JP5859347B2 - 水硬性組成物用混和剤 - Google Patents

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本発明は、水硬性組成物用混和剤に関する。
フレッシュコンクリートは出荷から打設にかけて流動性の規格範囲が規定されており、この流動性の規格範囲に保持する事が求められている。フレッシュコンクリートの流動性が規格範囲外になってしまうとフレッシュコンクリートは打設出来ず、出戻り(再出荷)となってしまう。このため、フレッシュコンクリートの流動性を規格範囲に保持させる事が重要視されている。従来、例えば不飽和ポリカルボン酸単量体及びポリオキシエチレン鎖を有する単量体を用いたポリカルボン酸系混和剤では、3種の構成単量体を用いた、いわゆる三元系重合体をセメント混和剤に併用して配合する事で、流動性の規格範囲に保持させる事が行われていた。
また、水硬性組成物を用いる際の施工性の向上が課題となっており、中でもポンプ圧送性を重要視する傾向にある。ポンプ圧送性の不具合要因は粘性増大による吐出不良や圧送時の詰まりなどで、その具体的な原因の一因として、水硬性組成物の流動保持性の低下がある。
更に、水硬性組成物用混和剤は、温度による影響を強く受けて、流動性が変化する傾向がある。そのため、季節を問わず、打設されるフレッシュコンクリートの施工性を満足させるためには、温度によらず優れた流動保持性を水硬性組成物に付与できる水硬性組成物用混和剤が求められる。
流動保持性を向上させる技術に関して、特許文献1には、水硬性粉体の種類によらず流動保持性に優れた水硬性組成物用の分散保持剤として、ポリアルキレングリコールモノエステル系単量体及びポリアルキレングリコールアルキルエーテル系単量体等の不飽和ポリアルキレングリコール系単量体とヒドロキシエチルアクリレートを重合して得られる共重合体を、カルボン酸基、リン酸基、スルホン酸基及びそれらの中和基から選ばれる少なくとも1種を有する重合体と併用する混和剤が開示されている。
また、特許文献2には、水硬性粉体を含む水硬性組成物に対して、優れた初期流動性と十分な流動保持性を発現させる事が出来る水硬性組成物用混和剤として、特定の二元系共重合体及び特定のリン酸エステル系共重合体からなる群より選ばれる1種以上の共重合体と、特定の三元系共重合体と、重量平均分子量8,000〜90,000のポリエチレングリコールとを含有する水硬性組成物用混和剤が開示されている。
また、特許文献3には、高温時のスランプロスが少なく、かつ低温時の添加量増加が少ないという減水性能の温度依存性が小さいセメント混和剤として、アクリル酸のポリアルキレングリコール系エステルを含む単量体成分を重合して得られる重合体と、メタクリル酸のポリアルキレングリコール系エステルを含む単量体成分を重合して得られる重合体とを含むセメント混和剤が開示されている。
特開2009−001479号公報 特開2009−249197号公報 特開平11−268940号公報
特許文献1、2で得られる水硬性組成物は、リン酸エステル系重合体やポリカルボン酸系重合体を併用しても流動保持性は向上させられるものの更なる向上が求められる。また、同じ水硬性粉体及び骨材に同じ水硬性組成物用混和剤を同じ量添加しても、季節により初期流動性、流動保持性が変化し、毎回、水硬性組成物用混和剤の添加量や種類を調整する必要があり、温度依存性に関する性能向上が望まれている。また、特許文献3のセメント混和剤は減水性能の温度依存性を小さくすることができるものの、前記流動保持性の温度依存性については不十分である。
本発明の課題は、水硬性粉体を含む水硬性組成物に対して、優れた流動保持性を付与でき、また添加量に対する流動性発現の温度依存性を小さくする事が出来る水硬性組成物用混和剤を提供することである。
本発明は、下記(A)〜(C)成分を含有し、(A)成分と(C)成分の合計と、(B)成分との重量比{(B)/〔(A)+(C)〕}が0.10〜0.70である、水硬性組成物用混和剤に関する。
<(A)成分>
一般式(A1)で表される単量体(A1)と一般式(A2)で表される単量体(A2)を重合して得られる共重合体
Figure 0005859347
〔式中、R1aは水素原子又はメチル基を表す。AOは炭素数2〜3のアルキレンオキシ基、n1はAOの平均付加モル数であり、4〜60の数を表す。X1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
Figure 0005859347
〔式中、R2aは水素原子又はメチル基を表す。M1aは水素原子又は塩を形成する対イオンを表す。〕
<(B)成分>
一般式(B1)で表される単量体(B1)と一般式(B2)で表される単量体(B2)とを含む単量体を重合して得られる共重合体であって、
全構成単量体中の単量体(B1)と単量体(B2)の合計が90重量%以上であり、
単量体(B1)と単量体(B2)のモル比〔単量体(B1)/単量体(B2)〕が5/95〜35/65であり、
重量平均分子量が6,000〜27,000である、
共重合体
Figure 0005859347
〔式中、R1bは水素原子又はメチル基を表し、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表し、mはAOの平均付加モル数であり4〜30の数を表し、R2bは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、qは0〜2の整数、pは0又は1を表す。〕
Figure 0005859347
〔式中、R3bはヒドロキシエチル基又はグリセロール基である。〕
<(C)成分>
重量平均分子量が6,000〜50,000であるポリエチレングリコール
また、本発明は、上記本発明の水硬性組成物用混和剤と、水硬性粉体と、骨材と、水とを含有する水硬性組成物に関する。
本発明によれば、水硬性粉体を含む水硬性組成物に対して、優れた流動保持性を付与でき、また添加量に対する流動性発現の温度依存性を小さくする事が出来る水硬性組成物用混和剤が提供される。
本発明の水硬性組成物用混和剤は、(A)〜(C)成分を含有する。本発明の効果を発現する機構は不明であるが、以下のように推定される。
水硬性粉体と骨材と水とを含有する水硬性組成物において、(A)成分はカルボキシル基の部分で水硬性粉体に吸着し、水硬性組成物の調製直後から初期流動性を発現する成分である。(B)成分はヒドロキシエチルアクリレート由来のエステル部分が調製後から時間が経過した後、加水分解によりカルボキシル基を生じて、カルボキシル基の部分で水硬性粉体に吸着し、水硬性組成物の調製後から時間が経過した後に流動保持性を発現する成分である。(A)成分及び(B)成分はポリアルキレングリコール鎖によって骨材に吸着する性質があり、骨材に吸着した場合には、水硬性組成物の初期流動性や流動保持性は向上しない。また、(A)成分及び(B)成分は温度により吸着速度が変化するため、温度変化により水硬性組成物の流動性が変化し、所望の流動性を得るための必要添加量が大きく変動すると推定される。重量平均分子量6,000〜50,000の(C)成分は温度によらず骨材に選択的に吸着し易く(A)成分や(B)成分よりも先に骨材に吸着するため、(C)成分を更に併用すると(A)成分と(B)成分は水硬性粉体に選択的に吸着すると推定される。その結果、(A)成分と(B)成分は水硬性粉体の初期流動性発現と流動保持性を効率的に発揮できると推定される。また、重量平均分子量が比較的小さい、すなわち27,000以下の(B)成分を用いることで、温度による分子運動への影響が小さくなり、温度による水硬性粉体への吸着速度の変化が小さくなり、さらに単量体(B1)と単量体(B2)のモル比〔単量体(B1)/単量体(B2)〕35/65〜5/95の(B)成分を、(A)成分と(C)成分の合計量に対して0.10〜0.70の重量比で用いることで、(B)成分の水硬性粉体への吸着速度が温度によらず適度な速度となり、混和剤全体として必要添加量の変化が抑えられると共に流動保持効果が十分に発揮されるため、温度による必要添加量の変動が抑制され、また優れた流動保持性が得られると推定される。
