JPH09109543A - 複写防止印刷物およびその製造方法 - Google Patents

複写防止印刷物およびその製造方法

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JPH09109543A
JPH09109543A JP7271629A JP27162995A JPH09109543A JP H09109543 A JPH09109543 A JP H09109543A JP 7271629 A JP7271629 A JP 7271629A JP 27162995 A JP27162995 A JP 27162995A JP H09109543 A JPH09109543 A JP H09109543A
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広文 谷田
Akira Morishita
明 森下
Shuichi Inaba
修一 稲葉
Fumito Kobayashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー複写機により複写した場合に偽造であ
ることを表示するとともに、切り貼りによる改ざんを防
止する複写防止印刷物を提供する。 【解決手段】 定期券10には、地紋12と網点14、
網点16とが単色でグラビア印刷形成されている。網点
14、網点16は複写防止用の部分であり、地紋12よ
りもより細かい網点状の平網パターンにより形成されて
いる。地紋12の印刷濃度は0.20以上であり、網点
14の印刷濃度は0.20以上で網点16の印刷濃度は
0.10以上である。刷り上がった状態の定期券10に
おいては網点14が地紋12と同化して見え、網点16
は目視で確認できる。複写した場合には、網点14およ
び網点16を目視で確認でき、複写したことがわかる。
また、複写防止印刷物が刷り上がった状態で、網点16
が目視で確認できるため、偽造できないことを抑止する
効果もある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機による偽造を防
止すると同時に切り貼りによる改ざんをも防止すること
ができる複写防止印刷物およびその製造方法であって、
特に、株券、商品券、図書券等の有価証券、住民票等の
証明書類および任意の形状および媒体からなる金券(カ
ードタイプを含む)等の重要な印刷物のカラー複写機に
よる複写を有効に防止するのと同時に切り貼りによる改
ざんをも防止することができる複写防止印刷物およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カラー複写機の高性能化に伴い、
株券、商品券、図書券等の有価証券、住民票等の証明書
類および任意の形状および媒体からなる金券等の重要な
印刷物が、簡単にカラー複写機により複写することで容
易に偽造できるようになってきている。また、カラー印
刷物またはカラー複写機により複写された偽造物を切り
貼りして改ざんを行うことも危惧されるようになってき
ている。
【0003】そこで、従来は、例えば特開昭53−14
2237号公報、特開昭54−74125号公報、に記
載されている様に基材表面に網点などの微細構成子から
なる潜像と該潜像より大きな微細構成子からなる背景と
を印刷し、該潜像の周囲および、潜像上を含む基材表面
に別途、潜像よりも粗、又は、密の微細構成子からな
り、潜像および背景とをカモフラージュするパターンを
重ねて印刷し、肉眼により一見しただけでは、微細構成
子からなる潜像を見つけられないようにした印刷物が知
られている。
【0004】このような印刷物をカラー複写機により複
写すると、複写物においては微細構成子からなる潜像と
して印刷されている部分が鮮明に現出するように複写さ
れるため、一見して複製された印刷物(偽造物)である
ことが判明し、カラー複写機による偽造を有効に防止す
ることが可能であった。
【0005】しかし、上記のように基材表面に微細構成
子よりなる潜像と該潜像より大きな微細構成子からなる
背景とを印刷し、該潜像の周囲および、潜像上を含む基
材表面(背景)に別途、潜像よりも粗、又は、密の微細
構成子からなり、潜像と背景とをカモフラージュするパ
ターンを重ねて印刷した印刷物では、潜像と背景とをカ
モフラージュするパターンとが別々の色調の色を用いて
いる場合には、その色調のコントロールが正確に行われ
ていないと、その印刷物をカラー複写機により複写した
