、ブロック共重合のいずれでもよい。
さらに、共重合の様式としては、ランダム付加重合、交互共重合、グラフト共重合、ブロック共重合のいずれでもよい。
本発明のセメント混和剤は、通常、水溶性ビニル共重合体(A)以外に水および/または有機溶媒を含有する。
水としては、水道水、イオン交換水等、不純物の含量が管理できているものを用いることが好ましい。
有機溶媒としては、重合溶媒で挙げたものが用いることができる。
水としては、水道水、イオン交換水等、不純物の含量が管理できているものを用いることが好ましい。
有機溶媒としては、重合溶媒で挙げたものが用いることができる。
セメント混和剤における水溶性ビニル共重合体(A)の含有量は、作業性と経済性の観点から、10〜60重量%が好ましく、更に好ましくは30〜50重量%である。
本発明のセメント組成物は、本発明のセメント混和剤、セメント、水及び骨材を必須成分とするものであり、例えば日本土木学会制定のコンクリート標準示方書や建築学会制定の日本建築学会が作成した建築工事標準仕様書に準じた公知の設備及び公知の手法で作製することができる。
本発明のセメント混和剤の添加手段は、普通一般に行われているセメント用混和材料の場合と同様でよく、例えば、予め混練水にセメント混和剤を混和した後他の原材料を投入することもできるし、他の原材料とともに一括して、ミキサーに投入してもよい。
本発明のセメント混和剤の添加手段は、普通一般に行われているセメント用混和材料の場合と同様でよく、例えば、予め混練水にセメント混和剤を混和した後他の原材料を投入することもできるし、他の原材料とともに一括して、ミキサーに投入してもよい。
本発明のセメント組成物に使用されるセメントとしては、通常の水硬性セメント[普通ポルトランドセメント、特殊ポルトランドセメント(早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント及びビーライトセメント)並びに混合セメント(高炉セメント、フライアッシュセメント及びシリカセメント)等]等が挙げられる。
混練水としては、海水、河川水、湖沼水、水道水、工業用水及び脱イオン水等が挙げられる。
骨材としては、細骨材と粗骨材とがある。細骨材としては、JIS A5308:1998の付属書1(規定)レディ−ミクストコンクリート用骨材に準拠される骨材等が使用でき、川砂、陸砂、山砂、海砂及び砕砂等が挙げられる。粗骨材としては、JIS A5308:1998の付属書1(規定)レディーミクストコンクリート用骨材に準拠される骨材等が使用でき、川砂利、陸砂利、山砂利及び砕石等が挙げられる。
混練水としては、海水、河川水、湖沼水、水道水、工業用水及び脱イオン水等が挙げられる。
骨材としては、細骨材と粗骨材とがある。細骨材としては、JIS A5308:1998の付属書1(規定)レディ−ミクストコンクリート用骨材に準拠される骨材等が使用でき、川砂、陸砂、山砂、海砂及び砕砂等が挙げられる。粗骨材としては、JIS A5308:1998の付属書1(規定)レディーミクストコンクリート用骨材に準拠される骨材等が使用でき、川砂利、陸砂利、山砂利及び砕石等が挙げられる。
さらに本発明のセメント組成物には、公知のセメント用混和材及び混和剤を添加することができる。混和材としては、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカフューム及び膨張材等が挙げられる。
混和剤としては、本発明の混和剤以外の減水剤(AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤及び流動化剤)、空気連行剤(AE剤)、起泡剤(発泡剤)、消泡剤(抑泡剤及び破泡剤)、硬化促進剤(急結剤)、硬化遅延剤、防錆剤、増粘剤、ポリマーセメントコンクリート又はポリマーモルタル用のポリマーディスパージヨン及びその他の混和剤等が挙げられる。
混和剤としては、本発明の混和剤以外の減水剤(AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤及び流動化剤)、空気連行剤(AE剤)、起泡剤(発泡剤)、消泡剤(抑泡剤及び破泡剤)、硬化促進剤(急結剤)、硬化遅延剤、防錆剤、増粘剤、ポリマーセメントコンクリート又はポリマーモルタル用のポリマーディスパージヨン及びその他の混和剤等が挙げられる。