<(A)成分>
(A)成分は、一般式(A1)で表される単量体(A1)と一般式(A2)で表される単量体(A2)を重合して得られる共重合体(以下、共重合体(A)という)である。(A)成分は、初期流動性の発現に寄与している。
単量体(A1)としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、プロポキシポリエチレングリコール、プロポキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステル化物や、アクリル酸又はメタクリル酸へのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加物を用いることができる。アルキレンオキシ基の平均付加モル数n1は4〜60であり、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両付加物についてはランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれでも用いることができる。水硬性組成物に対する初期流動性の発現の観点からは、平均付加モル数として5以上が好ましく、7以上がより好ましい。また、単量体の重合性と水硬性組成物に対する初期流動性を向上する観点から、n1は60以下であり、50以下が好ましい。これらの観点を総合して、n1は5〜60が好ましく、7〜50がより好ましい。
単量体(A1)は、不飽和結合を有する酸とポリアルキレングリコール又はその片末端をアルキルエーテル化した誘導体とを反応させて得られる。不飽和結合を有する酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボン酸系が挙げられ、これらの群から選ばれた1種又は2種以上を用いることができるが、初期流動性の向上の観点から、メタクリル酸がより好ましい。
本発明に用いられる単量体(A2)のアクリル酸系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの塩が挙げられる。塩を形成する場合の対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン(1/2原子)、アンモニウムイオン、トリエタノールアミン等のアミンに由来するアルキルアンモニウムイオンが挙げられる。これらの中でもメタクリル酸又はメタクリル酸のアルカリ金属塩が好ましい。
また、(A)成分は、本発明の効果を損なわない範囲内で後述する単量体(B2)以外の他の共重合可能な単量体を用いて製造してもよい。こうした単量体としては例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリロニトリル、メタリルスルホン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、スチレンスルホン酸等が挙げられる。また、エチレン性不飽和ジカルボン酸のアルキル又はアルケニルエステル単量体が挙げられる。
単量体(A1)と単量体(A2)のモル比〔単量体(A1)/単量体(A2)〕は、水硬性組成物に対する初期流動性の向上の観点から、20/80〜70/30が好ましく、30/70〜60/40がより好ましい。
また、単量体(A1)と単量体(A2)の重量比〔単量体(A1)/単量体(A2)〕は、水硬性組成物の初期流動性の向上の観点から、60/40〜97/3が好ましく、75/25〜96/4がより好ましい。
(A)成分の全構成単量体中の単量体(A1)と単量体(A2)の合計は、水硬性組成物の初期流動性の向上の観点から、90重量%以上が好ましく、更に93重量%以上、より更に95重量%以上が好ましい。
上記単量体(A1)及び単量体(A2)を重合して得られる共重合体(A)の製造は、重合開始剤を用いて溶液重合法や塊状重合法等の方法で行うことができる。
溶液重合法において用いる溶剤としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。取り扱いと反応設備から考慮すると、水及びメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが好ましく、水がより好ましい。
重合開始剤としては、水系の重合開始剤が好ましく、過硫酸のアンモニウム塩又はアルカリ金属塩あるいは過酸化水素、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレート等の水溶性アゾ化合物が使用される。水系以外の溶剤を用いる溶液重合にはベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等のパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル等の脂肪族アゾ化合物等が用いられる。
また、重合開始剤と併用して、亜硫酸水素ナトリウム、アミン化合物等の促進剤を使用することもできる。更に、分子量調整をする目的で、2−メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、1−メルカプトグリセリン、メルカプトコハク酸、アルキルメルカプタン等の連鎖移動剤を併用することもできる。
塊状重合の重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド等のパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル等の脂肪族アゾ化合物が好ましい。重合温度は、40℃〜160℃が好ましい。
共重合体(A)は、重量平均分子量(Mw)が、水硬性組成物の初期流動性の向上の観点から、5,000〜500,000が好ましく、20,000〜100,000がより好ましく、40,000〜75,000であることが更に好ましい。この重量平均分子量は、実施例に記載された方法により測定されたものである。