場合に潜像が現れないことがあるため、カラー複写機に
よる複写(偽造)物を防止できる程度に潜像と背景を印
刷した印刷物を得ることか困難であった。
【0006】そして、上記のように基材表面に微細構成
子よりなる潜像と該潜像より大きな微細構成子からなる
背景とを印刷し、該潜像の周囲および、潜像上を含む基
材表面(背景)に別途、潜像よりも粗、又は、密の微細
構成子からなり、潜像と背景とをカモフラージュするパ
ターンを重ねて印刷した印刷物では、その印刷物を製造
するのに、潜像と背景とをカモフラージュするパターン
を別々の工程で印刷し、印刷物を得ていたので、得られ
る印刷物が有効にカラー複写機による複写(偽造)物を
防止できる程度に印刷され、同時に目視により確認でき
ない程度に印刷されているか否かの評価は、印刷物が完
成しなければできないという欠点があった。また、潜像
と潜像をカモフラージュするパターンとが別々の色調の
色を用いる場合には、印刷工程においてその色調のコン
トロールを正確に行わないと、得られる印刷物をカラー
複写機により複写した場合、潜像が現れない等の欠点も
あった。
【0007】さらに、上記のような従来の基材表面に微
細構成子よりなる潜像と該潜像より大きな微細構成子か
らなる背景とを印刷し、該潜像の周囲および、潜像上を
含む基材表面(背景)に別途、潜像よりも粗、又は、密
の微細構成子からなり、潜像と背景とをカモフラージュ
するパターンを重ねて印刷した印刷物を印刷形成する場
合には、潜像と背景とをカモフラージュする微細構成子
の原版上の設計値と微細構成子の印刷による再現性を考
慮して、オフセット印刷方式が行われていた。しかし、
製造数量が多い場合には、オフセット印刷方式では生産
性に問題があり、得られる印刷物の製造コストが高いも
のとなっていた。
【0008】この他に、印刷物の切り貼りによる改ざん
を防止する方法として、例えば実公昭58−28865
号に記載されているように、切り貼りしようとする図柄
をブラックライトに反応するインキで印刷し、その図柄
のずれをブラックライトを用いて確認することで改ざん
を検査・確認することも提案されている。
【0009】しかし、この実公昭58−28865号に
記載されている方法では、図柄をブラックライトによっ
て確認しなければならず、肉眼で容易に改ざんされてい
るか否かを判断することができないという欠点があっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決し、印刷濃度が異なる網点とその網点を
カモフラージュするパターンからなる印刷物において、
肉眼により観察した場合に一方の網点(潜像となる)を
容易に見つけられず、また、複写した場合には明確に模
様パターンが現れ、網点パターンが消失するようにした
複写防止印刷物であって、もう一方の網点により切り貼
りによる改ざんも有効に防止できる複写防止印刷物、及
びその複写防止印刷物を容易に、さらに、安価に製造す
る製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、模様パ
ターンと、少なくとも印刷濃度の異なる一種類以上の複
写防止用の網点パターンとを含む複写防止印刷物におい
て、模様パターンおよび網点パターンは、基材上に単色
で連続してかつ重ならないように形成され、前記複写防
止印刷物の模様パターンの印刷濃度が0.20以上で、
かつ、網点パターンの印刷濃度が0.10以上であるこ
とを特徴としている。
【0012】このときの網点パターンの印刷濃度は、面
積率を変えることによって行うこともできるし、面積率
と線数の組み合わせを変えることによっても行うことも
できる。
【0013】また、本発明によれば、模様パターンと、
少なくとも一種類以上の複写防止用の網点パターンとを
含む複写防止印刷物の製造方法において、模様パターン
および網点パターンは、基材上に連続してかつ重ならな
いように印刷形成され、模様パターンおよび網点パター
ンは、グラビア印刷方式で同時に印刷形成されることを
特徴としている。
【0014】なお、模様パターンおよび網点パターン
は、網点、地紋、または図形などの繰り返したものを含
み、網点の集合や細線の集合で形成することもできる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳細に説
明する。なお、以下に説明する実施例は本発明の複写防
止印刷物およびその製造方法を定期券およびその製造方
法に適用した場合のものである。
