JPH0952175A - アルミニウムのアーク溶接方法及び装置 - Google Patents

アルミニウムのアーク溶接方法及び装置

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JPH0952175A
JPH0952175A JP20359195A JP20359195A JPH0952175A JP H0952175 A JPH0952175 A JP H0952175A JP 20359195 A JP20359195 A JP 20359195A JP 20359195 A JP20359195 A JP 20359195A JP H0952175 A JPH0952175 A JP H0952175A
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arc
welding
mig
wire
tig
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JP20359195A
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Katsuyoshi Hori
勝義 堀
Toshiaki Takuwa
俊明 田桑
Hiroshi Watanabe
浩 渡辺
Nobuo Nakazawa
信雄 中澤
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的小さいトーチ回り構造でTIGとMI
Gアークを発生できるようにする。 【構成】 アークスタート時にはタングステン電極3先
端よりもMIG用ワイヤ22の先端を母材7から遠く離
しておいて、初めにTIGアークを形成して母材溶融を
十分進行させる第1の過程と、タングステン電極を母材
から離すようにトーチ24を移動しながら、ワイヤ送給
を開始してワイヤ22を母材7に接触させる第2の過程
と、ワイヤ22が母材7に接触したと同時にアーク電源
の外部出力特性をTIGアーク用の特性からMIGアー
ク用の特性に切り換えて、以後はMIG溶接する第3の
過程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアーク溶接方法及び装置
に係わり、殊にワイヤを用いてアルミニウムを自動溶接
するのに好適なMIG(Metal Inert Ga
s)アーク溶接方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムのアーク溶接としては、よ
り高能率で経済的という観点から、シールドガスにアル
ゴンなど純不活性ガスを用いるMIG溶接法が一般に用
いられている。その場合、直流アーク電源を用い、DC
EP(直流ワイヤプラス)で定電圧特性とすることが多
いが、直流定電流特性が使われることもある。
【0003】また、シールドガスにアルゴンなど純不活
性ガスを用いるTIG溶接法も、薄板を中心によく用い
られている。その場合、電源としては殆どの場合は交流
定電流特性が用いられる。TIG溶接で溶着金属が必要
な場合には添加ワイヤが挿入される。その場合、添加ワ
イヤは通常、トーチ横から挿入されるためにトーチ回り
の構造が大きくなり、狭い場所での溶接などが難しくな
る。
【0004】そこで、本発明者らは図8に示すように、
TIGトーチ1を構成し、添加ワイヤ2とタングステン
電極3との間はセラミックガイド4を用いて、電気的に
短絡しないようにしながら添加ワイヤ2にも通電して、
タングステン電極3に沿って、かつワイヤ2を極めてタ
ングステン電極3に近接して挿入する方法を提案(特開
平3−297574号公報及び特開平5−329647
号公報)し、トーチ回りを小さくすることに付いてかな
りの改善を行った。
【0005】なお図8で、冷却水が出入りする2重管か
らなる水冷銅管5の先端に給電チップ6を取り付けタン
グステン電極3を固定しているが、TIG電源のトーチ
側端子はこの水冷銅管5に接続されており、アーク電流
は銅管5−チップ6を介してタングステン電極2に入
り、母材7との間にアーク8を形成してTIG電源に戻
る。
【0006】また、添加ワイヤ2の加熱電源からの出力
端子は、銅管からなるワイヤガイド9に接続され、ワイ
ヤ加熱電流はワイヤガイド9とその先端の通電チップ1
0を介してワイヤ2に通電しており、セラミックガイド
4でアーク電流の経路とは絶縁されている。
【0007】なお、11はシールドノズルである。アー
ク電源(図示していない)とワイヤ加熱電源(図示して
いない)は原理的には別個の回路で構成されている。
【0008】この他、高熱伝導率の銅合金の溶接で母材
溶け込みを改善し、MIGの作業能率をさらに向上する
方法として、添加ワイヤなしのTIG溶接トーチとMI
G溶接トーチとをタンデムに並べ、TIGアークを先行
させて母材を予熱的にアーク加熱し、その直後をMIG