さらに、(A)成分は、水硬性組成物の初期流動性の向上の観点から、アルキレンオキシ基の平均付加モル数n1が4〜30である前記一般式(A1)で表される単量体〔以下、単量体(A1’)という〕及び前記一般式(A2)で表される単量体(A2)を重合して得られる共重合体(A−1)を用いることが好ましく、さらに下記一般式(A3)で表される単量体(A3)、下記一般式(A4)で表される単量体(A4)及び下記一般式(A5)で表される単量体(A4)を重合して得られる共重合体(A−2)を併用することがより好ましい。共重合体(A−1)と共重合体(A−2)とを併用する場合、その重量比は、水硬性組成物に対する初期流動性の向上と粘性低減両立の観点から、(A−1)/(A−2)で0.25/1〜3.5/1が好ましく、0.50/1〜3.0/1がより好ましく、0.75/1〜2.5/1が更に好ましく、1/1〜2/1がより更に好ましい。
Figure 0005859347
〔式中、R3aは水素原子又はメチル基を表す。AOは炭素数2〜3のアルキレンオキシ基、n2はA’Oの平均付加モル数であり、30〜60の数を表す。X2は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
Figure 0005859347
〔式中、R4aは水素原子又はメチル基を表す。M2aは水素原子又は塩を形成する対イオンを表す。〕
Figure 0005859347
〔R5aは水素原子又はメチル基を表す。R6aは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基又は炭素数2〜6のヒドロキシ基含有アルキル基を表す。〕
共重合体(A−1)は、単量体(A1’)及び単量体(A2)を含む単量体を共重合して得られる。
単量体(A1’)は、一般式(A1)中のアルキレンオキシ基の平均付加モル数n1が4〜30である前述のものを用いることができる。アルキレンオキシ基の平均付加モル数n1は4〜30であり、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両付加物についてはランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれでも用いることができる。水硬性組成物に対する初期流動性の効果発現の観点からは、平均付加モル数として5以上が好ましく、7以上がより好ましい。また、単量体の重合性と水硬性組成物に対する初期流動性の向上の観点から、n1は25以下が好ましく、さらに15以下がより好ましく、12以下がより好ましい。これらの観点を総合して、n1は5〜25が好ましく、7〜15がより好ましく、7〜12が更に好ましい。
単量体(A1’)は、不飽和結合を有する酸とポリアルキレングリコール又はその片末端をアルキルエーテル化した誘導体とを反応させて得られる。不飽和結合を有する酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボン酸系が挙げられ、これらの群から選ばれた1種又は2種以上を用いることができるが、メタクリル酸がより好ましい。
単量体(A1’)と単量体(A2)のモル比〔単量体(A1’)/単量体(A2)〕は、水硬性組成物の初期流動性の向上の観点から、20/80〜70/30が好ましく、30/70〜60/40がより好ましく、35/65〜55/45が更に好ましく、40/60〜50/50がより更に好ましい。
また、単量体(A1’)と単量体(A2)の重量比〔単量体(A1’)/単量体(A2)〕は、水硬性組成物の初期流動性の向上の観点から、60/40〜93/7が好ましく、70/30〜90/10がより好ましく、75/25〜88/12が更に好ましく、80/20〜85/15がより更に好ましい。
共重合体(A−1)は、本発明の効果を損なわない範囲内で他の共重合可能な単量体を用いて製造してもよいが、共重合体(A−1)の全構成単量体中の単量体(A1’)と単量体(A2)の合計は、初期流動性の向上の観点から、90重量%以上が好ましく、更に95重量%以上、より更に98重量%以上、実質100重量%が好ましい。
共重合体(A−1)は、共重合体(A)と同様の方法で製造することができる。
共重合体(A−1)の重量平均分子量は、水硬性組成物の初期流動性の向上の観点から、8,000〜500,000の範囲が好ましく、20,000〜100,000がより好ましく、40、000〜75、000が更に好ましい。この重量平均分子量は、実施例に記載された方法により測定されたものである。
また、共重合体(A−2)は、前記一般式(A3)で表される単量体(A3)、前記一般式(A4)で表される単量体(A4)及び前記一般式(A5)で表される単量体(A5)を重合して得られる。
単量体(A3)は、炭素数2〜3のアルキレンオキシ基30〜60モルを有するエチレン性不飽和単量体であり、メトキシポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸のエステルや、ポリアルキレングリコールモノアリルエーテル等が挙げられる。
単量体(A3)としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、プロポキシポリエチレングリコール、プロポキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステル化物や、アクリル酸又はメタクリル酸へのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加物を用いることができる。アルキレンオキシ基の平均付加モル数n2は30〜60であり、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両付加物についてはランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれでも用いることができる。コンクリートの硬化遅延を引き起こさない観点からは、平均付加モル数として35以上が好ましく、38以上がより好ましく、40以上が更に好ましい。また、単量体の重合性と水硬性組成物の流動付与性の観点から、n2は60以下、50以下がより好ましい。これらの観点を総合して、n2は35〜60が好ましく、38〜50がより好ましく、40〜50が更に好ましい。
単量体(A4)は、前記単量体(A2)と同様の化合物を用いることができる。
単量体(A5)は、エチレン性不飽和モノカルボン酸のアルキル、アルケニル又はヒドロキシアルキルエステル単量体であり、例えば、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖アルキル(メタ)アクリル酸エステル、炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖アルケニル(メタ)アクリル酸エステル、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステルを用いることができる。ここで、一般式(A5)中のR6aとしては、得られる重合体の水への溶解性を向上させる観点から、炭素数1〜4のアルキル基のものが好ましく、なかでもメチル基がより好ましい。
単量体(A3)と単量体(A4)と単量体(A5)のモル比〔単量体(A3)/単量体(A4)/単量体(A5)〕は、水硬性組成物に対する初期流動性の向上の観点から、20/55/25〜45/4/51(各成分の合計は100である)が好ましく、27/38/35〜41/12/47がより好ましく、30/32/38〜37/18/45が更に好ましい。
