JPH0910941A - 電気溶接装置及び電気溶接方法 - Google Patents

電気溶接装置及び電気溶接方法

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JPH0910941A
JPH0910941A JP15621595A JP15621595A JPH0910941A JP H0910941 A JPH0910941 A JP H0910941A JP 15621595 A JP15621595 A JP 15621595A JP 15621595 A JP15621595 A JP 15621595A JP H0910941 A JPH0910941 A JP H0910941A
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穣 吉田
Kazuhiro Takenaka
一博 竹中
Takeshi Oe
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Abstract

(57)【要約】 【目的】チップと溶接部材とが接触してもこれらを溶着
させることなく溶接開始点を検知して安定したアーク溶
接を可能にすることにある。 【構成】溶接ヘッドAと、溶接電流が制御可能な溶接電
源Bと、この溶接電源の出力側に接続され且つ溶接電源
に比較して電圧の低い外部電源Dと、溶接開始時溶接電
源の出力電圧を無電圧状態にすると共に、溶接ヘッドの
駆動部を制御してトーチ部2に保持されたチップ1を母
材12の開先に向けて移動させ、且つ外部電源Dよりチッ
プ1と母材12との間に与えられる電圧がチップ1と母材
12との接触により無電圧状態になったことを条件に溶接
開始点を検知し、トーチ部2に保持されたチップ1と母
材12の開先との間の距離を一定に保持しながら溶接電源
を制御してチップ1と母材12との間にアーク放電を発生
させる制御装置Cとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に配管等の接合部を
アーク溶接により自動的に接合する電気溶接装置及び電
気溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、例えば発電プラントで使用される
配管を溶接する配管溶接ロボットとして、図3に示すよ
うな構成のティグ溶接システムが採用されている。この
溶接システムは、図3に示すように溶接ヘッドA、溶接
電源B及び制御装置Cから構成されている。
【0003】上記溶接ヘッドAは、チップ1を母材12
の開先に向けて進退可能に保持するトーチ部2とこのト
ーチ部2を駆動するサーボモータ等の駆動部3とを備え
ている。
【0004】また、溶接電源Bは、電流制御回路4と、
この電流制御回路4より入力される制御信号により溶接
電流を発生する溶接電流発生回路5と、この溶接電流発
生回路5の出力電圧が入力される絶縁アンプ6とを備え
ている。
【0005】さらに、制御装置Cは、制御の中枢を担う
マイクロコンピュータ7と、このマイクロコンピュータ
7からの制御指令により溶接ヘッドAの駆動部3を制御
する駆動制御部8と、溶接開始時にマイクロコンピュー
タ7より起動指令を溶接電源Bの電流制御回路4に与え
る入出力回路(I/O)9と、溶接電源B側の絶縁アン
プ6を介して入力される溶接電流発生回路5の出力電圧
をディジタル変換してマイクロコンピュータ7に入力す
るA/D変換回路10と、マイクロコンピュータ7によ
りA/D変換回路10より入力される溶接電流発生回路
5の出力電圧が無電圧状態になったことが検出されると
マイクロコンピュータ6より出される一連の溶接プログ
ラムに基く溶接制御指令をアナログ変換して溶接電源B
の電流制御回路4に与えるD/A変換回路11とを備え
ている。
【0006】このような構成のティグ溶接システムにお
いて、溶接を開始するにあたっては駆動制御部8より駆
動制御指令を溶接ヘッドAの駆動部3に与えてトーチ部
2のチップ1を母材12の開先方向(図示矢印方向)へ
移動させると同時に、マイクロコンピュータ7よりI/
O回路9を通して電流制御回路4に起動指令を与えるこ
とにより、溶接電流発生回路5より無負荷電圧を発生さ
せる。
【0007】トーチ部2の移動によりチップ1が母材1
2に接触すると、アーク放電が起こり母材12とチップ