溶接する方法が知られている。
【0009】この方法においては、TIGアークとMI
Gアークは原理的には同時に発生しており、2式の溶接
装置を単に並べた構成とも言える。装置が大掛かりで、
かつ溶接進行方向に関して方向性がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のMIG
溶接のアークスタートは通常、電源オンして電圧を印加
したままワイヤを送給開始し、ワイヤが母材7に接触し
てスパークさせることによって行われている。アーク8
によって母材7が溶融されるが、同時にワイヤ溶融も進
行して、母材7上に溶着金属がどんどん滞積される。
【0011】ステンレス鋼など熱伝導率が悪い母材7の
場合にはそれでも母材7の溶融が進行しあまり問題を生
じないが、殊にアルミニウムのように熱伝導率が高い場
合にはアークスタート時に母材7の溶融が進まない内に
溶着金属が母材7上に滞積される。
【0012】図9はMIG溶接ビード12の縦断面の溶
け込み状況を示す図である。
【0013】母材溶け込み線13で示されているよう
に、ビードのスタート部近傍は母材溶け込みが殆どない
ことが通常である。なお、図9で破線は元の母材表面1
4の位置を示している。
【0014】この溶融不良部の存在が切り欠きや接合面
積不足として問題になる場合には図10に示すように、
母材7の溶接開先15の両端部に同一材種のエンドタブ
16,17を付け、溶接開始点及び終了点をそれらタブ
16,17の上に置き、溶接終了後にタブ16,17を
除去することが行われている。
【0015】しかし、溶接線が短い場合には溶接部より
タブ部材の方が大きくなったりして実際的でない。ま
た、円周継手ではこのようなタブが取り付けられないの
で、母材の上に置いたスタート用タブ板でアークスター
トし、溶け込みが安定する状態になった後、ビードを連
続したまま母材部に入れ、円周をアークが1回りして来
るまでにスタート用タブ板を切り離すことが行わなけれ
ばならず、難しく非常に手間の掛かる作業が必要であっ
た。
【0016】一方、TIG溶接の場合にはアークスター
トして十分に母材を溶融してからワイヤ送給開始できる
ので、MIG溶接のビードスタート部に溶け込み不良部
が残存するような問題は発生しない。
【0017】しかし、一般にTIG溶接はMIG溶接に
比べ溶接部の品質は良好であるが、トーチ回りの構造が
大きくなること、ワイヤ溶融速度が低く作業能率が悪い
こと、また溶接速度が遅いことなどの問題がある。
【0018】なお、図8に示した本発明者らによる特開
平5−329647号公報の技術はTIG溶接であり、
作業能率がMIG溶接の場合より低いという問題は基本
的には解決できていない。
【0019】本発明の目的は、比較的小さいトーチ回り
構造でTIGとMIGアークを発生できるようにするこ
とにあり、また、初めにTIGアークで母材溶融した
後、MIGアークに切り換えることによって、ビードス
タート部の溶け込み不良部の発生なく実質的に高能率の
アルミニウムのMIG溶接ができるようにすることにあ
る。
【0020】本発明の他の目的は、TIG溶接中にMI
G用のワイヤ先端が母材に接触することをワイヤ電圧の
変化から検知して、瞬時にアーク電源をTIG用の電源
特性からMIG用の電源特性に切り換えることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的は、1つのシー
ルドノズル内にタングステン電極とほぼ並行にMIG用
ワイヤ電極を配置したトーチ構造を採用し、アークスタ
ート時にはMIGワイヤはタングステン電極よりシール
ドノズル側に引き込めておき、タングステン電極からま
ずアークを形成するように配置し、そのTIGアーク発
生中にトーチを母材から10mm程度引き離しながらM
IGワイヤを送給開始し、MIG溶接に切り換えるよう
に溶接シーケンスを構成することにより達成される。
【0022】また、上記目的は、タングステン電極保持
具と、MIG溶接用コンタクトチップとを電気的に短絡
している構造とすることによって達成される。
【0023】また、上記目的は、インバータ式直流電源
にHブリッジ回路を付加し、かつ出力電流と出力電圧を
検知して外部出力特性を交流定電流特性あるいは直流定
電圧あるいは定電流特性になるように構成し、さらにT
IG溶接時の出力端子電圧変化を検知して、TIGから
MIG溶接用の電源特性に切り換えることによって達成
される。
【0024】
【作用】はじめにアーク電源を交流定電流特性にし、タ
ングステン電極を母材に接近させ、MIG電極用ワイヤ
先端は母材から遠くに離しておいてTIGアークを発生
し、アークスタート部の母材を十分に溶融する。適正サ
イズの溶融池が形成されると、タングステン電極先端を
母材から多少遠ざけながら、MIG溶接用ワイヤの送給
を開始する。
【0025】コンタクトチップと母材間電圧はTIGア
ーク発生時にはTIG電圧の8〜14Vであるが、ワイ