また、単量体(A3)と単量体(A4)と単量体(A5)の重量比〔単量体(A3)/単量体(A4)/単量体(A5)〕は、水硬性組成物に対する初期流動性の向上の観点から、80/10/10〜98/1/1(各成分の合計は100である)が好ましく、85/8/7〜96/2/2がより好ましく、88/6/6〜95/3/2が更に好ましい。
共重合体(A−2)は、本発明の効果を損なわない範囲内で他の共重合可能な単量体を用いて製造してもよいが、共重合体(A−2)の全構成単量体中の単量体(A3)と単量体(A4)と単量体(A5)の合計は、初期流動性の向上の観点から、90重量%以上が好ましく、更に95重量%以上、より更に98重量%以上、実質100重量%が好ましい。
共重合体(A−2)は、共重合体(A)と同様の方法で製造することができる。
共重合体(A−2)の製造方法は、例えば、特開昭62−119147号公報、特開昭62−78137号公報等に記載された溶液重合法が挙げられる。
共重合体(A−2)の重量平均分子量は、水硬性組成物の初期流動性の向上の観点から、8,000〜500,000の範囲が好ましく、20,000〜100,000がより好ましく、40、000〜75、000が更に好ましい。この重量平均分子量は、実施例に記載された方法により測定されたものである。
<(B)成分>
(B)成分は、前記一般式(B1)で表される単量体(B1)と前記一般式(B2)で表される単量体(B2)とを含む単量体を重合して得られる、特定の共重合体である。
単量体(B1)において、一般式(B1)中のR1bは水素原子又はメチル基である。一般式(B1)のアルケニル基〔H2C=C(R1b)−(CH2q−〕として、ビニル基、アリル基、メタリル基等が挙げられる。pが0の場合はAOは(CH2qとエーテル結合、pが1の場合はエステル結合をする。qは0〜2であり、好ましくは0又は1であり、更に好ましくは0である。AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基であり、AOは炭素数2〜3のアルキレンオキシ基が好ましく、エチレンオキシ基を含むことがより好ましく、全AO中、エチレンオキシ基が70モル%以上、更に80モル%以上、更に90モル%以上、より更に全AOがエチレンオキシ基であることが好ましい。mはAOの平均付加モル数であり、4〜30の数である。また、m個のAOが異なる場合、ランダム付加体又はブロック付加体又はこれらの混在を含むものであっても良い。例えばAOは、エチレンオキシ基以外にもプロピレンオキシ基等を含むこともできる。単量体(B1)は、(B)成分の製造における単量体の反応性の観点からp=1でq=0の化合物が好ましい。また、p=0のとき、q=1が好ましい。
単量体(B1)は、ポリアルキレングリコールモノエステル系単量体及びポリアルキレングリコールアルキルエーテル系単量体等の不飽和ポリアルキレングリコール系単量体であり、単量体(B1)において、一般式(B1)中のAOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表し、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ブチレンオキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が挙げられ、中でもエチレンオキシ基が好ましい。mはAOの平均付加モル数であり4〜30の数を表し、水硬性組成物の流動保持性の向上の観点から、5〜25が好ましく、さらに初期流動性を同一にした際の添加量の温度依存性の観点から7〜15がより好ましく、7〜12がより好ましい。また、水硬性組成物の流動保持性の向上と初期流動性を同一にした際の保持率の温度依存性の観点から、12〜25がより好ましく、18〜25がより好ましい。
2bは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、水硬性組成物の流動保持性の向上の観点から好ましくは水素原子又はメチル基であり、より好ましくはメチル基である。
単量体(B1)としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、プロポキシポリエチレングリコール、プロポキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステル化物や、アクリル酸又はメタクリル酸へのエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加物、前記片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールと(メタ)アルケニルアルコールとのエーテル化物、及びアルケニルアルコールへの炭素数2〜4のアルキレンオキシドの付加物等を用いることができる。具体的には、ω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ω−メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリオキシエチレンモノアリルエーテル、ω−メトキシポリエチレングリコールモノアリルエーテル、3−メチル−3−ブテン−1−オールのポリオキシエチレンモノアリルエーテル等を挙げることができる。流動保持性の向上の観点から、片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステル化物が好ましく、好ましくはω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ω−メトキシポリエチレングリコールモノアクリレートが挙げられ、ω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートがより好ましい。
単量体(B2)としては、一般式(B2)のR3bが、ヒドロキシエチル基のヒドロキシエチルアクリレート及びグリセロール基のグリセリルアクリレートが挙げられる。単量体(B2)としては、水硬性組成物の流動保持性の向上の観点からヒドロキシエチルアクリレート、更に2−ヒドロキシエチルアクリレートが好ましい。
(B)成分の共重合体の全構成単量体中の単量体(B1)と単量体(B2)の合計は、水硬性組成物の流動保持性の向上の観点から90重量%以上であり、95重量%以上、更に98重量%以上、実質100重量%が更に好ましい。
(B)成分において、単量体(B1)の構成比率は、水硬性組成物の流動保持性の向上の観点から該共重合体の全構成単量体中、18〜70重量%であることが好ましく、32〜65重量%が好ましく、32〜62重量%がより好ましく、36〜55重量%が更に好ましく、40〜50重量%がより更に好ましい。
また、(B)成分において、単量体(B2)の構成比率は、水硬性組成物の流動保持性の向上の観点から該共重合体の全構成単量体中、30〜82重量%が好ましく、35〜68重量%が更に好ましく、38〜68重量%がより好ましく、45〜64重量%が更に好ましく、50〜60重量%がより更に好ましい。