1が溶着状態となり、溶接電源Bの溶接電流発生回路5
の出力電圧が無負荷電圧から無電圧状態となる。このと
きの電圧は制御装置C側と電気的に絶縁する絶縁アンプ
6を介して制御装置CのA/D変換回路10に入力され
る。
【0008】このA/D変換回路10により溶接電流発
生回路5の出力電圧が無電圧状態になったときの電圧を
ディジタル値に変換してマイクロコンピュータ7に与え
ると、このマイクロコンピュータ7ではそのディジタル
値と予め設定された設定値とを比較し、ディジタル値が
設定値以下に達していることを条件に母材12とチップ
1との接触を検知する。
【0009】そして、このマイクロコンピュータ7で母
材12とチップ1との接触が検知されると、マイクロコ
ンピュータ7より制御指令をD/A変換回路11を通し
て溶接電源Bの電流制御回路4に与える。
【0010】この電流制御回路4より溶接電流発生回路
5に制御信号が与えられると、この溶接電流発生回路5
はアーク放電を行う負荷電圧状態となり、チップ1と母
材12間に初期電流を流してアーク放電を開始する。
【0011】従って、このアーク放電により母材12と
チップ1間の溶着状態が溶融し、その後はチップ1と母
材12との間の距離を一定に保持しながらアーク放電を
続行し、溶融池を大きくとりながら溶接ワイヤ13をア
ーク放電中のアークで溶し込みながら母材の開先に溶融
させて溶接する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のティ
グ溶接システムにおいては、溶接を開始するにあたり、
溶接電流発生回路5より無負荷電圧を発生させ、この無
負荷電圧がチップ1と母材12との接触により無電圧状
態になったことを検知した後、その溶接開始点より溶接
電源Bの溶接電流発生回路5を溶接電流パターンに基き
制御して溶接電流を流し、配管等の接合部を溶接するよ
うにしている。
【0013】しかし、このような溶接開始点の検知方式
では、チップ1と母材12とが接触するとアーク放電に
より母材12とチップ1が溶着状態となるため、チップ
1やトーチ部2の寿命が短く、また母材12が薄い場合
にはチップ1が接触するときに母材12に穴があいて溶
接ができなくなるという問題があった。
【0014】一方、アーク溶接で最も安定で信頼性の高
いティグ溶接方法においても、アークのスタートを如何
に容易にするかは大きな課題であり、現在では約300
0Vで3000Hzの高周波電源が一般的に普及してい
る。
【0015】しかし、最近のハイテク機器の普及と人家
の密集による電波障害、また精密な計測機器への影響が
大きな災害にも連なる可能性もあり、そのノイズの対策
が迫られている。
【0016】そこで、最近では高周波電源に代えて直流
の高電圧(3000〜4000V)をアークスタート時
に印加し、高周波電源に類似した機能を持たせた溶接電
源を用いる傾向にあるが、アーク溶接では数百アンペア
を通電するため、給電ケーブルを水冷する必要がある。
このため、数千ボルトの直流が水冷系統に漏れて機能を
十分に発揮できないという問題もある。
【0017】他方、現場では高周波回路を切離し、溶接
電流を“ゼロ”に設定し、被溶接材にタッチさせてから
溶接電流を所定の設定値にするタッチスタート方式も採
用されているが、無負荷電圧が50V以上で溶接電流が
“ゼロ”設定であっても、溶接電源の構成上数アンペア
は短絡電流として流れるために火花が発生し、溶接電極
の不要な消耗や被溶接材への混入が避けられない現状で
ある。
【0018】本発明の第1の目的は、チップと溶接部材
とが接触してもこれらを溶着させることなく溶接開始点
を検知可能とすることにより、一連の溶接作業を行うこ
とができると共に、チップやトーチ部の長寿命化を図る
ことができる電気溶接装置を提供することにある。
【0019】また、本発明の第2の目的は、溶接トーチ
と被溶接部材との電気的な接触状態を確実に確認した上
でアーク溶接を開始することにより、安定且つ容易にア
ーク溶接を行うことができる信頼性の高い電気溶接方法
を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により電気溶接装置を構成
するものである。請求項1に対応する発明は、駆動部及
びこの駆動部により被溶接部材の溶接部の開先に対して
チップを進退移動可能に保持したトーチ部を有する溶接
ヘッドと、この溶接ヘッドの前記チップと前記被溶接部