ヤ先端が母材に接触すると電流の殆どがワイヤ側を流れ
て消孤し、0V近くの低い短絡電圧となる。この電圧変
化からワイヤの接触を検知し、アーク電源の出力特性を
ワイヤ+の直流定電圧特性に切り換える。するとワイヤ
電流が急増し、ワイヤを加熱溶断してMIGアークを形
成する。以後は通常のMIG溶接を行う。
【0026】このTIGからMIGアークへの切り換え
は略瞬時に行われ、従って、ビードのスタート部は母材
が十分に溶融されたままMIG溶接を開始できるので、
MIG溶接の作業能率を確保したまま、ビードスタート
部の融合不良が発生することがない。
【0027】
【実施例】図1は本発明の溶接装置の原理について説明
するための模式図である。
【0028】20は溶接電源で、その一方の出力端子は
母材7に、他方の出力端子は1つのシールドノズル21
内に配置されているタングステン電極3とMIGワイヤ
22用のコンタクトチップ23とに接続されている。こ
のシールドノズル21はトーチ24(上部は省略して図
示されていない)先端に配置されているもので、純アル
ゴンガスがシールドガスとして流出される。
【0029】トーチ24は多間接溶接ロボットなどのト
ーチサポート機器(図示されていない)で保持されてい
る。MIGワイヤ22はワイヤ送給装置25から供給さ
れるが、MIGワイヤ22の先端は最初はタングステン
電極3の先端よりトーチ内側にあるようにセットし、ま
た溶接電源20はTIG用に交流定電流特性出力に切り
換えておく。
【0030】この状態でタングステン電極3の先端が母
材7に接近するようにサポート機器が動き、溶接電源2
0が機能してアークスタート用の高周波を発生すると、
タングステン電極先端からアーク8が発生する。
【0031】母材7の一点でアーク8を発生し、母材7
が加熱されて溶融開始するころを見計らって、サポート
機器によって、図2に示すように、トーチ24を母材7
から10mm程度遠ざけながらMIGワイヤ22の送給
を開始する。MIGワイヤ22が母材7に到達した瞬間
に、溶接電源20をDCEP(直流ワイヤプラス)の定
電圧特性に切り換える。
【0032】すると、大きな短絡電流が流れてMIGワ
イヤ22が溶断し、通常のようにMIGアーク8が形成
される。このときタングステン電極3をMIGワイヤ2
2の先端に比べて十分母材7から離れた位置に置くよう
にすると、タングステン電極3からはTIGアーク8が
発生することがない。
【0033】このようにしてから、開先に沿って溶接の
ための移動を開始する。溶接終了時には、MIGワイヤ
22の送給を停止すると同時に溶接電源20からの出力
を一旦止め、MIGワイヤ22の送りを逆転して、MI
Gワイヤ22の先端をシールドノズル21内に引き込め
る。
【0034】そして、サーポート機器を稼動して、タン
グステン電極3を母材7に近づけ、再びTIGアーク8
を発生してクレータ部を再溶融して、クレータ処理をT
IG溶接で行う。
【0035】図3及び図4は本発明の一実施例のトーチ
24の構造を示す図で、図3は正面断面図、図4は側面
断面図であり、また図5は本発明の一実施例のアーク電
源回路の原理を示すものである。
【0036】図3、図4において、アーク電流はトーチ
の通電端子26から銅製のMIGワイヤガイドチューブ
27を介して銅製のボディ28に入る。タングステン電
極3はボディ28の中に設けられた孔29に挿入され、
かつ横方向からボールプランジャ(図示されていない)
でタングステン電極3をボディ28に押し付け、通電と
タングステン電極3の冷却を図っている。
【0037】MIGワイヤ22のコンタクトチップ23
は、ねじでボディ28に取り付けられている。MIGワ
イヤ22はワイヤ送給装置25からライナ(図示されて
いない)を介してトーチ24のガイドチューブ27に入
ってボディ28に至り、コンタクトチップ23を通って
シールドノズル21内に先端が出てくる。
【0038】2重管構造の冷却水管30はボディ28を
水冷するものである。シールドガス管31はシールドガ
スをトーチ24内に入れ、ボディ28のガス分散孔32
を通ってシールドノズル21内に至り、アーク溶接部周
辺をシールドする。33はトーチ部品の取り付け、被覆
また保持しやすくするための絶縁性のトーチカバーであ
る。
【0039】図5はアーク電源20となるインバータ式
交直両用電源の回路原理を示すものである。
【0040】この回路は、商用の3相交流電源を一次整
流器40で整流して、一次トランジスタブリッジ41で
10〜20kHzの交流に変換し、高周波トランス42
を介して2次側に出力して2次整流器43で整流し、リ
アクトル44で平滑した後、2次トランジスタHブリッ
ジ45を通過して電源20の出力端子46,47から出
力するようになっている。
【0041】出力制御回路48は、アーク電流センサ4
9及び出力端子電圧検出器50からの信号を受けてフィ
ードバック制御しながら、定電流特性や定電圧特性など