単量体(B1)と単量体(B2)の重量比〔単量体(B1)/単量体(B2)〕は、水硬性組成物の流動保持性の向上の観点から、好ましくは18/82〜70/30、より好ましくは32/68〜65/35、更に好ましくは32/68〜62/38、より更に好ましくは36/64〜55/45、より更に好ましくは40/60〜50/50である。また、重量比〔単量体(B1)/単量体(B2)〕は、初期流動性を同一にした際の添加量の温度依存性の観点から、好ましくは30/70〜70/30、より好ましくは36/64〜66/34、更に好ましくは40/60〜55/45である。
単量体(B1)と単量体(B2)のモル比〔単量体(B1)/単量体(B2)〕は、水硬性組成物の流動保持性の向上の観点から、5/95〜35/65であり、好ましくは10/90〜30/70、より好ましくは12/88〜27/73、更に好ましくは12/88〜22/78、より更に好ましくは12/88〜18/82である。また、モル比〔単量体(B1)/単量体(B2)〕は、初期流動性を同一にした際の添加量の温度依存性の観点から、好ましくは10/90〜90/10、より好ましくは12/88〜30/70、更に好ましくは12/88〜25/75である。
(B)成分は、単量体(B1)、単量体(B2)以外の単量体(以下、単量体(B3)という)を含むことができる。単量体(B3)としては、カルボン酸基、リン酸基及びそれらの中和基から選ばれる少なくとも1種を有する単量体が挙げられる。これらの弱酸の酸基はセメント等の水硬性粉体への吸着基として機能する。単量体(B3)は、初期流動性の増加抑制の観点から、共重合体の全構成単量体中5重量%以下であり、好ましくは2.5重量%以下、より好ましくは1.0重量%以下であり、実質的に含まないことが好ましい。
なお、単量体(B3)としては、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステル、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸〕エステル、リン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステル、リン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)アクリル酸エステル、ポリアルキレレングリコールモノ(メタ)アクリレートアシッドリン酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などのアクリル酸系単量体を挙げることができ、また、これらの何れか1種以上のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩や無水マレイン酸などの無水化合物であっても良い。また、メチルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート等の単量体(B2)以外のアクリル酸エステルが挙げられる。単量体(B3)を用いる場合は、メタクリル酸、アクリル酸、リン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステル、リン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステルが好ましい。
更に、その他の単量体として、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、これら何れかのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩や、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−(メタ)アクリルアミド−2−メタスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−エタンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−プロパンスルホン酸、スチレン、スチレンスルホン酸などの強酸の酸基又はそれらの中和基を有する単量体が挙げられる。これらの単量体を例えば共重合体の分子量の調整等のために共重合してもよい。これらの強酸の酸基は単量体(B3)とは異なり水硬性組成物中で安定な塩として存在しセメント等の水硬性粉体への吸着基としては機能しない。その他の単量体は、共重合体の全構成単量体中好ましくは5重量%以下であり、より好ましくは2.5重量%以下、更に好ましくは1.0重量%以下であり、実質的に含まないことが好ましい。
(B)成分は、共重合体(A)と同様の方法で製造することができる。
本発明における(B)成分の共重合体の製造方法として、例えば、特開昭62−119147号公報、特開昭62−78137号公報等に記載された溶液重合法が挙げられる。即ち、適当な溶媒中で、上記単量体(B1)及び単量体(B2)を上記の割合で組み合わせて重合させることにより製造される。
(B)成分の共重合体の製造方法の一例を示す。反応容器に所定量の水を仕込み、窒素等の不活性気体で雰囲気を置換し昇温する。予め単量体(B1)、単量体(B2)、さらに場合により単量体(B3)、連鎖移動剤を水に混合溶解したものと、重合開始剤を水に溶解したものとを用意し、0.5〜5時間かけて反応容器に滴下する。その際、各単量体、連鎖移動剤及び重合開始剤を別々に滴下してもよく、また、単量体の混合溶液を予め反応容器に仕込み、重合開始剤のみを滴下することも可能である。すなわち、連鎖移動剤、重合開始剤、その他の添加剤は、単量体溶液とは別に添加剤溶液として添加しても良いし、単量体溶液に配合して添加してもよいが、重合の安定性の観点からは、単量体溶液とは別に添加剤溶液として反応系に供給することが好ましい。また、好ましくは所定時間の熟成を行う。なお、重合開始剤は、全量を単量体と同時に滴下しても良いし、分割して添加しても良いが、分割して添加することが未反応単量体の低減の点では好ましい。例えば、最終的に使用する重合開始剤の全量中、1/2〜2/3の重合開始剤を単量体と同時に添加し、残部を単量体滴下終了後1〜2時間熟成した後、添加することが好ましい。必要に応じ、熟成終了後に更にアルカリ剤(水酸化ナトリウム等)で中和し、(B)成分の共重合体を得る。
(B)成分の共重合体の重量平均分子量は、水硬性組成物の流動保持性の向上の観点及び添加量に対する流動性発現の温度依存性を小さくする観点から、6,000〜27,000の範囲であり、6,000〜25,000が好ましく、初期流動性を同一にした際の添加量の温度依存性の観点から、20,000〜24,000が更に好ましい。また、水硬性組成物の流動保持性の向上と初期流動性を同一にした際の保持率の温度依存性の観点から、6,000〜20,000がより好ましく、6,000〜14,000が更に好ましい。この重量平均分子量は、実施例に記載された方法により測定されたものである。
<(C)成分>
(C)成分は重量平均分子量が6,000〜50,000のポリエチレングリコールであり、水硬性組成物の流動保持性の向上の観点から、重量平均分子量は8,000〜40,000が好ましく、8,000〜30,000がより好ましく、8,000〜20,000が更に好ましく、10,000〜15,000がより更に好ましい。この重量平均分子量は、実施例に記載された方法により測定されたものである。