材との間に接続され且つ溶接電流が制御可能な溶接電源
と、この溶接電源の出力側に接続され且つ溶接電源の無
負荷電圧・電流に比較して十分低い電圧・電流の外部電
源と、溶接開始時前記溶接電源の出力電圧を無電圧状態
にすると共に、前記溶接ヘッドの駆動部を制御してトー
チ部に保持されたチップを溶接部の開先に向けて移動さ
せ、且つ前記外部電源より前記チップと被溶接部材との
間に与えられる電圧が前記チップと溶接部との接触によ
り無電圧状態になったことを条件に溶接開始点を検知す
る検知機能を有し、この検知機能により溶接開始点が検
知されると前記駆動部により前記トーチ部に保持された
チップと溶接部の開先との間の距離を一定に保持させな
がら前記溶接電源を制御して前記チップと溶接部との間
にアーク放電を発生させる制御手段とを備える。
【0021】請求項2に対応する発明は、上記外部電源
を直流電源と逆電流阻止用ダイオードにより構成し、こ
れら直流電源及び逆電流阻止用ダイオードを出力端子側
線路間に直列接続する。
【0022】請求項3に対応する発明は、上記外部電源
を直流電源、ノイズ除去用コンデンサ、逆電流阻止用ダ
イオード及び制限抵抗により構成し、溶接電源の出力端
子側線路間に直流電源、逆電流阻止用ダイオード及び制
限抵抗を直列にして接続すると共に、直流電源及び逆電
流阻止用ダイオードの直列回路に並列にノイズ除去用コ
ンデンサを接続する。
【0023】請求項4に対応する発明は、無負荷電圧に
比べて十分電圧が低く、且つ微小電流を流し得る高イン
ピーダンスの補助電源が並列に接続された溶接電源より
供給される主電流により、溶接トーチと被溶接部材間に
アーク発生を円滑にさせるため、前記被溶接部材をアー
ク溶接するに際し、前記補助電源の電圧を監視し、その
電圧が前記溶接トーチと被溶接部材との接触により予め
設定された電圧以下になったことを検出すると前記溶接
電源の出力側に設けられた開閉器を投入して主電流を供
給し、前記溶接トーチと被溶接部材間にアークを発生さ
せると同時に前記溶接トーチを所定のアーク電圧になる
まで引上げる。
【0024】
【作用】請求項1に対応する発明の電気溶接装置にあっ
ては、溶接開始にあたり、溶接電源を無出力状態にする
と共に、この溶接電源の無負荷電圧に比較して十分低い
電圧の外部電源よりトーチ部のチップと溶接部材との間
に電圧を印加するようにしたので、チップと溶接部材と
の接触、つまり溶接開始点を安定した状態で検知するこ
とができ、しかも接触部にアーク電流が流れることはな
い。
【0025】請求項2に対応する発明の電気溶接装置に
あっては、外部電源として直流電源及び逆電流阻止用ダ
イオードから構成しているので、回路が簡単で部品数も
少なく安価である。さらに、外部電源を溶接電源の出力
端側線路に接続した状態でアーク溶接を行っても逆電流
阻止用ダイオードにより溶接電流がしゃ断されるので、
溶接電源と外部電源とを切換える切換手段を設ける必要
がなく、しかも従来の溶接電源に簡単に付加することが
できる。
【0026】請求項3に対応する発明の電気溶接装置に
あっては、外部電源として直流電源、ノイズ除去用コン
デンサ、逆電流阻止用ダイオード及び制限抵抗から構成
しているので、請求項2に対応する発明と同様の作用効
果が得られることは勿論、ノイズ除去用コンデンサによ
り回路の安定性を図ることができ、制限抵抗により回路
電流を制限することができる。
【0027】請求項4に対応する発明の電気溶接方法に
あっては、無負荷電圧に比べて十分電圧が低く、且つ微
小電流を流し得る高インピーダンスの補助電源を用いて
いるので、溶接トーチが被溶接部材に接触してもスパー
クを発生させずにタッチのみを検出することが可能とな
り、また溶接トーチが被溶接部材に接触したときの電圧
に対する設定電圧を変えることにより溶接トーチと被溶
接部材が適正に電気的な接触をすることにより、溶接電
源は適正なアークスタートに適した再現性の高い溶接電
流が供給できる。
【0028】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明による電気溶接装置の要部の構成例
を示すもので、図2と同一部分には同一符号を付してそ
の説明を省略し、ここでは異なる点についてのみ述べ
る。
【0029】図1において、溶接電源Bは図2と同様に
電流制御制御回路4と溶接電流発生回路5を備え、その