【0016】図1には本発明を定期券に適用した一実施
例が示されている。図1に示す定期券10はポリエチレ
ンテレフタレート(PET)などの基材からなり、後に
駅などで乗車区間等が印字されて使用可能な定期券とな
る。
【0017】定期券10には、予め受像層(図示しな
い)が設けられ、その上に地紋12と潜像14および潜
像16とが印刷形成されている。地紋12は通常の定期
券の背景となる模様パターンであり網点により形成され
ている。網点14および網点16は複写防止用の部分で
あり、図1の点線部分を拡大した図2および図3に示す
ように、地紋12よりもより細かい網点状のパターンに
より形成されている。
【0018】網点16は不連続の幅を有する曲線パター
ンにより形成されている。すなわち、網点16は2本の
曲線によって挟まれる領域により形成され、これらの2
本の曲線はランダムに形成され、かつ、定期券10の両
端部における2本の曲線の位置がランダムな位置となる
ように形成されている。地紋12、網点14および網点
16は、後述するように単色のグラビア印刷で同時に形
成される。
【0019】また、定期券10の地紋12、網点14お
よび網点16が印刷形成されている面と反対側の面に
は、予め磁気記録層(図示しない)が設けられ、この磁
気記録層上に注意書等の文字が地紋12、網点14およ
び網点16を印刷するグラビアシリンダーとは径の異な
るグラビアシリンダーを用いて印刷される。
【0020】このとき、印刷形成される定期券10は、
地紋12、網点14および網点16からなり、その色目
は同一の色で目視により判読可能な濃度に印刷されてい
る網点16の存在によって複写による偽造を抑制する効
果がある。すなわち網点16の部分は他の部分に比較し
て薄いことが目視により容易に判別できるから、複写に
よる偽造防止処理が施されていることが想像され、偽造
を抑制することができる。また、同時に網点16が不連
続な幅の曲線によりランダムに形成され、定期券の両端
部における曲線の位置がランダムとなるように形成され
ているので、切り貼りによる改ざんを有効に防止するこ
とができる。
【0021】そして、一方、地紋12と略同一の色目で
目視により判読不可能な濃度の網点14が形成されてい
るため、目視により読み取りが容易ではない「コピー」
の文字が複写によって白く抜けた状態となって現れるた
め、これによっても複写による偽造を防止することがで
きる。
【0022】以上の構成により、カラー複写機で複写し
た場合には、網点14および網点16の部分は微細な網
点パターンであるため、複写で再現することができず、
図4に示すように、網点14の「コピー」の文字と網点
16の不連続な幅の曲線の部分が白く抜けた状態となっ
て見えるため、一目で複写したもの、すなわち偽造した
ものであることが容易に目視により確認することができ
る。
【0023】また、網点14の部分は微細な網点パター
ンであり、不連続な幅の曲線で形成された網点16より
も印刷濃度が濃く、地紋12と同程度の印刷濃度で印刷
形成されているため目視では判読できないが、カラー複
写機で複写した場合には再現することができず、複写に
よる偽造防止に有効である。
【0024】このように面積率を異ならせて印刷濃度の
異なる網点14および網点16を併用することで、カラ
ー複写機の濃度を調節して対応しようとしても複写した
際に一方の網点の濃度に合わせても、もう一方の網点の
濃度が合わず、網点14および網点16のいずれかの網
点の再現性が悪くなるため有効に偽造を防止することが
できる。
【0025】このように地紋12、網点14および網点
16を形成し、網点14および網点16の部分を微細な
網点パターンで形成することにより、カラー複写した場
合に網点部分を白く浮き上がらせて偽造を防止する。ま
た、網点16が不連続な幅の曲線によりランダムに形成
され、定期券の両端部における2本の曲線の位置がラン
ダムとなるように形成されているので、同一の網点16
のパターンを有する定期券を偽造することは難しく、ま
た、不連続な幅のランダムな曲線により構成された網点
16の存在により、切り貼りによる改ざんをも防止する
ことができる。
【0026】この時、例えば、網点14および網点16
は、平網パターンにより構成しても良いが地紋12に連
動したものでも良い。
【0027】上記したように偽造および改ざんを同時に
防止できる定期券10の構成として、定期券10の地紋
12、網点14および網点16の印刷濃度は0.10以