<水硬性組成物用混和剤>
本発明における水硬性組成物用混和剤は(A)成分、(B)成分及び(C)成分の三種の組合せにより一剤として使用することが一般的であるが、これらを別々に二剤以上に分けて使用する事も出来る。
本発明の水硬性組成物用混和剤では、初期流動性の向上及び流動保持性の向上の観点から、(A)成分と(C)成分の合計と、(B)成分との重量比が、〔(B)/{(A)+(C)}〕=0.10〜0.70であり、好ましくは0.30〜0.70、より好ましくは0.50〜0.70である。また、重量比〔(B)/{(A)+(C)}〕は初期流動性を同一にした際の添加量の温度依存性の観点から、より好ましくは0.30〜0.70、更に好ましくは0.30〜0.50である。また、重量比〔(B)/{(A)+(C)}〕は、水硬性組成物の流動保持性の向上と初期流動性を同一にした際の保持率の温度依存性の観点から、より好ましくは0.10〜0.50、更に好ましくは0.10〜0.30である。
また、本発明の水硬性組成物用混和剤では、初期流動性の向上及び流動保持性の向上の観点から、(A)成分と(B)成分の重量比が、〔(B)/(A)〕=0.10〜0.90であることが好ましく、より好ましくは0.40〜0.85、更に好ましくは0.60〜0.85である。また、重量比〔(B)/(A)〕は初期流動性を同一にした際の添加量の温度依存性の観点から、より好ましくは0.40〜0.85、更に好ましくは0.40〜0.60である。また、重量比〔(B)/(A)〕は、水硬性組成物の流動保持性の向上と初期流動性を同一にした際の保持率の温度依存性の観点から、より好ましくは0.10〜0.80、更に好ましくは0.10〜0.30である。
また、本発明の水硬性組成物用混和剤は、水硬性組成物を調製する際の作業性の観点から、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む水溶液とすることが好ましい。前記水溶液中の(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計の含有量は、水硬性組成物の流動保持性の向上と、水硬性組成物を調製する際の作業性の向上の観点から、10〜50重量%が好ましく、20〜40重量%がより好ましく、25〜35重量%が更に好ましい。
本発明の水硬性組成物用混和剤の水硬性組成物への添加量は、初期流動性の向上と流動保持性の向上の観点から、水硬性粉体(セメント等)100重量部に対して固形分で0.1〜3.5重量部が好ましく、0.2〜2重量部がより好ましい。
尚、本水硬性組成物用混和剤は公知の添加剤(材)と併用することができる。例えばAE剤、AE減水剤、流動化剤、遅延剤、早強剤、促進剤、起泡剤、発泡剤、消泡剤、増粘剤、防水剤、防泡剤、保水剤、セルフレベリング剤、防水剤、防錆剤、ひび割れ低減剤等や、珪砂、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカヒューム等が挙げられる。
本発明に係る水硬性組成物は、前記水硬性組成物用混和剤と、水硬性粉体と、骨材と、水とを含有する。
水硬性組成物としては、モルタルやコンクリート等が挙げられる。なかでもセメントを用いたモルタルやコンクリートが好ましい。
水硬性組成物に使用される水硬性粉体とは、水和反応により硬化する物性を有する粉体のことであり、セメント、石膏等が挙げられる。好ましくは普通ポルトランドセメント、ビーライトセメント、中庸熱セメント、早強セメント、超早強セメント、耐硫酸セメント等のセメントであり、またこれらに高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム、石粉(炭酸カルシウム粉末)等が添加されたものでもよい。
骨材として細骨材や粗骨材等が挙げられ、細骨材は山砂、陸砂、川砂、砕砂が好ましく、粗骨材は山砂利、陸砂利、川砂利、砕石が好ましい。用途によっては、軽量骨材を使用してもよい。なお、骨材の用語は、「コンクリート総覧」(1998年6月10日、技術書院発行)による。
本発明に係る水硬性組成物は、生コンクリート、コンクリート振動製品分野の外、セルフレベリング用、耐火物用、プラスター用、石膏スラリー用、軽量又は重量コンクリート用、AE用、補修用、プレパックド用、トレーミー用、グラウト用、地盤改良用、寒中用等の種々のコンクリートの何れの分野においても有用である。
該水硬性組成物は、水/水硬性粉体比〔スラリー中の水と水硬性粉体の重量百分率(重量%)、通常W/Pと略記されるが、粉体がセメントの場合、W/Cと略記される。〕65重量%以下、更に10〜60重量%、更に12〜57重量%、更に15〜55重量%、より更に20〜55重量%、より更に20〜45重量%であることができる。40重量%以下のような低い単位水量の配合においても本発明の混和剤の効果は顕著に奏される。
製造例1
攪拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水463.19gを仕込み、撹拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で70℃まで昇温した。ω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数9、水分10%、固形分あたりの純度が93.6%)188.26gと2−ヒドロキシエチルアクリレート210.19gの混合液と、3−メルカプトプロピオン酸(シグマ アルドリッチ ジャパン株式会社製、試薬)5.65gを水30gに溶解した水溶液と、過硫酸アンモニウム水溶液(I)〔過硫酸アンモニウム(和光純薬工業株式会社製、試薬)8.74gを水40gに溶解した水溶液〕の3者を、同時に滴下を開始し、それぞれ5時間かけて滴下した後、過硫酸アンモニウム水溶液(II)〔過硫酸アンモニウム1.46gを水20gに溶解した水溶液〕を0.5時間かけて滴下した。その後、70℃で1時間熟成した。熟成終了後に20%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、重量平均分子量23000共重合体B−2を含有する水溶液を得た。重量平均分子量は下記の方法で測定した。
なお、ω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートは、特許第3874917号記載の方法に準じて、エステル化反応により合成し、未反応物として残留するメタクリル酸を留去により、1重量%未満にしたものを用いた。
具体的には、メタクリル酸とポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルを、酸触媒としてp−トルエンスルホン酸、重合禁止剤としてハイドロキノンを用いてエステル化反応させた後、アルカリ剤として水酸化ナトリウムを用いて酸触媒を失活させ、真空蒸留法により未反応のメタクリル酸を留去した。
〔重量平均分子量の測定方法〕
使用カラム:東ソー(株)製
TSKguardcolumn PWxl
TSKgel G4000PWxl+G2500PWxl
溶離液:0.2mol/Lリン酸バッファー(伸陽化学工業(株)製)/高速液体クロマトグラフ用アセトニトリル(和光純薬工業(株)製)=9/1(vol%)
流速:1.0mL/min.