フライアッシュとしてはJIS A6201:1999コンクリート用フライアッシュに準拠するもの、高炉スラグとしてはJIS A6206:1997コンクリート用高炉スラグ微粉末に準拠するもの、シリカフュームとしてはJIS A6207:2000コンクリート用シリカフュームに準拠するもの等が使用できる。また、膨張材としては、カルシウムサルフォアルミネート及び生石灰[例えば、デンカCSA(電気化学工業社製)及びアサノジプカル(太平洋マテリアル製)]等が挙げられる。
減水剤としては、リグニンスルホン酸塩(ナトリウム等のアルカリ金属塩及びカルシウム等のアルカリ土類金属塩等;以下の化合物の塩についても同様)、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物塩(縮合度:5〜20)、メラミンホルマリン酸ホルマリン縮合物塩(縮合度:5〜20)、ポリカルボン酸塩(数平均分子量:5000〜6万)、アミノスルホン酸ホルマリン縮合物塩(縮合度:2〜20)及びポリオキシアルキレン基(例えばアルキレン基の炭素数が2及び/又は3のポリオキシアルキレン基)含有ポリカルボン酸塩(数平均分子量:1万〜60万)[例えば、コンクリート混和剤の開発技術、(株)シーエムシー、1995年発行に記載のもの]等が挙げられる。
空気連行剤としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩及び樹脂酸塩(アビエチン酸塩等)等が挙げられる。
起泡剤としては、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩及びタンパク系起泡剤等が挙げられる。
消泡剤としては、エステル系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、鉱物油系消泡剤、シリコーン系消泡剤及び粉末消泡剤[例えば、新・界面活性剤入門、三洋化成工業(株)、1981年発行に記載されたものやSNデフォーマー14HP及びSNデフォーマー11−P(サンノプコ社製)]等が挙げられる。
消泡剤としては、エステル系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、鉱物油系消泡剤、シリコーン系消泡剤及び粉末消泡剤[例えば、新・界面活性剤入門、三洋化成工業(株)、1981年発行に記載されたものやSNデフォーマー14HP及びSNデフォーマー11−P(サンノプコ社製)]等が挙げられる。
硬化促進剤としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、塩化カルシウム及びその他の公知の硬化促進剤等が挙げられる。
硬化遅延剤としては、糖類及びオキシカルボン酸塩等が挙げられる。防錆剤としては、亜硝酸塩等が挙げられる。増粘剤としては、ポリアクリルアミド及びセルロースエーテル等が挙げられる。ポリマーセメントコンクリート又はポリマーモルタル用ポリマーディスパージヨンとしては、スチレンブタジエンゴムラテックス、エチレン酢酸ビニル及びポリアクリル酸エステルエマルション等が挙げられる。その他の混和剤としては、公知のモルタル又はコンクリート用混和剤[例えば、コンクリート混和剤の開発技術、(株)シーエムシー、1995年発行に記載のもの]等が挙げられる。
硬化遅延剤としては、糖類及びオキシカルボン酸塩等が挙げられる。防錆剤としては、亜硝酸塩等が挙げられる。増粘剤としては、ポリアクリルアミド及びセルロースエーテル等が挙げられる。ポリマーセメントコンクリート又はポリマーモルタル用ポリマーディスパージヨンとしては、スチレンブタジエンゴムラテックス、エチレン酢酸ビニル及びポリアクリル酸エステルエマルション等が挙げられる。その他の混和剤としては、公知のモルタル又はコンクリート用混和剤[例えば、コンクリート混和剤の開発技術、(株)シーエムシー、1995年発行に記載のもの]等が挙げられる。