上であることが必要である。
【0028】また、網点14の面積率は、刷り上がり時
に地紋12と同化して見える(潜像となる)ようにし、
複写した際に白く浮き上がらせる効果を考慮すると地紋
12と網点14の印刷濃度を同じ濃度にすることが好ま
しく、このときの網点14の面積率は、20%〜40%
の範囲が、網点14が地紋12と同化し、カラー複写機
により複写した場合に網点14が消失しやすいので好ま
しい。
【0029】網点14の面積率が20%より小さいと、
カラー複写機で複写した場合、網点14が消失しても地
紋12とのコントラストが低いため目視により網点14
が消失していることを確認しにくいので好ましくない。
【0030】網点14の面積率が40%を越えると、地
紋12と網点14が同化して見えないため、目視により
網点14が設けられていることを識別できてしまうので
好ましくない。
【0031】さらに、網点16の面積率は、刷り上がり
時に地紋12と同化して見えなくても良いため、10%
以上であることが好ましいが、網点16の面積率は、網
点14の面積率の約2倍程度の差があれば、目視により
複写防止効果を得るための網点16が施されていること
が目視により確認でき、偽造・改ざんを抑止する効果が
得られるので好ましい。
【0032】このとき、前記したように印刷濃度は、網
点の面積率と線数の組合せによって任意の値を設定する
ことができるが、地紋12、網点14および網点16を
同時に形成する時の印刷適性や網点14および網点16
の印刷濃度の差を2倍程度に再現する点を考慮すると、
カラー複写機で複写した場合、150線より少ないと網
点14および網点16が消失しなかったり、印刷物とし
た場合に地紋12と網点14が同化しなかったりし、2
50線より多いと適切な印刷濃度が得られなかったりす
るので好ましくない。
【0033】次に、地紋12、網点14および網点16
を形成するためのインキの組成についつて説明する。 (地紋12、網点14および網点16用のインキ組成) ポリエステル系樹脂 (樹脂分30%) 30重量部 (東洋紡績(株)製:バイロン20SS(登録商標)) 青色顔料 1重量部 (長瀬チバ(株)製:マイクロリスブルー4GK(登録商標)) 溶剤 69重量部 (メチルエチルケトン:トルエン=1:1)
【0034】 (地紋12、網点14および網点16の印刷条件) インキ粘度 16秒 (ザンカップ:Zc#4) 印刷速度 10m/分 乾燥温度 90℃ ドクター刃圧(エアーシリンダーの内圧) 2.0Kg/cm2 印圧 (エアーシリンダーの内圧) 2.0Kg/cm2
【0035】図7は、上記の組成のインキを用いて図1
の定期券10の地紋12、網点14および網点16を単
色でグラビア印刷する製造工程の例が示されている。送
り出しロール22から送り出された基材はグラビアシリ
ンダー23および圧胴24を通過することによって、グ
ラビアインキ26により地紋12、網点14および網点
16がグラビア印刷される。25はグラビアシリンダー
23のインキを掻き取るドクターブレードである。印刷
された基材は乾燥炉27において乾燥され、巻取りロー
ル28に巻き取られる。このグラビア印刷におけるグラ
ビアインキの組成および印刷条件は上記の通りである。
【0036】次に、定期券10の地紋12、網点14お
よび網点16が印刷された基材の反対の面に注意書等を
印刷するためのインキの組成について説明する。 (注意書等の印刷用インキ組成) ポリエステル樹脂 (樹脂分30%) 17重量部 (東洋紡績(株)製:UR−9500(登録商標)) 塩化ビニル樹脂 (樹脂分30%) 25重量部 (ユニオンカーバイドコーポレーション製:VAGH(登録商標)) 白色顔料 (酸化チタン) 40重量部 (堺化学(株):SR−1H(登録商標)) 溶剤 18重量部 (メチルエチルケトン:トルエン:キシレン=1:1:1)
【0037】 (注意書等の印刷条件) インキ粘度 17秒 (ザンカップ:Zc#4) 印刷速度 20m/分 乾燥温度 130℃ ドクター刃圧(エアーシリンダーの内圧) 2.0Kg/cm2 印圧 (エアーシリンダーの内圧) 2.0Kg/cm2
【0038】上記の印刷用インキおよび印刷条件によ
り、前述の図7で示した装置にを用い図1の定期券10
の地紋12、網点14および網点16の印刷と同様に印
刷し、定期券10の裏面に注意書等を印刷形成すること
ができる。この場合に、裏面の注意書等を印刷するため
のグラビアシリンダーの径は地紋12、網点14および
網点16を印刷するためのグラビアシリンダーの径とは