一方の出力端はトーチ部2に保持されたチップ1に接続
され、他方の出力端は母材12に接続される。この場
合、チップ1に接続される溶接電源Bの一方の出力端の
極性はマイナス(−)、他方の出力端の極性はプラス
(+)側にしてある。
【0030】また、溶接電源Bの一方の出力側には制御
装置Cのマイクロコンピュータ7から出されるオン、オ
フ指令がI/O回路9を通して入力されるとオン、オフ
するスイッチSが設けられる。
【0031】一方、Dは外部電源で、この外部電源Dは
直流電源14、ノイズ除去用コンデンサ15、逆電流阻
止用ダイオード16及び制限抵抗17から構成され、直
流電源14のプラス(+)側は溶接電源Bの他方の出力
端側線路に接続され、直流電源14のマイナス(−)側
は図示極性の逆電流阻止用ダイオード16及び制限抵抗
17を直列に介して溶接電源Bの一方の出力端側線路に
接続される。
【0032】また、直流電源14のプラス(+)側と逆
電流阻止用ダイオード16と制限抵抗17との接続間に
ノイズ除去用コンデンサ15が接続される。この場合、
直流電源14の電圧は溶接電源Bの無負荷電圧に比較し
て十分低い値となっている。
【0033】また、溶接電源Bの出力端側線路に制御装
置C側と絶縁するための絶縁アンプ6を接続し、その出
力端側線路間の電圧を制御装置CのA/D変換回路10
を通してマイクロコンピュータ7に与える。
【0034】次に上記のように構成された電気溶接装置
の作用について述べる。溶接を開始するにあたり、駆動
制御部8より駆動制御指令を溶接ヘッドAの駆動部3に
与えてトーチ部2を母材12の開先方向(図示矢印方
向)へ移動させると同時に、マイクロコンピュータ7よ
りI/O回路9を通して溶接電源Bにオフ指令を与える
と溶接電流発生回路5の出力側に設けられているスイッ
チSが開放し、無出力の状態となる。
【0035】また、このとき外部電源Dの直流電源14
より制限抵抗17を介してトーチ部2のチップ1と母材
12との間に微小電圧が加えられる。このような状態か
らトーチ部2の移動によりチップ1が母材12に接触す
ると、チップ1と母材12との間の電圧は無電圧とな
り、その電圧が絶縁アンプ6を介して制御装置CのA/
D変換回路10に入力される。
【0036】このA/D変換回路10により絶縁アンプ
6を介して入力される電圧をディジタル値に変換してマ
イクロコンピュータ7に与えると、マイクロコンピュー
タ7ではそのディジタル値と予め設定された設定値とを
比較し、ディジタル値が設定値以下に達していることを
条件に母材12とチップ1との接触を検知する。
【0037】このとき直流電源14よりチップ1と母材
12との接触部を通して流れる電流は制限抵抗17によ
り制限されて殆ど流れないので、放電は発生しない。そ
して、このマイクロコンピュータ7で母材12とチップ
1との接触が検知されると、マイクロコンピュータ7よ
りI/O回路9を通して溶接電源Bに与えられるオン指
令によりスイッチSがオンすると同時に、起動指令が電
流制御回路4に与えられると共に、マイクロコンピュー
タ7より制御指令がD/A変換回路11を通して溶接電
源Bの電流制御回路4に与えられる。
【0038】この電流制御回路4より溶接電流発生回路
5に制御信号が与えられると、この溶接電流発生回路5
はアーク放電を行う負荷電圧状態となり、チップ1と母
材12間に初期電流を流してアーク放電を開始する。
【0039】この場合、外部電源Dが溶接電源Bと並列
に接続された状態でもダイオード16により溶接電源B
と直流電源14とがしゃ断されているので、溶接電流が
外部電源Dに流れることはなく、溶接電源Bによりアー
ク放電が開始されても外部電源Dの切離しを行う必要は
ない。
【0040】このように本実施例では、溶接開始にあた
り、溶接電源Bを無出力状態にすると共に、この溶接電
源Bの無負荷電圧に比較して十分低い電圧の外部電源D
よりトーチ部2のチップ1と母材12との間に電圧を印
加するようにしたので、チップ1と母材12との接触、
つまり溶接開始点を安定した状態で検知することがで
き、しかも接触部にアーク電流が流れることはない。
【0041】因みに、溶接電源Bの無負荷電圧が60V
であるのに対して外部電源Dの直流電源14が12Vと
すると、このとき制限抵抗17を通して接触部に流れる
電流は10mA程度である。
【0042】従って、チップ1と母材12との溶着が発