セメントの重量に基づく本発明のセメント混和剤の添加量は、固形分[水溶性ビニル共重合体(A)の量]として、セメントに対して通常0.02〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%となるような添加量である。
セメント組成物を構成するセメント、水及び骨材の使用量は、特に制限はなく、通常使用される量(例えば、上記セメント日本土木学会制定のコンクリート標準示方書に記載されている量)であればよい。公知のセメント用混和材及び混和剤の使用量は、特に制限はなく、通常使用される範囲であればよい。
本発明のセメント組成物(モルタル及びコンクリート等)の施工方法は従来の場合と同様でよい。また、硬化又は養生方法としては、気乾養生、湿空養生、水中養生又は加熱促進養生(蒸気養生及びオートクレーブ養生)のいずれでもよく、また、各々の併用でもよい。
以下、製造例と実施例により本発明を更に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。以下において特記しない限り、部は重量部を表す。
製造例1
ポリエチレングリコール(重合度=10)モノ1・プロペニルエ−テル(a−1)395部を、攪拌機、窒素導入管、温度計、還流管、滴下ロートを備えたガラス製反応容器に仕込み、さらに水74部を加えて均一に溶解し、雰囲気を窒素置換しながら80℃まで加熱した。ここへ20重量%過硫酸ナトリウム水溶液93部とメタクリル酸(b−1) 68部、水59部、メルカプトエタノール1部を予め混合した単量体溶液とをそれぞれ別の滴下ロートから2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに20重量%過硫酸ナトリウム水溶液23部を30分かけて滴下し、その後80℃で1時間保持して熟成を行った。40℃まで冷却後、50%水酸化ナトリウム水溶液51g、および濃度を50重量%に調整するための水237gを投入し、本発明のセメント混和剤としてビニル共重合体の50重量%水溶液(A−1)を得た。
ポリエチレングリコール(重合度=10)モノ1・プロペニルエ−テル(a−1)395部を、攪拌機、窒素導入管、温度計、還流管、滴下ロートを備えたガラス製反応容器に仕込み、さらに水74部を加えて均一に溶解し、雰囲気を窒素置換しながら80℃まで加熱した。ここへ20重量%過硫酸ナトリウム水溶液93部とメタクリル酸(b−1) 68部、水59部、メルカプトエタノール1部を予め混合した単量体溶液とをそれぞれ別の滴下ロートから2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに20重量%過硫酸ナトリウム水溶液23部を30分かけて滴下し、その後80℃で1時間保持して熟成を行った。40℃まで冷却後、50%水酸化ナトリウム水溶液51g、および濃度を50重量%に調整するための水237gを投入し、本発明のセメント混和剤としてビニル共重合体の50重量%水溶液(A−1)を得た。
製造例2〜4
表1に記載の部数(重量部)で実施例1と同様に反応させて、本発明のセメント混和剤としてのビニル共重合体の50重量%水溶液(A−2)〜(A−4)を製造した。
表1に記載の部数(重量部)で実施例1と同様に反応させて、本発明のセメント混和剤としてのビニル共重合体の50重量%水溶液(A−2)〜(A−4)を製造した。
表1中の記号の単量体(a−1)〜(a−5)、(a’−1)〜(a’−3)、(b−1)〜(b−3)、(c−1)の組成と化学式を以下に示す。なお、式中のEOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表す。
(a−1):CH3−CH=CH−O−(EO)10−H [ポリエチレングリコール(重合度=10)モノ1・プロペニルエ−テル ]
(a−2):CH3−CH=CH−O−(EO)20−H[ポリエチレングリコール(重合度=20)モノ1・プロペニルエ−テル]
(a−3):CH3−CH=CH−O−(PO)10/(EO)20−H [ポリプロピレングリコール(重合度=10)ポリエチレングリコール(重合度=20)モノ1・プロペニルエ−テル]
(a−4):CH3−CH=CH−O−(EO)160−H [ポリエチレングリコール(重合度=160)モノ1・プロペニルエ−テル]