に電源20の外部出力特性を制御するものである。
【0042】極性変換制御回路51は、2次トランジス
タHブリッジ45に入ってくる直流電流を、AC,DC
ENあるいはDCEPに出力極性を変える信号を2次ト
ラジスタHブリッジ45に出力するものである。
【0043】本発明になるタッチ検出回路52は、出力
端子電圧検出器50からの信号を入力し、端子電圧が4
V以下になったかどうかを比較回路判別して、4V以下
になったときにはタッチしたものとしてタッチ信号を出
力する。
【0044】溶接シーケンス制御回路53は、ここでは
高周波発生器54などに指示してTIG溶接でアークス
タートし、一定時間経過後に各種の外部機器55の1つ
であるトーチサポート機器に向けてトーチ24を母材7
から引き離すように指示する信号を送り、併せて外部の
MIGワイヤ送給装置25にも信号を送ってワイヤ送給
を開始させる。
【0045】そのような状況下で、タッチ検出回路52
からタッチ信号が来ると、出力制御回路48に出力をM
IG溶接用に定電圧特性に切り換えるように指示し、ま
た極性変換制御回路51にDCEP極性に切り換えるよ
うに指示する。
【0046】トーチ24及び電源20はこのように構成
されているので、図1において説明したように機能す
る。
【0047】なお、本発明では、タングステン電極3と
MIG用のコンタクトチップ23とを同電位にしなが
ら、基本的には常に1アークとなるように配慮した結
果、本来別々に構成されるTIGトーチとMIGトーチ
を同体化でき、トーチをより小形に構成することが可能
になった。
【0048】図7は本発明の装置を用いた溶接条件の一
例を示す図表であり、図6はその溶接ビードの縦断面を
示したものである。
【0049】前述した従来の図9で見られたような、ア
ークスタート部の溶け込み不良は全く発生しなくなっ
た。さらに、アークスタート部が比較的速い速度で冷却
されるために発生しやすかったブローホールの発生も減
少する効果が生じた。溶接終了時にTIG溶接に戻して
クレータ処理したところ、クレータ割れや形状不良など
を無くすことがより容易にできるようになった。
【0050】アークスタート時のTIGアークは、母材
表面の酸化物を除去するクリーニング作用を利用するた
めに通常は交流が用いられるが、アークスタート時のT
IG溶接はDCENの極性で行うこともできた。TIG
溶接は、溶融直前ないし直後までの母材加熱が主目的で
あるが、加熱能力の点からはDCENが好ましい。
【0051】また、交流の場合、そのEP半波の期間に
タングステン電極が過熱されて電極が損傷しやすい問題
を避ける意味もある。DCENのTIGアークでは母材
表面の酸化物は除去されないが、その後のMIG溶接で
はDCEPであり、クリーニング作用が強く作用するの
で、実質的に問題にならない。
【0052】このようにすると、アーク電源は直流アー
クの極性を瞬時に切り換えられるようにするだけでよく
なり、交流アークでは電流0の位相に発生しやすかった
アーク切れの問題がなくなってよりアークの安定性が増
し、また電源の制御回路の構成がより簡単になるなどの
効果があった。
【0053】本発明の実施例によれば、アークスタート
部が比較的速い速度で冷却されるために発生しやすかっ
たブローホールの発生も減少する効果が生じた。またク
レータ部もTIGアークで再クレータ処理することによ
って、クレータ割れや形状不良などもなくすことが容易
にできるようになった。殊に、円筒状物体の周溶接など
で問題になるスタート重ね部での溶接欠陥の発生が基本
的になくなることも併せ、MIG溶接の信頼性が著しく
改善された。
【0054】さらに、トーチは比較的小形に構成でき、
かつ原理的には1アークなので、溶接進行方向に対する
トーチの方向性はなく、そのことも寄与して多間接ロボ
ットに搭載して溶接を行うことも容易にできる。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、ビードスタート部に溶
融不良を形成しないで、アルミニウムのMIG溶接を高
能率で行うことができる。従って、アルミニウムのMI
G溶接で溶融不良の発生を嫌う場合に、これまで必要と
されていたアークスタート用のタブやクレータ除去用の
タブが不要となり、タブの製作と取り付け、取り外し及
びその後の仕上げ処理などが不要となる。
【0056】また、そのような作業を嫌ってMIG溶接
できるところをTIG溶接で代替していた場合と比較す
ると、高能率かつ高溶接速度で溶接できるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る溶接装置の全体構成図で
ある。
【図2】その要部拡大図である。
【図3】本発明の実施例に係る溶接トーチの正面断面図
である。
【図4】同、側面断面図である。
【図5】本発明の実施例に係るアーク電源回路の構成図
である。
【図6】本発明の溶接方法で溶接したビードの縦断面図
である。