生したり、母材に穴が開いて溶接ができなくなるという
問題を解消することができる。また、外部電源Dとして
は直流電源14、ノイズ除去用コンデンサ15、逆電流
阻止用ダイオード16及び制限抵抗17から構成してい
るので、回路が簡単で部品数も少なく安価である。
【0043】さらに、外部電源Dを溶接電源Bの出力端
側線路に接続した状態でアーク溶接を行っても逆電流阻
止用ダイオード16により溶接電流がしゃ断されるの
で、切換回路等を設ける必要がなく、しかも従来の溶接
電源に簡単に付加することができる。
【0044】なお、上記実施例では外部電源Dを直流電
源14、ノイズ除去用コンデンサ15、逆電流阻止用ダ
イオード16及び制限抵抗17から構成したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えば溶接電源Bに
比べて十分電圧の低い直流電源だけを溶接開始点の検知
時のみ溶接電源Bの出力端側線路に接続するようにした
ものであってもよい。
【0045】また、本発明による溶接開始点の検知方式
としては配管溶接ロボット以外で接触探知の必要なFA
・LAシステム等に広く応用することができる。次に本
発明による電気溶接方法を図2に示す実施例に基づいて
説明する。
【0046】図2において、21は溶接電源で、この溶
接電源21は交流電力が開閉器22を介して供給される
溶接電力変換部23、この溶接電力変換部23より出力
される溶接電流及び溶接電圧を調整する電流・電圧調整
部24及び溶接電力変換部23の出力側に設けられた開
閉器25から構成されている。
【0047】また、溶接電源21の出力端には溶接トー
チ26及び被溶接材27が接続される。一方、28はタ
ッチ検出用電源で、このタッチ検出用電源28は溶接ト
ーチ26及び被溶接材27間に接続された高インピーダ
ンスの補助電源29、この補助電源29の出力電圧を監
視し、予め設定された電圧以下になったことを検出する
電圧検出部30及びこの電圧検出部30により補助電源
29の出力電圧が設定電圧以下になったことが検出され
ると溶接電源21の開閉器24に投入指令を与える電源
投入部31を備えている。
【0048】いま、タッチ検出用電源28において、補
助電源29としてはティグやミグ溶接法の場合で12V
以下、3V程度の電圧で、電流は数mA程度のものが使
用される。
【0049】まず、溶接電源21の開閉器25が開いて
いる状態にあるときは補助電源29の電圧が溶接トーチ
26及び被溶接材27間に加えられている。また、溶接
トーチ26は被溶接部材27に向けて移動している。
【0050】このとき電圧検出部30は補助電源29の
出力電圧を監視し、その電圧が予め設定された電圧以下
になったことを検出すると溶接トーチ26と被溶接部材
27とが接触したものと判定し、電源投入部31により
溶接電源21の開閉器25を投入する。
【0051】すると、溶接電源21より供給される主電
流により溶接トーチ26及び被溶接部材27間にアーク
を発生させると同時に溶接トーチ26を所定のアーク電
圧になるまで引上げる。
【0052】従って、このような電気溶接方法によれ
ば、無負荷電圧に比べて十分電圧が低く、且つ微小電流
を流し得る高インピーダンスの補助電源29を用いてい
るので、溶接トーチ26が被溶接部材27に接触しても
スパークを発生させずにタッチのみを検出することが可
能となり、ノイズの発生がなくなる。
【0053】また、溶接トーチ26が被溶接部材27に
接触したときの電圧に対する設定電圧を変えることによ
り溶接トーチ26が被溶接部材27に不必要な接触圧で
接触しなくても、溶接電源21によりアークスタートに
適した溶接電流を安定に供給することができる。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように本発明による電気溶接
装置によれば、チップと溶接部材とが接触してもこれら
を溶着させることなく溶接開始点を検知できると共に、
一連の溶接作業を安定に行うことができ、しかもチップ
やトーチ部の長寿命化を図ることができる。
【0055】また、本発明による電気溶接方法によれ
ば、溶接トーチと被溶接部材との電気的な接触状態が確
実に確認した上でアーク溶接が開始されるので、安定且
つ容易にアーク溶接を行うことができ、信頼性の高いも
のとなし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気溶接装置の一実施例を示す回