(a−5):CH3−CH=CH−O−(EO)3−H [ ポリエチレングリコール(重合度=3)モノ1・プロペニルエ−テル]
(a’−1):CH2=CH−CH2−O−(EO)10−H [ポリエチレングリコール(重合度=10)モノ2・プロペニルエ−テル]
(a’−2):CH2=CH−CH2−O−(PO)10/(EO)20−H [ポリプロピレングリコール(重合度=10)ポリエチレングリコール(重合度=20)モノ2・プロペニルエ−テル]
(a’−3):CH3=CH−CH−O−(EO)3−H[ポリエチレングリコール(重合度=3)モノ2・プロペニルエ−テル]
(b−1):メタクリル酸
(b−2):アクリル酸
(b−3):マレイン酸
(c−1):CH2=C(CH3)COO−(EO)9−O−SO3Na[ポリプロピレングリコール(重合度=9)モノメタクリル酸エステルの硫酸エステルナトリウム塩]
(a−1):CH3−CH=CH−O−(EO)10−H [ポリエチレングリコール(重合度=10)モノ1・プロペニルエ−テル ]
(a−2):CH3−CH=CH−O−(EO)20−H[ポリエチレングリコール(重合度=20)モノ1・プロペニルエ−テル]
(a−3):CH3−CH=CH−O−(PO)10/(EO)20−H [ポリプロピレングリコール(重合度=10)ポリエチレングリコール(重合度=20)モノ1・プロペニルエ−テル]
(a−4):CH3−CH=CH−O−(EO)160−H [ポリエチレングリコール(重合度=160)モノ1・プロペニルエ−テル]
(a−5):CH3−CH=CH−O−(EO)3−H [ ポリエチレングリコール(重合度=3)モノ1・プロペニルエ−テル]
(a’−1):CH2=CH−CH2−O−(EO)10−H [ポリエチレングリコール(重合度=10)モノ2・プロペニルエ−テル]
(a’−2):CH2=CH−CH2−O−(PO)10/(EO)20−H [ポリプロピレングリコール(重合度=10)ポリエチレングリコール(重合度=20)モノ2・プロペニルエ−テル]
(a’−3):CH3=CH−CH−O−(EO)3−H[ポリエチレングリコール(重合度=3)モノ2・プロペニルエ−テル]
(b−1):メタクリル酸
(b−2):アクリル酸
(b−3):マレイン酸
(c−1):CH2=C(CH3)COO−(EO)9−O−SO3Na[ポリプロピレングリコール(重合度=9)モノメタクリル酸エステルの硫酸エステルナトリウム塩]
製造例5
上記の(a−1)382部、マレイン酸(b−3)89部、水89部を攪拌機、窒素導入管、温度計、還流管、滴下ロートを備えたガラス製反応容器に仕込み、均一に溶解し、雰囲気を窒素置換しながら80℃まで加熱した。ここへ過硫酸ナトリウム24部、30%過酸化水素水24部、水59部を予め混合した開始剤溶液(1)とアルコルビン酸1部、塩化鉄0.06部、水57部を予め混合した開始剤溶液(2)をそれぞれ別の滴下ロートから2時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃で1時間保持して熟成を行った。40℃まで冷却後、50%水酸化ナトリウム水溶液98g、および濃度を50重量%に調整するための水177gを投入し、本発明のセメント混和剤としてビニル共重合体の50重量%水溶液(A−5)を得た。
上記の(a−1)382部、マレイン酸(b−3)89部、水89部を攪拌機、窒素導入管、温度計、還流管、滴下ロートを備えたガラス製反応容器に仕込み、均一に溶解し、雰囲気を窒素置換しながら80℃まで加熱した。ここへ過硫酸ナトリウム24部、30%過酸化水素水24部、水59部を予め混合した開始剤溶液(1)とアルコルビン酸1部、塩化鉄0.06部、水57部を予め混合した開始剤溶液(2)をそれぞれ別の滴下ロートから2時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃で1時間保持して熟成を行った。40℃まで冷却後、50%水酸化ナトリウム水溶液98g、および濃度を50重量%に調整するための水177gを投入し、本発明のセメント混和剤としてビニル共重合体の50重量%水溶液(A−5)を得た。