異なるようにする。
【0039】すなわち、地紋12、網点14および網点
16の模様はグラビアシリンダーによって連続シートに
連続模様として印刷され、グラビアシリンダーの径に応
じて一定の周期で同一の模様を繰り返す。一方、裏面の
注意書等は所定の大きさの領域に印刷される。定期券と
する際にはこのように印刷された連続シートを裏面の注
意書等の位置を基準として所定の大きさごとに打ち抜
き、カード状の定期券とする。
【0040】したがって、地紋12、網点14および網
点16を印刷するときの径と異なる径のグラビアシリン
ダーを用いて裏面の注意書等を印刷することにより、表
裏両面の印刷のピッチが異なるから、裏面の注意書等の
位置を基準として所定の大きさごとに打ち抜いた場合
に、表面に現れる模様、特に網点16の模様は同一とな
ることがなく、表裏の組合せにおいて同一の模様の定期
券が製造されることがないから、切り貼りによる改ざん
を著しく困難にすることができる。
【0041】(具体例1)得られた定期券を下記の3種
類のカラ−複写機で複写し、その複写物を評価した。な
お、印刷濃度はマクベス (社) 製の反射濃度計(RD9
18:C (シアン) フィルター)を用いて測定した値で
ある。
【0042】富士ゼロックス(株)製 A−color
935(登録商標) キャノン(株)製 PIXEL CLC500(登録商
標) リコー(株)製 PRETER 750(登録商標)
【0043】いずれの定期券も網点16のみが目視によ
り容易に認識でき、また、複写した時に網点14および
網点16のいずれもが白く抜け、複写物であることが容
易に識別できた。
【0044】なお、上記の実施例においては本発明を定
期券に適用した場合について説明したが、本発明は定期
券に限らず、種々の印刷物に適用できる。また、地紋1
2、網点14および網点16は網点パターンに限らず、
その他の微細なパターンでもよい。さらに、地紋12は
地紋パターンに限らず、その他の模様パターンでもよ
い。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、模様パターンと、少な
くとも印刷濃度の異なる一種類以上の複写防止用の網点
パターンとを含む複写防止印刷物において、模様パター
ンおよび網点パターンは、基材上に単色で連続してかつ
重ならないように形成され、複写防止印刷物の模様パタ
ーンの印刷濃度が0.20以上で、網点パターンの印刷
濃度が0.10以上となるようにされている。
【0046】したがって、模様パターンの印刷濃度を
0.20以上としているから、カラー複写した場合に網
点パターンとのコントラストが鮮明となり、消失する網
点部分を白く浮き上がらせて偽造を防止する効果が大き
く、また、一方の網点パターンの印刷濃度を0.20以
上としているから、刷り上がった印刷物において、模様
パターンと網点パターンと同化して見え、かつ、前述し
たように複写した場合には網点パターンを目視で確認し
易い。
【0047】そして、単色で連続印刷して形成するか
ら、複写防止印刷物の製造が容易である。
【0048】さらに、連続もしくは不連続の幅を持った
曲線からなる第一の網点パターンと任意の模様からなる
第二の網点パターンの組み合わせからなり、連続もしく
は不連続の幅を持った曲線からなる第一の網点パターン
の印刷濃度が0.10以上、面積率が10〜20%でそ
の線数を150〜250線とし、任意の模様からなる第
二の網点パターンの印刷濃度が0.20以上、面積率が
20〜40%でその線数が150〜250線とした場
合、刷り上がった複写防止印刷物においては、第一の網
点パターンのみが容易に目視で確認でき、第二の網点パ
ターン(潜像として機能している)は判別できないが、
複写物は第一および第二の網点パターンのいずれもが目
視で判別できるため、複写物を容易に判別でき、かつ、
複写前にも偽造や改ざんが困難であることを知らせるこ
とによって、カラー複写機による偽造および改ざんを抑
止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を定期券に適用した一実施例を示す正面
図である。
【図2】図1の点線部を拡大して示す拡大図である。
【図3】図1の一点鎖線部を拡大して示す拡大図であ
る。
【図4】図1の定期券が複写機で複写された状態を示す
図である。
【図5】図1の点線部が複写機で複写された状態を示す
図である。
【図6】図1の一点鎖線部が複写機で複写された状態を