【図7】本発明における溶接条件の一例を示す図表であ
る。
【図8】従来のTIGトーチの断面図である。
【図9】従来の方法でMIG溶接したビードの縦断面図
である。
【図10】従来の方法でMIG溶接する場合の説明図で
ある。
【符号の説明】
3 タングステン電極 7 母材 8 アーク 20 溶接電源 21 シールドノズル 22 MIGワイヤ 23 コンタクトチップ 24 トーチ 25 ワイヤ送給装置 26 通電端子 27 ワイヤガイドチューブ 28 ボディ 30 冷却水管 31 シールドガス管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23K 9/127 501 8315−4E B23K 9/127 501B 510 8315−4E 510Z 9/173 8315−4E 9/173 E 9/29 8315−4E 9/29 B 8315−4E E H02M 9/00 H02M 9/00 B // B23K 103:10 (72)発明者 中澤 信雄 広島県呉市宝町3番36号 バブコツク日立 株式会社呉研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つのシールドノズル内にタングステン
    電極とMIGワイヤ通電用チップとを設けたアルミニウ
    ムのアーク溶接方法において、 アークスタート時にはタングステン電極先端よりもMI
    G用ワイヤの先端を母材から遠く離しておいて、初めに
    TIGアークを形成して母材溶融を十分進行させる第1
    の過程と、 タングステン電極を母材から離すようにトーチを移動し
    ながら、ワイヤ送給を開始してワイヤを母材に接触させ
    る第2の過程と、 ワイヤが母材に接触したと同時にアーク電源の外部出力
    特性をTIGアーク用の特性からMIGアーク用の特性
    に切り換えて、以後はMIG溶接する第3の過程と、 を有することを特徴とするアルミニウムのアーク溶接方
    法。
  2. 【請求項2】 1つのシールドノズル内にタングステン
    電極とMIGワイヤ通電用チップとを設けたアルミニウ
    ムのアーク溶接装置において、 タングステン電極と母材間のTIGアークにより母材が
    溶融したことを検知する第1の手段と、 第1の手段の検知出力によりタングステン電極を母材か
    ら離すようにトーチを移動しながらワイヤ送給を開始す
    る第2の手段と、 ワイヤが母材に接触したことを検知する第3の手段と、 第3の手段の検知出力により、アーク電源の外部出力特
    性をTIGアーク用の特性からMIGアーク用の特性に
    切り換える第4の手段と、 を備えたことを特徴とするアルミニウムのアーク溶接装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載において、TIG溶接時に
    はACアーク、MIG溶接時にはDCEPアークにする
    ことを特徴とするアルミニウムのアーク溶接装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載において、TIG溶接時に
    はDCENアーク、MIG溶接時にはDCEPアークに
    することを特徴とするアルミニウムのアーク溶接装置。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし4記載において、溶接ト
    ーチ内でTIG溶接時にタングステン電極に通電する部
    材とMIG溶接用チップに通電する部材とを同電位に構
    成したことを特徴とするアルミニウムのアーク溶接装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし4記載において、アーク
    発生中に1電源で出力極性をAC、DCEN、DCEP
    に切り換え可能な制御回路と、外部特性を定電圧、定電
    流特性に切り換え可能にするアーク電源を備えたことを
    特徴とするアルミニウムのアーク溶接装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7297900B2 (en) * 2006-04-12 2007-11-20 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Bypass weld torch
JP2014014828A (ja) * 2012-07-06 2014-01-30 Mitsubishi Electric Corp 溶接方法および溶接装置
CN108857218A (zh) * 2018-07-09 2018-11-23 福建省马尾造船股份有限公司 一种金属拼板的连接辅助结构和金属拼板的连接方法

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