比較製造例1〜4
表1に記載の部数(重量部)で実施例1と同様にして、セメント混和剤としてビニル共重合体の30重量%水溶液(A’−1)、50重量%水溶液(A’−2)〜(A’−4)得た。
表1に記載の部数(重量部)で実施例1と同様にして、セメント混和剤としてビニル共重合体の30重量%水溶液(A’−1)、50重量%水溶液(A’−2)〜(A’−4)得た。
比較製造例5
(a’−2)320.3部を、攪拌機、窒素導入管、温度計、還流管、滴下ロートを備えたガラス製反応容器に仕込み、さらに水633部を加えて均一に溶解し、雰囲気を窒素置換しながら85℃まで加熱した。ここへ過硫酸アンモニウム1.1部を水21.1部で薄めたものとマレイン酸24.5部を同時に3時間かけて滴下し、滴下終了後、90℃で1時間保持して熟成を行うことでセメント混和剤としてビニル共重合体の30重量%水溶液(A’−5)を得た。
(a’−2)320.3部を、攪拌機、窒素導入管、温度計、還流管、滴下ロートを備えたガラス製反応容器に仕込み、さらに水633部を加えて均一に溶解し、雰囲気を窒素置換しながら85℃まで加熱した。ここへ過硫酸アンモニウム1.1部を水21.1部で薄めたものとマレイン酸24.5部を同時に3時間かけて滴下し、滴下終了後、90℃で1時間保持して熟成を行うことでセメント混和剤としてビニル共重合体の30重量%水溶液(A’−5)を得た。
得られたビニル共重合体の重量平均分子量(Mw)の値も表1に示す。
なお、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により以下の条件で測定した。
なお、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により以下の条件で測定した。
測定機器:Waters社製 GPCシステム[ポンプ;Model510、検出器:waters410]
溶離液:種類 水/メタノール[70/30(体積比)]+酢酸ナトリウム[5g/リットル(対水/メタノール)]
流速:1.0(ml/min)
カラム:TSKgel G3000(7.8mmID.×30cm)PWXL+TSKGel G6000PWXL(7.8mmID.×30cm )
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール[重量平均分子量:2.4×104、5.0×104、1.0
7×105、2.5×105、5.4×105及び9.0×105(東ソー株式会社製 TSK標準ポリエチレンオキシド SE−2、SE−5、SE−8、SE−30、SE−70及びSE−150)]。
溶離液:種類 水/メタノール[70/30(体積比)]+酢酸ナトリウム[5g/リットル(対水/メタノール)]
流速:1.0(ml/min)
カラム:TSKgel G3000(7.8mmID.×30cm)PWXL+TSKGel G6000PWXL(7.8mmID.×30cm )
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール[重量平均分子量:2.4×104、5.0×104、1.0
7×105、2.5×105、5.4×105及び9.0×105(東ソー株式会社製 TSK標準ポリエチレンオキシド SE−2、SE−5、SE−8、SE−30、SE−70及びSE−150)]。
実施例1〜5及び比較例1〜5
上記で得られた本発明のセメント混和剤(A−1)〜(A−5)、並びに比較用のセメント混和剤(A’−1)〜(A’−5)について、以下の方法で流動性及び凝結性を評価した。その結果を結果を表2に示す。
上記で得られた本発明のセメント混和剤(A−1)〜(A−5)、並びに比較用のセメント混和剤(A’−1)〜(A’−5)について、以下の方法で流動性及び凝結性を評価した。その結果を結果を表2に示す。
<流動性の評価(フロー試験)>
(1)評価用モルタルの調製
表2に示す配合処方で、JIS R5201−1997の「10.4.3練り混ぜ方法」に準拠して、評価用モルタルを調製した。