カラム温度:40℃
検出:RI
注入量:10μL(0.5重量%水溶液)
標準物質:ポリエチレングリコール、重量平均分子量(Mw)875000、540000、235000、145000、107000、24000
検量線次数:三次式
装置:HLC-8320GPC(東ソー(株)製)
ソフトウエア:EcoSEC-WS(東ソー(株)製)
<(A)成分>
単量体としてω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数9)と、メタクリル酸を45/55(モル比)〔82/18(重量比)〕で用いた以外は製造例1と同様に共重合体を製造し、イオン交換水を用いて固形分28%に調整し、共重合体A−1を含有する水溶液を得た。共重合体A−1の重量平均分子量は65,000であった。
単量体としてω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数48)と、メタクリル酸と、アクリル酸メチルを33/26/41(モル比)〔93/3/4(重量比)〕で用いた以外は製造例1と同様に共重合体を製造し、イオン交換水を用いて固形分28%に調整し、共重合体A−2を含有する水溶液を得た。共重合体A−2の重量平均分子量は60,000であった。
<(B)成分>
共重合体B−2は製造例1で得られたものである。共重合体B−1、B−3〜B−16は表1に示した単量体の種類とそれらの仕込み比率とし、更には連鎖移動剤及び重合開始剤の添加量を変えて、製造例1と同様に製造した。各共重合体の組成及び重量平均分子量を表1に示した。尚、重量平均分子量は連鎖移動剤の添加量を変える事によって制御した。また、B−13〜B−16は(B)成分に該当しない。
Figure 0005859347
<(C)成分>
・C−1:ポリエチレングリコール(重量平均分子量1,000)
・C−2:ポリエチレングリコール(重量平均分子量8,000)
・C−3:ポリエチレングリコール(重量平均分子量13,000)
・C−4:ポリエチレングリコール(重量平均分子量35,000)
・C−5:ポリエチレングリコール(重量平均分子量60,000)
C−1〜C−3は60重量%水溶液を用いた。C−4及びC−5は粉末を用いた。また、C−1及びC−5は(C)成分に該当しない。
<水硬性組成物用混和剤>
(A)〜(C)成分を表2に示す割合で混合し水硬性組成物用混和剤(本発明品1〜14及び比較品1〜14)を調製した。その成分を表2に示した。各成分の重量%は混和剤中の含有量である。(A)〜(C)成分以外は水が主成分である。なお、表2には便宜的に(B)成分に該当しない共重合体も(B)成分も(B)成分の欄に、(C)成分に該当しない化合物も(C)成分の欄に示した(以下同様)。
Figure 0005859347
<コンクリートの製造及び評価>
表3に示した配合で、コンクリートの練混ぜ量が30リットルになるようにそれぞれ材料を計量し、所定の温度(5、20、35℃)環境下にて24時間以上保存した。その後、強制二軸ミキサーを用いてコンクリートを調製した。表3にコンクリートの配合を示した。
練り方は粗骨材(G1とG2)投入後、1/2重量の細骨材(S1とS2とS3)、セメント(C)、さらに残りの1/2重量の細骨材を投入し、空練りを10秒実施した。
その後、表2の水硬性組成物用混和剤と水道水とを混合して調製した練り水(W)を、水硬性組成物用混和剤〔(A)〜(C)成分〕の添加量が表4〜13の値となるように投入し、90秒攪拌後に排出し、JIS A1011法によってコンクリートの流動性(スランプフロー値)を測定した(0分後)。スランプフロー値は最大となる方向の値とその方向と直交する最大値の2点の平均値を求めた。
<スランプフロー値の経時変化測定>
コンクリートを練り板で30分、60分、90分、そして120分静置し、同様にスランプフロー値を測定した。さらに0分後のスランプフロー値に対する120分後のスランプフロー値〔120分後のスランプフロー値/0分後のスランプフロー値×100(%)〕を保持率として計算した。
<コンクリート配合>
Figure 0005859347
表中の成分は以下のものである。
W:練り水(水硬性組成物用混和剤を含む)
C:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント株式会社製普通ポルトランドセメントと住友大阪セメント株式会社製普通ポルトランドセメントの1:1混合物)、密度3.16g/cm3
S1:揖斐川産 粗目砂(S1〜S3の合計中50重量%で使用)、密度2.61g/cm3
S2:家島産 砕砂(S1〜S3の合計中25重量%で使用)、密度2.54g/cm3
S3:小倉産 石灰砕砂(S1〜S3の合計中25重量%で使用)、密度2.65g/cm3
G1:高知県 鳥形山産 石灰砕石2010(G1とG2の合計中80重量%で使用)、密度2.72g/cm3
G2:高知県 鳥形山産 石灰砕石1005(G1とG2の合計中20重量%で使用)、密度2.72g/cm3
また、W/Cは、〔W/C〕×100で求められる水/セメントの重量百分率(重量%)であり、s/aは、〔(S1の体積+S2の体積+S3の体積)/(S1の体積+S2の体積+S3の体積+G1の体積+G2の体積)〕×100で求められる骨材中の細骨材の体積百分率(体積%)である。各成分の体積は、(単位量/密度)で計算する。W/Cは35体積%で行った。
<実施例1〜3及び比較例1〜3>
本発明品1〜14及び比較品1〜14を用いて、5℃(実施例1及び比較例1)、20℃(実施例2及び比較例2)及び35℃(実施例3及び比較例3)におけるスランプフロー値の経時変化を測定し、流動保持性を評価した。
<スランプフロー値の経時変化(5℃)>
スランプフロー値の経時変化について、コンクリート温度5℃での結果を表4及び表5に示した。表中、各成分の重量部及び水硬性組成物用混和剤の添加量は、セメント100重量部に対する有効分の重量部である。(A)成分のみからなる添加剤(比較品3および4)以外は、添加量を0.70重量部とした。
Figure 0005859347
Figure 0005859347
<スランプフロー値の経時変化(20℃)>
スランプフロー値の経時変化について、コンクリート温度20℃での結果を表6及び表7に示した。表中、各成分の重量部及び水硬性組成物用混和剤の添加量は、セメント100重量部に対する有効分の重量部である。(A)成分のみからなる添加剤(比較品3および4)以外は、添加量を0.80重量部とした。
Figure 0005859347
Figure 0005859347
<スランプフロー値の経時変化(35℃)>
スランプフロー値の経時変化について、コンクリート温度35℃での結果を表8及び表9に示した。表中、各成分の重量部及び水硬性組成物用混和剤の添加量は、セメント100重量部に対する有効分の重量部である。(A)成分のみからなる添加剤(比較品3および4)以外は、添加量を1.00重量部とした。
Figure 0005859347
Figure 0005859347
スランプフロー値は、0分と変わらないことが望ましいが、120分経過しても流動性があり過ぎる場合、凝結遅延が生じたり、水硬性組成物の硬化体の初期強度が低下する場合がある。また、使用場面によっては、施工する際のコテ慣らし作業までの時間の延長や、コンクリート製品の製造での型枠を再利用するサイクル数が低下することがある。