示す図である。
【図7】図1の定期券を製造する装置の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 定期券 12 地紋 14 網点 16 網点 22 送り出しロール 23 グラビアシリンダー 24 圧胴 25 ドクターブレード 26 グラビアインキ 27 乾燥炉 28 巻き取りロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 文人 東京都文京区小石川四丁目14番12号 共同 印刷株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 模様パターンと、少なくとも印刷濃度が
    異なる一種類以上の複写防止用の網点パターンとを含む
    複写防止印刷物において、 前記模様パターンおよび網点パターンは、基材上に単色
    で連続してかつ重ならないように形成され、 前記複写防止印刷物の前記模様パターンの印刷濃度が
    0.20以上で、かつ、前記網点パターンの印刷濃度が
    0.10以上であることを特徴とする複写防止印刷物。
  2. 【請求項2】 前記模様パターンは地紋であることを特
    徴とする請求項1に記載の複写防止印刷物。
  3. 【請求項3】 前記模様パターンは網点状であることを
    特徴とする請求項1または2に記載の複写防止印刷物。
  4. 【請求項4】 前記網点パターンは、少なくとも1つが
    連続もしくは不連続な幅の曲線によりランダムに形成さ
    れ、前記印刷物の両端部における前記曲線の位置がラン
    ダムとなるように形成されている第一の網点パターンを
    含むことを特徴とする請求項1に記載の複写防止印刷
    物。
  5. 【請求項5】 前記網点パターンは、さらに任意の模様
    からなる第二の網点パターンを有することを特徴とする
    請求項4に記載の複写防止印刷物。
  6. 【請求項6】 前記網点パターンは少なくとも前記連続
    もしくは不連続な幅を持った曲線からなる第一の網点パ
    ターンと任意の模様からなる第二の網点パターンの組み
    合わせからなり、前記連続もしくは不連続な幅を持った
    曲線からなる第一の網点パターンの印刷濃度が0.10
    以上、面積率が10〜20%でその線数が150〜25
    0線であり、かつ、前記任意の模様からなる第二の網点
    パターンの印刷濃度が0.20以上、面積率が20〜4
    0%でその線数が150〜250線であることを特徴と
    する請求項5に記載の複写防止印刷物。
  7. 【請求項7】 模様パターンと、少なくとも印刷濃度が
    異なる一種類以上の複写防止用の網点パターンとを含む
    複写防止印刷物の製造方法において、 前記模様パターンおよび網点パターンは、基材上に連続
    してかつ重ならないように印刷形成され、 前記模様パターンおよび前記網点パターンは、グラビア
    印刷方式で同時に印刷形成されることを特徴とする複写
    防止印刷物の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記模様パターンおよび前記網点パター
    ンは同一の単色で形成されることを特徴とする請求項7
    に記載の複写防止印刷物の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記模様パターンは地紋であることを特
    徴とする請求項7に記載の複写複写防止印刷物の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記模様パターンは網点状であること
    を特徴とする請求項8または9に記載の複写防止印刷物
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記模様パターンおよび前記網点パタ
    ーンが印刷された前記基材の裏面に所定の事項を印刷す
    る工程を有し、 前記模様パターンおよび前記網点パターンを印刷するた
    めのグラビアシリンダーと、前記基材の裏面に所定の事
    項を印刷するためのグラビアシリンダーとは、異なる径
    のグラビアシリンダーを用いることを特徴とする請求項
    7に記載の複写防止印刷物の製造方法。
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