まず、セメント用添加剤の固形分換算として、実施例では0.20重量%、比較例では0.20重量%および0.30重量%に該当する表2に記載の量の調整用の水に、セメント混和剤を溶解希釈させ、さらにモルタルの空気量を2〜3重量%に調整するために、普通ポルトランドセメントに対して0.09部(0.02重量%)の消泡剤[SNデフォーマー398:サンノプコ(株)製]をこれに加えて攪拌して分散させた。
次に、この水溶液を予め混合していた普通ポルトラントセメントとJIS標準砂に添加し、モルタルミキサーにて十分攪拌した。
なお、セメント混和剤はモルタル処方の水の一部とみなし、セメント混和剤と調整用の水との合計重量部は普通ポルトランドセメント450重量部の35%に相当する157.5重量部に統一した。
(1)評価用モルタルの調製
表2に示す配合処方で、JIS R5201−1997の「10.4.3練り混ぜ方法」に準拠して、評価用モルタルを調製した。
まず、セメント用添加剤の固形分換算として、実施例では0.20重量%、比較例では0.20重量%および0.30重量%に該当する表2に記載の量の調整用の水に、セメント混和剤を溶解希釈させ、さらにモルタルの空気量を2〜3重量%に調整するために、普通ポルトランドセメントに対して0.09部(0.02重量%)の消泡剤[SNデフォーマー398:サンノプコ(株)製]をこれに加えて攪拌して分散させた。
次に、この水溶液を予め混合していた普通ポルトラントセメントとJIS標準砂に添加し、モルタルミキサーにて十分攪拌した。
なお、セメント混和剤はモルタル処方の水の一部とみなし、セメント混和剤と調整用の水との合計重量部は普通ポルトランドセメント450重量部の35%に相当する157.5重量部に統一した。
(2)フロー試験(流動性)
JIS R5201−1997「11.フロー試験」に準拠したフロー試験によりフロー値(mm)を測定した。但し、フローコーンを取り去った後に落下運動は加えない。
さらに、練混ぜ開始から30分、60分及び90分経過した時点について高速で30秒間 混練した後にフロー値を測定した。フロー値は、数値が大きい程、流動性が良好であることを意味する。
以下の判定基準で評価した。
○:練混ぜ直後のフロー値が250mm以上
×:練混ぜ直後のフロー値が250mm未満
JIS R5201−1997「11.フロー試験」に準拠したフロー試験によりフロー値(mm)を測定した。但し、フローコーンを取り去った後に落下運動は加えない。
さらに、練混ぜ開始から30分、60分及び90分経過した時点について高速で30秒間 混練した後にフロー値を測定した。フロー値は、数値が大きい程、流動性が良好であることを意味する。
以下の判定基準で評価した。
○:練混ぜ直後のフロー値が250mm以上
×:練混ぜ直後のフロー値が250mm未満
<凝結性の評価>
JIS R5201−1997「8.凝結試験」に準拠して、凝結の始発時間及び終結時間を測定した。
評価用モルタルは上記のフロー試験と同様にして調製した。
なお、セメント混和剤を含まないブランクの始発時間は4時間20分、終結時間8時間45分であった。
始発時間と終結時間が早いほど、凝結が速やかに起こることを示し、始発、終結ともブランクに値に近いほうがセメントの凝結に与える影響が小さいことを意味する。
以下の判定基準で評価した。
○:始発時間が5時間以内
×:始発時間が5時間を超える
JIS R5201−1997「8.凝結試験」に準拠して、凝結の始発時間及び終結時間を測定した。
評価用モルタルは上記のフロー試験と同様にして調製した。
なお、セメント混和剤を含まないブランクの始発時間は4時間20分、終結時間8時間45分であった。
始発時間と終結時間が早いほど、凝結が速やかに起こることを示し、始発、終結ともブランクに値に近いほうがセメントの凝結に与える影響が小さいことを意味する。
以下の判定基準で評価した。
○:始発時間が5時間以内
×:始発時間が5時間を超える
固形分としてセメントに対して0.20重量%添加した場合、表2から、本発明のセメント混和剤(A−1)〜(A−5)は、比較用のセメント混和剤(A’−1)〜(A’−5)に比べ、初期(練混ぜ直後)の流動性が高く、さらに経時での流動性の低下率が小さいことから流動保持性にも優れる。また、全ての実施例、比較例において始発時間が5時間以内となっており、実施例のみが流動性とセメント凝結時間の目標を両立できていることが分かる。