5℃、20℃及び35℃(表4〜9)において、本発明品では120分/0分の保持率が65%を超え、120%未満(105%以下)であるのに対して、比較品ではいずれかの温度で65%以下又は120%以上であることがわかる。よって、本発明品の方が、流動保持性に優れる。
<実施例4及び比較例4>
表10に示した混和剤(本発明品1、本発明品2、本発明品3、本発明品6、本発明品9、本発明品13、本発明品14、比較品1及び比較品2)を調製し、各温度における初期流動性が一定(400±10mm)となる必要添加量と流動保持性(保持率)を測定した。結果を表10に示した。各成分の重量%は混和剤中の含有量である。(A)〜(C)成分以外は水が主成分である。また、表中、各成分の重量部及び水硬性組成物用混和剤の添加量は、セメント100重量部に対する有効分の重量部である。また、表11〜13にスランプフロー値の経時変化を示した。
Figure 0005859347
実施例4−1〜4−7の添加量は、比較例4−1及び4−2よりも、5℃、20℃及び35℃において、差が小さくなっており、温度依存性が小さいことがわかる。また、実施例4−1〜4−7では、5℃、20℃及び35℃の何れの温度でも高い保持率が得られており、温度に依存せずに流動保持性を向上できることがわかる。
Figure 0005859347
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また、表11〜13の結果より、混練直後(0分)に対する120分後の流動性の保持率は、いずれの温度においても実施例4−1〜4−7が、比較例4−1及び4−2よりも低下が少ない。よって、本発明品の方が各温度において流動保持性が優れることがわかる。

Claims (10)

  1. 下記(A)〜(C)成分を含有し、(A)成分と(C)成分の合計と、(B)成分との重量比{(B)/〔(A)+(C)〕}が0.10〜0.70である、水硬性組成物用混和剤。
    <(A)成分>
    一般式(A1)で表される単量体(A1)と一般式(A2)で表される単量体(A2)を重合して得られる共重合体(A−1)、
    Figure 0005859347

    〔式中、R1aは水素原子又はメチル基を表す。AOは炭素数2〜3のアルキレンオキシ基、n1はAOの平均付加モル数であり、4〜30の数を表す。X1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
    Figure 0005859347

    〔式中、R2aは水素原子又はメチル基を表す。M1aは水素原子又は塩を形成する対イオンを表す。〕
    及び
    一般式(A3)で表される単量体(A3)、一般式(A4)で表される単量体(A4)及び一般式(A5)で表される単量体(A5)を重合して得られる共重合体(A−2)
    Figure 0005859347

    〔式中、R 3a は水素原子又はメチル基を表す。AOは炭素数2〜3のアルキレンオキシ基、n2はA’Oの平均付加モル数であり、30〜60の数を表す。X 2 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
    Figure 0005859347

    〔式中、R 4a は水素原子又はメチル基を表す。M 2a は水素原子又は塩を形成する対イオンを表す。〕
    Figure 0005859347

    〔R 5a は水素原子又はメチル基を表す。R 6a は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基又は炭素数2〜6のヒドロキシ基含有アルキル基を表す。〕
    <(B)成分>
    一般式(B1)で表される単量体(B1)と一般式(B2)で表される単量体(B2)とを含む単量体を重合して得られる共重合体であって、
    全構成単量体中の単量体(B1)と単量体(B2)の合計が90重量%以上であり、
    単量体(B1)と単量体(B2)のモル比〔単量体(B1)/単量体(B2)〕が5/95〜35/65であり、
    重量平均分子量が6,000〜27,000である、
    共重合体
    Figure 0005859347

    〔式中、R1bは水素原子又はメチル基を表し、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表し、mはAOの平均付加モル数であり4〜30の数を表し、R2bは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、qは0〜2の整数、pは0又は1を表す。〕
    Figure 0005859347

    〔式中、R3bはヒドロキシエチル基又はグリセロール基である。〕
    <(C)成分>
    重量平均分子量が6,000〜50,000であるポリエチレングリコール
  2. (A)成分と(B)成分の重量比〔(B)/(A)〕が0.10〜0.90である請求項1記載の水硬性組成物用混和剤。
  3. 共重合体(A−1)と共重合体(A−2)の重量比が、(A−1)/(A−2)で0.25/1〜3.5/1である、請求項1又は2記載の水硬性組成物用混和剤。
  4. 共重合体(A−1)の全構成単量体中の単量体(A1’)と単量体(A2)の合計が90重量%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の水硬性組成物用混和剤。
  5. 共重合体(A−2)の全構成単量体中の単量体(A3)と単量体(A4)と単量体(A5)の合計が90重量%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の水硬性組成物用混和剤。
  6. 前記共重合体(A−1)において、単量体(A1’)と単量体(A2)のモル比〔単量体(A1’)/単量体(A2)〕が20/80〜70/30である、請求項1〜5のいずれかに記載の水硬性組成物用混和剤。
  7. 前記共重合体(A−2)において、単量体(A3)と単量体(A4)と単量体(A5)のモル比〔単量体(A3)/単量体(A4)/単量体(A5)〕が20/55/25〜45/4/51(各成分の合計は100)である、請求項1〜6のいずれかに記載の水硬性組成物用混和剤。
  8. 前記共重合体(A−1)において、単量体(A1’)と単量体(A2)の重量比〔単量体(A1’)/単量体(A2)〕が60/40〜93/7である、請求項1〜7のいずれかに記載の水硬性組成物用混和剤。
  9. 前記共重合体(A−2)において、単量体(A3)と単量体(A4)と単量体(A5)の重量比〔単量体(A3)/単量体(A4)/単量体(A5)〕が80/10/10〜98/1/1(各成分の合計は100)である、請求項1〜8のいずれかに記載の水硬性組成物用混和剤。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の水硬性組成物用混和剤と、水硬性粉体と、骨材と、水とを含有する水硬性組成物。
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