路構成図。
【図2】本発明による電気溶接方法を説明するための実
施例を示す回路構成図。
【図3】従来の電気溶接装置の構成例を示す回路図。
【符号の説明】 1……トップ、2……トーチ部、3……駆動部、4……
電流制御回路、5……溶接電流発生回路、6……絶縁ア
ンプ、7……マイクロコンピュータ、8……駆動制御
部、9……I/O回路、10……A/D変換回路、11
……D/A変換回路、12……母材、13……溶接ワイ
ヤ、14……直流電源、15……ノイズ除去用コンデン
サ、16……逆電流阻止用ダイオード、17……制限抵
抗、A……溶接ヘッド、B……溶接電源,C……制御装
置、D……外部電源、S……スイッチ、21………溶接
電源、22……開閉器、23……溶接電力変換部、24
……電流・電圧調整部、25……開閉器、26……溶接
トーチ、27……被溶接材、28……タッチ検出用電
源、29……補助電源、30……電圧検出部、31……
電源投入部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02M 9/00 H02M 9/00 B (72)発明者 大江 武 東京都港区西新橋三丁目7番1号 東芝プ ラント建設株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動部及びこの駆動部により被溶接部材
    の溶接部の開先に対してチップを進退移動可能に保持し
    たトーチ部を有する溶接ヘッドと、この溶接ヘッドの前
    記チップと前記被溶接部材との間に接続され且つ溶接電
    流が制御可能な溶接電源と、この溶接電源の出力側に接
    続され且つ溶接電源の無負荷電圧・電流に比較して十分
    低い電圧・電流の外部電源と、溶接開始時前記溶接電源
    の出力電圧を無電圧状態にすると共に、前記溶接ヘッド
    の駆動部を制御してトーチ部に保持されたチップを溶接
    部の開先に向けて移動させ、且つ前記外部電源より前記
    チップと被溶接部材との間に与えられる電圧が前記チッ
    プと溶接部との接触により無電圧状態になったことを条
    件に溶接開始点を検知する検知機能を有し、この検知機
    能により溶接開始点が検知されると前記駆動部により前
    記トーチ部に保持されたチップと溶接部の開先との間の
    距離を一定に保持させながら前記溶接電源を制御して前
    記チップと溶接部との間にアーク放電を発生させる制御
    手段とを備えた電気溶接装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気溶接装置において、
    前記外部電源を直流電源と逆電流阻止用ダイオードによ
    り構成し、これら直流電源及び逆電流阻止用ダイオード
    を出力端子側線路間に直列接続したことを特徴とする電
    気溶接装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電気溶接装置において、
    前記外部電源を直流電源、ノイズ除去用コンデンサ、逆
    電流阻止用ダイオード及び制限抵抗により構成し、溶接
    電源の出力端子側線路間に直流電源、逆電流阻止用ダイ
    オード及び制限抵抗を直列にして接続すると共に、直流
    電源及び逆電流阻止用ダイオードの直列回路に並列にノ
    イズ除去用コンデンサを接続したことを特徴とする電気
    溶接装置。
  4. 【請求項4】 無負荷電圧に比べて十分電圧が低く、且
    つ微小電流を流し得る高インピーダンスの補助電源が並
    列に接続された溶接電源より供給される主電流により、
    溶接トーチと被溶接部材間にアークを発生させて前記被
    溶接部材をアーク溶接するに際して、前記補助電源の電
    圧を監視し、その電圧が前記溶接トーチと被溶接部材と
    の接触により予め設定された電圧以下になったことを検
    出すると前記溶接電源の出力側に設けられた開閉器を投
    入して主電流を供給し、前記溶接トーチと被溶接部材間
    にアークを発生させると同時に前記溶接トーチを所定の
    アーク電圧になるまで引上げることを特徴とする電気溶
    接方法。
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