一般に流動性が低い添加剤も添加量を増加すれば流動性を向上させることができる。重量平均分子量が本発明の範囲外である比較例1、ビニル共重合体の重量比(a)/(b)が本発明の上限より高い比較例2、ビニル共重合体の重量比(a)/(b)が本発明の下限より低い比較例3、および本発明の必須構成単量体を含まない重合体である比較例4および5について、添加量を固形分としてセメントに対して0.20重量%から0.30重量%に増加してフローを測定したとところ、全ての比較例で練混ぜ直後のフロー値が目標とする250mmをクリアーすることができた。しかしながら、全ての比較例において始発時間が5時間以上となっており、セメントの凝結時間に対する目標は達成することはできなかった。
一般に流動性が低い添加剤も添加量を増加すれば流動性を向上させることができる。重量平均分子量が本発明の範囲外である比較例1、ビニル共重合体の重量比(a)/(b)が本発明の上限より高い比較例2、ビニル共重合体の重量比(a)/(b)が本発明の下限より低い比較例3、および本発明の必須構成単量体を含まない重合体である比較例4および5について、添加量を固形分としてセメントに対して0.20重量%から0.30重量%に増加してフローを測定したとところ、全ての比較例で練混ぜ直後のフロー値が目標とする250mmをクリアーすることができた。しかしながら、全ての比較例において始発時間が5時間以上となっており、セメントの凝結時間に対する目標は達成することはできなかった。
本発明のセメント用添加剤は、従来のセメント用添加剤よりも優れた流動性、流動保持性を示し、セメントの凝結への影響が少ない。従って、本発明のセメント用添加剤を使用したモルタルやコンクリートは作業性に優れているため、本発明のセメント混和剤は、モルタル、無筋コンクリート、鉄筋コンクリート及びプレストレストコンクリート等に好適である。
また、本発明のセメント混和剤を用いたセメント組成物は、建築用、土木用、道路用、かんがい排水用及び河海用等の広い分野で制限なく適用される。
また、本発明のセメント混和剤を用いたセメント組成物は、建築用、土木用、道路用、かんがい排水用及び河海用等の広い分野で制限なく適用される。
Claims (5)
- 下記一般式(1)で表されるポリアルキレングリコールエーテル系単量体(a)と、不飽和カルボン酸系単量体(b)を必須の構成単位として含む共重合体(A)を必須成分として含み、該単量体(a)と該単量体(b)の重量比(a)/(b)が 98/2〜50/50であり、かつ 該共重合体(A)の重量平均分子量が5,000〜300,000であることを特徴とするセメント混和剤。
CH3−CH=CH−O−(AO)n−H (1)
[式中、AOは1種または2種以上の炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、2種以上の場合の付加形式はブロック状でもランダム状でもよい。nは1〜300の数である。] - 該不飽和カルボン酸系単量体(b)が、(メタ)アクリル酸またはその塩である請求項1記載のセメント混和剤。
- 該不飽和カルボン酸系単量体(b)が、(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩またはア
- 該ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(a)が、2−プロペニルエーテルをアルカリ触媒を用いて転位反応させて得られた1−プロペニルエーテルである請求項1〜3いずれか記載のセメント混和剤。
- 請求項1〜4いずれか記載のセメント混和剤、セメント、水および骨材を含有するセメント組成物。
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-
2009
- 2009-12-28 JP JP2009298718A patent/JP2011136880A/ja active Pending
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